JP4274178B2 - プロジェクタ - Google Patents

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Description

本発明は、プロジェクタに係り、詳しくは光源装置を冷却するために冷却流体を循環させるプロジェクタに関するものである。
近年、プロジェクタは高輝度化や小型化が促進され、装置内の熱密度が従来に比べて上昇してきている。そのために特に、熱発生源である光源装置や、光源装置の出射光を受けて熱せられるライトバルブなどを冷却する冷却装置に対して、冷却性能の一層の向上が必要とされてきている。そうした中で、光源装置に発光素子である発光ダイオード(LED)を用いたプロジェクタにおいても、同様の状況であり、冷却性能の一層の向上が必要とされてきている。
光源装置に発光素子である発光ダイオード(LED)を用いたプロジェクタの場合、複数のLED素子が配列されたLEDアレイパネルを用いて、照射面における光の強度分布が均一な照明光を出力することで、プロジェクタの光源とする照明装置が提案されている(特開2002−374004号公報)。
また、陰極線管を用いたプロジェクタの場合、画像を表示する陰極線管の表面に接して冷却槽を設けて、その内部に冷却用液体を充填し、循環機構を通して冷却槽に冷却用液体を循環することで、陰極線管の温度を下げる装置が提案されている(特開平8−242463号公報)。
また、液晶パネルに光源からの光を照射し液晶パネルの表示像をスクリーンに投写する液晶プロジェクタの場合、液晶パネルの表示領域より大面積の透明部を両面に形成した容器内に熱によって気化する透明冷却媒体を封入する。そして、この容器に、熱を吸収し気化した冷却媒体が再び液化し容器外に放熱する気化冷媒収容室を有した冷却器を設け、この冷却器の一面に液晶パネルを配置することで、液晶パネルに発生した熱を冷却させる装置も提案されている(実開平1−75288号公報)。
しかしながら、特開平8−242463号公報によれば、循環機構として、金属管や放熱板を使用し熱を放熱させ、冷却しているが、冷却ファンを使用して冷却すると、プロジェクタの外装を構成する筐体の内部に冷却ファンを設置する必要があるため、プロジェクタが大変大型化する問題がある。また、ファンを使用することで、プロジェクタの騒音に関しても限界が生じるという課題がある。そして、実開平1−75288号公報によれば、冷却媒体を冷却するためのファンが筐体内にあり、筐体内の熱をファンにより筐体外に放熱させるため、光源装置に発光ダイオード(LED)を使用する場合には、プロジェクタの小型化や騒音に関して限界が生じるという課題がある。
また、特開平8−242463号公報によれば、冷却ファンを用いない場合には、筐体内部での自然空冷を利用して冷却することになるが、陰極線管を使用した場合には、陰極線管の発熱量が大きいため、筐体内部との温度差が確保されるので冷却できる。これに対し、光源装置に発光ダイオード(LED)を使用する場合には、陰極線管での発熱量に比べ、発熱量自体が小さい一方、光源装置自体の温度をより低く保つ必要があるため、温度の高くなる筐体内部での自然空冷では、循環させる液体の温度と筐体内部の温度差が小さく冷却効率が低いという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ファンを使用せず自然空冷で冷却効率を向上させたプロジェクタを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のプロジェクタは、光を出射する光源装置と、光源装置の出射光を変調または合成するための光学系を構成する光学構成部と、光学構成部からの出射光を投写する投写部と、光源装置を冷却するための冷却流体を流通する流路と、外装を構成する筐体とを備え、流路は光源装置に接続された接続流路と、当該接続流路と連続した放熱用流路とを有し、放熱用流路を筐体に設けたことを特徴とする。
このプロジェクタによると、放熱用流路が筐体に設けられるため、外気の空気の流れ(対流)を利用した自然冷却が可能となる。従来のように筐体内部に放熱用流路がある場合に比べ、冷却効率を向上させることが可能となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、冷却流体を流路内に循環させるポンプをさらに備えたことを特徴とする。
このプロジェクタによると、ポンプを用いることで、冷却流体を流路内に積極的に流通し循環できるため、冷却効率を一層向上させることが可能となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、放熱用流路は、筐体と当該筐体と接合された少なくとも1つの部材とで構成され、筐体と部材間に冷却流体を循環させるための空間を設けることで形成したことを特徴とする。
このプロジェクタによると、筐体と流路が一体に形成でき、筐体が流路の一部を兼ねるので、より冷却効率を向上させることが可能となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、放熱用のフィンを筐体の外面に設けたことを特徴とする。
このプロジェクタによると、筐体の内部側面に流路が設けられる場合にもフィンにより熱を放熱できるため、冷却効率を向上させることが可能となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、放熱用流路を筐体の外面に突出させて形成し、放熱用のフィンを兼ねたことを特徴とする。
このプロジェクタによると、放熱用流路が、筐体の外面に突出して設けられているため、冷却流体からの熱を外気に放熱するという、フィンとしての機能も積極的に有することとなり、冷却効率を一層向上させることが可能となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、筐体の光源装置及び光学構成部と相対する位置にメンテナンス用の開口部を設けるとともに、開口部を覆うカバー部材を設け、放熱用流路を開口部の周囲に設けたことを特徴とする。
このプロジェクタによると、メンテナンス用の開口部を設けたことで、組立て後のメンテナンス作業が、第1の筐体部材と第2の筐体部材を取外さなくても、開口部を使用して行うことができる。そのため、メンテナンス作業の効率が向上する。そして、開口部の周囲に放熱用流路を設けているため、メンテナンス作業のためにカバー部材を取外す際にも、流路の接続を取外す必要がない。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、筐体は、少なくとも第1の筐体部材と第2の筐体部材で構成され、第1の筐体部材に放熱用流路を設け、第2の筐体部材に光源装置と、接続流路とを設け、第1の筐体部材の光源装置及び光学構成部と相対する位置にメンテナンス用の開口部を設けるとともに、開口部を覆うカバー部材を設け、放熱用流路を開口部の周囲に設けたことを特徴とする。
このプロジェクタによると、第1の筐体部材に具備されている放熱用流路と第2の筐体部材に具備された光源装置に接続されている接続流路とを接続する場合、第1の筐体部材側と第2の筐体部材側を組立てた後、第1の筐体部材に設けられたメンテナンス用の開口部を使用して流路の接続作業が行えるため作業効率が向上する。また、組立て後のメンテナンス作業も、第1の筐体部材と第2の筐体部材を取外さなくても、同様に開口部を使用して行うことができるため、作業効率が向上する。そして、開口部の周辺に放熱用流路を設けているため、メンテナンス作業のためにカバー部材を取外す際にも、流路の接続を取外す必要がない。
このように、開口部を設けた形態をとることで、メンテナンス時に、第1の筐体部材と第2の筐体部材の取外しが不要になる。そのため、第1の筐体部材と第2の筐体部材の取外しのため、流路にプラスチック製やシリコン製のフレキシブル性を有するチューブを使用する必要がなくなる。ガス透過量の大きいフレキシブル性のチューブが不要になるため、冷却流体の蒸散などの問題もなくなり、併せて、蒸散した冷却流体を補充するためのリザーブタンクも不要となる。そのことが、プロジェクタの小型化に寄与する効果は大変大きい。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、筐体は、少なくとも第1の筐体部材と第2の筐体部材で構成され、第1の筐体部材に放熱用流路と、接続流路と、光源装置とを具備したことを特徴とする。
このプロジェクタによると、第1の筐体部材に冷却流体を流通する流路と光源装置を全て組み込める。そのため、第1の筐体部材に、接続流路と放熱用流路を接続した状態に組み付けられる。よって、第1の筐体部材と第2の筐体部材を組んだ後で流路接続を行う必要がなくなるため、流路接続の作業効率を一層向上できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、筐体は、少なくとも第1の筐体部材と第2の筐体部材で構成され、第1の筐体部材に放熱用流路と、接続流路と、光源装置と、光学構成部と、投写部とを具備したことを特徴とする。
このプロジェクタによると、流路接続の作業効率を向上する効果がある。
また、その効果以外に、第1の筐体部材に光源装置、光学構成部及び投写部を備えることで、光源装置からの出射光が投写部に出てくるまでの光学系において、光軸を一致させるための光軸調整などの光学調整作業を行った状態で、光源装置、光学構成部及び投写部を第1の筐体部材に組付けることができる。また逆に、第1の筐体部材に光源装置、光学構成部及び投写部を組付けた状態で光軸調整などの光学調整も行えるため、光学調整作業に自由度ができ、作業の効率向上が可能となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、筐体は、少なくとも第1の筐体部材と第2の筐体部材で構成され、第1の筐体部材に放熱用流路と、接続流路と、光源装置と、光学構成部とを具備し、第2の筐体部材に投写部を具備し、第1の筐体部材と第2の筐体部材の組立て時に、光学構成部と投写部とを位置決め可能に第1の筐体部材と第2の筐体部材とを位置決めする位置決め機構を備えたことを特徴とする。
このプロジェクタによると、組立て時に第1の筐体部材側の光源装置及び光学構成部と第2の筐体部材側の投写部との位置決めができるので、光学系が第1の筐体部材と第2の筐体部材に分かれていても、光軸など光学調整された位置関係が保持できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、筐体は、少なくとも第1の筐体部材と第2の筐体部材で構成され、第1の筐体部材に冷却流体を流路内に循環させるポンプを具備したことを特徴とする。
このプロジェクタによると、ポンプを使用せず、冷却流体の蒸発−凝縮を利用した循環に比べ、ポンプを使用することで、積極的に冷却流体を流路内に流通し循環することができるため、冷却効率が一層向上可能となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、第1の筐体部材は筐体の少なくとも上面を含む上側を構成し、第2の筐体部材は筐体の少なくとも底面を含む下側を構成し、少なくとも放熱用流路を第1の筐体部材に設けたことを特徴とする。
このプロジェクタによると、第1の筐体部材で、外気の対流を起こしやすい場所である上面や側面に冷却用の流路を設けることで、自然冷却の冷却効率が一層向上する。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、光学構成部で発生した熱を接続流路に伝える伝熱部材を設けたことを特徴とする。
このプロジェクタによると、光源の出射光によりライトバルブなどの光学構成部が熱せられた場合においても、その熱は伝熱部材を介して流路に伝えられるため冷却され、光学構成部は熱の影響を受けずに、本来の機能を発揮することが可能となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、光源装置は、光源として発光素子または発光素子アレイを有することを特徴とする。
