JP2007295673A - モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】負荷装置に起因する音や振動の低減のための吐出圧力脈動を低減するモータ制御装置を提供する。
【解決手段】周期的な負荷変動を有する負荷装置50を回転駆動するモータ60に用いられ、モータ60を回転数指令に基づいて回転制御するモータ制御装置において、モータ60により負荷装置を駆動する回転角度θを検出し、回転角度θに基づいて負荷装置の負荷状態を算出する負荷変動算出手段と、負荷変動算出手段により算出した負荷状態に対し、回転角度θu〜θd〜θuに基づいて回転数指令を操作する回転数指令操作手段とを備え、回転数指令操作手段は、一回転中の回転角度θu〜θd〜θuにおいて、回転数を上げる第1回転角度領域θu〜θdと、回転数を下げる第2回転角度領域θd〜θuとを設定するようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータ制御装置に関し、例えば圧縮機等の負荷装置を回転駆動するためのモータを駆動制御するモータ制御装置に適用して好適なものである。
従来、モータ等の電動機の回転により駆動される圧縮機は、電動機の回転に同期して冷媒の吸入、圧縮、および吐出を行なうため、圧縮機の騒音や振動の要因としていわゆる吐出圧力脈動が知られている。
特許文献1の開示する技術では、スクロール圧縮機の吐出室または配管等の吐出通路に、圧力脈動を緩和するためのマフラを設けている。この種のマフラは、高圧化されて吐出した冷媒を一時的に溜める空間容積が確保されており、配管等を伝わって発生する伝達音を低減する。
一方、特許文献2および特許文献3では、圧縮機の吸入、圧縮、および吐出による負荷変動に応じて、負荷脈動(圧力脈動等)に起因する速度変動(回転数変動)を抑えるモータ制御装置が開示されている。これらの技術では、吸入、圧縮、および吐出の一サイクルでの圧縮機の負荷トルク変動に応じて、モータの回転制御を行なうインバータ回路の出力電圧を変化させるものであり、圧縮機の負荷トルクに見合ったモータの出力トルクを発生させている。
実開平4−125680号公報 特開平2−17884号公報 特開昭61−15589号公報
特許文献1による従来技術では、圧縮機の吐出室から吐出される冷媒が流れる配管等にマフラを設けるものであり、マフラ追加による配管等のコストアップとなるという問題がある。
また、特許文献2等による従来技術では、回転変動を抑えることにより負荷脈動(圧力脈動)を増大させる要因を低減することは可能であるが、圧力脈動を効果的に低減するという観点が十分考慮されていない。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、吐出圧力脈動を低減するモータ制御装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を備える。
即ち、請求項1乃至8に記載の発明では、周期的な負荷変動を有する負荷装置を回転駆動するモータに用いられ、モータを回転数指令に基づいて回転制御するモータ制御装置において、
モータにより負荷装置を駆動する回転角度を検出し、回転角度に基づいて負荷装置の負荷状態を算出する負荷変動算出手段と、負荷変動算出手段により算出した負荷状態に対し、回転角度に基づいて回転数指令を操作する回転数指令操作手段とを備え、
回転数指令操作手段は、一回転中の回転角度において、回転数を上げる第1回転角度領域と、回転数を下げる第2回転角度領域とを設定することを特徴とする。
これによると、周期的な負荷変動を有する圧縮機等の負荷装置の回転駆動用モータを回転数指令に基づいて回転制御するモータ制御装置において、モータの回転角度によって圧力脈動等の負荷状態が決められる。その負荷状態に対し、一回転中の回転角度に基づいて回転数を上げる第1回転角度領域と回転数を下げる第2回転角度領域とになるように回転数指令を操作する。これにより、新規な機構を追加することなく、負荷装置に起因する音や振動の低減のための吐出圧力脈動を低減することができる。
また、請求項2に記載の発明では、負荷変動算出手段は、負荷装置の負荷状態を予め計測したマップに基づいて算出することを特徴とする。
