JP2001198864A - 脚式ロボット及び脚式ロボットの動作制御方法 - Google Patents

脚式ロボット及び脚式ロボットの動作制御方法

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JP2001198864A
JP2001198864A JP2000005872A JP2000005872A JP2001198864A JP 2001198864 A JP2001198864 A JP 2001198864A JP 2000005872 A JP2000005872 A JP 2000005872A JP 2000005872 A JP2000005872 A JP 2000005872A JP 2001198864 A JP2001198864 A JP 2001198864A
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Japan
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lower leg
leg
elastic
legged robot
energy
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JP2000005872A
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English (en)
Inventor
Norihisa Ito
功久 井藤
Masahiro Fujita
雅博 藤田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 任意の時間に最小のエネルギーで比較的容易
に跳び上がることができる脚式ロボットを提供する。 【解決手段】 脚式ロボットは、所定の速度以上で水平
方向に歩行又は走行し、次いで急停止して、運動エネル
ギを弾性エネルギなど他の形態のエネルギとして一時的
に蓄積し、さらに、向きを垂直方向に変えて弾性エネル
ギを運動エネルギとして放出することによって、跳び上
がることができる。すなわち、脚式ロボットが初期に持
つ水平方向の運動を垂直方向の運動に効率的に変換し
て、より高くジャンプすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体のメカニズム
や動作をモデル化して構成されるリアリスティックなロ
ボットに係り、特に、ヒトやサルなどの脚式移動型動物
の身体メカニズムをモデル化して構成される脚式移動型
ロボットに関する。
【0002】更に詳しくは、本発明は、モデルとなった
動物のメカニズムを真似た自然な跳び上がり動作を行う
脚式移動型ロボットに係り、特に、任意の時間に最小の
エネルギーで比較的容易に跳び上がることができる脚式
移動型ロボットに関する。
【0003】
【従来の技術】電気的若しくは磁気的な作用を用いて人
間の動作に似せた運動を行う機械装置のことを「ロボッ
ト」という。ロボットの語源は、スラブ語のROBOT
A(奴隷機械)に由来すると言われている。わが国で
は、ロボットが普及し始めたのは1960年代末からで
あるが、その多くは、工場における生産作業の自動化・
無人化などを目的としたマニピュレータや搬送ロボット
などの産業用ロボット(industrial rob
ot)であった。
【0004】最近では、イヌやネコのように4足歩行の
動物の身体メカニズムやその動作を模したペット型ロボ
ット、あるいは、ヒトやサルなどの2足直立歩行を行う
動物の身体メカニズムや動作を模した「人間形」若しく
は「人間型」のロボットなど、脚式移動ロボットやその
安定歩行制御に関する研究開発が進展し、実用化への期
待も高まってきている。これら脚式移動ロボットは、ク
ローラ式ロボットに比し不安定で姿勢制御や歩行制御が
難しくなるが、階段の昇降や障害物の乗り越え等、柔軟
な歩行・走行動作を実現できるという点で優れている。
【0005】アーム式ロボットのように、ある特定の場
所に植設して用いるような据置きタイプのロボットは、
部品の組立・選別作業など固定的・局所的な作業空間で
のみ活動する。これに対し、移動式のロボットは、作業
空間は非限定的であり、所定の経路上または無経路上を
自在に移動して、所定の若しくは任意の作業を代行した
り、ヒトやイヌあるいはその他の生命体に置き換わる種
々のサービスを提供することができる。
【0006】また、「人間形」若しくは「人間型」と呼
ばれる移動ロボット(humanoid Robot)
は、人間の住環境下で人間と共存し、産業活動や生産活
動等における各種の単純作業や危険作業、難作業の代行
を行うことができる。例えば、原子力発電プラントや火
力発電プラント、石油化学プラントにおけるメンテナン
ス作業、製造工場における部品の搬送・組立作業、高層
ビルにおける清掃作業、火災現場その他における救助活
動といったように、さまざま場面において活躍の場が見
出されている。人間型ロボットは、2足歩行により障害
物を好適に乗り越えたり迂回しながら、所望の現場まで
自律的に移動して、指示された作業を忠実に遂行するこ
とができる。
【0007】また、イヌやネコなどの愛玩動物を模した
エンターティンメント向けの移動ロボット、すなわちペ
ット型ロボットの場合、難作業の代行などの生活支援と
いうよりも、生活密着型、すなわち人間との「共生」と
いう性質が強い。ペット型ロボットは、実際の動物を扱
うよりも手軽であるだけでなく、従来の玩具に比し、高
機能・高付加価値を有する。
【0008】従来の玩具機械は、ユーザ操作と応答動作
との関係が固定的であり、玩具の動作をユーザの好みに
合わせて変更することはできない。この結果、ユーザは
