JP2005045062A - 光源装置及びそれを用いた投射型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型の投射型表示装置に適する、小型で高輝度な光源装置を提供する
【解決手段】LEDモジュール2と、該LEDモジュール2の出射光が透過するレンズ部1と、液体80が充填された冷却容器4とを備え、前記LEDモジュール2が前記冷却容器4内に収容され、前記LEDモジュール2の少なくとも一部が前記液体80によって直接冷却され、前記レンズ部1の少なくとも一部が前記冷却容器4の外部に露出する構成となっている。
【選択図】 図2
【解決手段】LEDモジュール2と、該LEDモジュール2の出射光が透過するレンズ部1と、液体80が充填された冷却容器4とを備え、前記LEDモジュール2が前記冷却容器4内に収容され、前記LEDモジュール2の少なくとも一部が前記液体80によって直接冷却され、前記レンズ部1の少なくとも一部が前記冷却容器4の外部に露出する構成となっている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、光源装置に関し、さらに、この光源装置を用いた投射型表示装置に関する。
投射型表示装置は、光源と、光源から出射された光を画像信号に基づき変調する液晶パネルやデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)のような光変調素子と、変調された光を投射する投射レンズとを有する。
投射型表示装置は近年、小型化、高輝度化、長寿命化、廉価化等が図られてきている。例えば、小型化に対しては液晶パネル(光変調素子)サイズは対角1.3inが0.5inになり面積比で1/6強の小型化がされてきている。
一方、光源については、例えばメタルハライドランプ、超高圧水銀ランプ、ハロゲンランプなどの放電型ランプが一般に用いられており、これらについても小型化、高輝度化が図られてきている。本来、これら放電型ランプは発光に際し発熱を伴うことから、光源ランプ自体の特性変化が生じたり、液晶パネルや光学部品に熱が伝播して高温になり劣化するという課題があるため、さまざまな冷却手段、放熱手段が講じられている。
しかし、光源ランプの小型化、高輝度化が進むにつれて益々光源からの発熱は増大してきており、一般的に採用されているファンによる強制空冷方式では発熱対策が困難になってきている。また、放電型ランプには熱以外にも他の改善すべき問題点がある。例えば、ランプおよび電源のサイズが大きくて重い、瞬時点灯/消灯が不可等についても、投射型表示装置の小型化、性能向上面から改善が必要とされていた。
以上のような放電型ランプの問題点を解決する手段として、LED光源が提案されている。LED光源は、電源を含めて小型であること、瞬時点灯/消灯が可能であること、色再現性が広く長寿命であることなど、投射型表示装置用光源及びその他照明用光源としてメリットを有している。また、水銀などの有害物質を含まないため、環境保全上からみても好ましいものである。
しかしながら、LED光源を投射型表示装置用光源に用いるためには、光源としての明るさが不足しており、少なくとも放電型ランプレベルの明るさを確保する必要があった。
そのため、液体を用いてLED光源を強制冷却する方法(例えば、特許文献1参照)が提案されている。これによれば、LED光源を液体窒素等で強制冷却することにより、大電力駆動が可能となり、その結果大幅な発光出力の向上が可能であることが示されている。
そのため、液体を用いてLED光源を強制冷却する方法(例えば、特許文献1参照)が提案されている。これによれば、LED光源を液体窒素等で強制冷却することにより、大電力駆動が可能となり、その結果大幅な発光出力の向上が可能であることが示されている。
しかしながら、上記特許文献1においては、LED光源全体は冷却用液体が充填された冷却容器に収容されているため、LED光源から出射された光は、その光路が冷却用液体と冷却容器に設けられた透明窓を通過して外部に取り出される構成となっている。
そのため、光が冷却用液体や透明窓を通過する際に、光の吸収や散乱、反射などにより
LED光源から出射された光の取り出し効率が大幅に低下する課題があった。このような課題は、投射型表示装置用光源に要求される各種特性、特に高輝度で高指向性であることに対して、とりわけ改善が必要とされていた。
