JP4274181B2 - 脚式ロボット - Google Patents

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Description

本発明は、脚式ロボットに関する。特に、体幹の位置を低く抑えながら大きな歩幅を確保できる脚式ロボットに関する。
体幹と、体幹に連結された少なくとも一対の脚機構を備える脚式ロボットが開発されている。脚機構は、複数のリンクを備え、隣接するリンク同士が回転関節によって揺動可能に連結されている。回転関節にはアクチュエータが備えられており、脚機構の各リンクはアクチュエータによって隣接するリンクに対して揺動する。この脚式ロボットは、少なくとも一対の脚機構が有する各アクチュエータを適切に制御し、脚機構を構成する各リンクを適切に揺動させることによって歩行することができる。
そのような脚式ロボットが特許文献1に開示されている。特許文献1に記載された脚式ロボットは、人が搭乗する搭乗部と、一対の脚リンクを備える。一対の脚リンクの夫々は、搭乗部の下部に配置された回転関節によって、搭乗部に対して回転可能に連結されている。その回転関節の回転軸は、搭乗部の体側方向に伸びている。特許文献1に記載された脚式ロボットは、搭乗部の下部に配置された回転関節の回転軸を中心に一対の脚リンクを体幹の前後方向に交互に揺動させながら歩行する。
なお、特許文献1における搭乗部は本明細書にいう体幹に相当し、脚リンクは本明細書にいう脚機構に相当する。以下では「搭乗部」を「体幹」と表現し、「脚リンク」を「脚機構」と称する。
特開2005−186650号公報
脚式ロボットでは、早い速度で歩行させるために歩幅を大きくすることが好ましい。その一方で、より安定して歩行させるために体幹の位置は低い方が好ましい。
特許文献1の技術は、一対の脚機構が体幹の下部に設けられた回転関節によって回転可能に連結されている。そのような脚式ロボットは、一対の脚機構を体幹の下部に配置された回転関節の回転軸を中心として体幹の前後方向に交互に揺動させながら歩行する。従って、そのような脚式ロボットが歩行する際の歩幅を大きくするには脚機構の全長を長くしなければならない。脚機構の全長を長くすると、体幹の位置は鉛直上方に高くなってしまう。逆に体幹の位置を低くするために脚機構の全長を短くすると、歩幅が小さくなってしまう。特許文献1の技術では、一対の脚機構によって実現される歩幅を大きくすることと、体幹の位置を低くすることを両立することは困難である。
体幹の位置を高くせずに、少なくとも一対の脚機構によって実現される歩幅を大きくする脚式ロボットを実現する技術が望まれている。
本発明の脚式ロボットは、一対の脚機構によって実現される歩幅を大きくするために、脚機構を、スライド関節を用いて体幹の体側面あるいは体幹の下面に連結する。具体的には本発明の脚式ロボットは、体幹と、隣接するリンク同士が揺動可能に連結されている少なくとも一対の脚機構と、夫々の脚機構の一端を、体幹の前後方向へスライド可能に連結する少なくとも一対のスライド関節を備える。少なくとも一対のスライド関節は、一対の脚機構の夫々に対応して体幹の両側面に一方ずつ設けられていてもよいし、あるいは一対の脚機構の夫々に対応して体幹の下面に設けられていてもよい。また、少なくとも一対のスライド関節は夫々体幹の前後方向に伸びている。夫々のスライド関節は、体幹の下方に張り出す曲線状に形成されている。
少なくとも一対の脚機構の夫々は、スライド関節によって体幹に連結される。その際、少なくとも一対の脚機構の夫々は、体幹の前後方向にスライド可能に連結される。この脚式ロボットは、歩行時に一対の脚機構を交互に体幹の前後方向にスライドさせる。そうすると、スライド関節に連結されている夫々の脚機構の端部は、体幹の前後方向に所定の長さだけずれる。脚機構と体幹を従来技術のように回転関節で連結する場合と比較して、本発明のようにスライド関節で連結すると、脚機構の全長が同一であっても夫々の脚機構の端部が前後方向にずれる長さだけ歩幅を大きくできる。脚機構の全長を長くせずに脚式ロボットの歩行時の歩幅を大きくすることができる。スライド関節の採用によって、体幹の位置を高くせずに、一対の脚機構によって実現される歩幅を大きくする脚式ロボットを実現できる。
なお、スライド関節が、体幹の下面に設けられている場合には、体幹全体が卵型のような形状をしていると、体幹の下面と背面や側面の区別はし難い。その場合、本明細書にいう「体幹の下面」は、「体幹の外面であって、その外面の表面が少なくとも接地面の方向を向いている面」と表現することもできる。また、スライド関節が体幹の下面に設けられている場合には、その一部が体幹の少なくとも下面で体幹の前後方向に伸びていればよく、下面からさらに体幹の前面あるいは背面にまで伸びていてもよい。
