JP5842580B2 - 外部接続機器のステータス伝送装置および制御装置 - Google Patents

外部接続機器のステータス伝送装置および制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、デューティ比の異なるパルス信号を用いて外部接続機器のステータスを伝送するステータス伝送装置、および、前記ステータス伝送装置に加えてデューティ比可変の指令用パルス信号を用いる指令伝送装置を備えた制御装置に関する。
近年の電子制御技術の飛躍的な進歩に伴い、パルス幅変調技術の応用範囲が通信分野以外にも拡がっている。パルス幅変調では、一定のパルス周期で繰り返されるパルス信号のオン時間の比率、すなわちデューティ比を可変連続的に調整するのが一般的であり、例えば、モータの通電時間を調整することで出力パワーを制御することができる。また、パルス幅変調信号のデューティ比を用いて、連続的に変化し得る物理量を測定したり情報として伝送したりすることが行われている。この種のデューティ比を用いた測定装置の一例が特許文献1に開示されている。
特許文献1の測定装置は、物理量のアナログ信号に応じたデューティ比を算出する部分と、デューティ比から前記物理量に応じた値を算出する部分とを備え、請求項2では物理量として温度が例示されている。さらに、請求項3には、予め定められた算出周期毎にデューティ比を算出し、当該算出周期より長い予め定められた測定周期でデューティ比の平均値を算出する態様が開示されている。そして、デューティ比の平均値の算出により、誤差を低減することができる、とされている。デューティ比を用いた測定および伝送は、離散的に変化する装置のステータス(状態)の検出および伝送にも応用することができる。
特開2011−43408号公報
ところで、特許文献1に示された測定装置などをノイズが発生する環境下で使用すると、ノイズの影響で誤差が増加するおそれがある。例えば、車両には制御機器およびこの制御機器に接続される外部接続機器が搭載されており、外部接続機器のステータス(状態)を制御機器に伝送するステータス伝送装置が設けられている。車両はいろいろな場所を走行するので、不特定のノイズ源から様々な種類のノイズがステータス伝送装置に侵入することがある。このとき、ノイズの影響は特許文献1に示された平均値の算出によって低減されるが必ずしも十分とは言えず、ステータスが誤って伝送されるおそれがある。すると、制御機器は良好な制御を継続できなくなる。
また、上述の例では、ステータス伝送装置に加えて、制御機器から外部接続機器への指令を伝送する指令伝送装置が設けられる。つまり、ステータス伝送装置および指令伝送装置は、同じ機器間での双方向の信号伝送を担うことになる。したがって、ステータス伝送装置と指令伝送装置の間で装置構成や伝送信号形態、伝送制御方法になどに関連性を持たせることにより、装置構成や制御の簡素化ならびにコストの低廉化を実現できる。
本発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたもので、耐ノイズ性を向上して信頼性を高めた外部接続機器のステータス伝送装置を提供し、さらには、ステータスおよび指令を伝送する双方向にデューティ比可変のパルス信号を用いて装置構成や制御の簡素化ならびにコストの低廉化を実現した外部接続機器の制御装置を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する請求項1に係る外部接続機器のステータス伝送装置の発明は、外部接続機器の一部としてあるいは別体として設けられ、前記外部接続機器のステータスの変化に対応してパルス幅変調によりデューティ比の異なるパルス信号を繰り返し生成して発信する下位制御部と、前記パルス信号を受信し、受信したパルス信号のデューティ比を演算し、演算したデューティ比に基づいて前記外部接続機器のステータスを判定する上位制御部と、を備えた外部接続機器のステータス伝送装置であって、前記上位制御部は、所定の時間周期で動作する最新値判定手段、仮確定手段、および最終確定手段を有し、前記最新値判定手段は、最新のパルス信号のデューティ比に基づいて前記ステータスの最新値である最新ステータスを判定し、前記最新のパルス信号が更新されているときに前記デューティ比に基づいて前記最新ステータスを判定し、前記最新のパルス信号が更新されていないときに前回動作時の最新ステータスを保持し、前記仮確定手段は、前記時間周期よりも長い所定の第1継続時間にわたり前記最新ステータスが同一であるときに当該最新ステータスを仮ステータスに確定し、同一でないときに前回動作時の仮ステータスを保持し、前記最終確定手段は、前記第1継続時間よりも長い所定の第2継続時間にわたり前記仮ステータスが同一であるときに当該仮ステータスを前記外部接続機器の確定ステータスに確定し、同一でないときに前回動作時の確定ステータスを保持する。
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記上位制御部は、前記時間周期に関わりなく前記パルス信号の特定位相を検出した時点で前記デューティ比を演算するデューティ比演算手段をさらに有する。
請求項3に係る外部接続機器のステータス伝送装置の発明は、外部接続機器の一部としてあるいは別体として設けられ、前記外部接続機器のステータスの変化に対応してパルス幅変調によりデューティ比の異なるパルス信号を繰り返し生成して発信する下位制御部と、前記パルス信号を受信し、受信したパルス信号のデューティ比を演算し、演算したデューティ比に基づいて前記外部接続機器のステータスを判定する上位制御部と、を備えた外部接続機器のステータス伝送装置であって、前記上位制御部は、繰り返されるパルス信号を単一のオン時間及び単一のオフ時間からなる単一パルス波形に分離し、前記単一パルス波形の時間幅が所定の誤差範囲以内で所定パルス周期と一致するか否かを判定し、一致した単一パルス波形を有効パルス波形とし、一致しなかった単一パルス波形を無効パルス波形とするパルス波形採否手段と、所定個数の有効パルス波形の前記オン時間を加算した第1和と、前記所定個数の有効パルス波形の前記オフ時間を加算した第2和と、前記第1和および前記第2和を加算した総和とを演算し、前記第1和を前記総和で除算して平均デューティ比を演算する平均演算手段と、前記平均デューティ比に基づいて前記外部接続機器の確定ステータスを判定するステータス判定手段と、を有する。
