JP4275969B2 - 乱流式クリーンルーム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱交換装置(FCU)と空気清浄装置(FFU)とにより室内の空気の熱処理および清浄処理を適宜行えるようにした乱流式クリーンルームに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来のクリーンルームを示す側面断面図である。図9に示すように、従来のクリーンルームは、室内20に対し、リターン用ダクト21で接続した吸込み口21aと、別の供給用ダクト22で接続した吹出し口22aとを配置した循環空調系を構成してある。これにより、例えば、清浄度クラス6(JISB9920のクリーンルームの空気清浄度の評価方法による)の室内20の空気清浄および熱処理を行う。また、吹出し口22aには、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタが設置してある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のクリーンルームでは、リターン用ダクト21が不図示の熱処理装置および空気清浄装置に接続され、且つ、各装置の吹出し側が別の循環供給用ダクト22に接続されている。このため、清浄処理に必要な空調機風量と熱処理に必要な空調機風量とに違いが発生すると、各風量を合わせるために大きい方の風量で空調機のファン容量、ダクトサイズ、HEPAフィルタ数を決定する必要があるので無駄がある。すなわち、従来のクリーンルームでは、イニシャルコストが高くなると共に運転時のコストが嵩んでしまう。
【0004】
また、上記循環空調方式を採用した場合では、ダクト21,22のスペースが大きく必要となり階高の設定が高くなってしまう。従来の方式では、天井内空気は汚染されており、ダクト21,22などからの漏出空気があると、天井内が加圧され汚染空気がクリーンルーム側へ漏出するために、天井を貼り目地をシールする必要がある。すなわち、従来のクリーンルームでは、階高が高く、且つ、天井が必要なので建築時のコストが嵩んでしまう。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みて、低コストで室内の空気の清浄処理および熱処理を無駄なくスペース効率良く行うことができる乱流式クリーンルームを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る乱流式クリーンルームは、下方から空気を吸い込んで冷暖房負荷を処理した空気を側方から吹出す熱交換装置と、上方から空気を吸い込んで清浄処理した空気を下方から吹出す空気清浄装置とを備え、前記熱交換装置を天井を貼らない状態の室内の上部に配置する一方、前記空気清浄装置を前記室内上部において前記熱交換装置の側方下部に配置し、前記熱交換装置から吹出された空気を前記空気清浄装置内に取り込み、前記空気清浄装置で清浄処理して前記室内の下方に向けて吹き出し、前記室内を循環した空気を前記熱交換装置に取り込んで冷暖房負荷を処理するようにしたことを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、室内において熱交換装置が熱処理した空気を空気清浄装置により清浄処理するので無駄な風量を生じさせることがなく運転コストが低減できる。また、熱交換装置および空気清浄装置を共に同室内に配置しているのでダクトが不要となる。すなわち、スペース効率がよく、且つ、ダクト工事及び天井工事にかかる建築コストが低減でき、ダクト工事、天井工事を不要とするため施工期間を短くすることが可能である。
【0008】
また、本発明の請求項2に係る乱流式クリーンルームは、上記請求項1において、前記空気清浄装置の空気の吸込み量を前記熱交換装置の空気の吹出し量よりも大きく設定したことを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、熱交換装置の吹出した空気を空気清浄装置で適宜吸込むので、高い清浄度の性能が確保できる。
【0010】
また、本発明の請求項3に係る乱流式クリーンルームは、上記請求項1において、前記熱交換装置の空気の吹出し量を前記空気清浄装置の空気の吸込み量よりも大きく設定したことを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、高い熱処理の性能が得られる。
【0014】
また、本発明の請求項4に係る乱流式クリーンルームは、上記請求項1〜3の何れか1つにおいて前記空気清浄装置の吹出し口に拡散部材を設けたことを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、空気清浄装置と床面との高さに応じて吹出す空気の風速を抑えたり、フィルタ面積より広い面積に清浄空気が行きわたるように気流分布を調整することができる。また、空気清浄装置の吹出し口にあるフィルタの表面を保護することができる。
