JP4276540B2 - 改良した印象採得のための構成要素および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、歯移植部位でのピックアップ印象採得のための改良したシステム用の構成要素であって、橋脚歯、橋脚歯レプリカおよび印象コーピングを含む構成要素に関する。本発明は、また、一連の橋脚歯、並びに橋脚歯および印象コーピングからなるセットに関する。
損傷した自然歯や抜けた自然歯を補填するために歯科インプラント・システムが広く用いられている。このようなシステムにおいて、インプラントが患者の顎内に設置されて自然歯の歯根の代わりとなる。次に、1つまたはいくつかの部分からなる橋脚歯構造をインプラントに取り付けて、骨組織から柔らかい歯茎組織を通して患者の口中に突き出る人工歯部分のコアを構築できる。最終的に、前記橋脚歯上に、義歯または歯冠を着座させることができる。
最終的な義歯は、機能上でも美観上でも患者の残っている歯と自然に適合するような寸法、形状でなければならない。このために、歯科技工士は、個々の患者の顎の模型を使ってその患者に正しく合った義歯を試してみる必要がある。模型は、インプラントと、おそらく橋脚歯構造とを含む。このような模型を得るためには、いわゆる作業模型作製技術が用いられる。
このような模型作製技術の1つのカテゴリは、いわゆる「ピックアップ」法である。ピックアップ法は、順次に以下の段階を経て行われ得る。
印象キャップをインプラントおよび/または橋脚歯上に置く。
印象材を顎にあてがい、前記印象キャップを印象材内に埋め込む。
印象材を顎から外し、印象材に埋め込まれたままで印象キャップを取り出す。こうして、印象材が顎の反転形態となり、インプラント/橋脚歯の部位に印象キャップがあることになる。
当初のインプラントおよび/または橋脚歯を印象キャップに連結したように、同じ要領で、インプラントおよび/または橋脚歯の形状を複製するレプリカを埋め込まれた状態の印象キャップに挿入する。
次に、印象材から作った顎の反転形態内へ、そして、レプリカのまわりに成形材料を注入し、硬化させる。
印象材を硬化した成形材料から取り出す。こうして、この成形材料は、当初のインプラント/橋脚歯と置き換わるレプリカを有する顎の真の、すなわち、非反転模型を形成する。
以下、ピックアップ法またはそれに用いるようになっている構成要素を記載しているいくつかの先行技術文献を参照する。
米国特許第6068478号(Grande等)が、人体に装着されるインプラント(可能性のある上部構造を含む)の、人体組織構造から突出する端部を作業模型に転写するための印象キャップを含む印象システムを開示している。外側に向いたインプラント端は、その外面にアンダカットされた輪郭を有し、そして、印象キャップは、このアンダカット輪郭
を補完し、係合する形状寸法を有する。アンダカット輪郭は、インプラント床に向かってトランペット形に先細りとなっているインプラント幾何学形状か、または、インプラント端部付近にあるくぼみかのいずれかによって形成される。
前記米国特許第6068478号(Grande等)には、上部構造の橋脚歯がインプラント肩部上方へ突出するように上部構造の一部をインプラントに螺合させることが記載されている。完成した作業模型に合わせて口腔状況の印象を採取するために、まず、スライド・スリーブを円錐形の上部構造上に押しつける。次いで、印象キャップをスライド・スリーブ上へ押しつける。印象キャップの底部には、インプラント肩部に対して相補的であるキャップ肩部がある。キャップ肩部の外面は、内向きの弾力的なスナップ要素によって囲まれており、インプラントにスナップ嵌合し、インプラント頭部にアンダカット輪郭を取り外し自在に把持する。次に、印象化合物を満たした印象トレイを移植部位へ押しつける。印象トレイを抜き取った後に、印象キャップおよびスライド・スリーブが印象化合物内に埋め込まれて残り、印象を得ることができる。次に、円錐形の上部構造に対応する形状を有する類似した操作インプラントをスライド・スリーブ内に押し込む。最後に、操作肩部が印象キャップのスナップ要素により保持されるまでインプラント肩部に対応する操作肩部を有する操作肩部スリーブを操作インプラントにかぶせて押しつける。最終的に、模型作製用化合物を印象上に注入し、作業模型を得る。
前記米国特許第 6068478号(Grande等)では、別のタイプの上部構造、たとえば、角度付き上部構造をインプラントに取り付ける場合には、別の印象方法を使用する。この場合、印象シリンダを上部構造へ螺合させてから、側方に開口する印象キャップを上部構造に押しつけ、インプラント肩部を把持する。印象化合物で満たした印象トレイを使用して印象を採取する。この印象は、印象トレイを引き抜いた後に得られる。印象キャップおよび印象シリンダおよび円錐形上部構造に類似する中空スペースが後に残る。次の段階で、印象シリンダをその中空スペース空間に押し込み、操作肩部スリーブを取り付け、操作肩部スリーブを通して模型作製用化合物を注入し、中空スペース全体を満たす。ここで、模型作製用化合物を印象上に注ぎ、印象シリンダを残して印象トレイを取り出した後、完成した作業模型を得る。
さらに、中空スペースが印象キャップ内に残っており、印象キャップ内部で選択された橋脚歯によって残された中空空間を印象化合物で満たす場合には、スライド・スリーブを省略できると記載されている。また、スライド・スリーブおよび印象キャップは、一体片として結合し、設計してもよい。
米国特許第6159010(Rogers等)が、歯科用インプラントに取り付け、その上方に突き出る橋脚歯ポストを覆って配置するための歯科用コーピングを開示している。このコーピングは、インプラントの支持面と係合する内向きにテーパの付いた表面を有する基部を含む。基部から離れる方向に壁が延びていて橋脚歯ポストを取り囲んでいる。この壁は少なくとも1つの孔を有し、移植部位の印象を採取するときにこの孔を通してワックス材を流入させることができるようになっている。
米国特許第5688123号(Meiers等)が、作業模型を形成するために印象を採取するときに使用する歯科用インプラント用の転写キャップを開示している。この転写キャップは、インプラントの組み立て部分に形状、寸法で適合しており、この組み立て部分の円錐形領域の肩部上を延びる1つまたはそれ以上の弾性フラップを担持している。
WO99/29255(Morgan)が、環状溝のような保持手段を形成したヘッド部分を有する橋脚歯類似物を開示している。
EP0190670(Lustig)が、ポストに入れ子式に係合させる組み立て式スリーブ
状コーピングと組み合わせて使用できる組み立て式橋脚歯を開示している。
本発明の目的は、ピックアップ印象方法を使用するときの機能を改良したシステム用の構成要素およびこれらの構成要素を使用する方法を提供することにある。
本発明の第1態様によれば、歯科用インプラントに取り付けた橋脚歯のピックアップ印象採得のための印象コーピングであり、その根尖端から歯冠端までの貫通路を有する印象コーピングが提供される。この印象コーピングは、前記橋脚歯を取り囲むための橋脚歯取り囲み領域を含み、この前記橋脚歯取り囲み領域は、根尖端および歯冠端および内壁を有し、この内壁は、前記橋脚歯と接触する少なくとも1つの橋脚歯接触面、および、スペース形成面と前記橋脚歯との間にスペースを設けるために、前記橋脚歯から隔たっている少なくとも1つのスペース形成面を含む。前記橋脚歯取り囲み領域の横断面において、前記長手軸線から前記橋脚歯接触面までの距離は、前記長手軸線から前記スペース形成面までの距離より短い。
本願を通じて使用する「歯冠」という用語は、ここで論議している構成要素のヘッド端または後端に向かう方向を示すのに用いられる。たとえば、橋脚歯がインプラントに連結された状況では、歯冠方向とは、インプラントから離れる方向に向いた橋脚歯部分に向かう方向である。同様に、「根尖」という用語は、構成要素の挿入端部に向かう方向を示す。インプラントと連結した橋脚歯の場合、根尖方向とは、インプラントに向かう方向となる。したがって、根尖方向および歯冠方向は、互いに反対方向である。
