JP4274815B2 - 電動機駆動制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動機の駆動を制御する電動機駆動制御装置及び電動機駆動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ブラシレスモータ等の電動機を駆動する際には、回転子の位置検出用の位置検出センサを電動機に備え、該位置検出センサの出力する信号を、電動機の回転数を示す信号へ変換すると共に、目標とする回転数との差分から、電動機の回転数を制御するための制御信号を生成することにより、電動機の回転数を目標の回転数に制御する。このような電動機の回転制御を行う制御装置では、求められた電動機の回転数が目標回転数となるように、制御回路が生成するパルス幅変調波形信号(PWM波形信号)のデューティ比を変更し、インバータ回路を介して電動機の回転数を制御する。また、このように位置検出センサの出力する信号を、電動機の回転数を示す信号へ変換して利用するような場合、位置検出センサの出力する信号にはノイズが重畳されているため、これらを除去するためのフィルタが必要となる(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、このような電動機の回転制御を行う制御装置では、制御回路が出力するパルス幅変調波形信号が停止した場合に備えて、該パルス幅変調波形信号を監視し、パルス幅変調波形信号が停止した場合には、別途設けた発振回路の出力により電動機を駆動し、電動機の回転を継続させる技術もある(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−78881号公報
【特許文献2】
特許第3029535号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の制御装置では、位置検出センサの出力する信号に対してフィルタリングを行い、信号に重畳されたノイズを除去することで、正確に位置検出センサの出力する信号を、電動機の回転数を示す信号へ変換することができるものの、フィルタを介して信号を伝送するために制御遅延が発生し、パルス幅変調波形信号の更新が、検出された回転子の位置とは異なる位置で発生するため、回転子に無用な磁界が印加されることとなり、電動機の効率を悪化させるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、電動機の回転数制御において、回転子の位置を検出する位置検出センサの出力信号にノイズが重畳されても、制御遅延を発生させずに安定した電動機制御を行う電動機駆動制御装置及び電動機駆動制御方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明に係る電動機駆動制御装置は、回転子の位置検出センサ(例えば実施の形態の回転子位置センサ21)を備えると共に、インバータ回路(例えば実施の形態のインバータ回路3)が出力する交流電圧により駆動される電動機(例えば実施の形態の電動機2)を制御するための電動機駆動制御装置であって、前記位置検出センサから前記回転子の位置情報を取得すると共に、該位置情報の変化時に取得した前記位置情報の信号パターンを変化時位置情報とする位置情報取得手段(例えば実施の形態の位置情報取得部11)と、前記位置情報取得手段により同一信号パターンの前記位置情報が所定時間毎に所定回数連続して取得された場合に、該信号パターンを、確定時位置情報として保存する確定時位置情報保存手段(例えば実施の形態の確定時位置情報保存部13)と、前記変化時位置情報と前回確定された確定時位置情報とを比較し、両者が前記回転子の回転方向に連続する信号パターンであるか否かを判定する変化時位置情報判定手段(例えば実施の形態の変化時位置情報判定部14)と、今回確定された確定時位置情報と前回確定された確定時位置情報とを比較し、両者が同一もしくは前記回転子の回転方向に連続する信号パターンであるか否かを判定する確定時位置情報判定手段(例えば実施の形態の確定時位置情報判定部15)と、前回確定された確定時位置情報に対して前記変化時位置情報が、前記回転子の回転方向に連続する信号パターンであると判定された場合と、前回確定された確定時位置情報に対して今回確定された確定時位置情報が、同一もしくは前記回転子の回転方向に連続する信号パターンであると判定された場合に、前記インバータ回路に対する制御信号を更新する制御信号出力手段(例えば実施の形態の制御信号出力部16)とを備えたことを特徴とする。
