JP2005202112A - 光源装置および投射型表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型の投射型表示装置に適する、小型で高輝度であり、製作が容易な光源装置および光源装置を用いた投射型表示装置を提供する
【解決手段】 光を射出する固体光源21rを備えた光源実装部30と、固体光源21rにおいて発生した熱を吸収する液媒体Lと、液媒体Lの熱を外部に放出する放熱手段56と、液媒体Lを光源実装部30および放熱手段56との間で循環させる循環手段55と、光源実装部30、放熱手段56および循環手段55が備えられ、液媒体Lがその内部を流れる循環流路Cが形成された循環部50と、を有し、光源実装部30には、循環流路Cの一部を形成する実装部流路30cが形成され、光源実装部30が循環部50に着脱自在とされていることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光源装置および投射型表示装置に関するものである。
プロジェクタ(投射型表示装置)は、近年小型化、高輝度化、長寿命化、廉価化等が図られてきている。例えば、小型化に対しては液晶パネル(光変調素子)サイズは対角1.3インチが0.5インチになり面積比で1/6強の小型化がされてきている。
一方、プロジェクタの光源として、固体光源である発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)光源を用いることによる小型化が提案されている。LED光源は、電源を含めて小型であり、瞬時点灯/消灯が可能であること、色再現性が広く長寿命であることなど、プロジェクタ用光源としてメリットを有している。また、水銀などの有害物質を含まないため、環境保全上からみても好ましいものである。
特開平06−005923号公報 特開平07−099372号公報
しかしながら、LED光源をプロジェクタ用光源に用いるためには、光源としての明るさが不足しており、少なくとも放電型光源ランプレベルの明るさを確保(高輝度化、低エテンデュ化)する必要があった。ここで、エテンデュとは、有効に活用できる光束が存在する空間的な広がりを面積と立体角の積で表される数値であって、光学的に保存されるものである。先に述べたように、液晶パネルの小型化が図られ液晶パネルのエテンデュは小さくなってきているため、光源のエテンデュも同等以下にする必要がある。
ところが、LED光源を高輝度化するにつれて益々LED光源からの発熱は増大し、LED光源の温度が上昇すると発光効率が低下するため、何らかの発熱対策をとる必要があった。一般的に採用されているファンによる強制空冷方式では冷却効率が不十分であったり、ファンの騒音が問題となったりしている。そのため、液体を用いてLED光源を強制冷却する方法が提案されている。液体冷却方法によれば、強制空冷方式の騒音の解消にも効果が期待されるものである(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1におけるLED光源においては、LEDの周囲に液体窒素などの冷却材を流すことにより、LEDと冷却材とを直接接触させて強制冷却している。しかしながら、断熱ケースが必要になるなどLED光源の構成が複雑となり、その製作が現実的でないため、少なくとも放電型光源ランプレベルの明るさを確保することが困難という問題があった。
特許文献2におけるLED光源においては、LEDチップ(発光チップ)の周囲に絶縁不活性液体を封入してLEDチップを冷却している。しかしながら、絶縁不活性液体を積極的に冷却する手段が設けられておらず、冷却効果が低く長時間LEDチップを冷却することが困難であり、少なくとも放電型光源ランプレベルの明るさを確保することが困難という問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、小型の投射型表示装置に適する、小型で高輝度であり、製作が容易な光源装置および光源装置を用いた投射型表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の光源装置は、光を射出する固体光源と、固体光源を実装する光源実装部と、固体光源において発生した熱を吸収する液媒体と、液媒体の熱を外部に放出する放熱手段と、液媒体を光源実装部および放熱手段との間で循環させる循環手段と、光源実装部、放熱手段および循環手段が備えられ、液媒体がその内部を流れる循環流路が形成された循環部と、を有し、光源実装部には、循環流路の一部を形成する実装部流路が形成され、光源実装部が循環部に着脱自在とされていることを特徴とする。
すなわち、本発明の光源装置は、光源実装部が循環部に着脱自在とされているため、光源実装部を循環部から取り外して固体光源を実装することができ、さらに、レンズなどの光学系の実装も、循環部から取り外して行うことができ、光源実装部を製作しやすくすることができる。さらに、本発明の光源装置を他の装置、例えば投射型表示装置などの表示装置、に用いる際には、光源実装部と循環部とを別々に表示装置に組み付け、その後光源実装部と循環部とを結合させ、光源装置として完成させることができる。つまり、光源実装部と循環部とを別々に組み付けることで、表示装置との干渉を回避できる可能性を増大させることができる。また、固体光源と表示装置の電源回路との接続も、光源実装部として行うほうが、作業空間を確保しやすく容易に行うことができる。
また、光源実装部には、循環流路の一部である実装部流路が形成されているため、固体光源と実装部流路とを組として扱うことができる。例えば、実装部流路に固体光源の発熱量に応じて熱交換面積を増やす構造が形成されている場合、固体光源と実装部流路とが組となっているので、固体光源と実装部流路との組を交換しても、特に光源装置の他の要素に変更を施すことなく固体光源の冷却性能を維持することができる。
また、循環手段により、液媒体を実装部と放熱手段との間を循環させ、固体光源を継続的に冷却することができる。つまり、液媒体は、実装部において固体光源から発生した熱を吸収し、熱を吸収した液媒体は、放熱手段において吸収した熱を外部に放出し、再び実装部において熱を吸収することで、固体光源を継続的に冷却することができる。その結果、固体光源に投入できる電力が増加し、固体光源から射出できる光量を増加させることができる。
