JP6618714B2 - デジタルフィルタ、通信装置、電子機器、通信システム、車両 - Google Patents

デジタルフィルタ、通信装置、電子機器、通信システム、車両 Download PDF

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Description

本発明は、デジタルフィルタ、並びに、これを用いた通信装置、電子機器、通信システム、及び、車両に関する。
近年、車載通信システムなどに用いられる通信装置においては、そのEMS[electro magnetic susceptibility]ノイズ対策が極めて重要となってきている。
なお、上記に関連する従来技術の一例としては、特許文献1を挙げることができる。
特開2008−078971号公報
しかしながら、従来のEMSノイズ対策では、所望の通信規格に準拠しつつノイズを適切に除去することが困難であった。
本明細書中に開示されている発明は、本願の発明者らにより見出された上記の問題点に鑑み、所望の通信規格に準拠しつつノイズを適切に除去することのできるデジタルフィルタ、並びに、これを用いた通信装置、電子機器、通信システム、及び、車両を提供することを目的とする。
本明細書中に開示されているデジタルフィルタは、入力パルス信号の入力を受け付けて内部パルス信号を出力する前段フィルタ部と、前記入力パルス信号と前記内部パルス信号の入力を受け付けて出力パルス信号を出力するウィンドウフィルタ部と、を有する構成(第1の構成)とされている。
なお、第1の構成から成るデジタルフィルタにおいて、前記ウィンドウフィルタ部は、前記内部パルス信号の論理切替タイミングに基づいて設定される入力パルス信号監視期間にのみ前記入力パルス信号の論理切替タイミングを監視する入力パルス信号監視部と、前記入力パルス信号と前記内部パルス信号それぞれの論理切替タイミングを参照して前記出力パルス信号の論理レベルを切り替える出力パルス信号生成部と、を含む構成(第2の構成)にするとよい。
また、第2の構成から成るデジタルフィルタにおいて、前記入力パルス信号監視部は、前周期における前記内部パルス信号の論理切替タイミングに基づいて現周期における前記入力パルス信号監視期間を設定する構成(第3の構成)にするとよい。
また、第2または第3の構成から成るデジタルフィルタにおいて、前記出力パルス信号生成部は、前記出力パルス信号を第1論理レベルから第2論理レベルに切り替えるときに前記入力パルス信号の論理切替タイミングを参照し、前記出力パルス信号を前記第2論理レベルから前記第1論理レベルに切り替えるときに前記内部パルス信号の論理切替タイミングを参照する構成(第4の構成)にするとよい。
また、第1〜第4いずれかの構成から成るデジタルフィルタにおいて、前記前段フィルタ部と前記ウィンドウフィルタ部は、共通の発振信号に同期して動作する構成(第5の構成)にするとよい。
また、第1〜第5いずれかの構成から成るデジタルフィルタにおいて、前記前段フィルタ部は、FIR[finite impulse response]フィルタ部である構成(第6の構成)にするとよい。
また、本明細書中に開示されている通信装置は、バス信号の入力を受け付けてコンパレータ入力信号を出力するローパスフィルタと、前記コンパレータ入力信号を閾値と比較して受信信号を出力するコンパレータと、送信信号の入力を受け付けてゲート信号を出力するゲート信号生成部と、前記ゲート信号に応じて前記バス信号を駆動する出力トランジスタと、前記受信信号の復号化処理や前記送信信号の符号化処理を行うロジック部と、を有し、前記ロジック部は、前記受信信号を前記入力パルス信号として受け付ける第1〜第6いずれかの構成から成るデジタルフィルタを実装しており、前記デジタルフィルタから出力される前記出力パルス信号のパルスエッジを基準として前記受信信号の復号化処理や前記送信信号の符号化処理を行う構成(第7の構成)とされている。
また、本明細書中に開示されている電子機器は、第7の構成から成る通信装置を有する構成(第8の構成)とされている。
また、本明細書中に開示されている通信システムは、第8の構成から成る電子機器と、前記電子機器に接続されて前記バス信号の伝送経路となるバスと、を有する構成(第9の構成)とされている。
なお、第9の構成から成る通信システムにおいて、前記バス信号はそのデータ値に応じてパルス幅が可変制御されるパルス幅変調信号である構成(第10の構成)にするとよい。
また、本明細書中に開示されている車両は、第9または第10の構成から成る通信システムを有する構成(第11の構成)とされている。
本明細書中に開示されている発明によれば、所望の通信規格に準拠しつつノイズを適切に除去することのできるデジタルフィルタ、並びに、これを用いた通信装置、電子機器、通信システム、及び、車両を提供することが可能となる。
車載通信システムの全体構成を示すブロック図 通信装置の一構成例を示すブロック図 復号化アルゴリズムの一例を示すタイミングチャート 符号化アルゴリズム(マスタ)の一例を示すタイミングチャート 符号化アルゴリズム(スレーブ)の一例を示すタイミングチャート 信号遅延の一例を示すタイミングチャート 受信波形の第1例を示すタイミングチャート 受信波形の第2例を示すタイミングチャート デジタルフィルタの一構成例を示すブロック図 FIRフィルタ部の一構成例を示すブロック図 FIRフィルタ部のノイズ除去効果を示すタイミングチャート ウィンドウフィルタ部の一動作例を示すタイミングチャート 復号化アルゴリズムの一変形例を示すタイミングチャート 車両Xの一構成例を示す外観図