請求項4に係る発明は、請求項3において、前記ステータス判定手段で判定されたステータスが変化しても直ちに前記外部接続機器の確定ステータスを変更せず、変化後のステータスが所定の第3継続時間にわたり継続した時点で前記外部接続機器の確定ステータスを前記変化後のステータスに確定する継続確定手段をさらに有する。
請求項5に係る外部接続機器の制御装置の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のステータス伝送装置と、前記上位制御部に設けられ、パルス幅変調によりデューティ比可変の指令用パルス信号を繰り返し生成して前記下位制御部に発信し、前記デューティ比に対応した前記外部接続機器の動作状態を指令する指令発信手段、ならびに、前記下位制御部に設けられ、前記指令用パルス信号を受信し、受信した指令用パルス信号のデューティ比に対応して前記外部接続機器の動作状態を制御する制御実行手段を有する指令伝送装置と、を備えた。
請求項6に係る発明は、請求項5において、前記下位制御部の制御実行手段は、前記指令用パルス信号のデューティ比の増減に対応して前記外部接続機器の出力を増減制御する。
請求項1に係る外部接続機器のステータス伝送装置の発明では、上位制御部の最新値判定手段は最新のパルス信号のデューティ比に基づいて最新ステータスを判定し、仮確定手段は第1継続時間にわたり最新ステータスが同一であるときに当該最新ステータスを仮ステータスに確定し、最終確定手段は第2継続時間にわたり仮ステータスが同一であるときに当該仮ステータスを外部接続機器の確定ステータスに確定する。このため、ノイズの影響を受けて最新ステータスが誤って判定されても、仮確定手段および最終確定手段は直ちに仮ステータスおよび確定ステータスを変更せず、前回動作時の仮ステータスおよび前回動作時の確定ステータスを保持する。したがって、ノイズの継続時間が限定的であれば、仮ステータスおよび確定ステータスは変化せず、ノイズの影響を除去できる。つまり、2段階のフィルタ演算に相当する処理を行い、ステータス伝送の耐ノイズ性を向上して信頼性を高めることができる。
さらに、上位制御部の最新値判定手段は、パルス信号が更新されているときにデューティ比に基づいて最新ステータスを判定し、パルス信号が更新されていないときに前回動作時の最新ステータスを保持する。この最新値判定手段はパルス信号のパルス時間幅に同期して動作する必要が無く、上位制御部の各手段が動作する所定の時間周期とパルス時間幅との大小関係の制約が無くなり、伝送制御の自由度が拡がる。また、パルス信号の欠測などが生じてもエラーとならず、動作信頼性が高い。
請求項2に係る発明では、上位制御部は、時間周期に関わりなくパルス信号の特定位相を検出した時点でデューティ比を演算するデューティ比演算手段をさらに有している。したがって、最新値判定手段は、確実に最新のパルス信号のデューティ比を取得でき、動作信頼性が高い。
請求項3に係る外部接続機器のステータス伝送装置の発明では、上位制御部のパルス波形採否手段は、単一パルス波形の時間幅が所定パルス周期に一致しなかったときに無効パルス波形と判定して、平均デューティ比の演算に使用しない。つまり、パルス波形採否手段は、ノイズの影響を受けたおそれのある無効パルス波形を除去する第1のフィルタ機能を有している。さらに、平均演算手段は、所定個数の有効パルス波形の平均デューティ比を演算し、仮にノイズの影響を受けた有効パルス波形が混入していても平均化によりその影響を低減することができ、第2のフィルタ機能を有している。したがって、第1および第2のフィルタ機能により、ステータス伝送の耐ノイズ性を向上して信頼性を高めることができる。
請求項4に係る発明では、継続確定手段は、ステータス判定手段で判定されたステータスが変化しても直ちに外部接続機器の確定ステータスを変更せず、変化後のステータスが第3継続時間にわたり継続した時点で外部接続機器の確定ステータスを変化後のステータスに確定する。これにより、外部接続機器のステータスが実際に変化するときに、過渡的に偶然誤ったステータスを判定するおそれを回避でき、動作信頼性が高い。
請求項5に係る外部接続機器の制御装置の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のステータス伝送装置と、デューティ比可変の指令用パルス信号を用いた指令伝送装置とを備えている。このため、ステータスおよび指令を伝送する双方向にデューティ比可変のパルス信号を用い、パルス信号の送受信回路の一部共通化や送受信制御ソフトウェアの一部共通化が可能になる。したがって、装置構成や制御の簡素化およびコストの低廉化を実現できる。
請求項6に係る発明では、下位制御部の制御実行手段は、指令用パルス信号のデューティ比の増減に対応して外部接続機器の出力を増減制御する。例えば、制御実行手段は、指令用パルス信号を増幅して相似な電圧波形を外部接続機器に印加し、その出力を増減制御できる。これにより制御実行手段の内部回路の構成が簡易になり、装置構成や制御の簡素化およびコストの低廉化を実現できる。
第1実施形態のステータス伝送装置および制御装置において、外部接続機器となるクラッチ装置を含んだハイブリッド車両用パワートレーンの全体構成を示す構成図である。 第1実施形態のステータス伝送装置および制御装置を説明する機能ブロック図である。 クラッチ装置の電動オイルポンプのステータスとデューティ比との対応関係を説明する図である。 所定の時間周期ごとに動作するクラッチECU(上位制御部)の処理フローを示すフローチャートの図である。 第1実施形態の外部接続機器のステータス伝送装置の動作を例示説明するタイムチャートの図である。 第2実施形態の外部接続機器のステータス伝送装置を説明する機能ブロック図である。 第2実施形態の外部接続機器のステータス伝送装置の動作を模式的に説明するパルス信号の波形図である。