また、固体光源の面積を小さくしてエテンデュを下げるとともに光源装置の小型化を図っても、固体光源を冷却できるため、投入電力を上げることができるため、高輝度を維持することができる。
上記の構成を実現するために、より具体的には、光源実装部および循環部には、互いを結合保持する結合部が設けられていることが望ましい。
この構成によれば、光源実装部を循環部に取り付けるときには、結合部により結合保持することにより取付けができ、光源実装部を循環部から取り外す時には、結合部において結合を解除することにより取り外すことができ、容易に着脱することができる。
上記の構成を実現するために、より具体的には、放熱手段と循環手段とには、循環流路の一部を形成する流路が形成されるとともに、互いまたは循環部または光源実装部と結合保持する結合部が設けられ、放熱手段と循環手段とが、それぞれ循環部に着脱自在とされていてもよい。
この構成によれば、放熱手段と循環手段とが、それぞれ別個に循環部に着脱自在とされるので、放熱手段および循環手段においても、上記表示装置との干渉を回避させやすく、組み付け性を向上させることができる。
また、一度、表示装置に組み付けた後に、放熱手段、循環手段を別個に単体として取り出すことができる。そのため、複数の手段が一体となっている場合と異なり、放熱手段や、循環手段を個別に交換することができ、光源装置の維持管理、メンテナンスを行いやすくすることができる。
放熱手段と循環手段とを個別の部品として扱うことができるので、結合部の形状を統一することにより、専用に設計された放熱手段や循環手段だけでなく、他の放熱手段や循環手段を用いることができる。
上記の構成を実現するために、より具体的には、循環部が少なくとも2つに分割され、
分割された循環部の1つには、複数の放熱手段が備えられ、分割された循環部には、互いに結合保持する結合部が設けられていてもよい。
上記の構成を実現するために、より具体的には、循環部が少なくとも2つに分割され、
分割された循環部の1つには、複数の循環手段が備えられ、分割された循環部には、互いに結合保持する結合部が設けられていてもよい。
上記の構成を実現するために、より具体的には、循環部が少なくとも2つに分割され、
分割された循環部の1つには、少なくとも1つの放熱手段および少なくとも1つの循環手段が備えられ、分割された循環部には、互いに結合保持する結合部が設けられていてもよい。
この構成によれば、循環部が少なくとも2つに分割されているので、上記表示装置との干渉を回避させやすく、表示装置への循環部の組み付け性を向上させることができる。
また、分割された循環部の1つには、複数の上記手段(複数の放熱手段のパターン、複数の循環手段のパターン、1つ以上の放熱手段および1つ以上の循環手段のパターン)が備えられているため、一度に複数の上記手段を表示装置へ組み付けることができる。そのため、放熱手段や循環手段を別個に組み付ける時と比較して、これら放熱手段、循環手段の組み付け回数を減少させることができる。
上記の構成を実現するために、より具体的には、循環部が可撓性を備えていることが望ましい。
この構成によれば、例えば、上記表示装置に本発明の光源装置を組み付けるときには、まず、光源実装部などを先に表示装置内に組み付け、その後、可撓性を有する循環部を表示装置内に組み付ける。このとき循環部は可撓性を有するため、表示装置との干渉を回避することが容易であり、かつ複雑に絡み合ったり、曲がりくねったりした循環部であっても容易に配置することができ、容易に光源装置を組み立てることができる。
本発明の投射型表示装置は、光を射出する光源装置と、光源装置からの光を変調する光変調手段と、光変調手段によって変調された光を投射する投射手段とを備えた投射型表示装置であって、光源装置が上記本発明の光源装置であることを特徴とする。
すなわち、本発明の投射型表示装置は、上記本発明の光源装置を備えることにより、
投射型表示装置の大きさを小さくすることができるとともに、表示される画像の明るさを向上させることができる。
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明に係る第1の実施の形態である投射型表示装置について図1から図10を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る光源装置を備えた投射型表示装置500の説明図である。図中、符号512、513、514は本実施形態の光源装置、522、523、524は液晶ライトバルブ(光変調手段)、525はクロスダイクロイックプリズム(色光合成手段)、526は投写レンズ(投写手段)を示している。
図1の投射型表示装置500は、本実施形態のように構成した3個の光源装置512、513、514を備えている。各光源装置512、513、514には、それぞれ赤(R)、緑(G)、青(B)に発光するLEDが採用されている。なお、光源光の照度分布を均一化させるための均一照明系として、各光源装置の前方にロッドレンズやフライアイレンズを配置してもよい。
赤色光源装置512からの光束は、重畳レンズ535Rを透過して反射ミラー517で反射され、赤色光用液晶ライトバルブ522に入射する。また、緑色光源装置513からの光束は、重畳レンズ535Gを透過して緑色光用液晶ライトバルブ523に入射する。また、青色光源装置514からの光束は、重畳レンズ535Bを透過して反射ミラー516で反射され、青色光用液晶ライトバルブ524に入射する。なお、各光源からの光束は重畳レンズを介することにより液晶ライトバルブの表示領域において重畳され、液晶ライトバルブが均一に照明されるようになっている。
また、各液晶ライトバルブの入射側および射出側には、偏光板(図示せず)が配置されている。そして、各光源からの光束のうち所定方向の直線偏光のみが入射側偏光板を透過して、各液晶ライトバルブに入射する。また、入射側偏光板の後方に偏光変換手段(図示せず)を設けてもよい。この場合、入射側偏光板で反射された光束をリサイクルして各液晶ライトバルブに入射させることが可能になり、光の利用効率を向上させることができる。