このプロジェクタによると、光源装置に発光素子、例えば発光ダイオード(LED)や発光ダイオード(LED)をアレイ状に構成した素子を使用することで、光源装置を小型化でき、プロジェクタの大幅な小型化に寄与できる。また、光源装置に発光素子または発光素子アレイを使用する場合には、発熱量はあまり大きくないが、光源装置自体の温度をより低く保つ必要があるため、温度の高くなる筐体内部での自然空冷では、循環させる液体の温度と筐体内部の温度差が小さく冷却効率が低くなってしまう。従って、放熱用流路を筐体外面に設けることで、自然空冷が可能となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、光源装置は、発光素子と、発光素子を固着する発光素子基台と、発光素子基台に光源装置を冷却する冷却流体の流入路と、流出路とを備え、流入路と流出路とが、発光素子が固着される発光素子基台の面に対して、略平行に設けられたことを特徴とする。
ここで、発光素子としては、発光ダイオード(LED)を採用することができる。
このプロジェクタによると、発光素子は冷却流体によって直接または間接的に冷却することができるが、冷却流体の流入路と流出路とが、発光素子の発光素子基台に固着されている面に対して略平行に設けられているので、光源装置内で冷却流体の流路が制御されているため、冷却液体が円滑に流動され冷却効果を高めることができる。
また、冷却液体が流動されることによって、発光素子を直接、または間接的に効率よく冷却することができる。
このように、冷却流体の流量を減ずることができることから、冷却流体の圧力を減ずることができる。このことにより、例えば、発光素子自身や発光素子と外部制御回路を電気的に接続する接続部にかかる応力を減ずることができるので、長期間にわたって光源装置の性能を維持することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、プロジェクタ本体を把持するための把持部材を筐体に設けたことを特徴とする。
このプロジェクタによると、筐体に把持部材を設けたことにより、把持部材を把持することでプロジェクタを移動することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、プロジェクタ本体を把持するための把持部を筐体に有し、把持部の周囲に放熱用流路を備えることを特徴とする。
このプロジェクタによると、筐体に把持部を有し、その周囲に放熱用流路を備えたために、ユーザーは、把持部材を把持してプロジェクタを移動できると同時に、放熱用流路により、外気の空気の流れを利用した自然冷却が行えることにより、冷却流体を冷却することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、把持部にプロジェクタ本体を把持するための把持部材を設けたことを特徴とする。
このプロジェクタによると、筐体に把持部を有し、その把持部に把持部材を設けたため、ユーザーは、把持部を把持してプロジェクタを移動できると同時に、放熱用流路により、外気の空気の流れを利用した自然冷却が行えることにより、冷却流体を冷却することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、把持部にメンテナンス用の開口部及び開口部を覆うカバー部材を設けたことを特徴とする。
このプロジェクタによると、筐体の把持部にメンテナンス用の開口部とカバー部材を設けたため、プロジェクタの筐体を分解することや放熱用流路を外すことなく開口部からプロジェクタ内部をメンテナンスすることができ、また、メンテナンス後は、カバー部材を取付けることにより把持部を把持してプロジェクタを移動できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、筐体に放熱用流路を保持する保持部を有し、放熱用流路は、保持部に圧入されて固定されることを特徴とする。
このプロジェクタによると、放熱用流路は保持部に固定され、冷却流体の熱が放熱用流路を介して筐体に伝導されることから、冷却流体を冷却することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、放熱用流路は、保持部に配置され、高圧流体により放熱用流路を膨張させることで、保持部に固定されることを特徴とする。
このプロジェクタによると、放熱用流路は保持部に更に確実に固定され、冷却流体の熱が放熱用流路を介して筐体に伝導されることから、冷却流体を冷却することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、保持部と放熱用流路との間に、熱を伝導する熱伝導部材を備えて固定されることを特徴とする。
このプロジェクタによると、放熱用流路の熱は熱伝導部材を介することで更に筐体に伝導しやすくなり、冷却効率を更に向上させる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、放熱用流路を保持する保持部材と、筐体に保持部材を保持する保持部とを備え、保持部材は、放熱用流路を圧入されて保持部に固定されることを特徴とする。
このプロジェクタによると、放熱用流路は、保持部材により更に確実に保持部に保持固定され、放熱用流路の熱が保持部材を介して筐体に伝導されることから、冷却流体を冷却することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、保持部材及び放熱用流路は、保持部に配置され、高圧流体により放熱用流路を膨張させることで、保持部に固定されることを特徴とする。
このプロジェクタによると、放熱用流路は、保持部材を介して保持部に更に確実に固定され、放熱用流路の熱が保持部材を介して筐体に伝導されることで、冷却流体を冷却することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、保持部と保持部材との間、保持部材と放熱用流路との間のうち、少なくとも一方の間に、熱を伝導する熱伝導部材を備えて固定されることを特徴とする。
このプロジェクタによると、放熱用流路の熱は熱伝導部材を介することで熱伝導部材を備えない場合に比べて更に筐体に伝導し易くなり、冷却効率を更に向上させる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、筐体の本体内部には放熱用流路が形成されていることを特徴とする。
このプロジェクタによると、筐体の本体内部に、放熱用流路が形成されるため、冷却流体の熱が直接筐体に伝導し、冷却流体の熱を効率的に冷却することができる。
また、プロジェクタの外観面側に放熱用流路を設けることがないため、筐体の形状、筐体の外観面に設置される各種スイッチパネル、各種印刷などのデザインに自由度がでる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、筐体の本体内部には放熱用流路が挿入されていることを特徴とする。
このプロジェクタによると、冷却流体の熱が効率的に筐体に伝導するため、冷却流体の熱を冷却することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、筐体は、メイン筐体部材とサブ筐体部材とで構成され、メイン筐体部材の本体内部には複数の貫通孔が形成され、放熱用流路は、メイン筐体部材とサブ筐体部材とを合わせることで構成されることを特徴とする。
このプロジェクタによると、複数の貫通孔を内部に形成したメイン筐体部材とサブ筐体部材とを合わせて構成した放熱用流路により、冷却流体の熱が効率的に筐体に伝導するため、冷却流体の熱を冷却することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、メイン筐体部材の端部には復数の貫通孔を連結する復数の溝を設け、放熱用流路は、メイン筐体部材とサブ筐体部材とを合わせることで構成されることを特徴とする。
このプロジェクタによると、端部には復数の貫通孔を連結する復数の溝を設けたメイン筐体部材とサブ筐体部材とを合わせて構成した放熱用流路により、冷却流体の熱が効率的に筐体に伝導するため、冷却流体の熱を冷却することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、サブ筐体部材に、メイン筐体部材の複数の貫通孔に対向する位置に貫通孔を連結する複数の溝を設け、放熱用流路は、メイン筐体部材とサブ筐体部材とを合わせることで構成されることを特徴とする。
このプロジェクタによると、メイン筐体部材と、複数の貫通孔に対向する位置に貫通孔を連結する複数の溝を設けたサブ筐体部材とを合わせて構成した放熱用流路により、冷却流体の熱が効率的に筐体に伝導するため、冷却流体の熱を冷却することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、第1の筐体部材は、筐体の上面及び相対向する一組の側面を含み、放熱用流路は、第1の筐体部材の上面及び一組の側面にわたって設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、第1の筐体部材で、外気の対流を起こしやすい場所である上面及び側面に冷却用の流路を設けることで、自然冷却の冷却効率が一層向上する。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、第1の筐体部材及び放熱用流路は、金属製であることを特徴とする。
この構成によれば、外気の対流により、第1の筐体部材及び放熱用流路の双方から外気に放熱することが可能であり、自然空冷による冷却効率を向上することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、発光素子が冷却流体に浸漬され、流入路と流出路とが、平面方向に発光素子を挟んで対向する位置に2対備えられ、且つ、それぞれが略平行に配置され、流入路と流出路とが隣り合わせに備えられ、発光素子に対して、流出路からの直角方向距離が、流入路からの直角方向距離よりも離れた位置に備えられていることを特徴とする。
この構成によれば、冷却流体の流入路と流出路が、発光素子を挟んで対向して設けられているので、冷却流体は発光素子を冷却しながら円滑に流動排出される。また、流入路と流出路とは、隣り合って配置されており、冷却流体は、発光素子の周囲を流動して流入路と隣り合う流出路から排出されるので、光源装置内で冷却流体の循環が円滑に行われる。
さらに、流出路は、流入路よりも発光素子から離れた距離に配置されているので、例えば、発光素子基台の冷却流体が流動される部分の平面を視認した形状が円形である場合、流出路の流出口内側の交錯部は、他の交錯部よりも鋭角な角部が形成されることになるので、冷却流体は、この角部によって、そのまま流出路から排出される流れと、発光素子の周囲に沿って回転流動する流れに分流される。
このように冷却流体の流動方向を制御することによって、冷却流体が発光素子に沿って円滑に流動されるので、発光素子の冷却を効率的に行うことができる。また、このことにより、発光素子の温度分布が均一になるので、熱応力が生じにくくなり、発光素子に歪が生じたり、破壊されたり摺ることを防止でき、熱応力による発光素子の劣化を防止することができる。
また、冷却流体は、例えば、ポンプ等で流動されるが、冷却流体が円滑に流動されることで、同じ冷却効果を得るためには少ない流量でよく、そのことでポンプを含め光源装置を小型化することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、発光素子が冷却流体に浸漬され、流入路と流出路とが、平面方向に発光素子を挟んで対向する位置に1対備えられ、且つ、それぞれが平行に配置され、発光素子に対して、流出路からの直角方向距離が、流入路からの直角方向距離よりも離れた位置に備えられていることを特徴とする。
この構成によれば、前述の流入路と流出路とが2対設けられた構造に比べ、光源装置の冷却効果はわずかに減ずるものの、流入路と流出路が1対であるため、構造を簡素化し、小型化することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、発光素子が冷却流体に浸漬され、流入路と、流出路が、それぞれ対向して備えられ、発光素子が、対向する流入路を結んだ直線と、対向する流出路を結んだ直線とが交錯する位置に備えられていることを特徴とする。
この構成によれば、冷却流体は、発光素子に向かって流入され、発光素子に接触した後、発光素子で直角方向に分流され、発光素子に沿って流動し流出路から排出されるので、冷却流体は、発光素子に沿って円滑に流動されるため、前述した冷却効果と均一な温度分布を得ることができる。また、前述の流出路と流入路とを平行に設ける構造よりも、流入路、流出路とを、十字状に配置することで、隣り合う流入路、流出路の距離を大きく設定することができ、製造しやすいという効果や小型化しやすいという効果もある。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、流入路と流出路とが、断面方向に複数備えられていることを特徴とする。
