JPH1169867A - センサレスdcブラシレスモータの制御駆動装置および制御駆動方法 - Google Patents

センサレスdcブラシレスモータの制御駆動装置および制御駆動方法

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JPH1169867A
JPH1169867A JP9216260A JP21626097A JPH1169867A JP H1169867 A JPH1169867 A JP H1169867A JP 9216260 A JP9216260 A JP 9216260A JP 21626097 A JP21626097 A JP 21626097A JP H1169867 A JPH1169867 A JP H1169867A
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voltage
duty ratio
control
brushless motor
pulse width
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JP9216260A
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English (en)
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誠 ▲吉▼田
Makoto Yoshida
Naomi Goto
尚美 後藤
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P1/00Arrangements for starting electric motors or dynamo-electric converters
    • H02P1/16Arrangements for starting electric motors or dynamo-electric converters for starting dynamo-electric motors or dynamo-electric converters
    • H02P1/24Arrangements for starting electric motors or dynamo-electric converters for starting dynamo-electric motors or dynamo-electric converters for starting an individual ac commutator motor

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  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)
  • Control Of Direct Current Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズの影響を受けずにDCブラシレスモー
タの固定子巻線の誘起電圧の読み取りが可能なDCブラ
シレスモータの制御駆動装置を提供する。 【解決手段】 直流電源VDCから入力された直流電圧を
PWM電圧に変換するスイッチング回路11と、スイッ
チング回路11のスイッチング動作を制御する制御装置
13とを備え、DCブラシレスモータ7をPWM電圧制
御する制御駆動装置において、制御装置13は、固定子
巻線8に誘起されるパルス列状の誘起電圧のパルスの高
さを検出する電圧検出部31と、電圧検出部31による
検出結果に基づきモータ7へ印加するPWM電圧のデュ
ーティ比を制御するデューティ比制御部28と、デュー
ティ比または誘起電圧のパルス幅に応じてPWM電圧を
搬送する搬送波のキャリア周期を変更するキャリア周期
制御部27とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はDCブラシレスモー
タをPWM電圧制御する制御駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車用エアコンの圧縮機駆動モ
ータや走行用モータでは、回転子に永久磁石を用いた効
率のよいDCブラシレスモータが用いられている。図6
に、モータの誘起電圧から回転子の位置を検出してDC
ブラシレスモータ(以下、「モータ」という。)をPW
M(Pulse Width Modulation)電圧制御する従来の制御
駆動装置の概略ブロック図を示す。モータの制御駆動装
置(以下、「インバータ」という。)は、直流電源VDC
からの直流電圧をPWM電圧に変換するスイッチング回
路11と、スイッチング回路11を制御する制御装置1
3aと、モータ7の回転子9の位置を検出する位置検出
部14とから構成される。ここで、位置検出部14はア