<車載通信システム>
図1は、車載通信システムの全体構成を示すブロック図である。本構成例の車載通信システム1は、マスタ機器10と、スレーブ機器20と、バス30と、を有する。本図で示すように、本構成例の車載システム1では、単一のマスタ機器10と、1つないしは複数のスレーブ機器20と、を含むマスタ/スレーブ方式が採用されている。
マスタ機器10及びスレーブ機器20は、それぞれ、車載通信システム1を構築する電子機器であり、バス30を介して一線式の通信フォーマットに準拠したバス信号BUSの相互通信を行う。
バス30は、マスタ機器10やスレーブ機器20に接続されてバス信号BUSの伝送経路となる。バス信号BUSは、そのデータ値に応じてパルス幅(例えばローレベル幅)が可変制御されるパルス幅変調信号である。
<通信装置>
図2は、マスタ機器10とスレーブ機器20にそれぞれ搭載される通信装置の一構成例を示すブロック図である。本構成例の通信装置100は、マスタ機器10やスレーブ機器20に内蔵されたECU[electronic control unit]とバス30との双方向通信を仲介するインタフェイス装置であり、ロジック部110と、コンパレータ120と、ローパスフィルタ130と、ゲート信号生成部140と、出力トランジスタ150と、を含む。
ロジック部110は、バス信号BUSの送受信に際して受信信号RXの復号化処理や送信信号TXの符号化処理を行う。
コンパレータ120は、コンパレータ入力信号CMPIと所定の閾値電圧VTHとを比較して受信信号RXを生成し、これをロジック部110に出力する。なお、コンパレータ120には、ヒステリシス特性を持たせておくとよい。
ローパスフィルタ130は、バス信号BUSの入力を受け付けて、これに重畳するノイズ成分(高周波成分)を除去することにより、コンパレータ入力信号CMPIを生成し、これをコンパレータ120に出力する。
ゲート信号生成部140は、ロジック部110から送信信号TXの入力を受け付けてゲート信号SGを生成し、これを出力トランジスタ150のゲートに出力する。なお、ゲート信号生成部140は、ゲート信号SGの立上りスロープ/立下りスロープを調整する機能を備えている。すなわち、ゲート信号SGは、送信信号TXの立上りスロープ/立下りスロープを鈍らせた電圧信号となる。このようなスロープ調整機能を備えることにより、バス信号BUSの送信時におけるノイズ発生を抑えることが可能となる。
出力トランジスタ150は、オープンドレイン形式の出力段を形成するNチャネル型MOS[metal oxide semiconductor]電界効果トランジスタである。出力トランジスタ150のドレインは、バス信号BUSの印加端に接続されている。出力トランジスタ150のソースは、接地端に接続されている。出力トランジスタ150のゲートは、ゲート信号生成部140の出力端(=ゲート信号SGの印加端)に接続されている。また、本図では明示されていないが、バス信号BUSの印加端には、プルアップ抵抗が接続されている。このようにして接続された出力トランジスタ150は、ゲート信号SGがハイレベルであるときにオンし、ゲート信号SGがローレベルであるときにオフする。
なお、バス30に共通接続されている複数の通信装置100のうち、その全てが出力トランジスタ150をオフしているときにはバス信号BUSがハイレベルとなり、少なくとも一つが出力トランジスタ150をオンしているときにはバス信号BUSがローレベルとなる。すなわち、複数の通信装置100において、ハイレベル出力とローレベル出力が同時に行われた場合には、バス信号BUSの論理レベルとしてローレベルが優先される。
<復号化/符号化アルゴリズム>
図3は、ロジック部110における復号化アルゴリズム(マスタ/スレーブ共通)の一例を示すタイミングチャートであり、上から順に、受信信号RX、バスエッジ検出信号EDGE_RX、バス周期カウント値TCNT_RX、判定タイミング信号TMG、ロー期間カウント値LCNT、及び、内部受信信号RXDが描写されている。
受信信号RXは、バス信号BUS(本図では不図示)と同じく、そのデータ値に応じてパルス幅(例えばロー期間)が可変制御されるパルス幅変調信号である。本図の例に即して述べると、受信信号RXのデータ値が「1」であるときには、受信信号RXのロー期間が「T1」に設定されている。一方、受信信号RXのデータ値が「0」であるときには、受信信号RXのロー期間が「T0」に設定されている(ただしT1<T0)。
バスエッジ検出信号EDGE_RXは、ロジック部110における内部信号の一つである。受信信号RXの立下りエッジが検出されると、バスエッジ検出信号EDGE_RXにワンショットパルスが生成される。ただし、受信信号RXの立下りエッジが一度検出されると、以後、受信信号RXの論理判定タイミング(=判定タイミング信号TMGのワンショットパルス生成タイミング)が到来するまで、立下りエッジの再検出は行われない。
バス周期カウント値TCNT_RXは、ロジック部110における内部パラメータの一つである。バス周期カウント値TCNT_RXは、受信信号RXの立下りエッジが検出された時点で0にリセットされ、次周期における受信信号RXの立下りエッジが検出されるまで1つずつインクリメントされていく。従って、ロジック部110は、リセット直前のバス周期カウント値TCNT_RXから受信信号RXの周期T(延いてはバス信号BUSの周期T)を認識することができる。
判定タイミング信号TMGは、ロジック部110における内部信号の一つである。受信信号RXの立下りエッジが検出されてから所定の待機期間が経過した時点で、判定タイミング信号TMGにワンショットパルスが生成される。なお、上記の待機期間については、データ値「1」に相当する直近のロー期間「T1」を記憶しておき、その記憶値に所定のオフセット期間を足し合わせた長さに設定するとよい。
