JP4276296B2 - 硫黄を脱気するための方法および装置 - Google Patents
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Description
ジャーナル・オブ・フィジカル・ケミストリー(Journal of Physical Chemistry)、70巻1号、234−238頁によると、液状硫黄中の硫化水素は、H2SX(式中xは5以上の整数である)で示されるポリ硫化物の形、および物理的に溶解されたH2Sの形で溶存していることが知られている。ポリ硫化物が分解することによって、硫化水素が遊離される。特に断りのない限り、本明細書では硫化水素および硫化水素化合物という用語を、H2SおよびH2SXの両方の意味で使用する。
硫黄回収プラントにおいて製造される硫黄は、平均300〜400重量ppmの硫化水素およびポリ硫化物を含有する。貯蔵、輸送、あるいはさらなる利用の間に、溶存した硫化水素が放出されて危険な状況を招くおそれがある。たとえば、非常に毒性の高いH2Sにより人々が感覚麻痺を起こし、時には致死的結果を招き(ヒトでは600体積ppmですでに致死量である)、また、たとえば貯蔵タンクの上部空間に放出された硫化水素による爆発の危険性もある(爆発の最低限界は、空気に対する硫化水素の割合で約3.5体積%である)。また、硫化水素による悪臭の問題も非常にやっかいである。したがって、硫黄の製造または処理を行う設備においては、製造した硫黄を脱気して硫化水素およびポリ硫化物を10重量ppm以下になるまで除去することが必要である。
溶存硫化水素は、たとえば攪拌するか、噴霧するか、ポンプでくみ上げるか、あるいは液状硫黄中にガスまたは空気を通すことにより、液状硫黄から容易に除去される。ポリ硫化物を除去する方が著しく難しい。硫化水素にするために、ポリ硫化物はまず下記の反応に従って分解されなければならず、
H2SX - 〉 H2S + (x−1)S
ここでできた硫化水素を脱気処理により液状硫黄から除去することができる。
H2S(溶存) - 〉 H2S(ガス)
ポリ硫化物の分解は、アンモニア、アンモニウム塩などの窒素系化合物、有機窒素化合物(アルキルアミン、アルカノールアミン、芳香族窒素化合物など)、または尿素を添加することによって促進することができる。これら窒素化合物は触媒として作用し、分解時間を短縮し、したがって脱気に必要な時間も短縮する。
アキテーヌ国立石油協会
が開発した硫黄脱気方法では、触媒として添加されたアンモニアとともに硫黄をポンプで巡回させ、噴霧する(フランス特許第1,435,788号)。後にSNEA
として知られるようになったSNPAは、この方法を非連続的なものから連続的な方法へと改良し、該方法では硫黄を2つの仕切り槽にわたって循環させ、噴霧する。この方法においても触媒としてアンモニアが添加される。これらの変形法が、ハイドロカーボン・プロセシング(Hydrocarbon Processing)1992年10月号(85〜89頁)に記載されている。SNEAは液体触媒を使用してこの方法をさらに改良している。該方法はエキスルフ(Aquisulf)の名で知られている。この方法においても、硫黄を循環させ噴霧する。エキスルフ法はオイル・アンド・ガス・ジャーナル(Oil and Gas Journal)、1989年7月17日、65〜69頁に記載されている。
エクソン(Exxon)は、硫黄採掘場またはタンクに液状触媒を添加する硫黄脱気法を開発した。エクソンの方法では、何らかの方法で硫黄を循環させたり、攪拌したりすることはない。この方法はエネルギーを節減するが、適切な脱気を実施するには3〜4日の滞留時間が必要とされる。この方法は、CEP 1985年10月号の42〜44頁、およびハイドロカーボン・プロセシング1981年5月号の102〜103頁に記載されている。
テキサス・ガルフ(Texas Gulf)は、硫黄脱気方法において、硫黄をカラムを通して平板上に流下させ、空気を用いて向流分配的に脱気する方法を開発している(米国特許第3,807,141号および第3,920,424号)。
シェル・インターナショナル・リサーチ・マーシャッピー(Shell Internationale Research Maatschappij)は、オランダ特許第173,735号に記載されている硫黄脱気方法を開発した。
