JP2004208385A - モータ制御方法およびモータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁極位置を検出する位置センサの取付け角度を調整する工程なしで製造された同期モータを精度よく駆動する。
【解決手段】第1の検出部11は、位置センサ素子5の出力を利用することなくモータ1の磁極位置を検出する。第2の検出部12は、位置センサ素子5の出力を利用してモータ1の磁極位置を検出する。演算部13は、第1の検出部および第2の検出部によりそれぞれ検出された磁極位置を比較することにより、位置センサ取付け角補正値を算出し、位置センサ素子5の出力を使用して検出された磁極位置をその補正値で補正する。モータ駆動部14は、補正された磁極位置に従ってモータ1を駆動する。
【選択図】 図3
【解決手段】第1の検出部11は、位置センサ素子5の出力を利用することなくモータ1の磁極位置を検出する。第2の検出部12は、位置センサ素子5の出力を利用してモータ1の磁極位置を検出する。演算部13は、第1の検出部および第2の検出部によりそれぞれ検出された磁極位置を比較することにより、位置センサ取付け角補正値を算出し、位置センサ素子5の出力を使用して検出された磁極位置をその補正値で補正する。モータ駆動部14は、補正された磁極位置に従ってモータ1を駆動する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁極位置を検出する位置センサを備えた同期モータを制御する方法および装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】
電気自動車や電動コンプレッサ等に使用されるモータのトルクや回転数を高精度に制御するためには、通常、ロータの位置(すなわち、ステータに対するロータの相対角度)を検出することによりそのロータに取り付けられている磁石の位置(すなわち、磁極位置)を検出し、その検出位置に応じてコイルに電流を流すタイミングを制御する必要がある。そして、磁極位置を検出する構成としては、ロータに固定的に位置センサ素子(例えば、レゾルバ検出器)を取り付け、その位置センサ素子の出力に基づいて磁極位置を検出する方式が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−41148号公報(図1、段落0013〜0016)
【0004】
【特許文献2】
特開2002−325493号公報(図1、段落0002〜0006)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、モータの磁極位置を検出するために位置センサ素子を設けた構成であっても、一般に、ロータおよび位置センサ素子は別個の部品なので、その位置センサ素子がロータに対して所定の位置に正しく取り付けられていないと、磁極位置を正確に検出することはできない。そして、磁極位置を正確に検出できないと、モータの駆動効率が低下してしまう。このため、位置センサ素子を備えるロータを製造する際には、その位置センサ素子の取付け角度を調整するための煩雑な作業が必要であった。また、機器を使用中に位置センサの取付け位置が変動した場合、取付け位置の再調整を行わないと効率的にモータを駆動することができなくなってしまっていた。
【0006】
例えば、上記特許文献1においては、ユーザがオフセット値を入力し、そのオフセット値およびレゾルバ検出器の出力に基づいて、モータの磁極位置が所定位置であることを示す原点信号を生成するようになっている。すなわち、ユーザの関与が必要になってくる。
【0007】
一方、上記特許文献2では、位置センサ素子の取付け角度誤差を自動的に調整できるが、そのための専用回路を設ける必要があり、全体として制御回路が複雑になってしまう。
本発明の目的は、磁極位置を検出する位置センサの取付け角度を調整する工程なしで製造された同期モータを精度よく駆動する方法およびそのための装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のモータ制御方法は、磁極位置を検出するための位置センサ素子を備える同期モータを制御する方法であって、上記位置センサ素子を用いることなく上記モータの磁極位置を表す第1の磁極位置を検出または推定するステップと、上記位置センサ素子を用いて上記モータの磁極位置を表す第2の磁極位置を検出するステップと、上記第1の磁極位置および上記第2の磁極位置に基づいて位置センサ取付け角補正値を算出するステップと、上記位置センサ素子を用いて検出される磁極位置を上記位置センサ取付け角補正値で補正しながら、その補正された磁極位置に基づいて上記モータを駆動するステップ、を有する。
【0009】
上記方法によれば、第1の磁極位置として実際の磁極位置が検出され、第2の磁極位置として位置センサ素子を利用して検出される磁極位置が得られる。そして、これらを比較すれば、位置センサ素子の取付け誤差に相当する位置センサ取付け角補正値が求められる。したがって、位置センサ素子を利用して検出される磁極位置を上記位置センサ取付け角補正値を用いて補正することにより、位置センサ素子が任意の角度で取り付けられていても、位置センサ素子の出力を利用して正確に磁極位置を検出できる。
【0010】
上記方法において、上記第1の磁極位置を検出または推定するステップ、および上記第2の磁極位置を検出するステップは、上記モータが位置センサレス制御で駆動されている期間に実行されるようにしてもよい。この場合、公知の位置センサレス制御を実行しながら位置センサ取付け角補正値を算出できるので、位置センサ素子の取付け角度誤差を自動的に調整するための専用回路を設ける必要がない。
【0011】
また、上記方法において、上記第1の磁極位置を検出または推定するステップおよび上記第2の磁極位置を検出するステップは、並列に実行されるようにしてもよい。この場合、位置センサ取付け角補正値を算出するための処理を短時間で行うことができる。
【0012】
本発明の他の態様のモータ制御方法は、磁極位置を検出するための位置センサ素子を備える同期モータを制御する方法であって、上記モータの磁極位置を強制的に予め決められた第1の磁極位置に設定するステップと、上記モータの磁極位置が上記第1の磁極位置に設定されたときに上記位置センサ素子を用いて上記モータの磁極位置検出することにより第2の磁極位置を取得するステップと、上記第1の磁極位置および上記第2の磁極位置に基づいて位置センサ取付け角補正値を算出するステップと、上記位置センサ素子を用いて検出される磁極位置を上記位置センサ取付け角補正値で補正しながら、その補正された磁極位置に基づいて上記モータを駆動するステップ、を有する。
【0013】
この方法によれば、磁極位置が強制的に第1の磁極位置に設定されるので、この第1の磁極位置と、位置センサ素子を利用して検出される第2の磁極位置とを比較すれば、位置センサ素子の取付け誤差に相当する位置センサ取付け角補正値が求められる。したがって、この位置センサ取付け角補正値を用いて補正することにより、位置センサ素子の出力を利用して正確に磁極位置を検出できる。
【0014】
上記方法において、上記モータの電気角に換算して1回転に相当する角度だけ上記モータを通電することにより、上記モータの磁極位置が上記第1の磁極位置に強制的に設定するようにしてもよい。この場合、ロータの初期位置にかかわらず、その磁極位置が確実に第1の磁極位置に設定される。
【0015】