【0016】
また、本発明の請求項5に係る乱流式クリーンルームは、上記請求項1〜4の何れか一つにおいて、前記熱交換装置の吹出し口に風速調節用の抵抗板または拡散部材を設け、吸込み口には保護と風速調節用の有孔板を設けたことを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、空気清浄装置の位置に応じて熱交換装置の吸込む空気や吹出す空気の風速を抑えたり、気流分布を調整することができる。
【0018】
また、本発明の請求項6に係る乱流式クリーンルームは、上記請求項1〜5の何れか一つにおいて、前記空気清浄装置の吸込み口の周囲に風捕集板を設けたことを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、熱交換装置からの空気の略全量を無駄なく吸込むことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る乱流式クリーンルームの実施の形態を説明する。図1は本発明の乱流式クリーンルームを示す側面断面図である。
【0021】
なお、図1は上下2階のクリーンルームを示している。上階の中央および下階に本実施の形態の乱流式クリーンルームがある。本実施の形態での乱流式クリーンルームは、清浄度クラス6〜10の処理を行う。なお、上階における本実施の形態の乱流式クリーンルームの両側には、清浄度クラス4の処理を行う整流式クリーンルームが配置してある。
【0022】
図1に示すように、本実施の形態における乱流式クリーンルームは、室内1の上部に配置された熱交換装置2と空気清浄装置3とを備えている。熱交換装置2は、FCU(Fan Coil Unit)であり室内1の空気を吸込んで冷暖房負荷を熱処理(熱除去)した空気を室内1に吹出す。空気清浄装置3は、FFU(Fan Filter Unit)であり室内1の空気を吸込んで清浄処理した空気を室内1に吹出す。また、空気清浄装置3の吹出し口には、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタが設けてある。
【0023】
空気清浄装置3は、熱交換装置2が吹出した空気を吸込むように配置してある。空気清浄装置3が吹出した空気は、室内1の下部の床面4に到達した後、室内1の上部に向けて対流する。熱交換装置2は、空気清浄装置3が吹出して室内1の上部に対流した空気を吸込んで、処理した空気を空気清浄装置3に向けて吹出す。このように、熱交換装置2で処理された空気を空気清浄装置3で処理し、2つの処理が行われた空気が室内1に吹出されるとともに室内1を循環する。
【0024】
なお、本実施の形態では、熱交換装置2が吹出す処理後の空気の風速は、熱交換装置2の吸込み口へ短絡せず、且つ、空気清浄装置3の吸込み口へ十分に吸込まれる風速とする。例えば1〜2m/secとしている。また、空気清浄装置3が吹出す処理後の空気の風速を、例えば0.3〜1.0m/secとしている。
【0025】
室内1に2つの処理が行われた空気を適宜循環させるため、熱交換装置2と空気清浄装置3とを以下のように配置してある。図2(a),(b)乃至図5(a),(b)は熱交換装置および空気清浄装置の配置を示す図である。
【0026】
まず、図2(a)の側面断面図に示すように、熱交換装置2が空気清浄装置3よりも上方に配置してある。熱交換装置2は空気を下方から吸込み、処理後の空気を側方または上方から吹出す。空気清浄装置3は、熱交換装置2が処理した空気を上方から吸込み、処理後の空気を下方に吹出す。
【0027】
また、図2(b)の平面図に示すように、1つの熱交換装置2に対応して複数(4つ)の空気清浄装置3が配置してある。この場合、熱交換装置2は、室内1に対して斜め4方に処理後の空気を吹出すように配置してある。空気清浄装置3は、熱交換装置2の各吹出し方向に対応してそれぞれ配置してある。また、図2(b)では、2つの熱交換装置2に対して4つずつ計8つの空気清浄装置3が配置してある。これにより、空気清浄装置3が室内1の奥行き方向および幅方向に並列して配置される。
【0028】
次に、図3(a)の側面断面図に示すように、熱交換装置2が空気清浄装置3よりも上方に配置してある。熱交換装置2は空気を下方から吸込み、処理後の空気を側方または上方から吹出す。空気清浄装置3は、熱交換装置2が処理した空気を上方から吸込み、処理後の空気を下方に吹出す。
【0029】