これによると、負荷装置の負荷状態を予め計測し、マップとして記憶するようにしたので、モータの回転角度と負荷装置の負荷状態とを対応付けれる。
特に、請求項3に記載の発明では、負荷装置は、媒体を高圧化して吐出する圧縮機であることを特徴とする。
これによると、負荷装置を、例えば車両用空調装置の冷凍サイクルの冷媒等の媒体を高圧化して吐出する圧縮機に適用し、モータの運転に伴なって発生する圧縮機からの騒音や振動を効果的に低減することができる。
また、請求項4に記載の発明では、圧縮機の吸入、圧縮、および吐出の負荷状態の一連動作において、回転数指令操作手段は、算出した負荷状態が媒体の圧力上昇過程にあるとき、回転数を上げる第1回転角度領域に設定し、圧力上昇過程を経過した後は、回転数を下げる第2回転角度領域に切換えることを特徴とする。
これによると、回転数指令操作手段は、圧力上昇時に回転数を上げ、圧力上昇後に回転数を下げるように回転数指令を操作する。これにより、例えば吸入・圧縮行程での圧力上昇が早められるので、一連動作の吐出行程から吸入・圧縮行程への切替り時の圧力降下する時間を短縮することができる。したがって、負荷装置に起因する音や振動の低減のための吐出圧力脈動が確実に低減できる。
また、請求項5に記載の発明では、圧縮機は、吸入、圧縮、および吐出の負荷状態となる一サイクルの間に、少なくとも1回の回転が行なわれることを特徴とする。
これによると、圧縮機は、吸入、圧縮、および吐出の負荷状態となる一サイクルの間に、1回以上の回転が行なわれるので、圧縮機の回転数の1次周波数成分の圧力脈動を効果的に低減することが可能である。
なお、上記圧縮機が、例えばスクロール式圧縮機である場合には、吐出行程から吸入・圧縮行程への切替りが1回転中に1回発生するので、圧縮機の上記1次周波数成分の圧力脈動が効果的に低減される。
また、請求項6に記載の発明では、回転数指令操作手段は、負荷装置を回転駆動する回転数範囲のうち、一部の回転数領域において、第1回転角度領域と第2回転角度領域に対応して回転数指令を操作することを特徴とする。
これにより、圧力脈動による音や振動が顕著に現れる一部の回転領域に限定するので、圧力脈動による音や振動を低減するとともに、上記一部の回転領域以外の回転領域での回転数変動による音や振動を低減することができる。
また、請求項7に記載の発明では、回転数指令操作手段は、設定する第1回転角度領域と第2回転角度領域とに応じて、回転数指令を1次または複次の近似曲線で表される回転角度特性で操作することを特徴とする。
これによると、回転数指令操作手段は、回転数指令を、回転数変動を許容する回転角度特性で操作するので、従来の回転数変動(回転速度変動)を抑える技術では十分低減できなかった圧力脈動が効果的に低減できる。
また、請求項8に記載の発明では、回転数指令操作手段は、回転角度におけるモータの実回転数を推定する回転数推定手段と、回転数指令に基づいて目標回転数を設定し、モータの実回転数が目標回転数となるようにモータを駆動制御する駆動制御手段とを備えていることを特徴とする。
これにより、負荷装置に要求される回転数指令による目標回転数を実回転数を維持しつつ、一回転中での回転数変動を許容し負荷装置の圧力脈動を低減することができる。
以下、本発明のモータ制御装置を、具体化した実施形態を図面に従って説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態によるモータ制御装置の全体構成を示すブロック図である。図2は、図1中の回転数指令部で行なう回転数指令の操作のためのマップであって、1回転中の回転角度に基づいた回転数指令プロフィールを示す特性図である。図3は、図1中の圧縮機のモータ運転に伴なう圧力変動を示す図であって、圧縮機における吸入・圧縮および吐出動作による密閉空間内の圧力特性および吐出圧力特性を示す模式図である。図4は、図3中の吐出圧力特性を示すグラフである。図5は、図4中の吐出圧力脈動を周波数分析した結果を示すグラフである。
図1に示すように、モータ制御装置は、圧縮機50を負荷とするモータ60の駆動を制御するためのものであり、直流電源部1、インバータ回路2、回転角度推定部3、回転数(回転速度)検出部4、回転指令部5、制御演算部6、駆動回路部7、および回転数指令操作マップ(以下、回転数指令プロフィールマップ)8を含んで構成されている。