ロー期間カウント値LCNTは、ロジック部110における内部パラメータの一つである。ロー期間カウント値LCNTは、受信信号RXの立下りエッジが検出された時点で0にリセットされ、以後、受信信号RXのロー期間に亘って1つずつインクリメントされていく。従って、ロジック部110は、リセット直前のロー期間カウント値LCNTから受信信号RXのロー期間(T1またはT0)を認識することができる。
内部受信信号RXDは、ロジック部110における内部信号の一つである。内部受信信号RXDは、判定タイミング信号TMGのワンショットパルスをトリガとして受信信号RXをラッチすることにより生成される。従って、内部受信信号RXDの論理レベルは、受信信号RXのロー期間が「T1」であるときにハイレベルとなり、受信信号RXのロー期間が「T0」であるときにローレベルとなる。すなわち、内部受信信号RXDは、受信信号RXをそのロー期間(T1またはT0)に応じて復号化した2値の論理信号となる。
上記したように、ロジック部110における復号化アルゴリズムは、受信信号RXの立下りエッジを基準として動作している。そのため、受信信号RXにノイズ(破線を参照)が重畳して立下りエッジが誤検出されると、ロー期間カウント値LCNTが本来の値からずれてしまう。こうなると、次周期以降における受信信号RXの論理判定タイミングも全てずれてしまうので、復号化アルゴリズムが破綻してしまう。
図4は、ロジック部110における符号化アルゴリズム(マスタ)の一例を示すタイミングチャートであり、上から順に、外部クロック信号CLK、受信信号RX、クロックエッジ検出信号EDGE_CLK、バスエッジ検出信号EDGE_RX、クロック周期カウント値TCNT_CLK、バス周期カウント値TCNT_RX、第1内部送信信号TXD1、第2内部送信信号TXD0、及び、送信信号TXが描写されている。
外部クロック信号CLKは、周期Tを任意に設定するためのクロック信号であり、UART[universal asynchronous receiver transmitter]機能を用いてマスタ機器10に外部入力されている。ただし、外部クロック信号CLKの入力インタフェイスは、必ずしもUARTに限定されるものではない。外部クロック信号CLKの周波数f(=1/T)は、例えば、5〜20kHzの範囲で任意に設定することが可能である。一方、外部クロック信号CLKのデューティは、例えば50%に固定しておけばよい。
受信信号RXは、先にも述べたように、そのデータ値に応じてパルス幅(例えばロー期間)が可変制御されるパルス幅変調信号である。
クロックエッジ検出信号EDGE_CLKは、ロジック部110における内部信号の一つである。外部クロック信号CLKの立下りエッジが検出されると、クロックエッジ検出信号EDGE_CLKにワンショットパルスが生成される。ただし、外部クロック信号CLKの立下りエッジが一度検出されると、以後、外部クロック信号CLKの論理判定タイミングが到来するまで、立下りエッジの再検出は行われない。
バスエッジ検出信号EDGE_RXは、ロジック部110における内部信号の一つである。受信信号RXの立下りエッジが検出されると、バスエッジ検出信号EDGE_RXにワンショットパルスが生成される。ただし、受信信号RXの立下りエッジが一度検出されると、以後、受信信号RXの論理判定タイミングが到来するまで、立下りエッジの再検出は行われない。
クロック周期カウント値TCNT_CLKは、ロジック部110における内部パラメータの一つである。クロック周期カウント値TCNT_CLKは、外部クロック信号CLKの立下りエッジが検出された時点で0にリセットされ、次周期における外部クロック信号CLKの立下りエッジが検出されるまで1つずつインクリメントされていく。従って、ロジック部110は、リセット直前のクロック周期カウント値TCNT_CLKから外部クロック信号CLKの周期を認識することができる。
バス周期カウント値TCNT_RXは、ロジック部110における内部パラメータの一つである。バス周期カウント値TCNT_RXは、受信信号RXの立下りエッジが検出された時点で0にリセットされ、次周期における受信信号RXの立下りエッジが検出されるまで1つずつインクリメントされていく。従って、ロジック部110は、リセット直前のバス周期カウント値TCNT_RXから受信信号RXの周期(延いてはバス信号BUSの周期)を認識することができる。
第1内部送信信号TXD1は、ロジック部110における内部信号の一つである。第1内部送信信号TXD1は、クロックエッジ検出信号EDGE_CLKのワンショットパルスをトリガとして、データ値「1」に相当するロー期間T1だけハイレベルに立ち上げられるパルス信号である。
第2内部送信信号TXD0は、ロジック部110における内部信号の一つである。第2内部送信信号TXD0は、バスエッジ検出信号EDGE_RXのワンショットパルスをトリガとして、データ値「0」に相当するロー期間T0だけローレベルに立ち下げられるパルス信号である。
送信信号TXは、第1内部送信信号TXD1と第2内部送信信号TXD0を用いて生成されるパルス信号である。より具体的に述べると、送信信号TXのデータ値が「1」であるときには、第1内部送信信号TXD1のハイ期間に合わせて、送信信号TXのロー期間が「T1」に設定される。一方、送信信号TXのデータ値が「0」であるときには、第2内部送信信号TXD0のロー期間に合わせて、送信信号TXのロー期間が「T0」に設定される。すなわち、送信信号TXは、そのデータ値に応じてパルス幅(例えばロー期間)が可変制御されたパルス幅変調信号となる。