この方法は単一の工程からなり、該工程では、触媒、典型的には窒素化合物の存在下で、空気、または不活性ガスと酸素との混合気を微細に分離された状態で液状硫黄に通し、次いで液状硫黄と使用したガスとを互いに分離する。
対照的な方法がDD-A 292,635に記載されている。この方法によると、処理した硫黄に対して、さらなる処理を施す前に補足的な後ガス処理を行う。しかし、このような後ガス処理は、液状硫黄中の硫化物含量を減少させるのに有効でないか、または実質的に有効でない。
プロコール(Procor)は“ハイスペック”(HySpec)の名で知られる硫黄脱気方法を開発しており、該方法では多数の気液接触混合機が連続して配置されている。接触混合機に触媒を添加し、最終混合段階において空気を通すことによって、添加された触媒から最終的に硫黄を取り除く。そのような気液接触混合機は、電気モータによって駆動されるミキサから成り、硫黄を多孔シリンダ上で導入される空気とともに循環させるものである。この方法は、フロリダ州タンパで1994年11月6〜9日に開催された‘94硫黄会議(’94 Sulfur conference)において発表された(WO-A 95/06616も参照)。この方法の欠点は、攪拌機のような液状硫黄と接触する移動部品を用いることにある。液状硫黄を含む系においては、可動部品が動かなくなってしまう可能性が非常に大きい。
上述のように、硫黄脱気装置は触媒を用いることにより、小型なものに構成することができる。しかしながら、触媒の添加には、硫黄の品質を低下させることに関連した多くの付随する欠点が伴う。これらの触媒が硫酸アンモニウムなどの塩を形成する結果として、直ちに詰りの問題が生じることも知られている。硫酸製造に際しての多くの苦情が硫黄購入者から聞こえてくる。このように多くの硫黄購入者が触媒を含まない硫黄を要求している。
塩の存在に起因する腐食の問題もまたよく知られている。多くの企業が硫黄脱気プラントを改造するか、または最初から触媒を使用しない方法を選択しなければならなかった。主たる欠点は、そういった方法は非常に長い脱気時間を要するために、必然的に投資が高額になり、またエネルギー消費が増大することである。
本発明の目的は、液状硫黄から硫化水素化合物を除去する方法であって、このような欠点を生じない方法を提供することにある。したがって、本発明は触媒を添加しない硫黄脱気方法であって、短い脱気時間、比較的少ないエネルギー消費で硫黄を脱気する方法に関する。より詳しくは、本発明は非触媒的に液状硫黄から硫化水素を除去する方法に関し、該方法において、既知のシステムの技術的に簡単な適用形態を利用する簡単な方法で、液状硫黄中の残留硫化物/ポリ硫化物含有量が10ppm以下であるような液体硫黄を得ることができる。
また本発明による方法は、脱気された液状硫黄中のH2S/H2SX含量を、既知の方法で得られるものよりも低くすることができる。したがって、脱気時間に依存して、H2S/H2SX含量を設定することができる。実地においては、このことは、本発明に関わる方法が、費用と結果の最適バランスを達成することへのより高い柔軟性を提供することを意味する。
第1の実施形態において、本発明は、液状硫黄にガスを通すことによって液状硫黄から硫化水素化合物を除去する方法において、液状硫黄に微細に分離されたガスによる少なくとも2つの異なる処理を施し、各処理においてガスリフトを用いた再循環システムを使用し、液状硫黄の一部がいかなる処理も受けない可能性が実質的に完全に防止されることを特徴とする方法に向けられている。
驚くべきことに、このような方法を用いると必要な滞留時間を著しく短縮することができ、滞留時間の短縮が除去の効果に対して不利にはたらくこともないことが判った。より詳しくは、本方法は液状硫黄が未処理のまま通過することを防止する手段を利用して実施される(バイパスまたはチャネリングの防止)。
新規方法とオランダ特許第173,735号から公知の方法との本質的な違いは、触媒を使用しないこと、再循環およびガスリフトによる1より多数回のガス処理工程を用いること、および、液状硫黄が処理を受けないでおわる可能性を防止することである。