しかしながら、構成要素またはシステムの部分が互いに関して傾斜している場合には、異なった部分の根尖方向、歯冠方向が、それぞれ、一致しないこともあり得る。たとえば、橋脚歯の構成要素支持領域がインプラント接触領域に関して傾斜している場合、いわゆる傾斜橋脚歯の場合がそうである。本願においては、構成要素支持領域の根尖方向に言及しているときには、構成要素支持領域の最大直径部に向かう方向を言っている。構成要素支持領域の歯冠方向とは、前記最大直径部から離れる方向、構成要素支持領域の自由端に向かう方向である。
好ましくは、印象コーピングは、印象コーピングの歯冠端から根尖端まで延びている貫通路を有する。これは、印象材を、歯冠端を通して印象コーピング内に導入でき、したがって、印象材内での印象コーピングの固定力を増大させることができるので、有利である。印象コーピングに導入された印象材は、橋脚歯の一部と接触することになり、したがって、前記橋脚歯部分を模写するオープンスペースを提供することになる。このオープンスペースは、橋脚歯レプリカを後に導入するときの案内として使用してもよいし、本明細書の詳細な部分において後に説明するように、特注製作した橋脚歯の模型を形成する型として使用してもよい。
さらに、印象材は、前記スペース形成面と前記橋脚歯との間の前記スペース内に導入してもよい。しかしながら、橋脚歯接触面もまた存在し、これが橋脚歯と接触し、したがって、安定した接触面を与える。
標準の橋脚歯の印象を採取するとき、橋脚歯接触面は標準の橋脚歯と接触することになる。印象材は、場合により、スペース形成面により形成されたスペース内へ導入してもよいが、これは必ずしも必要ではない。橋脚歯が印象コーピング内部にあるので、橋脚歯接触面は、通常は、橋脚歯レプリカを後に同じ位置へ正確に挿入するときにそれを案内する
のに充分な表面を提供することになる。
しかしながら、修正橋脚歯の印象を採取するときには、おそらく橋脚歯接触面のすべてが修正橋脚歯と接触することはない。橋脚歯接触面の少なくとも一部は、おそらく、その修正形状の故に、特注製作した橋脚歯と接触することはない。この場合、橋脚歯と印象コーピングの内壁面との間に複合スペースが形成される。この複合スペースは、橋脚歯接触面と修正橋脚歯との間に作り出されたスペース、および、前記スペース成形面と前記橋脚歯との間の前記スペースによって構成される。印象材は、印象コーピング内へ、そして、前記印象コーピングと修正橋脚歯との間に形成された複合スペース内へ導入できる。したがって、橋脚歯から取り出すとき、印象材は、印象コーピングと共に、修正橋脚歯の形状に一致する内側「修正」形状を有する空のスペースを形成することになる。次に、この内側形状を用いて前記修正橋脚歯の模型を成形する。
好ましくは、前記スペース形成面は、前記複合スペースから空気を抜くための通気孔を備えているとよい。こうすれば、印象材を前記複合スペースに導入したとき、空気は、前記スペース形成面と前記橋脚歯との間に形成されたスペースを通り、通気孔を通って流出できる。それによって、気泡発生を避け、印象材の適切な導入を確実に行うことができる。こうして、スペース形成面が、前記複合スペースから空気を排出させるためのエアダクトを与える。
この通気孔は、スペース形成面に設けた開口、またはおそらくは、パーホレーションまたは他の適切な通気手段によって、得ることができる。
橋脚歯接触面のすべてがなお修正橋脚歯と接触しているように橋脚歯を修正してもよいのは当然であるが、その場合、複合スペースはスペース形成面だけに関係する。前記複合スペースを印象材で満たす必要がある程度は、橋脚歯について行った修正に依存する。しかしながら、完全な充填は、通常、複合スペース全体に印象材を満たすこと、そして、印象材を前記通気孔から流出させることによって、確実に行うことができる。
少なくとも1つの橋脚歯接触面が、歯冠方向において内向きにテーパ付きであると有利である。印象コーピングをテーパ付き外形を有する橋脚歯上に着座させるとき、これは特に役立つ。
したがって、印象コーピングは、標準の橋脚歯および修正した標準の橋脚歯の両方の印象を採取するのに役立つ。これは、標準の状況および特注製作状況に合わせて異なった構成要素がしばしば使用される従来技術よりも有利である。
前記印象コーピングの第1の変形例においては、印象コーピングの橋脚歯取り囲み領域は、内壁面を有する肩部接触部分と、この肩部接触部分から歯冠方向へ延びているポスト取り囲み部分とを含み、このポスト取り囲み部分は、前記肩部接触部分の前記内壁面と180度より大きい角度をなす内壁面を備える。
肩部接触部分は、対応する橋脚歯の肩部分と接触することを意図している。したがって、前記肩部接触部分の内壁面に対する法線の、構成要素取り囲み領域の長手軸線への投影は、根尖方向に延びることになる。
ポスト取り囲み部分は、さまざまな形状を有する内壁面を有し得る。ポスト取り囲み部分は、内壁面全体が橋脚歯のポスト部分と接触するように形成してもよい。しかしながら、ポスト取り囲み部分は、また、前記内壁面の一部とのみ橋脚歯のポスト部分を接触させるように形成してもよい。このような実施例のいくつかを以下に説明する。
さらに、肩部接触部分は、前記橋脚歯との相互作用において接触性および安定性を向上させるのに役立つ。これは、印象コーピングをピックアップ印象方法で使用するときに特に重要であり、その場合、印象コーピングは、まず、インプラントに固定されている橋脚歯に取り付けられ、その後、印象材に埋め込まれ、前記印象材と共に橋脚歯から取り出され、最後に、橋脚歯レプリカが前記印象コーピング内に挿入されることになる。この方法を成功させるためには、橋脚歯および橋脚歯レプリカは、共に、精度良く印象コーピング内に固着できなければならない。これには、前記肩部接触部分が貢献する。
また、肩部接触部分およびポスト接触面の組み合わせは、印象コーピングが橋脚歯上に確実に正しく設置される可能性を与える。従来技術システムのいくつかにおいては、橋脚歯接触面なしで肩部接触部分およびポスト取り囲み部分のみを有する印象キャップが提供されている。しかしながら、このような従来の印象キャップは、橋脚歯に誤って設置される危険がある。
本発明の第1態様の前記第1変形例の一実施例によれば、印象コーピングは、さらに、少なくとも1つのスペース形成面の根尖方向に設けた取り外し自在の橋脚歯係合手段を備える。好ましくは、前記橋脚歯係合手段は、橋脚歯取り囲み部分の歯冠端よりも肩部接触部分に近い位置でポスト接触部分のところに設けてある。
前記の印象コーピングの実施例において、肩部接触部分から延びているポスト接触部分の内壁面上に橋脚歯係合手段を設けることにより、橋脚歯の肩部分のところでの直径と比較して、印象コーピングを着座させようとしている橋脚歯の直径が比較的小さいところにロック手段が位置することになる。したがって、ロック手段のこの位置により、前記橋脚歯の最大直径部を越えてロック手段のところでの印象コーピングの外径を大きくする必要なしに、より多くのロック手段構造変形例を使用できる。
印象コーピングの外径が小さいと有利である。大きな直径を有する場合、橋脚歯、または印象キャップがセットされたインプラントを取り囲んでいる粘膜を押しのけ、損傷を与える危険がある。さらに、印象キャップの直径が大きいと、インプラントに隣接する歯と衝突することなく構成要素を着脱することが難しくなる。隣り合った歯が非常に接近している場合、構成要素の直径は、構成要素が橋脚歯上にセットしようとしているこれらの歯の間を通過するには大すぎるかもしれない。しかしながら、上記で開示される配置はこれらの問題を軽減する。
従来技術システムにおいては、フラップのようなロック手段が、橋脚歯を覆って、または、そのまわりに係合するように印象キャップの端に設けられることがある。これらの構造においては、ロック手段が、印象キャップの外径を拡大させることになり、橋脚歯を取り囲んでいる柔らかい歯肉組織を不必要に圧迫することになる。さらに、印象キャップの端にロック手段を設置することで、しばしば、患者の歯肉組織内の下方、低いレベルにキャップが取り付けられることになる。