また、「スライド関節が体幹の前後方向に伸びている」とは、スライド関節の接線の水平方向成分が体幹の前後方向を向いていればよい。即ち、スライド関節は体幹の前後方向で水平に伸びている場合のみならず、水平方向に対して所定の角度を有して伸びていてもいし、あるいは曲線を描いて伸びていてもよい。
幹の下方に張り出す曲線状とは、換言すれば、その曲線を規定する曲率半径の中心位置がスライド関節よりも上方に位置している、と表現することができる。
夫々のスライド関節がなす曲線は、複数の曲率半径を有する曲線が連続して繋がっているものであってよい。その場合には、夫々の曲率半径の中心位置がスライド関節より上方に位置していればよい。
夫々のスライド関節を、体幹の下方に張り出す曲線状に形成することにより、スライド関節に連結されている脚機構の端部は、その曲線に沿ってスライドする。歩行時に、スライド関節に連結している脚機構の端部を、前記曲線を描くように体幹の前後方向に移動させることができる。これによって、歩行時の脚機構の運びを円滑なものとすることができ、歩行時の脚式ロボットの動作を円滑にすることができる。
前記曲線は、複数の曲率半径を有する曲線が連続して繋がっているものであってよいが、唯一の中心位置を有する円弧であることがより好ましい。
前記曲線を円弧とすることによって、スライド関節に対して最も近い位置に配置された脚機構の関節は、円弧の中心位置を中心として回転するように移動する。このときの体幹と脚機構の幾何学的な関係は、円弧の中心位置に円弧と交差する回転軸を有する仮想的な回転関節と、スライド関節に対して最も近い位置に配置された脚機構の関節が仮想的なリンクで連結されている構造と等価となる。従って、体幹と脚機構は実際にはスライド関節により連結されているにも関わらず、順変換(正変換)や逆変換を行う際には、脚機構と体幹が仮想的な回転関節と仮想的なリンクにより連結されているものとして計算することができる。複数のリンクと関節を有する機構では、隣接するリンクが全て回転関節で連結されている構造の方が、一部がスライド関節で連結されている構造よりも順変換(正変換)や逆変換が計算しやすい。上記構成によって、脚機構の順変換(正変換)や逆変換の計算を容易にすることができる。
前記曲線を規定する中心位置が、体幹の重心位置より上方に位置していることが好ましい。
前記曲線を規定する中心位置とは、曲線が円弧の場合はその円弧の中心となる位置である。また、前記曲線が、異なる曲率半径を有する複数の曲線部の連続したものである場合には、夫々の曲率部を規定する夫々の曲率半径の中心となる位置である。
脚機構がスライド関節に沿ってスライドする場合、脚機構と体幹は、幾何学的には前記曲線の曲率半径の中心位置を回転中心として相対的に回転する。重力によって、体幹の重心位置には前記中心位置を中心としたモーメントが作用する。重力によるモーメントは、重心位置を前記中心位置の鉛直下方に位置させるように作用する。脚機構を、スライド関節上を自由にスライドできるようにした場合に、体幹はその重心位置を曲率半径の中心位置(即ち、体幹の回転中心)の鉛直下方にして安定する。曲率半径の中心位置を体幹の重心位置よりも上方に位置させることによって、脚機構を、スライド関節上を自由にスライドできるようにした場合に、体幹はひっくり返ることなくその重心位置を前記中心位置の直下にして安定する。何らかの要因で脚式ロボットが前後方向に大きく傾斜した場合でも、脚機構をスライド関節上で自由にスライドできるようにすれば、体幹は、その重心位置が鉛直下側となって安定する。体幹の安定性をより向上させることができる。なお、脚機構をスライド関節上で自由にスライドできるようにするとは、スライド関節のアクチュエータに対して脚機構をスライドさせる駆動力を加えず、かつ脚機構を一点に拘束するようなブレーキ力も加えない状態をいう。
前記スライド関節は、前記曲線の中心位置が体幹の重心位置より上方に位置していることに加え、前記体幹は、乗員が着座するための座席を備えており、座席の座面が前記中心位置より体幹の下方に配置されていることが好ましい。