驚くべきことに、そのようなシステムにおける硫化物の残留量を最低許容限界、たとえば10ppmにまで減少させるためには、バイパスまたはチャネリングを防止する簡単な手段で十分であることが判明した。わずか数%のバイパスであっても10ppmの値を達成できなくなるという事実を考慮するとさらに驚かされる。さらに、このシステムは多くの効果が同時に生じていることから、特に予測不可能である。脱気工程は、化学的および物理的効果の両方によって決定されるが、温度の影響もまた非常に大きい。
システムにおけるチャネリングの抑制は、後述するような、多くの、たいていの場合は簡単な方法で行う。
本発明においては、微細に分離されたガスによる少なくとも2度の別個の硫黄の再循環処理を用いることが含まれることもまた重要であり、これにおいて、硫黄の脱気に関係する少なくとも2つの別個のゾーンが作られる。このように少なくとも2つのゾーンが形成され、該ゾーンにおいて硫黄はガスリフトを介して上方へ流れる。したがって、これらのゾーン外では硫黄は実質的に流下することになり、硫黄は再び上方へ流れるゾーンの底部に達し、再びガスで処理されることになる。こうして再循環による液状硫黄の徹底的な処理が行われる。一般に、この処理の間に硫黄は1時間に数百回再循環するが、このことは実際には、所望の脱気結果を得るまでに平均1,000回以上の再循環が行われることを意味する。
硫黄の一部は次のゾーンに流入し、最終的に硫化水素化合物含量が劇的に減少した状態でプラントから出ていく。
上方および下方に流れるゾーンは隔壁によって互いに分離されている。これらの隔壁は当然ながら上端および下端に空場所を残しており、それにより硫黄は一方のゾーンから他方のゾーンへと循環することができる。しかしながら、ガスの作用がすでにより狭く境界が画された分離を生み出していることから、隔壁は必ずしも存在しなくてもよい。しかしながら、効果の観点からは隔壁を使用することが好ましい。隔壁を用いないとゾーンの境界があまり明確に定められず、気泡を含む硫黄と含まない硫黄とが混合されやすくなる。
本発明に従えば、液状硫黄は微細に分離されたガスを用いて処理される。これは実際には、ガスが多数の小孔を備えたガス供給チューブに補助されて液状硫黄に導入されることを意味すると理解される。用いるガスは、硫化水素化合物と反応して硫黄を形成し得るガス、たとえば空気あるいは酸素含有ガスなど、硫化水素化合物と反応しないガス、たとえば窒素など、または炭化水素ガス(天然ガス)とすることができる。空気などの酸素含有ガスが、これを用いることで処理の効果が著しく増大することが知られていることから、好適に用いられる。
より詳しくは、本発明に従う方法はオランダ特許第173,735号に記載された方法を改良したものである。実際にこの公知の方法では脱気を促進する化合物(触媒)を使用するという欠点を有する。その結果、上述したように、硫黄はこの化合物の残留物またはその反応生成物によって汚染される。本当のところは、上述の化合物を添加しないようにしてこの方法を改変することも可能であり、実際に実地においてはこの改変が多く用いられているが、この改変には硫黄の滞留時間が非常に長くなり、投資の観点から望ましくないといった欠点がある。
驚くべきことに、本方法のさらなる開発および最適化によって、この方法を特に単純に改変することで、必要な滞留時間を特に大きく短縮することができ、またエネルギーコストの著しい増大による相殺も起らないことが明らかになった。それどころか、エネルギーコストはおよそ同じであるか、または削減される。
本発明はまた、微細に分離されたガスを液状硫黄に通すことによって液状硫黄から硫化水素化合物を除去する方法において、処理すべき液状硫黄を少なくとも2つの脱気区画室に連続的に通し、該区画室はそれぞれ少なくとも2つのゾーンに分割されており、該ゾーンはいずれの場合にもその上端と下端とにおいて互いに連通しており、少なくとも1つのゾーンでは、その下端において前記ガスが微細に分離された形で供給され、該ゾーン内において、液状硫黄がガスの作用を介して上方に流動した後、少なくとも1つの他のゾーンに流入し、該ゾーンにおいて、液状硫黄は下方に流動し、少なくとも部分的に前記第1のゾーンに再循環し、また、ガスは液状硫黄の上部空間に受容され、また、液状硫黄は脱気区画室から次の脱気区画室に流入し、最後の脱気区画室から放出されることを特徴とする方法に関する。
