JP2007006676A - モータ制御装置 - Google Patents

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剛志 酒井
Masaru Kamiya
勝 神谷
Seiichiro Washino
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Abstract

【課題】モータ回転子の機械角検出の精度を向上させることができるモータ制御装置を提供すること。
【解決手段】 絶対機械角決定部7は回転速度、駆動電流A、駆動電圧E及び駆動トルクTのうち少なくとも2種類の信号に基づいて機械角θの決定を行なう。回転速度に基づいて機械角θを決定する場合には、その回転速度変動において最大又は最小の回転速度、あるいは目標回転速度と一致する回転速度であるときに機械角θを決定する。また、駆動電流A、駆動電圧E、駆動トルクTに基づいて機械角θを決定する場合には、その値が最大または最小となったときに、機械角θを決定する。
【選択図】図2

Description

周期的な負荷トルク変動を有する負荷要素を駆動する位置センサレス型モータを駆動するとともに、このモータ運転に起因して発生する騒音・振動を抑制すべくモータ回転子の機械角を推定し、推定した絶対機械角に基づいて騒音・振動を低減するための制御を行うモータ制御装置に関し、特に機械角の推定精度を向上させたものに関する。
従来から、圧縮機用モータを制御するモータ制御装置が提供されており、モータの運転に伴って発生する騒音・振動を低減するための制御方法が種々開発されている。騒音・振動の発生要因の1つとして、モータ回転速度の脈動が挙げられる。
圧縮機は内部圧力の周期的な変動によりモータ側から見た負荷トルクが周期的に変動し、モータを所定の回転速度(目標回転速度)で運転した場合であっても、その回転速度が負荷トルクに追従するように変動することが知られている。即ち、負荷トルクの上昇期間においては、回転速度が減少する一方、負荷トルクの下降期間においては、回転速度が上昇するのである。これによって回転速度が脈動し、これに起因して騒音・振動が発生する。
このような問題を解決するためのモータ制御装置としては、特許文献1に記載されたものが知られている。これは、モータ回転子の基準位置と圧縮機の負荷トルクが最大となる位置とを予め位置決めしておき、回転子位置検出回路で回転子の位置を検出するとともに、回転速度検出回路で回転子の回転速度を検出し、機械的位置決定回路は回転速度が最も低いときの回転子位置を回転子の基準位置として決定する。そして、トルク制御部は、機械的位置決定回路の基準位置決定の動作に合わせてトルクパターンを記憶部から読み出し、これに基づいてモータの駆動トルクを制御するのである。これにより、負荷トルクと駆動トルクとの不平衡を解消し、騒音・振動を低減している。
特開平6−90588号公報
ところで、上記従来装置では、回転速度変動のみに基づいて回転子の機械的位置を決定しているため、何らかの原因により、回転速度の検出に誤差が生じた場合、回転速度の検出精度が低下し、正確な機械的位置を決定することができない。従って、モータの運転に関連する他の情報をも用いて機械的位置を決定する方法が望まれていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、機械的位置検出の精度を向上させることができるモータ制御装置を提供することである。
請求項1の発明では、周期的な負荷トルク変動を有する負荷要素を駆動する位置センサレス型モータを駆動すると共に、その運転に起因して発生する騒音・振動を低減するためのものであって、モータの回転子の機械的位置(機械角)に基づいて騒音・振動を低減させるための制御を行うモータ制御装置において、機械角を推定する機械角推定手段と、モータの駆動電流、駆動電圧、駆動トルク及び回転速度のうち少なくとも2種類の検出信号に基づいて回転子の機械角を決定する絶対機械角決定手段とを備えることを特徴としている。
請求項1の発明によれば、モータの運転に関連する情報である駆動電流、駆動電圧、駆動トルク及び前記回転速度のうち2種類以上の信号の検出値に基づいて機械角を決定するようにしているから、モータの運転に関連する情報のうち1つの情報に基づいて機械角を決定する場合と比べてその精度が向上する。
請求項2の発明では、負荷要素は圧縮機であることを特徴としている。これによれば、モータの運転に伴って発生する圧縮機からの騒音・振動を効果的に低減するには好適な構成である。