【0008】
以上の構成を備えた電動機駆動制御装置は、変化時位置情報判定手段、あるいは確定時位置情報判定手段が、位置情報取得手段の取得した今回の変化時位置情報と前回の確定時位置情報、及び確定時位置情報保存手段の保存した今回の確定時位置情報と前回の確定時位置情報とをそれぞれ比較する。そして制御信号出力手段は、どちらか一方でも電動機の回転子の回転方向に連続する信号パターンであった場合には、インバータ回路に対する制御信号を更新する。また、今回の確定時位置情報と前回の確定時位置情報とが同一の場合も制御信号出力手段はインバータ回路に対する制御信号を更新する。すなわち、所定時間毎に複数回同じ信号が検出できたか否かを検査することで、位置検出センサの出力信号に重畳されたノイズに影響されることなく、位置情報の信号パターンを正しく確定することができる。これにより、位置情報の変化時に回転子の回転方向に連続する信号パターンを取得できた場合には、まずインバータ回路に対する制御信号を更新する。次に、今回確定した位置情報が、前回の確定時位置情報と同一、もしくは回転子の回転方向に連続する信号パターンであった場合には、再度インバータ回路に対する制御信号を更新するので、もし最初の更新において誤った制御信号が出力されても、次の更新において制御信号は正しいものとなる。
【0010】
請求項の発明に係る電動機駆動制御装置は、請求項に記載の電動機駆動制御装置において、前記位置情報取得手段が、電源投入時のリセット処理後、もしくは前記電動機の停止中における起動信号の入力時に、前記位置情報の取得を開始することを特徴とする。
以上の構成を備えた電動機駆動制御装置は、電動機が動作している間のみ、回転子の位置情報を取得することができる。
【0011】
請求項の発明に係る電動機駆動制御装置は、請求項1または請求項に記載の電動機駆動制御装置において、前記確定時位置情報判定手段により、前回確定された確定時位置情報に対して今回確定された確定時位置情報は、同一もしくは前記回転子の回転方向に連続する信号パターンではないと判定された場合、前記位置検出センサを異常であると判定するセンサ出力判定手段(例えば実施の形態のセンサ出力判定部17)を備えたことを特徴とする。
以上の構成を備えた電動機駆動制御装置は、配線等を含む位置検出センサの異常を判断することができる。
【0012】
請求項の発明に係る電動機駆動制御装置は、請求項1から請求項のいずれかに記載の電動機駆動制御装置において、前記確定時位置情報判定手段が、前記確定時位置情報について前記位置検出センサの出力として正しい信号パターンであるか否かを判定する手段を更に備え、前記確定時位置情報判定手段により、前記確定時位置情報は前記位置検出センサの出力として正しい信号パターンではないと判定された場合、前記センサ出力判定手段が前記位置検出センサを異常であると判定することを特徴とする。
以上の構成を備えた電動機駆動制御装置は、配線等を含む位置検出センサの異常を判断することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態の電動機駆動制御装置を示すブロック図である。
図1において、符号1は、本実施の形態の電動機駆動制御装置の制御部である。制御部1は、電動機2を駆動するためのインバータ回路3にパルス幅変調波形信号(PWM波形信号)を出力する。ここで、電動機2は、例えば3相制御の誘導電動機や直流ブラシレスモータであって、電動機2の回転子の位置を測定する回転子位置センサ21を備え、回転子位置センサ21は、電動機2の回転子の位置情報を制御部1へ出力する。また、インバータ回路3は、例えば6個のスイッチング素子を電源4の正負両端子間に2個ずつブリッジ接続して構成される回路であって、電源4から供給された直流電圧を、制御部1から入力されたパルス幅変調波形信号に基づく交流電圧に変換し、電動機2を駆動する。
【0015】
また、制御部1は、回転子位置センサ21から電動機2の回転子の位置情報を取得すると共に、該位置情報の変化時に取得した前記位置情報の信号パターンを変化時位置情報とする位置情報取得部11と、所定の条件を満たす位置情報の信号パターンを、確定時位置情報として確定し、保存する確定時位置情報保存部13とを備えている。なお、確定時位置情報保存部13が位置情報の示す信号パターンを確定する条件については、詳細を後述する。
【0016】
