JP2003080476A - 脚式移動ロボット、並びに脚式移動ロボットのための可動脚 - Google Patents

脚式移動ロボット、並びに脚式移動ロボットのための可動脚

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JP2003080476A
JP2003080476A JP2001270530A JP2001270530A JP2003080476A JP 2003080476 A JP2003080476 A JP 2003080476A JP 2001270530 A JP2001270530 A JP 2001270530A JP 2001270530 A JP2001270530 A JP 2001270530A JP 2003080476 A JP2003080476 A JP 2003080476A
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shaft
mobile robot
shin
legged mobile
link
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JP2001270530A
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Norihisa Ito
功久 井藤
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現実の動物の姿や動きを忠実に真似た跳躍が
可能な、高度でリアリティのある脚式移動ロボットを提
供する。 【解決手段】 第1のアクチュエータは胴体に固定さ
れ、その回転軸には、第1の出力アームと第1のリンク
が支持される。第1の出力アームの他端には第2のリン
クが回動自在に支持され、第1及び第2のリンクの他端
には脛が回動自在に支持される。第1の出力アーム、第
1のリンク、第2のリンク、及び脛で、角頂点が回動自
在な平行四辺形が形成される。また、この平行四辺形の
1つの対角線には、つるまきバネで引っ張られることに
よりサスペンションが形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体のメカニズム
や動作をモデル化して構成されるロボットに係り、特
に、特定の脚式移動型動物の身体メカニズムをモデル化
して構成される脚式移動ロボットに関する。
【0002】更に詳しくは、本発明は、現実の動物の姿
や動きを忠実に真似た跳躍が可能な、高度でリアリティ
のある脚式移動ロボットに係り、特に、機体の動作制御
のための物理モデルを単純に構成するとともに、現実の
動物の仕草をリアルに再現する脚式移動ロボットに関す
る。
【0003】
【従来の技術】電気的若しくは磁気的な作用を用いて人
間の動作に似せた運動を行う機械装置のことを「ロボッ
ト」という。ロボットの語源は、スラブ語のROBOT
A(奴隷機械)に由来すると言われている。わが国では、
ロボットが普及し始めたのは1960年代末からである
が、その多くは、工場における生産作業の自動化・無人
化などを目的としたマニピュレータや搬送ロボットなど
の産業用ロボット(industrial robot)であった。
【0004】最近では、イヌやネコのように4足歩行の
動物の身体メカニズムやその動作を模したペット型ロボ
ット、あるいは、ヒトやサルなどの2足直立歩行を行う
動物の身体メカニズムや動作を模した「人間形」若しく
は「人間型」のロボットなど、脚式移動ロボットに関す
る研究開発が進展し、実用化への期待も高まってきてい
る。これら脚式移動ロボットは、クローラ式ロボットに
比し不安定で姿勢制御や歩行制御が難しくなるが、階段
の昇降や障害物の乗り越え等、柔軟な歩行・走行動作を
実現できるという点で優れている。
【0005】例えば、イヌやネコなどの愛玩動物を模し
たエンターティンメント向けの移動ロボット、すなわち
ペット型ロボットの場合、難作業の代行などの生活支援
というよりも、生活密着型、すなわち人間との「共生」
という性質が強い。ペット型ロボットは、実際の動物を
扱うよりも手軽であるだけでなく、従来の玩具に比し、
高機能・高付加価値を有する。
【0006】このような脚式移動ロボットは、他の形式
のロボットに比し移動自由度が高く、優れた運動性能を
備えている。したがって、脚式移動ロボットを単に歩行
による前進動作だけでなく、床面上を走ったり、さらに
は跳び上がるなどの自律的な空中動作を行わせること
も、関節自由度の観点からは充分可能である。跳び上が
り動作が実現すれば、ロボットの動作表現力がさらに増
すであろう。また、脚式移動ロボットをサッカーその他
のスポーツに適用する場合には、跳び上がり動作は必須
の運動パターンの1つでさえある。
【0007】しかしながら、直立姿勢においていきなり