体幹に乗員が着座するための座席を備えているとは、脚式ロボットが人間を搭乗させることができるようにするためである。一般に人間の着座姿勢においては、人間の重心位置は腰付近に位置することが知られている。従って、座席の座面を前記中心位置より体幹の下方に配置することによって、着座した搭乗員の重心位置を前記中心位置よりも下方とすることができる。前記曲線の中心位置が体幹の重心位置より上方に位置していることと合わせると、搭乗員が搭乗しても体幹と搭乗員を合わせた重心位置は、前記曲線の中心位置より下方とすることができる。搭乗員を乗せた体幹をより安定にすることができる。
本発明によれば、体幹の位置を高くせずに、少なくとも一対の脚機構によって実現される歩幅を大きくする脚式ロボットを実現することができる。
以下に実施例の主要な特徴を列記する。
(第1形態)スライド関節は体幹の下面に設けられており、脚式ロボットが直立姿勢をとったときに、脚機構に設けられた各ロール関節が、体幹の体側方向の幅内に位置するように配置されている。
なお、「直立姿勢」とは、体幹の重心位置と、脚機構の関節のうち人間の膝関節に相当する関節と、足首関節に相当する関節が体側方向からみて鉛直方向に略一直線上に位置するときの姿勢をいう。ロール関節とは、関節の回転軸が体幹の側方に伸びている関節をいう。
(第2形態)一対のスライド関節の夫々の前記曲線の中心位置が、体側方向に伸びる直線上に配置されている。
本発明の実施例について、図面を参照しつつ説明する。図1は、脚式ロボット10の3面図である。図1(A)は、脚式ロボット10の平面図である。図1(B)は、脚式ロボット10の側面図である。図1(C)は、脚式ロボット10の背面図である。
この脚式ロボット10は、体幹12と、一対の脚機構14L、14Rを備える。体幹12の下面12aには、夫々の脚機構14L、14Rに対応して、脚機構14L、14Rの一端24La、24Raを体幹12に対してスライド可能に連結するスライド関節16L、16Rが設けられている。
図1に示す座標系でX軸の正の方向が脚式ロボット10(体幹12)の前方に相当し、Y軸と平行な方向が脚式ロボット10(体幹12)の側方(体側方向ともいう)に相当し、Z軸の方向が脚式ロボット10(体幹12)の上方に相当する。なお、Z軸の方向は鉛直方向にも相当する。
まず脚機構14Lと14Rについて説明する。
脚機構14Lは、複数のリンク20L、22L、24Lと複数の回転関節30L、32L、34L、36Lから構成されている。
脚機構14Lの接地面側の端部は左第1リンク20Lである。左第1リンク20Lは、人間に例えると足平に相当する。左第1リンク20Lと左第2リンク22Lは、左第1複合関節26Lで連結されている。左第2リンク22Lは人間に例えると下腿に相当する。左第1複合関節26Lは人間に例えると足首関節に相当する。
左第1複合関節26Lは、左第1リンク20Lと左第2リンク22Lを相対的にロール軸s1回りに回転させる左第1ロール関節30Lと、左第1リンク20Lと左第2リンク22Lを相対的にピッチ軸s2回りに回転させる左第1ピッチ関節32Lから構成されている。従って、左第1リンク20Lと左第2リンク22Lは、左第1複合関節26Lにより、相対的にロール軸s1回りとピッチ軸s2回りの2方向の回転が可能である。
ここでロール軸とは、脚式ロボット10の概ね前後方向に伸びる軸をいう。また、ピッチ軸とは、脚式ロボット10の概ね体側方向に伸びる軸をいう。脚機構14Lの各リンクが揺動すると、関節の回転軸の方向も変化するので、ここでは「概ね前後方向」や「概ね体側方向」という表現を用いた。
左第2リンク22Lと左第3リンク24Lは、左第2複合関節28Lで連結されている。左第3リンク24Lは人間に例えると大腿に相当する。左第2複合関節28Lは人間に例えると膝関節に相当する。
左第2複合関節28Lは、左第2リンク22Lと左第3リンク24Lを相対的にロール軸s3回りに回転させる左第2ロール関節34Lと、左第2リンク22Lと左第3リンク24Lを相対的にピッチ軸s4回りに回転させる左第2ピッチ関節36Lから構成されている。従って、左第2リンク22Lと左第3リンク24Lは、左第2複合関節28Lにより、相対的にロール軸s3回りとピッチ軸s4回りの2方向の回転が可能である。
各関節30L、32L、34L、36Lには、モータ(不図示)とエンコーダ(不図示)が内蔵されている。モータは、その関節に隣接するリンク同士を相対回転させるためのトルクを発生させる。エンコーダは、その関節に隣接するリンク同士の相対回転角を検出する。