また、制御部1は、今回取得された変化時位置情報と前回確定・保存された確定時位置情報とを比較し、両者が回転子の回転方向に連続する信号パターンであるか否かを判定する変化時位置情報判定部14と、今回確定・保存された確定時位置情報が回転子位置センサ21の出力として正しい(あり得る)信号パターンか否かを判定すると共に、今回確定・保存された確定時位置情報と前回確定・保存された確定時位置情報とを比較し、両者が同一もしくは回転子の回転方向に連続する信号パターンであるか否かを判定する確定時位置情報判定部15とを備えている。
【0017】
更に、制御部1は、前回確定・保存された確定時位置情報に対して変化時位置情報が、電動機2の回転子の回転方向に連続する信号パターンであると判定された場合と、前回確定・保存された確定時位置情報に対して今回確定・保存された確定時位置情報が、同一もしくは回転子の回転方向に連続する信号パターンであると判定された場合に、インバータ回路3に対する制御信号を更新する制御信号出力部16を備えている。
【0018】
また、前回確定・保存された確定時位置情報に対して今回確定・保存された確定時位置情報が、同一もしくは回転子の回転方向に連続する信号パターンではないと判定された場合、あるいは今回確定・保存された確定時位置情報が回転子位置センサ21の出力として正しい信号パターンではない(回転子位置センサ21の出力としてあり得ない信号パターンであって、信号パターンとして正しくない)と判定された場合に、回転子位置センサ21は異常であると判定するセンサ出力判定部17も備えている。
【0019】
また、制御部1は、確定時位置情報または変化時位置情報について、起動時位置情報確定・保存済みか否か、すなわち確定時位置情報または変化時位置情報が、起動時における信号パターンか、それとも起動時位置情報を確定した後の信号パターンであるかを判定する起動時位置情報確定済み判定部18と、もし、確定時位置情報または変化時位置情報が、起動時位置情報を確定した後の信号パターンではなく、起動時における信号パターンである場合、起動時位置情報の確定を行う起動時位置情報確定部19とを備えている。
【0020】
また、回転子位置センサ21について説明すると、回転子位置センサ21は、例えば3相制御の電動機2に対応してUセンサ、Vセンサ、Wセンサの3個のセンサを備えており、それぞれの出力に対応して電動機2の回転子の6通りの位置を検出することができる。この回転子位置センサ21が出力する6通りの信号パターンをホールパターン番号を付与して識別すると、回転子位置センサ21からは、以下の表1に示すような値が出力される。また、その出力順序は、電動機2の回転子の回転に合わせて、図2に示すように、ホールパターン番号0、1、2、3、4、5の順に出力されると共に、ホールパターン番号5の信号の次にはホールパターン番号0の信号が出力され、このパターンで繰り返し出力される。
【0021】
【表1】
Figure 0004274815
【0022】
更に、3相制御の電動機2を駆動するインバータ回路3を構成する2個ずつブリッジ接続された6個のスイッチング素子を、それぞれ「upperU」、「lowerU」、「upperV」、「lowerV」、「upperW」、「lowerW」とすると、電動機2を回転制御するためには、回転子位置センサ21のUセンサ、Vセンサ、Wセンサの各出力に対して、6個のスイッチング素子「upperU」、「lowerU」、「upperV」、「lowerV」、「upperW」、「lowerW」を、以下の表2に示すように制御する必要がある。また、回転子位置センサ21の出力に対して、6個のスイッチング素子の制御を更新する位置は、図3に示すように、回転子位置センサ21の出力が変化する位置が理想的である。
【0023】
【表2】
Figure 0004274815
【0024】
次に、本実施の形態の電動機駆動制御装置の動作について、図面を参照して説明する。図4及び図5は、本実施の形態の電動機駆動制御装置の動作を示すフローチャートである。
図4において、まず制御部1の位置情報取得部11は、電源投入後のリセット信号が解除されたか否かを判定し(ステップS1)、リセット信号が解除されるのを待つ(ステップS1のNO)。
そして、位置情報取得部11は、電源投入後のリセット信号が解除されたら(ステップS1のYES)、次に電動機2の起動信号が入力されたか否かを判定し(ステップS2)、起動信号が入力されるのを待つ(ステップS2のNO)。
【0025】
次に、電動機2の起動信号が入力されたら(ステップS2のYES)、位置情報取得部11は、回転子位置センサ21の出力する位置情報(出力信号)の1回目の情報(センサパターン1)を取得する(ステップS3)。