他の従来のシステムにおいては、印象キャップの歯冠端付近にロック手段が設けられる。これらのシステムは、印象キャップをその後も橋脚歯に取り付けられるようにしなければならない場合は、印象キャップを着座させる橋脚歯は前記歯冠端より下方で修正することはできないという欠点を有する。
橋脚歯係合手段は、前記ポスト接触部分と前記肩部接触部分との間の移行部に設けてもよい。さらに、橋脚歯係合手段は、前記橋脚歯取り囲み領域の内壁面において、少なくとも1つの突起またはくぼみ(たとえば、リブまたは溝)を含み得る。
少なくとも1つの橋脚歯接触面が、前記橋脚歯上に前記印象コーピングを回転ロックするために回転ロック手段を備えていてもよい。この特徴は、インプラントに固定された橋脚歯の回転方向を、印象採得を経て作業模型に、適切に転写することを確実に行うのに役立つ。
印象材への取り付けを強化するために、印象コーピングが、橋脚歯取り囲み領域の歯冠方向へ延びる領域を備えていてもよい。このような拡張領域は、また、印象コーピングの取り扱いを容易にもする。前記拡張領域は、さらに、印象材内に印象コーピングを保持するための保持要素を備えていてもよい。
本発明の第2態様によれば、上記のような橋脚歯および印象コーピングを含むセットを得ることができる。
本発明の第3態様においては、橋脚歯の構成要素取り囲み領域を模写する構成要素支持部分と、根尖端を有する根尖方向領域とを含み、ボアは、前記根尖端から橋脚歯レプリカ内へ、少なくとも前記構成要素支持領域と同じ位置まで延びている橋脚歯レプリカが提供される。
このレプリカは、構成要素支持領域の少なくとも一部を切り取り、根尖方向領域、および、おそらくは、支持領域の一部を含むレプリカを残し、貫通口を設けることができるという利点を有する。この可能性は、修正橋脚歯の作業模型を作るときに使用される。これについては、本明細書の特別な部分でより詳しく説明する。この実施例によるレプリカは、橋脚歯をその標準的な外観(その最初の状態)で残す状況、また、橋脚歯を(切り取り状態で)修正する状況の両方に対して使用できるので、有利である。
このようにして、橋脚歯レプリカは、橋脚歯がその標準外観で残るという状況、橋脚歯を修正するという状況の両方にとって印象コーピングが有用であるから、本発明の第1態様による印象コーピングと共に使用するのに特に有利である。
橋脚歯レプリカの実施例においては、さらに、歯科用構成要素に連結する橋脚歯係合手段が設けられ、ボアは、前記根尖端から橋脚歯レプリカ内へ、少なくとも前記橋脚歯係合手段の歯冠方向の位置まで延びる。
したがって、ロック手段の歯冠方向へ延びている構成要素支持領域の一部を切り取り、橋脚歯レプリカの残りの部分全体を貫いて延びるボアを設けることができる。この場合も、橋脚歯係合手段をそのままにしておくことができる。
本発明の第4態様においては、歯冠方向橋脚歯端を有する橋脚歯と、歯冠方向レプリカ端を有する対応するレプリカとを含むセットが提供され、この橋脚歯は、歯冠方向橋脚歯端から第1の距離のところで橋脚歯を場合により短縮するためのマーキングを備えており、ここで前記レプリカは、前記第1の距離に等しいか、またはこれより短い歯冠方向レプリカ端からの第2の距離のところにマーキングを備える。
本発明の前記第4態様によって提案したマーキングは、さらに、システムを簡単に修正する可能性を増大させるのに使用できる。より短い標準の橋脚歯を望む場合、標準の橋脚歯をマーキングのところで切り取ることができる。以降の模型製作で使用されるレプリカは、橋脚歯のマーキングと橋脚歯の歯冠端との間の距離に等しいか、またはこれより短いレプリカの歯冠端からの距離のところに対応するマーキングを有する。前記マーキングのところでレプリカを切り取った後、切り取り橋脚歯の高さに等しいか、またはこれより高
い高さを有する切り取りレプリカを得ることができる。この模型において、適当な義歯をレプリカ上に構築した後、切り取り橋脚歯に転写し、取り付ける。橋脚歯上に義歯を確実に装着するには、橋脚歯に義歯をロックする。このロックは、レプリカへの義歯のロックと同じ方法で行われることになる。橋脚歯とレプリカの間の高さの差により義歯と橋脚歯との間に現れるいかなるオープンスペースも、充填材料で満たすことができる。
本発明の第5態様においては、標準、修正両方の橋脚歯の印象を採取するのに適した構成要素を使用して、修正した標準の橋脚歯の作業模型を作る簡略化した方法が提供される。
本発明のさらなる適用範囲は、以下に示す詳細な説明から明らかとなろう。しかしながら、この詳細な説明および特別な実施例は、本発明の好ましい実施態様を示してはいるが、ほんの例示のために提供するものであることは理解されるべきであり、本発明の精神および範囲内のさまざまな変更および修正がこの詳細な説明から当業者にとって明らかとなるであろう。
本発明は、ほんの例示のためのものであって、発明の限定を意図していない以下の詳細な説明および添付図面からより充分に理解して貰えよう。
図1a〜1eは、橋脚歯の第1実施例を示す。
図2a〜2bは、橋脚歯の第2実施例を示す。
図3は、橋脚歯の第3実施例を示す。
図4は、橋脚歯の第4実施例を示す。
図5a〜5hは、一連の橋脚歯の実施例を示す。
図6a〜6bは、橋脚歯レプリカの実施例を示す。
図7a〜7fは、印象コーピングの実施例を示す。
図8a〜8bは、歯科用インプラントに取り付けた橋脚歯の実施例を示すと共に、前記橋脚歯に取り付けた印象コーピングの実施例を示す。
図9a〜9bは、橋脚歯キャリアの実施例を示す。
図10a〜10hは、標準の橋脚歯のピックアップ印象採得方法を示す。
図11a〜11hは、修正した標準の橋脚歯のピックアップ印象採得方法を示す。
図1aは、橋脚歯の第1実施例の斜視図であり、図1b〜1eは、図1aと同じ橋脚歯の側面図である。
まず図1aおよび1bを参照して、ここには、インプラントへ歯科用構成要素を連結するための橋脚歯が示してある。この橋脚歯は、歯科用インプラントに連結するためのインプラント接触領域2と、前記インプラント接触領域2の歯冠方向に延びていて、歯科用構成要素を連結するための構成要素支持領域3とを含む。
代表的には、橋脚歯は、インプラントに義歯または歯冠を連結するのに使用する。しかしながら、最終的な義歯を製造する処置の間、橋脚歯は、インプラントに他の構成要素、たとえば、印象コーピング、治癒キャップまたは仮義歯を連結するのに使用することになる。橋脚歯1は、口腔内に恒久的にすえ付ける歯科用構成要素用の適切な材料、たとえば、チタンおよび或る種のセラミック材料(たとえば、酸化ジルコニウム)から作ることができる。
構成要素接触領域3は、最大直径部A(図1c参照)から歯冠方向へ歯冠端6まで延びている。構成要素接触領域の最大直径部Aは、この場合、全体的に、橋脚歯の最大直径部
と一致している。
構成要素係合手段9が、最大直径部Aの歯冠方向で構成要素支持領域3のところに設けてある。この構成要素係合手段は、前記橋脚歯に関して前記構成要素を線状変位させることによって構成要素と取り外し自在に係合できるように構成され、適合されている。
構成要素係合手段9の、最大直径部Aの歯冠方向での位置により、橋脚歯が比較的細い直径を有するとろで構成要素の取り付けが行われることになる。これにより、構成要素係合手段9に取り付けることになっている構成要素を比較的小さい外径で構成できるので、有利である。外径が小さいということにより、隣接した歯によって妨げられることなく、または、すえ付け時に橋脚歯1を取り囲んでいる歯肉組織をわきに押しやり、損傷を与えることなく、構成要素を橋脚歯上にすえ付けるのが容易になる。
構成要素係合手段9は、橋脚歯の最大直径部Aと歯冠端6との間の距離の50%未満である、前記最大直径部Aからの距離のところに設けられる。好ましくは、この距離は、35%未満であり、そして、図1a〜1eの実施例におけるように、構成要素係合手段9は、橋脚歯の最大直径部Aと歯冠端6との間の距離の25%未満の距離のところに設けられる。
インプラント接触領域3は、この第1実施例においては、肩部分4と、この肩部分から歯冠方向へ延びているポスト部分5とからなる。ポスト部分5の外面8は、肩部分の外面7と180度未満の角度αをなす(図1e参照)。肩部分4およびポスト部分5の外面7、8のなす角度αは、より好ましくは、100度〜160度であり、好ましくは、120〜150度であり、最も好ましくは、130〜140度である。本実施例においては、角度αは、136度である。