また、図3(b)の平面図に示すように、1つの熱交換装置2に対応して複数(4つ)の空気清浄装置3が配置してある。この場合、熱交換装置2は、室内1の奥行きおよび幅方向の4方に処理後の空気を吹出すように配置してある。空気清浄装置3は、熱交換装置2の各吹出し方向に対応してそれぞれ配置してある。また、図3(b)では、2つの熱交換装置2に対して4つずつ計8つの空気清浄装置3が配置してある。これにより、空気清浄装置3が室内1の所望の箇所に集約して配置される。
【0030】
次に、図4(a)の側面断面図に示すように、熱交換装置2が空気清浄装置3よりも上方に配置してある。熱交換装置2は空気を下方から吸込み、処理後の空気を側方または上方から吹出す。空気清浄装置3は、熱交換装置2が処理した空気を上方から吸込み、処理後の空気を下方に吹出す。
【0031】
また、図4(b)の平面図に示すように、1つの熱交換装置2に対応して複数の空気清浄装置3が配置してある。この場合、熱交換装置2は、室内1に対して斜め4方に処理後の空気を吹出すように配置してある。空気清浄装置3は、熱交換装置2の各吹出し方向に対応してそれぞれ配置してある。また、図4(b)では、2つの熱交換装置2に対して4つずつ計8つの空気清浄装置3が配置してあるとともに、各熱交換装置2の中央部分にさらに熱交換装置2が配置してある。そして、中央部分の熱交換装置2は、他の2つの熱交換装置2が対応する2つの空気清浄装置3の方向に処理後の空気を重複して吹出す。このため、図4(a)に示すように、中央部分に配置した熱交換装置2が吹出す処理後の空気の一部は、空気清浄装置3を介さず室内1に循環する。これにより、空気清浄装置3が室内1の奥行き方向および幅方向に並列して配置され、且つ、図2(b)および図3(b)の配置と比較して室内1の中央部分での熱交換装置2がなす処理能力が向上する。また、室内の清浄度は空気清浄装置3により確保可能とする。
【0032】
次に、図5(a)の側面断面図に示すように、熱交換装置2が空気清浄装置3よりも上方に配置してある。熱交換装置2は空気を下方から吸込み、処理後の空気を側方または上方から吹出す。空気清浄装置3は、熱交換装置2が処理した空気を上方から吸込み、処理後の空気を下方に吹出す。
【0033】
また、図5(b)の平面図に示すように、1つの熱交換装置2に対応して複数の空気清浄装置3が配置してある。この場合、熱交換装置2は、室内1に対して斜め4方および幅方向2方の計6方に処理後の空気を吹出すように配置してある。空気清浄装置3は、熱交換装置2の斜め4方の各吹出し方向に対応してそれぞれ配置してある。また、図5(b)では、2つの熱交換装置2に対して4つずつ計8つの空気清浄装置3が配置してあるとともに、各熱交換装置2の中央部分にさらに熱交換装置2が配置してある。そして、中央部分の熱交換装置2は、他の2つの熱交換装置2が対応する2つの空気清浄装置3の方向(室内1の斜め方向)に処理後の空気を重複して吹出すとともに、空気清浄装置3の無い室内1の幅方向に処理後の空気を吹出す。このため、図5(a),(b)に示すように、中央部分に配置した熱交換装置2が吹出す処理後の空気の一部、および各熱交換装置2が室内1の幅方向に吹出す処理後の空気は、空気清浄装置3を介さず室内1に循環する。これにより、空気清浄装置3が室内1の奥行き方向および幅方向に並列して配置され、且つ、図2(b)、図3(b)および図4(b)の配置と比較して室内1の全体で熱交換装置2がなす処理能力が向上する。
【0034】
上記のような配置にかかり、図1および図6に示すように、空気清浄装置3を装置5近傍に設置することが好ましく、装置5周りの清浄度を確実に確保することが可能である。なお、装置5としては、清浄度クラス6〜7のクリーンルームで好適とされる、例えば撮像管の試作、VTRヘッドなどの微細加工および精密測定などに用いられる装置が設置できる。また、空気清浄装置3の数を局所的に増せば局所的に清浄度を向上することが可能である。なお、図1および図6において、破線部分は、空気清浄装置3の処理後の空気が吹出される範囲を示す。また、図6は図2(b)での配置を参照したものである。
【0035】
したがって、本実施の形態における乱流式クリーンルームでは、熱交換装置2と空気清浄装置3とを備え、熱交換装置2により室内1の発生熱の除去などを行うとともに、空気清浄装置3により熱交換装置2が処理した空気の清浄度の確保を行うように適宜配置してある。このため、従来のように双方の風量を合わせる必要がなく無駄な風量を生じさせることがないので運転時のランニングコストを低減することが可能である。
【0036】