同じ動作しか繰り返さない玩具をやがては飽きてしまう
ことになる。これに対し、ペット型ロボットは、動作生
成の時系列モデルに従って知的な動作を実行する。この
際、ユーザ操作などの外部からの刺激を検出したことに
応答してこの時系列モデルを変更する、すなわち「学習
効果」を付与することによって、ユーザにとって飽きな
い又は好みに適応した動作パターンを提供することがで
きる。
【0009】この種のペット型ロボットは、飼い主とし
てのユーザによる「褒める」、「遊んであげる(可愛が
る)」、「撫でる」、あるいは「叱る」、「叩く」など
のユーザ入力に対して動的に反応して、「喜ぶ」、「甘
える」、「すねる」、「叱る」、「吠える」、「尻尾を
振る」などの感情的動作を実行するようにプログラムす
ることによって、育成シミュレーションを享受すること
ができる。また、ペット型ロボットは、一般家庭内の部
屋などを作業空間として、2足又は4足歩行により、障
害物を好適に乗り越えたり迂回しながら、無経路上を自
由且つ自動的に自律的に探索することができる。
【0010】このような脚式移動ロボットは、他の形式
のロボットに比し移動自由度が高く、優れた運動性能を
備えている。したがって、脚式移動ロボットを単に歩行
による前進動作だけでなく、床面上を走ったり、さらに
は跳び上がるなどの自律的な空中動作を行わせること
も、関節自由度の観点からは充分可能である。跳び上が
り動作が実現すれば、ロボットの動作表現力がさらに増
すであろう。また、脚式移動ロボットをサッカーその他
のスポーツに適用する場合には、跳び上がり動作は必須
の運動パターンの1つでさえある。
【0011】しかしながら、直立姿勢においていきなり
跳び上がるためには、脚式ロボットは特に膝関節など脚
部において強力なアクチュエータを搭載して、重力に充
分打ち勝つことができる鉛直方向の初速を与える必要が
ある。
【0012】強力なアクチュエータをロボット本体に搭
載することは、製造コストや総重量の増大を招来する。
また、アクチュエータが高出力である分だけ消費電力が
大きくなるので、バッテリ駆動時間が短縮されるなど実
用性に欠く結果となる。
【0013】また、米マサチューセッツ工科大学レッグ
・ラボラトリでは、関節アクチュエータの駆動に頼ら
ず、バネなどの弾性体の共振作用を利用して比較的小さ
な力を用いて鉛直方向の大きな力を発生させるための研
究開発もなされている。バネの弾性力を利用して跳び上
がるためには、概ね以下のような手順を実行する必要が
ある。すなわち、
【0014】(1)自身の力(アクチュエータの駆動)
で僅かな高さだけ跳び上がる。 (2)落下した時の運動エネルギを弾性エネルギとして
一時蓄える。 (3)弾性エネルギと自身の力とを併せて、前回よりも
高く跳び上がる。 (4)上記の動作を繰り返すことで、跳び上がる高さを
徐々に増していき、必要な高さを導出する。
【0015】しかしながら、このような方法に頼った場
合、ロボットが必要な高さまで跳び上がるには、弾性体
の複数周期にまたがる振動運動を繰り返す必要があり、
処理時間を要する。
【0016】また、人間型ロボットやペット型ロボット
の場合には、モデルとなった動物らしく自然な振る舞う
ことが重要な要素である。これに対し、上記のような度
重なる振動運動を経た跳び上がり動作は生体メカニズム
とは大きな隔たりがあると言わざるを得ない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ヒト
やサルなどの脚式移動型動物の身体メカニズムをモデル
化して構成される、優れた脚式移動型ロボットを提供す
ることにある。
【0018】本発明の更なる目的は、モデルとなった動
物のメカニズムを真似た自然な跳び上がり動作を行うこ
とができる、優れた脚式移動型ロボットを提供すること
にある。
【0019】本発明の更なる目的は、任意の時間に最小
のエネルギーで比較的容易に跳び上がることができる、
優れた脚式移動型ロボットを提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面
は、少なくとも胴体と、該胴体の略下端にて連結された
2以上の脚部を有する脚式ロボットにおいて、(a)前
記脚部を用いて第1の方向の運動を実現する第1の手段
と、(b)前記第1の手段によって生成された運動エネ
ルギを他の形態のエネルギに変換して一時的に蓄積する
第2の手段と、(c)前記第2の手段に蓄積されたエネ
ルギを前記第1の方向とは異なる第2の方向の運動に変
えて放出する第3の手段と、を具備することを特徴とす
る脚式ロボットである。
【0021】ここで、前記第1の方向は例えば水平方向
であり、また、前記第2の方向は垂直方向である。
【0022】また、前記脚部の各々は、大腿部と、前記
胴体の略下端にて少なくともピッチ軸方向に回動可能に
大腿部を連結する股関節と、下腿部と、大腿部と下腿部
とを少なくともピッチ軸方向に回動可能に連結する膝関
節と、下腿部の略下端に連結された足平とを具備しても
よい。
【0023】このような場合、前記下腿部は、前記第1
の手段によって生成された運動エネルギを弾性エネルギ
に変換して一時的に蓄積することができる弾性体として
構成することができる。かかる弾性体は、前記第2の手
段として作用することができる。
【0024】あるいは、前記大腿部は、前記第1の手段
によって生成された運動エネルギを弾性エネルギに変換
して一時的に蓄積することができる弾性体として構成す
ることができる。かかる弾性体は、前記第2の手段とし
て作用することができる。
【0025】あるいは、前記膝関節のピッチ軸方向に沿
って伸縮可能な弾性体を、前記第2の手段として前記大
腿部と前記下腿部の間に連結することができる。かかる
弾性体は、前記第1の手段によって生成された運動エネ