本実施例において、構成要素係合手段9は、前記肩部分4とポスト部分5との間の移行部に設けてある。この配置は、構成要素係合手段9の機能を損なうことなくポスト部分5の主要部分を修正することを可能にする。構成要素係合手段9は、ポスト部分5の円周の一部に沿って延びている溝の形を有する。この溝は、ポスト部分5の外面と角度δをなす外面8’を有する、ポスト部分5の移行部分5’によって形成されていると言ってもよい。角度δは、好ましくは、10〜40度、より好ましくは、10〜30度の範囲、最も好ましくは、12度である。構成要素が前記移行部分5’によって形成されている溝上へスナップ・ロックされ得ると有利である。上述した角度δは、構成要素を橋脚歯1から取り外すことがなお可能でありながら、橋脚歯1上に構成要素をしっかりと保持するための好ましい保持力を有するこのようなスナップ・ロックを形成するのに適している。
肩部分4と関連して、構成要素係合手段9は、好ましくは、肩部分4から橋脚歯の歯冠端6までの距離の50%未満、好ましくは、30%未満、本実施例では20%未満の、肩部分4からの距離のところに設けてある。構成要素係合手段9は、肩部分4と歯冠端6との間の距離の50%に対応する橋脚歯の歯冠部分を切断した場合に構成要素係合手段9がなお構成要素保持機能を備えているならば、肩部分4からの距離が肩部分4と歯冠端6との間の距離の50%未満であるところに設けてあると考えてもよい(同じ定義が、構成要素係合手段9の位置が最大直径部Aに関係している状況に当てはまる)。
ポスト部分5は、さらに、橋脚歯1に取り付けられた構成要素の回転ロックを行うための回転ロック手段15を備えている。この場合、回転ロック手段15は、ポスト部分5の外面8の平らな部分からなる。しかしながら、回転ロック手段15の他の形状も考えられる。構成要素を橋脚歯上にすえ付けたときに滑らかなロックによって遊びを多くすることができるので、比較的滑らかな回転ロック機能の方が、厳格で明確なロック手段よりも好
ましいと考えられる。
ポスト部分の根尖端6は、場合により、多角形の盲孔19を備える。これは、インプラント上へ橋脚歯を螺合するためのスパナ用のアタッチメントとして役立つ。
構成要素支持領域3とインプラント接触領域2との間には、拡張領域11が設けてある。この拡張領域11は、すえ付け時に橋脚歯1がインプラント上方に延びる高さを大きくするのに役立つ。骨組織と面一にインプラントにすえ付けたとき、拡張領域11は、代表的には、歯肉組織を貫いて延びる。
インプラント接触領域2は、歯冠方向接触部分12とねじ軸16とからなる。それによって、インプラント接触領域2は、円錐形の歯冠方向開口を有し、橋脚歯1の取り付け用の雌ねじを備えているインプラントに連結できるようになっている。インプラント接触領域2の円錐形形状およびインプラント開口は、それぞれ、インプラントと橋脚歯を螺合したときに円錐形のシールを確立するように適用できるので、特に有利である。
図1dにおいて、橋脚歯1の異なる部分の外面が橋脚歯の長手軸線Lとなす角度が示してある。
ポスト部分5の外面8は、橋脚歯の歯冠方向に向かってテーパが付いている。これは、ポスト部分5の外面8が長手軸線Lに対して平行である場合よりも、橋脚歯1に構成要素を取り付ける初期段階において横動を多くすることができるため、有利であると考えられる。ポスト部分5の外面8が長手軸線Lとなす角度φは、好ましくは、20度未満であり、より好ましくは、15度未満である。この場合、角度φは6度である。
角度φの上記の値は、ポスト部分5と構成要素との間の保持機能を与えるように構成要素と協働できるポスト部分5を得るのに特に適している。
次に前述したような構成要素係合手段9に戻るならば、この構成要素係合手段9は、外面8’を有するポスト部分5の移行部分5’によって形成される。この外面8’は、ポスト部分5の外面と角度δをなす。角度δは、さらに、長手軸線とポスト部分の外面8との角度φに関連して、2φ±10度であると有利であると説明できる。角度δについてのこの特別な選択により、橋脚歯に取り付けた構成要素を、本質的に前記構成要素係合手段に構成要素を取り付けるのに必要とされる力と同じ力で線状変位させることによって、前記橋脚歯から解放させることが可能になる。長手軸線Lから見て、ポスト部分の移行部5’の外面8’は、φ±10度であり、一方、ポスト部分5の外面8は、全体的に、前記長手軸線Lと角度φをなす。
橋脚歯の外形に対応する少なくともいくつかの内面を有する内形を有する構成要素を使用する場合、橋脚歯へ構成要素を取り付けるのに必要な力は、ポスト部分5の外面8が前記長手軸線Lとなす角度φに依存する。橋脚歯から構成要素を取り外すのに必要な力は、前記移行部分5’の外面8’が前記長手軸線Lとなす角度に依存する。角度δが2φ±10度であるとき、この角度はφ±10度となる。このことは、前記橋脚歯から前記構成要素を取り外すのに必要な力が、前記橋脚歯1に前記構成要素を取り付けるのに必要な力と本質的に同じであることを意味する。
肩部分4の外面7も、同様に、歯冠方向において内向きにテーパが付いている。肩部分4の外面7が長手軸線Lとなす角度χは、好ましくは、40〜60度の範囲にある。この場合、角度χは50度である。
肩部分4の外面7とポスト部分5の外面8のなす上記角度αは、(180度+φ−χ)に等しくなる。
拡張領域11の外面13は、橋脚歯1の長手軸線に対して平行であってもよいし、橋脚歯1の歯冠方向において外向きにテーパが付いてもよい。拡張領域11の外面13が前記長手軸線Lとなす角度(Ψ)は、所望の最大直径部Aを達成するように有利に変化してよい。好ましくは、角度(Ψ)は90度〜180度となる。
最後に、橋脚歯1のインプラント接触領域2の歯冠方向接触部分12の外面14とがなす角度ωは、好ましくは、165度〜170度であり、この場合、169度である。
図1cを参照して、橋脚歯1の最大直径Aは、好ましくは、3〜7mm、最も好ましくは、3〜6mmの範囲にある。ポスト部分5の最大直径Bは、2〜5mmの範囲にある。本実施例においては、肩部分4の外面7によって形成される棚が、橋脚歯の前記最大直径Aと最大直径Bとの差の半分に一致する幅を有する。この幅は、好ましくは、0.2〜1mmの範囲にあり、最も好ましくは、0.5mmである。
肩部分4の軸線方向延長部は、構成要素支持領域3全体の軸線方向延長部と比較して、10〜40%の範囲、好ましくは、20%であるとよい。拡張領域11の軸線方向延長部は、橋脚歯の所望の高さを達成するように有利に選ぶことがきる。通常、拡張領域11は、構成要素支持領域3の軸線方向延長部の約10%〜50%の軸線方向延長部を有する。
場合により、橋脚歯1が、その短縮レベルを示す1つまたはいくつかのマーキング20を備えていてもよい。
図2aは、橋脚歯の第2実施例の斜視図である。図2bは、図2aの橋脚歯の断面図である。図1a〜1eの上述した第1実施例の構成部分に対応する構成部分には、図1a〜1eで用いた数字と同じ参照数字が付けてある。この第2実施例の、第1実施例と異なる部分のみを以下に説明する。
インプラント接触領域2がねじ軸16を備えていないという点で、第2実施例は第1実施例と異なる。その代わりに、第2実施例は、インプラントに回転ロックするための六角形ロック構造21を有する。橋脚歯1は、さらに、内部出張り18を有する貫通孔17を備えている。インプラントに橋脚歯1を連結するために、貫通孔17にねじを挿入し、ねじ頭を出張り18上に着座させることができる。この種の橋脚歯は、特に、単歯修復状況に役立つ。
図3は、橋脚歯の第3実施例の側面図である。図1a〜1eの上述した第1実施例の構成部分に対応する構成部分には、図1a〜1eで用いた数字と同じ参照数字が付けてある。この第3実施例の、第1実施例と異なる部分のみを以下に説明する。
橋脚歯の第3実施例は、主としてポスト部分5の高さおよび形状の点で、第1実施例と異なる。ポスト部分5の高さは、第1実施例と比較して短くなっており、構成要素支持領域3の軸線方向延長部のほぼ75〜80%となっている。(これは、肩部分4までの軸線方向延長部の約20〜25%を残す)。前記ポスト部分の実際の長さは、約2mmである。ポスト部分5の外面8が長手軸線Lとなす角度φは、11度である。