跳び上がるためには、脚式ロボットは特に膝関節など脚
部において強力なアクチュエータを搭載して、重力に充
分打ち勝つことができる鉛直方向の初速を与える必要が
ある。
【0008】例えば、図7や図8に示すように、2足歩
行又は4足歩行のロボットの脚部にバネなどのサスペン
ションを用い、その共振作用を利用して跳躍歩行を実現
することも考えられる。各図に示す跳躍機構は、要する
に、脚の角度を駆動するための回転関節と、脚の長さ方
向に駆動するための能動及び受動の直動関節とで構成さ
れている。
【0009】このようなサスペンションを用いた駆動機
構によれば、機体の運動方程式を解く際に用いる物理モ
デルを比較的簡単に構成することができるので、機体の
歩行動作制御のための演算コストが少なくて済むという
利点がある。
【0010】しかしながら、サスペンションを用いた駆
動機構は、脚式移動を行う現実の動物が備えるものでは
ない。言い換えれば、このような駆動機構を用いたロボ
ットは、動物の姿や仕草を忠実に真似るには限界があ
り、見る人にも不自然な印象を与えてしまう。このよう
な不自然さは、ユーザがロボットに愛着を覚えるための
阻害要因にもなりかねない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特定
の脚式移動型動物の身体メカニズムをモデル化して構成
された、優れた脚式移動ロボットを提供することにあ
る。
【0012】本発明の更なる目的は、現実の動物の姿や
動きを忠実に真似た跳躍が可能な、高度でリアリティの
ある優れた脚式移動ロボットを提供することにある。
【0013】本発明の更なる目的は、機体の動作制御の
ための物理モデルを単純に構成するとともに、現実の動
物の仕草をリアルに再現することができる、優れた脚式
移動ロボットを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面
は、胴体と可動脚を備えた脚式移動ロボットであって、
前記可動脚は、前記胴体に固定された股関節に相当する
第1のアクチュエータと、前記第1のアクチュエータの
回転軸と一体的な第1の軸に一端が固定された第1の出
力アームと、脛と、前記第1の軸に対して一端が回動可
能に支持されるとともに、他端が第2の軸にて回動可能
に前記脛と重なる第1のリンクと、一端が第3の軸にて
回動可能に前記第1の出力アームの他端に重なるととも
に他端が第4の軸にて前記脛と重なる第2のリンクと、
前記第2の軸及び前記第3の軸の間に引張り力を与える
サスペンションと、前記脛の他端に固定された足首関節
に相当する第2のアクチュエータと、前記第2のアクチ
ュエータの回転軸と一体的な第5の軸に一端が固定され
た第2の出力アームと、つま先関節に相当する前記第2
の出力アームの他端に回動可能に取りつけられたつま先
と、を備えることを特徴とする脚式移動ロボットであ
る。
【0015】ここで、前記第1乃至第4の軸は略平行四
辺形の頂点をなすように構成されている。つま先が上方
向に押されると、これら4つの軸を頂点とした平行四辺
形の1つの対角線をなす第2の軸と第3の軸の間が拡張
され、サスペンションによる引張り力が作用することに
よって、第1及び第2のアクチュエータよりも強力な駆
動力が生成されて、後足としての可動脚を駆動すること
ができる。
【0016】したがって、本発明の第1の側面に係る脚
式移動ロボットによれば、股関節、膝関節、足首関節、
指関節で構成される後脚の構造を持ち、太くて長く頑丈
で高度に発達した後足により飛び跳ねて歩行するカンガ
ルーやうさぎなどの動物の姿や動作を忠実に再現するこ
とができる。
【0017】ここで、前記第2の軸に取り付けられて、
前記脛と前記第1のリンクのなす角を計測する第1の角
度検出器をさらに備えていてもよい。この第1の角度検
出器の出力を基に、サスペンションの動きを検出するこ
とができる。
【0018】また、前記つま先関節に第2の角度検出器
をさらに備えていてもよい。この第2の角度検出器の出
力を基に、前記つま先が地面に完全に着地した際など
に、地面と第2の出力アームのなす角を計測することが
できる。
【0019】また、前記第1のリンクに固定された第1
の外装と、前記脛に固定された第2の外装をさらに備え
ていてもよい。このように2通りの外装によって脚部を
覆うことによって、単に内部の機構を外界から見えない
ようにするだけでなく、第1の外装を股、第2の外装を
脛としてそれぞれ見立てると、第1のアクチュエータが
動かないでサスペンションのみが働くと、股関節と膝関
節が同時に同じ角度だけ動いたように見せることができ
る。したがって、外見上は、常に動物らしい姿、動きを
実現することができる。
【0020】また、サスペンションが伸縮する間、前記
第5の軸は前記第1の軸と前記第3の軸を結ぶ略直線上
を移動するようにしてもよい。このような場合、第5の
軸の軌跡を第1の出力アームの延長線に近似させること