本発明の第1実施形態の外部接続機器のステータス伝送装置2および制御装置1について、図1〜図5を参考にして説明する。図1は、第1実施形態のステータス伝送装置2および制御装置1において、外部接続機器となるクラッチ装置4を含んだハイブリッド車両用パワートレーン9の全体構成を示す構成図である。まず、ハイブリッド車両用パワートレーン9およびクラッチ装置4の構成について説明する。
図1に示されるように、ハイブリッド車両用パワートレーン9は、エンジン91、クラッチ装置4、ジェネレータモータ92、およびトルクコンバータ93を内蔵した自動変速装置94が記載した順序で直列に接続されて構成されている。クラッチ装置4は、油圧で動作する湿式多板摩擦クラッチであり、エンジン91とジェネレータモータ92との間を接離してトルク伝達を断続操作するようになっている。クラッチ装置4は、油圧が加えられていない通常状態でエンジン91とジェネレータモータ92との間を接続するノーマルクローズタイプの装置である。
クラッチ装置4は、クラッチ本体41、電磁切替弁42、電動オイルポンプ43、ポンプECU44、リザーバ45などにより構成されている。クラッチ本体41は、図には省略されているシリンダ室、ピストン部材、駆動側摩擦プレート、および従動側摩擦プレートを備えている。
電磁切替弁42は、3ポートを有し、付属のソレノイド421に駆動されて2つの位置P1、P2に切り替え操作される電磁弁である。電磁切替弁42の第1ポート422は管路426によりクラッチ本体41のシリンダ室に連通され、第2ポート423は管路427により電動オイルポンプ43の吐出口431に連通され、第3ポート424は管路428によりリザーバ45に連通されている。電磁切替弁42の停止位置P2において、第1〜第3ポート422、423、424は、弁42内部で相互に連通される。また、電磁切替弁42の動作位置P1において、第1ポート422と第2ポート423とは弁42内部で連通され、第3ポート424はオリフィス429を介して第1および第2ポート422、423に連通される。
電動オイルポンプ43の吐出口431は電磁切替弁42の第2ポート423に連通され、吸込口432は管路433によりリザーバ45に連通されている。電動オイルポンプ43は、動作オイルをリザーバ45から吸い込み、電磁切替弁42を経由してシリンダ室に圧送するものである。電動オイルポンプ43の動作を制御するために、ポンプECU44が設けられている。ポンプECU44は、電動オイルポンプ43の電源を制御するとともに、電動オイルポンプ43のステータスStを判定する。
クラッチ装置4全体の動作を制御するために、クラッチECU5が設けられている。クラッチECU5は、電磁切替弁42のソレノイド421をオン、オフ制御して動作オイルの流れを制御する。また、クラッチECU5は、パルス信号PS1を用いてポンプECU44から電動オイルポンプ43のステータスStを取得するとともに、パルス信号PS3を用いてポンプECU44に電動オイルポンプ43の動作状態を指令する。クラッチECU5は本発明の上位制御部に相当し、ポンプECU44は本発明の下位制御部に相当している。
クラッチECU5は、クラッチ装置4を開離するときに電磁切替弁42を動作位置P1に制御するとともに、電動オイルポンプ43を動作させる。これにより、電動オイルポンプ43から管路427、第2ポート423、第1ポート422、および管路426を経由してシリンダ室内に動作オイルが圧送され、ピストン部材が駆動されて駆動側摩擦プレートおよび従動側摩擦プレートが離隔し、クラッチ装置4は開離状態になる。また、クラッチECU5は、クラッチ装置4を係合するときに電磁切替弁42を図1に示されている停止位置P2に制御するとともに、電動オイルポンプ43を停止させる。これにより、シリンダ室内の動作オイルが管路426、第1ポート422、第3ポート424、および管路428を経由してリザーバ45に排出され、ピストン部材が後退して駆動側摩擦プレートおよび従動側摩擦プレートが摩擦係合し、クラッチ装置4は接続状態になる。
次に、第1実施形態の外部接続機器のステータス伝送装置2および制御装置1について説明する。図2は、第1実施形態のステータス伝送装置2および制御装置1を説明する機能ブロック図である。第1実施形態において、クラッチ装置4が外部接続機器であり、クラッチ装置4内の電動オイルポンプ43のステータスStが伝送対象である。ステータス伝送装置2によって伝送された電動オイルポンプ43のステータスStは、クラッチECU5内では確定ステータスSfinとして認識される。ステータス伝送装置2および制御装置1は、ポンプECU44およびクラッチECU5の機能手段によって構成されており、以下に詳述する。
ポンプECU44およびクラッチECU5は、マイコンを内蔵してソフトウェアで動作する電子制御装置であり、パルス幅変調(PWM)回路を内蔵している。ポンプECU44は、ステータス検出手段21、パルス信号生成手段22、および指令用パルス信号増幅手段33の各機能手段を有している。クラッチECU5は、デューティ比演算手段23、最新値判定手段24、仮確定手段25、最終確定手段26、指令決定手段31、および指令用パルス信号生成手段32の各機能手段を有している。
このうち、図2で上段側に配置された6つの機能手段、すなわち、ステータス検出手段21、パルス信号生成手段22、デューティ比演算手段23、最新値判定手段24、仮確定手段25、および最終確定手段26により第1実施形態のステータス伝送装置2が構成されている。また、図2で下段側に配置された3つの機能手段、すなわち、指令決定手段31、指令用パルス信号生成手段32、および指令用パルス信号増幅手段33により指令伝送装置3が構成されている。
次に、ステータス伝送装置2の機能について具体的に説明する。ステータス伝送装置2のポンプECU44側のステータス検出手段21は、電動オイルポンプ43の動作状態を監視してそのステータスStを検出する。電動オイルポンプ43のステータスStは、停止状態、正常動作状態、および複数の異常状態などに対応して第1〜第8ステータスSt1〜St8の合計8種類がある。ステータス検出手段21は、所定の検出アルゴリズムにしたがっていずれか1つのステータスStを検出し、検出したステータスStに相当するデューティ比D1をパルス信号生成手段22に送出する。