また、上記方法において、位置センサ素子を用いて検出される磁極位置を、上記モータを起動する毎に得られる位置センサ取付け角補正値の平均値で補正しながら、その補正された磁極位置に基づいて上記モータを駆動するようにしてもよい。この場合、磁極位置の検出精度が向上する。
【0016】
本発明に係わるモータ制御装置は、磁極位置を検出するための位置センサ素子を備える同期モータを制御する装置であって、上記位置センサ素子を用いることなく上記モータの磁極位置を表す第1の磁極位置を検出または推定する第1の検出手段と、上記位置センサ素子を用いて上記モータの磁極位置を表す第2の磁極位置を検出する第2の検出手段と、上記第1の磁極位置および上記第2の磁極位置に基づいて位置センサ取付け角補正値を算出する演算手段と、上記位置センサ素子を用いて検出される磁極位置を上記位置センサ取付け角補正値で補正しながらその補正された磁極位置に基づいて上記モータを駆動する駆動手段、を有する。
【0017】
また、本発明の他の態様のモータ制御装置は、磁極位置を検出するための位置センサ素子を備える同期モータを制御する装置であって、上記モータの磁極位置を強制的に予め決められた第1の磁極位置に設定する設定手段と、上記モータの磁極位置が上記第1の磁極位置に設定されたときに上記位置センサ素子を用いて上記モータの磁極位置検出することにより第2の磁極位置を取得する検出手段と、上記第1の磁極位置および上記第2の磁極位置に基づいて位置センサ取付け角補正値を算出する演算手段と、上記位置センサ素子を用いて検出される磁極位置を上記位置センサ取付け角補正値で補正しながらその補正された磁極位置に基づいて上記モータを駆動する駆動手段、を有する。
【0018】
なお、これらの装置の作用/効果については、基本的に、上述した対応するモータ制御方法と同じである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係わるモータおよびそのモータを制御する装置を模式的に描いた図である。本発明に係わるモータ1は、同期モータであって、ロータ(回転子)2、及びステータ(固定子)3を備える。ここで、ロータ2には複数の永久磁石が埋め込まれている。また、ステータ3には、複数のコイルが設けられている。そして、インバータ4から上記各コイルに適切なタイミングで電流が与えられてモータ1が駆動される。なお、インバータ4は、ここでは、モータ1の動作を制御する機能を含むものとする。
【0020】
モータ1には、ロータ2に取り付けられている磁石の位置(磁極位置)を検出するための位置センサ素子5が取り付けられている。位置センサ素子5は、レゾルバ検出器であり、その出力は、RD変換器(resolver-to-digital converter )6によりデジタルデータに変換されてインバータ4に与えられる。そして、インバータ4は、位置センサ素子5により検出された磁極位置に基づいて、各コイルに電流を供給する。
【0021】
上記モータ1において、ステータ3に設けられているコイルに所定のパターンの電流を供給すると、そのパターンによりモータ1の磁極位置が一意に決まる。例えば、図2(a)に示す例では、U1相〜W2相に所定の電流を供給することにより、磁極がU1相に向かう方向(矢印A)を指し示すようにロータ2が駆動されている。
【0022】
位置センサ素子5は、例えば、モータ1の磁極の方向と同じ方向を指し示すように取り付けられる。図2(a)では、位置センサ素子5が指し示す方向が矢印Bにより表されている。そして、位置センサ素子5がこのように取り付けられれば、位置センサ素子5の出力によりモータ1の磁極位置を正確に検出することができるので、位置センサ素子5の出力を利用してモータ1を効率的に駆動することができる。
【0023】
ところが、図2(b)に示すように、磁極の方向(矢印A)と位置センサ素子5が指し示す方向(矢印B)とが互いに一致していないと、位置センサ素子5の出力をモニタしても、磁極位置を正しく検出できない。そして、この場合、位置センサ素子5の出力をそのまま使用すると、モータ1を効率的に駆動することができない。
【0024】
本発明のモータ制御方法においては、まず、実際の磁極の方向(第1の磁極位置)と位置センサ素子5が指し示す方向(第2の磁極位置)と間の角度θが算出される。そして、その角度θに対応する補正値(位置センサ取付け角補正値)を用いて位置センサ素子5の出力が補正され、その補正により得られた磁極位置に従ってモータ1が駆動される。この場合、上記補正により得られた磁極位置は、実際の磁極位置と一致することになるので、モータ1を効率的に駆動することができる。
【0025】
図3は、実施形態のモータ制御装置のブロック図である。ここで、モータ1および位置センサ素子5は、図1を参照しながら説明した通りである。
第1の検出部(第1の検出手段)11は、位置センサ素子5の出力を利用することなくモータ1の磁極位置(第1の磁極位置)を検出または推定する。なお、以下では、位置センサ素子5を用いることなくモータ1の磁極位置を検出または推定しながらそのモータ1を制御することを、「位置センサレス制御」と呼ぶことにする。
【0026】
第2の検出部(第2の検出手段)12は、位置センサ素子5の出力を利用してモータ1の磁極位置(第2の磁極位置)を検出する。ここで、第2の検出部12は、例えば、図1に示したRD変換器6に相当し、位置センサ素子5の出力をデジタルデータに変換する。
【0027】
演算部(演算手段)13は、第1の検出部11により検出または推定される磁極位置(第1の磁極位置)および第2の検出部12により検出される磁極位置(第2の磁極位置)に基づいて、位置センサ取付け角補正値を算出する。ここで、この位置センサ取付け角補正値は、図2(b)に示す角度θに対応する値である。すなわち、実際の磁極位置(第1の磁極位置)と位置センサ素子5の出力を利用して得られる磁極位置(第2の磁極位置)との差分に対応する値である。
【0028】
モータ駆動部(駆動手段)14は、第2の検出部12の出力(すなわち、位置センサ素子5を用いて検出される磁極位置)を位置センサ取付け角補正値で補正しながら、その補正された磁極位置に基づいてモータ1を駆動する。
図4は、図3に示すモータ制御装置の動作を示すフローチャートである。ステップS1では、公知の位置センサレス制御でモータ1の駆動を開始する。なお、位置センサレス制御においては、モータ駆動部14は、第1の検出部11により検出または推定される磁極位置をそのまま利用してモータ1を駆動するための駆動信号を生成する。
【0029】
ステップS2では、演算部13は、第1の検出部11の出力(第1の磁極位置)を取り込む。また、ステップS3では、位置センサ素子5の出力を利用して磁極位置が検出される。すなわち、演算部13は、第2の検出部12の出力(第2の磁極位置)を取り込む。ここで、第1の検出部11および第2の検出部12は並列に動作しており、演算部13は、同時にまたは実質的に同時に第1の検出部11および第2の検出部12により得られる磁極位置データを取得する。
【0030】
ステップS4では、第1の検出部11および第2の検出部12により得られる磁極位置データから位置センサ取付け角補正値が算出される。すなわち、演算部13は、図2(b)に示す角度θに相当する位置センサ取付け角補正値を算出する。なお、位置センサ素子5の出力を利用することなく磁極位置を検出または推定するとき(特に、コイルに発生する誘起電圧をモニタする方式が採用されている場合)は、一般に、モータの回転数が低い期間はその検出精度が低いので、この場合、例えば、モータの回転数が所定値以上に上昇した時点でステップS2〜S4が実行されるようにしてもよい。