この構成によれば、前述した流入路と流出路とが、断面方向にも複数設けられているので、冷却流体は、平面方向だけに流入路、流出路が設けられている構造に比べ、流量を増加することができるので、より一層冷却効果と温度の均一化を高めることができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、発光素子が固着される発光素子基台の面に、冷却流体の流導路が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、発光素子基台に冷却流体を円滑に、しかも流動方向を誘導するための、例えば、発光素子に向かって斜め放射状や円弧状の溝、または突起が形成されているので、冷却流体の流動方向を自在に制御することができる。このことにより、冷却流体の流動性、循環性が高められ、一層、冷却効果を高めることができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、発光素子基台の周縁部に冷却流体の流路が備えられ、この流路に流通する流入路と流出路とが備えられていることを特徴とする。
この構成によれば、発光素子から熱が伝導されている発光素子基台を冷却することができるので、前述の発光素子を直接冷却する構造に比べ、冷却効果はわずかに減ずるが、発光素子が、直接冷却流体に接触しないために、冷却流体の圧力が発光素子にかからないこと、不純物の侵入等に係わる発光素子の機械的、化学的、光学的な特性の変化や経時変化を減ずることができる。
また、例えば、流路をリング状に形成した場合、冷却流体が、発光素子基台の周囲のこの流路に沿って回転するように流動されるので、円滑に冷却流体を流動することができる。このことにより、同じ冷却効果を得るために少ない流量でよく、ポンプを含め光源装置を小型化することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、流入路と流出路とが、平面方向に発光素子を挟んで対向する位置に2対備えられ、且つ、それぞれが略平行に配置され、流入路と流出路とが隣り合わせに備えられ、発光素子に対して、流出路からの直角方向距離が、流入路からの直角方向距離よりも離れた位置に備えられていることを特徴とする。
この構成によれば、冷却流体の流入路と流出路が、発光素子を挟んで対向して設けられた流路に流通しているので、冷却流体は円滑に流動し、排出される。また、流入路と流出路とは、隣り合って配置されており、冷却流体は、発光素子固着される周囲の発光素子基台の流路を流動して流入路と隣り合う流出路から排出されるので、光源装置内で冷却流体の循環が円滑に行われる。
さらに、流出路は、流入路よりも発光素子から離れた距離に配置されているので、例えば、発光素子基台の冷却流体が流動される部分の平面を視認した形状が円形である場合、流出路の流出口内側の交錯部は、他の交錯部よりも鋭角な角部が形成されることになるので、冷却流体は、この角部によって、そのまま流出路から排出される流れと、発光素子基台の周囲に沿って流動する流れに分流される。
このように冷却流体の流動方向を制御することによって、発光素子が固着される発光素子基台が冷却されるので、発光素子に熱応力が生じにくくなり、熱応力による発光素子の破壊を防止することができる。
また、冷却流体は、例えば、ポンプ等で流動されるが、冷却流体が円滑に流動されることで、同じ冷却効果を得るためには少ない流量でよく、そのことでポンプを含め光源装置を小型化することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、流入路と流出路とが、平面方向に発光素子を挟んで対向する位置に1対備えられ、且つ、それぞれが平行に配置され、発光素子に対して、流出路からの直角方向距離が、流入路からの直角方向距離よりも離れた位置に備えられていることを特徴とする。
この構成によれば、前述の流入路と流出路とが2対設けられた構造に比べ、光源装置の冷却効果はわずかに減ずるものの、流入路と流出路が1対だけ備えられているため、構造を簡素化し、小型化することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、流入路と流出路が、それぞれ対向して備えられ、光源装置が、対向する流入路を結んだ直線と、対向する流出路を結んだ直線とが交錯する位置に備えられていることを特徴とする。
この構成によれば、冷却流体は、発光素子基台に向かって流入され、発光素子基台によって2方向に分流され、発光素子基台に沿って流動し流出路から排出されるので、前述した冷却効果と、均一な温度分布を得ることができる。また、前述の流出路と流入路とを平行に設ける構造よりも、流入路、流出路とを、十字状に配置することで、隣り合う流入路、流出路の距離を大きく設定することができ、製造しやすいという効果や小型化しやすいという効果もある。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、流入路と流出路とが、断面方向に複数備えられていることを特徴とする。
この構成によれば、前述した流入路と流出路とが、断面方向にも複数設けられているので、冷却流体は、平面方向だけに流入路、流出路が設けられている構造に比べ、流量を増加することができるので、より一層冷却効果と温度の均一化を高めることができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記プロジェクタであって、発光素子は、光源装置に設けられた発光素子基台の面を内面の一部とする冷却流体貯留室内の冷却流体に浸漬されており、冷却流体貯留室に連通する流入路及び流出路の冷却流体貯留室に対する各連通位置及び接続方向は、流入路から流出路へ向かう冷却流体貯留室内の冷却流体の流れが、冷却流体貯留室内の回転流または分岐流を伴う攪拌流を導きうるように設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、貯留室内の冷却流体の流れが、回転流または分岐流を伴う攪拌流を導けるように設定されるため、冷却液体が円滑に流動され、より冷却効率を向上することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は本発明を具体化したプロジェクタの概略構成図である。図1を用いてプロジェクタの概略構成を説明する。
プロジェクタ1は、光源装置10として赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)をそれぞれ出射する3つの光源装置10R,10G,10Bを備えている。また、各色光を出射する光源装置10R,10G,10Bは、発光源として発光素子を使用している。また発光素子として本実施形態1では発光ダイオード(LED)を用いている。実施形態1での光源装置10を構成する3つの光源装置10R,10G,10Bは、別々の光源装置として構成され、流路11,12(後述する)等で接続して一体の光源装置10としている。
そして、光源装置10から出射されたそれぞれの各色光を変調及び合成するための光学構成部20を備えている。変調用にはライトバルブ22を使用し、赤色用のライトバルブ22R、緑色用のライトバルブ22G、青色用のライトバルブ22Bをそれぞれ用いている。また合成用にはダイクロイックプリズム26を用いている。そして、変調及び合成された光を拡大し投写するための投写部30を備えている。投写部30は、投写レンズ32で構成されている。
次に、プロジェクタの動作を説明する。
光源装置10を構成する3つの光源装置10R,10G,10Bから各色光が出射される。そして、出射された各色光はそれぞれの色光に対向した位置に備えられた光学構成部20を構成するライトバルブ22に入射する。
ライトバルブ22は画像の元になる画像データを制御する機能を有すると共に、各色光を変調する機能を有している。ライトバルブ22に入射した各色光は、赤色光(R)は赤色用のライトバルブ22Rで変調され、緑色光(G)は緑色用のライトバルブ22Gで変調され、青色光(B)は青色用のライトバルブ22Bで変調される。そして、変調されライトバルブ22を出射した各色光は光学構成部20を構成するダイクロイックプリズム26に入射する。
ダイクロイックプリズム26は各色光を合成する機能を有している。そのダイクロイックプリズム26に入射した各色光は合成され、合成された光を出射する。そして、出射した合成光は、投写部30に入射する。
投写部30は複数の投写レンズ32で構成され、投写用に光を拡大する機能を有している。その投写部30に入射した合成光は拡大され出射する。投写レンズ32を出射した拡大された合成光はプロジェクタ1外に設けられたスクリーン40に画像として投写される。このようにしてプロジェクタ1は画像を投写する。
ここで、冷却流体を流通し光源装置10を冷却する流路55の構成について説明する。
流路55は3つの光源装置10R,10G,10Bを直列に接続する流路11,12と、上流に位置する光源装置10Rに接続された接続流路16Aと下流側に位置する光源装置10Bに接続された接続流路13とを有する。接続流路16Aは冷却流体を循環させるポンプ60の吐出口と接続されている。また、接続流路13は流路中継部14を介して放熱用流路50の一端に接続され、その他端は流路中継部15及び接続流路16Bを介してポンプ60の吸入口に接続されている。実施形態1の放熱用流路50は、U字状屈曲部を何重かに形成した経路で設けられている。ここで、接続流路16及び接続流路13は流路中継部15及び流路中継部14を介して放熱用流路50の両端と連続するように接続されている。
次に、流路を流通する冷却流体の動作を説明する。
上述した一連の流路55内に冷却流体が充填されている。実施形態1ではエチレングリコールを用いた冷却流体を使用している。そして、冷却流体を流路55内に循環させるために、ポンプ60を用いている。
まず、ポンプ60の駆動により、冷却流体は一方向に流れることとなる。実施形態1では、冷却流体はポンプ60から接続流路16Aを流通し、赤色用の光源装置10Rに流入する方向に、流通するように設定されている。
ポンプ60の駆動により、冷却流体は接続流路16Aを流通し赤色用の光源装置10Rに流入し、発光素子である赤色発光ダイオード(LED)の発生する熱を受取り、流路11側に流出する。そして、流出した冷却流体は流路11を流通し、緑色用の光源装置10Gに流入する。流入した冷却流体は、緑色発光ダイオード(LED)の発生する熱を受取り、流路12側に流出する。そして、流出した冷却流体は流路12を流通し、青色用の光源装置10Bに流入する。流入した冷却流体は、青色発光ダイオード(LED)の発生する熱を受取り、接続流路13に流出する。
そして、光源装置10Bで熱を受取った冷却流体は接続流路13を流通し、流路中継部14を経由して放熱用流路50に流入する。放熱用流路50は何重かの屈曲部を形成した経路になっており、流路中継部15まで続く。この放熱用流路50を構成する材料は、実施形態1では熱伝導率の高い銅系の金属で構成された管を用いている。
放熱用流路50を冷却流体が流通するときに、光源装置10の赤色用の光源装置10R、緑色用の光源装置10G及び青色用の光源装置10Bで受取った熱を放熱用流路50に効率よく伝熱することになる。そして、伝熱された放熱用流路50は、周囲外気の対流により、外気に効率よく放熱することになる。放熱することで放熱用流路50は温度が下がり、そのため放熱用流路50を流通する冷却流体も冷却されることになる。
ここで、放熱用流路50がU字状屈曲部を何重かに形成した経路になっているのは、流路長を長くして、外気と接触する表面積を大きくすることで、自然空冷で冷却流体を効率よく冷却させるためである。
放熱用流路50を流通して冷却された冷却流体は、流路中継部15に流入し、流路中継部15と接続する接続流路16Bを流通し、ポンプ60に流入する。そして冷却された冷却流体がポンプ60により、接続流路16Aを流通し、赤色用の光源装置10Rに流入する。
このように流路55内を冷却流体が循環することで、一連の熱の循環が起こり、外気の対流を利用した自然冷却によって光源装置10を冷却することが可能になる。
実施形態1では冷却流体を光源装置10Rから光源装置10G、光源装置10Gから光源装置10Bの順番で流通させるが、本発明はこれに限られるものではなく、光学系の配置の関係や、光源装置10R,10G,10Bの発熱の関係により、冷却効率が高くなるように流通させることが大切である。また、光源装置10R,10G,10Bの発熱量の違いで、単独に光源装置10R,10G,10Bを冷却するように流路を組む場合も発生するが、その場合も、本発明の流路構成を用いることで冷却可能となる。