ルギを弾性エネルギとして一時的に蓄積することがで
き、前記第2の手段として作用することができる。
【0026】また、前記第2の手段は、所定の弾性定数
を有する弾性体であってもよい。このような場合、第2
の手段は、前記第1の手段によって生成された運動エネ
ルギを弾性エネルギに変換して一時的に蓄積することが
できる。
【0027】弾性体としての第2の手段は、所定の周期
で伸縮を繰り返すことができる。このような場合には、
前記第3の手段は、前記第2の手段において蓄積した運
動エネルギを放出し終えるまでの期間内に前記第2の方
向に切り替えるすることによって、脚式ロボットの運動
方向を第1の方向から第2の方向に効率的に転換させる
ことができる。但し、第1の方向から第2の方向への転
換は瞬時に完了する必要はなく、弾性エネルギの放出と
同時に進行してもよい。
【0028】本発明の第1の側面に係る脚式ロボット
は、所定の速度以上で水平方向に歩行又は走行し、次い
で水平運動を急停止させて、運動エネルギを弾性エネル
ギなど他の形態のエネルギとして一時的に蓄積し、さら
に、向きを垂直方向に変えて弾性エネルギを運動エネル
ギとして放出することによって、跳び上がることができ
る。すなわち、脚式ロボットが初期に持つ水平方向の運
動を垂直方向の運動に効率的に変換して、より高くジャ
ンプすることができる訳である。
【0029】したがって、任意の時間に最小のエネルギ
ーで比較的容易に跳び上がることができる。
【0030】また、脚式ロボットにおけるこのような跳
び上がり動作は、水平方向に助走してから跳び上がるす
るという、2足歩行の人間、あるいは4足歩行の犬の基
本動作に喩えることができる。したがって、脚式ロボッ
トがエンターティンメント向けのロボットであるような
場合には、モデルとなった生体の自然な動作メカニズム
を実現することによって、より娯楽性が向上する。
【0031】また、本発明の第2の側面は、少なくとも
胴体と、該胴体の略下端にて連結された2以上の脚部を
有する脚式ロボットのための動作制御方法において、
(a)前記脚部を用いて第1の方向の運動を実現する第
1のステップと、(b)前記第1の手段によって生成さ
れた運動エネルギを他の形態のエネルギに変換して一時
的に蓄積する第2のステップと、(c)前記第2の手段
に蓄積されたエネルギを前記第1の方向とは異なる第2
の方向の運動に変えて放出する第3のステップと、を具
備することを特徴とする脚式ロボットの動作制御方法で
ある。
【0032】ここで、前記第1の方向とは例えば水平方
向であり、また、前記第2の方向は垂直方向である。
【0033】また、前記脚部の各々は、大腿部と、前記
胴体の略下端にて少なくともピッチ軸方向に回動可能に
大腿部を連結する股関節と、下腿部と、大腿部と下腿部
とを少なくともピッチ軸方向に回動可能に連結する膝関
節と、下腿部の略下端に連結された足平とを具備しても
よい。
【0034】このような場合、前記下腿部は、前記第1
のステップによって生成された運動エネルギを弾性エネ
ルギに変換して一時的に蓄積することができる弾性体と
して構成することができる。かかる弾性体の弾性作用に
より、前記第2のステップを構成することができる。
【0035】あるいは、前記大腿部は、前記第1のステ
ップによって生成された運動エネルギを弾性エネルギに
変換して一時的に蓄積することができる弾性体として構
成することができる。かかる弾性体の弾性作用により、
前記第2のステップを構成することができる。
【0036】あるいは、前記膝関節のピッチ軸方向に沿
って伸縮可能な弾性体を前記大腿部と前記下腿部の間に
連結することができる。かかる弾性体は、前記第1のス
テップによって生成された運動エネルギを弾性エネルギ
として一時的に蓄積することができ、この弾性作用を用
いることで前記第2のステップを構成することができ
る。
【0037】また、前記第2のステップでは、所定の弾
性定数を有する弾性体を用いて、前記第1のステップに
よって生成された運動エネルギを弾性エネルギに変換し
て一時的に蓄積するようにしてもよい。
【0038】弾性体は、通常、所定の周期で伸縮するこ
とができる。したがって、前記第2のステップにおいて
弾性体を適用することにより、前記第3のステップで
は、前記第2のステップにおいて蓄積した運動エネルギ
を放出し終えるまでの期間内に前記第2の方向に切り替
えることによって、脚式ロボットの運動方向を第1の方
向から第2の方向に効率的に転換させることができる。
但し、第1の方向から第2の方向への転換は瞬時に完了
する必要はなく、弾性エネルギの放出と同時に進行して
もよい。
【0039】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳
細な説明によって明らかになるであろう。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施例を詳解する。
【0041】図1には、本発明の実現に供される脚式ロ
ボット1の構成を模式的に示している。同図に示すよう
に、脚式ロボット1は、左右2本の脚部10A及び10
Bが、胴体部20の略下端に配設された左右の股関節2
1A及び21Bにて動作可能に連結された構造体であ
る。当業界において既に周知のように、左右それぞれの
脚部10A及び10Bは、交互に立脚又は遊脚となる動
作を繰り返すことによって、いわゆる「歩行」や「走
行」などの脚式移動を実現することができる。
【0042】左右の脚部10A及び10Bは、それぞ
れ、大腿部11A,11Bと、膝関節12A,12B
と、下腿部13A,13Bと、足平14A,14Bとで
構成される。股関節21及び膝関節12の各々は、少な
くともピッチ軸方向(すなわち脚式ロボット1の進行方
向に直交する方向)の関節自由度をそれぞれ備えている