なお、マスタ機器10は、データ非送信時でもデータ値「1」(ロー期間「T1」)の送信信号TXを周期的に出力し続け、データ値「0」の送信信号TXを出力するときにのみ、送信信号TXのロー期間を「T0」に延長するように動作する。このような構成とすることにより、スレーブ機器20では、周期的にパルス駆動されるバス信号BUSに同期して、復号化処理や符号化処理を行うことが可能となる。
上記したように、マスタ機器10のロジック部110における符号化アルゴリズムは、先の復号化アルゴリズムと同じく、受信信号RXの立下りエッジを基準として動作している。そのため、受信信号RXにノイズ(破線を参照)が重畳して立下りエッジが誤検出されると、全てのタイミングがずれるので、符号化アルゴリズムが破綻してしまう。
図5は、ロジック部110における符号化アルゴリズム(スレーブ)の一例を示すタイミングチャートであり、上から順番に、受信信号RX、バスエッジ検出信号EDGE_RX、バス周期カウント値TCNT_RX、第2内部送信信号TXD0、及び、送信信号TXが描写されている。
受信信号RXは、先にも述べたように、そのデータ値に応じてパルス幅(例えばロー期間)が可変制御されるパルス幅変調信号である。
バスエッジ検出信号EDGE_RXは、ロジック部110における内部信号の一つである。受信信号RXの立下りエッジが検出されると、バスエッジ検出信号EDGE_RXにワンショットパルスが生成される。ただし、受信信号RXの立下りエッジが一度検出されると、以後、受信信号RXの論理判定タイミングが到来するまで、立下りエッジの再検出は行われない。
バス周期カウント値TCNT_RXは、ロジック部110における内部パラメータの一つである。バス周期カウント値TCNT_RXは、受信信号RXの立下りエッジが検出された時点で0にリセットされ、次周期における受信信号RXの立下りエッジが検出されるまで1つずつインクリメントされていく。従って、ロジック部110は、リセット直前のバス周期カウント値TCNT_RXから受信信号RXの周期(延いてはバス信号BUSの周期)を認識することができる。
第2内部送信信号TXD0は、ロジック部110における内部信号の一つである。第2内部送信信号TXD0は、バスエッジ検出信号EDGE_RXのワンショットパルスをトリガとして、データ値「0」に相当するロー期間T0だけローレベルに立ち下げられるパルス信号である。
送信信号TXは、第2内部送信信号TXD0を用いて生成されるパルス信号である。より具体的に述べると、送信信号TXのデータ値が「1」であるときには、一周期に亘って送信信号TXがハイレベルに固定される。一方、送信信号TXのデータ値が「0」であるときには、第2内部送信信号TXD0のロー期間に合わせて、送信信号TXのロー期間が「T0」に設定される。
このように、スレーブ機器20は、データ値「0」の送信信号TXを出力するときにのみ、送信信号TXをロー期間「T0」に亘ってローレベルに立ち下げるように動作する。先にも述べた通り、バス信号BUSの論理レベルとしてはローレベルが優先される。従って、マスタ機器10は、自身がデータ「0」を送信していないにも関わらず、バス信号BUSのロー期間が「T0」となっていることを受けて、スレーブ機器20がデータ「0」を送出していると認識することができる。
上記した通り、スレーブ機器20のロジック部110における符号化アルゴリズムは、先の復号化アルゴリズムと同じく、受信信号RXの立下りエッジを基準として動作している。そのため、受信信号RXにノイズ(破線を参照)が重畳して立下りエッジが誤検出されると、全てのタイミングがずれるので、符号化アルゴリズムが破綻してしまう。
<信号遅延>
図6は、通信装置100で生じる信号遅延の一例を示すタイミングチャートであり、上から順番に、バス信号BUS、受信信号RX、送信信号TX、及び、ゲート信号SGが描写されている。
本図で示すように、通信装置100で生じる信号遅延としては、コンパレータ120やローパスフィルタ130で生じる受信遅延d1、ロジック部110で生じるロジック遅延d2、及び、ゲート信号生成部140で生じる送信遅延d3を挙げることができる。通信装置100を所定の通信規格に準拠させるためには、これらの総遅延dtotal(=d1+d2+d3)を規格値範囲内に収める必要がある。
受信遅延d1を削減するためには、コンパレータ120の駆動電流を大きくしたり、ローパスフィルタ130のカットオフ周波数を高めたりすることが考えられる。また、送信遅延d3を削減するためには、ゲート信号生成部140のスルーレートを上げることが考えられる。
上記対策のうち、コンパレータ120の駆動電流増大やゲート信号生成部140のスルーレート上昇については、さほどノイズ耐性に影響を及ぼさない。しかしながら、ローパスフィルタ130のカットオフ周波数を高めると、ノイズ耐性が低下してしまう。
<EMSノイズ>
図7及び図8は、それぞれ、受信波形の一例を示すタイミングチャートであり、上から順に、バス信号BUSと受信信号RXが描写されている。なお、図7には、ノイズ振幅が比較的小さい場合(=バス信号BUSのハイレベルが12Vであるのに対して、ノイズ振幅が±8Vである場合)のシミュレーション結果を示している。一方、図8には、ノイズ振幅が比較的大きい場合(=バス信号BUSのハイレベルが12Vであるのに対して、ノイズ振幅が±30Vである場合)のシミュレーション結果を示している。