本発明を実施するには、一般に、少なくとも2つの脱気区画室、より詳細には少なくとも3つの脱気区画室から構成される装置を使用し、最後の脱気区画室から液状硫黄がポンピング区画室に流出する。全ての実施形態は、脱気された硫黄を放出するためのポンピング区画室または同等のシステムを含んで構成される。種々の実施形態間における違いは、実質的に、脱気区画室を構成する際の様式、脱気区画室を下位区画室またはゾーンに分割する際の様式、硫黄が1つの脱気区画室から次の脱気区画室またはポンピング区画室に流入する様式、および種々の脱気区画室間、または最後の脱気区画室とポンピング区画室との間の隔壁の構成にある。
したがって、本発明に従う方法では多くの変形法が可能である。出発点は少なくとも2つの脱気区画室が存在するシステムであり、該区画室は少なくとも2つの物理的に分割された下位区画室またはゾーンに分割されていており、該下位区画室またはゾーンは上端および下端において互いに連通している。
多くの変形を脱気区画室の構成に組込むことができる。本発明に従えば、硫黄のバイパスまたはチャネリングが生じる可能性を減らすための手段が備えられる。ここでは、物理的な隔壁によって互いに分離された多数の脱気区画室が使用される装置を用いることが好ましい。この好適な実施形態の多様な変形は図面においてさらに説明する。
第1の実施形態において、硫黄は異なる脱気区画室間の隔壁を越えて次の区画室に流入する。脱気空間中の硫黄のレベルはオーバーフロー隔壁によって維持される(図1)。脱気された硫黄はポンプによって放出される。各脱気区画室はガス供給空間を有し、該空間は容器によって構成されており、該容器の下端には底がなく、上端は硫黄のレベルより低く保たれている。
本発明に従う方法の第2の実施形態によれば、種々の脱気区画室間の分離壁は“ガス供給容器”を二分割するように配置される。これは一方では図6に記載したようにして実施することができ、該図において隔壁は容器の下部および側面方向において空間を塞いでいる。図9の実施形態においては、隔壁が容器の周囲の空間を分割するだけなく、容器それ自体をも二分している。硫黄は隔壁を越えて次の区画室に流入する。この実施形態の変形が図12に示されており、該図において硫黄は隔壁を越えてではなく、隔壁内の開口部を通って次の区画室に流入する。この実施形態において、前記開口部は隔壁内の、液状硫黄が上方に流れる下位区画室の下部付近で、より詳細には、硫黄中にガスを分散させるための手段の上方に設けることが好ましい。図12に従う隔壁を用いた実施形態を図2に示す。
これに関連して、図3は図1の構造の平面図であり、図10は図2の実施形態の平面図である。図4は図10の実施形態と比較できるものであるが、その違いは図6のような隔壁が用いられることである。図7も同様に、図9に従う隔壁を使用している点で図4と異なっている。第5,8および11は、容器と容器の間にさらに追加の隔壁を設けたという点で図4,7および10とは異なる。この追加の隔壁は、所望により、全空間が充たされつつある時に開かれ、稼働中には閉じられる締切り弁を含んでもよい。これは隔壁の構造を大いに軽くできるという利点がある。そのことについては、図7,8および9の隔壁にも当てはまる。
これに関連して、脱気区画室の下位区画室への分割は必ずしも容器を用いて行う必要がないことが観察された。2つの下位区画室間の隔壁は、脱気区画室の壁から壁へ伸びているのが有利であるが、この際、当然ながら下位区画室間での硫黄の移動のための空間を上端および下端に残すことが条件である。
ガス供給区画室において、液状硫黄は、好適には酸素含有ガス、たとえば空気または不活性ガスと酸素との混合気などで処理する。不活性ガスとしては、窒素または水蒸気を用いることができる。酸素含有ガスを用いる利点は、ガス状のH2Sの一部が酸化されて単体硫黄になることにある。
脱気区画室から放出されるガスは、酸素含有ガスと除去された硫化水素とからなり、以下ではストリッピングガスと呼ぶことにする。ストリッピングガスは硫黄回収プラントまたは後焼却装置(after burning)に放出される。