実施形態1では冷却流体を1系列の流路55で循環させているが、本発明はこれに限られるものではなく、ポンプ60などに十分な循環能力がある場合、2系列の流路で循環させて、冷却効率を向上させることも可能である。
実施形態1での光源装置10を構成する3つの光源装置10R,10G,10Bは、別々の光源装置として構成され、流路11,12等で接続して一体の光源装置10としているが、本発明はこれに限られるものではなく、最初から1体の光源装置10として構成し、流路11,12は光源装置10を構成する部材で構成しても良い。その構成により、光源装置10の更なる小型化が実現できる。
実施形態1では流路55の材質に、熱伝導率の高い銅系の金属をもちいているが、本発明はこれに限られるものではなく、熱伝導率の高い、アルミニウム合金などの金属も使用することができる。
図2(a)は、プロジェクタの概略平面図であり、同図(b)は、同図(a)のA−A線における断面図、同図(c)は部分断面図である。図2を用いてプロジェクタの構成を説明する。
図2(a)に示すように、プロジェクタ1の外装をなす筐体70は、大きく分けると、第1の筐体部材70Aと第2の筐体部材70Bの2体で構成されている。第1の筐体部材70Aはプロジェクタ1の上面及び相対向する左右側面を含んだ上側を構成している。
第2の筐体部材70Bはプロジェクタ1の下面(底面)を含んだ下側を構成している。
第1の筐体部材70Aには、光源装置10と光学構成部20に対向する位置に開口部75(破線で図示)が略四角形状に設けられている。実施形態1では、光源装置10と光学構成部20が第1の筐体部材70Aのほぼ中央に位置するため、開口部75もほぼ第1の筐体部材70Aのほぼ中央に設けられている。そして、略四角形状に設けられた開口部75を覆う形で、略四角形状のカバー部材80が設けられている。カバー部材80は、ネジ82により、第1の筐体部材70Aにネジ固定されて外れないようになっている。
放熱用流路50は第1の筐体部材70Aの上面及び左右側面の外面側に設けられている。また、放熱用流路50はU字状屈曲部を何重かに形成した経路で設けられている。そして、放熱用流路50は開口部75の周囲に設ける構成にもなっている。
図2(b)に示すように、第2の筐体部材70Bには、光源装置10、光学構成部20及び投写部30が設けられている。また、光源装置10には接続流路13と接続流路16が接続されている。そして、接続流路13には放熱用流路50と接続するための流路中継部14が接続されている。同様に接続流路16には放熱用流路50と接続するための流路中継部15が接続されている。そして、第2の筐体部材70Bには、足部材77が設けられており、プロジェクタ1を机上に安定して置けるようになっている。
次に、プロジェクタ1の組立てに関して説明する。
放熱用流路50を固定した第1の筐体部材70Aに、接続流路13,16と流路中継部14,15を接続した光源装置10、光学構成部20、投写部30、ポンプ60及び図示しないがこれらを動作させための電源や駆動用回路等を固定した第2の筐体部材70Bを、位置決めにより固定する。固定はネジなど使用して固定する。次に、開口部75を利用して、放熱用流路50の一端部を流路中継部14と接続し、他端部を流路中継部15と接続する。
接続が完了すると、カバー部材80を開口部75にセットし、カバー部材80を第1の筐体部材70Aに固定する。固定はネジ82により行う。また、第2の筐体部材70B側にセットされている光源装置10と、光学構成部20と、投写部30とで光学的な調整(例えば、光軸を合わせる調整など)作業を、組立ての前に行っておく。以上で機構的組立てと流路の組立てが完了する。
次に、冷却流体の動作を説明する。
冷却流体は光源装置10に一体で設けられたポンプ60(図1参照)により、各光源装置10R,10G,10B内で発生した熱を受取り、接続流路13を図2(b)に示す矢印方向に流れ、流路中継部14を介して、接続された放熱用流路50に流入する。そして、冷却流体は受取った熱を放熱用流路50に伝熱しながらU字状屈曲部を介して何重かに折り返す経路で放熱用流路50内を図2(a)に示す矢印方向に流れる。放熱用流路50は、第1の筐体部材70Aの上面及び側面に設けられているため、外気の対流を起こしやすく、伝熱された熱を外気の対流で効率良く外気中に放熱する。放熱することで放熱用流路50の温度は下がり、下がった放熱用流路50内を流通する冷却流体を冷却する。そして、冷却された冷却流体は流路中継部15を流れ、接続流路16を図2(b)に示す矢印方向に流れ、ポンプ60(図1参照)に戻る。そして冷却された冷却流体が再びポンプ60(図1参照)により、光源装置10に流入することとなる。
このように構成された流路55内を冷却流体が循環することで、一連の熱の循環が起こり、自然冷却によって光源装置10を冷却することが可能になる。
図2(c)は、第1の筐体部材70Aの外面に設けた放熱用流路50の部分拡大図である。放熱用流路50は熱伝導率が高い銅系の金属で形成された管を使用している。また、第1の筐体部材70Aは熱伝導率が高く、軽量であるマグネシウム合金で形成されている。もちろん第1の筐体部材70Aはマグネシウム合金に限られるものではなく、熱伝導率の高い、アルミニウム合金などの金属も使用することができる。なお、冷却能力がある場合には、合成樹脂を用いても良い。そして、放熱用流路50は、第1の筐体部材70Aの外面に、部分的に溶接57を行うことで固定されている。なお固定は溶接57に限られるものではなく、両面テープや接着剤などを用いることも可能である。また、第1の筐体部材70Aに、放熱用流路50を固定する機構、例えば放熱用流路50の外形断面形状を挟んで固定できるような若干の可撓性を持った形状部、を備えた成形加工を行うことで、固定を簡素化することができる。
ここで、光源装置10に関して、詳細に構成及び動作を述べる。
図3〜図5は、光源装置を示す図である。
図3は、光源装置の平面図であり、図4に記載のレンズキャップ130及び固定リング140を省略している。図4は、光源装置の断面図である。図5は、光源装置の発光素子基台の詳細を示す平面図である。図3、図4において、光源装置10は、発光素子基台120と、発光素子基台120に固着される発光素子としてのLEDチップ100と、固定リング140とレンズキャップ130とから構成されている。
LEDチップ100は、平面形状が略正方形をしており、上面にp電極101、下面にn電極102が備えられおり、n電極102が発光素子基台120に形成された凹部の底部122の略中央部に銀ペーストなどの導電性材料で固着され、p電極101は、ワイヤー110でリード基板160に接続されている。
発光素子基台120は、外形が直方体で、中央に、開口部が広く、底部が狭い凹部が形成されている。発光素子基台120は、外縁から凹部に貫通する冷却流体150が流通する流入路124,126と、流出路125,127が穿設されている。流入路124,126、流出路125,127は、一部が後述するLEDチップ100の上面を望んだ断面高さに設けられ、平面位置は、LEDチップ100の一辺に沿った方向に向かって形成されている。
図3において、流入路124,126、流出路125,127は、それぞれ平行に形成され、流出路125,127は、長手方向からのLEDチップ100に対して直角方向距離Hが、流入路124,126の長手方向からのLEDチップ100に対しての直角方向距離hよりも離れた位置に設けられている。流出路125,127が、凹部の斜面部121と交錯する交錯部125Aと127Aは、平面を視認して他方の交錯部125B,127Bよりも鋭角に形成されている。
図5において、発光素子基台120の底部122は、LEDチップ100に向かって、風車状の冷却流体150の流導路128が形成されている。流導路128は、底部122に溝状に形成されるか、または突起状に形成される。この流導路128は、風車状でも、直線放射状でもよく、底部122の外周近傍から、LEDチップ100の周囲近傍までの範囲に形成されるが、LEDチップ100の周囲は、冷却流体150が、LEDチップ100に沿って回転するように流動できる範囲の空間を備えることが好ましい。
発光素子基台120は、熱伝導率が高いアルミニウム合金や銅合金などが使用できるが、以降、比重も小さく軽量化ができるアルミニウム合金を使用した場合を実施例として説明する。この発光素子基台120は、斜面部121及び底部122の表面にLEDチップ100から出射される可視光を効率良く反射するために、鏡面仕上げ、細かい凹凸仕上げ(乱反射仕上げ)や光の反射層を形成するめっきなどが施されている。また、図示しないが、発光素子基台120は、外部制御回路に接続されている。
発光素子基台120の上面123には、リード基板160がインサートされた固定リング140が、密着固定されている。
リード基板160は、金属で形成された短冊状の薄板であり、流入路126と流出路127の中間に配置されており、その両端は、固定リング140から延出されており、内側の一端は、LEDチップ100のp電極101とワイヤー110で接続され、他端は、図示しないが、外部制御回路に接続されている。
固定リング140の上面141には、レンズキャップ130が密着固定され、これらレンズキャップ130と、固定リング140と、発光素子基台120の凹部とで冷却流体150が流動される冷却流体貯留室(以下、貯留室という)170が形成される。
LEDチップ100は、外部制御回路からの発光信号により発光される。
次に、図3、図5を用いて冷却流体150の流動について説明する。
ここで、光源装置10G(図1参照)を例とした場合の流動について簡単に説明する。
流入路124,126は、流路11(図1参照)に接続され、流出路125,127は、流路12(図1参照)に接続される。そして、放熱用流路50(図1参照)の流通過程で冷却流体150は冷却され、再び流入路124,126から、光源装置10G内に流入されることになる。
流入路124,126から流入された冷却流体150は、発光素子基台120の貯留室170内を矢印A方向に流動する。そして、流入路126と流出路127、流入路124と流出路125とは、平面方向に位置がずれているために、流出路125,127と斜面部121との交錯部125A,127Aで分流される。そして、一部が流出路125,127から外部に排出され、一部が矢印B方向に流動し、流出路125,127から排出され、前述の循環が行われる。
図5で説明したように、流導路128が形成されている場合は、前述した(図3参照)矢印A及びBのように流動するとともに、矢印C方向にLEDチップ100に向かって流動され、LEDチップ100の周囲を回る矢印Dのような流動が行われる。
ここで、実施形態1における光源装置10R,10G,10Bを構成する光源としてのLEDチップ100は、1個の発光素子(LED)で構成したものでも良いし、発光素子(LED)をアレイ状に構成したものであっても良い。これにより、明るさを自由に設定でき、しかも光源装置10R,10G,10Bを小型化できる。
以上詳述したように実施形態1によれば、以下の効果が得られる。
(1)放熱用流路50が、第1の筐体部材70Aの、外気の対流を起こしやすい、側面及び上面の外面側に設けられているため、自然空冷で冷却流体を冷却することが可能となる。従来のように筐体内部に放熱用流路がある場合に比べ、冷却効率を向上させることが可能となる。また、放熱用流路50はU字状屈曲部を介して何重かに折り返す経路とし、流路長を長くしているため、外気と接触する表面積を大きくでき、自然空冷で冷却流体をさらに効率よく冷却することが可能となる。よって、冷却効率をさらに向上させることが可能となる。
(2)ポンプ60を用いることで、冷却流体を流路55内に積極的に流通させ循環できるため、冷却効率を一層向上させることが可能となる。また、開口部75を設けても、開口部75の周囲に放熱用流路50を設けているため、冷却効率を向上させる効果は保持できる。
(3)開口部75を設けたので、第1の筐体部材70Aと第2の筐体部材70Bを組立てた後でも流路接続が行えるため、作業効率が向上する。また組立てた後のメンテナンス作業を、開口部75を利用することで、第1の筐体部材70Aと第2の筐体部材70Bを取外さなくても行えるため、流路55の接続を取外さなくて済み、作業効率が向上する。