【0031】
ステップS5では、モータ1の制御方式が、位置センサレス制御から位置センサ素子5の出力を利用する制御に切り替えられる。ここで、位置センサ素子5の出力を利用する制御においては、位置センサ取付け角補正値を用いて第2の検出部12により得られる磁極位置データを補正することにより得られる磁極位置に従って、モータ1を駆動するための信号が生成される。たとえば、図5に示すように、ステータ3に対して固定的に基準方向が定義されているものとする。本実施例では角度θをそのまま位置センサ取付け角補正値として、「位置センサ取付け角補正値=θ」がステップS4において得られているものとする。そして、あるタイミングにおいて、実際の磁極位置が「θ1」であり、位置センサ素子5が指し示す方向が「θ2 」であったものとする。この場合、演算部13は、磁極位置として「θ2+θ(=θ1)」が得られたものとしてモータ1を駆動する。以降、モータ1は、この制御方式に従って駆動される。
【0032】
このように、実施形態のモータ制御方法では、位置センサ素子5により検出される磁極位置が、位置センサ素子5の出力を利用することなく検出される実際の磁極位置を用いて補正されるので、位置センサ素子5の取付け角度に依存することなく、常に、正確な磁極位置が得られる。そして、その正確な磁極位置に従ってモータ1を駆動するので、その効率が低下することはない。
【0033】
なお、実施形態の装置では、位置センサ素子5の出力を利用することなく磁極位置を検出または推定できるので、位置センサ素子5を設ける必要がないようにも思われる。しかし、位置センサ素子5の出力を利用することなく磁極位置を検出または推定する方式では、モータ1の各相の電流値やコイルに発生する誘起電圧等をモニタする必要があるので、モータ1の回転数の急激に変化した場合等には、磁極位置を見失ってしまうことがある。そして、いったん磁極位置を見失うと、再びその磁極位置を検出するまでに一定の時間を要することになり、それまでの期間はモータ1を適切に駆動できないことになる。
【0034】
一方、位置センサ素子5の出力を利用する方式では、位置センサ素子5自身が方向を指し示すデータを出力するので、モータ1の回転数の急変等した場合であっても、磁極位置を見失うことはない。したがって、特に、高い信頼性が要求される使用形態(例えば、電気自動車の走行用モータを制御するシステム)では、位置センサ素子を利用したモータ制御方式が望ましいとされている。そして、実施形態のモータ制御装置は、そのような位置センサ素子を利用したモータ制御方式を導入しつつ、位置センサ素子の取付け誤差を自動的に補正する機能を設けることにより、その位置センサ素子の取付け時の煩雑な調整作業を不要とし、且つ高い信頼性を実現している。
【0035】
図6は、実施形態のモータ制御装置の具体的なブロック図である。なお、モータ1、位置センサ素子5、RD変換器6は、図1を参照しながら説明した通りである。
速度制御部21は、モータ1の回転数を指示する回転数指令値とRD変換器6の出力から検出または補正された電流制御部22からの回転数との差分に対応する電流指令値を出力する。電流制御部22は、電流指令値に対応する電圧指令値を生成する。ここで、位置センサレス制御でモータ1が駆動されているときは、電流制御部22は、モータ電流およびDC入力電圧に基づいて検出または推定されるモータ1の磁極位置を参照して電圧指令値を生成する。また、位置センサ素子5の出力を利用してモータ1を駆動するときは、電流制御部22は、RD変換器6の出力と位置センサ取付け角補正値を参照して電圧指令値を生成する。
【0036】
モータ駆動部23は、インバータ回路を含み、電圧指令値に従ってモータ1に供給すべき三相交流(U相、V相、W相)を生成する。電流センサ24は、モータ電流(ここでは、U相電流およびW相電流)を検出し、それを電流制御部22に通知する。
【0037】
補正値演算部25は、モータ電流およびDC入力電圧に基づいて検出または推定されるモータ1の磁極位置(第1の磁極位置)とRD変換器6から得られる磁極位置(第2の磁極位置)とを比較し、それらの差分を求める。ここで、この差分に対応した値は、位置センサ取付け角補正値として保持される。そして、位置センサ取付け角補正値が算出された後は、電流制御部22は、その位置センサ取付け角補正値を用いてRD変換器6の出力を補正した値をモータ1の磁極位置とみなして、電流指令値から電圧指令値を生成する。
【0038】
図7は、図6に示したモータ制御装置の要部(速度制御部21および電流制御部22)の詳細ブロック図である。
速度制御部21は、回転数PI制御部31、ローパスフィルタ32、引き算器33を備え、回転数指令値と電気角/回転数変換器47からの回転数との差分に対応するq軸電流指定値を生成する。なお、d軸電流指令値としては、予め設定されているリミット値が使用される。
【0039】
電流制御部22は、引き算器41、42、PI制御部43、44、2相/3相変換部45、3相/2相変換部46、電気角/回転数変換部47、電気角推定演算部48、角度補正部49、および補正値演算部25を備える。
引き算器41および42は、それぞれ、d軸電流指令値およびq軸電流指令値と3相/2相変換部46から出力されるd軸電流検出値およびq軸電流検出値との差分を演算する。また、PI制御部43および44は、それぞれ、引き算器41および42の出力に対してPI演算を行い、d軸電圧指令値およびq軸電圧指令値を出力する。さらに、2相/3相変換部45は、d軸電圧指令値およびq軸電圧指令値をU相電圧指令値、V相電圧指令値、W相電圧指令値に変換する。そして、図6に示すモータ駆動部23に設けられているインバータ装置は、これらの電圧指令値により駆動され、その結果として生成される三相交流がモータ1に与えられる。
【0040】
3相/2相変換部46は、電流センサ24により検出されるU相電流およびW相電流を、d軸電流検出値およびq軸電流検出値に変換する。そして、これらのd軸電流検出値およびq軸電流検出値が、引き算器41および42に与えられることになる。
【0041】
電気角推定演算部48は、d軸電圧指令値、q軸電圧指令値、d軸電流検出値、q軸電流検出値、DC入力電圧に基づいて、モータ1の電気角を検出または推定する。なお、この検出または推定の方法は、公知の技術である。補正値演算部25は、電気角推定演算部48により検出または推定された電気角(第1の磁極位置)と、RD変換器6により得られる磁極位置(第2の磁極位置)とを比較することにより、それらの差分を求める。なお、この差分値が、図2(b)に示す角度θに相当する位置センサ取付け角補正値である。角度補正部49は、RD変換器6から与えられる磁極位置を、補正値演算部25により得られた位置センサ取付け角補正値を用いて補正する。
【0042】
そして、電気角/回転数変換部47は、モータ1の起動時は、電気角推定演算部48により得られるモータ電気角からモータ回転数を算出し、位置センサ取付け角補正値が得られた後は、角度補正部49により得られるモータ電気角からモータ回転数を算出する。また、2相/3相変換部45および3相/2相変換部46は、モータ1の起動時は、電気角推定演算部48により得られるモータ電気角に従って変換動作を行い、位置センサ取付け角補正値が得られた後は、角度補正部49により得られるモータ電気角に従って変換動作を行う。
【0043】
なお、図3の第1の検出部(第1の検出手段)11は電気角推定演算部48に相当し、第2の検出部(第2の検出手段)12はRD変換器6に相当する。さらに、演算部(演算手段)13は補正値演算部25に相当し、モータ駆動部(駆動手段)14は角度補正部49およびモータ駆動部23に相当する。