驚くべきことに、既知の脱気装置に、ガス供給空間である容器(下位区画室またはゾーン)をさらに2つに分割するように隔壁を配置すると、脱気時間を24時間から8時間以内へと3分の1以下に短縮できることが判明した。すでに述べたように、条件を変化させることによって他の側面でも最適化することができる。しかしながら、滞留時間は最長15時間とするのが好ましい。一般に、ガス供給区画室を複数の下位区画室に分割すると、脱気効果は飛躍的に高まることが見出されている。
本発明に従う方法は、液状硫黄のための2つ以上の脱気空間において、バッチ式または連続式で実施することができる。本方法は連続的に実施するのが好ましい。装置全体は従来のコンクリートピットとすることができるが、水平または垂直に配置された鋼製のタンクまたは容器であってもよい。
本発明に従う方法は、硫黄回収プラントに由来する液状硫黄を、隔壁によって少なくとも2つの区画室に分割された脱気空間内に通すことによって実施することができる。液状硫黄は、分離されたガス供給空間を備える第1の区画室に送込まれる。ガス供給空間は、上端と下端において開口した容器によって構成される。この容器は立方体状、直方体状、または円筒状のものである。この容器の下方から、空気または他の適当なガスがガス分配器を用いて導入される。ガス分配器は、ガスがこの容器中の硫黄に供給されるように、開口した容器の下部に配置される。
このガス分配器には、良好な分配を得るために、孔または他の開口部が設けられる。第2の区画室にも、ガス分配器を有する少なくとも1つののガス供給空間が設けられている。上端と下端において開口した容器を使用するのが好ましいが、この工程の適切な作用のために絶対的に必要なわけではない。
本発明に従う方法の他の実施形態において、ガス供給空間の容器に隔壁が取付けられており、これらの隔壁は本実施形態の脱気空間を3つの区画室に分割しており、さらに各容器は2つに分割されている(図2)。
隔壁は、脱気ピット、タンクまたは容器の壁から壁へと取付けられている。硫黄は隔壁の開口部を通って第2の区画室へと流入する。開口部は、好適にはガス供給空間の容器の下側の位置に設けられる。
次いで、硫黄は第2のガス供給空間に流入し、第2の隔壁に設けられた同様の開口部を介して第3の区画室に流入する。
隔壁は、側面方向に、中心方向に、および容器の下側において、脱気されていない硫黄がガス供給空間を通過するのを防止する。隔壁が脱気すべき硫黄とストリッピングガスとの間の不完全接触を防止するので、隔壁を用いると脱気効率が著しく増大する。このように、各区画室に対して、ポリ硫化物と物理的に溶解されたH2Sの濃度を連続的に低減させることができる。
隔壁または分離壁の構造は完全に閉鎖されたものであればどのようなものであってもよい。特に重要なのは、流入を制限することに関わり、結果として硫黄の滞留時間内にほんのわずかな拡散しか生じさせないことである。
本発明に従う方法において、脱気システムの脱気時間は6〜15時間、好ましくは8時間である。最高脱気温度は硫黄の粘度により制限される。157℃以上になると脱気された硫黄の粘度が著しく増大するので、本方法では脱気操作を硫黄の凝固点(115℃)よりも高く、粘度を考慮した限界温度までの間の温度で実施する。さらに、より低い温度ではさらに脱気が進行しやすく、したがって脱気時間またはガスの量を低減することができる。
液状硫黄の脱気は、加圧下、大気圧下および減圧下のいずれの条件でも実施できる。
システムの加圧下では、ストリッピングガスは典型的には送風機を用いて供給するため、テールガスは容易に硫黄回収プラントまたは焼却炉に放出されることができる。減圧下では、テールガスを抜取るために、典型的には蒸気によって駆動される排出器が用いられる。
ガスの使用量については、一般に、ガス供給空間の水平断面当たりの単位時間ガス供給量が、所望の脱気操作にとって少なくとも十分となるように選択するが、他方、液状硫黄の泡立ちを避けるために、供給量をあまり高くすべきでないということにも注意すべきである。
大気圧下において、使用するガスの量は、脱気すべき硫黄1kgにつき、0.02〜0.10kgのガス、好ましくは、0.04〜0.06kgのガスに対応する体積である。驚くべきことに、そのような量のガスを使用することにより、滞留時間が大幅に短縮されることが判明した。ガスは液状硫黄に通す前に、好ましくは、硫黄の凝固点である115℃をあまり下回らないような温度にまで加熱する。テールガスは放出されて硫黄回収プラントに再循環されるか、または後焼却装置に放出される。硫黄回収プラントとは、硫化水素と二酸化硫黄とが反応して硫黄と水を生成するか、または硫化水素が選択的に酸素によって酸化されて単体硫黄を生成するようなプラントをいう。テールガスは、主焼却装置に再循環させるか、またはSO2の放出をできる限り防ぐために、単体硫黄が回収されるように硫黄回収プラントの選択的酸化反応装置に再循環させることができる。