請求項3の発明では、絶対機械角決定手段は、回転速度が所定の回転速度とされたときに機械角を決定することを特徴としている。
例えば、圧縮機では、負荷トルクが最大となる動作位置が各回転速度で異なることが知られている。つまり、機械角を決定する際の回転速度が異なると、決定される機械角が異なることが起こり得るのである。従って、本構成のように、常に同一の回転速度で機械角を決定するようにすれば、その検出精度を一定の精度に保つことが可能となる。
請求項4の発明では、絶対機械角決定手段は、回転速度が騒音・振動が所定以上とされる回転速度よりも低い回転速度であるときに絶対機械角を決定することを特徴としている。通常、機械角の決定は騒音・振動が明確に現れる回転速度に到達する前に完了するべきである。本構成では、上記の回転速度よりも低い回転速度で機械角を決定しているため、明確な騒音・振動を発生させることなく、モータ及びその負荷要素を駆動することができる。
請求項5の発明では、絶対機械角決定手段は、回転速度が所定の回転速度よりも高い回転速度であるときに機械角を決定することを特徴としている。
圧縮機は低速動作時には、冷媒の吸入・圧縮・吐出の一連の動作が不安定となるため、これによって負荷トルクの変動も不安定となる。従って、低速動作時は、機械角の検出精度が低くなる。これに対して、本構成では、圧縮機の動作が安定する回転速度で機械角の検出を行っているからその検出精度の低下を回避することができる。
請求項6の発明では、絶対機械角決定手段は、機械角の検出信号において、複数の検出値に基づいて絶対機械角を決定することを特徴としている。
複数の検出値に基づいて機械角を決定することにより、その検出誤差を低減し、精度を向上させることができる。
請求項7の発明では、信号をフィルタ処理するフィルタ処理部を備え、絶対機械角決定手段は、フィルタ処理部から出力された検出信号に基づいて機械角を決定することを特徴としている。
本構成によれば、信号に含まれるノイズ成分や、A/D変換時に発生する量子化ノイズを除去し、検出精度を向上させることができる。
請求項8の発明では、機械角の決定を指示する指示手段を備え、絶対機械角決定手段は、指示手段からの指示を受けて機械角の決定を行うことを特徴としている。
例えば、機械角を決定する際に用いる駆動電流、駆動電圧、駆動トルク及び回転速度が所定の条件を満たしたときに機械角の決定を指示するように指示手段を動作させれば、精度良く機械角を検出することができる。具体的には、回転速度が検出すべき回転速度に到達後、所定時間経過したことを条件として指示を出すようにすることができる。
請求項9の発明では、騒音・振動を低減する対象は、モータとその取り付けを含む構造体から発生する騒音・振動であることを特徴としている。これにより、モータとその取り付けを含む構造体により発生する騒音・振動を低減することができる。
請求項10の発明では、圧縮機を駆動する位置センサレス型モータを駆動すると共に、その運転に起因して発生する騒音・振動を低減するためのものであって、前記モータの回転子の機械的位置(機械角)に基づいて前記騒音・振動を低減させるための制御を行うモータ制御装置において、機械角を推定する機械角推定手段と、圧縮機の内部圧力を検出し、その圧力に応じた検出信号を出力する圧力検出手段と、検出信号の検出値に基づいてモータの機械角を決定する絶対機械角決定手段とを備えることを特徴としている。
請求項10の発明によれば、圧縮機の圧力変動に基づいて機械角を決定するようにしているから、精度良く機械角を検出することができる。
請求項11の発明では、絶対機械角決定手段は、回転速度が所定の回転速度とされたときに機械角を決定することを特徴としている。
圧縮機では、負荷トルクが最大となる動作位置が各回転速度で異なることが知られている。つまり、機械角を決定する際の回転速度が異なると、決定される機械角が異なることが起こり得るのである。従って、本構成のように、常に同一の回転速度で機械角を決定するようにすれば、その検出精度を一定の精度に保つことが可能となる。
請求項12の発明では、絶対機械角決定手段は、回転速度が騒音・振動が所定以上とされる回転速度よりも低い回転速度であるときに機械角を決定することを特徴としている。
通常、機械角の決定は騒音・振動が明確に現れる回転速度に到達する前に完了するべきである。本構成では、上記の回転速度よりも低い回転速度で機械角を決定しているため、明確な騒音・振動を発生させることなく、モータ及びその負荷要素を駆動することができる。