図7で示したように、ノイズ振幅が比較的小さい場合には、ローパスフィルタ130とコンパレータ120を用いることにより、バス信号BUSに重畳するノイズをほぼ除去することができる。
一方、図8で示したように、ノイズ振幅が比較的大きい場合には、ローパスフィルタ130とコンパレータ120を用いても、バス信号BUSに重畳するノイズを十分に除去することができない。ただし、バス信号BUSのローレベル期間に注目すると、ノイズ振幅が比較的大きい場合であっても、受信信号RXにノイズが重畳しにくいことが分かる。
先にも説明した通り、受信信号RXにノイズが重畳すると、ロジック部110における復号化処理や符号化処理に支障を生じる。そのため、ロジック部110には、受信信号RXに重畳するノイズを除去するための手段として、デジタルフィルタが実装されている。
<デジタルフィルタ>
図9は、ロジック部110に実装されるデジタルフィルタの一構成例を示すブロック図である。本構成例のデジタルフィルタ200は、FIRフィルタ部210と、ウィンドウフィルタ部220と、を含む。
FIRフィルタ部210は、所定の発振周波数fosc(例えば10MHz)を持つ発振信号OSCに同期して動作し、入力パルス信号INの入力を受け付けて内部パルス信号FIROを出力する前段フィルタ部として機能する。入力パルス信号INとしては、先述の受信信号RXが入力される。なお、FIRフィルタ部210は、リセット信号RSTに応じて内部パルス信号FIROの論理レベルを初期化する機能も備えている。
ウィンドウフィルタ部220は、FIRフィルタ部210と共通の発振信号OSCに同期して動作し、入力パルス信号INと内部パルス信号FIRO双方の入力を受け付けて出力パルス信号OUTを出力する。ウィンドウフィルタ部220は、入力パルス信号監視部221と、出力パルス信号生成部222と、を含む。なお、ウィンドウフィルタ部220は、FIRフィルタ部210と共通のリセット信号RSCに応じて出力パルス信号OUTの論理レベルを初期化する機能も備えている。
入力パルス信号監視部221は、内部パルス信号FIROの論理切替タイミングに基づいて設定される入力パルス信号監視期間にのみ入力パルス信号INの論理切替タイミングを監視し、その監視結果を出力パルス信号生成部222に送出する。
出力パルス信号生成部222は、入力パルス信号INと内部パルス信号FIROそれぞれの論理切替タイミングを参照して出力パルス信号OUTの論理レベルを切り替える。具体的に述べると、出力パルス信号生成部222は、出力パルス信号OUTをハイレベルからローレベルに立ち下げるときに入力パルス信号INの論理切替タイミング(=入力パルス信号監視部221の監視結果)を参照し、出力パルス信号OUTをローレベルからハイレベルに立ち上げるときに内部パルス信号FIROの論理切替タイミングを参照する。
なお、本図においては、説明の便宜上、FIRフィルタ部210とウィンドウフィルタ部220が各々独立の回路ブロックとしてハードウェア的に実装されているかのように描写されているが、FIRフィルタ部210とウィンドウフィルタ部220は、ロジック部110でのデジタル処理によってソフトウェア的に実装してもよい。
上記したように、ロジック部110は、受信信号RXを入力パルス信号INとして受け付けるデジタルフィルタ200を実装しており、デジタルフィルタ200から出力される出力パルス信号OUTのパルスエッジを基準として、受信信号RXの復号化処理や送信信号TXの符号化処理を行う構成とされている。
このような構成を採用することにより、所望の通信規格に準拠しつつ、受信信号RXに重畳するノイズを適切に除去することができる。従って、ロジック部110における受信信号RXの復号化処理や送信信号TXの符号化処理に支障を生じにくくなり、延いては、通信装置100のノイズ耐性を向上することが可能となる。
以下では、FIRフィルタ部210とウィンドウフィルタ部220をそれぞれ単独で用いるのではなく、両者を併用していることの技術的意義について詳細に説明する。
<FIRフィルタ部>
図10は、FIRフィルタ部210の一構成例を示すブロック図である。本構成例のFIRフィルタ部210は、m段(例えば16段)のシフトレジスタを形成するDフリップフロップ211(1)〜211(m)と、平均値算出部212と、閾値演算部213と、Dフリップフロップ214と、を含む。
Dフリップフロップ211(1)は、発振信号OSCに同期して、データ端(D)に入力される入力パルス信号INを取り込み、出力端(Q)からラッチ出力を行う。Dフリップフロップ211(k)(ただし、k=2、3、…、m−1、m)は、発振信号OSCに同期して、データ端(D)に入力されるDフリップフロップ211(k−1)の出力を取り込み、出力端(Q)からラッチ出力を行う。なお、Dフリップフロップ211(1)〜211(m)は、いずれも、リセット信号RSTに応じてラッチ出力を初期化する機能を備えている。
平均値算出部212は、発振信号OSCに同期して、Dフリップフロップ211(1)〜211(m)の各ラッチ出力を取り込み、それらの平均値S1を算出する。例えば、単純平均値を算出する場合、合計m段のラッチ出力のうち、n段のラッチ出力がハイレベルであれば、平均値S1の算出結果は「n/m」となる。なお、平均値算出部212は、リセット信号RSTに応じて平均値S1の算出結果を初期化する機能を備えている。
閾値演算部213は、平均値S1と閾値THとを比較して比較信号S2を生成する。例えば、S1≧THであればS2=Hとなり、S1<THであればS2=Lとなる。