脚機構14Rの構造も、脚機構14Lの構造と同様である。例えば脚機構14Lの左第1リンク20Lは、脚機構14Rの右第1リンク20Rに相当する。同様に、脚機構14Lと脚機構14Rの各部品に付された符号のうち、数字が同じものは対応する部品を表す。脚機構14Lと脚機構14Rのピッチ軸とロール軸の対応関係は次の通りである。脚機構14Lのロール軸s1とロール軸s3は、夫々脚機構14Rのロール軸s5とロール軸s7に対応する。脚機構14Lのピッチ軸s2とピッチ軸s4は、夫々脚機構14Rのピッチ軸s6とピッチ軸s8に対応する。
脚機構14Rの各関節30R、32R、34R、36Rにも、モータ(不図示)とエンコーダ(不図示)が内蔵されている。モータは、その関節に隣接するリンク同士を相対回転させるためのトルクを発生させる。エンコーダは、その関節に隣接するリンク同士の相対回転角を検出する。
次にスライド関節16Lと16Rについて説明する。
スライド関節16Lは、体幹12に対して脚機構14Lをスライド可能に連結する関節である。
スライド関節16Lは、ガイド部40Lと、アクチュエータ42Lを有している。ガイド部40Lは、体側方向からみて下側に張り出すように湾曲している体幹12の下面12aに沿って取り付けられている。従ってガイド部40Lも体幹12の下面12aで、体幹12の前後方向に伸びており、体幹12の下側に張り出す曲線状に形成されている。換言すれば、ガイド部40Lは体幹12の下面12aで、体幹12の前後方向に伸びており、曲線を描くように形成されている。その曲線は、図1(B)に示す位置Pを中心として曲率半径Rの曲線を描いている。
ガイド部40Lには、左第3リンク24Lの一方の端部24Laがガイド部40Lに沿ってスライド可能に連結されている。左第3リンク24Lの一方の端部24Laは、脚機構14Lの一方の端部に相当する。左第3リンク24Lの端部24Laがガイド部40Lに沿ってスライド可能に連結されているので、脚機構14L自体が、スライド関節16Lのガイド部40Lに沿ってスライド可能となっている。
アクチュエータ42Lは、ガイド部40Lに沿って脚機構14Lをスライドさせる駆動力を出力する。アクチュエータ42Lによって、脚機構14Lは、ガイド部40Lに沿った任意の位置へ位置決めされる。スライド関節16Lにはまた位置検出器(不図示)を備えている。この位置検出器は、脚機構14Lの端部24Laのガイド部40L上の位置を検出する。
スライド関節16Lの詳細な機構は説明を省略するが、例えば、単軸ステージ用に用いられている直動機構を湾曲させたものを利用して実現することができる。
スライド関節16Rは、体幹12に対して脚機構14Rをスライド可能に連結する関節である。スライド関節16Rの構造は、スライド関節16Lと同一であるので説明を省略する。なお、スライド関節16Rのガイド部40Rも半径Rの円弧を描くように湾曲している。スライド関節16Lのガイド部40Lが描く円弧の中心位置とスライド関節16Rのガイド部40Rが描く円弧の中心位置は体側方向からみて位置Pに一致している。即ち、一対のスライド関節16L、16Rの夫々の前記曲線の中心となる位置が、体幹12の体側方向に伸びる直線上に配置されている。
体幹12には、スライド関節16L、16Rの他に、脚式ロボット全体を制御する制御するコントローラ(不図示)が搭載されている。
体幹12には、後述するように人間を搭乗させるための座席が設けられる場合もあれば、荷物を積載するための荷台が設けられる場合もある。また、様々な作業を行わせるためのマニピュレータが搭載される場合もある。
図1に示すその他の記号は、Gは体幹12の重心位置を表し、w1は体幹12の幅(体幹12の体側方向の長さ)を表す。s0は、体幹の重心位置Gを通り鉛直方向に伸びる鉛直線を表す。w2は、鉛直線s0と、各ロール関節30L、34L、30R、34Rの回転軸s1、s3、s5、s7との体側方向における距離を表す。これら重心位置G、体幹12の幅w1、鉛直線s0と各ロール軸との距離w2の関係については後述する。
なお、脚式ロボット10が図1に示した姿勢を直立姿勢と称する。「直立姿勢」とは、体幹の重心位置Gと、脚機構14L、14Rの関節のうち人間の膝関節に相当する関節28L、28Rと、足首関節に相当する関節26L、26Rが体側方向からみて鉛直方向に略一直線上に位置するときの姿勢をいう。図1(B)に示す脚式ロボット10の姿勢では、脚機構14L、14Rの関節のうち人間の膝関節に相当する関節28L、28Rと、足首関節に相当する関節26L、26Rが体側方向からみて体幹12の重心位置Gを通る鉛直線s0上に位置している。