により、機体の運動方程式を解くための物理モデルを簡
単にすることができる。すなわち、第1の軸と第5の軸
の間隔が1つのサスペンションにより伸び縮みする脚機
構としてとらえることにより、この脚モデルを大幅に単
純化することができる。
【0021】また、本発明の第2の側面は、脚式移動ロ
ボットのための可動脚であって、前記脚式移動ロボット
の胴体の所定部位に固定された股関節に相当する第1の
アクチュエータと、前記第1のアクチュエータの回転軸
と一体的な第1の軸に一端が固定された第1の出力アー
ムと、脛と、前記第1の軸に対して一端が回動可能に支
持されるとともに、他端が第2の軸にて回動可能に前記
脛と重なる第1のリンクと、一端が第3の軸にて回動可
能に前記第1の出力アームの他端に重なるとともに他端
が第4の軸にて前記脛と重なる第2のリンクと、前記第
2の軸及び前記第3の軸の間に引張り力を与えるサスペ
ンションと、前記脛の他端に固定された足首関節に相当
する第2のアクチュエータと、前記第2のアクチュエー
タの回転軸と一体的な第5の軸に一端が固定された第2
の出力アームと、つま先関節に相当する前記第2の出力
アームの他端に回動可能に取りつけられたつま先と、を
具備することを特徴とする脚式移動ロボットのための可
動脚である。
【0022】ここで、前記第1乃至第4の軸は略平行四
辺形の頂点をなすように構成されている。つま先が上方
向に押されると、これら4つの軸を頂点とした平行四辺
形の1つの対角線をなす第2の軸と第3の軸の間が拡張
され、サスペンションによる引張り力が作用することに
よって、第1及び第2のアクチュエータよりも強力な駆
動力が生成されて、後足としての可動脚を駆動すること
ができる。
【0023】したがって、本発明の第2の側面に係る脚
式移動ロボットのための可動脚によれば、股関節、膝関
節、足首関節、指関節で構成される後脚の構造を持ち、
太くて長く頑丈で高度に発達した後足により飛び跳ねて
歩行するカンガルーやうさぎなどの動物の後脚を実現す
ることができる。かかる後脚を可動脚として利用するこ
とにより、脚式移動ロボットは、カンガルーやうさぎな
どの動物の姿や動作を忠実に再現することができる。
【0024】ここで、前記第2の軸に取り付けられて、
前記脛と前記第1のリンクのなす角を計測する第1の角
度検出器をさらに備えていてもよい。この第1の角度検
出器の出力を基に、サスペンションの動きを検出するこ
とができる。
【0025】また、前記つま先関節に第2の角度検出器
をさらに備えていてもよい。この第2の角度検出器の出
力を基に、前記つま先が地面に完全に着地した際など
に、地面と第2の出力アームのなす角を計測することが
できる。
【0026】また、前記第1のリンクに固定された第1
の外装と、前記脛に固定された第2の外装をさらに備え
ていてもよい。このように2通りの外装によって脚部を
覆うことによって、単に内部の機構を外界から見えない
ようにするだけでなく、第1の外装を股、第2の外装を
脛としてそれぞれ見立てると、第1のアクチュエータが
動かないでサスペンションのみが働くと、股関節と膝関
節が同時に同じ角度だけ動いたように見せることができ
る。したがって、外見上は、常に動物らしい姿、動きを
実現することができる。
【0027】また、サスペンションが伸縮する間、前記
第5の軸は前記第1の軸と前記第3の軸を結ぶ略直線上
を移動するようにしてもよい。このような場合、第5の
軸の軌跡を第1の出力アームの延長線に近似させること
により、機体の運動方程式を解くための物理モデルを簡
単にすることができる。すなわち、第1の軸と第5の軸
の間隔が1つのサスペンションにより伸び縮みする脚機
構としてとらえることにより、この脚モデルを大幅に単
純化することができる。
【0028】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳
細な説明によって明らかになるであろう。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態について詳解する。
【0030】動物の中でも、カンガルーやうさぎは、前
足は細くて短いのに対して、後足は太くて長く頑丈で高
度に発達している。この種の動物は、前足は使えないの
で、後足で飛び跳ねて歩行する。また、その走り方は独
特で、ジャンプした後、前足より前方向に後足を出すよ
うな着地の仕方をとる。
【0031】カンガルーやうさぎなどの動物に見られる
後脚の構造は、人間と同様、股関節、膝関節、足首関
節、指関節で構成される。但し、人間とは違って、足首
関節と指関節の間隔が長く、跳躍時には踵(又は、足首
関節)を地面につけることなく、つま先立ちした状態で
走行する。本発明によれば、こうした姿や動作を忠実に
再現しつつ、簡単な制御で跳躍可能なロボットを実現す
ることができる。
【0032】図1には、本発明の一実施形態に係る脚式