【0044】
図8は、他の実施形態のモータ制御装置のブロック図である。ここで、モータ1、位置センサ素子5、モータ駆動部(駆動手段)14は、図1または図3を参照しなが説明明した通りである。また、検出部(検出手段)51は、図3を参照しながら説明した第2の検出部12と同様に、位置センサ素子5の出力を利用してモータ1の磁極位置を検出する。
【0045】
設定部(設定手段)52は、モータ1を予め決められたパターンで動作させてその磁極位置を強制的に所定の位置に設定するための指示をモータ駆動部14に与える。具体的には、例えば、モータ1の電気角に換算して1回転に相当する量の回転磁界を発生させるための指示をモータ駆動部14に与える。なお、「電気角に換算して1回転に相当する量」とは、例えば、2極モータにおいては360度であり、4極モータにおいては180度である。そして、例えば、モータ1が2極モータであり、制御部52からの指示に従って図5に示す基準位置から開始されて1回転分の回転磁界が発生させられたとすると、モータ1の磁極位置は、必ず基準位置に設定されることになる。
【0046】
演算部(演算手段)53は、設定部52によって磁極位置が強制的に所定の位置(第1の磁極位置)に設定されると、その時点における位置センサ素子5の出力を取得し、上記所定位置と位置センサ素子5が指し示す位置(第2の磁極位置)との差分を、位置センサ取付け角補正値としてメモリ54に格納する。そして、演算部53は、以降、位置センサ取付け角補正値を用いて検出部51により検出された磁極位置を補正しながら、モータ1を制御するための信号をモータ駆動部14に与える。なお、演算部53は、モータ1を起動する毎に得られる位置センサ取付け角補正値を取得し、その平均値を位置センサ取付け角補正値として検出された磁極位置を補正することもできる。
【0047】
図9は、図8に示すモータ制御装置の動作を示すフローチャートである。ステップS11では、まず、モータ1の電気角に換算して1回転に相当する量の回転磁界を発生させることにより、その磁極位置が予め決められた所定の位置(第1の磁極位置)に設定される。ステップS12では、位置センサ素子5の出力を利用して磁極位置(第2の磁極位置)が検出される。ステップS13では、ステップS11において指示された位置(第1の磁極位置)とステップS12で検出した位置(第2の磁極位置)とを比較することにより、位置センサ取付け角補正値を算出する。
【0048】
ステップS14では、過去のモータ起動に際して取得した位置センサ取付け角補正値および今回のモータ起動において取得した位置センサ取付け角補正値の平均値を算出する。そして、ステップS15において、位置センサ取付け角補正値の平均値を用いて位置センサ素子5の出力を補正しながらその補正結果を使用してモータ1を駆動する処理を開始する。
【0049】
なお、位置センサ取付け角補正値の平均値を用いて位置センサ素子5の出力を補正するようにすれば、検出精度が向上する。ただし、ステップS14の平均化処理は必須の動作ではなく、モータを起動する毎に得られる位置センサ取付け角補正値をそのまま利用して位置センサ素子5の出力を補正するようにしてもよい。また、モータ起動を繰り返すことにより所定精度以上の平均値が求められた後は、モータ起動時にステップS11〜S14を実行することなく、その平均値を利用して位置センサ素子5の出力を補正するようにしてもよい。
【0050】
なお、図4および図9のフローチャートに示した処理は、例えば、予め記述されているプログラムをマイコン等を用いて実行することにより実現される。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、磁極位置を検出する位置センサを備える同期モータを製造する際に、その位置センサの取付け角度を調整する工程が不要になる。また、モータの起動時に位置センサ素子の取付け誤差を自動的に調整できるようにするための専用回路を設ける必要がない。また、取付け後にセンサ位置がずれても安定して動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるモータおよびそのモータを制御する装置を模式的に描いた図である。
【図2】磁極位置と位置センサ素子が指し示す方向との関係を説明する図である。
【図3】実施形態のモータ制御装置のブロック図である。
【図4】図3に示すモータ制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】位置センサ素子が検出した磁極位置を補正する方法を説明する図である。
【図6】実施形態のモータ制御装置の具体的なブロック図である。
【図7】図6に示したモータ制御装置の要部の詳細ブロック図である。
【図8】他の実施形態のモータ制御装置のブロック図である。
【図9】図8に示すモータ制御装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 モータ
2 ロータ(回転子)
3 ステータ(固定子)
5 位置センサ素子(レゾルバ検出器)
6 RD変換器
11 第1の検出部
12 第2の検出部
13 演算部
14 モータ駆動部
51 検出部
52 設定部
53 演算部
54 メモリ
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁極位置を検出する位置センサを備えた同期モータを制御する方法および装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】
電気自動車や電動コンプレッサ等に使用されるモータのトルクや回転数を高精度に制御するためには、通常、ロータの位置(すなわち、ステータに対するロータの相対角度)を検出することによりそのロータに取り付けられている磁石の位置(すなわち、磁極位置)を検出し、その検出位置に応じてコイルに電流を流すタイミングを制御する必要がある。そして、磁極位置を検出する構成としては、ロータに固定的に位置センサ素子(例えば、レゾルバ検出器)を取り付け、その位置センサ素子の出力に基づいて磁極位置を検出する方式が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−41148号公報(図1、段落0013〜0016)
【0004】
【特許文献2】
特開2002−325493号公報(図1、段落0002〜0006)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、モータの磁極位置を検出するために位置センサ素子を設けた構成であっても、一般に、ロータおよび位置センサ素子は別個の部品なので、その位置センサ素子がロータに対して所定の位置に正しく取り付けられていないと、磁極位置を正確に検出することはできない。そして、磁極位置を正確に検出できないと、モータの駆動効率が低下してしまう。このため、位置センサ素子を備えるロータを製造する際には、その位置センサ素子の取付け角度を調整するための煩雑な作業が必要であった。また、機器を使用中に位置センサの取付け位置が変動した場合、取付け位置の再調整を行わないと効率的にモータを駆動することができなくなってしまっていた。
【0006】
例えば、上記特許文献1においては、ユーザがオフセット値を入力し、そのオフセット値およびレゾルバ検出器の出力に基づいて、モータの磁極位置が所定位置であることを示す原点信号を生成するようになっている。すなわち、ユーザの関与が必要になってくる。