ものとする。
【0043】以下では、説明の便宜上、左右の足平14
A及び14Bの各足底は着床面に対して大きな摩擦係数
μを有し、脚式ロボット1の移動中において足底は着床
面に対して滑らないものと仮定する。
【0044】図1に示す例では、左右それぞれの下腿部
13A,13Bは、弾性体としてのバネ15A,15B
で構成されている。各バネ15A,15Bは、ともに弾
性係数kを有しており、脚式ロボット1が持つ運動エネ
ルギを、弾性エネルギとして一時蓄積することができる
(後述)。但し、バネ15A,15Bは、各足先と膝関
節12A,12Bを結ぶ直線上を真っ直ぐに伸縮し、そ
れ以外の方向に折れ曲がることはないものと仮定する。
【0045】なお、図1には示していないが、左右の下
腿部13A,13Bと足平14A,14Bとは、足首関
節で連結されていてもよい。また、図1には示していな
いが、胴体部20には、左右の腕部や頭部などが搭載さ
れていてもよい。
【0046】また、本発明を実施する上で、脚式ロボッ
ト1は図1に示すような2足歩行型のロボットには限定
されず、4足あるいは6足の脚式ロボットであってもよ
い。例えば4足の脚式ロボットの場合、図2に示すよう
に、左右の脚部で構成される2個のユニットを体幹部で
連結することにより、各ユニットを前足及び後足として
機能させることができる。体幹部は、ロール、ピッチ、
ヨーの各軸まわりの自由度を備えていてもよい。
【0047】次いで、脚式ロボット1が歩行若しくは走
行などにより水平方向に移動する最中に印加される力に
ついて、図3を参照しながら説明する。
【0048】脚式ロボット1は自重mを有し、胴体部2
0の略中央の重心位置には重力mgが印加される(但
し、gは重力加速度とする)。
【0049】ここで、図3に示すように、脚式ロボット
1が速度Vで移動中に、その進行方向の立脚(同図に示
す例では右足10A)の下腿部14Aが着床面に対して
仰角θをなす姿勢で、急速に停止したとする。
【0050】このような場合、脚式ロボット1が持って
いた運動エネルギmV2/2の少なくとも一部は、一
旦、バネ15Aの弾性エネルギに変換される。
【0051】また、弾性定数kのバネ15Aがlだけ収
縮した場合には、その反力としてk・lが図示の矢印方
向に発生する。
【0052】下腿部13Aすなわちバネ15Aの伸縮方
向と同じ直線上に脚式ロボット1の重心位置があると近
似すれば、図示の通り、弾性力k・lと重力mgの合力
Fが図示の矢印方向に発生する。
【0053】この合力Fは、進行方向逆向きの成分Fx
と、鉛直方向の成分Fyを有する(図4を参照のこ
と)。分力Fxは脚式ロボット1を制動する「ブレー
キ」として作用し、水平方向に減速せしめる。
【0054】また、弾性力k・lが充分に大きい、すな
わち移動速度Vが速いときには、鉛直方向の分力Fy
上向きに作用することになる。移動速度Vをさらに速く
していくと、Fy(=k・lcosθ)が重力mgより
も大きくなる結果として、脚式ロボット1は離床するこ
とができる。言い換えれば、脚式ロボット1の水平方向
の運動を垂直方向の運動に変換して、跳び上がり動作を
行うことができる訳である。
【0055】このような一連の跳び上がり動作では、ま
ず、バネ15が徐々に押し縮められて、運動エネルギが
一時的に弾性エネルギに置き換わる。次いで、バネ15
が復元することによって垂直方向の運動エネルギに変換
され、さらに脚式ロボット1が鉛直方向に上昇して、位
置エネルギへと変化していく。
【0056】次いで、脚式ロボット1が水平方向の運動
を垂直方向の運動に効率的に変換して、より高くジャン
プするための立脚10の動作パターンについて、図5及
び図6を参照しながら説明する。
【0057】但し、図5及び図6は、図1に示すような
構成の脚式ロボット1を、重心位置(a,b)の物体3
0と、重心位置(a,b)と足先とを結ぶバネ15(立
脚10)からなる抽象化モデルとして扱うものとする。
但し、足先を原点(0,0)として紙面上にXY座標系
を設定し、足先は原点に対して回動可能であるとする
(すなわち、仰角θは可変(例えば時刻tの関数)。こ
のこと自体は足首の関節自由度により容易に実現され
る)。
【0058】また、バネ15は、自然長のとき、原点か
ら重心位置までの距離L0を有し、折れ曲がることなく
真っ直ぐに弾性係数kを以って伸縮するものとする。ま
た、一連の動作中において、エネルギ損失は無視し得る
ものと仮定する。
【0059】まず、図5に示すように、脚式ロボット1
が初速V0にて水平方向に移動している最中に、立脚1
0の下腿部13が着床面に対して仰角θになるような姿
勢で、足平14にてブレーキを掛けたとする。(前述し
たように、足平14の足底は着床面に対して充分大きな
摩擦係数μを有し、急峻な停止が可能であるとする。)
【0060】さらに、時刻t=T[sec]後には、図
6に示すように、重心位置が点(a,b)から(X,
Y)に移動し、バネ15はLに収縮し、移動速度はVに
低下したとする。
【0061】このとき、バネ15の縮みl=L0−L
は、以下の式で表される。
【0062】
【数1】
【0063】また、エネルギ保存の法則により、以下の
式が成立する。
【0064】
【数2】
【0065】ここで、図示のXY座標系におけるX及び
Yの各軸方向の加速度をそれぞれax及びayとおくと、
以下に示す運動方程式が成立する。
【0066】
【数3】
【0067】これらの運動方程式を解くことにより、各
軸方向の加速度ax及びayが以下の式のように求まる。
すなわち、
【0068】
【数4】
【0069】例えば、図5に示すような初期状態では、
脚部10の仰角θを小さくすることにより、X軸方向の
加速度axは大きくなり、脚式ロボット1を効率的に制
動することができる。