(4)第1の筐体部材70Aと第2の筐体部材70Bの取外しを行う必要がないので、流路にプラスチック製やシリコン製のフレキシブル性を有するチューブを使用する必要がなくなった。そのため、チューブからの冷却流体の蒸散などの問題もなくなり、併せて、蒸散した冷却流体を補充するためのリザーブタンクも必要なくなった。そのことが、プロジェクタ1の小型化に寄与する効果は大変大きい。
(5)放熱用流路50は、熱伝導率が高い金属で形成された管をもちいて、第1の筐体部材70Aの側面及び上面の外面側に突出して配置されている。そのため、放熱用流路50は、フィン機能を兼ねた効果をもち、自然冷却での冷却効率をさらに向上する。
(6)第1の筐体部材70Aは、熱伝導率が高い金属(マグネシウム合金)としたので、放熱板として機能し、自然冷却での冷却効率をさらに向上する。
(7)冷却流体150の流入路124と流出路125、流入路126と流出路127とが、発光素子を挟んで対向して設けられているが、LEDチップ100からの距離が流出路125,127の方が外側にあるため、流出路125,127の交錯部125A,127Aで分流される。そして、冷却流体150がLEDチップ100の周囲を回転するように流動されるので、冷却流体は発光素子を冷却しながら円滑に流動排出される。
(8)また、流入路126と流出路125、流入路124と流出路127とは、隣り合って配置されており、冷却流体150は、LEDチップ100の周囲を流動して冷却し、流入路と隣り合う流出路から排出されるので、光源装置10内で冷却流体の循環が円滑に行われる。
(9)このように冷却流体の流動方向を制御することによって、冷却流体がLEDチップ100に沿って円滑に流動されるので、LEDチップ100の冷却を効率的に行うことができる。また、これにより、LEDチップ100の温度分布が均一になるので、熱応力が生じにくくなり、熱応力によるLEDチップ100の劣化を防止することができる。
(10)また、冷却流体は、ポンプ60で流動されるが、冷却流体が円滑に流動されることで、同じ冷却効果を得るためには少ない流量でよく、ポンプ60の動力を小さくすることができ、ポンプ60を含め光源装置10を小型化することができる。
(実施形態2)
図6は、本発明を具体化したプロジェクタの概略断面図である。図6を用いて実施形態2を説明する。
図6において、第1の筐体部材70Aには、光学系を構成する部材10,20,30と、流路を構成する部材13,14,15,16,50が全て組付けられた構成となっている。具体的には、第1の筐体部材70Aには、光学系を構成する光源装置10、光学構成部20、投写部30が設けられ、流路を構成する放熱用流路50、光源装置10に接続された接続流路13,16、流路中継部14,15が設けられている。
組立ては、放熱用流路50を固定した第1の筐体部材70Aに、接続流路13,16、流路中継部14,15を接続した光源装置10を固定する。ここで、放熱用流路50の一端部を流路中継部14と接続し、他端部を流路中継部15と接続する。これで、流路55は構成される。そして、光学構成部20、投写部30を第1の筐体部材70Aに固定する。次に、第2の筐体部材70Bと、第1の筐体部材70Aを固定する。固定はネジなど使用して固定する。これで組立ては完了する。
実施形態2によれば、以下の効果が得られる。
(1)第1の筐体部材70Aに光源装置10、放熱用流路50が取付けられているので、第1の筐体部材70A、光源装置10側の接続流路13,16と放熱用流路50とを、流路中継部14,15を用いて接続することができる。そのために、第1の筐体部材70Aと第2の筐体部材70Bを組んだ後で流路の接続作業を行う必要がないので、流路接続の作業効率を一層向上できる。また、その効果以外に、第1の筐体部材70Aに光学構成部20と投写部30を組付けるため、第1の筐体部材70Aを基準に、光軸調整などの光学調整を行うことができるため光学調整の作業効率を一層向上できる。
(2)また、第1の筐体部材70Aに開口部75を設けないので、放熱用流路50を第1の筐体部材70Aの上面全てに設けることができることで、更なる冷却効率の向上が可能となる。また、開口部75を設けない場合のメンテナンス作業は、第1の筐体部材70A側と第2の筐体部材70B側を取外すことになる。しかし、光学系の部材10,20,30や流路関係の部材13,14,15,16,50は全て第1の筐体部材70A側に設けられているため、流路55の接続を取外す必要がなく、筐体の取外し作業は簡単に行える。
実施形態2では、第1の筐体部材70Aに開口部75を設けない構成になっているが、開口部75を設けて、カバー部材80で覆う構成も採用できる。この場合、放熱用流路50は実施形態1と同様に、開口部75の周囲に設けることが好ましい。これにより、組立て後のメンテナンス作業において、開口部75を利用することで、第1の筐体部材70A側と第2の筐体部材70B側を取外さなくても行えるため、作業効率が向上する。
(実施形態3)
図7は、本発明を具体化したプロジェクタの概略断面図である。図7を用いて実施形態3を説明する。
図7において、第1の筐体部材70Aには、流路を構成する放熱用流路50、光源装置10に接続された接続流路13,16、流路中継部14,15、光学系を構成する光源装置10及び光学構成部20が設けられている。また、第2の筐体部材70Bには、光学系を構成する投写部30が設けられている。ここで、流路を構成する部材13,14,15,16,50は全て第1の筐体部材70Aに設けられるため、第1の筐体部材70Aを組付けただけの状態で流路接続が行える。
また、光学構成部20には位置決め用の凸状部28が2箇所設けられている。また、投写部30にも位置決め用の凹状部34が2箇所設けられている。第1の筐体部材70Aと第2の筐体部材70Bを組立てる場合には、光学構成部20に設けた2箇所の凸状部28と投写部30に設けた2箇所の凹状部34とを、互いに係合させることで、光学構成部20と投写部30の光軸が一致するように第1の筐体部材70Aと第2の筐体部材70Bの位置が決まる。
実施形態3によれば、以下の効果が得られる。
(1)組立て時に第1の筐体部材70Aに組付けられた光源装置10及び光学構成部20と、第2の筐体部材70Bに組付けられた投写部30との位置が、位置決め機構である凸状部28及び凹状部34を用いて位置決めできる。そのために、光学系が第1の筐体部材70Aと第2の筐体部材70Bに分かれていても、光軸など光学調整された位置関係を保持したまま組立てが可能となる。
(実施形態4)
図8は、本発明の放熱用流路の構成に関する断面図である。図8を用いて実施形態4を説明する。
図8において、第1の筐体部材70Aの外面側に、1枚の部材90が固定され、部材90上に断面略半円弧形の突条部92が形成され、その突条部92と第1の筐体部材70Aとの間に断面略半円形の空間94が構成されている。その空間94を冷却流体が流通することになる。
部材90は、熱伝導率が高い銅系の金属を用いている、また第1の筐体部材70Aは熱伝導率が高く、軽量であるマグネシウム合金で形成している。なお、放熱用流路50を構成する部材90の材質は、銅系の金属に限られるものではなく、熱伝導率の高い、アルミニウム合金などの金属も使用することができる。また、第1の筐体部材70Aはマグネシウム合金に限られるものではなく、熱伝導率の高い、アルミニウム合金などの金属も使用することができる。
空間94を形成する方法として、部材90を金属型のプレスにより突条部92を形成し、突条部92が形成された部材90を第1の筐体部材70Aに溶接などで固定することで、空間94が形成できる。また、他の方法として、第1の筐体部材70Aに部材90を、空間94を形成する部分を除いて固定しておき、空間94を形成する部分に高圧流体を送る成形により形成することも可能である。
実施形態4によれば、以下の効果が得られる。
(1)突条部92からの外気への放熱によって冷却流体が冷却される実施形態1で述べた同様の効果が得られる。それ以上の効果は、第1の筐体部材70Aと放熱用流路50が一体に形成でき、冷却流体が直接第1の筐体部材70Aに接する構造であるため、熱が直接第1の筐体部材70Aに伝熱し、第1の筐体部材70Aの放熱板としての働きで放熱することができるため、より一層冷却効率を向上させることである。
実施形態4では、放熱用流路50として、突条部92と第1の筐体部材70Aとの間の断面略半円形の空間94を形成しているが、例えば、図14に示すように、空間94の形状を第1の筐体部材70Aに対し、垂直方向に伸ばした形状とすることで実施しても良い。これにより、放熱用流路50として突条部92の表面積が広がり、フィンと同様の効果を発生することとなり、放熱効率は一段と向上する。その結果、冷却流体の冷却効率が一段と向上することとなる。
また、第1の筐体部材70Aの内面側に、部材90を固定し、空間94が形成される構成としても良い。この場合、冷却用流体の熱は第1の筐体部材70Aの外面側から第1の筐体部材70Aの放熱板としての働きで放熱することができるため、冷却用流体は冷却され、冷却効率は保持される。
(実施形態5)
図9は、本発明の伝熱部材を用いたときの光源装置及び光学構成部の概略斜視図ある。図9を用いて実施形態5を説明する。なお、図9では、ダイクロイックプリズム26を省略している。
図9において、ライトバルブ22Rは液晶パネル23Rとフレーム24Rで構成され、ライトバルブ22Gは液晶パネル23Gとフレーム24Gで構成され、ライトバルブ22Bは液晶パネル23Bとフレーム24Bで構成されている。
ここで、光源装置10から出射された出射光の影響について、光源装置10Rを例に説明する。
光源装置10Rから出射された出射光は、光学的には、対向するライトバルブ22Rで変調されることになる。しかし、熱的には、対向するライトバルブ22Rを熱することになる。具体的にはライトバルブ22Rを構成している、液晶パネル23R及び液晶パネル23Rを固定しているプラスチック製または金属製のフレーム24Rが光源装置10Rの出射光により温度が上昇することになる。そして、ライトバルブ22Rの熱は筐体内の外気への放熱により冷却されることになる。しかし、冷却効率はあまり高くないことや、液晶パネル23Rの特性は温度に影響されることなどから、液晶パネル23Rの温度が上昇することで、変調機能及び画像データを制御する機能が低下してしまう。ライトバルブ22G,22Bでも同様の問題が発生してしまう。
そこで実施形態5では、図9に示すように、ライトバルブ22Bとライトバルブ22Gを伝熱部材97Aで接続し、ライトバルブ22Gとライトバルブ22Rを伝熱部材97Bで接続し、ライトバルブ22Rを伝熱部材97Cにより光源装置10Rと接続する接続流路16に接続する構成にしている。具体的には、ライトバルブ22B,22G,22Rの間は各フレーム24B,24G,24Rにそれぞれ伝熱部材97A,97Bを接続している。実施形態5では伝熱部材97は97A,97B,97Cを総称して言っている。
このように接続することで、ライトバルブ22の熱が伝熱部材97を介して接続流路16に伝熱されることになり、ライトバルブ22は冷却されることになる。
伝熱部材97Cを接続流路16に接続したのは、実施形態1においては、接続流路16の温度がライトバルブ22の温度に比べて、より低い温度だからである。接続流路13,16とライトバルブ22を伝熱部材97で接続する場合、ライトバルブ22の温度と接続流路13,16の温度とを比較し、ライトバルブ22より低い温度の接続流路側に接続することとなる。
実施形態5では、伝熱部材97として、熱伝導効率のよい伝熱用のテープを使用している。しかし、伝熱部材97は、これに限られるものではなく、熱伝導効率のよいクッション部材をライトバルブ22と接続流路13または接続流路16の間に圧接して固定する構造も採用可能である。
実施形態5によれば、以下の効果が得られる。
(1)伝熱部材97により、ライトバルブ22の温度が効率よく冷却され、ライトバルブを構成する液晶パネル23R,23G,23Bの変調機能及び画像データを制御する機能も低下することがなく、安定してライトバルブ22本来の機能を発揮することが可能となる。
(実施形態6)
図10は、実施形態6を示す平面図である。前記実施形態1では、光源装置10の構造として、流入路、流出路をLEDチップ100に対し平行に設けた構成であるのに対し、実施形態6では、図10に示すように流入路、流出路をLEDチップ100に対向させた構成で実施したものである。図10を用いて実施形態7を説明する。なお、実施形態6での断面関係は、図4と同様であるため説明は省略する。