負荷装置としての圧縮機50は、周期的に負荷が変動する負荷装置であって、圧縮機50の1回転中の負荷状態が1変動する。圧縮機50は、例えば媒体(例えば冷媒)を高圧化して吐出するスクロール式圧縮機である。この圧縮機50は、渦巻き状の部品からなる固定スクロールと旋回スクロールとを互いに噛み合わせて密閉空間(図示せず)を形成し、密閉空間に媒体を吸入・圧縮することにより圧力Piで昇圧するとともに、吐出時には密閉空間内で加圧された媒体を外部に吐出圧力Poで吐出する。
なお、ここで、圧縮機50は、媒体(冷媒)を吸入・圧縮する吸入・圧縮行程(図3中のI)、吐出行程(図3中のII)の1サイクルの間に、複数(本実施例では、3回)回の回転が行なわれ、この一連動作が1回転間隔で繰返されている(本実実施例の図3、および従来例の図8参照)。また、吸入、圧縮、および吐出の過程を、圧縮機50の負荷状態と呼ぶ。
なお、図3および図8において、細い実線で示される圧力特性は、密閉空間で吸入・圧縮される媒体(冷媒)の圧力Piを示しており、太い実線で示される圧力特性は、密閉空間から吐出された媒体(冷媒)の吐出圧力Poを模式的に示している。また、図3において、破線で示される圧力特性は、従来技術での圧力Pi(図8参照)を示すものである。
また、圧縮機50は、具体的には車両用の空調装置を構成する冷凍サイクル内に配設されて、この冷凍サイクル内の冷媒を蒸発器(図示せず)側から吸入して、高温高圧に圧縮した後に凝縮器側に吐出する周知の流体機械である。圧縮機50は、モータ60に接続されて、モータ60の駆動力によって作動するようになっており、例えば車両エンジンルーム内でエンジンブロック等に取り付けられている。
モータ60は、3相ブラシレスDCモータ等の電動機により構成されており、U、V、W相のステータコイルにそれぞれ所定のタイミングで電圧が印加されることで、回転動作するようになっている。
直流電源部1は、交流電源からの電力を直流電力に変換してインバータ回路2に供給する周知の装置である。インバータ回路2は、直流電源部1からの直流電力を3相の電力に変換し、モータ60に供給するものであり、駆動回路部7から出力されるPWM電圧制御信号に基づいて3相(U、V、W相)の上下アームスイッチング素子を所定のタイミングでスイッチング動作させる。
回転角度推定部3は、インバータ回路2からモータ60に出力される駆動電流に基づいて所定の推定アルゴリズムによりモータ60のロータ回転角度θを推定し、この回転角度θの情報を回転数(回転速度)推定部4に出力する。なお、検出する駆動電流はU、V、W相のうち少なくとも1つの相電流であれば良い。
固定スクロールと旋回スクロールが相互に噛み合って形成される密閉空間内の容積が圧縮機50の回転に従って減少し、これにより冷媒の圧力Piが上昇するものであるから、吸入・圧縮行程(図3中の各I期間)ごとの圧力Pi上昇値と、回転角度θとは対応付けられている。
これにより、回転角度推定部3は、検出した回転角度θに基づいて吸入・圧縮行程の圧力上昇過程等の圧縮機50の負荷状態を算出もしくは推定により予測することができる。なお、後述の回転数指令プロフィールマップ8においては、圧縮機50の負荷状態(吸入・圧縮行程の圧力上昇過程等)を予め計測し、負荷状態と対応付けられる所定の回転角度θd、θuを、回転数指令プロフィールマップ8の負荷情報として記憶している。

回転数(回転速度)推定部4は、回転角度推定部3からの回転角度θ情報に基づいて、モータ60の回転数(回転速度)(以下、実回転数)ωobを検出する。
制御演算部6は、回転数(回転速度)推定部4で検出された実回転数ωobと、回転数指令部5で設定されるモータ60の目標回転数(目標回転速度)ω(ω1およびω2、またはω0)との偏差に基づいて、例えばモータ60を駆動するための基本となる制御信号としてのq軸電流指令値iqを生成する。そして制御演算部6は、このq軸電流指令値iqに、変換電流指令値isを加えた合成指令値iq+isを駆動回路部7に出力する。