次に、位置情報取得部11は、カウンタを”1”にリセットする(ステップS4)と同時に、タイマをスタートする(ステップS5)。
【0026】
次に、位置情報取得部11は、スタートさせたタイマにより、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS6)。
もし、ステップS6において、所定時間が経過していた場合(ステップS6のYES)、位置情報取得部11は、回転子位置センサ21の出力する位置情報(出力信号)の2回目の情報(センサパターン2)を取得する(ステップS7)。なお、位置情報(出力信号)の2回目の情報(センサパターン2)を既に取得している場合は、回転子位置センサ21の出力する位置情報(出力信号)の3回目の情報(センサパターン3)を取得する。
【0027】
次に、位置情報取得部11は、カウンタを”1”増加させる(ステップS8)。
そして、位置情報取得部11は、カウンタが所定値に達したか否かを判定する(ステップS9)。
もし、ステップS9において、カウンタが所定値に達していない場合(ステップS9のNO)、位置情報取得部11は、改めてタイマをスタートさせ(ステップS10)、ステップS6へ戻り、上述の動作を繰り返す。
また、ステップS9において、カウンタが所定値に達していた場合(ステップS9のYES)、確定時位置情報保存部13は、位置情報取得部11が取得した位置情報を確定し、確定時位置情報としてこれを保存する(ステップS11)。
【0028】
そして、確定時位置情報判定部15は、今回確定・保存された確定時位置情報が、正しい(あり得る)信号パターンであるか否か(信号パターンの内容は表1に示す正しいパターンか否か)を判定する(ステップS12)。
もし、今回確定・保存された確定時位置情報が、正しい信号パターンである場合(ステップS12のYES)、起動時位置情報確定済み判定部18は、今回確定・保存された確定時位置情報について、起動時位置情報確定・保存済みか否か(起動時における信号パターンか、それとも起動時位置情報を確定した後の信号パターンであるか)を判定する(ステップS13)。
【0029】
ここで、ステップS13において、起動時位置情報確定・保存済みである場合(ステップS13のYES)、確定時位置情報判定部15は、今回確定・保存された確定時位置情報が起動時における信号パターンではなく、起動時位置情報を確定した後の信号パターンであるとして、今回確定・保存された確定時位置情報と前回確定・保存された確定時位置情報とを比較し、両者が同一、または電動機2の回転子の回転方向に連続する信号パターンであるか否か(信号パターンの連続性は図2に示す通りに正しいか否か)を判定する(ステップS14)。
【0030】
また、ステップS14において、今回確定・保存された確定時位置情報と前回確定・保存された確定時位置情報とを比較し、両者が同一、または電動機2の回転子の回転方向に連続する信号パターンである場合(ステップS14のYES)、制御信号出力部16は、インバータ回路3に対する制御信号を更新する(ステップS15)。なお、起動時においては、制御信号出力部16は、インバータ回路3に対する制御信号を出力する。
【0031】
また、ステップS13において、起動時位置情報確定済みでない場合(ステップS13のNO)、起動時位置情報確定部19は、今回確定・保存された確定時位置情報が起動時位置情報を確定した後の信号パターンではなく、起動時における信号パターンであるとして、今回確定・保存された確定時位置情報について、起動時位置情報の確定を行い(ステップS16)、ステップS15へ進む。
【0032】
なお、ステップS12において、今回確定・保存された確定時位置情報が、正しい信号パターンではない場合(ステップS12のNO)、あるいはステップS14において、今回確定・保存された確定時位置情報と前回確定・保存された確定時位置情報とを比較し、両者が同一、または電動機2の回転子の回転方向に連続する信号パターンでない場合(ステップS14のNO)、センサ出力判定部17は、回転子位置センサ21の異常と判定し(ステップS17)、制御部1は電動機2の回転制御を終了する。
【0033】
一方、図5において、位置情報取得部11は、制御信号を出力または更新したら、回転子位置センサ21の出力する位置情報の信号パターンが変化したか否かを判定する(ステップS18)。