次に、図1とともに図2を参照して本実施例の脚式ロボット10の歩行時の動作について説明する。図2は、脚式ロボット10が、X軸方向に一方の脚機構14Lを前方(図2のX軸の正方向)に踏み出したときの側面図である。図2は、脚式ロボット10がX軸方向に直進する場合を示している。以下では、直進時の脚機構14L、14RのXZ平面の動作に注目し、直進時には各脚機構14L、14Rのロール軸関節30L、34L、30R、34Rは回転しないものとして説明する。そのため、図2では、脚機構14Lの第1複合関節26L中の第1ロール関節30Lと、第2複合関節28L中の第2ロール関節34Lは図示を省略してある。同様に、脚機構14Rの第1複合関節26R中の第1ロール関節30Rと、第2複合関節28R中の第2ロール関節34Rは図示を省略してある。
脚機構14R、14Lの各関節32L、36L、32R、36Rには隣接するリンクを回転させるためのアクチュエータ(不図示)が内蔵されている。スライド関節16Lには、脚機構14Lの端部24Laをガイド部40Lの任意の位置にスライドさせるためのアクチュエータ42Lが備えられている。スライド関節16Rにも同様にアクチュエータ42Rが備えられている。
脚機構14Lのガイド部40L上の位置はスライド関節14Lが備える位置検出器(不図示)によって検出される。脚機構14Rのガイド部40R上の位置はスライド関節14Rが備える位置検出器(不図示)によって検出される。脚機構14L、14Rが備える各関節にもエンコーダ(不図示)が備えられている。脚式ロボット10に搭載されたコントローラ(不図示)には、エンコーダが検出するリンク同士の回転角および位置検出器が検出する脚機構14L、14Rのガイド部40L、40R上の位置が入力される。コントローラは、入力された値に基づいて、所定の制御ロジックによって各関節を適切に制御するように各アクチュエータに指令値を出力する。その結果、脚機構14L、14Rの各リンクを協調して動作させた歩行が実現される。
脚式ロボット10は、図2に示すように、脚機構14Lを一歩前へ踏み出す動作を行う際、脚機構14Lの端部24Laをスライド関節16Lのガイド40Lに沿って体幹12の前方へスライドさせる。同時に、脚機構14Rの端部24Raをスライド関節16Rのガイド40Rに沿って体幹12の後方へスライドさせる。その結果、脚機構14Lの端部24Laと脚機構14Rの端部24Raは、体幹12の前後方向に距離Lの差が生じる。
人間の股関節のように、脚機構が体幹に対して回転関節によって連結されている脚式ロボットでは、夫々の脚機構の体幹への連結部を前後方向へずらすことはできない。従ってそのような従来の脚式ロボットでは、歩行時の歩幅は、脚機構と体幹の連結部から足先までの脚機構の全長によって規定される。但しここでは、脚式ロボットが転倒せずに歩行するという制限は無視している。しかし本実施例の脚式ロボット10では、脚機構14Lの端部24Laと脚機構14Rの端部24Raは体幹12の前後方向に距離Lの差を生じさせることができる。その結果、脚機構14L、14Rの全長で規定される歩幅に加えて、体幹に連結している一対の脚機構14L、14Rの端部24La、24Raの前後方向の距離Lの分だけ歩幅を長くすることが可能となる。このことは、脚式ロボットが転倒せずに歩行するという制限を加えてもほぼ同様にいえる。従って、本実施例の脚式ロボット10は、脚機構14L、14Rの夫々を体幹12に対して前後方向にスライドさせるスライド関節16L、16Rによって体幹12に連結することにより、脚機構の全長を長くすることなく歩行時の歩幅を大きくすることができる。換言すれば、体幹12の高さを低く抑えながら歩幅を大きくする脚式ロボットを実現することができる。
以下では脚機構14Lについてのみ説明する。脚機構14Rについても同様なので説明を省略する。
スライド関節16Lのガイド部40Lは、ガイド部40Lより上方に位置する位置Pを中心とした曲率半径を有する曲線を描くように湾曲している。換言すれば、スライド関節16Lのガイド部40Lは、体幹12の下方向に張り出すように湾曲している。従って、脚機構14Lの端部24Laはガイド部40Lの湾曲に沿ってスライドする。脚機構14Lの端部24Laが体幹12の下方に張り出すように曲線を描いて前後方向にスライドすることによって、歩行時の脚機構14Lの運びを円滑なものとすることができる。
特に本実施例の脚式ロボット10では、ガイド部40Lは、唯一の位置Pを中心とする円弧状に形成されている。ガイド部40Lが描く円弧は、体幹12の前後方向に伸びている。従って、脚機構14Lと体幹12とのスライド関節16Lによる連結構造の幾何学的な関係は次の構造と等価となる。即ち、体幹12に位置Pを通りピッチ方向(Y軸方向)に伸びる回転軸を有する仮想的な回転関節52Lを想定する。仮想的な回転関節52Lと左第2ピッチ関節36Lは、左第3リンク24Lを位置Pの方向に延長した仮想的なリンク50Lによって連結されている。