各液晶ライトバルブ522、523、524によって変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム525に入射する。このプリズムは4つの直角プリズムを貼り合わせて形成され、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に配置されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成され、カラー画像を表す光が形成される。そして、合成された光は投写光学系である投写レンズ526により投写スクリーン527上に投写され、拡大された画像が表示される。
次に、本発明の光源装置の構成について説明する。
図2は、本発明における光源装置の概略図である。
光源装置512、513、514は、それぞれR、G、Bの各色光を射出するLEDチップ(固体光源)21r、21g、21bのみが異なるだけなので、ここではRの色光を射出する光源装置512について説明し、GおよびBの色光を射出する光源装置513、514についてはその説明を省略する。
光源装置512は、図2に示すように、Rの色光を射出する光源部20rと、光源部20rを載置する実装部(光源実装部)30と、実装部30に接続され、実装部30とともに液体(液媒体)Lが流れる循環流路Cを形成する循環部50と、液体Lを循環させる循環ポンプ(循環手段)55と、液体Lの熱を外部に放出するする放熱フィン(放熱手段)56とから概略構成されている。
図3は、光源装置の実装部の平面図である。図4は、図3のA−A′線矢視断面図である。図5は、図4のB−B′線矢視断面図である。
光源部20rは、図3から図5に示すように、Rの色光を射出するLEDチップ21rと、側方に射出された光を被照明領域に反射する反射部22と、射出される光を被照明領域に向けて集光または平行光化するレンズ23と、を有している。
LEDチップ21rは、後述する載置板31上の略中央に直接接触するように配置されている。LEDチップ21rへの電力供給は、直接接触している載置板31と、載置板31と絶縁された端子部(図示せず)と、から行われている。
反射部22はLEDチップ21rと同一面上に配置されているとともに、平面視において、LEDチップ21rを中心とする円環形状に形成されている。反射部22のLEDチップ21rに対向する面には外側に向かって被照明領域側に傾斜する反射面22aが形成されている。
レンズ23は反射部22上に配置されているとともに、レンズ23の上部は、LEDチップ21rから射出された光を被照明領域に集光または平行光化するように凸状に形成されている。また、レンズ23は、LEDチップ21rからの射出光が損なわれることなく透過する光学機能を有している材料、例えば、ガラスやアクリル樹脂、ポリカーボネートなどから形成されている。
図6は、光源装置の実装部の側面図である。
実装部30は、図3から図6に示すように、光源部20を載置する載置板31と、載置板31とともに循環流路Cの一部である実装部流路30cを形成する基台33と、後述する循環部50との接続に用いるフランジ(結合部)39とを有している。
載置板31は、熱伝導率が高くかつ導電性を有する例えばCuやAlのような金属材料から形成され、基台33の平面視形状と同じ形状に形成されている。また、載置板31の板厚は、基台33の側壁および底面の厚さよりも薄く形成されている。
また、フランジ39には、後述する循環部50との結合の際に用いるボルトなどの結合部材を挿通するための孔39aが形成されている。なお、結合部材としては上述したボルトであってもよいし、リベットであってもよいし、後述する循環部50のフランジ52にネジ孔を形成してネジにより螺合させてもよく、その他さまざまな結合方法を用いることができる。
図7は、実装部の基台の平面図である。図8は、図7のC−C′線矢視断面図である。図9は、図8のD−D′線矢視断面図である。
基台33は、図7から図9に示すように、対向する側壁33sおよび底面33bからなるコの字形状に形成されている。底面33bの上面の略中央には、両側壁33sにわたって形成されるとともに、上に向かって狭くなる台形形状の縮流部34が形成されている。縮流部34の高さは、側壁33sよりも低く、縮流部34と載置板31との間にも実装部流路30cが形成されるようになっている。縮流部34の上面には、実装部流路30cを分割する3つの壁部35が、側壁33sに平行(図7において左右方向)かつ等間隔に配列されている。壁部35はその上端が、側壁33sの上端と同じ位置となるように形成され、載置板31と接触することにより、実装部流路30cを4つの同じ断面積を持つ小流路30s(図5および図6参照)に分割している。
図10は、循環部のフランジを側面から見た図である。
循環部50は、図2に示すように、管状部流路50cが形成された管状部51と、管状部51の両端に配置され、実装部30と接続するときに用いられるフランジ(結合部)52と、を有している。
管状部51には、液体Lを循環させる循環ポンプ55と、液体Lを冷却する放熱フィン56とが配置されている。また、管状部51は、ジャバラ状の管や可撓性を有する材料から形成された管などのように経路を自由に変えられるものである。なお、管状流路および管状部はその形状が円筒形であってもよいが、方形であってもよく、特にその形状を限定するものではない。
フランジ52には、上述した実装部30との結合の際に用いる上記結合部材が挿通される孔52aが形成されている。
なお、実装部30のフランジ39と循環部50のフランジ52との間は、図2に示すように、何も挟まなくてもよいし、パッキンなど液体の漏れ防止部材を挟んで連結させてもよい。
なお、循環ポンプ55と放熱フィン56との配置関係、および液体Lの循環方向は、図2に示す関係であってもよいし、それ以外の関係であってもよく、特に限定するものではない。
液体Lは、光源装置512、513、514に備えられた部材に対して非腐食性である液体から選定される。さらに好ましくは蒸気圧が小さく、凝固点が低く、熱安定性に優れていて、熱伝導率が大きい液体が望まれる。本発明に適用可能な液体を例示すれば、ビフェニルジフェニルエーテル系、アルキルベンゼン系、アルキルビフェニル系、トリアリールジメタン系、アルキルナフタレン系、水素化テルフェニル系、ジアリールアルカン系などの有機液媒体として一般的に使用されているものを挙げることが出来る。また、シリコーン系、フッ素系の各液体も適用可能である。それらの中から、光源装置の用途、要求性能、環境保全性などを加味して選定される。