図3は、電動オイルポンプ43のステータスStとデューティ比D1、D2および平均デューティ比Dav(第2実施形態)との対応関係を説明する図である。ステータス検出手段21は、図中に黒丸で示される10%刻み幅の8つの離散的なデューティ比D1のいずれかを送出する。すなわち、第1ステータスSt1に対応してデューティ比D1=10%を送出し、第2ステータスSt2に対応してデューティ比D1=20%を送出し、以下同様に、第3〜第8ステータスSt3〜St8に対応してデューティ比D1=30%〜80%を送出する。
パルス信号生成手段22は、受け取ったデューティ比D1の情報にしたがってパルス幅変調(PWM)を実施し、デューティ比D1のパルス信号PS1を繰り返し生成する。パルス信号PS1のパルス周期Tp1は、例えば10msに設定でき、これに限定されない。パルス信号生成手段22は、信号線を介して生成したパルス信号PS1をクラッチECU5に発信する。
一方、クラッチECU5側の最新値判定手段24、仮確定手段25、および最終確定手段26は所定の時間周期Tcで繰返して動作する。所定の時間周期Tcは、例えば4msに設定でき、これに限定されない。図4は、所定の時間周期Tc(=4ms)ごとに動作するクラッチECU5の処理フローを示すフローチャートの図である。
ステータス伝送装置2のクラッチECU5側のデューティ比演算手段23は、時間周期Tcに関わりなくパルス信号の特定位相を検出した時点で動作し、本第1実施形態ではポンプECU44から受け取ったパルス信号PS1の立ち下がり位相を検出した時点で動作する。デューティ比演算手段23は、例えば割り込み処理によって随時実行されるので、処理内容は図3には示されていない。デューティ比演算手段23は、パルス信号PS1の立ち下がり位相を検出すると、立ち下がり位相の直前のオン時間Ton、およびその前のオフ時間Toffを読み取り、次式によりデューティ比D2を演算し、最新値判定手段24に送出する。
デューティ比D2=Ton/(Ton+Toff)
最新値判定手段24は、図4の処理F1で、最新のパルス信号PS1のデューティ比D2に基づいてステータスStの最新値である最新ステータスSnewを判定する。具体的に、最新値判定手段24は、前回動作時以降にデューティ比D2を受け取ったとき、デューティ比D2に基づいて最新ステータスSnewを判定する。判定は、図3に示されるように、黒丸を中央としてデューティ比の誤差を示す線分を用いて行い、例えば±4%の誤差を許容する。つまり、デューティ比演算手段23で演算されたデューティ比D2が10%±4%、すなわち6〜14%の範囲にあれば、最新ステータスSnewを第1ステータスSt1と判定する。同様に、デューティ比D2が16〜24%の範囲にあれば、最新ステータスSnewを第2ステータスSt2と判定する(第3ステータスSt3以降も同様)。また、最新値判定手段24は、デューティ比D2が図3に示される線分の間隙に相当する場合、例えば14〜16%や24〜26%の場合には、最新ステータスSnewを判定しない。
最新値判定手段24は、上述したようにデューティ比D2を受け取りながらも最新ステータスSnewを判定しない場合、およびデューティ比D2を受け取らなかった場合に、前回動作時の最新ステータスSnewを保持する。最新値判定手段24が動作する時間周期Tc=4msに対しパルス信号PS1のパルス周期Tp1=10msであるので、20ms中の5回の動作において通常、2回は最新ステータスSnewを判定し、3回は前回動作時の最新ステータスSnewを保持する。最新値判定手段24の最新ステータスSnewは、仮確定手段25により参照される。
仮確定手段25は、時間周期Tcよりも長い所定の第1継続時間Ttempにわたり最新ステータスSnewが同一であるときに最新ステータスSnewを仮ステータスStempに確定する。第1継続時間Ttempは、例えば12msに設定でき、これに限定されない。仮確定手段25が動作する時間周期Tc=4msであり、第1継続時間Ttemp=12msであるので、実質的に最新ステータスSnewが4回連続して同一であるか否かが問題になる、仮確定手段25は、図4の処理F2で、最新ステータスSnewが第1継続時間Ttemp=12ms以上連続して同一である条件の成否を判定し、成立時には処理F3に進み、不成立時には処理F4に進む。処理F3では、4回連続した同一の最新ステータスSnewを仮ステータスStempに確定する。また、処理F4では、前回動作時の仮ステータスStempを保持する。処理F3および処理F4の後は処理F5に合流し、仮ステータスStempが最終確定手段26により参照される。
最終確定手段26は、第1継続時間Ttempよりも長い所定の第2継続時間Tfinにわたり仮ステータスStempが同一であるときに当該仮ステータスStempを電動オイルポンプ43の確定ステータスSfinに確定する。第2継続時間Tfinは、例えば60msに設定でき、これに限定されない。最終確定手段26が動作する時間周期Tc=4msであり、第2継続時間Tfin=60msであるので、実質的に仮ステータスStempが16回連続して同一であるか否かが問題になる、最終確定手段26は、図4の処理F5で、仮ステータスStempが第2継続時間Tfin=60ms以上連続して同一である条件の成否を判定し、成立時には処理F6に進み、不成立時には処理F7に進む。処理F6では、16回連続した同一の仮ステータスStempを確定ステータスSfinに確定する。また、処理F7では、前回動作時の確定ステータスSfinを保持する。処理F6またはおよび処理F7により、処理フローの1サイクルが終了し、以下、時間周期Tc(=4ms)ごとに繰返される。得られた確定ステータスSfinは、指令伝送装置3により参照される。