図10において、LEDチップ100は、平面形状が略正方形をしており、上面にp電極101、下面にn電極102が備えられおり、n電極102が発光素子基台120に形成された貯留室170の底部122の略中央部に銀ペーストなどの導電性材料で固着され、p電極は、ワイヤー110でリード基板160に接続されている。
発光素子基台120は、平面外形が略正方形で、中央に開口部が広く底部が狭い貯留室170が形成されている。発光素子基台120は、外縁から貯留室170に貫通する冷却流体150が流通する流入路124,126と、流出路125,127が穿設されている。流入路124,126、流出路125,127は、LEDチップ100の上面を望んだ断面高さに設けられ、平面位置は、LEDチップ100の角部に向かって、流入路124と126、流出路125と127とが相互に対向するように形成されている。
底部122の表面には、実施形態1と同様に、溝状や突起状の冷却流体150の流導路が設けられることが好ましいが、この際、この流導路は、図中矢印E方向に沿って形成される。実施形態6においても、光源装置10の外部との接続構成は、実施形態1に記載した構成と同様のため、説明は省略する。
流入路124,126から流入された冷却流体150は、LEDチップ100の角部に向かって流動し、この角部で2方向に分流され(図中、矢印E)、LEDチップ100の辺に沿って流動され、流出路125,127に排出される。
従って、実施形態6によれば、冷却流体150は、LEDチップ100の角部に向かって流入され、この角部で2方向に分流され、LEDチップ100の辺に沿って流動し流出路から排出されるので、前述した実施形態1と同様な冷却効果と、均一な温度分布を得ることができる。また、実施形態1の流入路124,126と流出路125,127とを平行に設ける構造よりも、流入路124,126、流出路125,127とを、十字状に配置することで、隣り合う流入路124と流出路125,127、及び流入路124と流出路125,127との距離を大きく設定することができる。そして、製造しやすいという効果や小型化しやすいという効果もある。
なお、図示しないが、実施形態6の構成から、流出路と流入路を1対だけ備えた構造も考えられる。この場合、例えば、流入路126と対向した位置に流出路127を設けることができる(図10に示した、流入路124の位置に流出路127を設ける)。
このような構造では、実施形態6で示した流入路と流出路が2対設けられた場合に比べて、光源装置10の冷却効果はやや減ずるものの、ほぼ同等な効果を得ることができる。
また、流入路126と流出路127が1つだけ設けられるため、光源装置10の構造を簡素化し、小型化することができる。
(実施形態7)
図11は、実施形態7の光源装置を示す平面図である。また、図12は、実施形態7の光源装置を示す断面図である。前記実施形態1及び実施形態6では、光源装置10の構造として、LEDチップ100が冷却流体150に浸漬される構成であるのに対し、実施形態7では、図11に示すようにLEDチップ100は冷却流体150に浸漬せず、発光素子基台120の周縁部に冷却流体150の流路を設ける構成で実施したものである。図11及び図12を用いて実施形態7を説明する。
図11では、固定リング140、レンズキャップ130を省略している。図11、図12において、LEDチップ100は、平面形状が略正方形をしており、上面にp電極101、n電極102が備えられおり、下面が発光素子基台120に形成された凹部の底部122の略中央部に接着材等で固着されている。p電極101、n電極102は、ワイヤー110でリード基板161,162にそれぞれ接続されている。
発光素子基台120は、外形が円柱状をしており、中央に開口部が広く底部が狭い凹部が形成され、外縁部には、冷却流体150のリング状の流路129が形成されている。流路129は、底部が発光素子基台120の底部122の面より深く形成され、上部が開口されている。この流路129と発光素子基台120とを外周部から貫通される流入路124,126と流出路125,127が穿設されている。
流入路124,126、流出路125,127は、それぞれ平行に形成され、流出路125,127は、長手方向からのLEDチップ100に対して直角方向距離Hが、流入路124,126の長手方向からのLEDチップ100に対しての直角方向距離hよりも離れた位置に設けられている。流出路125,127が、流路129と交錯した交錯部125Aと127Aは、平面を視認して他方の交錯部125B,127Bよりも鋭角に形成されている。
流路129の上部開口部は、固定リング140によって発光素子基台120に接着等の手段で固着され、密閉封止される。
図12において、固定リング140は、断面方向に2段の段部を設けたリング状に形成され、外周は、発光素子基台120の外周と略同じ形状とされ、合成樹脂によって成形されている。この固定リング140には、リード基板161,162がインサート成形されて密着固定されており、その両端が露出され、リード基板161の内側端部はLEDチップ100のp電極101とワイヤー110で接続され、外側端部は、図示しない外部制御回路に接続されている。また、リード基板162の内側端部はLEDチップ100のn電極102とワイヤー110で接続され、外側端部は、図示しない外部制御回路に接続されている。
固定リング140の上面には、レンズキャップ130が密着固定されており、これら発光素子基台120と、固定リング140と、レンズキャップ130とでLEDチップ100が収納される空間が形成されている。
LEDチップ100は、外部制御回路からの発光信号を得て発光される。
発光素子基台120は、熱伝導率が高いアルミニウム合金や銅合金などが使用できるが、比重も小さく軽量化ができるアルミニウム合金が採用されることが好ましい。この発光素子基台120は、斜面部121及び底部122の表面にLEDチップ100から射出される可視光を効率良く反射するために、鏡面仕上げ、細かい凹凸仕上げ(乱反射仕上げ)や光の反射層を形成するめっきなどが施されている。
ここで、光源装置10を光源装置10G(図1参照)とした場合の流動について簡単に説明する。流入路124,126は、流路11(図1参照)に接続され、流出路125,127は、流路12(図1参照)に接続される。そして、放熱用流路50(図1参照)の流通過程で冷却流体150は冷却され、再び流入路124,126から、光源装置10G内に流入されることになる。
流入路124,126から流入された冷却流体150は、図11で示す矢印のように流路129の壁に沿って流動し、流出路125,127の交錯部125A,127Aで排出方向と流路129に沿う方向とに分流される。このようにして、冷却流体150は流路内を円滑に流動されるのである。
従って、実施形態7によれば、前述の実施形態1及び実施形態6に記載のLEDチップ100を直接冷却流体150で冷却する構造に比べ、わずかに冷却効率は減ずるが、熱伝導率が高い発光素子基台120に伝達された熱を冷却流体を強制的に流動させて流体に伝達することで、十分な冷却効果を得ることができる。
また、流出路125,127は、流入路124,126よりもLEDチップ100に対して外側にあるため、流路129との交錯部125A,127Aは、他方の交錯部125B,127Bよりも鋭角になるため、この交錯部125A,127Aで冷却流体150が分流され、流路129内を壁に沿って円滑に流動される。そのため冷却効率が向上し、ポンプ60(図1参照)の動力を小さくすることができ、ポンプ60を含め光源装置を小型化することができる。
さらには、冷却流体150がLEDチップ100に直接接触しないので、冷却流体150による、LEDチップ100の磨耗や、不純物の侵入によるLEDチップ100の特性の変化、冷却流体150内に生ずることが考えられる気泡等の影響を減ずることができ、良好な性能を長期間にわたって維持することができる。
なお、図示しないが、実施形態7では流入路と流出路が2対備えられていたが、流入路と流出路を1対備えた光源装置も考えられる。すなわち、図11で示した流入路126と流出路127を削除し、流入路124と流出路125とで構成された光源装置10である。この際、流入路126と流出路127だけの構成にすることもでき、効果も同じである。
この場合、流入路と流出路を2対備える構造に対して、冷却効率は、若干減ずるが、構造を簡素にでき、小型化することができるという効果がある。
(実施形態8)
図15は、本発明を具体化した別のプロジェクタの概略平面図である。図15(a)は、プロジェクタに把持部を備えた概略平面図である。同図(b)は、プロジェクタの把持部に保持部材を備えた概略平面図である。図15を用いて実施形態8を説明する。
図15(a)において、プロジェクタ1の第1の筐体部材70Aの外観上面には、図2(a)で示した放熱用流路50の流路配置とは異なる流路配置の放熱用流路50が配設されている。放熱用流路50の構成などは、図2(a)と同様である。また、ユーザーがプロジェクタ1を把持して移動するための把持部200を備えている。把持部200は、第1の筐体部材70Aの上面の左右端側の概略中央部から厚さ方向(図中奥側:左右面側)及び第2の筐体部材70B側の左右端側に至る領域に備えられいる。そして、把持部200の周囲に放熱用流路50が配設されている。これにより、ユーザーは、左右端側に備えた把持部200をプロジェクタ1の厚さ方向で把持することができる。
図15(b)において、プロジェクタ1は、図15(a)で備えた把持部200を覆う形状で、把持部200に固着された把持部材210を備えている。把持部材210は、金属材料に比べて熱伝導率の小さい合成樹脂材料、ゴム系材料等により成形されており、プロジェクタ1の熱が把持部材210に伝導しづらくなっている。また、把持部材210は、ユーザーが把持部材210を把持するときの滑り防止として、把持部材210の外観面に凹凸形状を形成されている。
図15に図示する記号14´,15´は、それぞれ、図2(b)の図中に示す流路中継部14及び流路中継部15に対応する放熱用流路50の部分を示している。また、同図中に示す矢印は、放熱用流路50を流通する冷却流体の流通方向を示しており、筐体70内部の流路から流路中継部14´に流通した冷却流体は、矢印で示すように放熱用流路50を流通し、流路中継部15´に流通し、筐体70内部の流路に流通する。
上記実施形態8によれば、以下の効果が得られる。
(1)筐体70に把持部200を設け、また、その把持部200の周囲に放熱用流路50を備えたために、ユーザーは、把持部200を把持してプロジェクタ1を移動できると同時に、放熱用流路50により、外気の空気の流れを利用した自然冷却も可能となる。
(2)把持部200に、把持部200を覆う形で、筐体70の熱が伝導されにくい把持部材210を備えたために、ユーザーは、把持部材210を把持してプロジェクタを移動できると同時に、放熱用流路により、外気の空気の流れを利用した自然冷却も可能となる。
なお、図15(a)に示す把持部200は、第1の筐体部材70Aの上面の左右端側の概略中央から左右面側の領域の2箇所に備えられているが、これ以外に、左右のどちらか一方に把持部200を設けることも可能である。また、第1の筐体部材70Aの投写部30と反対側(図中下側)に設けることも可能である。把持部200の位置や大きさは、放熱用流路50の配置の関係や、把持のし易さを考慮して決めることができる。
把持部200であることをユーザーに明示させるために、印刷などにより把持部200に色を付けることも可能である。それにより、ユーザーは、把持部200を認識し易くなり、温まっている放熱用流路50に触れることなく把持部200を把持してプロジェクタ1を移動できる。
同様に、把持部材210であることをユーザーに明示させるために、印刷や成形材料自体の色により把持部材210に色を付けることも可能である。それにより、ユーザーは、把持部材210を認識し易くなり、温まっている放熱用流路50に触れることなく把持部材210を把持してプロジェクタ1を移動できる。
また、図15(a)に示す把持部200に図2(a)で示したと同様のメンテナンス用の開口部(図示省略)を設けることも可能である。また、そのとき、開口部を覆うカバー部材を設けて、メンテナンス後は、開口部をネジによりカバー部材で覆い固定することがでる。それにより、第1の筐体部材70A、第2の筐体部材70B及び放熱用流路50を外すことなく開口部からプロジェクタ1の内部をメンテナンスすることができる、また、メンテナンス後は、カバー部材をネジで固定することにより把持部200を把持してプロジェクタ1を移動できる。