放熱フィン56は、例えば、Fe、Cu、Al、Mgなどの金属や、それらを含む熱伝導性に優れた材料により形成されている。図2に示すように、放熱フィン56には、多数のフィン(ひれ)を付けて表面積を大きくして、外部への放熱能力を高めている。本実施形態では、放熱フィン56は、循環部50の一部に、循環流路Cからの熱伝導を損なわないように、適宜の手段を用いて固定されている。また、放熱フィン56は、循環部50と別々に形成されていてもよいし、循環部50と一体に形成されていても良い。また、フィンの間を流れる空気の自然対流だけでは放熱が不充分であれば、外部に電動空冷ファンを備えることにより強制的に空気対流させて、より放熱能力を高めることが出来る。
なお、本実施の形態においては、冷却を促進するための冷却フィン57を設けた構成で説明しているが、光源装置10の用途、使用環境によっては冷却フィン57を設けない構成に適応することもできる。
次に、上記の構成からなる光源装置512、513、514における作用について説明する。なお、光源装置512、513、514の作用は全て同一であるので、光源装置512の説明を行い、光源装置513、514の説明については省略する。
まず、光源部20からの光の射出について説明する。
LEDチップ21rに載置板31および端子部から電力が供給されると、LEDチップ21rから周囲に向けてRの色光が射出される。上方に射出された光は、レンズ23内を伝搬して被照明領域に向けて集光または平行光化されて射出される。また、側方に射出され、反射部22に入射した光はレンズ23に向けて反射され、被照明領域に向けて集光または平行光化されて射出される。
次に、光源部20の冷却について説明する。
液体Lは、循環ポンプ55により、循環流路C内を循環し、実装部流路30cに流入する。実装部流路30cに流入した液体Lは、壁部35により分割された小流路30sに流入すると、流路断面積が狭くなるため、流速が増加し層流流れから乱流流れに変化する。
一方、LEDチップ21rにおいて発生した熱は、直接接触している載置板31と、載置板31を介して壁部35とに伝えられる。乱流流れとなった液体Lは、載置板31および壁部35から熱を奪うことにより、LEDチップ21rを冷却している。
熱を奪い温度の上昇した液体Lは、小流路30sおよび縮流部34から流出し、その流速が遅くなって、実装部流路30cから循環部流路50cに流入する。循環流路50cに流入した液体Lは、循環ポンプ55に流入し、昇圧されて放熱フィン56にむけて圧送される。放熱フィン56が配置されている領域に流入した液体Lの熱は、管状部51を介して放熱フィン56に伝達される。放熱フィン56に伝えられた熱は、外部の例えば空気に放熱され、液体Lが冷却される。冷却された液体Lは、再び実装部流路30cに流入し、LEDチップ21を冷却する。
上記の構成によれば、実装部30が循環部50に着脱自在とされているため、実装部30を循環部50から取り外してLEDチップ21r、21g、21bを実装することができ、さらに、レンズ23などの光学系の実装も、循環部50から取り外して行うことができ、実装部30を製作しやすくすることができる。
さらに、本発明の光源装置512、513、514を投射型表示装置500に用いる際には、実装部30と循環部50とを別々に投射型表示装置500に組み付け、その実装部30と循環部50とを結合させ、光源装置512、513、514として完成させることができる。つまり、実装部30と循環部50とを別々に組み付けることで、投射型表示装置500との干渉を回避できる可能性を増大させることができる。また、LEDチップ21r、21g、21bと投射型表示装置500の電源回路との接続も、実装部30として行うほうが、作業空間を確保しやすく容易に行うことができる。
また、投射型表示装置500に本発明の光源装置512、513、514を組み付けるときには、まず、実装部30などを先に投射型表示装置500内に組み付け、その後、可撓性を有する循環部50を投射型表示装置500内に組み付ける。このとき循環部50は可撓性を有するため、投射型表示装置500との干渉を回避することが容易であり、かつ複雑に絡み合ったり、曲がりくねったりした循環部であっても容易に配置することができ、容易に光源装置512、513、514を組み立てることができる
また、実装部30には、循環流路Cの一部である実装部流路30cが形成されているため、LEDチップ21r、21g、21bと実装部流路30cとを組として扱うことができる。例えば、実装部流路30cに熱交換面積を増やす壁部35が形成されている場合、LEDチップ21r、21g、21bと実装部流路30cとが組となっているので、特に配慮することなくLEDチップ21r、21g、21bの高い冷却性能を維持することができる。
また、循環ポンプ55により、液体Lを実装部30と放熱フィン56との間を循環させ、LEDチップ21r、21g、21bを継続的に冷却することができる。その結果、LEDチップ21r、21g、21bに投入できる電力を継続的に増加し、LEDチップ21r、21g、21bから射出できる光量を継続的に増加させることができる。
また、LEDチップ21r、21g、21bの面積を小さくしてエテンデュを下げるとともに光源装置512、513、514の小型化を図っても、LEDチップ21r、21g、21bを冷却できるため、投入電力を上げることができ、高輝度を維持することができる。
したがって、上述した光源装置512、513、514を備えることにより、明るく表示品質に優れた投射型表示装置500を提供することができる。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明に係る第2の実施の形態について図11を参照して説明する。
本実施の形態における投射型表示装置の基本構成は、第1の実施の形態と同様であるが、第1の実施の形態とは、光源装置が異なっている。よって、本実施の形態においては、図11を用いて光源装置周辺のみを説明し、液晶ライトバルブ等の説明を省略する。
図11は、本発明における投射型表示装置の光源装置を示す概略図である。
光源装置612、613、614は、それぞれR、G、Bの各色光を射出するLEDチップ21r、21g、21bのみが異なるだけなので、ここではRの色光を射出する光源装置612について説明し、GおよびBの色光を射出する光源装置613、614についてはその説明を省略する。また、光源装置612において、第1の実施の形態に係る光源装置512と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