【0007】
一方、上記特許文献2では、位置センサ素子の取付け角度誤差を自動的に調整できるが、そのための専用回路を設ける必要があり、全体として制御回路が複雑になってしまう。
本発明の目的は、磁極位置を検出する位置センサの取付け角度を調整する工程なしで製造された同期モータを精度よく駆動する方法およびそのための装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のモータ制御方法は、磁極位置を検出するための位置センサ素子を備える同期モータを制御する方法であって、上記位置センサ素子を用いることなく上記モータの磁極位置を表す第1の磁極位置を検出または推定するステップと、上記位置センサ素子を用いて上記モータの磁極位置を表す第2の磁極位置を検出するステップと、上記第1の磁極位置および上記第2の磁極位置に基づいて位置センサ取付け角補正値を算出するステップと、上記位置センサ素子を用いて検出される磁極位置を上記位置センサ取付け角補正値で補正しながら、その補正された磁極位置に基づいて上記モータを駆動するステップ、を有する。
【0009】
上記方法によれば、第1の磁極位置として実際の磁極位置が検出され、第2の磁極位置として位置センサ素子を利用して検出される磁極位置が得られる。そして、これらを比較すれば、位置センサ素子の取付け誤差に相当する位置センサ取付け角補正値が求められる。したがって、位置センサ素子を利用して検出される磁極位置を上記位置センサ取付け角補正値を用いて補正することにより、位置センサ素子が任意の角度で取り付けられていても、位置センサ素子の出力を利用して正確に磁極位置を検出できる。
【0010】
上記方法において、上記第1の磁極位置を検出または推定するステップ、および上記第2の磁極位置を検出するステップは、上記モータが位置センサレス制御で駆動されている期間に実行されるようにしてもよい。この場合、公知の位置センサレス制御を実行しながら位置センサ取付け角補正値を算出できるので、位置センサ素子の取付け角度誤差を自動的に調整するための専用回路を設ける必要がない。
【0011】
また、上記方法において、上記第1の磁極位置を検出または推定するステップおよび上記第2の磁極位置を検出するステップは、並列に実行されるようにしてもよい。この場合、位置センサ取付け角補正値を算出するための処理を短時間で行うことができる。
【0012】
本発明の他の態様のモータ制御方法は、磁極位置を検出するための位置センサ素子を備える同期モータを制御する方法であって、上記モータの磁極位置を強制的に予め決められた第1の磁極位置に設定するステップと、上記モータの磁極位置が上記第1の磁極位置に設定されたときに上記位置センサ素子を用いて上記モータの磁極位置検出することにより第2の磁極位置を取得するステップと、上記第1の磁極位置および上記第2の磁極位置に基づいて位置センサ取付け角補正値を算出するステップと、上記位置センサ素子を用いて検出される磁極位置を上記位置センサ取付け角補正値で補正しながら、その補正された磁極位置に基づいて上記モータを駆動するステップ、を有する。
【0013】
この方法によれば、磁極位置が強制的に第1の磁極位置に設定されるので、この第1の磁極位置と、位置センサ素子を利用して検出される第2の磁極位置とを比較すれば、位置センサ素子の取付け誤差に相当する位置センサ取付け角補正値が求められる。したがって、この位置センサ取付け角補正値を用いて補正することにより、位置センサ素子の出力を利用して正確に磁極位置を検出できる。
【0014】
上記方法において、上記モータの電気角に換算して1回転に相当する角度だけ上記モータを通電することにより、上記モータの磁極位置が上記第1の磁極位置に強制的に設定するようにしてもよい。この場合、ロータの初期位置にかかわらず、その磁極位置が確実に第1の磁極位置に設定される。
【0015】
また、上記方法において、位置センサ素子を用いて検出される磁極位置を、上記モータを起動する毎に得られる位置センサ取付け角補正値の平均値で補正しながら、その補正された磁極位置に基づいて上記モータを駆動するようにしてもよい。この場合、磁極位置の検出精度が向上する。
【0016】
本発明に係わるモータ制御装置は、磁極位置を検出するための位置センサ素子を備える同期モータを制御する装置であって、上記位置センサ素子を用いることなく上記モータの磁極位置を表す第1の磁極位置を検出または推定する第1の検出手段と、上記位置センサ素子を用いて上記モータの磁極位置を表す第2の磁極位置を検出する第2の検出手段と、上記第1の磁極位置および上記第2の磁極位置に基づいて位置センサ取付け角補正値を算出する演算手段と、上記位置センサ素子を用いて検出される磁極位置を上記位置センサ取付け角補正値で補正しながらその補正された磁極位置に基づいて上記モータを駆動する駆動手段、を有する。
【0017】
また、本発明の他の態様のモータ制御装置は、磁極位置を検出するための位置センサ素子を備える同期モータを制御する装置であって、上記モータの磁極位置を強制的に予め決められた第1の磁極位置に設定する設定手段と、上記モータの磁極位置が上記第1の磁極位置に設定されたときに上記位置センサ素子を用いて上記モータの磁極位置検出することにより第2の磁極位置を取得する検出手段と、上記第1の磁極位置および上記第2の磁極位置に基づいて位置センサ取付け角補正値を算出する演算手段と、上記位置センサ素子を用いて検出される磁極位置を上記位置センサ取付け角補正値で補正しながらその補正された磁極位置に基づいて上記モータを駆動する駆動手段、を有する。
【0018】
なお、これらの装置の作用/効果については、基本的に、上述した対応するモータ制御方法と同じである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係わるモータおよびそのモータを制御する装置を模式的に描いた図である。本発明に係わるモータ1は、同期モータであって、ロータ(回転子)2、及びステータ(固定子)3を備える。ここで、ロータ2には複数の永久磁石が埋め込まれている。また、ステータ3には、複数のコイルが設けられている。そして、インバータ4から上記各コイルに適切なタイミングで電流が与えられてモータ1が駆動される。なお、インバータ4は、ここでは、モータ1の動作を制御する機能を含むものとする。
【0020】
モータ1には、ロータ2に取り付けられている磁石の位置(磁極位置)を検出するための位置センサ素子5が取り付けられている。位置センサ素子5は、レゾルバ検出器であり、その出力は、RD変換器(resolver-to-digital converter )6によりデジタルデータに変換されてインバータ4に与えられる。そして、インバータ4は、位置センサ素子5により検出された磁極位置に基づいて、各コイルに電流を供給する。
【0021】
上記モータ1において、ステータ3に設けられているコイルに所定のパターンの電流を供給すると、そのパターンによりモータ1の磁極位置が一意に決まる。例えば、図2(a)に示す例では、U1相〜W2相に所定の電流を供給することにより、磁極がU1相に向かう方向(矢印A)を指し示すようにロータ2が駆動されている。
【0022】
位置センサ素子5は、例えば、モータ1の磁極の方向と同じ方向を指し示すように取り付けられる。図2(a)では、位置センサ素子5が指し示す方向が矢印Bにより表されている。そして、位置センサ素子5がこのように取り付けられれば、位置センサ素子5の出力によりモータ1の磁極位置を正確に検出することができるので、位置センサ素子5の出力を利用してモータ1を効率的に駆動することができる。