【0070】また、時刻tが経過するに従って、θ(=
θ(t))を徐々に大きくしていくことによって、Y軸
方向の加速度ayは徐々に大きくなり、やがて重力mg
に抗して跳び上がることができる。
【0071】図7には、上述したような手順に従って、
脚式ロボット1が水平方向の運動を基にして跳び上がる
動作パターンを描写している。
【0072】まず、脚式ロボット1が水平方向に速度V
0で走行している最中に、図7(a)に示すように、立
脚側の仰角θが浅くなるような格好で停止する。例え
ば、左右の股関節ピッチ軸を相反する方向に駆動して、
両足を深く開脚することによって、仰角θを小さくする
ことができる。このとき、バネ15は長さL0からLま
で収縮して、脚式ロボット1の運動エネルギはバネ15
の弾性エネルギに変換されて一時蓄積される。
【0073】その後、時刻tの経過に従って、図7
(b)〜図7(f)に示すように、立脚側の仰角θを徐
々に大きくすることによって、Y軸方向の加速度ay
徐々に大きくして、バネ15に蓄積された弾性エネルギ
を垂直方向の運動に効率的に変換することができる。立
脚側の仰角θを大きくする動作は、言い換えれば、脚式
ロボット1を直立状態に戻す動作である。
【0074】この結果、Y軸方向の加速度ayは上向き
となり、脚式ロボット1の重心位置(X,Y)が上昇
し、さらに両足底がともに離床して、ロボット1は垂直
方向に飛翔する。
【0075】脚式ロボット1が飛翔を開始するとき、図
7(d)〜図7(f)に示すように、立脚だけでなく遊
脚側も直立状態に徐々に戻すことによって、ZMP(Z
ero Moment Point)すなわち歩行中の
床反力によるモーメントがゼロとなる床面上の点が両足
平近傍に収束するので、図7(g)に示すような跳び上
がり時及び着地時におけるロボット1の姿勢を安定化さ
せることができる。
【0076】図7に示した一連の跳び上がり動作のう
ち、同図(a)〜(c)の期間中は、脚式ロボット1の
水平方向の運動を急停止させるとともに、運動エネルギ
をバネ15の弾性エネルギとして一時蓄積させている。
バネ15が持つ伸縮の周期をPとおくと、運動エネルギ
の蓄積を開始してから経過時間P/2までの期間に相当
する。
【0077】次いで、図7(d)〜図7(f)の期間中
は、立脚を起こす(すなわち仰角θを増大させる)こと
によって、バネ15が復元する方向を垂直方向に変換さ
せている。したがって、バネ15の復元方向を垂直方向
に好適に変換させるためには、図7(a)〜図7(f)
に示す動作を、経過時間P/2〜Pの期間内で完結させ
なければならない。但し、方向転換は瞬時に完了する必
要はなく、弾性エネルギの放出と同時に進行してもよ
い。
【0078】図7(g)では、バネ15の復元方向が垂
直方向に向けられた姿勢で、蓄積された弾性エネルギが
再び運動エネルギに変換される。特に図示の例では、脚
式ロボット1の初速度V0が充分大きく、したがってバ
ネ15の縮みl(=L0−L)が充分大きいので、垂直
方向の加速度ayが正となり([数4]を参照のこ
と)、脚式ロボット1は床面から離れて跳び上がること
ができる。
【0079】図7に示すような一連の跳び上がり動作
は、水平方向に助走してから跳び上がるするという、2
足歩行の人間、あるいは4足歩行の犬の基本動作に喩え
ることができる。したがって、脚式ロボット1がエンタ
ーティンメント向けのロボットであるような場合には、
ロボットのモデルとなった生体の自然な動作メカニズム
を実現することによって、より娯楽性が向上する。
【0080】上記の説明では、接地点となる足先と重心
とを結ぶ直線とバネ15の伸縮方向が一致するようにバ
ネ15を配設されていることを前提としたが、本発明は
かかる構成に必ずしも限定されない。要言すれば、脚式
ロボット1の水平方向の初速度V0による運動エネルギ
を弾性エネルギとして一時的に蓄えるとともに、その
後、向きを変えて運動エネルギとして放出することがで
きる構成であればよい。
【0081】図8には、本発明の他の実施形態に係る脚
式ロボット1の構成を模式的に示している。
【0082】同図に示すように、この実施形態に係る脚
式ロボット1は、左右2本の脚部10A及び10Bが、
胴体部20の略下端にて左右の股関節21A及び21B
によって動作可能に連結された構造体である。当業界に
おいて既に周知のように、左右それぞれの脚部10A及
び10Bは、交互に立脚又は遊脚となる動作を繰り返す
ことによって、いわゆる「歩行」や「走行」などの脚式
移動を実現することができる。
【0083】左右の脚部10A及び10Bは、それぞ
れ、大腿部11A,11Bと、膝関節12A,12B
と、下腿部13A,13Bと、足平14A,14Bとで
構成されている。股関節21及び膝関節12の各々は、
少なくともピッチ軸方向(すなわち脚式ロボット1の進
行方向に直交する方向)の関節自由度を備えているもの
とする。
【0084】また、説明の便宜上、左右の足平14A及
び14Bの各足底は着床面に対して大きな摩擦係数μを
有し、脚式ロボット1の移動中において足底は着床面に
対して滑らないものと仮定する。
【0085】図8に示す例では、図1を参照しながら説
明した実施形態とは相違し、左右それぞれの大腿部11
A,11Bがバネ15A,15Bで構成されている。各
バネ15A,15Bは、ともに弾性係数kを有してい
る。したがって、脚式ロボット1が水平運動中に急停止
した際には、その運動エネルギは、下腿部13ではなく
大腿部11において、弾性エネルギとして一時蓄積する
ことができる。但し、バネ15A,15Bは、各足先と
膝関節12A,12Bを結ぶ直線上を真っ直ぐに伸縮
し、それ以外の方向に折れ曲がることはないものと仮定
する。
【0086】なお、図8には示していないが、左右の下