また、図示はしないが、図15(b)に示す把持部材210は、放熱用流路50を覆う形で、放熱用流路50の上部に設けることも可能である。それにより、放熱用流路50の流路長さも長くできるため放熱面積が広がることにより放熱効果を向上できる。また、把持部材210を把持してプロジェクタ1を移動することができる。
(実施形態9)
図16は、第1の筐体部材の内面側に放熱用流路を設けた概略断面図である。図16を用いて実施形態9を説明する。
実施形態9は、放熱用流路50を第1の筐体部材70Aの内面側に保持する構造の実施例である。第1の筐体部材70Aは、内面側に断面U字状凹部形状を備えた保持部220を設けて成形される。保持部220は、第1の筐体部材70Aの上面側及び左右面側に対応した内面側に設けられる。また、組立て方法は、保持部220の凹部内面に高熱伝導性材料の熱伝導部材240を固定し、その後、熱伝導部材240を挟み込むように、放熱用流路50が保持部220に圧入されることにより放熱用流路50が保持部220に固定される。なお、放熱用流路50はプロジェクタ1の内部の流路中継部14及び15に接続される流路部51が、第1の筐体部材70Aの側面からプロジェクタ1の内部方向に突出している。
これにより、放熱用流路50は、保持部220と熱伝導部材240を介して密着して固定される。熱伝導部材240を設けることで、放熱用流路50と保持部220との接触面におけるすき間(空気断熱層)を極力低減できるので、熱抵抗を最小限にすることができる。そのため、放熱用流路50の熱が熱伝導部材240を介して第1の筐体部材70Aに効率的に伝導し放熱される。
実施形態9では、熱伝導部材240として、高熱伝導性材料である熱伝導性両面粘着テープを使用している。しかし、これに限らず、グラファイトシートなどの高熱伝導性材料を使用することでも良い。グラファイトシートは、異方性を持ち、熱伝導率は面方向(圧延方向)は600〜800W/(m・K)、厚さ方向は15W/(m・K)といったものがある。グラファイトシートを熱伝導部材240として使用する場合、厚さ方向である第1の筐体部材70Aの外観面方向にも伝熱させるが、圧延方向の伝導率が良いため、圧延方向となる第1の筐体部材70Aの投写部30側や投写部30と反対側に放熱部など設けて、外部に放熱する構造をとることが良い。また、高熱伝導性材料として、シリコングリースなどの液体の充填材などを使用しても良い。シリコングリースを使用すると保持部220と放熱用流路50との接触面における空気層をなくすことができ、より密着して固定できるため、伝熱損失を小さくする方法として効果的である。
なお、実施形態9では、熱伝導部材240を介して、放熱用流路50を保持部220に圧入により固定しているが、熱伝導性の良い材料で成形される筐体70であれば、熱伝導部材240を使用せずに放熱用流路50を保持部220に直接圧入して固定することで良い。
(実施形態10)
図17は、第1の筐体部材の内面側に放熱用流路と保持部材とを設けた概略断面図である。図17を用いて実施形態10を説明する。
実施形態10は、放熱用流路50を保持部材230を用いて第1の筐体部材70Aの内面側に保持する構造の実施例である。第1の筐体部材70Aは、実施形態9と同様に、内面側に断面U字状凹部形状を備えた保持部220を設けて成形される。保持部220は、第1の筐体部材70Aの上面側及び左右面側に対応した内面側に設けられる。また、放熱用流路50と保持部220の間に位置する保持部材230は、熱伝導率の高い銅系の薄板で波板形状に成形されている。
組立て方は、保持部材230の凹部に放熱用流路50を圧入して保持部材230と放熱用流路50を一体にし、保持部材230の凸部を保持部220に挿入することで放熱用流路50を固定する。この場合、保持部材230の凹部と放熱用流路50の間や、保持部材230の凸部と保持部220との間に空気断熱層ができるのを極力低減し、伝熱損失を最小限にするために、実施形態9と同様の熱伝導性両面粘着テープを使用して、それぞれの間に挟み込まれている。なお、放熱用流路50はプロジェクタ1の内部の流路中継部14及び15に接続される流路部51が、第1の筐体部材70Aの側面からプロジェクタ1の内部方向に突出している。
これにより、放熱用流路50は、保持部材230と熱伝導部材240と保持部220とを介して密着して固定される。保持部材230を設けることで、放熱用流路50の圧入が楽になり、保持部材230の弾性力により、保持部220に密着され固定できる。また、熱伝導部材240により、放熱用流路50と保持部材230、保持部材230と保持部220との接触面におけるすき間(空気断熱層)を極力低減できるので、熱抵抗を最小限にすることができる。そのため、放熱用流路50の熱が熱伝導部材240及び保持部材230を介して第1の筐体部材70Aに効率的に伝導し放熱される。
(実施形態11)
図18は、第1の筐体部材の内面側に放熱用流路と保持部材とを設けた概略断面図である。また、図18は、放熱用流路を高圧流体により変形させて保持部に固定した図である。図18(a)は、放熱用流路を高圧流体により変形させ、保持部材及び保持部に固定した概略断面図である。同図(b)は、保持部材に放熱用流路を挿入し、放熱用流路を高圧流体により変形させ保持部材に固定した断面図である。図18を用いて実施形態11を説明する。
実施形態11は、実施形態10と同様の構造であるが、放熱用流路50を保持部材230に圧入するのではなく、高圧流体を放熱用流路50に流通して放熱用流路50を膨張(塑性変形)させることで、放熱用流路50を保持部材230に固定させた実施例である。
組立て方は、図18(b)に示すように、保持部220に保持部材230を挿入し、保持部材230の凹部に放熱用流路50を挿入した後、放熱用流路50の内部に高圧流体を流通することにより放熱用流路50を膨張(塑性変形)させて保持部材230の凹部に食い付かせる。このとき、保持部材230は、保持部材230の放熱用流路50が接触しない凸部234がアンカー形状に変形することにより、放熱用流路50が実施形態10に比べて更に確実に固定される。その後、放熱用流路50が固定された保持部材230を保持部220に固定する。ここで、実施形態11では高圧流体として、液体を使用している。
この組立て方によると、保持部材230と放熱用流路50との密着性が向上し、接触面には空気断熱層ができにくいため、熱伝導部材240を使用する必要がなくなる。
実施形態9においても第1の筐体部材の保持部220に放熱用流路50を挿入して、その放熱用流路50に高圧流体を流通させることにより放熱用流路50を膨張させて保持部220に固定させても良い。これにより、保持部220と放熱用流路50とが密着固定されることにより熱伝導部材240も必要なくなる。さらに、実施形態9,10,11においては、筐体内面側に放熱用流路50を配するため筐体のデザインの自由度や審美性を持たせることができるという効果もある。
(実施形態12)
図19は、放熱用流路を第1の筐体部材の内部に形成した図であり、図19(a)は、概略斜視図を示し、同図(b)は、その概略断面図を示す。図19を用いて実施形態12を説明する。
実施形態12では、図19(a)に示すように、第1の筐体部材70Aの本体内部に放熱用流路50が挿入される構造とすることで、放熱用流路50と第1の筐体部材70Aとの密着性を向上させた実施例である。
図19(a)に示すように、第1の筐体部材70Aを射出成形等により成形するときに、同時に、放熱用流路50を挿入して第1の筐体部材70Aの本体内部に放熱用流路50を固定設置する方法により実現している。なお、図中の破線で示される放熱用流路50のU字状屈曲部は、疎の配置になっているが、実際には、密の配置で、第1の筐体部材70Aの上面側及び左右面側の3方向に配設されている。なお、放熱用流路50は、プロジェクタ1の内部の流路中継部14及び15に接続される流路部51及び52が、第1の筐体部材70Aの側面からプロジェクタ1の内部方向に突出している。
図19(b)に示すように、第1の筐体部材70Aの本体内部に配設される放熱用流路50の接触面は密着固定される。これにより、冷却流体の熱が効率的に筐体に伝導することで冷却流体の熱を冷却できる。また、プロジェクタの外観面側に放熱用流路を設けないため、第1の筐体部材70Aの形状、第1の筐体部材70Aの外観面に設置される各種スイッチパネル、各種印刷などのデザインに自由度がでる。第1の筐体部材70Aの本体内部に一体で放熱用流路50を形成するため、第1の筐体部材70Aの製造に関しても安価であり、生産性の向上を図れる。
(実施形態13)
図20は、第1の筐体部材の本体内部に流路となる空間を設けることで放熱用流路を形成した図であり、図20(a)は、概略斜視図を示し、同図(b)は、その概略断面図を示す。図20を用いて実施形態13を説明する。
図20(a)に示すように、第1の筐体部材70Aを射出成形により成形するときに、同時に、流路を形成するために、断面円形の連続空間を形成する入れ子型の断面円形部分の中心にパーティング位置を合わせ、スライド型及び他の入れ子型を適宜使用した成形型により成形される。図20(b)に示すように、第1の筐体部材70Aの本体内部に断面円形の連続空間として放熱用流路50が形成される。また、プロジェクタ1の内部の流路中継部14及び15に接続される流路部71及び72が、第1の筐体部材70Aの側面からプロジェクタ1の内部方向に突出して形成されている。
これにより、放熱用流路50の内部を流通する冷却流体の熱は、直接、第1の筐体部材70Aに伝導することができ、冷却流体を更に冷却することができる。また、実施形態12と同様に、プロジェクタ1の外観面側に放熱用流路を設けないため、第1の筐体部材70Aの形状、第1の筐体部材70Aの外観面に設置される各種スイッチパネル、各種印刷などのデザインに自由度がでる。第1の筐体部材70Aの本体内部に一体で放熱用流路50を形成するため、第1の筐体部材70Aの製造に関しても安価であり、生産性の向上を図れる。
(実施形態14)
図21は、第1の筐体部材がメイン筐体部材と、そのメイン筐体部材の両端面側に構成するサブ筐体部材とで構成された概略斜視図である。図22は、メイン筐体部材の成形直後の概略斜視図である。図23は、成形されたメイン筐体部材に加工を施した図であり、図23(a)は、その概略斜視図であり、同図(b)は、その概略正面図であり、同図(c)は、その概略断面図である。図21〜図23を用いて実施形態14を説明する。
図21に示すように、実施形態14では、第1の筐体部材70Aは、概略コの字状断面を持つ形状で、プロジェクタ1の上面側及び左右面側の3方向の面を形成している。そして、第1の筐体部材70Aは、3方向の面を持つメイン筐体部材250と、その両端面部分をサブ筐体部材260が端面形状に対応する形状で備えられた構成となっている。
図22に示すように、メイン筐体部材250は、メイン筐体部材250の本体内部に概略円形断面をなし、放熱用流路となる貫通孔252を、両端面方向に略均一ピッチで密に設けられている。メイン筐体部材250は、アルミニウム合金の押出し成形によりメイン筐体部材250の外形を成形されると同時に、貫通孔252も形成される。
図23(a)に示すように、メイン筐体部材250を成形後、メイン筐体部材250の両端面に、全貫通孔252を接続するための接続溝256及び257をドリル等により切削形成する。
図23(c)に示すように、メイン筐体部材250に形成された貫通孔252の両端面に、全貫通孔252を並列に接続する接続溝256及び257を形成する。その接続溝256及び257の中央付近に、プロジェクタ1の内部の流路中継部14及び15に接続される流路口253及び254を持つ流路部258及び259が、図23(b)に示すように、メイン筐体部材250の上面内側からプロジェクタ1の内部方向に突出するように固着している。
上述したように、加工されたメイン筐体部材250の両端面とサブ筐体部材260とを拡散接合により互いに密着させて接合することで防水性を確保し、貫通孔252と両端面側に形成した接続溝256及び257により放熱用流路270が構成される(図21に示す構造となる)。
上述した放熱用流路270における冷却流体の流通の仕方を説明する。
冷却流体は、図23(c)に矢印で示す経路で冷却流体が流通する。詳細には、冷却流体は、プロジェクタ1の内部に備える流路から、流路口253を介して接続溝256に流入する。そして、接続溝256に流入した冷却流体は、貫通孔252を並列に流通して接続溝256に流入する。そして、流路口253を介して、プロジェクタ1の内部に備える流路に流入する経路で冷却流体が放熱用流路270を循環し流通する。この放熱用流路270を冷却流体が流通することで、冷却流体の持つ熱が、メイン筐体部材250に直接伝導して、メイン筐体部材250の本体表面から外気に放熱され冷却流体が冷却される。