LED光源から出射された光の取り出し効率が大幅に低下する課題があった。このような課題は、投射型表示装置用光源に要求される各種特性、特に高輝度で高指向性であることに対して、とりわけ改善が必要とされていた。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、小型の投射型表示装置に適する、小型で高輝度な光源装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の光源装置は、LEDモジュールと、該LEDモジュールの出射光が透過するレンズ部と、液体が充填された冷却容器とを備え、前記LEDモジュールが前記冷却容器内に収容され、前記LEDモジュールの少なくとも一部が前記液体によって直接冷却され、前記レンズ部の少なくとも一部が前記冷却容器の外部に露出する構成となっていることを特徴とする。
現状のLEDにおいては、外部量子効率は低く、注入された電気エネルギーの大部分は熱として変換されている。このため、通常はLEDチップ(LEDモジュール)に流す電流の投入量を増やせば発光量も増大するが、その一方、発熱量も大幅に上昇するため、LEDチップ温度が上昇して発光効率が低下するとともに、LEDチップ自体が熱破壊されてしまう。このため、あまり多くの電流を流すことが出来なかった。結果として、投射型表示装置用光源として、現状のLEDモジュールでは射出光量が不充分なものであった。
本発明によれば、LEDモジュールを直接液体で冷却することから、LEDモジュールで発生した熱は非常に効率的に冷却用の液体に熱交換され、その結果LEDモジュールへの投入電力を大幅に上げることが可能となる。更に、LEDモジュールからの出射光は、冷却用の液体に触れることなく、LEDモジュールの出射光を透過するレンズ部を経て、直接外部に取り出されるため、液体などによる光の吸収や散乱、反射による取り出し効率の低下もない。以上のことから、LEDモジュールからの射出光量を画期的に増大させることが出来る。
本発明の光源装置においては、前記LEDモジュールには、該LEDモジュールを冷却するための冷却手段が備えられていることが好ましい。
これによれば、LEDモジュールで発生した熱は、LEDモジュールに備えられた冷却手段を通して、冷却用の液体に更に効率よく放熱される。その結果LEDモジュールへの投入電力を大幅に上げることがより可能となる。
これによれば、LEDモジュールで発生した熱は、LEDモジュールに備えられた冷却手段を通して、冷却用の液体に更に効率よく放熱される。その結果LEDモジュールへの投入電力を大幅に上げることがより可能となる。
本発明の光源装置においては、前記冷却容器には、該冷却容器に充填された前記液体を冷却するための冷却手段が備えられていることが好ましい。
これによれば、LEDモジュールからの吸熱によって上昇する液体の温度が、液体を冷却するための冷却手段を用いることで常に適正な液温に保持でき、液体のLEDモジュールに対する冷却能力を長時間にわたり安定して維持することが出来る。その結果LEDモジュールへの投入電力をより安定的に大幅に上げることが可能となる。
これによれば、LEDモジュールからの吸熱によって上昇する液体の温度が、液体を冷却するための冷却手段を用いることで常に適正な液温に保持でき、液体のLEDモジュールに対する冷却能力を長時間にわたり安定して維持することが出来る。その結果LEDモジュールへの投入電力をより安定的に大幅に上げることが可能となる。
本発明の光源装置においては、前記冷却容器内に充填された前記液体を循環するための循環手段が備えられていることが好ましい。
これによれば、循環手段によって冷却用の液体がLEDモジュールの表面に常に流れ、連続的に熱がLEDモジュールから液体に伝達されることになる。このことで液体のLEDモジュールに対する冷却能力を更に安定して維持することが出来る。
これによれば、循環手段によって冷却用の液体がLEDモジュールの表面に常に流れ、連続的に熱がLEDモジュールから液体に伝達されることになる。このことで液体のLEDモジュールに対する冷却能力を更に安定して維持することが出来る。
本発明の投射型表示装置においては、本発明の光源装置と、該光源装置からの光を変調する光変調素子と、該光変調素子からの変調光を投射する投射レンズとを有することを特徴とする。
これによれば、本発明の光源装置は、LEDモジュールと、該LEDモジュールの出射光が透過するレンズ部と、液体が充填された冷却容器とを備え、前記LEDモジュールが前記冷却容器内に収容され、前記LEDモジュールの少なくとも一部が前記液体によって直接冷却され、前記レンズ部の少なくとも一部が前記冷却容器の外部に露出する構成となっている。