即ち、本実施例の脚式ロボット10は、位置Pに配置された仮想的な回転関節52Lによって仮想的なリンク50Lを有する脚機構14Lと体幹12が連結された構造と等価である。従って、この脚式ロボット10は、脚機構14Lが体幹12の下部ではなく、体幹12の体側方向からみて位置Pにおいて回転関節52Lによって連結されている脚式ロボットと等価な歩行を実現できる。換言すれば、位置Pに配置された仮想的な股関節の関節52Lによって体幹12に連結されている仮想的なリンク50Lを有する脚機構が実現できる歩幅と同じ歩幅を本実施例の脚式ロボット10は実現できる。脚式ロボット10は、左第1リンク20Lから仮想的な関節52Lまでの全長を有する脚機構が実現できる歩幅と同じ歩幅を実現することができる。
体幹12の位置Pに実際の関節を有する脚式ロボットを実現するのは現実的ではない。図1(C)に示すように、脚機構14Lは、体幹12の下面12aの下側でスライド関節16Lによって体幹12に連結されている。位置Pに回転軸を有する仮想的な関節52Lを実現しようとすれば体幹12の内部に関節を配置することになる。さらにその関節の下側には、仮想的なリンク50Lが揺動するための空間を設ける必要がある。そうすると体幹12の位置Pより下側は実質的には他の装置を配置する余裕がなくなってしまう。そのような脚式ロボットは、実際には体幹の下部が位置Pにあることと同じになってしまう。即ち、従来の脚式ロボットでは、股関節の位置を位置Pにしようとすれば、体幹の高さを高くせざるを得なくなってしまう。
これに対して本実施例の脚式ロボット10では、現実の脚機構14Lは体幹12の下面12aでスライド関節16Lによって体幹12に連結されている。体幹12の内部にまで脚機構14Lを入り込ませる必要がない。即ち、体幹12の位置を高くすることなく、歩幅を大きくすることができる。
さらに本実施例の脚式ロボット10は、図1(C)に示すように、脚機構14Lは、体幹12の下面12aでスライド関節16Lによって連結されている。これにより、体幹12の重心位置Gを通る鉛直線s0と脚機構14Lが有するロール関節30L、34Lのロール軸s1、s3との体側方向の距離w2を短くすることができる。距離w2を短くすることによって次の効果を得ることができる。
脚式ロボット、特に一対の脚機構によっていわゆる2足歩行する脚式ロボットでは、片脚のみで接地している片足立脚状態となると、その接地している方の脚機構1本で体幹を支えなければならない。片脚のみで接地している場合、脚機構のロール関節には体幹の自重によりモーメントが作用する。モーメントの大きさは、体幹の重心位置を通る鉛直線とロール軸関節の回転軸との距離に比例する。その点、本実施例の脚式ロボット10は、脚機構14Lは、体幹12の下面12aで体幹12に連結している。従って、図1(C)に示すように、脚式ロボット10に直立姿勢をとらせたときに、脚機構14Lに設けられた各ロール関節30L、34Lを、体幹12の体側方向の幅w1内に位置するように配置することができる。これにより、体幹12の重心位置Gを通る鉛直線s0とロール関節30L、34Lの回転軸s1、s3との体側方向の距離w2を短くすることができる。その結果、実施例の脚式ロボット10は、片足立脚状態のときに接地している脚機構のロール関節30L、34Lに作用する体幹12の自重によるモーメントを小さく抑えることができる。スライド関節16L、16Rを体幹12の下面12aに設けることによって、片足立脚状態のときに接地している脚機構のロール関節に加わるモーメントを小さくすることができる。ロール関節に出力の小さいモータを使用することができる。
さらに本実施例の脚式ロボット10は、前述したように、脚機構14Lと体幹12はスライド関節16Lによって連結されている構造であるにも関わらずに、幾何学的には位置Pに配置された仮想的な回転関節52Lによって、仮想的なリンク50Lを有する脚機構14Lと体幹12が連結された構造と等価である。一般に、多リンク機構の各関節の角度からその多リンク機構の先端位置の座標を求める変換(正変換あるいは順変換といわれる)や、逆に、多リンク機構の先端位置の座標から多リンク機構の各関節の角度を求める変換(逆変換といわれる)は、関節が全て回転関節の多リンク機構の方が、一部の関節にスライド関節を有する多リンク機構よりも計算が単純化される。