なお、接続溝256は、貫通孔252を並列に接続する作用だけでなく、放熱用流路270における共通の圧力室としての作用を持たせている。また、貫通孔252の流路断面の大きさは、場所により変化させている。これにより、並列に接続する全貫通孔252を流通する冷却流体に加わる圧力を概略同一に調整することができるため、貫通孔252の流路における冷却流体による温度勾配を小さくすることができる。また流路長さも短くなり圧力損失を小さくすることができる。これらにより、放熱用流路270を流通する冷却流体の冷却効率が非常に向上することになる。
実施形態14の構成を用いることにより、接続溝256,257の形状や、流路口253,254の位置や、貫通孔252のそれぞれの流路断面の大きさを適宜調整することにより、貫通孔252を流通する冷却流体の圧力を均一にすることができる。それにより、冷却効率を向上することができる。
また、プロジェクタ1の外観面側に放熱用流路を設けることがないため、第1の筐体部材70Aの外観面に設置される各種スイッチパネル、各種印刷などのデザインに自由度がでる。メイン筐体部材250の本体内部に一体で放熱用流路270を構成する貫通孔252を形成するため、メイン筐体部材250の製造に関しても安価であり、生産性の向上を図れる。
また、上記構造を応用して、全ての貫通孔252を並列に接続するだけでなく、領域ごとに分けて、例えば、メイン筐体部材250の上面側と、左側面側、右側面側の3方向に分けて、放熱用流路270を構成するなどしても良い。メイン筐体部材250の形状など考慮して、様々に放熱用流路270を変形させることが可能である。
また、メイン筐体部材250とサブ筐体部材260とは、拡散接合により、密着接合している。しかし、これに限らず、メイン筐体部材250とサブ筐体部材260との間に貫通孔252に対応した孔を配列した板状の弾性封止部材(例えば、ゴム系部材等)を設けて、メイン筐体部材250とサブ筐体部材260とをネジ止め等の機械的な接合により固定することでも良い。このようにすることで、メイン筐体部材250とサブ筐体部材260とを分解することができるため、分解掃除などのメンテナンス性の面で有効である。
また、貫通孔252の形状は、概略円形断面をなしている。しかし、これに限らず、概略四角断面や概略多角形断面であっても良い。
また、メイン筐体部材250の外観面は平滑面である。しかし、これに限らず、押出し成形の押出し方向と平行に溝やフィンなどを設けることでも良い。それにより、冷却流体の熱を放熱するための表示面積を多くとることができ、冷却効率を更に向上できる。
また、サブ筐体部材260の形状は、メイン筐体部材250の端面形状に対応したコの字状の形状をしているが、メイン筐体部材250に形成した貫通孔252及び接続溝256,257を覆い、放熱用流路270を形成できればどのような形状で合っても良い。
また、メイン筐体部材250は、アルミニウム合金の押出し成形により成形される。しかし、これに限らず、熱伝導率の高いマグネシウム合金やアルミニウム合金などを使用した射出成形により成形しても良い。
(実施形態15)
図24は、サブ筐体部材に貫通孔を接続する接続溝を形成した図である。図25は、サブ筐体部材とメイン筐体部材を接合したときの概略断面図である。図24及び図25を用いて実施形態15を説明する。
実施形態15において、第1の筐体部材70Aの構成は、前記実施形態14と同様であるが、サブ筐体部材260にメイン筐体部材250の貫通孔252を接続する接続溝266を形成したことが異なる。
図24(a)は、サブ筐体部材の概略正面図であり、同図(b)は、同図(a)に示すC−C線における概略断面図である。
図24(a)及び図24(b)に示すように、サブ筐体部材260には、メイン筐体部材250の貫通孔252に対応する位置に、貫通孔252の隣合う流路を接続するための接続溝266が凹部を成すように形成されている。サブ筐体部材260は、熱伝導率の高い銅系の薄板からなり、プレスにより、凹状に成形することで接続溝266を形成している。
実施形態15では、図22に示すように貫通孔252が形成された状態のメイン筐体部材250の両端面に、接続溝266を形成したサブ筐体部材260を拡散接合により密着接合すること(図21に示す構造となる)により、放熱用流路270が構成される。
図25に示すように、メイン筐体部材250とサブ筐体部材260とを密着接合して放熱用流路270が構成される。接続溝266により、隣合う貫通孔252が接続されることで、つづら折れ状に接続されて1本の放熱用流路270を形成している。その放熱用流路270を構成する貫通孔252の一端には、プロジェクタ1の内部の流路中継部14及び15に接続される流路口253及び254が設けられている。
放熱用流路270での冷却流体の流通の仕方は、同図中に矢印で示す経路で流通する。
冷却流体は、プロジェクタ1の内部に備える流路から、流路口253を介して1本の貫通孔252に流入して、接続溝266を流通し隣接する貫通孔252に流入する。この流通を繰返し放熱用流路270を流通して、他端に備える流路口254からプロジェクタ1の内部に備える流路に流入する経路で冷却流体が放熱用流路270を循環し流通する。それにより、冷却流体の持つ熱が、メイン筐体部材250に直接伝導して、メイン筐体部材250の本体表面から外気に放熱され冷却流体が冷却される。
実施形態15の構成を用いることにより、冷却流体の熱が効率的に第1の筐体部材70Aを構成するメイン筐体部材250及びサブ筐体部材260に伝導して冷却流体の熱を冷却することができる。また、プロジェクタ1の外観面側に放熱用流路を設けることがないため、第1の筐体部材70Aの外観面に設置される各種スイッチパネル、各種印刷などのデザインに自由度がでる。メイン筐体部材250の本体内部に一体で放熱用流路270を構成する貫通孔252を形成するため、メイン筐体部材250の製造に関しても安価であり、生産性の向上を図れる。
実施形態15では、サブ筐体部材260は、熱伝導率の高い銅系の薄板からなり、プレスにより、凹状に成形することで接続溝266を形成している。しかし、これに限らず、熱伝導率の高いマグネシウム合金やアルミニウム合金などを使用した射出成形により接続溝266が凹部を成すように成形しても良い。
実施の形態は、上記各実施形態に限定されず、以下のように変更ができる。
(変形例1)前記実施形態1〜3では、放熱用流路50を第1の筐体部材70Aの外面側に固定した構成になっているが、例えば、図13に示すように、第1の筐体部材70Aの内面側に放熱用流路50を固定して、外面側にはフィン72を構成することで実施しても良い。これにより、熱伝導率が高く、軽量であるマグネシウム合金を用いた第1の筐体部材70Aの放熱効率が向上することで冷却用流体の冷却効率が一層向上する。
なお、その他の構成については実施形態1で説明した内容と同様のため省略する。
(変形例2)前記各実施形態ではプロジェクタ1の光源装置10として、3つの光源装置10R,10G,10Bを用いて、3色(赤、緑、青)を出射し、光学構成部20を構成するライトバルブ22として、3つのライトバルブ22R,22G,22Bを用いて、出射光をそれぞれ変調している。しかし、他の構成として、1つの光源装置を用いて、白色光を出射し、1つのライトバルブにより変調し、投写部30で拡大し、スクリーン40に投写する方式のプロジェクタ1であっても良い。また、1つの光源装置を用いて、白色光を出射し、出射された光を3色(赤、緑、青)に分光し、3つのライトバルブ22R,22G,22Bにより変調し、変調された3色(赤、緑、青)の光を、ダイクロイックプリズム26により合成し、投写部30で拡大し、スクリーン40に投写する方式のプロジェクタ1であっても良い。これにより、光源装置10、光学構成部20を設計する上で採用する構成が自由に選択できることで、設計の自由度が広がり、設計効率を向上させることができる。
(変形例3)前記各実施形態では冷却流体を循環させるためにポンプ60を用いているが、例えば、冷却効率は若干低くなるが、ポンプを用いずに、冷却流体の蒸発−凝縮を利用した循環で冷却する冷却形態であっても良い。これにより、プロジェクタをさらに小型化することができる。
(変形例4)前記各実施形態では冷却流体として、エチレングリコールを用いた冷却流体を使用しているが、窒素ガス(N)、アルゴンガス(Ar)などの気体や、純水、フッ素系炭化水素あるいはシリコンオイル等の液体を使用することもできる。
(変形例5)前記各実施形態における光源装置10において、LEDチップ100を固着する発光素子基台120に形成した貯留室170の底部122の面積を、LEDチップ100の外形面積とほぼ同じにしても良い。また、貯留室170の底部122の直径をLEDチップ100の対角長さとほぼ同じにしても良い。そのように、貯留室170を形成し、光源装置10を構成することで、光源装置10をさらに小型化することができる。
LEDチップ100の冷却に関しては、底部122に流導路128などは設けられないが、冷却流体150はLEDチップ100の上面側を主に回転するように流動することで、LEDチップ100を冷却することになる。
本発明に係るプロジェクタは光源装置を冷却するために有効であり、特に光源に発光素子を用いるプロジェクタに適している。しかし、これに限定されない。
本発明の実施形態1に係るプロジェクタの概略構成図。 プロジェクタを示し、(a)は概略平面図、(b)は概略断面図及び(c)は部分断面図。 光源装置を示す平面図。 光源装置を示す断面図。 光源装置を示す要部平面図。 本発明の実施形態2に係るプロジェクタの概略断面図。 本発明の実施形態3に係るプロジェクタの概略断面図。 本発明の実施形態4に係る放熱用流路の断面図。 本発明の実施形態5に係る光源装置及び光学構成部の概略斜視図。 本発明の実施形態6に係る光源装置を示す平面図。 本発明の実施形態7に係る光源装置を示す平面図。 光源装置を示す断面図。 プロジェクタの変形例を示す概略断面図。 放熱用流路の変形例を示す断面図。 本発明の実施形態8に係るプロジェクタを示し、(a)は概略平面図、(b)は別の概略平面図。 本発明の実施形態9に係る第1の筐体部材の概略断面図。 本発明の実施形態10に係る第1の筐体部材の概略断面図。 本発明の実施形態11に係る第1の筐体部材を示し、(a)は概略断面図、(b)は部分断面図。 本発明の実施形態12に係る第1の筐体部材を示し、(a)は概略斜視図、(b)は概略断面図。 本発明の実施形態13に係る第1の筐体部材を示し、(a)は概略斜視図、(b)は概略断面図。 本発明の実施形態14に係る第1の筐体部材の概略斜視図。 メイン筐体部材の概略斜視図。 メイン筐体部材を示し、(a)は概略斜視図、(b)は概略正面図及び(c)は概略断面図。 本発明の実施形態15に係るサブ筐体部材を示し、(a)は概略正面図、(b)は概略断面図。 サブ筐体部材とメイン筐体部材を接合した概略断面図。

Claims (3)

  1. 光を出射する光源装置と、
    前記光源装置の出射光を変調または合成するための光学系を構成する光学構成部と、
    前記光学構成部からの出射光を投写する投写部と、
    前記光源装置を冷却するための冷却流体を流通する流路と、
    外装を構成する筐体とを備え、
    前記流路は、光源装置に接続された接続流路と、当該接続流路と連続した放熱用流路とを有し、
    前記筐体は、少なくとも第1の筐体部材と第2の筐体部材で構成され、
    前記第1の筐体部材に前記放熱用流路と、前記接続流路と、前記光源装置と、前記光学構成部と、前記投写部とを具備し
    前記第1の筐体は、メイン筐体部材とサブ筐体部材とで構成され、前記メイン筐体部材の本体内部には複数の貫通孔が形成され、前記放熱用流路は、前記メイン筐体部材と前記サブ筐体部材とを合わせることで構成されることを特徴とするプロジェクタ。
  2. 請求項に記載のプロジェクタにおいて、前記メイン筐体部材の端部には復数の前記貫通孔を連結する復数の溝を設け、前記放熱用流路は、前記メイン筐体部材と前記サブ筐体部材とを合わせることで構成されることを特徴とするプロジェクタ。
  3. 請求項に記載のプロジェクタにおいて、前記サブ筐体部材に、前記メイン筐体部材の複数の前記貫通孔に対向する位置に前記貫通孔を連結する複数の溝を設け、前記放熱用流路は、前記メイン筐体部材と前記サブ筐体部材とを合わせることで構成されることを特徴とするプロジェクタ。
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