移動ロボットの後脚の構成例を示している。同図に示す
ロボットの後足の脚機構は、2つのアクチュエータと、
サスペンション部と、つま先の角度検出部を備えてい
る。
【0033】第1のアクチュエータ11は胴体に固定さ
れている。そして、第1のアクチュエータ11の回転軸
である軸12には、第1の出力アーム13の一端が固定
されているとともに、第1のリンク14の一端を回動自
在に支持している。
【0034】また、第1の出力アーム13の他端に設け
られた軸15には、第2のリンク16が回動自在に支持
されている。そして、第1のリンク14及び第2のリン
ク16の他端には、それぞれ軸17及び軸18が設けら
れており、脛19を回動自在に支持している。
【0035】第1の出力アーム13、第1のリンク1
4、第2のリンク16の長さ、及び、軸17と軸18の
間隔はどれも等しくなるように構成されており、4つの
軸12,15,17,18を頂点とした平行四辺形が形
成されている。また、この平行四辺形の1つの対角線を
なす軸15と軸18の間は、つるまきバネ20で引っ張
られることにより、サスペンションを形成している。
【0036】軸18には第1のポテンショー21が配設
されており、脛19と第1のリンク14のなす角を計測
することによって、サスペンションの動きを検出するよ
うになっている。
【0037】脛19の先端には、足首関節に相当する第
2のアクチュエータ23が固定されている。第2のアク
チュエータ23の回転軸となる軸24には第2の出力ア
ーム25が取り付けられている。
【0038】第2の出力アーム25の先端には、つま先
関節を介してつま先26が回動自在に取り付けられてい
る。第2のポテンショー27は、つま先26が地面に完
全に着地した際などに、地面と第2の出力アーム25の
なす角を計測するために配設されている。
【0039】図2には、図1に示した脚式移動ロボット
の後足の脚機構が動作する様子を示している。同図から
も判るように、つま先が上方向に押されると、4つの軸
12,15,17,18を頂点とした平行四辺形の1つ
の対角線をなす軸15と軸18の間が拡張され、つるま
きバネ20による引張り力が作用することによって後足
が可動する。
【0040】脚部の股に相当する部位には外装31が取
り付けられ、また、脛に相当する部位には外装32が取
り付けられて、内部の機構を外界から見えないようにし
ている。より具体的には、外装31は、第1のリンク1
4に固定されるとともに、外装32は脛19に固定され
ている。
【0041】外装31を股、外装32を脛としてそれぞ
れ見立てると、第1のアクチュエータ11が動かないで
サスペンションのみが働くと、股関節と膝関節が同時に
同じ角度だけ動いたように見せることができる。したが
って、外見上は、常に動物らしい姿、動きを実現するこ
とができる。
【0042】図2からも判るように、サスペンションと
いう本来なら機械的印象を与える構造や動きがサスペン
ションの配置と外装の取り付け方次第で、動物的な印象
を与えることができる。このことは、動物の姿や動きを
真似たエンターティンメント・ロボットを設計・製作す
るにおいて、極めて重要な要素である。
【0043】図1に示したような後足の脚機構では、2
つのアクチュエータが搭載されている。したがって、そ
れぞれのアクチュエータ11及び23がある可動領域内
では、サスペンションの動きに制約されることなく、任
意の位置でつま先を制御することができる。
【0044】図3には、サスペンションすなわちつるま
きバネ20が完全に伸びた状態でのつま先26の可動範
囲41と、完全に縮んだ状態でのつま先26の可動範囲
42を示している。同図からも判るように、これらの各
可動範囲41及び42は、互いに重なり合う領域を有し
ている。
【0045】この重なり合う領域は、ほぼ任意に制御可
能な領域となる。より厳密に言えば、サスペンションが
取り得るすべての状態における可動範囲を重ね合わせす
べてが重なる領域である。こうした領域が充分に存在す
れば、サスペンションの予期せぬ動きに制約されること
なく、歩行や仕草といった機体動作を幅広く実行するこ
とが可能となる。このことは、跳躍を主目的として構成
された図7や図8に示す従来の跳躍ロボットとは大いに
相違する優れた点である。
【0046】図4には、サスペンションを構成するつる
まきバネ20が収縮した状態から進展した状態に至るま
での様子を段階的に示している。
【0047】軸25の軌跡51は、軸12と軸15を結
ぶ(すなわち第1の出力アーム13の)延長線52を、
(a)から(b)に至るまでの期間に1回、また、
(b)から(c)に至るまでの期間にもう1回だけ跨ぐ
ような軌跡を描く。言い換えれば、軸25の軌跡51
は、延長線52に非常に近い距離を保っている。
【0048】このように、軸25の軌跡を第1の出力ア
ーム13の延長線25に近似させることにより、機体の
運動方程式を解くための物理モデルを図5のように置き