光源装置612は、図11に示すように、Rの色光を射出する光源部20rと、光源部20rを載置する実装部30と、液体Lが循環する循環流路Cを形成する循環部60と、液体Lを循環させる循環ポンプ(循環手段)65と、液体Lの熱を外部に放出するする放熱部(放熱手段)66と、液体Lから熱を奪う冷却部67と、から概略構成されている。
循環部60は、図11に示すように、管状部流路60cが形成された管状部61と、管状部61の両端に配置されたフランジ52と、を有している。管状部61は、ジャバラ状の管や可撓性を有する材料から形成された管などのように経路を自由に変えられるものである。
循環ポンプ65には、循環流路Cの一部を形成する流路が形成され、流路の両端にはフランジ52が配置されている。
放熱部66には、例えば、Fe、Cu、Al、Mgなどの金属や、それらを含む熱伝導性に優れた材料により形成された放熱フィン66aが形成されている。図11に示すように、放熱フィン66aには、多数のフィン(ひれ)を付けて表面積を大きくして、外部への放熱能力を高めている。また、放熱部66には、循環流路Cの一部を形成する流路が形成され、流路の両端には、フランジ52が配置されている。
冷却部67は、周囲よりも温度の低い低熱源(図示せず)を備え、低熱源を用いることにより液体Lから強制的に熱を奪うことができる。低熱源としては、例えば、液体窒素などの低温の物質や、ペルチェ素子などの熱輸送手段などを用いることができる。冷却部67には、循環流路Cの一部を形成する流路が形成され、流路の両端には、フランジ52が配置されている。
実装部30と、循環ポンプ65と、放熱フィン66と、冷却部67とは、図11に示すように、循環部60を間に介在させて結合され、循環流路Cを形成している。なお、これらの配置は、図11に示すように、実装部30から時計回りに循環部60、放熱フィン66、循環部60、循環ポンプ65、循環部60、冷却部67、循環部60、の順に配置されていてもよいし、適宜循環部60を省略してもよいし、実装部30と、循環ポンプ65と、放熱フィン66と、冷却部67との配置順序を変更してもよい。
また、それぞれの結合面には、液体Lが漏れるのを防ぐために、パッキン69が配置されている。なお、前述のようにパッキン69を用いてもよいし、用いなくてもよい。
次に、上記の構成からなる光源装置612、613、614における作用について説明する。なお、光源装置612、613、614の作用は全て同一であるので、光源装置612の説明を行い、光源装置613、614の説明については省略する。また、光源部20rからの光の射出については、第1の実施の形態と同じであるので、その説明を省略する。
光源装置612における光源部20rの冷却について説明する。
液体Lは、循環ポンプ65により、循環流路C内を循環し、実装部流路30cに流入する。実装部流路30cに流入した液体Lは、壁部35により分割された小流路30sに流入すると、流路断面積が狭くなるため、流速が増加し層流流れから乱流流れに変化する。
一方、LEDチップ21rにおいて発生した熱は、直接接触している載置板31と、載置板31を介して壁部35とに伝えられる。乱流流れとなった液体Lは、載置板31および壁部35から熱を奪うことにより、LEDチップ21rを冷却している。
熱を奪い温度の上昇した液体Lは、小流路30sおよび縮流部34から流出し、その流速が遅くなって、実装部流路30cから循環部流路60cに流入し、そこから放熱部66に流入する。
放熱部66に流入した液体Lの熱は、液体Lから放熱フィン56に伝達され、外部の例えば空気に放熱され、液体Lは冷却される。温度の低下した液体Lは、循環流路60cを経由して循環ポンプ65に流入する。
循環ポンプ65に流入した液体Lは、昇圧されて冷却部67にむけて圧送される。冷却部67に流入した液体Lは、冷却部67の低熱源に熱を奪われ、さらにその温度が低下する。その後液体Lは循環流路60cを経由して再び実装部30に流入し、LEDチップ21を冷却する。
上記の構成によれば、循環ポンプ65と放熱部66と冷却部67とが、それぞれ循環部60に着脱自在とされるので、循環ポンプ65と放熱部66と冷却部67とにおいても、投射型表示装置500との干渉を回避させやすく、組み付け性を向上させることができる。また、一度、投射型表示装置500に組み付けた後に、循環ポンプ65と放熱部66と冷却部67のみを取り出すことができるため、循環ポンプ65と放熱部66と冷却部67の交換や、光源装置612、613、614の維持管理、メンテナンスを行いやすくすることができる。
循環ポンプ65と放熱部66と冷却部67を個別の部品として扱うことができるので、実装部30のフランジ39、循環ポンプ65、放熱部66、冷却部67などのフランジ52の形状を統一することにより、投射型表示装置500専用に設計された循環ポンプ65と放熱部66と冷却部67だけでなく、他の投射型表示装置用に設計された循環ポンプ65と放熱部66と冷却部67を用いることができる。
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明に係る第3の実施の形態について図12を参照して説明する。
本実施の形態における投射型表示装置の基本構成は、第1の実施の形態と同様であるが、第1の実施の形態とは、光源装置が異なっている。よって、本実施の形態においては、図12を用いて光源装置周辺のみを説明し、液晶ライトバルブ等の説明を省略する。
図12は、本発明における投射型表示装置の光源装置を示す概略図である。
射出する光源装置712、713、714は、それぞれR、G、Bの各色光を射出するLEDチップ21r、21g、21bのみが異なるだけなので、ここではRの色光を射出する光源装置712について説明し、GおよびBの色光を射出する光源装置713、714についてはその説明を省略する。また、光源装置712において、第1の実施の形態に係る光源装置512と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