Dフリップフロップ214は、発振信号OSCに同期して、データ端(D)に入力される比較信号S2を取り込み、出力端(Q)から内部パルス信号FIROとしてラッチ出力する。なお、Dフリップフロップ214は、リセット信号RSTに応じて内部パルス信号FIROを初期化する機能を備えている。
Dフリップフロップ211(1)〜211(m)から成るシフトレジスタの段数mや、閾値演算部213における閾値THについては、先出のコンパレータ120やローパスフィルタ130(いずれも図2を参照)の特性に基づいて適宜設定すればよい。ただし、閾値THを中心値(=1/2)からずらして設定した場合には、入力パルス信号INのデューティと内部パルス信号FIROのデューティとの間に差が生じるので、その点には留意が必要である。また、段数mや閾値THの調整を行っても十分なフィルタ特性が得られない場合、平均値算出部212では、重み付け平均値を算出するようにしてもよい。
図11は、FIRフィルタ部210でのノイズ除去効果を示すタイミングチャートであり、上から順に、バス信号BUS、ノイズ信号NOISE(=ノイズが重畳したバス信号BUSに相当)、入力パルス信号IN(=受信信号RX)、及び、内部パルス信号FIROが描写されている。なお、ここでは、シフトレジスタ段数mを16とし、ノイズ周波数を1MHzとし、発振信号OSCの周波数foscを20MHzとした場合のシミュレーション結果を示している。
本図で示したように、シフトレジスタ段数mを16とした場合には、発振信号OSCの周波数foscを20MHzまで高めても、ノイズをほぼ除去することができている。ただし、肝心のパルスエッジ近傍ではノイズを除去し切れていない。この事実を鑑みると、ロジック部110に実装するデジタルフィルタ200として、FIRフィルタ部210を単独で用いることについては、少し心許ないシミュレーション結果であると言える。
また、FIRフィルタ部210では、その回路構成上、少なからずフィルタ遅延が生じることから、内部パルス信号FIROのパルスエッジがバス信号BUSのパルスエッジに対して遅れてしまう。そのため、デジタルフィルタ200として、FIRフィルタ部210を単独で用いた場合には、通信装置100を所定の通信規格に準拠させることができなくなるおそれがある。
<ウィンドウフィルタ部>
図12は、ウィンドウフィルタ部220の一動作例を示すタイミングチャートであり、上から順番に、バス信号BUS(ノイズの重畳は省略)、入力パルス信号IN(=受信信号RX)、内部パルス信号FIRO、及び、出力パルス信号OUTが描写されている。
一般的なウィンドウフィルタでは、所定のタイミングで検出窓を開き、その検出窓が開いている間に検出対象信号のパルスエッジを検出する。しかしながら、検出窓を開くタイミングが固定されていた場合には、発振信号OSCの周波数ばらつきや外部クロック信号CLKの周波数設定に依存してノイズ耐性に変動を生じるおそれがある。そのため、検出窓を開くタイミングは、適宜可変制御してやることが望ましい。
また、先にも述べたように、ロジック部110における復号化アルゴリズムや符号化アルゴリズムは、受信信号RXの立下りエッジを基準として動作している。そのため、ウィンドウフィルタ部220には、受信信号RXの立下りエッジをできるだけ正確かつ迅速に検出することが求められている。
そこで、本構成例のウィンドウフィルタ部220には、検出窓を開くべきタイミングを事前に予測しておき、常に適切なタイミングで入力パルス信号INのパルスエッジを検出する機能を備えた入力パルス信号監視部221が設けられている。
入力パルス信号監視部221は、前周期における内部パルス信号FIROの論理切替タイミングに基づいて現周期における入力パルス信号監視期間(先述の検出窓に相当、図中のハッチング領域を参照)を設定する。
本図に即して具体的に述べると、まず、入力パルス信号監視部221は、内部パルス信号FIROのパルスエッジに基づいて、i番目の周期の長さ(以下では、説明の便宜上、周期T(i)と呼ぶ)を算出する。
次に、入力パルス信号監視部221は、先に算出しておいた周期T(i)に基づいて、(i+1)番目の周期における入力パルス信号監視期間の開始タイミング(=T(i)−α×Tosc、ただし、Tosc=1/fosc)を決定する。
例えば、上記のパラメータαとして、FIRフィルタ部210のシフトレジスタ段数mを設定することにより、(i+1)番目の周期では、内部パルス信号FIROがローレベルに立ち下がった後、周期T(i)からFIRフィルタ部210の最大遅延時間(=m×Tosc)を差し引いた時間(=T(i)−m×Tosc)が経過したタイミングで、入力パルス信号INのパルスエッジ監視が開始されることになる。
なお、上記のパラメータαを設定する際には、FIRフィルタ部210で生じるフィルタ遅延時間だけでなく、周期T(i)の検出ばらつき(±1%程度)を考慮してもよい。
また、入力パルス信号監視期間の幅W(i+1)についても、周期T(i)に基づいて適宜設定すればよい(例えば、W(i+1)=β×T(i))。
その後、入力パルス信号監視部221は、入力パルス信号監視期間が開始されてから、入力パルス信号INに現れる最先の立下りエッジを真とし、その検出結果を出力パルス信号生成部222に送出する。
出力パルス信号生成部222は、入力パルス信号INと内部パルス信号FIROそれぞれの論理切替タイミングを参照して出力パルス信号OUTの論理レベルを切り替える。
具体的に述べると、出力パルス信号生成部222は、出力パルス信号OUTをハイレベルからローレベルに立ち下げるときには、入力パルス信号監視部221の監視結果(=入力パルス信号INの立下りエッジ)を参照し、出力パルス信号OUTをローレベルからハイレベルに立ち上げるときには、内部パルス信号FIROの立上りエッジを参照する。