換えることができる。したがって、軸12と軸24の間
隔がサスペンションにより伸び縮みする脚機構としてと
らえることにより、この脚モデルを大幅に単純化するこ
とができる。
【0049】ここで、図5に示す物理モデルの各構成要
素に対して、図6に示すように、寸法や座標値などの物
理量を与えたとする。この場合、足先(つま先関節)が
任意の座標(x1,y1)となるための関節角度A及び
Bを求めると以下の通りとなる。
【0050】
【数1】
【0051】とすると、
【0052】
【数2】
【0053】但し、
【0054】
【数3】
【0055】すなわち、軸12と軸24の間隔がサスペ
ンションにより伸び縮みする脚機構としてとらえること
により、非常に少ない演算量で逆運動学を解くことが可
能である。
【0056】[追補]以上、特定の実施例を参照しなが
ら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や
代用を成し得ることは自明である。
【0057】本発明の要旨は、必ずしも「ロボット」と
称される製品には限定されない。すなわち、電気的若し
くは磁気的な作用を用いて特定の動物の構造や動作に似
せた運動を行う機械装置であるならば、例えば玩具など
のような他の産業分野に属する製品であっても、同様に
本発明を適用することができる。
【0058】要するに、例示という形態で本発明を開示
してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈
するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、
冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきであ
る。
【0059】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
特定の脚式移動型動物の身体メカニズムをモデル化して
リアルに構成された、優れた脚式移動ロボットを提供す
ることができる。
【0060】また、本発明によれば、現実の動物の姿や
動きを忠実に真似た跳躍が可能な、高度でリアリティの
ある優れた脚式移動ロボットを提供することができる。
【0061】また、本発明によれば、機体の動作制御の
ための物理モデルを単純に構成するとともに、現実の動
物の仕草をリアルに再現することができる、優れた脚式
移動ロボットを提供することができる。
【0062】動物の姿や動きを忠実に真似ることができ
る跳躍可能なエンターティンメント・ロボットは、いま
だ数少ない。本発明を実現したエンターティンメント・
ロボットは、より高度でリアリティのある製品を欲する
エンド・ユーザに好意的に受け入れられるであろう。こ
の結果、エンターティンメント・ロボット市場をより一
層拡大させることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る脚式移動ロボットの
後脚の構成例を示した図である。
【図2】図1に示した脚式移動ロボットの後足の脚機構
が動作する様子を示した図である。
【図3】サスペンションが完全に伸びた状態でのつま先
26の可動範囲41と、完全に縮んだ状態でのつま先2
6の可動範囲42を示した図である。
【図4】サスペンションを構成するつるまきバネ20が
収縮した状態から進展した状態に至るまでの様子を段階
的に示した図である。
【図5】軸25の軌跡を第1の出力アーム13の延長線
25に近似させることにより得られる、機体の運動方程
式を解くための物理モデルである。
【図6】図5に示す物理モデルの各構成要素に対して物
理量を与えた様子を示した図である。
【図7】2足歩行ロボットの脚部にバネなどのサスペン
ションを用い、その共振作用を利用して跳躍歩行を実現
した例を示した図である。
【図8】4足歩行ロボットの脚部にバネなどのサスペン
ションを用い、その共振作用を利用して跳躍歩行を実現
した例を示した図である。
【符号の説明】
11…第1のアクチュエータ 12…軸 13…第1の出力アーム 14…リンク 15…軸 16…リンク 17…軸 18…軸 19…脛 20…つるまきバネ 21…第1のポテンショー 23…第2のアクチュエータ 24…軸 25…第2の出力アーム 26…つま先 27…第2のポテンショー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C150 CA02 DA04 DA05 DA26 DA27 DA28 EB01 EB36 EB37 EC03 EC15 EC18 EC19 EC28 3C007 AS36 CS08 HT11 HT36 KS21 MT14 WA02 WA13 WB01 WC22 3J062 AA38 AB27 AC09 BA14 CB02 CB12 CB18 CB28 CB32 CB42