光源装置712は、図12に示すように、Rの色光を射出する光源部20rと、光源部20rを載置する実装部30と、液体Lが循環する循環流路Cの一部を形成する第1の循環部70aと、同じく循環流路Cの一部を形成する第2の循環部70bと、第2の循環部70bに配置されるとともに、液体Lを循環させる循環ポンプ(循環手段)75と、同じく第2の循環部70bに配置され、液体Lの熱を外部に放出するする放熱部(放熱手段)76と、同じく第2の循環部70bに配置され、液体Lから熱を奪う冷却部77と、から概略構成されている。
第1の循環部70aおよび第2の循環部70bは、図12に示すように、管状部流路70cが形成された管状部71と、管状部71の両端に配置されたフランジ52と、を有している。管状部71は、ジャバラ状の管や可撓性を有する材料から形成された管などのように経路を自由に変えられるものである。
放熱部76には、例えば、Fe、Cu、Al、Mgなどの金属や、それらを含む熱伝導性に優れた材料により形成された放熱フィン76aが形成されている。図12に示すように、放熱フィン66aは多数のフィン(ひれ)からなり、これにより表面積を大きくして、外部への放熱能力を高めている。本実施形態では、放熱フィン76aは、循環部70bの一部に、液体Lからの熱伝導を損なわないように、適宜の手段を用いて固定されている。
冷却部77は、周囲よりも温度の低い低熱源(図示せず)を備え、低熱源を用いることにより内部の管状部流路70cを流れる液体Lから強制的に熱を奪うことができる。
循環ポンプ75と、放熱部76と、冷却部77とは、図12に示すように、循環ポンプ75の上流側に放熱部76が配置され、循環ポンプ75の下流側に冷却部77が配置されている。また、実装部30と第2の循環部70bとの間には、第1の循環部70aが配置されている。なお、第1の循環部70aは、必要に応じてその数を減らしたり、全長の長い物を用いたりしてもよい。さらに、第2の循環部70bには、前述のように、循環ポンプ75と、放熱部76と、冷却部77との3要素を備えてもよいし、さらに別の要素を加えてもよいし、同じ要素を加えてその数を増やしてもよいし、要素の数を減らしてもよい。
次に、上記の構成からなる光源装置712、713、714における作用について説明する。なお、光源装置712、713、714の作用は全て同一であるので、光源装置712の説明を行い、光源装置713、714の説明については省略する。また、光源部20rからの光の射出については、第1の実施の形態と同じであるので、その説明を省略する。
光源装置712における光源部20rの冷却について説明する。
液体Lは、循環ポンプ75により、循環流路C内を循環し、実装部流路30cに流入する。実装部流路30cに流入した液体Lは、壁部35により分割された小流路30sに流入すると、流路断面積が狭くなるため、流速が増加し層流流れから乱流流れに変化する。
一方、LEDチップ21rにおいて発生した熱は、直接接触している載置板31と、載置板31を介して壁部35とに伝えられる。乱流流れとなった液体Lは、載置板31および壁部35から熱を奪うことにより、LEDチップ21rを冷却している。
熱を奪い温度の上昇した液体Lは、小流路30sおよび縮流部34から流出し、その流速が遅くなって、実装部流路30cから循環部流路70cに流入し、そこから放熱部76に流入する。
放熱部76に流入した液体Lの熱は、液体Lから放熱フィン76に伝達され、外部の例えば空気に放熱され、液体Lは冷却される。温度の低下した液体Lは、循環流路70cを経由して循環ポンプ75に流入する。
循環ポンプ75に流入した液体Lは、昇圧されて冷却部77にむけて圧送される。冷却部77に流入した液体Lは、冷却部77の低熱源に熱を奪われ、さらにその温度が低下する。その後液体Lは循環流路70cを経由して再び実装部30に流入し、LEDチップ21rを冷却する。
上記の構成によれば、循環部が2つの第1の循環部70aと第2の循環部70bとに分割されているので、投射型表示装置500へ光源装置712、713、714を組み付けるときに、投射型表示装置500との干渉を回避させやすく、組み付け性を向上させることができる。
また、第2の循環部70bには、循環ポンプ75と、放熱部76と、冷却部77とがまとめて備えられているため、一度に循環ポンプ75と、放熱部76と、冷却部77とを投射型表示装置500へ組み付けることができ、これら循環ポンプ75と、放熱部76と、冷却部77との組み付け回数を減少させることができ、生産性を向上させることができる。
〔第4の実施の形態〕
次に、本発明に係る第4の実施の形態について図13を参照して説明する。
本実施の形態における投射型表示装置の基本構成は、第1の実施の形態と同様であるが、第1の実施の形態とは、光源装置が異なっている。よって、本実施の形態においては、図13を用いて光源装置周辺のみを説明し、液晶ライトバルブ等の説明を省略する。なお、第1の実施の形態から第3の実施の形態における光源装置と同一構成要素には、同一符号を付し、その説明を省略する。
図13は、本発明における投射型表示装置の光源装置を示す概略図である。
光源装置800は、図13に示すように、それぞれR、G、Bの色光を射出する光源部20r、20g、20bと、光源部20r、20g、20bを載置する実装部30と、液体Lが循環する循環流路Cの一部を形成する循環部80と、液体Lを循環させる循環ポンプ65と、液体Lの熱を外部に放出するする放熱部(放熱手段)86と、から概略構成されている。
光源部20r、20g、20bは、それぞれR、G、Bの色光を射出するLEDチップ21r、21g、21bが異なるだけで、その他の構成要素は同じであるので説明を省略する。
循環部80は、図13に示すように、管状部流路80cが形成された管状部81と、管状部81の両端に配置されたフランジ52と、を有している。管状部81は、ジャバラ状の管や可撓性を有する材料から形成された管などのように経路を自由に変えられるものである。
放熱部86には、例えば、Fe、Cu、Al、Mgなどの金属や、それらを含む熱伝導性に優れた材料により形成された放熱フィン86aが形成されている。また、放熱部86には、図13に示すように、その内部に3本の略平行な流路86cが形成され、流路86cの両端にはフランジ52が合計6個配置されている。なお、放熱部86は、前述のように、1つの筐体内に、3本の流路86cが形成されていてもよいし、1つの筐体内に1本の流路86cが形成され、その放熱部が3つ備えられていてもよい。