すなわち、制御演算部6は、負荷トルクの脈動に追従するような駆動トルクを発生させるためのq軸電流指令値iqと、後述する回転数指令部5の操作された回転数指令に基づく変換電流指令値isとを生成し、これらの合成値i(q+s)を駆動回路部7に出力する。図2において、q軸電流指令値iqは、基本指令回転数ωに対応した電流指令値であり、変換電流指令値isは、第1指令回転数(以下、第1目標回転数)ω1及び第2指令回転数(以下、第2目標回転数)ω2と、基本指令回転数(以下、基本目標回転数)ω0との差に対応するものである。
次に、本実施形態の要部である回転数指令部5および回転数指令プロフィールマップ8について、図1から図3に従って説明する。
回転数指令部5は、図1に示すように、回転数指令プロフィールマップ8を有しており、回転数指令プロフィールマップ8情報に基づいて目標回転数ωを生成する。具体的には、図2に示すように、回転数指令プロフィールマップ8は、一回転中の所定の回転角度θu〜θd〜θuにおいて、第1回転角度領域θu〜θdに対応する第1目標回転数ω1で示される回転角度情報と、第2回転角度領域θd〜θuに対応する第2目標回転数ω2で示される回転角度情報とを有している。この第1目標回転数ω1は、基本目標回転数ω0に比べて回転数を上げるものであり、また第2目標回転数ω2は、基本目標回転数ω0に比べて回転数を下げるものである。
上記所定の回転角度θu〜θd〜θuは、図1中に示す吸入・圧縮行程Iおよび吐出行程IIにおいて、第1回転角度領域θu〜θdが吸入・圧縮行程Iの圧力上昇過程に対応し、第2回転角度領域θd〜θuが圧力上昇した後の吐出行程IIに対応している。これにより、回転数指令部5は、圧力上昇時に回転数を上げ、圧力上昇後に回転数を下げるように回転数指令を操作することができる。これにより、吸入・圧縮行程Iでの圧力上昇が早められるので、一連動作の吐出行程IIから吸入・圧縮行程Iへの切替り時の圧力降下する時間を短縮することができる。したがって、切替り時における圧力降下量ΔPoが、従来例の圧力降下量(図8参照)と比較して小さくすることができる。
本実施形態の圧力降下量ΔPo低減の効果を、圧縮機50の吐出圧力Poの測定結果より検証した(図4参照)。図4において縦軸に吐出圧力Poを、横軸に圧縮機50が回転を繰り返した経過時間を示している。図4に示すように、本実施例の吐出圧力Po特性(図中の実線)が、従来例の吐出圧力Po特性に比べてその圧力変動(圧力脈動)ΔPoが小さくなっている。
また、圧力脈動ΔPoにつき周波数分析した結果の図5に示すように、従来例に比べて圧縮機50の回転数1次周波数分において、圧力変動の低下量ΔPobの有意な効果を確認した。
また、上記回転数指令部5は、回転数指令プロフィールマップ8情報に基づいて回転数指令を操作するように説明したが、これに限らず、計算式や予め実験等により求めた実験式などの関数に基づいて回転数指令を操作してもよい。この場合、実験式などの関数において、圧縮機50の負荷状態(吸入・圧縮行程の圧力上昇過程等)を予め計測し、負荷状態と対応付けられる所定の回転角度θu、θdが、その関数の負荷情報として組み込まれている。
これにより、モータ制御装置は、回転数指令プロフィールマップ8等のマップまたは実験式などの関数に基づいて算出もしくは推定することにより圧縮機50の負荷状態を予測することができる。

また、本実施形態では、モータ60により圧縮機50が回転駆動される回転範囲に対して、一部の回転領域に限って回転数指令プロフィールマップ8情報に基づいて目標回転数ωを生成する。これにより、圧力脈動による音や振動が顕著に現れる一部の回転領域に限定することができる。したがって、圧力脈動による音や振動を低減するとともに、上記一部の回転領域以外の回転領域での回転数変動による音や振動を低減することができる。例えば圧縮機50の全回転範囲を100%として、その60%以下の回転範囲を上記一部の回転領域として設定する。
なお、ここで、回転数指令部5および回転数指令プロフィールマップ8は、請求範囲に記載の回転指令操作手段に対応する。また、回転角度推定部3および回転数指令プロフィールマップ8は、請求範囲に記載の負荷変動算出手段に対応する。