これによれば、本発明の光源装置は、LEDモジュールと、該LEDモジュールの出射光が透過するレンズ部と、液体が充填された冷却容器とを備え、前記LEDモジュールが前記冷却容器内に収容され、前記LEDモジュールの少なくとも一部が前記液体によって直接冷却され、前記レンズ部の少なくとも一部が前記冷却容器の外部に露出する構成となっている。
これによって、本発明の光源装置からは散乱の少なく指向性がよい極めて高輝度の光が出射される。出射された光は光変調素子に有効に取り込まれ、変調された光が投射レンズでスクリーン上等に明るい像として投射される。これによって、小型で高輝度な投射型表示装置を得ることが出来る。
本発明の光源装置によれば、LEDモジュールと、該LEDモジュールの出射光が透過するレンズ部と、液体が充填された冷却容器とを備え、前記LEDモジュールが前記冷却容器内に収容され、前記LEDモジュールの少なくとも一部が前記液体によって直接冷却され、前記レンズ部の少なくとも一部が前記冷却容器の外部に露出する構成となっていることから、LEDモジュールからの出射光の輝度を向上させることが出来る。
また、本発明の投射型表示装置によれば、本発明の光源装置と、該光源装置からの光を変調する光変調素子と、該光変調素子からの変調光を投射する投射レンズとを有することから、スクリーン上等に明るい像を投射することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る光源装置100の概略斜視図であって、第1、第2、第3、第4の実施例に共通する図である。図2は、第1の実施例における光源装置100の上面断面図(a)及び側面断面図(b)である。
図1及び図2に示すように、本実施例の光源装置100は、レンズ部1、LEDモジュール2、電極端子3、冷却容器4とを備えている。本実施例において、レンズ部1はLEDモジュール2に公知の方法により接合されている。冷却容器4内には液体80が充填されていて、冷却容器4内に収容されたLEDモジュール2の側面部が液体80に浸されている。なお、図1、図2には説明を簡単にするため、LEDモジュール2を点灯させるための、電極端子3に接続する電極配線や電源回路、液体80を冷却容器4内に封入するための封入口は図示していない。
レンズ部1は、材料として透明で液体80に対して化学的に安定であって、LEDモジュール2からの出射光が外部に無駄なく取り出しが可能な光学機能を有している。例えば、ガラスや透明プラスチック(例えばアクリル樹脂、ポリカーボネート、エポキシ樹脂等)が用いられる。
LEDモジュール2は、LEDチップ(図示していない)とLEDチップに駆動電力を供給するための電極端子3、LEDチップからの出射光を前方に取り出すためのリフレクター(図示していない)とを電気絶縁材料(一般的には樹脂)で固定したものである。
レンズ部1と、LEDモジュール2とは、エポキシ系接着剤を用いて、液体80がその接合面に滲入しないように密封接合されている。接合方法としては、接着剤方式以外の方法(例えば、螺子止め、インサート成形等)でも良い。
冷却容器4は、容器用材料として金属、ガラス、プラスチックなどの中から選定される。少なくとも封入される液体80に対して化学的に安定材料であって、熱伝導率がよい材料が好ましい。例えば、AL及びその合金、Mg及びその合金などは軽量であって加工性もよく、小型、軽量の光源装置に用いる材料として適している。また、プラスチックと高熱伝導性材料との複合材料についても適用可能なものである。また、冷却容器4は、LEDモジュール2に接合されたレンズ部1のレンズ径に相当する開口部を有している。
液体80は、好ましくは電気絶縁性であって、光源装置100に備えられた部材に対して非腐食性である液体から選定される。更に好ましくは蒸気圧が小さく、凝固点が低く、熱安定性に優れていて、熱伝導率が大きい液体が望まれる。本発明に適用可能な液体を例示すれば、ビフェニルジフェニルエーテル系、アルキルベンゼン系、アルキルビフェニル系、トリアリールジメタン系、アルキルナフタレン系、水素化テルフェニル系、ジアリールアルカン系などの有機熱媒体として一般的に使用されているものをあげることが出来る。また、シリコーン系、フッ素系の各液体も適用可能である。それらの中から、光源装置の用途、要求性能、環境保全性などを加味して選定される。さらに、本実施例に適用可能な液体80として、電気絶縁性が不要か、他の手段で確保される場合であれば、水もしくは水溶液であっても良い。また、液体ヘリウム、液体窒素などの極低温液体を用いることにより、LEDの発光効率を更に向上させることが出来る。
以上の本実施例の構成において、LEDモジュール2が電極端子3から供給された駆動電力により点灯される事によって発生する熱は、熱の発生源であるLEDモジュール2の側面部表面に液体80を直接接触させることで、極めて効率的に冷却される。熱せられた液体80は冷却容器4の容器壁を通って外部の例えば空気と熱交換される。冷却された液体80はLEDモジュール2の冷却に繰り返し使用される。