もし、ステップS18において、回転子位置センサ21の出力する位置情報の信号パターンが変化していた場合(ステップS18のYES)、位置情報取得部11は、回転子位置センサ21の出力する位置情報(出力信号)の1回目の情報(パターン1)を取得し、変化時位置情報とする(ステップS19)。
次に、位置情報取得部11は、カウンタを”1”にリセットする(ステップS20)と同時に、タイマをスタートする(ステップS21)。
【0034】
そして、起動時位置情報確定済み判定部18は、今回取得した変化時位置情報について、起動時位置情報確定済みか否かを判定する(ステップS22)。
もし、ステップS22において、起動時位置情報確定済みである場合(ステップS22のYES)、変化時位置情報判定部14は、今回取得した変化時位置情報と前回確定・保存された確定時位置情報とを比較し、両者が電動機2の回転子の回転方向に連続する信号パターンであるか否か(信号パターンの連続性は図2に示す通りに正しいか否か)を判定する(ステップS23)。
【0035】
また、ステップS23において、今回取得した変化時位置情報と前回確定・保存された確定時位置情報とを比較し、両者が電動機2の回転子の回転方向に連続する信号パターンである場合(ステップS23のYES)、制御信号出力部16は、インバータ回路3に対する制御信号を更新する(ステップS24)。
そして、ステップS6へ戻り、上述の動作を繰り返す。
【0036】
一方、ステップS18において、回転子位置センサ21の出力する位置情報の信号パターンが変化していない場合(ステップS18のNO)、位置情報取得部11は、タイマ動作中か否かを判定し(ステップS25)、タイマが動作中でない場合(ステップS25のNO)、ステップS18へ戻り、上述の動作を繰り返す。
また、ステップS25において、タイマが動作中である場合(ステップS25のYES)、位置情報取得部11は、ステップS6へ戻り、上述の動作を繰り返す。
【0037】
なお、上述のステップS6において、所定時間が経過していない場合(ステップS6のNO)、位置情報取得部11は、ステップS18へ進み、回転子位置センサ21の出力する位置情報の信号パターンが変化するか否かの監視を行い、ステップS18以降の動作を実行する。
【0038】
以上の動作を更に図6に示す模式図を用いて説明する。なお、図6に示す例では、上述の位置情報取得部11のタイマの時間(図4のステップS6における所定時間)を”50[μsec]”、カウンタの所定値(図4のステップS9における所定値)を”3”とした場合の動作である。また、回転子位置センサ21のUセンサ、Vセンサ、Wセンサがそれぞれ出力する信号が、ホールパターン番号2からホールパターン番号3へ変化する場合であって、Uセンサの信号にノイズが重畳された場合の動作を示す。
【0039】
まず、Uセンサの信号が、時刻t1において、”0”から”1”に変化すると、位置情報取得部11は、カウンタを”1”にリセットすると同時に、タイマを再スタートし、この信号パターンをセンサパターン1とする。
また、位置情報取得部11によるタイマが”50[μsec]”経過した時刻t2において、この時各センサの信号に変化がなければ、位置情報取得部11は、2回目の位置情報(センサパターン2)を取得し、カウンタを”1”増加すると共に、カウンタが所定値”3”に達していなければ、タイマを再スタートし、タイマが”50[μsec]”経過するのを待つ。
【0040】
ところが、位置情報取得部11によるタイマが次の”50[μsec]”を計時する前に、時刻t3において、Uセンサの信号にノイズが重畳され、ノイズの立ち下がりで信号が”1”から”0”に変化すると、位置情報取得部11は、1回目の位置情報(センサパターン1)を取得し、更にカウンタを”1”にリセットすると共に、タイマを再スタートする。
【0041】
そして、変化時位置情報判定部14が、今回取得された変化時位置情報と前回確定・保存された確定時位置情報とを比較し、両者が電動機2の回転子の回転方向に連続する信号パターンである場合、この時点で一度制御信号出力部16によるインバータ回路3に対する制御信号が更新される。更に、ノイズの立ち上がりである時刻t4も同様の処理が実行される。
制御部1では、この時刻t3における回転子位置センサ21の出力に基づいて制御信号を更新しても、時刻t6においてすぐに正常な制御信号に戻すことができる。
【0042】
更に、時刻t5においてセンサパターン2を取得し、更に位置情報取得部11によるタイマが次の”50[μsec]”を計時すると、タイマが”50[μsec]”経過した時刻t6において、この時各センサの信号に変化がなければ、位置情報取得部11は、3回目の位置情報(センサパターン3)を取得し、カウンタを”1”増加すると共に、カウンタが所定値”3”に達するので、このセンサパターン3を確定時位置情報として保存する。