短いポスト部分5と共に橋脚歯1を使用する有利な点は、橋脚歯1を頻繁に修正する必要がないということにある。その代わりに、義歯をその当初の形状でポスト部分5上につくることができる。
図4は、橋脚歯1の第4実施例の側面図である。図1a〜1eの上述した第1実施例の構成部分に対応する構成部分には、図1a〜1eで用いた数字と同じ参照数字が付けてある。第1実施例と異なる部分だけを以下に説明する。
第4の実施例は、拡張領域11が非常に短くなっており、その外面13が前記長手軸線Lと非常に大きな角度(Ψ)をなすという点で、第1実施例と異なる。
図5a〜5hは、図1a〜4に示すタイプの一連の橋脚歯の実施例を示す。図5a〜5hについての以下の説明における参照数字は、図1a〜4に記載されている構成部分を示している。
図5a〜5hは、ポスト部分5の外面8と肩部分4の外面7とのなす角度αが、すべての橋脚歯に対して一定である一連の橋脚歯を示している。さらに、構成要素支持領域3の長手方向延長部分は、前記一連の橋脚歯のすべてに対して一定である。
図5a〜5cのみを参照して、これらの3つの橋脚歯は、さらに、最大直径Aがすべての橋脚歯に対して一定となっている。同様に、図5d〜5fの3つの橋脚歯は、共通の最大直径を有し、そして、図5g〜5hの2つの橋脚歯は、共通の最大直径を有する。図5a〜5cの橋脚歯は、4mmの最大直径を有し、図5d〜5fの橋脚歯は、5mmの最大直径を有し、図5g〜5hの橋脚歯は、6mmの最大直径を有する。
図5a〜5hは、インプラントに歯科用構成要素を連結するための一連の橋脚歯1を示しており、各橋脚歯は、長手軸線Lを有し、さらに、インプラント接触領域2と、構成要素支持領域3と、それらの間の拡張領域11とを含む。ここで、
前記拡張領域11は、前記長手軸線Lと角度(Ψ)をなす外面13を備えており、
前記肩部分4は、歯冠方向において内向きにテーパが付けてあり、前記長手軸線Lと角度χをなす外面7を備えており、
前記ポスト部分5は、前記肩部分4から歯冠方向へ延びており、歯冠方向において内向きにテーパが付けてある外面8を備え、この外面8は、肩部分4の外面7と前記長手軸線Lとのなす角度χよりも小さい角度φを前記長手軸線Lとなしており、ここで、
肩部分4の外面7と長手軸線Lとのなす前記角度χおよびポスト部分5の外面8と長手軸線Lのなす前記角度φは、一連の橋脚歯のうちすべての橋脚歯に対して一定であり、
それに対して、前記拡張領域11の外面13と前記長手軸線Lとのなす角度(Ψ)は、前記一連の橋脚歯のうち異なった橋脚歯間で異なる。
図6aは、橋脚歯レプリカ101の実施例の斜視図であり、図6bは、同じ橋脚歯レプリカ101の側面図である。
橋脚歯レプリカ101は、構成要素支持領域103、拡張領域111および根尖方向領域102を含む。構成要素支持領域103は、橋脚歯1の構成要素支持領域を模写しており、この場合、橋脚歯1は図1a〜1eに示したタイプである。したがって、構成要素支持領域103は、外面107を有する肩部分104、および、外面108を有するポスト部分105を有する。
特に、橋脚歯レプリカ101は、橋脚歯1の構成要素係合手段9を模写した構成要素係合手段109を備える。
また、橋脚歯レプリカ101は、根尖方向部分102の根尖端から前記構成要素係合手段109の歯冠方向の位置まで延びているボア130を備えている。本実施例においては
、ボア130は盲孔であるが、レプリカ101を完全に貫いて延びるボアを有することも考えられる。
ボア130は、図11a〜11hに関連して以下により詳しく説明するように、橋脚歯レプリカ101を、修正した標準橋脚歯模型製作のために使用しなければならない状況では役立つようになる。
このような状況においては、橋脚歯レプリカ101のポスト部分105の歯冠方向部分を切り取り、貫通孔130を有する橋脚歯レプリカ101を残す。貫通孔130は、修正橋脚歯の模型を作るためにレプリカ101の根尖端から成形材料を注入するのに使用できる。
したがって、標準の橋脚歯を使用するか修正橋脚歯を使用するかに関係なく、橋脚歯レプリカ101は、ピックアップ印象採得に役立つ。
図1a〜1eの橋脚歯1のマーキング20および橋脚歯レプリカ101上のマーキング120の使用について以下に説明する。好ましくは、歯冠方向橋脚歯端6を有する橋脚歯1および歯冠方向レプリカ端106を有する対応したレプリカ101からなるセットを用意し、前記橋脚歯1が、歯冠方向橋脚歯端6から第1の距離のところに橋脚歯1の場合による短縮のためのマーキングを備えており、ここで、前記レプリカ101は、前記第1の距離と等しいかまたは僅かに短い歯冠方向レプリカ端106からの第2の距離のところにマーキングを備える。
このようなセットは、橋脚歯の他の変形例に対する代替となる。橋脚歯1の短縮のみが望ましい場合には、歯科技工士は、マーキング20のところで橋脚歯1を短くすることができる。レプリカ101は、橋脚歯1のマーキングとほぼ同じ高さのところに対応するマーキング120を備える。したがって、短縮するときには、歯科技工士は、橋脚歯1の修正した形状を取り込むための特別の印象技術を使用する必要はなく、その代わりに、橋脚歯1の位置を取り込むためだけの標準の技術を使用すればよい。作業模型を作るとき、レプリカ101は、橋脚歯1と同じ程度まで短縮され、口腔内の状況を忠実に模写することになる。
マーキングのところで正確に橋脚歯1およびレプリカ101を切断するのは難しいので、レプリカ101のマーキングは、橋脚歯1上の対応する距離よりも僅かに短い、レプリカ端106からの距離のところに設けるとよい。これにより、構成要素の切断時に歯科技工士にとって余裕は少なくなるが、橋脚歯レプリカ101が橋脚歯1より短くなってしまうという危険はなくなる。
レプリカ101および橋脚歯1は、各々、いくつかのマーキングを備えていてもよい。
図7aおよび7bは、歯科用インプラントに取り付けた橋脚歯のピックアップ印象採得のための印象コーピングの実施例の斜視図である。図7cは、同じ印象コーピングの底面図であり、図7dは、図7aの平面d−dから見た断面図であり、図7eは、図7aの平面e−eから見た断面図であり、図7fは、図7aの平面f−fから見た断面図である。
図7a〜7fに示す印象コーピングは、橋脚歯1上に着座するための橋脚歯取り囲み領域203を含む。この橋脚歯取り囲み領域203は、歯冠端206および根尖端240を有し、内壁面207、208を備える。
本実施例においては、橋脚歯取り囲み領域203は、内壁面207を有する肩部接触部
分204および内壁面208を有するポスト取り囲み部分205を含む。肩部接触部分204は、対応する橋脚歯の肩部分に着座させることを意図しており、一方、ポスト取り囲み部分205は、前記橋脚歯のポスト部分を取り囲むことになる。
ちょうどポスト取り囲み部分205と肩部接触部分204との間の移行部のところで、ポスト取り囲み部分205の内壁面208上には、前記橋脚歯に関して前記印象コーピングを線状変位させることによって橋脚歯と取り外し自在に係合させることができる橋脚歯係合手段209が設けてある。
この橋脚歯係合手段209は、歯冠端206よりも橋脚歯接触部分203の根尖端240近くに設けてある。前記根尖端240と橋脚歯係合手段209との距離は、好ましくは、根尖端240と橋脚歯取り囲み領域203の歯冠端206の距離の50%未満、より好ましくは、35%未満、最も好ましくは、25%未満である。
肩部接触部分204に関連して、この肩部接触部分204と橋脚歯係合手段209との距離は、好ましくは、肩部接触部分204と橋脚歯取り囲み領域203の歯冠端206との距離の50%未満、より好ましくは、30%未満、最も好ましくは、20%未満である。
本実施例において、橋脚歯係合手段109は、ポスト取り囲み部分205の内壁面208の内周の一部に沿って延びているリブを含む。このリブは、ポスト部分205の内壁面208上に延在する回転ロック215として機能する平らな表面のために中断している。リブは、さらに、スペース形成面244を設けたところで中断しており、この面244についてはさらに以下に説明する。