ここまででステータス伝送装置2の機能の説明を終え、続いて指令伝送装置3の機能を説明する。指令伝送装置3のクラッチECU5側の指令決定手段31は、図2に示されるように、まずハイブリッド車両の走行を総括的に制御する図略のハイブリッドECUからクラッチ装置4に関する要求RQTを受け取る。指令決定手段31は、次に電動オイルポンプ43の確定ステータスSfinを参照して要求RQTに見合う電動オイルポンプ43の動作状態を演算し、三番目に動作状態に対応したデューティ比D3を指令用パルス信号生成手段32に送出する。このデューティ比D3は、離散的または連続的に可変であることが好ましいが、0%と100%の2値だけに変化することでもよい。
指令用パルス信号生成手段32は、受け取ったデューティ比D3の情報にしたがってパルス幅変調(PWM)を実施し、デューティ比D3のパルス信号PS3を繰り返し生成する。パルス信号PS3のパルス周期Tp3は、パルス信号生成手段2のパルス周期Tp1(=10ms)と一致させることが好ましく、これに限定されない。指令用パルス信号生成手段32は、信号線を介して生成したパルス信号PS3をポンプECU44に発信する。指令用パルス信号生成手段32は、本発明の指令発信手段に相当する。
一方、ポンプECU44側の指令用パルス信号増幅手段33は、クラッチECU5から受け取った指令用パルス信号PS3を増幅し、相似な電圧波形Vps3を電動オイルポンプ43に印加する。これにより、電動オイルポンプ43の出力は、デューティ比D3にしたがって増減制御される。指令用パルス信号増幅手段33は、本発明の制御実行手段に相当する。
ここまでが指令伝送装置3の機能の説明である。そして、ステータス伝送装置2および指令伝送装置3を備えて第1実施形態の制御装置1が構成されている。制御装置1は、ステータス伝送装置2により電動オイルポンプ43のステータスStを認識し、外部からの要求RQTに対応して指令伝送装置3により指令を発し、電動オイルポンプ43の動作状態を制御する。
次に、第1実施形態の外部接続機器のステータス伝送装置2の動作について例示説明する。図5は、第1実施形態の外部接続機器のステータス伝送装置2の動作を例示説明するタイムチャートの図である。図5で、横軸は共通の時間tであり、時刻t1〜t4、時刻t11〜t27、時刻t33〜t35は、所定の時間周期Tc(=4ms)で繰返して動作するクラッチECU5の動作タイミングを示している。2つの波形は上側が電動オイルポンプ43のステータスSt、下側がパルス信号PS1を示し、パルス信号PS1の立ち下がり位相に付された破線の矢印は、デューティ比演算手段23の動作タイミングを示している。また、パルス信号PS1の下側に4段に並ぶ数値列および符号列は、上側から順番にデューティ比演算手段23が演算したデューティ比D2、最新値判定手段24の最新ステータスSnew、仮確定手段25が保持する仮ステータスStemp、および最終確定手段26で確定した電動オイルポンプ43の確定ステータスSfinを示している。
図5において、時刻t1以前の長時間にわたり電動オイルポンプ43のステータスSt=St7が維持されており、最新ステータスSnew=St7、仮ステータスStemp=St7、確定ステータスSfin=St7で一致している。時刻t3と時刻t4の間の時刻tAで、パルス信号PS1が立ち下がるとデューティ比演算手段23が動作し、直前のオン時間Ton1およびその前のオフ時間Toff1を読み取りデューティ比D2=70%を演算する。時刻t4で、最新値判定手段24は、このデューティ比D2=70%に基づいて最新ステータスSnew=St7を判定する。これに続いて、仮確定手段25は、時刻t1〜t4の最新ステータスSnew=St7が同一値で4回連続(第1継続時間Ttempの12ms以上)しているので、仮ステータスStemp=St7に確定する。さらに続いて、最終確定手段26は、仮ステータスStemp=St7が16回連続(第2継続時間Tfinの60ms以上)しているので、確定ステータスSfin=St7に確定する。
同様に、時刻tB(t11<tB<t12)でパルス信号PS1が立ち下がるとデューティ比演算手段23が動作し、デューティ比D2=69%を演算する。これに伴い、時刻t12で、最新ステータスSnew=St7を判定し、仮ステータスStemp=St7に確定し、確定ステータスSfin=St7に確定する。また、次の時刻t13ならびにその次の時刻t14では、パルス信号PS1が更新されておらず、デューティ比D2の演算が行われていないので、最新値判定手段24は、時刻t12における最新ステータスSnew=St7を保持する。
時刻tCで、電動オイルポンプ43のステータスStが第7ステータスSt7から第3ステータスSt3に変化すると、ポンプECU44側のパルス信号生成手段22は、パルス信号PS1の次のパルス波形からデューティ比D1を30%に変更する。これにより、時刻tE(t16<tE<t17)でパルス信号PS1が立ち下がるとデューティ比演算手段23が動作し、直前のオン時間Ton2およびその前のオフ時間Toff2を読み取りデューティ比D2=30%を演算する。時刻t17で、最新値判定手段24は、このデューティ比D2=30%に基づいて最新ステータスSnew=St3を判定する。
ここで、時刻t16までは、最新ステータスSnew=St7が連続し、仮ステータスStemp=St7が連続し、確定ステータスSfin=St7が連続している。したがって、時刻t17で、仮確定手段25は、時刻t14〜時刻t16の3個の最新ステータスSnew=St7および時刻t17の最新ステータスSnew=St3が同一でないことから、前回の時刻t16における仮ステータスStemp=St7を保持する。同様に、時刻t18および時刻t19においても、4個の最新ステータスSnewが連続して同一でないことから、前回の仮ステータスStemp=St7を保持する。時刻t20に至り、時刻t17〜時刻t20の4個の最新ステータスSnew=St3と連続して同一になると、仮確定手段25は、仮ステータスStemp=St3に確定する。