腿部13A,13Bと足平14A,14Bとは、足首関
節で連結されていてもよい。また、図8には示していな
いが、胴体部20には、左右の腕部や頭部などが搭載さ
れていてもよい。
【0087】また、本発明を実施する上で、脚式ロボッ
ト1は図8に示すような2足歩行型のロボットには限定
されず、4足あるいは6足の脚式ロボットであってもよ
い。例えば4足の脚式ロボットの場合、図2に示すよう
に、左右の脚部で構成される2個のユニットを体幹部で
連結することにより、各ユニットを前足及び後足として
機能させることができる。体幹部は、ロール、ピッチ、
ヨーの各軸周りの自由度を有することができる。
【0088】また、図9には、本発明のさらに他の実施
形態に係る脚式ロボット1の構成を模式的に示してい
る。
【0089】同図に示すように、この実施形態に係る脚
式ロボット1は、左右2本の脚部が、胴体部20の略下
端にて左右の股関節21A及び21Bによって動作可能
に連結された構造体である。当業界において既に周知の
ように、左右それぞれの脚部10A及び10Bは、交互
に立脚又は遊脚となる動作を繰り返すことによって、い
わゆる「歩行」や「走行」などの脚式移動を実現するこ
とができる。
【0090】左右の脚部は、それぞれ、大腿部11A,
11Bと、膝関節12A,12Bと、下腿部13A,1
3Bと、足平14A,14Bとで構成される。股関節2
1及び膝関節12の各々は、少なくともピッチ軸方向
(すなわち脚式ロボット1の進行方向に直交する方向)
の関節自由度を備えているものとする。
【0091】また、説明の便宜上、左右の足平14A及
び14Bの各足底は着床面に対して大きな摩擦係数μを
有し、脚式ロボット1の移動中において足底は着床面に
対して滑らないものと仮定する。
【0092】図9に示す例では、図1又は図8を参照し
ながら説明した先述の実施形態とは相違し、左右それぞ
れの大腿部11A,11Bと下腿部13A,13Bとを
連結するバネ15A,15Bが配設されて、各膝関節1
2A,12Bに弾性力が付与されたような構成となって
いる。各バネ15A,15Bは、ともに弾性係数kを有
している。したがって、脚式ロボット1は、少なくとも
一方の膝関節12を屈曲させることによって、屈曲動作
直前の運動エネルギを弾性エネルギに変えて一時蓄積す
ることができる(後述)。但し、バネ15A,15Bは
それぞれ、各膝関節12A,12Bの回転方向に沿って
のみ伸縮し、それ以外の方向に折れ曲がることはないも
のと仮定する。
【0093】なお、図9には示していないが、左右の下
腿部13A,13Bと足平14A,14Bとは、足首関
節で連結されていてもよい。また、図9には示していな
いが、胴体部20には、左右の腕部や頭部などが搭載さ
れていてもよい。
【0094】また、本発明を実施する上で、脚式ロボッ
ト1は図9に示すような2足歩行型のロボットには限定
されず、4足あるいは6足の脚式ロボットであってもよ
い。例えば4足の脚式ロボットの場合、図2に示すよう
に、左右の脚部で構成される2個のユニットを体幹部で
連結することにより、各ユニットを前足及び後足として
機能させることができる。体幹部は、ロール、ピッチ、
ヨーの各軸まわりの自由度を有することができる。
【0095】図9に示すような構成の脚式ロボット1
を、図10のように抽象化したモデルとして扱うことが
できる。該モデルは、立脚と胴体部のみで構成され、足
先が原点(0,0)となるようにXY座標系が設定され
る。初期状態では、ロボット1の重心位置は(a,
b)、股関節21は(c,d)、膝関節13は(e,
f)に、それぞれ位置付けられている。
【0096】バネ15は、バネ定数kを有し、股関節ピ
ッチ軸の回転中心から半径rの位置にて大腿部11及び
下腿部13の各々と連結されており、自然長のときには
股関節13が角度φ0[rad]だけ開くようになって
いるものとする。
【0097】ここで、脚式ロボット1が、初速度Vにて
水平方向に運動中に、足先を接地させて飛び跳ねようと
して、バネ15がΔφ[rad]だけ縮んだとする。こ
のとき、バネ15の付け根に働く弾性力F1は、以下の
式のように表される。すなわち、
【0098】
【数5】
【0099】また、このバネ15の弾性力により重心に
働く力F2は、F1を用いて以下のように表すことができ
る。
【0100】
【数6】
【0101】ここで、力F2のXY各座標方向の成分を
それぞれF2x及びF2yとおくと、各分力は以下の式のよ
うに表される。
【0102】
【数7】
【0103】
【数8】
【0104】分力F2xは、脚式ロボット1の水平方向の
運動を制動する方向に作用する。また、分力F2yは、脚
式ロボット1の垂直方向に作用して、跳び上がり動作を
実現せしめる。
【0105】図10に示すような抽象化モデルにおいて
は、重心(a,b)と接地点(すなわち原点)を結ぶ方
向に、図11に示すような仮想的なバネ15’が存在す
ると想定することができる。この仮想バネ15’に働く
復元力をFとし、仮想バネ15’のバネ定数をk’とお
くと、それぞれ以下の式のように表される。
【0106】
【数9】
【0107】
【数10】
【0108】したがって、以下に示すような運動方程式
が成立することになる。すなわち、
【0109】
【数11】
【0110】脚式ロボット1の初速度Vが充分に大き
く、したがって、バネ15の縮みΔφが充分に大きいと
きには、分力F2yが脚式ロボット1に印加される重力m
gに打ち勝って、ロボット1は上方に跳び上がることが
できる。
【0111】図1、図8、及び図9の各々に図解した脚
式ロボット1に共通する重要な点の1つは、立脚側にお
ける接地点(すなわち足先)とロボット1の重心とを結
ぶ方向に作用する力を高い効率で弾性エネルギに変換で
きることである。
【0112】なお、各図で使用するバネ15は、コイル