リブは、橋脚歯1上の係合手段9の対応する溝と協働するとき、スナップ・ロック手段として機能し、橋脚歯1上で軸方向に印象コーピング201を取り外し自在にロックする。
ポスト接触領域205の内壁面208は、異なる目的を有する表面領域を含む。第1の表面領域は、着座時に橋脚歯1と接触する橋脚歯接触面243である。第2の表面領域は、スペース形成面244であり、これは、着座時に、橋脚歯1から隔たって位置し、橋脚歯1とスペース形成面244との間にオープンスペースを形成する。
橋脚歯接触面243は、橋脚歯1上に着座したときに、印象コーピング201を安定させると共に、印象コーピング201を確実に正しい位置に合わせるのに役立つ。
スペース形成面244は、橋脚歯1と印象コーピング201の内壁面208との間にオープンスペース設けるのに役立つ。このことは、図11a〜11hに関連して以下に説明するように、修正した標準の橋脚歯の印象を採取するときに特に役立つ。
橋脚歯取り囲み領域203の横断面において、印象コーピング201の長手軸線Lから橋脚歯接触面243までの距離r1は、前記長手軸線Lからスペース形成面244までの距離r2より短くなっている。この差異は、橋脚歯1が、通常、長手軸線まわりに対称的、またはほぼ対称的であるために可能となる。印象コーピング201の内面が非対称的であるということは、一般的に、印象コーピング201を橋脚歯1に取り付けたときに、印象コーピング201内面と橋脚歯1との間にスペースが設けられることになることを意味する。
換言すれば、スペース形成面244は、対応する橋脚歯の外側輪郭から外れている表面
であり、一方、橋脚歯接触面243は、前記外側輪郭をたどる表面である。
好ましくは、前記スペース形成面244は、印象コーピング201が橋脚歯に着座したとき、スペース形成面244と対応する橋脚歯との間に形成された前記スペースからの空気が通過する通気孔245を備えているとよい。印象材を前記スペースの少なくとも一部に導入したとき、空気は、通気孔245を通って前記スペースから流出できる。それによって、気泡の発生が避けられ、印象コーピングの適切な充填が確保される。
図7a〜7fの実施例において、通気孔245は、前記印象コーピングの壁に設けた開口である。この通気孔は、また、たとえば、パーホレーションによっても得られる。
スペース形成面244がポスト取り囲み部分の内壁面208に沿って長手方向に延びていると有利である。このようにして、空気、時には印象材が通過して流れるダクトを形成してもよい。通気孔245をこのようなダクトの根尖端に設けてもよい。この位置は、印象材を印象コーピング201の歯冠端から満たす場合に空気を確実に引き出すのに最も有利な位置である。また、通気孔245は、スペース形成面上に分散して設けてもよい。
「スペース形成面」244および「橋脚歯接触面」243という用語は、印象コーピング201が未修正の橋脚歯上に着座したときに関連する言い回しである。しかしながら、修正橋脚歯の印象を採取するときには、おそらく橋脚歯接触面243のすべてが修正橋脚歯と接触することはない。橋脚歯接触面243の少なくとも一部は、おそらく、その修正形状の故に、特注製作した橋脚歯と接触することはない。この場合、橋脚歯と印象コーピング201の内壁面との間に複合スペースが形成される。この複合スペースは、橋脚歯接触面243と修正橋脚歯との間のスペースと、前記スペース形成面244と前記修正橋脚歯との間のスペースとによって構成される。印象材は、印象コーピング201内へ、そして、前記印象コーピング201と修正橋脚歯との間に形成された複合スペース内へ導入できる。したがって、橋脚歯から取り出すとき、印象材は、印象コーピングと共に、修正橋脚歯の形状に一致する内側「修正」形状を有する空のスペースを形成することになり、次いで、この内側形状を用いて前記修正橋脚歯の模型を成形する。
印象材を前記複合スペースに導入するとき、空気は、前記スペース形成面244と前記橋脚歯との間に形成されたスペースを通り、通気孔245を通って流出できる。それによって、気泡の発生が避けられ、印象コーピングの適切な充填が確保される。したがって、スペース形成面244は、前記複合スペースから空気を排出させるためのエアダクトとなる。
当然別法として、橋脚歯接触面のすべてがなお修正橋脚歯と接触するように橋脚歯を修正してもよく、その場合、複合スペースはスペース形成面だけに関係する。
橋脚歯接触面243は、歯冠方向において内向きにテーパが付けてあり、長手軸線と、好ましくは、20度未満、より好ましくは、15未満の角をなす。この場合、この角度は、6度である。さらに、橋脚歯接触面は、肩部接触部分204とも角をなし、この角度は、180度より大きく、好ましくは220〜230度である。
印象コーピング201は、さらに、橋脚歯取り囲み領域203から後端方向に設けられている拡張領域241を備えている。この拡張領域241は、印象材を印象コーピング2
01に取り付けるためのより大きい領域を与えるのに役立つ。さらに、この拡張領域241は、印象コーピング201の取扱いを容易にする。印象材をより良好に保持するために、拡張領域241は、側方に延びる保持要素242を備えている。
印象コーピングは、好ましくは、プラスチック材料で作るとよい。このようなプラスチック材料は、スナップ・ロック手段を形成するのに充分な弾力性を得ることができるが、印象採得中に橋脚歯の安定した位置転写を妨げないように容易に変形しないものを選ぶことができる。
図8a、8bにおいて、橋脚歯1を、骨組織500に移植した歯科用インプラント401に取り付けた状態で示してある。印象コーピング201が、橋脚歯1に連結している。図8aおよび図8bは共に断面図であるが、図8bは、図8aの平面b−bを通る断面である。
橋脚歯1は、図1a〜1eに示したタイプのものであり、印象コーピング201は、図7a〜7fに示したタイプのものである。橋脚歯1および印象コーピング201の説明において使用した参照数字は、以下でも使用するが、これらの参照数字は、スペースが無いために図8aおよび8bでは記載していない。
橋脚歯1は、そのインプラント接触領域2を介して歯科用インプラント401に連結される。ねじ軸16が、インプラントの歯冠方向ボアの雌ねじに螺合される。インプラント接触領域2の歯冠方向接触部分12は、インプラント401の前記歯冠方向ボアの円錐形部分とシール接触している。
橋脚歯の拡張領域11は、歯肉組織501を貫いてインプラント歯冠端から突出する。橋脚歯の外径は、拡張領域11の歯冠端で、インプラント接触領域2から最大直径部Aまで増大している。
肩部分4およびポスト部分5を有する構成要素支持領域3が、歯肉組織501上方に突出する。構成要素係合手段9が、肩部分4とポスト部分5との間の移行部に、したがって、橋脚歯1および肩部分4の両方の最大直径部Aの歯冠方向に設けてある。
印象コーピング201は、それ自体の橋脚歯係合手段209によって橋脚歯1の構成要素係合手段9に取り外し自在にロックされる。図8a、8bでわかるように、印象コーピング201の最大直径部は、橋脚歯1の最大直径部Aとほぼ同じ大きさである。したがって、印象コーピング201は、橋脚歯を取り囲んでいる歯肉組織に損害を与える危険なしに橋脚歯1に容易に連結可能である。このことは、また、歯肉組織がいくぶん厚く、さらに橋脚歯上で歯冠方向へ延びている場合にも当てはまる。
図8aにおいて、印象コーピング201のスペース形成面244が橋脚歯1から隔たっていることがわかる。こうして得られるスペースは、印象コーピング201の貫通路217の歯冠端から、橋脚歯の脇に沿って、通気孔245まで延びるダクトを形成する。図8bにおいて、橋脚歯接触面243が、橋脚歯1と接触しており、前記印象コーピング201のための支持と案内を行うことがわかる。
図9a〜9bは、図1a〜1eに示すように橋脚歯に連結できる他の構成要素の斜視図である。構成要素は、橋脚歯キャリア301である。これは、根尖方向橋脚歯接触部分と、構成要素の把持を容易にするリブ付きの外面を有する歯冠方向延長部分部分とを有する。橋脚歯キャリア301は、橋脚歯の取り扱い、および移植された治具への橋脚歯の取り付けを容易にするように橋脚歯に取り付けることができる。