以上のように、本実施例によれば、LEDモジュール2の側面部表面を直接液体80で冷却することから、LEDモジュール2で発生した熱は非常に効率的に冷却用の液体80に熱交換され、その結果LEDモジュール2への投入電力を大幅に上げることが可能となる。更に、LEDモジュール2からの出射光は、冷却用の液体80に触れることなく、レンズ部1を経て直接外部に取り出されるため、液体80などによる光の吸収や散乱、反射による取り出し効率の低下もない。以上のことから、LEDモジュール2からの射出光量を画期的に増大させることが出来る。
本発明の第2の実施例は実施例1で説明した光源装置100の変形例に関し、図3に基づいて説明する。図3は、本実施例における光源装置100の側面断面図である。実施例1と異なるところは、実施例1では、レンズ部1はLEDモジュール2に接合されていたが、実施例2では、レンズ部1´は冷却容器4に接合されている。実施例1と同一部分については同一の符号を付し、その構成の説明は省略する。
図3において、レンズ部1´は、冷却容器4に予め設けられた前記レンズ部1´のレンズ径に相当する開口部と、LEDモジュール2に対してエポキシ系接着剤を用いて、液体80がその接合面に滲入しないように密封接合されている。接合方法としては、接着剤方式以外の方法(例えば、螺子止め等)でも良い。
以上の本実施例の構成において、実施例1と同様に、LEDモジュール2の側面部表面を直接液体80で冷却することから、LEDモジュール2で発生した熱は非常に効率的に冷却用の液体80に熱交換され、その結果LEDモジュール2への投入電力を大幅に上げることが可能となる。更に、LEDモジュール2からの出射光は、冷却用の液体80に触れることなく直接外部に取り出されるため、液体80などによる光の吸収や散乱、反射による取り出し効率の低下もない。以上のことから、LEDモジュール2からの射出光量を画期的に増大させることが出来る。
本発明の第3の実施例は実施例1で説明した光源装置100の変形例に関し、図4に基づいて説明する。図4は、本実施例における光源装置100の側面断面図である。実施例1と異なるところは、実施例1では、冷却容器4内に収容されたLEDモジュール2の側面部が液体80に浸され、冷却される構成からなるが、実施例3では、LEDモジュール2の側面部表面と、LEDモジュール2の下面即ち電極端子3の引出し面表面が液体80に浸され、冷却される構成となっている。実施例1、2と同一部分については同一の符号を付し、その構成の説明は省略する。
図4において、レンズ部1はLEDモジュール2に公知の方法により接合されている。冷却容器4内には液体80が充填されていて、冷却容器4内に収容されたLEDモジュール2の側面部と電極端子3の引出し面表面が液体80に浸されている。
以上の本実施例の構成において、LEDモジュール2の側面部表面と電極端子3の引出し面を直接液体80で冷却することから、LEDモジュール2で発生した熱は更に効率的に冷却用の液体80に熱交換され、その結果LEDモジュール2への投入電力を大幅に上げることが可能となる。また、実施例1、2と同様に、LEDモジュール2からの出射光は、冷却用の液体80に触れることなく直接外部に取り出されるため、液体80などによる光の吸収や散乱、反射による取り出し効率の低下もない。以上のことから、LEDモジュール2からの射出光量を画期的に増大させることが出来る。
本発明の第4の実施例は、実施例1で説明した光源装置100の変形例に関する。図5は、本実施例における光源装置100の側面断面図である。実施例1と異なるところは、実施例1では、冷却容器4内に収容されたLEDモジュール2の側面部が液体80に浸され、冷却される構成からなるが、実施例4では、LEDモジュール2の側面部表面と、LEDモジュール2の上面即ちレンズ部1が接合されているLEDモジュール2の表面と、LEDモジュール2の下面即ち電極端子3の引出し面表面に備えられた冷却フィン10とが液体80に浸され、冷却される構成となっている。実施例1〜3と同一部分については同一の符号を付し、その構成の説明は省略する。
図5において、冷却フィン10は、例えば、Fe、Cu、Al、Mg等の金属や、それらを含む熱伝導性に優れた材料により形成されている。図5に示すように、冷却フィン10には、多数のフィン(ひれ)を付けて表面積を大きくして、LEDモジュール2から発生した熱の液体80への放熱能力を高めている。本実施例では、冷却フィン10は、電極端子3の引出し面表面に備えられているが、他のLEDモジュール2表面に単数個もしくは複数個備えられていても良い。