【0023】
ところが、図2(b)に示すように、磁極の方向(矢印A)と位置センサ素子5が指し示す方向(矢印B)とが互いに一致していないと、位置センサ素子5の出力をモニタしても、磁極位置を正しく検出できない。そして、この場合、位置センサ素子5の出力をそのまま使用すると、モータ1を効率的に駆動することができない。
【0024】
本発明のモータ制御方法においては、まず、実際の磁極の方向(第1の磁極位置)と位置センサ素子5が指し示す方向(第2の磁極位置)と間の角度θが算出される。そして、その角度θに対応する補正値(位置センサ取付け角補正値)を用いて位置センサ素子5の出力が補正され、その補正により得られた磁極位置に従ってモータ1が駆動される。この場合、上記補正により得られた磁極位置は、実際の磁極位置と一致することになるので、モータ1を効率的に駆動することができる。
【0025】
図3は、実施形態のモータ制御装置のブロック図である。ここで、モータ1および位置センサ素子5は、図1を参照しながら説明した通りである。
第1の検出部(第1の検出手段)11は、位置センサ素子5の出力を利用することなくモータ1の磁極位置(第1の磁極位置)を検出または推定する。なお、以下では、位置センサ素子5を用いることなくモータ1の磁極位置を検出または推定しながらそのモータ1を制御することを、「位置センサレス制御」と呼ぶことにする。
【0026】
第2の検出部(第2の検出手段)12は、位置センサ素子5の出力を利用してモータ1の磁極位置(第2の磁極位置)を検出する。ここで、第2の検出部12は、例えば、図1に示したRD変換器6に相当し、位置センサ素子5の出力をデジタルデータに変換する。
【0027】
演算部(演算手段)13は、第1の検出部11により検出または推定される磁極位置(第1の磁極位置)および第2の検出部12により検出される磁極位置(第2の磁極位置)に基づいて、位置センサ取付け角補正値を算出する。ここで、この位置センサ取付け角補正値は、図2(b)に示す角度θに対応する値である。すなわち、実際の磁極位置(第1の磁極位置)と位置センサ素子5の出力を利用して得られる磁極位置(第2の磁極位置)との差分に対応する値である。
【0028】
モータ駆動部(駆動手段)14は、第2の検出部12の出力(すなわち、位置センサ素子5を用いて検出される磁極位置)を位置センサ取付け角補正値で補正しながら、その補正された磁極位置に基づいてモータ1を駆動する。
図4は、図3に示すモータ制御装置の動作を示すフローチャートである。ステップS1では、公知の位置センサレス制御でモータ1の駆動を開始する。なお、位置センサレス制御においては、モータ駆動部14は、第1の検出部11により検出または推定される磁極位置をそのまま利用してモータ1を駆動するための駆動信号を生成する。
【0029】
ステップS2では、演算部13は、第1の検出部11の出力(第1の磁極位置)を取り込む。また、ステップS3では、位置センサ素子5の出力を利用して磁極位置が検出される。すなわち、演算部13は、第2の検出部12の出力(第2の磁極位置)を取り込む。ここで、第1の検出部11および第2の検出部12は並列に動作しており、演算部13は、同時にまたは実質的に同時に第1の検出部11および第2の検出部12により得られる磁極位置データを取得する。
【0030】
ステップS4では、第1の検出部11および第2の検出部12により得られる磁極位置データから位置センサ取付け角補正値が算出される。すなわち、演算部13は、図2(b)に示す角度θに相当する位置センサ取付け角補正値を算出する。なお、位置センサ素子5の出力を利用することなく磁極位置を検出または推定するとき(特に、コイルに発生する誘起電圧をモニタする方式が採用されている場合)は、一般に、モータの回転数が低い期間はその検出精度が低いので、この場合、例えば、モータの回転数が所定値以上に上昇した時点でステップS2〜S4が実行されるようにしてもよい。
【0031】
ステップS5では、モータ1の制御方式が、位置センサレス制御から位置センサ素子5の出力を利用する制御に切り替えられる。ここで、位置センサ素子5の出力を利用する制御においては、位置センサ取付け角補正値を用いて第2の検出部12により得られる磁極位置データを補正することにより得られる磁極位置に従って、モータ1を駆動するための信号が生成される。たとえば、図5に示すように、ステータ3に対して固定的に基準方向が定義されているものとする。本実施例では角度θをそのまま位置センサ取付け角補正値として、「位置センサ取付け角補正値=θ」がステップS4において得られているものとする。そして、あるタイミングにおいて、実際の磁極位置が「θ1」であり、位置センサ素子5が指し示す方向が「θ2 」であったものとする。この場合、演算部13は、磁極位置として「θ2+θ(=θ1)」が得られたものとしてモータ1を駆動する。以降、モータ1は、この制御方式に従って駆動される。
【0032】
このように、実施形態のモータ制御方法では、位置センサ素子5により検出される磁極位置が、位置センサ素子5の出力を利用することなく検出される実際の磁極位置を用いて補正されるので、位置センサ素子5の取付け角度に依存することなく、常に、正確な磁極位置が得られる。そして、その正確な磁極位置に従ってモータ1を駆動するので、その効率が低下することはない。
【0033】
なお、実施形態の装置では、位置センサ素子5の出力を利用することなく磁極位置を検出または推定できるので、位置センサ素子5を設ける必要がないようにも思われる。しかし、位置センサ素子5の出力を利用することなく磁極位置を検出または推定する方式では、モータ1の各相の電流値やコイルに発生する誘起電圧等をモニタする必要があるので、モータ1の回転数の急激に変化した場合等には、磁極位置を見失ってしまうことがある。そして、いったん磁極位置を見失うと、再びその磁極位置を検出するまでに一定の時間を要することになり、それまでの期間はモータ1を適切に駆動できないことになる。
【0034】
一方、位置センサ素子5の出力を利用する方式では、位置センサ素子5自身が方向を指し示すデータを出力するので、モータ1の回転数の急変等した場合であっても、磁極位置を見失うことはない。したがって、特に、高い信頼性が要求される使用形態(例えば、電気自動車の走行用モータを制御するシステム)では、位置センサ素子を利用したモータ制御方式が望ましいとされている。そして、実施形態のモータ制御装置は、そのような位置センサ素子を利用したモータ制御方式を導入しつつ、位置センサ素子の取付け誤差を自動的に補正する機能を設けることにより、その位置センサ素子の取付け時の煩雑な調整作業を不要とし、且つ高い信頼性を実現している。
【0035】
図6は、実施形態のモータ制御装置の具体的なブロック図である。なお、モータ1、位置センサ素子5、RD変換器6は、図1を参照しながら説明した通りである。
速度制御部21は、モータ1の回転数を指示する回転数指令値とRD変換器6の出力から検出または補正された電流制御部22からの回転数との差分に対応する電流指令値を出力する。電流制御部22は、電流指令値に対応する電圧指令値を生成する。ここで、位置センサレス制御でモータ1が駆動されているときは、電流制御部22は、モータ電流およびDC入力電圧に基づいて検出または推定されるモータ1の磁極位置を参照して電圧指令値を生成する。また、位置センサ素子5の出力を利用してモータ1を駆動するときは、電流制御部22は、RD変換器6の出力と位置センサ取付け角補正値を参照して電圧指令値を生成する。
【0036】