図10a〜10bは、標準の橋脚歯1を使用するときのピックアップ印象採得および模型形成を示している。
図10aにおいて、2つの歯科用インプラント401が、隣り合った歯の間の移植部位で骨組織500と面一に移植された状態で示してある。
図10bにおいて、橋脚歯キャリア301を使用して橋脚歯1をインプラント401の各々に螺合させる方法が示してある。橋脚歯1は、移植部位に持ってゆく前にキャリア301に取り付ける。歯科医は、最初に、橋脚歯1をインプラント401に螺合させてキャリア301を保持する。その後、キャリア301を取り出し、場合により、橋脚歯1を、スパナを使用してインプラント401にさらに締め付けてもよい。
図10cにおいて、橋脚歯1の構成要素係合手段9および印象コーピング201の橋脚歯係合手段209を使用して印象コーピング201を橋脚歯1上へ取り付ける方法が示してある。場合により、印象材を印象コーピング201内へ導入してもよい。しかしながら、標準の橋脚歯1を使用するので、これは必要ない。
図10dにおいて、印象材600を使用しており、印象コーピング201を印象材600に埋め込んでいる。印象材600は、印象部位に隣接した歯の形状を模写するように硬化させ、印象コーピング201に取り付ける。
図10eにおいて、印象材600が移植部位から取り出されており、印象コーピング201が印象材600に埋め込まれている。
図10fにおいて、標準の橋脚歯レプリカ101を、印象材に取り付けた印象コーピング201内に導入する方法が示してある。橋脚歯レプリカ101および印象コーピング201上のそれぞれの係合手段および回転ロック手段により、橋脚歯レプリカ101は、印象コーピング201内の橋脚歯1の初期位置に対応する位置で印象コーピング201内に設置される。
図10gにおいて、型材料700が印象材600に用いられている。
最後に、図10hにおいて、印象材600および印象コーピング201が取り出されている。こうして、型材料700が、隣り合った歯および実際の移植部位で橋脚歯1に対応する橋脚歯レプリカ101を有する移植部位の模型を形成する。この模型を用いることによって、後に、すえ付け部位で適切な橋脚歯1にすえ付けるために、適切な義歯または歯冠を製造し、調節できる。
図11a〜11hは、修正橋脚歯1を使用するときのピックアップ印象採得および模型形成を示している。
図11aにおいて、2つの歯科用インプラント401が、隣り合った歯の間の移植部位で骨組織500と面一に移植された状態で示してある。
図11bにおいて、橋脚歯キャリア301を使用して橋脚歯1をインプラント401に螺合する方法が示してある。橋脚歯1は、移植部位に持っていく前にキャリア301に取り付ける。歯科医は、最初に、橋脚歯1をインプラント401に螺合させてキャリア301を保持する。その後、キャリア301を取り出し、場合により、橋脚歯1を、スパナを使用してインプラント401にさらに締め付けてもよい。
その後、たとえば、橋脚歯1の歯冠方向部分の一部を取り除くことによって、標準の橋脚歯1を図のように修正する。残りの部分が、修正橋脚歯1’である。
図11cにおいて、それぞれ、修正橋脚歯1’の構成要素係合手段および印象コーピング201の橋脚歯係合手段を使用して、印象コーピング201を修正橋脚歯1’に取り付ける方法が示してある。橋脚歯1’が修正してあるので、印象コーピング201に印象材600’を導入する必要がある。印象材600’は、コーピングの貫通路の歯冠端を通して導入すると有利である。印象材600’を貫通路の歯冠端を通して導入したとき、空気は、印象コーピング201のスペース形成面244によって形成されたスペースを通り、通気孔245から流出できる。それによって、気泡形成または印象コーピング201の不充分な充填を避けることができる。適切に導入したならば、印象材600’は、印象コーピング201の橋脚歯接触面243の一部と共に、修正橋脚歯1’の形状に対応するオープンスペースを形成することになる。
図11dにおいて、印象材600を用いて印象コーピング201を埋め込んでいる。印象材600は、印象部位に隣接した歯の形状を模写するように硬化させ、印象コーピング201に取り付ける。
図11eにおいて、印象コーピング201と共に印象材600を移植部位から取り出している。
図11fにおいて、レプリカ101’の残りの部分を貫通するボアを形成するように、歯冠方向部分を標準の橋脚歯レプリカ101から切り取る方法が示してある。残りの部分は、切り取りレプリカ101’と呼ぶ。切り取りレプリカ101’は、構成要素係合手段109を使用して印象材に埋め込んだ印象コーピング201に導入される。その後、型材料700’を、印象コーピング201’、および印象コーピング201の橋脚歯接触面243の一部内で印象材600’によって形成されたオープンスペース内へ、切り取りレプリカ101’のボアを通して満たす。
図11gにおいて、さらに別の型材料700が印象材600に適用されている。
最後に、図11hにおいて、印象材600および印象コーピング201を取り出す。こうして、型材料700が、隣接した歯を有する移植部位の模型を形成する。切り取りレプリカ101’を通して充填した型材料700’は、当初の修正橋脚歯1’の上部を模写する。しかしながら、切り取りレプリカ101’の肩部分は、移植部位での当初の橋脚歯1の肩部分と一致する。
この模型を用いることによって、後に、すえ付け部位で適切な橋脚歯1にすえ付けるために、適切な義歯または歯冠を製造し、調節できる。
同じ橋脚歯、印象コーピングおよび橋脚歯レプリカを標準の、および修正した処置の両方について使用できる方法に留意されたい。
他の代替例および実施例も、同封の特許請求の範囲内にあると考えることができる。たとえば、1つより多くの構成要素係合手段を橋脚歯上に配置してもよい。その場合、おそらく、第2の構成要素係合部手段を、第1の構成要素係合部手段の歯冠方向に設けることになるが、橋脚歯を修正するとき、この第2の構成要素係合手段を壊してもよい。これは、なお、機能的な代替案であり、前記第1の構成要素係合手段を設けることで、必要な構成要素連結機能を与えることになる。同じことが、印象キャップの橋脚歯係合手段にも当てはまる。
また、ここに記載した構成要素は、2つまたはそれ以上の相互に連結した部分からなっているかもしれない。しかしながら、本明細書に説明した一体的な実施例が好ましい。
係合手段および回転ロック手段の構造もまた、たとえば印象コーピングの外形、橋脚歯のインプラントへの連結または橋脚歯レプリカの根尖方向部分のように、変えることができる。
したがってここに説明した発明は、多くの方法で変更できることは明らかである。このような変形例は、本発明の精神および範囲から逸脱しないと考えられるべきであり、当業者にとって明白なこれらの変形例すべてを添付の特許請求の範囲内に含むことが意図されている。
橋脚歯の第1実施例を示す。 橋脚歯の第1実施例を示す。 橋脚歯の第1実施例を示す。 橋脚歯の第1実施例を示す。 橋脚歯の第1実施例を示す。 橋脚歯の第2実施例を示す。 橋脚歯の第2実施例を示す。 橋脚歯の第3実施例を示す。 橋脚歯の第4実施例を示す。 一連の橋脚歯の実施例を示す。 一連の橋脚歯の実施例を示す。 一連の橋脚歯の実施例を示す。 一連の橋脚歯の実施例を示す。 一連の橋脚歯の実施例を示す。 一連の橋脚歯の実施例を示す。 一連の橋脚歯の実施例を示す。 一連の橋脚歯の実施例を示す。 橋脚歯レプリカの実施例を示す。 橋脚歯レプリカの実施例を示す。 印象コーピングの実施例を示す。 印象コーピングの実施例を示す。 印象コーピングの実施例を示す。 印象コーピングの実施例を示す。 印象コーピングの実施例を示す。 印象コーピングの実施例を示す。 歯科用インプラントに取り付けた橋脚歯の実施例を示すと共に、前記橋脚歯に取り付けた印象コーピングの実施例を示す。 歯科用インプラントに取り付けた橋脚歯の実施例を示すと共に、前記橋脚歯に取り付けた印象コーピングの実施例を示す。 橋脚歯キャリアの実施例を示す。 橋脚歯キャリアの実施例を示す。 標準の橋脚歯のピックアップ印象採得方法を示す。 標準の橋脚歯のピックアップ印象採得方法を示す。 標準の橋脚歯のピックアップ印象採得方法を示す。 標準の橋脚歯のピックアップ印象採得方法を示す。 標準の橋脚歯のピックアップ印象採得方法を示す。 標準の橋脚歯のピックアップ印象採得方法を示す。 標準の橋脚歯のピックアップ印象採得方法を示す。 標準の橋脚歯のピックアップ印象採得方法を示す。 修正した標準の橋脚歯のピックアップ印象採得方法を示す。 修正した標準の橋脚歯のピックアップ印象採得方法を示す。 修正した標準の橋脚歯のピックアップ印象採得方法を示す。 修正した標準の橋脚歯のピックアップ印象採得方法を示す。 修正した標準の橋脚歯のピックアップ印象採得方法を示す。 修正した標準の橋脚歯のピックアップ印象採得方法を示す。 修正した標準の橋脚歯のピックアップ印象採得方法を示す。 修正した標準の橋脚歯のピックアップ印象採得方法を示す。