特に脚式ロボット10のスライド関節のように、曲線的にスライドする関節を有する場合は正変換や逆変換が複雑になる。本実施例の脚式ロボット10では、足先の座標と、スライド関節16Lにおける脚機構14Lの端部24Laの位置および各回転関節の回転角の間で正変換あるいは逆変換を行う必要がある。このとき、脚式ロボット10の場合は、スライド関節16Lを、位置Pに配置された仮想的な回転関節52Lと、仮想的なリンク50Lで置き換えることによって、体幹12と脚機構14Lとが回転関節により連結されているものとして正変換や逆変換を行うことができる。その正変換や逆変換の計算結果から、スライド関節16L上の脚機構14Lの端部24Laの位置を求めることができる。スライド関節16Lを用いているにも関わらずに、正変換や逆変換を簡単に行うことができる。
次に体幹12の重心位置Gと、スライド関節16Lのガイド部40Lが描く曲線の中心位置Pとの関係について説明する。
図1(B)に示すように、ガイド部40Lが描く曲線は、その曲線の中心位置Pが、体幹12の重心位置Gよりも上方に位置する関係になっている。前述したように、脚式ロボット10の体幹12と脚機構14Lとの幾何学的な位置関係は、位置Pに配置された仮想的な回転関節52Lによって、仮想的なリンク50Lを有する脚機構14Lと体幹12が連結された構造と等価である。従って、スライド関節16Lおよび16Rをフリーの状態、即ち、脚機構14L、14Rの端部24La、24Raが、夫々ガイド部40L、40Rの任意の位置に自由に移動可能な状態、にすると、体幹12は、重力の作用によってその重心位置Gが位置Pの直下に位置する姿勢となる。逆に、ガイド部40L、40Rが描く曲線の中心位置Pを、体幹12の重心位置Gよりも下方に位置するようにした場合には、スライド関節16Lおよび16Rをフリーの状態とすると、体幹12の重心位置Gを位置Pよりも鉛直下方となるように重力が作用する。その結果、体幹12が回転してしまう。ガイド部40L、40Rが描く曲線の中心位置Pを、体幹12の重心位置Gよりも上方に位置させることによって、次の効果が得られる。即ち、何からの理由により脚式ロボット10の前後方向の傾斜角が増大した場合に、スライド関節16Lおよび16Rをフリーの状態にすることによって、体幹12が回転してしまうことを防止できる。この効果は、ガイド部40L、40Rが異なる曲率半径の複数の曲線部が連続した曲線を描くように形成されている場合でも同様である。その場合には、各曲線部の夫々の中心位置を体幹12の重心位置Gよりも上方に位置させればよい。
次に実施例の変形例を説明する。図3に示す脚式ロボット10aは体幹13の内部に乗員100が着座する座席60を備える。即ちこの脚式ロボット10aは、乗員を乗せて歩行する搭乗型の脚式ロボットである。脚機構14L、14Rおよびスライド関節16L、16Rは図1の脚式ロボット10と同様であるので説明を省略する。体幹13も座席60を備える以外は図1に示す体幹12と同様であるので説明を省略する。
座席60は、その座面60aが、スライド関節16L、16Rのガイド部40L、40Rが描く曲線の中心位置Pよりも下方に位置するように配置されている。一般的に人間が着座したときの重心位置は腰付近にあることが知られている。図3に、座席60に着座した乗員100の重心位置GHを示す。座席60を、その座面60aが、ガイド部40L、40Rが描く曲線の中心位置Pよりも下方に位置するように配置することによって、乗員100の重心位置GHを中心位置Pよりも下方にすることができる。体幹13自体の重心位置Gも、ガイド部40L、40Rが描く曲線の中心位置Pよりも鉛直下方に位置している。従って、体幹13と乗員100を合わせたときの重心位置も中心位置Pよりも下方に位置させることができる。従って、前の説明と同様に、何からの理由により脚式ロボット10の前後方向の傾斜角が増大した場合に、スライド関節16Lおよび16Rをフリーの状態にすることによって、乗員100が搭乗している体幹13が回転してしまうことを防止できる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
実施例では図1に示すように脚機構14L(14R)はロール関節30L(30R)とピッチ関節32L(32R)を複合した複合関節26L(26R)を用いたが、ロール関節30L(30R)とピッチ関節32L(32R)を別のリンクにより直列に連結してもよい。他方の複合関節28L(28R)についても同様である。