以上説明した本実施形態では、周期的な負荷変動を有する圧縮機50の回転駆動用モータ60を回転数指令に基づいて回転制御するモータ制御装置において、モータ60の回転角度θによって圧力脈動ΔPo等の負荷状態が決められる。その負荷状態に対し、一回転中の回転角度θu〜θd〜θuに基づいて回転数を上げる第1回転角度領域θu〜θdと回転数を下げる第2回転角度領域θd〜θuとになるように回転数指令を操作する。これにより、新規な機構を追加することなく、圧縮機50に起因する音や振動の低減のための吐出圧力脈動ΔPoを低減することができる。
また、以上説明した本実施形態では、圧縮機50の吸入、圧縮、および吐出の負荷状態の一連動作において、回転数指令部5は、回転角度θに基づき予測された負荷状態が圧力上昇過程にあるとき、回転数を上げる第1回転角度領域θu〜θdに設定し、圧力上昇過程を経過した後は、回転数を下げる第2回転角度領域θd〜θuに切換えるようにする。
これによると、回転数指令操部5は、圧力上昇時に回転数を上げ、圧力上昇後に回転数を下げるように回転数指令を操作することになるので、吸入・圧縮行程Iでの圧力上昇が早められ、一連動作の吐出行程IIから吸入・圧縮行程Iへの切替り時の圧力降下する時間を短縮できる。したがって、吐出圧力脈動ΔPoを確実に低減することができる。
上記圧縮機50は、吸入、圧縮、および吐出の負荷状態となる一サイクルの間に、1回以上の回転が行なわれるので、圧縮機50の回転数の1次周波数成分の圧力脈動ΔPobを効果的に低減することが可能である。
特に、上記圧縮機として、スクロール式圧縮機を用いているので、本実施形態では、吐出行程IIから吸入・圧縮行程Iへの切替りが1回転中に1回発生する。それ故に、圧縮機50の上記1次周波数成分の圧力脈動ΔPobを効果的に低減することができる。
また、以上説明した本実施形態では、回転数指令部5は、圧縮機50を回転駆動する回転数範囲のうち、一部の回転数領域において、第1回転角度領域と第2回転角度領域に対応して回転数指令を操作するようにしている。これにより、圧力脈動による音や振動が顕著に現れる一部の回転領域に限定することができる。したがって、回転数指令部5の回転数指令の操作により、圧力脈動による音や振動を低減するとともに、上記一部の回転領域以外の回転領域での回転数変動による音や振動を低減することができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を適用した他の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態においては、第1の実施形態と同じもしくは均等の構成には同一の符号を付し、説明を繰返さない。
第2の実施形態では、回転数指令プロフィールマップ8情報を、図6に示すように、2次曲線で与えるようにした。図6は、本実施形態に係わる回転数指令の操作のためのマップであって、1回転中の回転角度に基づいた回転数指令プロフィールを示す特性図である。
図6に示すように、第1回転角度領域θu〜θdの回転数上昇が上に凸の2次曲線により高まるので、吸入・圧縮行程Iでの圧力上昇が更に早めることができる。したがって、上記切替り時の圧力降下する時間を更に短縮することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、回転数指令プロフィールマップ8情報を、図7に示すように、複次の近似曲線で与える滑らかな曲線で定義するようにした。図6は、本実施形態に係わる回転数指令の操作のためのマップであって、1回転中の回転角度に基づいた回転数指令プロフィールを示す特性図である。
これにより、第1回転角度領域θu〜θdおよび第2回転角度領域θd〜θuの各繋ぎ部分で、回転上昇時と下降時で滑らかに繋ぐことになるので、回転数指令の切替えによって発生するおそれのある不連続点をなくすことができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用可能である。
例えば、以上説明した本実施形態では、圧縮機50の負荷状態を予め計測し、その負荷情報を、回転数指令プロフィールマップ8の所定の回転角度θu、θd情報として記憶するようにした。これに限らず、予め実験等により求めた実験式などの関数により負荷情報と回転角度θu、θd情報とを関連付けるものであってもよい。