【0043】
そして、確定時位置情報判定部15が、確定時位置情報を回転子位置センサ21の出力として正しいと判定し、更に確定時位置情報判定部15が、今回確定・保存された確定時位置情報と前回確定・保存された確定時位置情報とを比較し、両者が同一であるか、あるいは電動機2の回転子の回転方向に連続する信号パターンである場合、この時点で一度制御信号出力部16によるインバータ回路3に対する制御信号が更新されるので、もし時刻t3における制御信号の更新が誤りであったとしても、時刻t4で正常な信号パターンに戻った100[μsec]後の時刻t6において、正確な制御信号の更新を実行することができる。
【0044】
以上説明したように、本実施の形態の電動機駆動制御装置によれば、変化時位置情報判定部14、あるいは確定時位置情報判定部15において、今回の変化時位置情報と前回の確定時位置情報、及び今回の確定時位置情報と前回の確定時位置情報とをそれぞれ比較し、どちらか一方でも電動機2の回転子の回転方向に連続する信号パターンであった場合には、制御信号出力部16はインバータ回路3に対する制御信号を更新する。また、今回の確定時位置情報と前回の確定時位置情報とが同一の場合も制御信号出力部16はインバータ回路3に対する制御信号を更新する。これにより、位置情報の変化時に正当な信号パターンを取得できた場合には、まずインバータ回路3に対する制御信号を更新する。次に、確定した位置情報が正当な信号パターンであった場合には、再度インバータ回路3に対する制御信号を更新するので、もし最初の更新において誤った制御信号が出力されても、次の更新において制御信号は正しいものとなる。
【0045】
また、確定時位置情報保存部13は、同一信号パターンの位置情報が所定時間毎に所定回数連続して取得された場合に、該信号パターンを前記位置情報が示す正しい信号パターンとして確定することで、回転子位置センサ21の出力信号に重畳されたノイズに影響されることなく、位置情報の信号パターンを効率良く、かつ正しく確定することができる。
【0046】
更に、確定時位置情報判定部15、センサ出力判定部17により、前回確定・保存された確定時位置情報に対して今回確定・保存された確定時位置情報が、同一もしくは前記回転子の回転方向に連続する信号パターンではなかった場合、あるいは今回確定・保存された確定時位置情報が、位置検出センサの出力として正しくない(あり得ない)信号パターンであった場合に、回転子位置センサ21は異常であると判定することで、制御に対する信頼性を高めることができる。
【0047】
従って、回転子位置センサ21の出力する信号に対して、重畳されたノイズの除去処理を行うことによる制御遅延の発生を抑制し、正確に回転子位置センサ21の出力する信号を電動機2の回転数を示す信号へ変換すると共に、パルス幅変調波形信号の更新を、検出された回転子の位置に対応する適切な位置で行い、電動機2の効率を悪化させずに安定した電動機制御を行う電動機駆動制御装置を実現することができるという効果が得られる。
【0048】
【発明の効果】
以上の如く、本発明によれば、今回の変化時位置情報と前回の確定時位置情報、または今回の確定時位置情報と前回の確定時位置情報のどちらか一方でも電動機の回転子の回転方向に連続する信号パターンであった場合には、インバータ回路に対する制御信号を更新する。また、今回の確定時位置情報と前回の確定時位置情報とが同一の場合もインバータ回路に対する制御信号を更新する。これにより、位置情報の変化時に正当な信号パターンを取得できた場合には、まずインバータ回路に対する制御信号を更新する。次に、確定した位置情報が正当な信号パターンであった場合には、再度インバータ回路に対する制御信号を更新し、もし最初の更新において誤った制御信号が出力されても、次の更新において制御信号を修正する。
【0049】
また、同一信号パターンの位置情報が所定時間毎に所定回数連続して取得された場合に、該信号パターンを前記位置情報が示す正しい信号パターンとして確定することで、位置情報の信号パターンを効率良く、かつ正しく確定することができる。更に、前回の確定時位置情報に対して今回の確定時位置情報が、同一もしくは前記回転子の回転方向に連続する信号パターンではなかった場合、あるいは今回の確定時位置情報が、位置検出センサの出力として正しくない(あり得ない)信号パターンであった場合に、位置検出センサは異常であると判定することで、制御に対する信頼性を高めることができる。