ナログ回路により構成され、制御装置13aは半導体L
SIチップにより構成されている。
【0003】このように構成されたインバータは、モー
タ起動時の運転モードである起動運転モードと、定常運
転時の運転モードである通常運転モードとを有してい
る。起動運転モードでは、固定子巻線8への誘起電圧が
小さく、それによって回転子9の位置を検出することは
できないので、制御装置13aによりモータ7の回転子
9の位置とは無関係にスイッチング回路11の動作が制
御され、モータ7に印加されるPWM電圧が制御され
る。モータ7の起動後、モータ7が所定の回転数になる
と、起動運転モードから通常運転モードへと移行する。
通常運転モードでは、位置検出部14によりモータ7の
固定子巻線8に発生する誘起電圧に基づいて回転子9の
位置が検出され、検出された回転子9の位置に基づいて
制御装置13aによりスイッチング回路11の動作が制
御され、PWM電圧が制御される。このとき、PWM電
圧は、PWM電圧を搬送するときの周期であるキャリア
周期およびデューティ比によって決定される。キャリア
周期およびデューティ比は制御装置13aにより制御さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、モータをイン
バータ制御する際には、低騒音化のためにPWM電圧制
御におけるキャリア周期は小さい方がよく、数十μSか
ら数百μSと小さく設定されている。また、PWM電圧
のパルス幅はキャリア周期とデューティ比により決定さ
れるので、特に、低回転でモータを運転する際には、デ
ューティ比も小さくなり、パルス幅が最も小さい条件と
なる。図7はパルス幅が小さいときの固定子巻線8の端
子電圧をVDCのマイナス端子からみた一相分の電圧波形
を示したものである。図7の(a)において、xで示す
部分は誘起電圧を示し、yで示す部分は印加電圧を示
す。図7の(b)は誘起電圧パルス列を拡大した図であ
る。図7の(b)からわかるように、誘起電圧の各パル
スには、モータ7の固定子巻線8のインダクタンスとス
イッチング素子A〜Fの浮遊容量とにより発生する誘導
ノイズが重畳している。そして、図に示すようにパルス
幅が小さいため、パルス全体においてノイズの影響を受
けている。従来の位置検出部14においては、アナログ
フィルタ回路によりこのノイズ成分を除去していた。し
かし、アナログフィルタ回路を用いた場合、フィルタ回
路の周波数特性により安定した特性が得られないという
問題や、遅延の問題等がある。
【0005】ところで、上記の位置検出部14を介さず
にモータ7からの誘起電圧を制御装置13aに直接入力
し、モータの駆動を制御する方式が最近考えられている
(以下、この制御を「マイコン制御」という。)。しか
し、このマイコン制御の場合、起動時のパルス幅が小さ
い状況においては、前述のように誘導ノイズ成分による
電圧変動のため、誘起電圧の値(パルスの高さ)を正確
に読み取れないという問題がある。
【0006】また、マイコン制御のインバータを自動車
用エアコンの圧縮機に応用する場合を考えると、(1)
一般に、自動車用エアコンのインバータは室内エアコン
のインバータと比較して、PWM電圧制御におけるキャ
リア周期を小さくする必要がある(例えば、電気自動車
用エアコンのキャリア周期は100μs程度、家庭用エ
アコンのキャリア周期は250μs程度である。)、
(2)電気自動車における走行用のインバータ、内燃機
関自動車における点火プラグ等のように、自動車内では
複数のノイズ発生源がある、ということからノイズの影
響がさらに問題となる。
【0007】以上の点から、センサレスDCブラシレス
モータの制御駆動装置において、マイコン制御を行う場
合、ノイズの影響を受けずにモータの誘起電圧を正確に
読み取る技術が要望され、特に、電気自動車またはハイ
ブリッド電気自動車において、センサレスDCブラシレ
スモータの制御駆動装置を用いる場合に強く要望され
る。
【0008】本発明は、上記問題を解決すべくなされた
ものであり、その目的とするところは、ノイズの影響を
受けずにモータの固定子巻線の誘起電圧を正確に読み取
ることが可能なDCブラシレスモータの制御駆動装置を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係るDCブラシレスモータの制御駆動装置
は、直流電源から入力された直流電圧をスイッチング動
作によりパルス列状のPWM電圧に変換するスイッチン
グ回路と、該スイッチング回路のスイッチング動作を制
御する制御部とを備え、永久磁石からなる回転子と固定
子巻線とを有するDCブラシレスモータに対して、パル
ス列状のPWM電圧を印加することにより該モータを駆
動する制御駆動装置において、前記制御部は、前記回転
子の位置または回転数を検出するために、前記回転子の
回転により前記固定子巻線に誘起されるパルス列状の誘