以上の本実施例の構成において、LEDモジュール2の側面部表面と、LEDモジュール2とレンズ部1とが接合されている表面と、電極端子3の引出し面に備えられた冷却フィン10とが液体80に浸されおり、LEDモジュール2で発生した熱は更に効率的に冷却用の液体80に熱交換され、その結果LEDモジュール2への投入電力を大幅に上げることが可能となる。また、実施例1、2、3と同様に、LEDモジュール2からの出射光は、冷却用の液体80に触れることなく直接外部に取り出されるため、液体80などによる光の吸収や散乱、反射による取り出し効率の低下もない。以上のことから、LEDモジュール2からの射出光量を画期的に増大させることが出来る。
図6は、本発明に係る光源装置110の概略斜視図であって、第5、第6、第7の実施例に共通する図である。光源装置110が光源装置100と異なるところは、冷却容器4の外表面の少なくとも一面(図6では電極端子3の引出し面)に冷却フィン20を備えているところである。図7は、第5の実施例における光源装置110の上面断面図(a)及び側面断面図(b)である。実施例1〜4と同一部分については同一の符号を付し、その構成の説明は省略する。
図6及び図7に示すように、本実施例の光源装置110は、レンズ部1、LEDモジュール2、電極端子3、冷却容器4、冷却フィン20とを備えている。本実施例において、レンズ部1はLEDモジュール2に公知の方法により接合されている。冷却容器4内には液体80が充填されていて、冷却容器4内に収容されたLEDモジュール2の側面部が液体80に浸されている。なお、図6、図7には説明を簡単にするため、LEDモジュール2を点灯させるための、電極端子3に接続する電極配線や電源回路、液体80を冷却容器4内に封入するための封入口は図示していない。
冷却フィン20は、例えば、Fe、Cu、Al、Mg等の金属や、それらを含む熱伝導性に優れた材料により形成されている。図6、図7に示すように、冷却フィン20には、多数のフィン(ひれ)を付けて表面積を大きくして、外部への放熱能力を高めている。本実施例では、冷却フィン20は、冷却容器4の外表面の一面に、冷却容器4からの熱伝導を損なわないように、適宜の手段を用いて固定されているが、他の複数の外表面に備えられていても良い。また、冷却容器4の一部に、冷却容器と一体に形成されていても良い。また、フィンの間を流れる空気の自然対流だけでは放熱が不充分であれば、外部に電動空冷ファンを備えることにより強制的に空気対流させて、より放熱能力を高めることが出来る。
以上の本実施例の構成において、LEDモジュール2が電極端子3から供給された駆動電力により点灯される事によって発生する熱は、熱の発生源であるLEDモジュール2の側面部表面に液体80を直接接触させることで、極めて効率的に冷却される。熱せられた液体80の熱は、冷却容器4の容器壁を通って冷却フィン20に伝達される。冷却フィン20に伝えられた熱は、外部の例えば空気と熱交換される。これらの熱伝達経路によって、液体80が効率よく冷却される。冷却された液体80はLEDモジュール2の冷却に繰り返し使用される。
以上のように、本実施例によれば、LEDモジュール2の側面部表面を直接液体80で冷却することから、LEDモジュール2で発生した熱は非常に効率的に冷却用の液体80に熱交換される。加熱された液体80の熱は、冷却容器4及び冷却容器4の外面に備えられた冷却フィン20によって効率よく冷却され、繰り返しLEDモジュール2の冷却に使用される。その結果、LEDモジュール2への投入電力を大幅に上げることが可能となる。更に、LEDモジュール2からの出射光は、冷却用の液体80に触れることなく、レンズ部1を経て直接外部に取り出されるため、液体80などによる光の吸収や散乱、反射による取り出し効率の低下もない。以上のことから、LEDモジュール2からの射出光量を画期的に増大させることが出来る。
本発明の第6の実施例は実施例5で説明した光源装置110の変形例に関し、図8に基づいて説明する。図8は、本実施例における光源装置110の側面断面図である。実施例5と異なるところは、実施例5では、冷却容器4内に収容されたLEDモジュール2の側面部表面が液体80に浸され、冷却される構成からなるが、実施例6では、LEDモジュール2の側面部表面と電極端子3の引出し面表面が液体80に浸され、冷却される構成となっている。実施例1〜5と同一部分については同一の符号を付し、その構成の説明は省略する。