別の手法としては、テールガスを後焼却プラントに放出するものがあり、該プラントにおいては、遊離された硫化水素および該プラントに存在する硫黄蒸気および/または伴出硫黄粒子が燃焼されて二酸化硫黄を発生する。テールガスの酸素含量が十分である場合には、空気を追加供給しなくとも燃焼は起こる。
本発明に従う方法において、驚くべきことに、さらに、酸素含有ガスをストリッピングガスとして用いると、除去された硫化水素とポリ硫化物の50%以上が酸化されて単体硫黄となり、供給した硫黄中に存在する300〜400ppmの硫化水素およびポリ硫化物に基づけば、テールガス中のH2S含量が予想以上に低くなることが判明した。このことはテールガスが後焼却装置に放出される場合には特に好都合である。テールガスの後焼却によるSO2の形成をできるだけ防止するために、欧州特許出願第655,414号に記載されているように、硫黄蒸気およびあらゆる伴出硫黄粒子をテールガス冷却器中に捕捉するか、またはデミスターマットの助けを借りて伴出硫黄粒子のテールガスを純化することが望ましい。
空気または酸素を含有する混合気を脱気媒体として用いる脱気システムを作動させる際には、爆発下限を超えないことが重要である。したがって、設計に際しては、物理的に溶解されている硫化水素が短時間で遊離する状況を考慮する必要があり、十分な希釈ガスを供給するようにする。この追加量のガスは、予備の送風機または排出器のスイッチを入れることによって供給することができ、その結果、十分な追加量のガスが液状硫黄の液面の上方空間に供給される。このようにして、ストリッピングガス中のH2Sを測定するために、高価な分析器を取付ける必要のないことが判明した。
ここで図面を参照して本発明をさらに明確に説明する。図1および2に、本発明の2つの変形法を示す。
図1において、液状硫黄はライン1を介して脱気空間2に供給され、該脱気空間2は区画室3、4、および5に分割されている。給送ライン1は、区画室3の下部を末端とし、該区画室3は、自由に配置された容器7によって構成されるガス供給空間(下位区画室)6を含み、該容器7は、たとえば脚部によって支持され、上端および下端において開口している。
脱気区画室3,4および5は、隔壁8および9によって分離されている。必須要件としては、隔壁8が2つの区画室を分離して、第1の区画室3と第2の区画室4との間にいかなる自由な連通もないということである。区画室3からの硫黄は隔壁8を越えて第2の区画室4に流入する。ガスの量は送込まれる硫黄の量に比例して、流量計11および調節バルブ12を用いて調節される。ガスはライン14および15を介して第1のガス供給空間の分配器13に給送される。ガスは加熱要素16によって加熱される。脱気される硫黄は、上昇するガスの推進力によって、または、容器内側のガスを含んだ硫黄と容器外側の硫黄との間の平均比重量に差によって(いわゆる、硫黄リフト)、容器7の壁を越えて循環する。
これが硫黄とガスの適切な混合を達成する。第1の区画室内の硫黄は、蒸気コイル17によって所望の温度に保たれる。第2の区画室4は区画室3と同様のガス供給空間18を含み、また、容器19、ストリッピングガス分配器20、および蒸気コイル21から構成される。ストリッピングガスはライン22を介して供給され、加熱要素23において加熱される。区画室4からの脱気された硫黄は、隔壁9を介して区画室5に流入する。区画室5もまた蒸気コイル24を有し、さらに該区画室5には、脱気された硫黄をライン26を介して貯蔵設備または移送設備に汲上げる潜液式ポンプが設けられる。テールガスは、加熱要素28を含むライン27を介して、排出器29によって引出される。希釈ガスはライン35を通って導入される。排出器はライン30を介して蒸気によって駆動され、テールガスはライン31を介して硫黄回収プラントまたは後焼却装置に放出される。