請求項13の発明では、絶対機械角決定手段は、回転速度が所定の回転速度よりも高い回転速度であるときに絶対機械角を決定することを特徴としている。
圧縮機は低速動作時には、冷媒の吸入・圧縮・吐出の一連の動作が不安定となるため、これによって負荷トルクの変動も不安定となる。従って、低速動作時は、機械角の検出精度が低くなる。これに対して、本構成では、圧縮機の動作が安定する回転速度で機械角の検出を行っているからその検出精度の低下を回避することができる。
請求項14の発明では、絶対機械角決定手段は、検出信号において複数の検出値に基づいて絶対機械角を決定することを特徴としている。
複数の検出値に基づいて機械角を決定することにより、その検出誤差を低減し、精度を向上させることができる。
請求項15の発明では、検出信号をフィルタ処理するフィルタ処理部を備え、絶対機械角決定手段は、フィルタ処理部から出力された検出信号に基づいて機械角を決定することを特徴としている。
本構成によれば、信号に含まれるノイズ成分や、A/D変換時に発生する量子化ノイズを除去し、検出精度を向上させることができる。
請求項16の発明では、絶対機械角の決定を指示する指示手段を備え、絶対機械角決定手段は、指示手段からの指示を受けて機械角の決定を行うことを特徴としている。
例えば、機械角を決定する際に用いる駆動電流、駆動電圧、駆動トルク及び回転速度が所定の条件を満たしたときに機械角の決定を指示するように指示手段を動作させれば、精度良く機械角を検出することができる。具体的には、回転速度が検出すべき回転速度に到達後、所定時間経過したことを条件として指示を出すようにすることができる。
請求項17の発明では、騒音・振動を低減する対象は、モータとその取り付けを含む構造体から発生する騒音・振動であることを特徴としている。これにより、モータとその取り付けを含む構造体により発生する騒音・振動を低減することができる。
<第1実施形態>
本発明のモータ制御装置の一実施形態について図1ないし図6を参照して説明する。本実施形態のモータ制御装置は冷凍サイクルの構成要素である圧縮機50を駆動するモータ60を制御するためのものであり、図1に示すように、直流電源部1、インバータ回路2、機械角・回転速度推定部3、減算器4、制御演算部5、駆動回路部6、及び絶対機械角決定部7から構成されている。
モータ60は、6極3相のブラシレスDCモータにより構成されており、U,V,W相のステータコイルにそれぞれ所定のタイミングで電圧が印加されることで、回転動作するようになっている。このモータ60の回転子軸と圧縮機の動作位置とは予め位置決めされており、回転子の機械角θと圧縮機の動作位置とが1対1に対応している。従って、図2(A)に示すように、各機械角θとモータ60側から見た負荷トルクとが対応しており、回転子1回転毎に所定のトルクパターンが繰り返されるようになっている。
直流電源部1は、交流電源からの電力を直流電力に変換してインバータ回路2に供給する周知の装置、又はバッテリー等である。インバータ回路2は、直流電源部1からの直流電力を、3相の電力に変換し、モータ60に供給するものであり、後述する駆動回路部5から出力されるPWM電圧制御信号に基づいて3相(U,V,W相)の上下アームスイッチング素子を所定のタイミングでスイッチング動作させる。
機械角・回転速度推定部3は、インバータ回路2から出力される駆動電流A(相電流又は線電流)に基づいてモータ60の回転子の機械角θ及び回転子の回転速度Nを推定する。モータ60の回転速度Nは、図2(B)に示すように負荷トルクに追従するように変動する。具体的には、負荷トルクの上昇期間においては、回転速度Nが減少する一方、負荷トルクの下降期間においては、回転速度Nが上昇する。また、負荷トルクが最大とされているときの回転速度Nは最小となる一方、負荷トルクが最小とされているときの回転速度Nは最大となる。従って、回転速度Nと機械角θとは対応関係を有することとなり、回転速度Nを検出することにより機械角θを推定可能である。本実施形態では、駆動電流Aのゼロクロス点の周期により回転子の回転速度Nを推定し、その回転速度Nに基づいて機械角θを推定する。
また、駆動電流Aは、上記負荷トルクの変動に伴って、図2(C)のように変動する。駆動電流Aは、正弦的に変動しつつも、負荷トルクが最大とされているときにはその値が最小とされる一方、負荷トルクが最小とされているときにはその値が最大となる。これにより、電流値の最小(最大)と機械角θとが対応付けられる。また、駆動電圧Eと機械角θとの関係についても同様に対応付けられる。