起電圧を検出する電圧検出部と、少なくとも該電圧検出
部により検出された誘起電圧の値に基づいて、前記モー
タへ印加するPWM電圧のデューティ比を制御するデュ
ーティ比制御部と、前記デューティ比または前記誘起電
圧のパルス幅に応じて前記PWM電圧を搬送する搬送波
の周期であるキャリア周期を変更するキャリア周期制御
部とを備える。
【0010】また、前記DCブラシレスモータの制御駆
動装置において、前記キャリア周期制御部は、前記デュ
ーティ比または前記誘起電圧のパルス幅が所定値以下に
なったときに、前記キャリア周期を増大させるようにし
てもよい。このように、パルス幅が小さくノイズの影響
を受けやすい状態になったときに、パルス幅を広げるこ
とにより、パルス幅においてノイズの影響を受けない安
定した領域を確保できる。
【0011】さらに、前記DCブラシレスモータの制御
駆動装置において、前記キャリア周期制御部は、前記デ
ューティ比または前記誘起電圧のパルス幅が第1の所定
値以下になったときにキャリア周期を増大させ、前記第
1の所定値より大きい第2の所定値以上になったときに
キャリア周期を減少させるようにして、パルス幅に対す
るキャリア周期の変化においてヒステリシス特性を有す
るようにしてもよい。
【0012】本発明に係るDCブラシレスモータの制御
駆動方法は、モータの回転子の回転によりモータの固定
子巻線に誘起されるパルス列状の誘起電圧のパルスの高
さを検出する第1のステップと、少なくとも該検出結果
に基づき前記モータへ印加するPWM電圧のデューティ
比を制御する第2のステップと、該デューティ比または
前記誘起電圧のパルス幅に応じて前記PWM電圧を搬送
する搬送波の周期であるキャリア周期を変更する第3の
ステップとを有する。
【0013】また、前記DCブラシレスモータの制御駆
動方法において、前記第3のステップは、前記デューテ
ィ比または前記誘起電圧のパルス幅が所定値以下になっ
たときに、前記キャリア周期を増大させるようにしても
よい。
【0014】また、前記DCブラシレスモータの制御駆
動方法において、前記第3のステップは、前記デューテ
ィ比または前記誘起電圧のパルス幅が第1の所定値以下
になったときにキャリア周期を増大させ、前記第1の所
定値より大きい第2の所定値以上になったときにキャリ
ア周期を減少させるようにしてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を用いて本発明
に係るDCブラシレスモータの制御駆動装置の実施の形
態を説明する。
【0016】図1は、DCブラシレスモータの制御駆動
装置の実施形態の概略ブロック図である。図において、
DCブラシレスモータの制御駆動装置(以下、「インバ
ータ」という。)はスイッチング回路11と制御装置1
3とからなる。スイッチング回路11は、スイッチング
素子A,D、スイッチング素子B,E、スイッチング素
子C,Fがそれぞれ対をなして構成される。制御装置1
3は、出力制御部23と、周波数制御部25と、キャリ
ア周期制御部27と、デューティ比制御部28と、回転
子位置検出部29と、電圧検出部31とから構成され
る。スイッチング回路11の各スイッチング素子対の中
点(対を構成するスイッチング素子間の接続点)はDC
ブラシレスモータ7(以下、「モータ」という。)の
U,V,Wの各相の固定子巻線8にそれぞれ接続されて
いる。また、インバータは直流電源VDCに接続されてお
り、直流電源VDCには本インバータと並列に走行用モー
タ51を制御する走行用インバータ53が接続されてい
る。モータ7のW相の巻線の一端は抵抗45,46の直
列回路に接続されている。すなわち、本実施形態のイン
バータでは、モータ7の回転子9の位相情報を従来の位
置検出部等の回路を介さずに制御装置13に直接入力し
て読み取るようにしている。
【0017】このように構成されたインバータにおいて
は、制御装置13からの制御信号に基づきスイッチング
回路11のスイッチング素子A〜Fのオン・オフが制御
され、モータ7に印加されるPWM(Pulse Width Modu
lation)電圧が制御される。具体的には、各スイッチン
グ素子A〜Fのベースに図2に示すようなベース信号が
入力される。各スイッチング素子A〜Fはベース信号が
「High」レベルのときにオンし、「Low」レベル
のときにオフする。ベース信号はデューティ制御されて
おり、TCRYはこのときの搬送波の周期であるキャリア
周期を表す。TONはスイッチング素子がオンしている時
間であり、ベース信号のパルス幅を表す。デューティ比
Dは(TON/TCRY)×100%で表される。キャリア
周期TCRYは制御装置13中のキャリア周期制御部27
により制御され、デューティ比Dはデューティ比制御部
28により制御される。また、モータ7の回転数(周波
数)は周波数制御部25により制御される。以下に、制
御装置13内の各部のそれぞれの動作について説明す
る。