また、同室内1において、熱交換装置2の空気を空気清浄装置3で清浄処理し、その後循環した空気を熱交換装置2で熱処理するように構成したので、従来採用していたダクトが不要となる。このため、スペース効率を有効利用することが可能であり、且つ、ダクト工事にかかる建築コストを低減することが可能である。また、ダクト不要により階高を低くできるので建築コストを低減することが可能である。特に、熱交換装置2および空気清浄装置3を共に同室内1に配置して空気の処理を行い、室内と天井内空間とを一体とした空間構成とするため天井があってはならない。すなわち天井が不要である。また、例えば図2において、熱交換装置3から吹出した冷温風により誘引されて熱交換装置3および空気清浄装置2上部の空間に弱い気流が発生し、この上部空間を清浄化するので、上部空間の清浄度が従来方式の天井内空間より遥かに清浄である。このため、天井にかかる建築コストを低減することが可能である。さらに、天井、ダクトの工事が不要なので施工期間を短くすることが可能である。このように、本実施の形態における乱流式クリーンルームは、空調機器全般の施工時のコストを低減できる。
【0037】
なお、上述した熱交換装置2および空気清浄装置3の配置において、熱交換装置2の空気の吹出し量よりも空気清浄装置3の空気の吸込み量が増すように設定する。このようにすれば、熱交換装置2の吹出した空気を空気清浄装置3で適宜吸込むので、高い清浄度の性能を確保することが可能である。
【0038】
また、上述した熱交換装置2および空気清浄装置3の配置において、熱交換装置2の空気の吹出し量が空気清浄装置3の空気の吸込み量よりも増すように設定する。このようにすれば、高い熱処理の性能を得ることが可能である。
【0039】
ところで、図7(a),(b)に示すように、空気清浄装置3の吹出し口には、拡散部材6を設けるとよい。拡散部材6は、パンチングメタルまたはメッシュなどからなる。拡散部材6の周囲(斜線部分)は、全体の開孔率より小さい開孔率のパンチングメタルを使用し、これによりフィルタ周辺の開口6bより斜め方向の気流を作りフィルタ下部に広い分布の清浄域を作る。拡散部材6は、支持体6aを介して空気清浄装置3の吹出し口に取り付けられる。支持体6aは、例えば空気清浄装置3の四隅などにあり、空気清浄装置3の吹出し口の側縁部と拡散部材6との間に開口6bを形成する。この開口6bは、吹出し口の側縁部の通気が弱いため、吹出し口全面を拡散部材6で覆ってしまうと吹出し口からの空気を空気清浄装置3自身の吸込み口から吸込んでしまうのを防ぎ、且つ、斜めに気流を吹出すために設けてある。
【0040】
このように、空気清浄装置3の吹出し口に拡散部材6を設けることにより、空気清浄装置3と床面4との高さに応じて吹出す空気の風速を抑えたり、フィルタ下の気流分布を調整することが可能である。また、空気清浄装置3の吹出し口には、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタが設けてあるが、このHEPAフィルタの表面を保護することが可能である。
【0041】
また、図示しないが、熱交換装置2の吹出し口に風速調節用の抵抗板または拡散部材を設け、吸込み口には保護と風速調節用の有孔板を設けるとよい。この場合の拡散部材もパンチングメタルまたはメッシュなどからなる。なお、熱交換装置2の吸込み口は装置の下方に設けられ、吹出し口は吸込み口と直角な方向である装置の側方(または直角ではないが上方)に設けることが好ましい。吹出し口を側方の例えば4面に設けた場合、拡散部材はその4面、3面または2面に設けるとよい。
【0042】
このように、熱交換装置2の吹出し口に風速調節用の抵抗板または拡散部材を設けることにより、空気清浄装置3との位置に応じて空気清浄装置3の吸込み口に最適に冷温風を送ることが可能である。
【0043】
また、図8に示すように、空気清浄装置3の吸込み口3aの周囲には、風捕集板7を設けるとよい。風捕集板7は、パンチングメタルあるいは穴無し板などからなる。この風捕集板7は、熱交換装置2から吹出される空気を受けて空気清浄装置3の吸込み口3aに集めるように作用する。
【0044】
このように、空気清浄装置3の吸込み口3aの周囲に風捕集板7を設けることにより、熱交換装置2からの空気の略全量を無駄なく吸込むことが可能である。この風捕集板7は、特に熱交換装置2と空気清浄装置3との距離が大きいときに有効である。熱交換装置2と空気清浄装置3との距離が大きいと、熱交換装置2の吹出す空気の風速を速くする必要があるが、吹出しの風速が速いと空気清浄装置3が熱交換装置2からの空気の略全量を吸込むことが難しくなる。風捕集板7は、熱交換装置2の吹出す空気の風速を速くしても空気清浄装置の吸込み口3aに空気の略全量を無駄なく吸込ませることが可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の乱流式クリーンルームは、下方から空気を吸い込んで冷暖房負荷を処理した空気を側方から吹出す熱交換装置と、上方から空気を吸い込んで清浄処理した空気を下方から吹出す空気清浄装置とを備え、前記熱交換装置を天井を貼らない状態の室内の上部に配置する一方、前記空気清浄装置を前記室内上部において前記熱交換装置の側方下部に配置し、前記熱交換装置から吹出された空気を前記空気清浄装置内に取り込み、前記空気清浄装置で清浄処理した空気を前記室内の下方に向けて吹き出し、室内を循環した空気を前記熱交換装置に取り込んで冷暖房負荷を処理するように構成している。これにより、無駄な風量を生じさせることがなく運転コストを低減することができる。また、熱交換装置および空気清浄装置を共に同室内に配置し、熱交換装置から吹出した冷温風が風速を有しているため、空間内を移動し、空気清浄装置に吸込まれるためにダクトが不要となる。このため、スペースを有効利用でき、且つ、ダクト工事にかかる建築コストが低減でき、且つ、施工期間を短くすることができる。また、熱交換装置と空気清浄装置とを天井を貼らない室内に配置したことにより天井にかかる建築コストが低減できる。