・バネなど機械工学上のバネ構造である必要は必ずしも
なく、運動エネルギを弾性的な作用を有する他の形態の
エネルギとして一時的に蓄積することができる装置であ
ればよい。例えば、気体の圧縮作用を利用した空気式シ
リンダをバネ15の代替品として使用することも可能で
ある。
【0113】[追補]以上、特定の実施例を参照しなが
ら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や
代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示とい
う形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈
されるべきではない。本発明の要旨を判断するために
は、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきで
ある。
【0114】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
ヒトやサルなどの脚式移動型動物の身体メカニズムをモ
デル化して構成される、優れた脚式移動型ロボットを提
供することができる。
【0115】また、本発明によれば、モデルとなった動
物のメカニズムを真似た自然な跳び上がり動作を行うこ
とができる、優れた脚式移動型ロボットを提供すること
ができる。
【0116】また、本発明によれば、任意の時間に最小
のエネルギーで比較的容易に跳び上がることができる、
優れた脚式移動型ロボットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実現に供される脚式ロボット1の構成
を模式的に示した図である。
【図2】本発明を4足の脚式ロボットに適用した一例を
模式的に示した図である。
【図3】脚式ロボット1が歩行若しくは走行など水平方
向に移動する最中に印加される力を模式的に示した図で
ある。
【図4】弾性力k・lと重力mgの合力Fの各分力Fx
及びFyを模式的に示した図である。
【図5】脚式ロボット1が水平方向の運動を垂直方向の
運動に効率的に変換して、より高くジャンプするための
立脚10の動作パターンを描写した図である。
【図6】脚式ロボット1が水平方向の運動を垂直方向の
運動に効率的に変換して、より高くジャンプするための
立脚10の動作パターンを描写した図である。
【図7】脚式ロボット1が飛翔する様子を描写した図で
ある。
【図8】本発明の他の実施形態に係る脚式ロボット1の
構成を模式的に示した図である。
【図9】本発明のさらに他の実施形態に係る脚式ロボッ
ト1の構成を模式的に示した図である。
【図10】図9に示す脚式ロボット1を、立脚と胴体部
のみで構成される抽象モデルで表した図である。
【図11】立脚と胴体部のみで構成される抽象モデルに
おいて、重心と接地点(原点)とを結ぶ直線上に設置さ
れた仮想バネを示した図である。
【符号の説明】
1…脚式移動ロボット 10…脚部 11…大腿部 12…膝関節 13…下腿部 14…足平部 15…バネ 20…胴体部 21…股関節
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C150 CA01 CA02 DA02 DA04 DA06 DA23 DA36 EB37 EC18 ED42 EH07 3F060 BA07 CA14 HA00

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも胴体と、該胴体の略下端にて連
    結された2以上の脚部を有する脚式ロボットにおいて、
    (a)前記脚部を用いて第1の方向の運動を実現する第
    1の手段と、(b)前記第1の手段によって生成された
    運動エネルギを他の形態のエネルギに変換して一時的に
    蓄積する第2の手段と、(c)前記第2の手段に蓄積さ
    れたエネルギを前記第1の方向とは異なる第2の方向の
    運動に変えて放出する第3の手段と、を具備することを
    特徴とする脚式ロボット。
  2. 【請求項2】前記第1の方向は水平方向であり、前記第
    2の方向は垂直方向であることを特徴とする請求項1に
    記載の脚式ロボット。
  3. 【請求項3】前記脚部の各々は、大腿部と、前記胴体の
    略下端にて少なくともピッチ軸方向に回動可能に大腿部
    を連結する股関節と、下腿部と、大腿部と下腿部とを少
    なくともピッチ軸方向に回動可能に連結する膝関節と、
    下腿部の略下端に連結された足平とを具備することを特
    徴とする請求項1に記載の脚式ロボット。
  4. 【請求項4】前記脚部の各々は、大腿部と、前記胴体の
    略下端にて少なくともピッチ軸方向に回動可能に大腿部
    を連結する股関節と、下腿部と、大腿部と下腿部とを少
    なくともピッチ軸方向に回動可能に連結する膝関節と、
    下腿部の略下端に連結された足平とを具備し、 前記下腿部は前記第1の手段によって生成された運動エ
    ネルギを弾性エネルギに変換して一時的に蓄積すること
    ができる弾性体であり、前記第2の手段として作用する
    ことを特徴とする請求項1に記載の脚式ロボット。
  5. 【請求項5】前記脚部の各々は、大腿部と、前記胴体の
    略下端にて少なくともピッチ軸方向に回動可能に大腿部
    を連結する股関節と、下腿部と、大腿部と下腿部とを少
    なくともピッチ軸方向に回動可能に連結する膝関節と、
    下腿部の略下端に連結された足平とを具備し、 前記大腿部は前記第1の手段によって生成された運動エ
    ネルギを弾性エネルギに変換して一時的に蓄積すること