すなわち、入力パルス信号IN(=受信信号RX)の立下りエッジについては、通信規格の要求に応えるべく、できるだけ迅速かつ正確に検出しなければならない。そこで、ウィンドウフィルタ部220では、ノイズは多いが遅延の小さい入力パルス信号INを監視対象とし、遅延は大きいがノイズの少ない内部パルス信号FIROに基づいて設定された入力パルス信号監視期間内に存在する立下りエッジを取り込む構成が採用されている。
一方、入力パルス信号IN(=受信信号RX)の立上りエッジについては、立下りエッジほどシビアな制約が課されていない。そこで、ウィンドウフィルタ部220では、ノイズがほぼ除去されている内部パルス信号FIROの立上りエッジを直接的に取り込む構成が採用されている。
ただし、立下りエッジと立上りエッジの検出手法が異なることに起因して、入力パルス信号INのデューティと出力パルス信号OUTのデューティとの間に差が生じるので、その点には留意が必要である。
なお、出力パルス信号生成部222では、出力パルス信号OUTの立下りエッジ及び立上りエッジの確定後、仕様を満たさない逆エッジがいずれも無効とされる。
<復号化アルゴリズム(一変形例)>
図13は、ロジック部110における復号化アルゴリズムの一変形例を示すタイミングチャートであり、上から順に、受信信号RX、ロー期間カウント値LCNT、及び、内部受信信号RXDが描写されている。
受信信号RXは、先にも述べたように、そのデータ値に応じてパルス幅(例えばロー期間)が可変制御されるパルス幅変調信号である。本図の例に即して述べると、受信信号RXのデータ値が「1」であるときには、受信信号RXのロー期間が「T1」に設定されている。一方、受信信号RXのデータ値が「0」であるときには、受信信号RXのロー期間が「T0」に設定されている(ただしT1<T0)。
ロー期間カウント値LCNTは、ロジック部110における内部パラメータの一つであり、受信信号RXの立下りエッジが検出された時点で0にリセットされ、以後、受信信号RXのロー期間に亘って1つずつインクリメントされていく。
内部受信信号RXDは、ロジック部110における内部信号の一つであり、受信信号RXのロー期間が「T1」であるときにハイレベルとなり、受信信号RXのロー期間が「T0」であるときにローレベルとなる。
なお、先出の図3では、受信信号RXの立下りエッジが検出された後、所定の論理判定タイミングで受信信号RXをラッチすることにより、内部受信信号RXDの論理レベルが確定されていた。ただし、上記の論理判定タイミングが設定される受信信号RXのハイレベル期間には、ノイズが重畳しやすいとの知見がある(先出の図8を参照)。そのため、内部受信信号RXDの論理レベルを誤判定してしまう懸念が大きい。
そこで、本変形例の復号化アルゴリズムでは、図中の破線で示した論理判定タイミング(例えば(15/16)×T)で、ロー期間カウント値LNCT(=ロー期間の長さ)と所定の閾値LCNTthとの比較判定を行う構成が採用されている。なお、閾値LCNTthとしては、データ値「1」に相当する直近のロー期間「T1」を記憶しておき、その記憶値に所定のオフセット値を足し合わせて算出すればよい。
本図の例に即して述べると、上記の論理判定タイミングにおいて、LCNT≦LCNTthであれば内部受信信号RXDがハイレベルとされ、LCNT>LCNTthであれば内部受信信号RXDがローレベルとされる。
先にも述べたように、受信信号RXのローレベル期間には、ノイズが重畳しにくいとの知見がある(先出の図7や図8を参照)。従って、ロー期間カウント値LCNTと閾値LCNTthとの比較結果に基づいて内部受信信号RXDの論理レベルを確定する構成であれば、受信信号RXの復号精度を高めることができると考えられる。
<車両への適用>
図14は、車両Xの一構成例を示す外観図である。本構成例の車両Xは、バッテリから電力供給を受けて動作する種々の電子機器X11〜X18を搭載している。なお、電子機器X11〜X18の搭載位置については、図示の便宜上、実際とは異なる場合がある。
電子機器X11は、エンジンに関連する制御(インジェクション制御、電子スロットル制御、アイドリング制御、酸素センサヒータ制御、及び、オートクルーズ制御など)を行うエンジンコントロールユニットである。
電子機器X12は、HID[high intensity discharged lamp]やDRL[daytime running lamp]などの点消灯制御を行うランプコントロールユニットである。
電子機器X13は、トランスミッションに関連する制御を行うトランスミッションコントロールユニットである。
電子機器X14は、車両Xの運動に関連する制御(ABS[anti-lock brake system]制御、EPS[electric power steering]制御、電子サスペンション制御など)を行うボディコントロールユニットである。
電子機器X15は、ドアロックや防犯アラームなどの駆動制御を行うセキュリティコントロールユニットである。
電子機器X16は、ワイパー、電動ドアミラー、パワーウィンドウ、ダンパー(ショックアブソーバー)、電動サンルーフ、及び、電動シートなど、標準装備品やメーカーオプション品として、工場出荷段階で車両Xに組み込まれている電子機器である。
電子機器X17は、車載A/V[audio/visual]機器、カーナビゲーションシステム、及び、ETC[electronic toll collection system]など、ユーザオプション品として任意で車両Xに装着される電子機器である。