また、駆動トルクTと機械角θとも一定の関係を有している。図2(D)に示すように、駆動トルクTは、インバータ回路部から出力された駆動電流Aに含まれるトルク電流成分に基づいて算出することができる。この駆動トルクTは負荷トルクの上昇期間においては、上昇する一方、負荷トルクの下降期間においては、下降する。また、負荷トルクが最大とされているときには最大となる一方、負荷トルクが最小とされているときには最小となる。即ち、負荷変動と同期した変動となり、これによって、機械角θと駆動トルクTとが対応付けられる。
尚、機械角θ及び回転速度Nの推定方法はどのような方法を用いるようにしてもよく、インバータ回路2から出力される駆動電圧E(相電圧あるいは線間電圧)に基づいて機械角θ及び回転速度Nを推定するようにしても良い。
従って、上記機械角・回転速推定部3は、回転速度Nを推定するととともに、回転速度N、駆動電流A、駆動電圧E及び駆動トルクTの少なくとも2つに基づいて機械角θを推定する。そして、回転速度N、駆動電流A、駆動電圧E及び駆動トルクTの値を絶対機械角決定部に出力し、機械角θを制御演算部6に出力する。
減算器4は、モータ60の目標回転速度N0と機械角・回転速度推定部3で推定された回転速度Nとの偏差(回転数偏差)を算出し、これを制御演算部5に出力する。
制御演算部5は、回転数偏差に基づいてモータ60に供給すべき駆動電流Aに対応する電流指令値iを生成する。また、当該制御演算部5は,絶対機械角決定部7で決定された機械角θに基づいて,騒音・振動を低減するための制御信号を生成し,この制御信号を供給すべき駆動電流Aに加えて駆動回路部6に出力する。
駆動回路部6は、制御演算部5から出力された電流指令値iに基づいてインバータ回路2のU,V,W相の上下アームスイッチング素子をスイッチング動作させるためのPWM電圧制御信号を生成し、出力する。
絶対機械角決定部7は、機械角・回転速度推定部3から機械角θを受け取るとともに、回転速度N、駆動電流A、駆動電圧E及び駆動トルクTに基づいてモータ60の回転子の機械角θを決定し、その機械角θを制御演算部5に出力する。この機械角θの決定は、モータ始動毎に行なうようになっている。
本実施形態の構成は以上であり、続いてその動作について説明する。モータ制御装置は、モータ60を起動し、その回転数が目標回転数と一致するように制御する。即ち、制御演算部6は回転数偏差に応じてモータ60の回転数が目標回転数と一致するように電流指令値iを出力し、駆動回路部6は電流指令値iに基づいて生成したPWM電圧制御信号をインバータ回路2に出力する。
このとき、制御演算部5は、絶対機械角決定部7より出力された機械角θに基づいて騒音・振動を低減するための制御信号を電流指令値iに加えて駆動回路部6に出力する。そうすると、適切な機械角θで制御信号を入力でき,効果的に騒音・振動を低減することができる。
ところで、絶対機械角決定部7は以下のようにして機械角θを決定する。まず、機械角θの決定のために用いる信号としては、回転速度N、駆動電流A、駆動電圧E及び駆動トルクTのうち少なくとも2種類の信号であり、その組み合わせは任意に設定することができる。
回転速度Nに基づいて機械角θを決定する場合には、図2(B)に示すように、その回転速度変動において最大となる回転速度Nmax、最小となる回転速度Nmin、あるいは目標回転速度N0と一致する回転速度であるときに機械角θを決定する。機械角θを決定するときの回転速度Nは、騒音・振動が所定以上とされる回転速度よりも低い回転速度であって、且つ、圧縮機が安定的に動作する回転速度とする。通常、騒音・振動が発生しないように上記の駆動トルクの制御を行うことが目的であるから、騒音・振動が明確に現れる回転速度で機械角θの決定を行うことは避けなければならない。また、低速動作時には、圧縮機の動作が不安定となるため、これによって負荷トルクの変動も不安定となるから、機械角・回転速度推定部3での機械角θの推定精度が低くなる。従って、上記の状態から外れた回転速度であるときに機械角θを決定するのである。
さらには、モータ60の目標回転速度N0を所定の回転速度に設定した状態で機械角θの決定を行うことが望ましい。図3は、各回転速度に対して負荷トルクが最大となる位相(機械角θ)を示した図である。これによると、回転速度に伴って負荷トルクが最大となる位相が変化する特性となっている。従って、常に同一の回転速度で機械角θを決定することで、機械角θの推定精度を高精度化できる。また、駆動電流A、駆動電圧E、駆動トルクTに基づいて機械角θを決定する場合には、その値が最大または最小となったときに、機械角θを決定するようにすればよい。