また、時刻t20で、最終確定手段26は、仮ステータスStemp=St7が15回連続した後に、最新の仮ステータスStemp=St3に変化したことから、前回の時刻t19における確定ステータスSfin=St7を保持する。結局、最終確定手段26は、仮ステータスStemp=St3が16回連続した時刻t35に至り、始めて確定ステータスSfin=St3に確定する。このため、クラッチECU5は、概ねパルス周期Tp1と第1継続時間Ttemp(=12ms)と第2継続時間Tfin(=60ms)とを加算した時間だけ遅れて、電動オイルポンプ43のステータスStの変化を正しく認識する。
次に、パルス信号PS1にノイズNが重畳したときの動作を説明する。図5の時刻tF(t22<tF<t23)で、パルス信号PS1のオフ時間の途中に正極性ノイズN1が重畳して、本来の1パルス波形が2つのパルス波形に分離されている。このとき、時刻tG(t22<tG<t23)で、デューティ比D2=20%が算出され、時刻t23および時刻t24における最新ステータスSnew=St2となる。さらに、時刻tH(t24<tE<t25)で、デューティ比D2=60%が算出され、時刻t25および時刻t26における最新ステータスSnew=St6となる。この後、時刻tI(t26<tI<t27)で、ノイズNの影響がなくなり、本来の正しいデューティ比D2=30%が算出され、時刻t27以降の最新ステータスSnew=St3に回復する。
ここで、正極性ノイズN1の影響を受けて誤った最新ステータスSnew=St2、および誤った最新ステータスSnew=St6の連続数はそれぞれ2回である。このため、仮確定手段25は、時刻t23〜時刻t27までの間、4個の連続して同一の最新ステータスSnewでないことから、時刻t22における仮ステータスStemp=St3を保持し続ける。つまり、仮確定手段25の第1のフィルタ機能により、正極性ノイズN1の影響が除去される。
なお、一般的にノイズの継続時間は1ms以下の場合が多く、多くの場合は上述した仮確定手段25により除去できる。また、12ms程度以上継続するノイズの影響を受けて、仮に仮確定手段25が仮ステータスStempを誤っても、確定ステータスSfinは直ちに変化せず、最終確定手段26の第2のフィルタ機能により、誤った仮ステータスStempが除去される。
第1実施形態の外部接続機器のステータス伝送装置2によれば、正極性ノイズN1の影響により最新ステータスSnewが誤って判定されても、仮確定手段25は直ちに仮ステータスStempを変更せず、前回動作時の仮ステータスStempを保持する。また、仮にノイズの影響で仮ステータスStempが変化しても、最終確定手段26は直ちに確定ステータスTfinを変更せず、前回動作時の確定ステータスSfinを保持する。したがって、ノイズの継続時間が限定的であれば、仮ステータスStempおよび確定ステータスSfinは変化せず、正極性ノイズN1の影響を除去できる。
仮に、本発明の仮確定手段25および最終確定手段26を用いずに最新値判定手段24のみを用いると、クラッチECU5は、正極性ノイズN1の影響を受けた誤った最新ステータスSnew(図5の時刻t23〜t26)を電動オイルポンプ43のステータスStとして認識する。これにより、クラッチECU5は、ステータスStに基づく適正な指令を発することができず、良好な制御を継続できなくなる。このような現象は、本第1実施形態の2段階のフィルタ演算に相当する処理を行うことで回避でき、ステータス伝送の耐ノイズ性を向上して信頼性を高めることができる。
さらに、最新値判定手段24はパルス信号PS1のパルス周期Tp1(=10ms)に同期して動作する必要が無く、クラッチECU5が動作する所定の時間周期Tc(=4ms)とパルス周期Tp1との大小関係の制約が無くなり、伝送制御の自由度が拡がる。また、パルス信号PS1の欠測などが生じてもエラーとならず、動作信頼性が高い。加えて、時間周期Tcに関わりなくパルス信号PS1の立ち下がり位相を検出した時点でデューティ比D2を演算するデューティ比演算手段23を有するので、最新値判定手段24は、確実に最新のパルス信号PS1のデューティ比D2を取得でき、動作信頼性が高い。
また、第1実施形態の外部接続機器の制御装置1によれば、ステータスおよび指令を伝送する双方向にデューティ比D1、D3が可変のパルス信号PS1、PS3を用い、送受信回路の一部共通化や送受信制御ソフトウェアの一部共通化が可能になる。例えば、ポンプECU44側のパルス信号生成手段22と、クラッチECU5側の指令用パルス信号生成手段32とを一部共通化して部品点数を減らしたり、送受信制御ソフトウェアの開発の手間を省略したりできる。したがって、装置構成や制御の簡素化およびコストの低廉化を実現できる。
さらに、ポンプECU44側の制御実行手段である指令用パルス信号増幅手段33は、指令用パルス信号PS3を増幅して相似な電圧波形Vps3を電動オイルポンプ43に印加すればよいので、内部回路の構成が簡易になり、装置構成や制御の簡素化およびコストの低廉化を実現できる。
次に、第2実施形態のステータス伝送装置20について説明する。図6は、第2実施形態の外部接続機器のステータス伝送装置20を説明する機能ブロック図である。図6を図2と比較すれば分かるように、第2実施形態では、ステータス伝送装置20を構成するクラッチECU50側の機能手段が変更されている。すなわち、第2実施形態のステータス伝送装置20は、ステータス検出手段21、パルス信号生成手段22、パルス信号読取手段23A、パルス波形採否手段27、平均演算手段28、ステータス判定手段29、および継続確定手段2Aにより構成されている。また、第2実施形態のステータス伝送装置20および第1実施形態で説明した指令伝送装置3を備えて第2実施形態の制御装置10が構成されている。以下、変更点を主に詳述する。
第2実施形態のパルス信号読取手段23Aは、ポンプECU44から受け取ったパルス信号PS1の立ち下がり位相を検出した時点で動作する。パルス信号読取手段23Aは、繰り返されるパルス信号PS1を単一のオン時間Ton及び単一のオフ時間Toffからなる単一パルス波形に分離し、単一パルス波形の時間幅Twを求める。パルス信号読取手段23Aは、オン時間Ton、オフ時間Toff、および時間幅Twからなるデータセットをパルス波形採否手段27に送出する。