Claims (21)

  1. 歯科用インプラントに取り付けた橋脚歯(1)のピックアップ印象採得のための印象コーピング(201)であって、この印象コーピング(201)が、その歯冠端から根尖端まで延びている貫通路を有し、そして、前記橋脚歯(1)を取り囲む橋脚歯取り囲み領域(203)を含み、前記橋脚歯取り囲み領域(203)が、歯冠端(206)、根尖端(240)および内壁面(207、208)を有し、前記内壁面(207、208)が、前記橋脚歯(1)と接触するための少なくとも1つの橋脚歯接触面(243)、および、前記橋脚歯(1)との間にスペースを設けるために、前記橋脚歯から隔たっている、少なくとも1つのスペース形成面(244)を含み、前記橋脚歯取り囲み領域(203)の横断面において、前記印象コーピングの長手軸線(L)から前記橋脚歯接触面(243)までの距離(r1)が、前記長手軸線(L)から前記スペース形成面(244)までの距離(r2)より短くなっている印象コーピング(201)。
  2. 前記スペース形成面(244)が、空気および/または印象材の通過できる通気孔(245)を備えている、請求項1に記載の印象コーピング(201)。
  3. 前記橋脚歯取り囲み領域(203)が、内壁面(207)を有する肩部接触部分(204)と、この前記肩部接触部分(204)から歯冠方向へ延びており、前記肩部接触部分(204)の前記内壁面(207)と180度より大きい角度(α)をなす内壁面(208)を備えているポスト接触部分(205)とを含み、前記スペース形成面(244)および前記橋脚歯接触面(243)が、前記ポスト部分(205)の内壁面(208)に設けてある、請求項1または2に記載の印象コーピング(201)。
  4. 少なくとも1つの橋脚歯接触面(243)が、歯冠方向において内向きにテーパが付けてある、請求項1〜3のいずれか1項に記載の印象コーピング(201)。
  5. 前記少なくとも1つの橋脚歯接触面(243)が、前記印象コーピングの長手軸線と20度未満、好ましくは、15度未満、最も好ましくは、6度のテーパ角をなす、請求項4に記載の印象コーピング(201)。
  6. 少なくとも1つの橋脚歯接触面(243)が、前記橋脚歯(1)上に前記印象コーピング(201)を回転ロックするための回転ロック手段(215)を備えている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の印象コーピング(201)。
  7. 前記回転ロック手段(215)が、前記橋脚歯接触面(243)の平らな部分によって形成されている、請求項6に記載の印象コーピング(201)。
  8. 互いに向かい合わせて配置した少なくとも2つの橋脚歯接触面(243)と、同様に互いに向かい合わせて、前記橋脚歯接触面(243)間に配置した2つのスペース形成面(244)とを有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の印象コーピング(201)。
  9. 印象材内へ延びるように前記橋脚歯取り囲み領域(203)から後端方向に設けた拡張領域(241)を有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の印象コーピング(201)。
  10. 前記拡張領域(241)が、印象材内に印象コーピング(201)を保持するための保持要素(242)を備えている、請求項9に記載の印象コーピング(201)。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の印象コーピング(201)であって、さらに、前記橋脚歯に関して前記印象コーピングを線状変位させることによって前記橋脚歯(1)と取り外し自在に係合させることができるように配置した橋脚歯係合部(209)を備え、この橋脚歯係合部が、少なくとも1つのスペース形成面(244)の根尖側に設けてある、印象コーピング(201)。
  12. 前記橋脚歯係合部(209)が、橋脚歯取り囲み領域(203)の歯冠端(206)よりも肩部接触部分(204)に近い位置でポスト接触部分(205)に設けてある、請求項3に従属したときの請求項11に記載の印象コーピング。
  13. インプラントに歯科用構成要素を連結する橋脚歯(1)を含むセットであり、この橋脚歯(1)が、インプラント接触領域(2)、構成要素支持領域(3)、および、歯科用インプラントに取り付けられたときに前記橋脚歯(1)のピックアップ印象を採得するための印象コーピング(201)を含み、この印象コーピング(201)が、その歯冠端から根尖端まで延びている貫通路を有し、そして、前記橋脚歯(1)を取り囲む橋脚歯取り囲み領域(203)を含み、前記橋脚歯取り囲み領域(203)の内壁面(207、208)が、前記橋脚歯(1)と接触するための少なくとも1つの橋脚歯接触面(243)、および、前記内壁面(207、208)と前記橋脚歯(1)との間に印象材を含むスペースを設けるために、前記橋脚歯(1)から隔たっている少なくとも1つのスペース形成面(244)を含むセット。
  14. 前記橋脚歯(1)が、前記印象コーピング(201)の前記橋脚歯接触部分(203)の最大外径より大きいか、またはこれに等しい最大直径部(A)を有する、請求項13に記載のセット。
  15. 橋脚歯(1)の構成要素支持領域(3)を模写する構成要素支持領域(103)と、根尖端を有する根尖方向領域(102)とを含み、ここで、ボア(130)が、前記根尖端から橋脚歯レプリカ(101)内へ、少なくとも前記構成要素支持領域(103)内の位置まで延びている橋脚歯レプリカ(101)。
  16. 請求項15に記載の橋脚歯レプリカ(101)であって、さらに、歯科用構成要素に連結するための橋脚歯係合手段(109)を備え、前記ボア(130)が、前記根尖端から
    橋脚歯レプリカ(101)内へ、少なくとも前記橋脚歯係合手段(109)の歯冠方向の位置まで延びている、橋脚歯レプリカ。
  17. 前記ボア(130)が、前記位置で終わっている盲孔である、請求項15または16のいずれか1項に記載の橋脚歯レプリカ(101)。
  18. 前記構成要素支持領域(103)の一部を切り取るレベルを示すマーキング(120)を備えている、請求項15〜17のいずれか1項に記載の橋脚歯レプリカ(101)。
  19. 前記マーキングが、前記橋脚歯係合手段(109)の歯冠方向に設けてある、請求項16および18に記載の橋脚歯レプリカ。
  20. 歯冠方向橋脚歯端(6)を有する橋脚歯(1)、および歯冠方向レプリカ端(106)を有する対応するレプリカ(101)からなるセットであって、前記橋脚歯(1)が、歯冠方向橋脚歯端(6)からの第1の距離のところに、橋脚歯(1)の短縮のためのマーキングを備えており、前記レプリカ(101)が、前記第1の距離に等しいか、またはこれより短い歯冠方向レプリカ端(106)からの第2の距離のところにマーキングを備えているセット。
  21. 前記レプリカ(101)および橋脚歯(1)が、各々、いくつかのマーキングを備えている、請求項20に記載のセット。
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