【0050】
従って、位置検出センサの出力する信号に対して、重畳されたノイズの除去処理を行うことによる制御遅延の発生を抑制し、正確に位置検出センサの出力する信号を電動機の回転数を示す信号へ変換すると共に、パルス幅変調波形信号の更新を、検出された回転子の位置に対応する適切な位置で行い、電動機の効率を悪化させずに安定した電動機制御を行う電動機駆動制御装置を実現することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態の電動機駆動制御装置を示すブロック図である。
【図2】 同実施の形態の電動機駆動制御装置が制御する電動機に備えられた回転子位置センサの出力信号を示す図である。
【図3】 同実施の形態の電動機駆動制御装置が制御する電動機に備えられた回転子位置センサの出力タイミングを示す図である。
【図4】 同実施の形態の電動機駆動制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】 同実施の形態の電動機駆動制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】 同実施の形態の電動機駆動制御装置の動作を示す模式図である。
【符号の説明】
1 制御部
2 電動機
3 インバータ回路
4 電源
11 位置情報取得部
13 確定時位置情報保存部
14 変化時位置情報判定部
15 確定時位置情報判定部
16 制御信号出力部
17 センサ出力判定部
18 起動時位置情報確定済み判定部
19 起動時位置情報確定部
21 回転子位置センサ

Claims (4)

  1. 回転子の位置検出センサを備えると共に、インバータ回路が出力する交流電圧により駆動される電動機を制御するための電動機駆動制御装置であって、
    前記位置検出センサから前記回転子の位置情報を取得すると共に、該位置情報の変化時に取得した前記位置情報の信号パターンを変化時位置情報とする位置情報取得手段と、
    前記位置情報取得手段により同一信号パターンの前記位置情報が所定時間毎に所定回数連続して取得された場合に、該信号パターンを、確定時位置情報として保存する確定時位置情報保存手段と、
    前記変化時位置情報と前回確定された確定時位置情報とを比較し、両者が前記回転子の回転方向に連続する信号パターンであるか否かを判定する変化時位置情報判定手段と、
    今回確定された確定時位置情報と前回確定された確定時位置情報とを比較し、両者が同一もしくは前記回転子の回転方向に連続する信号パターンであるか否かを判定する確定時位置情報判定手段と、
    前回確定された確定時位置情報に対して前記変化時位置情報が、前記回転子の回転方向に連続する信号パターンであると判定された場合と、前回確定された確定時位置情報に対して今回確定された確定時位置情報が、同一もしくは前記回転子の回転方向に連続する信号パターンであると判定された場合に、前記インバータ回路に対する制御信号を更新する制御信号出力手段とを備えたことを特徴とする電動機駆動制御装置。
  2. 前記位置情報取得手段が、電源投入時のリセット処理後、もしくは前記電動機の停止中における起動信号の入力時に、前記位置情報の取得を開始することを特徴とする請求項に記載の電動機駆動制御装置。
  3. 前記確定時位置情報判定手段により、前回確定された確定時位置情報に対して今回確定された確定時位置情報は、同一もしくは前記回転子の回転方向に連続する信号パターンではないと判定された場合、前記位置検出センサを異常であると判定するセンサ出力判定手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項に記載の電動機駆動制御装置。
  4. 前記確定時位置情報判定手段が、前記確定時位置情報について前記位置検出センサの出力として正しい信号パターンであるか否かを判定する手段を更に備え、
    前記確定時位置情報判定手段により、前記確定時位置情報は前記位置検出センサの出力として正しい信号パターンではないと判定された場合、前記センサ出力判定手段が前記位置検出センサを異常であると判定することを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の電動機駆動制御装置。
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