モータ駆動部23は、インバータ回路を含み、電圧指令値に従ってモータ1に供給すべき三相交流(U相、V相、W相)を生成する。電流センサ24は、モータ電流(ここでは、U相電流およびW相電流)を検出し、それを電流制御部22に通知する。
【0037】
補正値演算部25は、モータ電流およびDC入力電圧に基づいて検出または推定されるモータ1の磁極位置(第1の磁極位置)とRD変換器6から得られる磁極位置(第2の磁極位置)とを比較し、それらの差分を求める。ここで、この差分に対応した値は、位置センサ取付け角補正値として保持される。そして、位置センサ取付け角補正値が算出された後は、電流制御部22は、その位置センサ取付け角補正値を用いてRD変換器6の出力を補正した値をモータ1の磁極位置とみなして、電流指令値から電圧指令値を生成する。
【0038】
図7は、図6に示したモータ制御装置の要部(速度制御部21および電流制御部22)の詳細ブロック図である。
速度制御部21は、回転数PI制御部31、ローパスフィルタ32、引き算器33を備え、回転数指令値と電気角/回転数変換器47からの回転数との差分に対応するq軸電流指定値を生成する。なお、d軸電流指令値としては、予め設定されているリミット値が使用される。
【0039】
電流制御部22は、引き算器41、42、PI制御部43、44、2相/3相変換部45、3相/2相変換部46、電気角/回転数変換部47、電気角推定演算部48、角度補正部49、および補正値演算部25を備える。
引き算器41および42は、それぞれ、d軸電流指令値およびq軸電流指令値と3相/2相変換部46から出力されるd軸電流検出値およびq軸電流検出値との差分を演算する。また、PI制御部43および44は、それぞれ、引き算器41および42の出力に対してPI演算を行い、d軸電圧指令値およびq軸電圧指令値を出力する。さらに、2相/3相変換部45は、d軸電圧指令値およびq軸電圧指令値をU相電圧指令値、V相電圧指令値、W相電圧指令値に変換する。そして、図6に示すモータ駆動部23に設けられているインバータ装置は、これらの電圧指令値により駆動され、その結果として生成される三相交流がモータ1に与えられる。
【0040】
3相/2相変換部46は、電流センサ24により検出されるU相電流およびW相電流を、d軸電流検出値およびq軸電流検出値に変換する。そして、これらのd軸電流検出値およびq軸電流検出値が、引き算器41および42に与えられることになる。
【0041】
電気角推定演算部48は、d軸電圧指令値、q軸電圧指令値、d軸電流検出値、q軸電流検出値、DC入力電圧に基づいて、モータ1の電気角を検出または推定する。なお、この検出または推定の方法は、公知の技術である。補正値演算部25は、電気角推定演算部48により検出または推定された電気角(第1の磁極位置)と、RD変換器6により得られる磁極位置(第2の磁極位置)とを比較することにより、それらの差分を求める。なお、この差分値が、図2(b)に示す角度θに相当する位置センサ取付け角補正値である。角度補正部49は、RD変換器6から与えられる磁極位置を、補正値演算部25により得られた位置センサ取付け角補正値を用いて補正する。
【0042】
そして、電気角/回転数変換部47は、モータ1の起動時は、電気角推定演算部48により得られるモータ電気角からモータ回転数を算出し、位置センサ取付け角補正値が得られた後は、角度補正部49により得られるモータ電気角からモータ回転数を算出する。また、2相/3相変換部45および3相/2相変換部46は、モータ1の起動時は、電気角推定演算部48により得られるモータ電気角に従って変換動作を行い、位置センサ取付け角補正値が得られた後は、角度補正部49により得られるモータ電気角に従って変換動作を行う。
【0043】
なお、図3の第1の検出部(第1の検出手段)11は電気角推定演算部48に相当し、第2の検出部(第2の検出手段)12はRD変換器6に相当する。さらに、演算部(演算手段)13は補正値演算部25に相当し、モータ駆動部(駆動手段)14は角度補正部49およびモータ駆動部23に相当する。
【0044】
図8は、他の実施形態のモータ制御装置のブロック図である。ここで、モータ1、位置センサ素子5、モータ駆動部(駆動手段)14は、図1または図3を参照しなが説明明した通りである。また、検出部(検出手段)51は、図3を参照しながら説明した第2の検出部12と同様に、位置センサ素子5の出力を利用してモータ1の磁極位置を検出する。
【0045】
設定部(設定手段)52は、モータ1を予め決められたパターンで動作させてその磁極位置を強制的に所定の位置に設定するための指示をモータ駆動部14に与える。具体的には、例えば、モータ1の電気角に換算して1回転に相当する量の回転磁界を発生させるための指示をモータ駆動部14に与える。なお、「電気角に換算して1回転に相当する量」とは、例えば、2極モータにおいては360度であり、4極モータにおいては180度である。そして、例えば、モータ1が2極モータであり、制御部52からの指示に従って図5に示す基準位置から開始されて1回転分の回転磁界が発生させられたとすると、モータ1の磁極位置は、必ず基準位置に設定されることになる。
【0046】
演算部(演算手段)53は、設定部52によって磁極位置が強制的に所定の位置(第1の磁極位置)に設定されると、その時点における位置センサ素子5の出力を取得し、上記所定位置と位置センサ素子5が指し示す位置(第2の磁極位置)との差分を、位置センサ取付け角補正値としてメモリ54に格納する。そして、演算部53は、以降、位置センサ取付け角補正値を用いて検出部51により検出された磁極位置を補正しながら、モータ1を制御するための信号をモータ駆動部14に与える。なお、演算部53は、モータ1を起動する毎に得られる位置センサ取付け角補正値を取得し、その平均値を位置センサ取付け角補正値として検出された磁極位置を補正することもできる。
【0047】
図9は、図8に示すモータ制御装置の動作を示すフローチャートである。ステップS11では、まず、モータ1の電気角に換算して1回転に相当する量の回転磁界を発生させることにより、その磁極位置が予め決められた所定の位置(第1の磁極位置)に設定される。ステップS12では、位置センサ素子5の出力を利用して磁極位置(第2の磁極位置)が検出される。ステップS13では、ステップS11において指示された位置(第1の磁極位置)とステップS12で検出した位置(第2の磁極位置)とを比較することにより、位置センサ取付け角補正値を算出する。
【0048】
ステップS14では、過去のモータ起動に際して取得した位置センサ取付け角補正値および今回のモータ起動において取得した位置センサ取付け角補正値の平均値を算出する。そして、ステップS15において、位置センサ取付け角補正値の平均値を用いて位置センサ素子5の出力を補正しながらその補正結果を使用してモータ1を駆動する処理を開始する。
【0049】
なお、位置センサ取付け角補正値の平均値を用いて位置センサ素子5の出力を補正するようにすれば、検出精度が向上する。ただし、ステップS14の平均化処理は必須の動作ではなく、モータを起動する毎に得られる位置センサ取付け角補正値をそのまま利用して位置センサ素子5の出力を補正するようにしてもよい。また、モータ起動を繰り返すことにより所定精度以上の平均値が求められた後は、モータ起動時にステップS11〜S14を実行することなく、その平均値を利用して位置センサ素子5の出力を補正するようにしてもよい。
【0050】