【0018】本インバータにおいても、従来技術のもの
と同様に起動運転モードと通常運転モードとを有する。
起動運転モードにおいて、モータ7は前述のように、回
転子9の位置とは無関係に所定のデューティ比、キャリ
ア周期及び周波数が制御され、モータが起動される。
【0019】次に、通常運転モードにおける動作につい
て説明する。通常運転モードにおいては、制御装置13
に対して外部よりモータ7の回転数の制御目標値を示す
回転数指令が入力される。周波数制御部25は、回転数
指令に基づいて固定子巻線8に対する転流を制御し、モ
ータ7の周波数を制御する。すなわち、周波数制御部2
5は、回転数指令に基づきベース信号の周波数を制御す
るための制御信号を出力制御部23に出力する。また、
電圧検出部31においては、固定子巻線8の誘起電圧が
抵抗45,46により分圧されて入力され、デジタル信
号に変換され、回転子位置検出部29に出力される。回
転子位置検出部29では、電圧検出部31からの出力に
基づき、回転子9の位置が検出される。また、その時間
的な変化が計算されることで回転数も検出される。デュ
ーティ比制御部28は、回転子位置検出部29により検
出された回転子位置に基づいて、回転子が常時、所定の
位置に来るようにデューティ比を制御する。キャリア周
期制御部27は、デューティ比制御部28からの出力に
基づきベース信号の搬送波のキャリア周期を制御する
(詳細は後述)。出力制御部23は、周波数制御部25
およびキャリア周期制御部27からの制御信号に基づき
スイッチング回路11に対してスイッチング素子A〜F
のオン・オフを制御するベース信号を出力する。
【0020】本実施形態のインバータでは、モータ7の
回転子9の位置(位相)情報を制御装置13に直接読み
込むマイコン制御を行う。したがって、従来技術で述べ
たように誘起電圧に重畳するノイズの問題を解決する必
要がある。そこで、本実施形態では、キャリア周期制御
部27においてキャリア周期を変化させることによりこ
の問題を解決している。以下に、このキャリア周期制御
部27の動作について説明する。
【0021】図3に、キャリア周期制御部27の動作の
フローチャートを示す。キャリア周期制御部27は、デ
ューティ比制御部28からの出力に基づき、現在のデュ
ーティ比D(%)の値及び現在のキャリア周期T
CRY(μs)の値を読み込む(S11)。なお、本実施形
態では、通常、キャリア周期は100〜200μsに、
デューティ比は最小5%に設定されている。デューティ
比及びキャリア周期の値を読み込んだ後、現在の誘起電
圧のパルス幅を計算する(S12)。ここで、誘起電圧
のパルス幅は印加電圧のパルス幅に等しく、パルス幅T
ON=デューティ比D×キャリア周期TCRY/100で算
出される。その後、キャリア周期TCRYが100μsであ
るか否かを判断する(S13)。キャリア周期TCRY
100μsに等しい場合(ステップS13でYes)
は、パルス幅TONが第1のしきい値(ここでは10μs
に設定)より小さいか否かを判断する(S14)。パル
ス幅TONが第1のしきい値より小さい場合(ステップS
14でYes)、キャリア周期を200μsに設定し
(S15)、ステップS16に進む。
【0022】このように、本インバータにおいては、図
4の(a)のように誘起電圧パルスのパルス幅が小さく
ノイズの影響を受けやすい場合に、図4の(b)のよう
にキャリア周期TCRYを大きくすることによりパルス幅
を大きくする。これにより、ノイズの影響を受けない時
間領域Tsを確保し、この時間領域Ts内で制御装置13
が誘起電圧を読み込むことにより誘起電圧の正確な値
(以下、「真値」という。)を得ることができる。キャ
リア周期TCRYの具体的な設定については後述する。
【0023】また、キャリア周期TCRYが100μsに等
しくない場合(ステップS13でNo)は、パルス幅T
ONが第2のしきい値(ここでは24μsに設定)より小
さいか否かを判断する(S17)。ここで、第2のしき
い値は第1のしきい値よりも大きい値に設定してある。
パルス幅TONが第2のしきい値より大きい場合(ステッ
プS17でYes)、キャリア周期TCRYを100μsに
設定し(S18)、ステップS16に進む。パルス幅T
ONが第2のしきい値以下の場合(ステップS17でN
o)はステップS16に進む。ステップS16では、キ
ャリア周期TCRYに基づいてパルス幅TONおよびターン
オフ時間TOFF(=TCRY−TON)を計算する。キャリア
周期制御部27は、インバータ動作中において上記処理
を所定時間毎に繰り返すことにより、パルス幅に基づい
てノイズの影響を受けないように最適にキャリア周期を
変化させる。
【0024】なお、ステップS14およびS17におい
て、パルス幅を、第1のしきい値と第2のしきい値との
2つのしきい値と比較しているのは、キャリア周期の設
定においてパルス幅に対してヒステリシス特性を持たせ
るためであり、ステップS16を取り除き、単に第1の