パルス波形採否手段27は、受け取ったデータセット中の時間幅Twが所定の誤差範囲Er以内でパルス周期Tp1(=10ms)と一致するか否かを判定し、一致した単一パルス波形を有効パルス波形とし、一致しなかった単一パルス波形を無効パルス波形とする。誤差範囲Erとしては、数%〜10%程度が好ましく、本第2実施形態では誤差範囲Er=±5%に設定する。パルス波形採否手段27は、有効パルス波形のオン時間Tonおよびオフ時間Toffからなるデータセットを平均演算手段28に送出する。
平均演算手段28は、まず、所定個数n個の有効パルス波形のオン時間Tonを加算した第1和Sum1と、所定個数n個の有効パルス波形のオフ時間Toffを加算した第2和Sum2と、第1和Sum1および第2和Sum2を加算した総和Sumtとを演算する。平均演算手段28は、次に、第1和Sum1を総和Sumtで除算して、所定個数n個の有効パルス波形の平均デューティ比Davを演算し、ステータス判定手段29に送出する。所定個数nとしては、例えば10個を設定でき、これに限定されない。
ステータス判定手段29は、受け取った平均デューティ比Davを図3に示される対応関係と照合してステータスSavを判定し、継続確定手段2Aに送出する。
継続確定手段2Aは、受け取ったステータスSavが変化しても直ちに電動オイルポンプ43の確定ステータスSfinを変更せず、前回動作時の確定ステータスSfinを保持する。そして、継続確定手段2Aは、変化後のステータスSavが所定の第3継続時間にわたり継続した時点で、確定ステータスSfinを変化後のステータスSavに確定する。
次に、第2実施形態の外部接続機器のステータス伝送装置20の動作について説明する。図7は、第2実施形態の外部接続機器のステータス伝送装置20の動作を模式的に説明するパルス信号PS1の波形図である。図7で、パルス信号読取手段23Aによって求められた13個の単一パルス波形の時間幅Tw(1)〜Tw(13)が示されている。図7中の時刻tLで、パルス信号PS1のオン時間の途中に負極性ノイズN2が重畳して、本来の1パルス波形が2つの単一パルス波形Wave4、Wave5に分離されている。この2つの単一パルス波形Wave4、Wave5の時間幅Tw(4)、Tw(5)は、パルス周期Tp1(=10ms)の誤差範囲Er(=±5%)以内に収まっていない。したがって、パルス波形採否手段27は、単一パルス波形Wave4、Wave5を無効パルス波形として除外する。つまり、パルス波形採否手段27の第1のフィルタ機能により、負極性ノイズN2の影響が除去される。
また、時刻tMで、パルス信号PS1のオン時間の終了直前に負極性ノイズN3が重畳して、正規タイミング(図中破線示)よりも早めに立ち下がっている。これにより、直前の単一パルス波形Wave9の時間幅Tw(9)がパルス周期Tp1よりも4%減少し、直後の単一パルス波形Wave10の時間幅Tw(10)がパルス周期Tp1よりも4%増加している。2つの単一パルス波形Wave9、Wave10の時間幅Tw(9)=0.96×Tp1、Tw(10)=1.04×Tp1は、パルス周期Tp1(=10ms)の誤差範囲Er(=±5%)以内に収まっている。したがって、パルス波形採否手段27は、単一パルス波形Wave9、Wave10を有効パルス波形とし、それぞれのオン時間Ton(9)、Ton(10)およびオフ時間Toff(9)、Toff(10)からなるデータセットを平均演算手段28に送出する。
この結果、時刻tNで、平均演算手段28は、単一パルス波形Wave4、Wave5を除いて次式による演算を行う。
第1和Sum1=ΣTon(i)
第2和Sum2=ΣToff(i) ただし、i=1〜3、6〜12
総和Sumt=Sum1+Sum2
平均デューティ比Dav=Sum1/Sumt
次の時刻tPで、平均演算手段28は、最も古いオン時間Ton(1)およびオフ時間Toff(1)を除き、最新のオン時間Ton(13)およびオフ時間Toff(13)を加えて同様の演算を行う(いわゆる移動平均演算)。このように、平均演算手段28は10個の単一パルス波形の平均化により、負極性ノイズN3の影響を低減することができ、第2のフィルタ機能を有している。
なお、平均演算手段28の別法として、10個の有効パルス波形のそれぞれでデューティ比を先に求め、10個のデューティ比の平均値を平均デューティ比Davとする演算を行うようにしてもよい。
また、継続確定手段2Aは、電動オイルポンプ43のステータスStが実際に変化するときに、過渡的に偶然誤ったステータスStを判定することを回避できる。例えば、電動オイルポンプ43が第2ステータスSt2から第5ステータスSt5に変化するときに、パルス信号PS1のデューティ比D1は20%から50%へと変化する。このとき、平均デューティ比Davは20%から50%まで徐々に増加するので、増加途中で過渡的に偶然平均デューティ比Davが30%あるいは40%となり得る。すると、ステータス判定手段29は、一時的ではあってもステータスSavを第3ステータスSt3あるいは第4ステータスSt4に誤るおそれがある。誤った第3および第4ステータスSt3、St4は継続しないので、継続確定手段2Aはこれらを回避し、確定ステータスSfinとして第2ステータスSt2から第5ステータスSt5への変化を正しく認識できる。
第2実施形態の外部接続機器のステータス伝送装置20によれば、パルス波形採否手段27の第1のフィルタ機能および平均演算手段28の第2のフィルタ機能により、ステータス伝送の耐ノイズ性を向上して信頼性を高めることができる。また、継続確定手段2Aは、電動オイルポンプ43のステータスStが実際に変化するときに、過渡的に偶然誤ったステータスを判定することを回避でき、動作信頼性が高い。
なお、図3に例示したステータスStとデューティ比Dの対応関係は一例であり、デューティ比Dの刻み幅を10%よりも小さくしてステータスSt数を8よりも大きくすることができる。また、第1実施形態で例示したパルス周期Tp1(=10ms)、所定の時間間隔Tc(=4ms)、第1継続時間Ttemp(=12ms)、第2継続時間Tfin(=60ms)や、第2実施形態で例示した所定個数n(=10個)、誤差範囲Er(=±5%)は、適宜変更することができる。