また、実施例では一対の脚機構14L、14Rを有する脚式ロボットを例とした。脚機構の数は一対に限られない。本発明は、3本以上の脚機構を有する脚式ロボットに対しても適用可能である。
本発明は、3本以上の脚機構を有する脚式ロボットに対しても適用可能であるが、特に一対の脚機構を有する脚式ロボットに適用することが特に有効である。なぜならば、前述したように、脚機構が有するロール関節の位置を、体側方向からみて体幹の幅内に配置することができるからである。一対の脚機構を有する脚式ロボットでは、歩行時に片足のみで立脚する状態が生じる。そうすると立脚のロール関節には体幹の自重によってモーメントが生じる。立脚のロール関節はそのモーメントに対向するだけのトルクを出力することが要求される。脚機構が有するロール関節の位置を、体側方向からみて体幹の幅内に配置することによって、ロール関節に作用する体幹の自重によるモーメントを小さくすることができる。本発明によると、体幹の高さを低くしながら歩幅を大きくするとともに、脚関節が有するロール関節に作用する体幹の自重により生じるモーメントを小さくすることができる。
また、実施例の脚式ロボットでは、スライド関節は前後方向に湾曲した体幹の下面に沿って配置した。体幹の下側に張り出す曲線状に形成されたスライド機構を体幹の下面に取り付けるには、必ずしも体幹の下面が前後方向に湾曲している必要はない。スライド機構のガイド部を数点で体幹の下面に固定すればよいからである。
また、本発明の脚式ロボットは、体幹と一対の脚機構をスライド可能に連結するスライド関節は、脚機構を体幹の前後方向にスライドさせるものであれば直線状のスライド関節であってもよい。
また、実施例では、スライド関節16L、16Rを体幹12の下面に設けたが、一対のスライド関節16L、16Rの夫々を、一対の脚機構の夫々に対応して体幹12の体側両側に一方ずつ設けてもよい。そのような構造によっても体幹の位置を低くしたまま歩幅を大きくした脚式ロボットを実現することができる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
図1は実施例1の脚式ロボットの3面図である。図1(A)は脚式ロボットの平面図である。図1(B)は脚式ロボットの側面図である。図1(C)は脚式ロボットの背面図である。 実施例の脚式ロボットの歩行中の脚機構の位置関係を説明する図である。 実施例1の変形例の脚式ロボットを説明する図である。
符号の説明
10、10a:脚式ロボット
12:体幹
12a:体幹下面
13:体幹
14L、14R:脚機構
16L、16R:スライド関節
20L、20R:第1リンク
22L、22R:第2リンク
24L、24R:第3リンク
24La、24Ra:第3リンク端部
26L、26R:第1複合関節
28L、28R:第2複合関節
30L、30R:第1ロール関節
32L、32R:第1ピッチ関節
34L、34R:第2ロール関節
36L、36R:第2ピッチ関節
40L、40R:ガイド部
42L、42R:アクチュエータ
60:座席
60a:座面
100:乗員

Claims (6)

  1. 体幹と、
    隣接するリンク同士が揺動可能に連結されている少なくとも一対の脚機構と、
    体幹に設けられており、夫々の脚機構の一端を体幹の前後方向へスライド可能に連結する少なくとも一対のスライド関節と、
    を備えており、夫々のスライド関節が、体幹の下方に張り出す曲線状に形成されていることを特徴とする脚式ロボット。
  2. 一対のスライド関節は、体幹の両側面に一つずつ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の脚式ロボット。
  3. 一対のスライド関節は、体幹の下面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の脚式ロボット。
  4. 夫々のスライド関節が形成する曲線は、円弧であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の脚式ロボット。
  5. 前記曲線を規定する中心位置が、体幹の重心位置より上方に位置していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の脚式ロボット。
  6. 前記体幹は、乗員が着座するための座席をさらに備えており、座席の座面が前記中心位置より体幹の下方に配置されていることを特徴とする請求項に記載の脚式ロボット。
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