しきい値(10μs)のみでキャリア周期を設定するよ
うにしてもよい。
【0025】また、上記制御では、ステップS14およ
びステップS17においてパルス幅と所定のしきい値と
を比較し、キャリア周期を変化させていたが、パルス幅
はデューティ比に比例するため、ステップS14および
ステップS17において、デューティ比と所定のしきい
値とを比較し、その比較結果に基づいてキャリア周期を
変化させるようにしても同様の結果が得られることは明
らかである。
【0026】以下に、キャリア周期TCRYの設定につい
て説明する。図4において、時間Tnはノイズによる振
動成分が顕著に現われる時間(以下、「ノイズ時間」と
いう。)である。時間Tsはノイズによる電圧振動が収
まってからパルスが終了するまでの時間(以下、「安定
時間」という。)であり、この間では、誘起電圧の真値
に近い値が得られる。制御装置13はこの時間内に誘起
電圧を読み込む。本インバータ装置では、パルス幅が小
さくなり安定時間Tsがほとんどゼロとなり正確な誘起
電圧の読み込みが不可能となる場合に、キャリア周期を
大きくすることによりパルス幅を広げ、この安定時間T
sを大きくするようにしている。キャリア周期TCRYはパ
ルス幅TONおよびデューティ比Dを用いて次式で表され
る。 TCRY=TON/D×100 …(1) 安定時間Tsを確保するため、パルス幅TONはノイズ時
間Tnより大きくとる必要がある。このため、キャリア
周期TCRYは次式の関係を満たすように設定される。 TCRY=TON/D×100>Tn/D×100 …(2)
【0027】また、ここで、ノイズ時間Tnは、例え
ば、以下のようにして設定される。図5は誘起電圧パル
スを示した図である。図5に示すように、パルスの開始
から時間T0経過時点での第1のパルスの値x0と、その
パルスの真値xt1との誤差をΔx(=|x0−xt1|)
とする。また、第1のパルスの真値xt1と、第2のパル
スの真値xt2との差をΔy(=|xt2−xt1|)とす
る。このとき、時間T0以降において、Δx<Δyの関
係を満たすような時間T0をノイズ時間Tnとする。この
ようにしてノイズ時間Tnを設定することにより誘起電
圧の上昇または下降の傾向の情報を損なわず、かつ、ノ
イズ振動成分が十分小さくなるノイズ時間Tnを求める
ことができる。また、別の方法としてノイズ時間Tn
その時間以降のパルスの値と真値との誤差が所定値以内
に収まる時間に設定してもよい。本実施形態の場合、こ
のようにしてノイズ時間Tnを設定すると8μs程度とな
る。
【0028】また、ステップS13における第1のしき
い値もノイズ時間Tnに基づいて設定される。すなわ
ち、パルス幅Tonがノイズ時間Tn以下になると、真値
を読み込める安定時間Tsがなくなるため、安定時間Ts
を確保するために第1のしきい値は次式の関係を満たす
ように設定される。 第1のしきい値>Tn …(3)
【0029】以上のようにして、本実施形態のインバー
タでは、キャリア周期制御部27がパルス幅またはデュ
ーティ比が所定値以下のとき、すなわち、パルス幅が小
さくノイズの影響により誘起電圧を正確に読み込めない
状態となったときにキャリア周期を大きくする。これに
より、誘起電圧のパルス幅が広がるため、図4に示すよ
うにパルスの高さの真値を示す時間領域が増加する。こ
の時間領域内において誘起電圧のパルスの高さを読み取
ることによりノイズの影響を受けずに誘起電圧の値を正
確に読み取ることができる。
【0030】なお、上記インバータにおいては、デュー
ティ比制御部28は回転数指令及び回転子9の位置に基
づいてデューティ比を制御し、また、周波数制御部25
は回転数指令に基づいて固定子巻線8への転流を制御す
ることによりモータ7の周波数を制御していた。これに
対し、デューティ比制御部28が回転数指令及び回転子
位置検出部29で検出される回転子9の回転数に基づい
てデューティ比を制御し、また、周波数制御部25が回
転子位置検出部29で検出される回転子9の位置に基づ
いて転流を制御することによりモータ7の周波数を制御
するようにしてもよく、この場合も上記の場合と同様
に、誘起電圧のパルス幅またはデューティ比の値に応じ
てキャリア周期を変化させることにより、ノイズの影響
を受けずに誘起電圧の値を正確に読み取ることができ
る。
【0031】
【発明の効果】本発明のDCブラシレスモータの制御駆
動装置によれば、デューティ比またはモータ固定子の誘
起電圧パルスのパルス幅が所定値よりも小さいときにキ
ャリア周期を大きくすることによりパルス幅を大きくす
る。これにより、マイコン制御の場合でも、ノイズの影
響を受けずに、誘起電圧の値を正確に読み込むことがで
きる。また、位置検出部等を介さずに誘起電圧の値を直
接制御部にて読み取ることが可能となるため、制御駆動
装置の小型化、低コスト化が図れる。さらに、アナログ
回路で問題となる検出遅れがなくなるので、より高精度