また、それぞれ光源部20r、20g、20bを載置した実装部30と、循環ポンプ65と、放熱部86とは、循環部80により直列に接続されている。つまり、循環ポンプ65から液体Lの流れる方向に向かって、循環部80、放熱部86、循環部80、光源部20rを載置した実装部30、循環部80、放熱部86、循環部80、光源部20bを載置した実装部30、循環部80、放熱部86、循環部80、光源部20gを載置した実装部30、循環部80、循環ポンプ65の順に接続されている。
次に、上記の構成からなる光源装置800における作用について説明する。なお、光源部20r、20g、20bからの光の射出については、第1の実施の形態と同じであるので、その説明を省略する。
光源装置800における光源部20r、20g、20bの冷却について説明する。なお、実装部30内における冷却の作用は、第1の実施の形態と同じであるので、その説明を省略する。
液体Lは、循環ポンプ65により圧送され、放熱部86に流入し、液体Lの熱は、液体Lから放熱フィン86に伝達され、外部の例えば空気に放熱され、液体Lは冷却される。温度の低下した液体Lは、循環流路80cを経由して光源部20rを載置した実装部30に流入する。実装部30に流入した液体Lは、LEDチップ21rから熱を奪い循環流路80cに流出し、再び放熱部86に流入する。液体Lは、LEDチップ21rから奪った熱を、放熱ファン86を介して外部に放出し、その温度を下げ、循環流路80cに流出し、光源部20bを載置した実装部30に流入する。
実装部30に流入した液体Lは、LEDチップ21bから熱を奪い循環流路80cに流出し、再び放熱部86に流入する。液体Lは、LEDチップ21bから奪った熱を外部に放出し、その温度を下げ、循環流路80cに流出し、光源部20gを載置した実装部30に流入する。実装部30に流入した液体Lは、LEDチップ21gから熱を奪い循環流路80cに流出し、循環ポンプ65に流入し、再び放熱部86に向けて圧送される。
上記の構成によれば、1つの循環ポンプ65および循環部80により、液体Lを3つのLEDチップ21r、21g、21bに直列に循環させることができ、LEDチップ21r、21g、21bから発生する熱を1つの放熱部86に輸送して外部に放熱させることができる。
つまり、異なる色光を射出するLEDチップごとに循環ポンプおよび放熱部を備えるよりも必要とされる循環ポンプおよび放熱部の数を減らすことができ、光源装置800および投射型表示装置の製造コスト、および製造工程を削減することができる。
また、光源装置800を投射型表示装置に組み付けるときには、実装部30や、循環ポンプ65や、放熱部86をバラバラの状態で組み付け、それから循環部80を組み付けているので、図13に示すように、光源装置800の流路構成が複雑であっても容易に投射型表示装置に組み付けることができる。
〔第5の実施の形態〕
次に、本発明に係る第5の実施の形態について図14を参照して説明する。
本実施の形態における投射型表示装置の基本構成は、第1の実施の形態と同様であるが、第1の実施の形態とは、光源装置が異なっている。よって、本実施の形態においては、図14を用いて光源装置周辺のみを説明し、液晶ライトバルブ等の説明を省略する。なお、第1の実施の形態から第4の実施の形態における光源装置と同一構成要素には、同一符号を付し、その説明を省略する。
図14は、本発明における投射型表示装置の光源装置を示す概略図である。
光源装置900は、図14に示すように、それぞれR、G、Bの色光を射出する光源部20r、20g、20bと、光源部20r、20g、20bを載置する実装部30と、液体Lが循環する循環流路Cの一部を形成する循環部80と、同じく循環流路Cの一部を形成するとともに、1つの流路が3つの流路に分岐または3つの流路が1つの流路に合流する分岐合流部(循環部)90と、液体Lを循環させる循環ポンプ65と、液体Lの熱を外部に放出するする放熱部86と、から概略構成されている。
分岐合流部90は、図14に示すように、4本の管状流路80cが形成された管状部81が1点で交差するように形成され、管状部81の先端にはフランジ52が配置されている。なお、4本の管状部81は、前述のように1点で交差していてもよいし、1点で交差していなくてもよい。分岐合流部90としては、1つの管状流路80cに流入した液体Lが、他の3つの管状流路80cに分岐して流れる。または3つの管状流路80cに流入した液体Lが、残りの管状流路80cに合流する形状であればよい。
また、それぞれ光源部20r、20g、20bを載置した実装部30は、循環部80と分岐合流部90とにより並列に接続されている。つまり、光源部20rを載置した実装部30から液体Lが流れる方向に向かって、循環部80、分岐合流部90、循環ポンプ65、分岐合流部90、循環部80、放熱部86、循環部80、光源部20rを載置した実装部30の順に接続されている回路。光源部20gを載置した実装部30から液体Lが流れる方向に向かって、循環部80、分岐合流部90、循環ポンプ65、分岐合流部90、循環部80、放熱部86、循環部80、光源部20gを載置した実装部30の順に接続されている回路。光源部20bを載置した実装部30から液体Lが流れる方向に向かって、循環部80、分岐合流部90、循環ポンプ65、分岐合流部90、循環部80、放熱部86、循環部80、光源部20bを載置した実装部30の順に接続されている回路。これら3つの並列回路が、1つの循環ポンプ65と、放熱部86とを共有して形成されている。
次に、上記の構成からなる光源装置900における作用について説明する。なお、光源部20r、20g、20bからの光の射出については、第1の実施の形態と同じであるので、その説明を省略する。
光源装置900における光源部20r、20g、20bの冷却について説明する。なお、実装部30内における冷却の作用は、第1の実施の形態と同じであるので、その説明を省略する。
液体Lは、循環ポンプ65により圧送され、分岐合流部90において分岐され、放熱部86に流入し、液体Lの熱は、液体Lから放熱フィン86に伝達され、外部の例えば空気に放熱され、液体Lは冷却される。温度の低下した液体Lは、光源部20rを載置した実装部30に流入する。実装部30に流入した液体Lは、LEDチップ21rから熱を奪い、分岐合流部90で他の経路を流れる液体Lと合流し、循環ポンプ65により再び放熱部86に圧送される。