オーバーフロー隔壁9には、脱気空間2の下端の直上に締切り弁32が配置されている。締切り弁32は通常閉じているが、必要ならば、区画室4および5が連通するように開くことができる。締切り弁32はロッド33によって開閉することができる。
上記に代る別のやり方として、脱気空間2における脱気を加圧下に実施する場合には、送風機34によって、ライン14を介してガスを供給することができる。この場合、テールガスはライン31を介して直接放出され、排出器29は必要としない。
図2において、硫黄回収プラントに由来する液状硫黄が、ライン1を介して、2つのガス供給空間6および18を含む脱気空間2に供給される。各ガス供給空間はそれぞれ容器7および19から成り、該容器の下方にはそれぞれガス分配器13および20が備えられる。各容器にはそれぞれ隔壁50および51が設けられ、該隔壁は脱気空間2の壁から壁へと伸びている。これらの隔壁50および51は、脱気空間2を3つの区画室3,4、および52に分割している。これらの隔壁50および51は、容器7および19をさらに2つに分割している。
ライン1を介して区画室3に流入する硫黄は、それぞれ容器7および19の底辺の高さにおいて、隔壁50および51に設けられた開口部53および54を通って次の区画室4に流入し、次いで区画室52に流入する。
脱気は、ガス供給空間6および18において、ガスとの激しい混合を通して、いわゆる硫黄リフトが生じることによって起る。ライン14を介して脱気空間に供給するガスの量は、供給した硫黄の量に比例するように流量計1および調節バルブ12によって調節する。ガスはそれぞれライン15および22を介して、ガス分配器13および20に供給される。ガスはそれぞれ加熱要素16および23において予め加熱される。
上昇するガスの推進力、および容器内部の脱気された硫黄と容器外部の脱気されていない硫黄の間の比重量の差が生じる結果、硫黄は容器7および19の壁の上端を越えて循環する。
脱気空間2内の硫黄レベルは隔壁9によって維持される。硫黄はこの隔壁を越えてポンプ区画室5に流入するが、該区画室5は脱気された硫黄をライン26を介して貯蔵設備または移送設備へ汲上げるためのポンプ25を含んでいる。テールガスはライン27を介して放出されるが、該ライン27もまた加熱要素28を含んでいる。テールガスは、水蒸気30によって駆動される排出器29によって排出される。テールガスはライン31を介して硫黄回収プラントまたは後焼却装置にそれぞれ放出される。希釈ガスはライン35から供給される。
区画室3,4,52および5には蒸気コイル17,21,55および24が設けられている。
オーバーフロー隔壁9には、下端の真上に締切り弁32が配置されている。
締切り弁32は通常閉じているが、ロッド33によって開閉することができる。
上記に代る別のやり方として、脱気空間2における脱気を加圧下に行う場合には、送風機34を用い、ライン14を介してストリッピングガスを供給することができる。この場合、テールガスはライン31を介して直接放出され、排出器29は設置されない。
図3〜12には、本発明に従う方法の多数の変形法が示されている。
図3は図1に従う実施形態の上面平面図である。図5は図1に従う実施形態の上面平面図であり、該図においては、ガス供給容器の周りにU字型隔壁が配置されている。
図6は、図5の実施形態の構成を斜視図として示したものである。
図7および図8は、上端に液状硫黄のオーバーフロー部が設けられた、連続的な隔壁を使用する2つの実施形態に関連する。区画室および下位区画室の分割の原理は、図4および図5のものと一致する。図9は、図7および図8の実施形態の構造の斜視図である。
同様に、図10〜12は、硫黄が隔壁の開口部を介して次の区画室に流入する実施形態を示す。
示されていない実施形態は、図4および5に従うシステムによって構成することができ、該システムにおいては、容器の周囲のU字型部分の代わりに、側壁のみが容器の側面方向に設けられる。
実施例1