本発明の第1の実施形態によるモータ制御装置の全体構成を示すブロック図である。 図1中の回転数指令部で行なう回転数指令の操作のためのマップであって、1回転中の回転角度に基づいた回転数指令プロフィールを示す特性図である。 図1中の圧縮機のモータ運転に伴なう圧力変動を示す図であって、圧縮機における吸入・圧縮および吐出動作による密閉空間内の圧力特性および吐出圧力特性を示す模式図である。 図3中の吐出圧力特性を示すグラフである。 図4中の吐出圧力脈動を周波数分析した結果を示すグラフである。 第2の実施形態に係わる回転数指令の操作のためのマップであって、1回転中の回転角度に基づいた回転数指令プロフィールを示す特性図である。 第3の実施形態に係わる回転数指令の操作のためのマップであって、1回転中の回転角度に基づいた回転数指令プロフィールを示す特性図である。 従来例の圧縮機のモータ運転に伴なう圧力変動を示す図であって、圧縮機における吸入・圧縮および吐出動作による密閉空間内の圧力特性および吐出圧力特性を示す模式図である。
符号の説明
1 直流電源部
2 インバータ回路
3 回転角度推定部
4 推定回転速度検出部
5 回転数指令部
6 制御演算部
7 駆動回路部
8 回転数指令プロフィールマップ

Claims (8)

  1. 周期的な負荷変動を有する負荷装置を回転駆動するモータに用いられ、
    前記モータを回転数指令に基づいて回転制御するモータ制御装置において、
    前記モータにより前記負荷装置を駆動する回転角度を検出し、当該回転角度に基づいて前記負荷装置の負荷状態を算出する負荷変動算出手段と、
    前記負荷変動算出手段により算出した負荷状態に対し、前記回転角度に基づいて前記回転数指令を操作する回転数指令操作手段とを備え、
    前記回転数指令操作手段は、一回転中の回転角度において、回転数を上げる第1回転角度領域と、回転数を下げる第2回転角度領域とを設定することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記負荷変動算出手段は、前記負荷装置の負荷状態を予め計測したマップに基づいて算出することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記負荷装置は、媒体を高圧化して吐出する圧縮機であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記圧縮機の吸入、圧縮、および吐出の負荷状態の一連動作において、
    前記回転数指令操作手段は、
    前記算出した負荷状態が前記媒体の圧力上昇過程にあるとき、回転数を上げる前記第1回転角度領域に設定し、
    前記圧力上昇過程を経過した後は、回転数を下げる前記第2回転角度領域に切換えることを特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記圧縮機は、前記吸入、前記圧縮、および前記吐出の負荷状態となる一サイクルの間に、少なくとも1回の回転が行なわれることを特徴とする請求項4に記載のモータ制御装置。
  6. 前記回転数指令操作手段は、前記負荷装置を回転駆動する回転数範囲のうち、一部の回転数領域において、前記第1回転角度領域と前記第2回転角度領域に対応して前記回転数指令を操作することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  7. 前記回転数指令操作手段は、設定する前記第1回転角度領域と前記第2回転角度領域とに応じて、前記回転数指令を1次または複次の近似曲線で表される回転角度特性で操作することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  8. 前記回転数指令操作手段は、
    前記回転角度におけるモータの実回転数を推定する回転数推定手段と、
    前記回転数指令に基づいて目標回転数を設定し、前記モータの実回転数が前記目標回転数となるように前記モータを駆動制御する駆動制御手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
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