また、分岐合流部90において分岐された他の液体Lは、放熱部86において冷却され、光源部20gを載置した実装部30に流入する。実装部30に流入した液体Lは、LEDチップ21gから熱を奪い、分岐合流部90で他の経路を流れる液体Lと合流し、循環ポンプ65により再び放熱部86に圧送される。
さらに、分岐合流部90において分岐された他の液体Lは、放熱部86において冷却され、光源部20bを載置した実装部30に流入する。実装部30に流入した液体Lは、LEDチップ21bから熱を奪い、分岐合流部90で他の経路を流れる液体Lと合流し、循環ポンプ65により再び放熱部86に圧送される。
上記の構成によれば、1つの循環ポンプ65と循環部80と分岐合流部90とにより、液体Lを3つのLEDチップ21r、21g、21bに並列に循環させることができ、LEDチップ21r、21g、21bから発生する熱を1つの放熱部86に輸送して外部に放熱させることができる。
つまり、異なる色光を射出するLEDチップごとに循環ポンプおよび放熱部を備えるよりも必要とされる循環ポンプおよび放熱部の数を減らすことができ、光源装置900および投射型表示装置の製造コスト、および製造工程を削減することができる。
また、光源装置900を投射型表示装置に組み付けるときには、実装部30や、循環ポンプ65や、放熱部86をバラバラの状態で組み付け、それから循環部80および分岐合流部90を組み付けているので、図14に示すように、光源装置900の流路構成が複雑であっても容易に投射型表示装置に組み付けることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、本実施形態では固体光源としてLEDチップを採用したが、固体光源として半導体レーザ等を採用することも可能である。また、本実施形態では冷却手段として冷却フィンを採用したが、冷却手段としてペルチェ素子等を採用することも可能である。さらに、上述したプロジェクタでは光変調手段として液晶ライトバルブを採用したが、光変調手段としてデジタルマイクロミラーデバイス(DMD、登録商標)等を採用することも可能である。
本発明に係る光源装置を備えた投射型表示装置の説明図である。 本発明の第1の実施形態における光源装置の概略図である。 同、光源装置の実装部の平面図である。 図3のA−A′線矢視断面図である。 図4のB−B′線矢視断面図である。 同、光源装置の実装部の側面図である。 同、実装部の基台の平面図である。 図7のC−C′線矢視断面図である。 図8のD−D′線矢視断面図である。 同、循環部のフランジの側面図である。 本発明の第2の実施形態における光源装置の概略図である。 本発明の第3の実施形態における光源装置の概略図である。 本発明の第4の実施形態における光源装置の概略図である。 本発明の第5の実施形態における光源装置の概略図である。
符号の説明
21r、21g、21b・・・LEDチップ(固体光源)、 30・・・実装部(光源実装部)、 30c・・・実装部流路、 39・・・フランジ(結合部)、 50、60、70a、70b、80・・・循環部、 52・・・フランジ(結合部)、 55、65、75・・・循環ポンプ(循環手段)、 56、66、76、86・・・放熱フィン(放熱手段)、 90・・・分岐合流部(循環部)、 500・・・投射型表示装置、 512、513、514、612、613、614、712、713、714、800、900・・・光源装置、 522、523、524・・・液晶ライトバルブ(光変調手段)、526・・・投写レンズ(投写手段)、 C・・・循環流路、 L・・・液体(液媒体)

Claims (8)

  1. 光を射出する固体光源と、前記固体光源を実装する光源実装部と、前記固体光源において発生した熱を吸収する液媒体と、前記液媒体の熱を外部に放出する放熱手段と、前記液媒体を前記光源実装部および前記放熱手段との間で循環させる循環手段と、前記光源実装部、前記放熱手段および前記循環手段が備えられ、前記液媒体がその内部を流れる循環流路が形成された循環部と、を有し、
    前記光源実装部には、前記循環流路の一部を形成する実装部流路が形成され、
    前記光源実装部が前記循環部に着脱自在とされていることを特徴とする光源装置。
  2. 前記光源実装部および前記循環部には、互いを結合保持する結合部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の光源装置。
  3. 前記放熱手段と前記循環手段とには、前記循環流路の一部を形成する流路が形成されるとともに、互いまたは前記循環部または前記光源実装部と結合保持する結合部が設けられ、
    前記放熱手段と前記循環手段とが、それぞれ前記循環部に着脱自在とされていることを特徴とする請求項1または2に記載の光源装置。
  4. 前記循環部が少なくとも2つに分割され、
    前記分割された循環部の1つには、複数の前記放熱手段が備えられ、
    前記分割された循環部には、互いに結合保持する結合部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の光源装置。
  5. 前記循環部が少なくとも2つに分割され、
    前記分割された循環部の1つには、複数の前記循環手段が備えられ、
    前記分割された循環部には、互いに結合保持する結合部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の光源装置。
  6. 前記循環部が少なくとも2つに分割され、
    前記分割された循環部の1つには、少なくとも1つの前記放熱手段および少なくとも1つの前記循環手段が備えられ、
    前記分割された循環部には、互いに結合保持する結合部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の光源装置。
  7. 前記循環部が可撓性を有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光源装置。
  8. 光を射出する光源装置と、該光源装置からの光を変調する光変調手段と、該光変調手段によって変調された光を投射する投射手段とを備えた投射型表示装置であって、
    前記光源装置が、請求項1から7のいずれかに記載の光源装置であることを特徴とする投射型表示装置。
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