上記機械角θは機械角・回転速度推定部3で推定された複数の機械角に基づいて決定することもできる(機械角の検出信号において、複数の検出値に基づいて機械角を決定する構成に相当する)。例えば、回転速度Nに基づいて機械角θを決定する場合、図4に示すように、回転速度Nが最大とされるときの機械角θを複数回推定し、推定したそれぞれの機械角(θa、θb)の平均値を機械角θとして決定するようにすればよい。このようにすれば推定した機械角θのばらつきを低減し、その精度を向上させることができる。
また、上記の信号には、ノイズ成分やA/D変換時に発生する量子化ノイズが含まれているため、これらを除去するために、上記の信号をフィルタ回路等を用いてフィルタ処理し、その処理後の信号に基づいて機械角θを決定するようにしても良い。
また、図1に示すように、機械角・回転速度推定回路3から、機械角θの決定を指示する指示信号を出力するように構成し、絶対機械角決定部7はその指示信号を受けたことを条件に機械角θの決定を行なうようにしても良い。この指示信号を出力するタイミングは、例えば、推定した回転速度Nが検出すべき回転速度(目標回転速度N0)に到達後、所定の時間経過した時とすることができる。
本実施形態によれば、モータの運転に関連する情報である駆動電流A、駆動電圧E、駆動トルクT及び回転速度Nのうち2種類以上の信号に基づいて機械角θを決定するようにしているから、モータの運転に関連する情報のうち1つの情報に基づいて機械角θを決定する場合と比べてその精度が向上する。また、精度良く推定された機械角θに基づいて駆動トルクを制御することで、モータの回転速度変動を抑制し、騒音・振動を効果的に低減する事ができる。
<第2実施形態>
本発明に係る第2実施形態について図6又は図7を参照して説明する。尚、上記実施形態と同一部分には同一の符号を付して重複する説明を省略し、相違する点について説明する。本実施形態では、圧縮機内部の圧力変動に基づいて機械角θの決定を行なうものであり、図6に示すように、圧縮機内部の圧力を検出し、その検出圧力に応じた圧力信号を絶対機械角決定部に出力する圧力検出部8を備えている。
ところで、この内部圧力と負荷トルクとは相関関係を有している。つまり、内部圧力の上昇期間では負荷トルクも上昇し、内部圧力の下降期間では、負荷トルクも下降する。つまり、圧縮機動作に伴う圧力変動のパターンは図7に示すように、トルクパターンと同一であるから、この内部圧力と機械角θとは一定の関係を有する。従って、絶対機械角決定部7は内部圧力に基づいて機械角θを決定するのである。機械角θを決定するタイミングとしては、例えば内部圧力が最大とされるときに機械角θを決定することができる。
本実施形態によれば、圧縮機の内部圧力に基づいて機械角θを決定しているから、精度良く機械角θを検出・決定することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
上記実施形態では、圧縮機駆動用モータを制御するモータ制御装置の例を示したが、これに限られず、例えば車両駆動用のモータにモータ制御装置を適用しても良い。
第1実施形態に係るモータ制御装置の全体構成を示したブロック図である。 (A)は機械角θと負荷トルクとの関係を示したグラフである。(B)は機械角θと回転速度Nとの関係を示したグラフである。(C)は機械角θと駆動電流A(駆動電圧E)との関係を示したグラフである。(D)は機械角θと駆動トルクTとの関係を示したグラフである。 負荷トルクが最大となるときの回転速度Nと位相との関係を示したグラフである。 複数の検出値に基づいて機械角θを決定する方法を示した概念図である。 フィルタ処理前後の信号波形を示したグラフである。 第2実施形態に係るモータ制御装置の全体構成を示したブロック図である。 圧縮機内部圧力と機械角θとの関係を示したグラフである。
符号の説明
1…直流電源部
2…インバータ回路
3…機械角・回転速度推定部
4…減算器
5…制御演算部
6…駆動回路部
7…絶対機械角決定部

Claims (17)

  1. 周期的な負荷トルク変動を有する負荷要素を駆動する位置センサレス型モータを駆動すると共に、その運転に起因して発生する騒音・振動を低減するためのものであって、前記モータの回転子の機械的位置(機械角)に基づいて前記騒音・振動を低減させるための制御を行うモータ制御装置において、
    前記機械角を推定する機械角推定手段と、