なお、図4および図9のフローチャートに示した処理は、例えば、予め記述されているプログラムをマイコン等を用いて実行することにより実現される。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、磁極位置を検出する位置センサを備える同期モータを製造する際に、その位置センサの取付け角度を調整する工程が不要になる。また、モータの起動時に位置センサ素子の取付け誤差を自動的に調整できるようにするための専用回路を設ける必要がない。また、取付け後にセンサ位置がずれても安定して動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるモータおよびそのモータを制御する装置を模式的に描いた図である。
【図2】磁極位置と位置センサ素子が指し示す方向との関係を説明する図である。
【図3】実施形態のモータ制御装置のブロック図である。
【図4】図3に示すモータ制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】位置センサ素子が検出した磁極位置を補正する方法を説明する図である。
【図6】実施形態のモータ制御装置の具体的なブロック図である。
【図7】図6に示したモータ制御装置の要部の詳細ブロック図である。
【図8】他の実施形態のモータ制御装置のブロック図である。
【図9】図8に示すモータ制御装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 モータ
2 ロータ(回転子)
3 ステータ(固定子)
5 位置センサ素子(レゾルバ検出器)
6 RD変換器
11 第1の検出部
12 第2の検出部
13 演算部
14 モータ駆動部
51 検出部
52 設定部
53 演算部
54 メモリ
Claims (8)
- 磁極位置を検出するための位置センサ素子を備える同期モータを制御する方法であって、
上記位置センサ素子を用いることなく上記モータの磁極位置を表す第1の磁極位置を検出または推定するステップと、
上記位置センサ素子を用いて上記モータの磁極位置を表す第2の磁極位置を検出するステップと、
上記第1の磁極位置および上記第2の磁極位置に基づいて位置センサ取付け角補正値を算出するステップと、
上記位置センサ素子を用いて検出される磁極位置を上記位置センサ取付け角補正値で補正しながら、その補正された磁極位置に基づいて上記モータを駆動するステップ、
を有するモータ制御方法。 - 請求項1に記載のモータ制御方法であって、
上記第1の磁極位置を検出または推定するステップ、および上記第2の磁極位置を検出するステップは、位置センサレス制御下で上記モータが駆動されている期間に実行される。 - 請求項1または2に記載のモータ制御方法であって、
上記第1の磁極位置を検出または推定するステップ、および上記第2の磁極位置を検出するステップは、並列に実行される。 - 磁極位置を検出するための位置センサ素子を備える同期モータを制御する方法であって、
上記モータの磁極位置を強制的に予め決められた第1の磁極位置に設定するステップと、
上記モータの磁極位置が上記第1の磁極位置に設定されたときに、上記位置センサ素子を用いて上記モータの磁極位置検出することにより第2の磁極位置を取得するステップと、
上記第1の磁極位置および上記第2の磁極位置に基づいて位置センサ取付け角補正値を算出するステップと、
上記位置センサ素子を用いて検出される磁極位置を上記位置センサ取付け角補正値で補正しながら、その補正された磁極位置に基づいて上記モータを駆動するステップ、
を有するモータ制御方法。 - 請求項4に記載のモータ制御方法であって、
上記モータの電気角に換算して1回転に相当する角度だけ上記モータを通電することにより、上記モータの磁極位置が上記第1の磁極位置に強制的に設定される。 - 請求項4または5に記載のモータ制御方法であって、
上記位置センサ素子を用いて検出される磁極位置を、上記モータを起動する毎に得られる位置センサ取付け角補正値の平均値で補正しながら、その補正された磁極位置に基づいて上記モータを駆動する。 - 磁極位置を検出するための位置センサ素子を備える同期モータを制御する装置であって、
上記位置センサ素子を用いることなく上記モータの磁極位置を表す第1の磁極位置を検出または推定する第1の検出手段と、
上記位置センサ素子を用いて上記モータの磁極位置を表す第2の磁極位置を検出する第2の検出手段と、
上記第1の磁極位置および上記第2の磁極位置に基づいて位置センサ取付け角補正値を算出する演算手段と、
上記位置センサ素子を用いて検出される磁極位置を上記位置センサ取付け角補正値で補正しながら、その補正された磁極位置に基づいて上記モータを駆動する駆動手段、
を有するモータ制御装置。 - 磁極位置を検出するための位置センサ素子を備える同期モータを制御する装置であって、
上記モータの磁極位置を強制的に予め決められた第1の磁極位置に設定する設定手段と、
上記モータの磁極位置が上記第1の磁極位置に設定されたときに、上記位置センサ素子を用いて上記モータの磁極位置検出することにより第2の磁極位置を取得する検出手段と、
上記第1の磁極位置および上記第2の磁極位置に基づいて位置センサ取付け角補正値を算出する演算手段と、
上記位置センサ素子を用いて検出される磁極位置を上記位置センサ取付け角補正値で補正しながら、その補正された磁極位置に基づいて上記モータを駆動する駆動手段、
を有するモータ制御装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002373391A JP2004208385A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | モータ制御方法およびモータ制御装置 |
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JP2002373391A JP2004208385A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | モータ制御方法およびモータ制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004208385A true JP2004208385A (ja) | 2004-07-22 |
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ID=32811682
Family Applications (1)
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JP2002373391A Withdrawn JP2004208385A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | モータ制御方法およびモータ制御装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2008099369A (ja) * | 2006-10-06 | 2008-04-24 | Nippon Yusoki Co Ltd | モータ制御装置 |
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-
2002
- 2002-12-25 JP JP2002373391A patent/JP2004208385A/ja not_active Withdrawn
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