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】胴体と可動脚を備えた脚式移動ロボットで
    あって、前記可動脚は、 前記胴体に固定された股関節に相当する第1のアクチュ
    エータと、 前記第1のアクチュエータの回転軸と一体的な第1の軸
    に一端が固定された第1の出力アームと、 脛と、 前記第1の軸に対して一端が回動可能に支持されるとと
    もに、他端が第2の軸にて回動可能に前記脛と重なる第
    1のリンクと、 一端が第3の軸にて回動可能に前記第1の出力アームの
    他端に重なるとともに他端が第4の軸にて前記脛と重な
    る第2のリンクと、 前記第2の軸及び前記第3の軸の間に引張り力を与える
    サスペンションと、 前記脛の他端に固定された足首関節に相当する第2のア
    クチュエータと、 前記第2のアクチュエータの回転軸と一体的な第5の軸
    に一端が固定された第2の出力アームと、 つま先関節に相当する前記第2の出力アームの他端に回
    動可能に取りつけられたつま先と、を備えることを特徴
    とする脚式移動ロボット。
  2. 【請求項2】前記第1乃至第4の軸は略平行四辺形の頂
    点をなす、ことを特徴とする請求項1に記載の脚式移動
    ロボット。
  3. 【請求項3】前記第2の軸に取り付けられて、前記脛と
    前記第1のリンクのなす角を計測する第1の角度検出器
    をさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記載の脚
    式移動ロボット。
  4. 【請求項4】前記つま先関節に取り付けられ、前記つま
    先が地面に完全に着地した際などに、地面と第2の出力
    アームのなす角を計測する第2の角度検出器をさらに備
    える、ことを特徴とする請求項1に記載の脚式移動ロボ
    ット。
  5. 【請求項5】前記第1のリンクに固定された第1の外装
    と、前記脛に固定された第2の外装をさらに備える、こ
    とを特徴とする請求項1に記載の脚式移動ロボット。
  6. 【請求項6】サスペンションが伸縮する間、前記第5の
    軸は前記第1の軸と前記第3の軸を結ぶ略直線上を移動
    する、ことを特徴とする請求項1に記載の脚式移動ロボ
    ット。
  7. 【請求項7】脚式移動ロボットのための可動脚であっ
    て、 前記脚式移動ロボットの胴体の所定部位に固定された股
    関節に相当する第1のアクチュエータと、 前記第1のアクチュエータの回転軸と一体的な第1の軸
    に一端が固定された第1の出力アームと、 脛と、 前記第1の軸に対して一端が回動可能に支持されるとと
    もに、他端が第2の軸にて回動可能に前記脛と重なる第
    1のリンクと、 一端が第3の軸にて回動可能に前記第1の出力アームの
    他端に重なるとともに他端が第4の軸にて前記脛と重な
    る第2のリンクと、 前記第2の軸及び前記第3の軸の間に引張り力を与える
    サスペンションと、 前記脛の他端に固定された足首関節に相当する第2のア
    クチュエータと、 前記第2のアクチュエータの回転軸と一体的な第5の軸
    に一端が固定された第2の出力アームと、 つま先関節に相当する前記第2の出力アームの他端に回
    動可能に取りつけられたつま先と、を具備することを特
    徴とする脚式移動ロボットのための可動脚。
  8. 【請求項8】前記第1乃至第4の軸は略平行四辺形の頂
    点をなす、ことを特徴とする請求項7に記載の脚式移動
    ロボットのための可動脚。
  9. 【請求項9】前記第2の軸に取り付けられて、前記脛と
    前記第1のリンクのなす角を計測する第1の角度検出器
    をさらに備える、ことを特徴とする請求項7に記載の脚
    式移動ロボットのための可動脚。
  10. 【請求項10】前記つま先関節に取り付けられ、前記つ
    ま先が地面に完全に着地した際などに、地面と第2の出
    力アームのなす角を計測する第2の角度検出器をさらに
    備える、ことを特徴とする請求項7に記載の脚式移動ロ
    ボットのための可動脚。
  11. 【請求項11】前記第1のリンクに固定された第1の外
    装と、前記脛に固定された第2の外装をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項7に記載の脚式移動ロボットの
    ための可動脚。
  12. 【請求項12】サスペンションが伸縮する間、前記第5
    の軸は前記第1の軸と前記第3の軸を結ぶ略直線上を移
    動する、ことを特徴とする請求項7に記載の脚式移動ロ
    ボットのための可動脚。
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