355ppmの硫化水素およびポリ硫化物を含有し、温度が150℃の、硫黄回収プラントに由来する液状硫黄を、5つのガス供給空間を含む脱気空間であって、該ガス供給空間にはそれぞれストリッピングガス分配器を有する立方体の容器が設けられる脱気空間に通した。ストリッピングには空気を用いた。最初の試験では隔壁を設けなかったため、ガス供給空間は互いに連通していた。硫黄の供給量およびストリッピングガスの量をそれぞれ変化させた一連の試験を行った。次いで、同じ一連の試験を、同一脱気空間中、同一条件で実施したが、この場合には好適な実施形態の項で述べたような、隔壁、すなわち、壁から壁に取り付けられた、容器を二分する隔壁を用いた(図2の原理)。脱気された硫黄中の硫化水素およびポリ硫化物残量を技術上周知の方法により分析した。その結果を以下の一覧表にまとめた。
実施例2
実施例1に記載したような隔壁を有する脱気空間において、10ppm以下にまで液状硫黄を脱気するための規準を決定するために一連の試験を行った。
Claims (13)
- 液状硫黄中に微細に分離されたガスを通すことによって液状硫黄から硫化水素化合物を除去する方法において、処理すべき液状硫黄を少なくとも2つの脱気区画室に連続的に通し、該区画室はそれぞれ少なくとも2つのゾーンに分割されており、該ゾーンはいずれの場合もその上端と下端において互いに連通しており、少なくとも1つのゾーンの下端において前記ガスが微細に分離された形で供給され、該ゾーンにおいて液状硫黄は前記ガスの作用により上方に流動し、その後少なくとも1つの他のゾーンに流入し、該他のゾーンにおいて液状硫黄は下方へ流動して、少なくとも部分的に前記最初のゾーンに再循環し、ガスは液状硫黄の上方のガス空間に受容されることと、液状硫黄は1つの脱気区画室から次の脱気区画室へと流入し、通過した脱気区画室に戻ることなく最後の脱気区画室から放出されることとを特徴とする方法。
- 上昇硫黄ゾーンの境界は、脱気区画室に設けられた1つ以上の垂直な隔壁によって形成されることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 液状硫黄中に通すガスとして、酸素含有ガスを使用することを特徴とする請求項1または2記載の方法。
- 酸素含有ガスとして、空気を使用することを特徴とする請求項3記載の方法。
- 硫化水素化合物の除去を大気圧下または加圧下で実施することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
- 硫化水素化合物含量を10ppm以下にまで減少させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
- ガスの量は、大気圧下で計算して、硫黄1kgあたり、0.02〜0.10kgのガスの体積に相当することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
- 液状硫黄は硫黄回収プラントに由来するものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
- 硫黄回収プラントは、少なくとも、吸収剤および硫黄成分の単体硫黄への酸化に助けられてガス処理を行う装置から構成され、該硫黄は少なくとも1つの硫黄凝縮器において液化されることを特徴とする請求項8記載の方法。
- 液状硫黄の処理に由来するガスは、硫黄回収プラントに供給されることを特徴とする請求項8または9に記載の方法。
- ガスは、硫黄回収プラントの主焼却装置または選択的酸化反応装置に供給されることを特徴とする請求項10記載の方法。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の方法に従って、液状硫黄にガスを通すことにより液状硫黄から硫化水素化合物を除去する装置において、該装置は少なくとも2つの脱気区画室を含み、該区画室はそれぞれ少なくとも2つのゾーンに分割されており、該ゾーンはその上端と下端において互いに連通しており、また、各脱気区画室中の少なくとも1つのゾーンの下端には、前記ガスを微細に分離された形で供給するための手段が設けられ、各脱気区画室には液状硫黄を次の脱気区画室に流入させるための手段が設けられ、最後の脱気区画室には液状硫黄を放出するための手段が設けられ、全ての区画室にはガス受容設備およびガス放出装置が設けられることを特徴とする装置。
- 少なくとも3つの互いに独立した脱気区画室から構成されることを特徴とする請求項12記載の装置。
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