さらに、第1および第2実施形態において、下位制御部であるポンプECU44はクラッチ装置4の一部となっているが、これに限定されない。つまり、クラッチ装置4以外の外部接続機器に対して、別体の下位制御部を設けることができる。また、本発明は、狭義のステータス以外、例えば外部接続機器の動作モードやエラーコードなどの類似の離散的な情報を伝送する用途にも実施できる。本発明は、その他様々な変形や応用が可能である。
1、10:外部接続機器の制御装置
2、20:外部接続機器のステータス伝送装置
21:ステータス検出手段 22:パルス信号生成手段
23:デューティ比演算手段 23A:パルス信号読取手段
24:最新値判定手段 25:仮確定手段 26:最終確定手段
27:波形採否手段 28:平均演算手段 29:ステータス判定手段
2A:継続確定手段
3:指令伝送装置
31:指令決定手段 32:指令用パルス信号生成手段(指令発信手段)
33:指令用パルス信号増幅手段(制御実行手段)
4:クラッチ装置
41:クラッチ本体 42:電磁切替弁 43:電動オイルポンプ
44:ポンプECU(下位制御部) 45:リザーバ
5:クラッチECU5(上位制御部)
9:ハイブリッド車両用パワートレーン
91:エンジン 92:ジェネレータモータ
93:トルクコンバータ 94:自動変速装置
St:電動オイルポンプのステータス
Snew:最新ステータス Stemp:仮ステータス Sfin:確定ステータス
D、D1、D2、D3デューティ比
PS1、PS3:パルス信号 Tp1:パルス周期 Tc:所定の時間間隔
Ton、Ton1、Ton2:オン時間
Toff、Toff1、Toff2:オフ時間
N1:正極性ノイズ N2、N3:負極性ノイズ

Claims (6)

  1. 外部接続機器の一部としてあるいは別体として設けられ、前記外部接続機器のステータスの変化に対応してパルス幅変調によりデューティ比の異なるパルス信号を繰り返し生成して発信する下位制御部と、
    前記パルス信号を受信し、受信したパルス信号のデューティ比を演算し、演算したデューティ比に基づいて前記外部接続機器のステータスを判定する上位制御部と、を備えた外部接続機器のステータス伝送装置であって、
    前記上位制御部は、所定の時間周期で動作する最新値判定手段、仮確定手段、および最終確定手段を有し、
    前記最新値判定手段は、最新のパルス信号のデューティ比に基づいて前記ステータスの最新値である最新ステータスを判定し、前記最新のパルス信号が更新されているときに前記デューティ比に基づいて前記最新ステータスを判定し、前記最新のパルス信号が更新されていないときに前回動作時の最新ステータスを保持し、
    前記仮確定手段は、前記時間周期よりも長い所定の第1継続時間にわたり前記最新ステータスが同一であるときに当該最新ステータスを仮ステータスに確定し、同一でないときに前回動作時の仮ステータスを保持し、
    前記最終確定手段は、前記第1継続時間よりも長い所定の第2継続時間にわたり前記仮ステータスが同一であるときに当該仮ステータスを前記外部接続機器の確定ステータスに確定し、同一でないときに前回動作時の確定ステータスを保持する外部接続機器のステータス伝送装置。
  2. 請求項1において、前記上位制御部は、前記時間周期に関わりなく前記パルス信号の特定位相を検出した時点で前記デューティ比を演算するデューティ比演算手段をさらに有する外部接続機器のステータス伝送装置。
  3. 外部接続機器の一部としてあるいは別体として設けられ、前記外部接続機器のステータスの変化に対応してパルス幅変調によりデューティ比の異なるパルス信号を繰り返し生成して発信する下位制御部と、
    前記パルス信号を受信し、受信したパルス信号のデューティ比を演算し、演算したデューティ比に基づいて前記外部接続機器のステータスを判定する上位制御部と、を備えた外部接続機器のステータス伝送装置であって、
    前記上位制御部は、
    繰り返されるパルス信号を単一のオン時間及び単一のオフ時間からなる単一パルス波形に分離し、前記単一パルス波形の時間幅が所定の誤差範囲以内で所定パルス周期と一致するか否かを判定し、一致した単一パルス波形を有効パルス波形とし、一致しなかった単一パルス波形を無効パルス波形とするパルス波形採否手段と、
    所定個数の有効パルス波形の前記オン時間を加算した第1和と、前記所定個数の有効パルス波形の前記オフ時間を加算した第2和と、前記第1和および前記第2和を加算した総和とを演算し、前記第1和を前記総和で除算して平均デューティ比を演算する平均演算手段と、
    前記平均デューティ比に基づいて前記外部接続機器の確定ステータスを判定するステータス判定手段と、を有する外部接続機器のステータス伝送装置。
  4. 請求項3において、前記ステータス判定手段で判定されたステータスが変化しても直ちに前記外部接続機器の確定ステータスを変更せず、変化後のステータスが所定の第3継続時間にわたり継続した時点で前記外部接続機器の確定ステータスを前記変化後のステータスに確定する継続確定手段をさらに有する外部接続機器のステータス伝送装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のステータス伝送装置と、
    前記上位制御部に設けられ、パルス幅変調によりデューティ比可変の指令用パルス信号を繰り返し生成して前記下位制御部に発信し、前記デューティ比に対応した前記外部接続機器の動作状態を指令する指令発信手段、ならびに、
    前記下位制御部に設けられ、前記指令用パルス信号を受信し、受信した指令用パルス信号のデューティ比に対応して前記外部接続機器の動作状態を制御する制御実行手段を有する指令伝送装置と、を備えた外部接続機器の制御装置。
  6. 請求項5において、前記下位制御部の制御実行手段は、前記指令用パルス信号のデューティ比の増減に対応して前記外部接続機器の出力を増減制御する外部接続機器の制御装置。
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