    前記モータの駆動電流、駆動電圧、駆動トルク及び回転速度のうち少なくとも2種類の検出信号の変動に基づいて前記回転子の機械角を決定する絶対機械角決定手段とを備えることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記負荷要素は圧縮機であることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記絶対機械角決定手段は、前記回転速度が所定の回転速度とされたときに前記機械角を決定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記絶対機械角決定手段は、前記回転速度が騒音・振動が所定以上とされる回転速度よりも低い回転速度であるときに前記機械角を決定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のモータ制御装置。
  5. 前記絶対機械角決定手段は、前記回転速度が所定の回転速度よりも高い回転速度であるときに前記機械角を決定することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のモータ制御装置。
  6. 前記絶対機械角決定手段は、機械角の検出信号において、複数の検出値に基づいて前記機械角を決定することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のモータ制御装置。
  7. 前記信号をフィルタ処理するフィルタ処理部を備え、
    前記絶対機械角決定手段は、前記フィルタ処理部から出力された信号に基づいて前記機械角を決定することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のモータ制御装置。
  8. 前記機械角の決定を指示する指示手段を備え、
    前記絶対機械角決定手段は、前記指示手段からの指示を受けて前記機械角の決定を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のモータ制御装置。
  9. 前記騒音・振動を低減する対象は、前記モータとその取り付けを含む構造体であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のモータ制御装置。
  10. 圧縮機を駆動する位置センサレス型モータを駆動すると共に、その運転に起因して発生する騒音・振動を低減するためのものであって、前記モータの回転子の機械的位置(機械角)に基づいて前記騒音・振動を低減させるための制御を行うモータ制御装置において、
    前記機械角を推定する機械角推定手段と、
    前記圧縮機の内部圧力を検出し、その圧力に応じた検出信号を出力する圧力検出手段と、
    前記検出信号に基づいて前記モータの機械角を決定する絶対機械角決定手段とを備えることを特徴とするモータ制御装置。
  11. 前記絶対機械角決定手段は、前記回転速度が所定の回転速度とされたときに前記機械角を決定することを特徴とする請求項10に記載のモータ制御装置。
  12. 前記絶対機械角決定手段は、前記回転速度が騒音・振動が所定以上とされる回転速度よりも低い回転速度であるときに前記機械角を決定することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のモータ制御装置。
  13. 前記絶対機械角決定手段は、前記回転速度が所定の回転速度よりも高い回転速度であるときに前記機械角を決定することを特徴とする請求項10乃至請求項12のいずれかに記載のモータ制御装置。
  14. 前記絶対機械角決定手段は、前記検出信号において複数の検出値に基づいて前記機械角を決定することを特徴とする請求項10乃至請求項13のいずれかに記載のモータ制御装置。
  15. 前記検出信号をフィルタ処理するフィルタ処理部を備え、
    前記絶対機械角決定手段は、前記フィルタ処理部から出力された検出信号に基づいて前記機械角を決定することを特徴とする請求項10乃至請求項14のいずれかに記載のモータ制御装置。
  16. 前記機械角の決定を指示する指示手段を備え、
    前記絶対機械角決定手段は、前記指示手段からの指示を受けて前記機械角の決定を行うことを特徴とする請求項10乃至請求項15のいずれかに記載のモータ制御装置。
  17. 前記騒音・振動を低減する対象は、モータとその取り付けを含む構造体から発生する騒音・振動であることを特徴としている。
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