【0046】
また、熱交換装置の空気の吹出し量よりも空気清浄装置の空気の吸込み量が増すように設定すれば、熱交換装置の吹出した空気を空気清浄装置で適宜吸込むので、高い清浄度の性能が確保できる。
【0047】
また、熱交換装置の空気の吹出し量を空気清浄装置の空気の吸込み量よりも増すように設定すれば、高い熱処理の性能が得られる。
【0049】
また、空気清浄装置の吹出し口に拡散部材を設けたことにより、空気清浄装置と床面との高さに応じて吹出す空気の風速を抑えたり、気流分布を調整することができる。また、空気清浄装置の吹出し口にあるフィルタの表面を保護することができる。
【0050】
また、熱交換装置の吹出し口に風速調節用の抵抗板または拡散部材を設け、吸込み口には保護と風速調節用の有孔板を設けたことにより、空気清浄装置との位置に応じて空気清浄装置の吸込み口に最適に冷温風を送ることができる。
【0051】
また、空気清浄装置の吸込み口の周囲に風捕集板を設けたことにより、熱交換装置からの空気の略全量を無駄なく吸込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乱流式クリーンルームを示す側面断面図である。
【図2】(a)熱交換装置および空気清浄装置の配置を示す側面断面図である。
(b)熱交換装置および空気清浄装置の配置を示す平面図である。
【図3】(a)熱交換装置および空気清浄装置の配置を示す側面断面図である。
(b)熱交換装置および空気清浄装置の配置を示す平面図である。
【図4】(a)熱交換装置および空気清浄装置の配置を示す側面断面図である。
(b)熱交換装置および空気清浄装置の配置を示す平面図である。
【図5】(a)熱交換装置および空気清浄装置の配置を示す側面断面図である。
(b)熱交換装置および空気清浄装置の配置を示す平面図である。
【図6】空気清浄装置と装置との配置を示す平面図である。
【図7】(a)空気清浄装置における拡散部材を示す側面図である。
(b)空気清浄装置における拡散部材を示す底面図である。
【図8】風捕集板を示す斜視図である。
【図9】従来のクリーンルームを示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 室内
2 熱交換装置
3 空気清浄装置
3a 吸込み口
6 拡散部材
7 風捕集板
Claims (6)
- 下方から空気を吸い込んで冷暖房負荷を処理した空気を側方から吹出す熱交換装置と、
上方から空気を吸い込んで清浄処理した空気を下方から吹出す空気清浄装置とを備え、
前記熱交換装置を天井を貼らない状態の室内の上部に配置する一方、前記空気清浄装置を前記室内上部において前記熱交換装置の側方下部に配置し、
前記熱交換装置から吹出された空気を前記空気清浄装置内に取り込み、前記空気清浄装置で清浄処理して前記室内の下方に向けて吹き出し、前記室内を循環した空気を前記熱交換装置に取り込んで冷暖房負荷を処理するようにしたことを特徴とする乱流式クリーンルーム。 - 前記空気清浄装置の空気の吸込み量を前記熱交換装置の空気の吹出し量よりも大きく設定したことを特徴とする請求項1記載の乱流式クリーンルーム。
- 前記熱交換装置の空気の吹出し量を前記空気清浄装置の空気の吸込み量よりも大きく設定したことを特徴とする請求項1記載の乱流式クリーンルーム。
- 前記空気清浄装置の吹出し口に拡散部材を設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載の乱流式クリーンルーム。
- 前記熱交換装置の吹出し口に風速調節用の抵抗板または拡散部材を設け、吸込み口には保護と風速調節用の有孔板を設けたことを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の乱流式クリーンルーム。
- 前記空気清浄装置の吸込み口の周囲に風捕集板を設けたことを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の乱流式クリーンルーム。
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