にモータを制御することができ、効率や起動性の向上等
の性能の向上も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 DCブラシレスモータの制御駆動装置の実施
の形態1の概略ブロック図。
【図2】 スイッチング回路に対するベース信号波形お
よび誘起電圧波形を示す図。
【図3】 キャリア周期制御部のフローチャート。
【図4】 キャリア周期を変化させたときの誘起電圧の
パルス波形を示した図。
【図5】 ノイズ時間Tnの求め方を説明するための
図。
【図6】 従来のDCブラシレスモータの制御駆動装置
の概略ブロック図。
【図7】 従来のDCブラシレスモータの制御駆動装置
におけるU相電圧波形と誘起電圧のパルス波形を示した
図。
【符号の説明】
7…モータ、 8…固定子巻線、 9…回転子、 11
…スイッチング回路、13,13a…制御装置(マイコ
ン)、 14…位置検出部、 23…出力制御部、 2
5…周波数制御部、 27…キャリア周期制御部、 2
9…デューティ比制御部、 28…回転子位置検出部、
31…電圧検出部、 VDC…直流電源。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源から入力された直流電圧をスイ
    ッチング動作によりパルス列状のPWM電圧に変換する
    スイッチング回路と、該スイッチング回路のスイッチン
    グ動作を制御する制御部とを備え、永久磁石からなる回
    転子と固定子巻線とを有するDCブラシレスモータに対
    して、パルス列状のPWM電圧を印加することにより該
    モータを駆動する制御駆動装置において、 前記制御部は、 前記回転子の位置または回転数を検出するために、前記
    回転子の回転により前記固定子巻線に誘起されるパルス
    列状の誘起電圧を検出する電圧検出部と、 少なくとも該電圧検出部により検出された誘起電圧の値
    に基づいて、前記モータへ印加するPWM電圧のデュー
    ティ比を制御するデューティ比制御部と、 前記デューティ比または前記誘起電圧のパルス幅に応じ
    て前記PWM電圧を搬送する搬送波の周期であるキャリ
    ア周期を変更するキャリア周期制御部とを備えることを
    特徴とするDCブラシレスモータの制御駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のDCブラシレスモータ
    の制御駆動装置において、 前記キャリア周期制御部は、前記デューティ比または前
    記誘起電圧のパルス幅が所定値以下になったときに、前
    記キャリア周期を増大させることを特徴とするDCブラ
    シレスモータの制御駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のDCブラシレスモータ
    の制御駆動装置において、 前記キャリア周期制御部は、前記デューティ比または前
    記誘起電圧のパルス幅が第1の所定値以下になったとき
    にキャリア周期を増大させ、前記第1の所定値より大き
    い第2の所定値以上になったときにキャリア周期を減少
    させることを特徴とするDCブラシレスモータの制御駆
    動装置。
  4. 【請求項4】 モータの回転子の回転によりモータの固
    定子巻線に誘起されるパルス列状の誘起電圧のパルスの
    高さを検出する第1のステップと、 少なくとも該検出結果に基づき前記モータへ印加するP
    WM電圧のデューティ比を制御する第2のステップと、 該デューティ比または前記誘起電圧のパルス幅に応じて
    前記PWM電圧を搬送する搬送波の周期であるキャリア
    周期を変更する第3のステップとを有することを特徴と
    するDCブラシレスモータの制御駆動方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のDCブラシレスモータ
    の制御駆動方法において、 前記第3のステップは、前記デューティ比または前記誘
    起電圧のパルス幅が所定値以下になったときに、前記キ
    ャリア周期を増大させることを特徴とするDCブラシレ
    スモータの制御駆動方法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載のDCブラシレスモータ
    の制御駆動方法において、 前記第3のステップは、前記デューティ比または前記誘
    起電圧のパルス幅が第1の所定値以下になったときにキ
    ャリア周期を増大させ、前記第1の所定値より大きい第
    2の所定値以上になったときにキャリア周期を減少させ
    ることを特徴とするDCブラシレスモータの制御駆動方
    法。
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