電子機器X18は、車載ブロア、オイルポンプ、ウォーターポンプ、バッテリ冷却ファンなど、高耐圧系モータを備えた電子機器である。
なお、先述の車載通信システム1は、電子機器X11〜X18相互間の通信手段として車両Xに組み込むことが可能である。
<その他の変形例>
なお、上記の実施形態では、車載通信システムのEMSノイズ対策を例に挙げて詳細な説明を行ったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、その他の用途に供される通信システム全般の耐ノイズ性能(延いては通信精度)を向上させるために広く適用することが可能である。
また、上記の実施形態では、バス信号BUSのローレベル期間中にノイズが重畳しにくい受信信号RX(図7及び図8を参照)を取り扱う構成を挙げて説明を行ったが、フィルタの乗数などを適宜調整することにより、ローレベル期間中のノイズ耐性がさほど高くない入力信号についても対応することが可能である。
また、上記の実施形態では、入力パルス信号INに重畳するノイズを大まかに除去する前段フィルタ部として、FIRフィルタ部210を用いる構成を例示したが、これに代えて、他方式の前段フィルタ部(IIR[infinite impulse response]フィルタ部など)を適用しても構わない。
このように、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本発明は、例えば、車両に搭載される車載通信システムに適用することが可能である。
1 車載通信システム
10 マスタ機器(電子機器)
20 スレーブ機器(電子機器)
30 バス
100 通信装置
110 ロジック部
120 コンパレータ
130 ローパスフィルタ
140 ゲート信号生成部
150 出力トランジスタ
200 デジタルフィルタ
210 FIRフィルタ部(前段フィルタ部)
211(1)〜211(m) Dフリップフロップ
212 平均値算出部
213 閾値演算部
214 Dフリップフロップ
220 ウィンドウフィルタ部
221 入力パルス信号監視部
222 出力パルス信号生成部
X 車両
X11〜X18 電子機器

Claims (10)

  1. 入力パルス信号の入力を受け付けて内部パルス信号を出力する前段フィルタ部と、
    前記入力パルス信号と前記内部パルス信号の入力を受け付けて出力パルス信号を出力するウィンドウフィルタ部と、
    を有し、
    前記ウィンドウフィルタ部は、
    前記内部パルス信号の論理切替タイミングに基づいて設定される入力パルス信号監視期間にのみ前記入力パルス信号の論理切替タイミングを監視する入力パルス信号監視部と、
    前記入力パルス信号と前記内部パルス信号それぞれの論理切替タイミングを参照して前記出力パルス信号の論理レベルを切り替える出力パルス信号生成部と、
    を含むことを特徴とするデジタルフィルタ。
  2. 前記入力パルス信号監視部は、前周期における前記内部パルス信号の論理切替タイミングに基づいて現周期における前記入力パルス信号監視期間を設定することを特徴とする請求項に記載のデジタルフィルタ。
  3. 前記出力パルス信号生成部は、前記出力パルス信号を第1論理レベルから第2論理レベルに切り替えるときに前記入力パルス信号の論理切替タイミングを参照し、前記出力パルス信号を前記第2論理レベルから前記第1論理レベルに切り替えるときに前記内部パルス信号の論理切替タイミングを参照することを特徴とする請求項または請求項に記載のデジタルフィルタ。
  4. 前記前段フィルタ部と前記ウィンドウフィルタ部は、共通の発振信号に同期して動作することを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のデジタルフィルタ。
  5. 前記前段フィルタ部は、FIR[finite impulse response]フィルタ部であることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のデジタルフィルタ。
  6. バス信号の入力を受け付けてコンパレータ入力信号を出力するローパスフィルタと、
    前記コンパレータ入力信号を閾値と比較して受信信号を出力するコンパレータと、
    送信信号の入力を受け付けてゲート信号を出力するゲート信号生成部と、
    前記ゲート信号に応じて前記バス信号を駆動する出力トランジスタと、
    前記受信信号の復号化処理や前記送信信号の符号化処理を行うロジック部と、
    を有し、
    前記ロジック部は、前記受信信号を前記入力パルス信号として受け付ける請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のデジタルフィルタを実装しており、前記デジタルフィルタから出力される前記出力パルス信号のパルスエッジを基準として前記受信信号の復号化処理や前記送信信号の符号化処理を行うことを特徴とする通信装置。
  7. 請求項に記載の通信装置を有することを特徴とする電子機器。
  8. 請求項に記載の電子機器と、
    前記電子機器に接続されて前記バス信号の伝送経路となるバスと、
    を有することを特徴とする通信システム。
  9. 前記バス信号は、そのデータ値に応じてパルス幅が可変制御されるパルス幅変調信号であることを特徴とする請求項に記載の通信システム。
  10. 請求項または請求項に記載の通信システムを有することを特徴とする車両。
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