    ができる弾性体であり、前記第2の手段として配設され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の脚式ロボッ
    ト。
  6. 【請求項6】前記脚部の各々は、大腿部と、前記胴体の
    略下端にて少なくともピッチ軸方向に回動可能に大腿部
    を連結する股関節と、下腿部と、大腿部と下腿部とを少
    なくともピッチ軸方向に回動可能に連結する膝関節と、
    下腿部の略下端に連結された足平とを具備し、 前記膝関節のピッチ軸方向に沿って伸縮可能で前記第1
    の手段によって生成された運動エネルギを弾性エネルギ
    として一時的に蓄積することができる弾性体が前記第2
    の手段として前記大腿部と前記下腿部の間に連結されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の脚式ロボット。
  7. 【請求項7】前記第2の手段は、所定の弾性定数を有す
    る弾性体であり、前記第1の手段によって生成された運
    動エネルギを弾性エネルギに変換して一時的に蓄積する
    ことを特徴とする請求項1に記載の脚式ロボット。
  8. 【請求項8】前記第2の手段は、所定の弾性定数を有す
    る弾性体であり、前記第1の手段によって生成された運
    動エネルギを弾性エネルギに変換して一時的に蓄積する
    とともに、 前記第3の手段は、前記第2の手段において蓄積した運
    動エネルギを放出し終えるまでの期間内に前記第1の方
    向から前記第2の方向への転換を終了することを特徴と
    する請求項1に記載の脚式ロボット。
  9. 【請求項9】少なくとも胴体と、該胴体の略下端にて連
    結された2以上の脚部を有する脚式ロボットのための動
    作制御方法において、(a)前記脚部を用いて第1の方
    向の運動を実現する第1のステップと、(b)前記第1
    の手段によって生成された運動エネルギを他の形態のエ
    ネルギに変換して一時的に蓄積する第2のステップと、
    (c)前記第2のステップにより蓄積されたエネルギを
    前記第1の方向とは異なる第2の方向の運動に変えて放
    出する第3のステップと、を具備することを特徴とする
    脚式ロボットの動作制御方法。
  10. 【請求項10】前記第1の方向は水平方向であり、前記
    第2の方向は垂直方向であることを特徴とする請求項9
    に記載の脚式ロボットの動作制御方法。
  11. 【請求項11】前記脚部の各々は、大腿部と、前記胴体
    の略下端にて少なくともピッチ軸方向に回動可能に大腿
    部を連結する股関節と、下腿部と、大腿部と下腿部とを
    少なくともピッチ軸方向に回動可能に連結する膝関節
    と、下腿部の略下端に連結された足平とを具備すること
    を特徴とする請求項9に記載の脚式ロボットの動作制御
    方法。
  12. 【請求項12】前記脚部の各々は、大腿部と、前記胴体
    の略下端にて少なくともピッチ軸方向に回動可能に大腿
    部を連結する股関節と、下腿部と、大腿部と下腿部とを
    少なくともピッチ軸方向に回動可能に連結する膝関節
    と、下腿部の略下端に連結された足平とを具備し、 前記下腿部は前記第1のステップによって生成された運
    動エネルギを弾性エネルギに変換して一時的に蓄積する
    ことができる弾性体であることを特徴とする請求項9に
    記載の脚式ロボットの動作制御方法。
  13. 【請求項13】前記脚部の各々は、大腿部と、前記胴体
    の略下端にて少なくともピッチ軸方向に回動可能に大腿
    部を連結する股関節と、下腿部と、大腿部と下腿部とを
    少なくともピッチ軸方向に回動可能に連結する膝関節
    と、下腿部の略下端に連結された足平とを具備し、 前記大腿部は前記第1のステップによって生成された運
    動エネルギを弾性エネルギに変換して一時的に蓄積する
    ことができる弾性体であることを特徴とする請求項9に
    記載の脚式ロボットの動作制御方法。
  14. 【請求項14】前記脚部の各々は、大腿部と、前記胴体
    の略下端にて少なくともピッチ軸方向に回動可能に大腿
    部を連結する股関節と、下腿部と、大腿部と下腿部とを
    少なくともピッチ軸方向に回動可能に連結する膝関節
    と、下腿部の略下端に連結された足平とを具備し、 前記膝関節のピッチ軸方向に沿って伸縮可能で前記第1
    のステップによって生成された運動エネルギを弾性エネ
    ルギとして一時的に蓄積することができる弾性体が前記
    大腿部と前記下腿部の間に連結されていることを特徴と
    する請求項9に記載の脚式ロボットの動作制御方法。
  15. 【請求項15】前記第2のステップでは、所定の弾性定
    数を有する弾性体を用いて、前記第1のステップによっ
    て生成された運動エネルギを弾性エネルギに変換して一
    時的に蓄積することを特徴とする請求項9に記載の脚式
    ロボットの動作制御方法。
  16. 【請求項16】前記第2のステップでは、所定の弾性定
    数を有する弾性体を用いて、前記第1のステップによっ
    て生成された運動エネルギを弾性エネルギに変換して一
    時的に蓄積するとともに、 前記第3のステップでは、前記第2のステップにおいて
    蓄積した運動エネルギを放出し終えるまでの期間内に前
    記第1の方向から前記第2の方向への転換を終了するこ
    とを特徴とする請求項9に記載の脚式ロボットの動作制
    御方法。
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