図8において、レンズ部1はLEDモジュール2に公知の方法により接合されている。冷却容器4内には液体80が充填されていて、冷却容器4内に収容されたLEDモジュール2の側面部と電極端子3の引出し面表面が液体80に浸されている。
以上の本実施例の構成において、LEDモジュール2の側面部表面と電極端子3の引出し面表面を直接液体80で冷却することから、LEDモジュール2で発生した熱は更に効率的に冷却用の液体80に熱交換される。加熱された液体80の熱は、冷却容器4及び冷却容器4の外面に備えられた冷却フィン20によって効率よく冷却され、繰り返しLEDモジュール2の冷却に使用される。その結果、LEDモジュール2への投入電力を大幅に上げることが可能となる。更に、LEDモジュール2からの出射光は、冷却用の液体80に触れることなく、レンズ部1を経て直接外部に取り出されるため、液体80などによる光の吸収や散乱、反射による取り出し効率の低下もない。以上のことから、LEDモジュール2からの射出光量を画期的に増大させることが出来る。
以上の本実施例の構成において、LEDモジュール2の側面部表面と電極端子3の引出し面表面を直接液体80で冷却することから、LEDモジュール2で発生した熱は更に効率的に冷却用の液体80に熱交換される。加熱された液体80の熱は、冷却容器4及び冷却容器4の外面に備えられた冷却フィン20によって効率よく冷却され、繰り返しLEDモジュール2の冷却に使用される。その結果、LEDモジュール2への投入電力を大幅に上げることが可能となる。更に、LEDモジュール2からの出射光は、冷却用の液体80に触れることなく、レンズ部1を経て直接外部に取り出されるため、液体80などによる光の吸収や散乱、反射による取り出し効率の低下もない。以上のことから、LEDモジュール2からの射出光量を画期的に増大させることが出来る。
本発明の第7の実施例は実施例5で説明した光源装置110の変形例に関し、図9に基づいて説明する。図9は、本実施例における光源装置110の側面断面図である。実施例5と異なるところは、実施例5では、冷却容器4内に収容されたLEDモジュール2の側面部が液体80に浸され、冷却される構成からなるが、実施例7では、LEDモジュール2の側面部表面と、レンズ部1が接合されているLEDモジュール2の面と、電極端子3の引出し面に備えられた冷却フィン10とが液体80に浸され、冷却される構成となっている。実施例1〜6と同一部分については同一の符号を付し、その構成の説明は省略する。
以上の本実施例の構成において、LEDモジュール2の側面部表面と、レンズ部1が接合されているLEDモジュール2の面と、電極端子3の引出し面に備えられた冷却フィン10とが液体80に浸され、冷却されることから、LEDモジュール2で発生した熱は更に効率的に冷却用の液体80に熱交換される。加熱された液体80の熱は、冷却容器4及び冷却容器4の外面に備えられた冷却フィン20によって効率よく冷却され、繰り返しLEDモジュール2の冷却に使用される。その結果、LEDモジュール2への投入電力を大幅に上げることが可能となる。更に、LEDモジュール2からの出射光は、冷却用の液体80に触れることなく、レンズ部1を経て直接外部に取り出されるため、液体80などによる光の吸収や散乱、反射による取り出し効率の低下もない。以上のことから、LEDモジュール2からの射出光量を画期的に増大させることが出来る。
図10は、本実施例の光源装置120の概略側面断面図である。図10に示すように、本実施例の光源装置120にはレンズ部1、LEDモジュール2、電極端子3、冷却容器4とが備えられており、これらの配置は先に説明した実施例4と同様である。
実施例4と異なるところは、本実施例の光源装置120には上記の構成要素に加え、液体80を循環するための循環ポンプ9、循環路5が備えられ、更に循環路5の外部表面の少なくとも一部に冷却フィン30が備えられている。冷却容器4には循環路5を取り付けるための開口部が少なくとも2箇所設けられており、循環路5は公知の取り付け手段(例えば、螺子止め、接着など)により、液漏れが生じないように冷却容器4に取り付けられている。
以上の本実施例の構成において、LEDモジュール2の側面部表面と、LEDモジュール2とレンズ部1とが接合されている表面と、電極端子3の引出し面に備えられた冷却フィン10とが液体80に浸されており、LEDモジュール2で発生した熱は効率的に冷却用の液体80に熱交換される。熱せられた液体80は冷却容器4の容器壁を通って外部の例えば空気と熱交換される。更に、液体80は、循環ポンプ9により冷却容器4と循環路5内を強制循環されている。循環路5には冷却フィン30が備えられていることから、液体80の熱は、循環路5の路壁から冷却フィン30に伝えられ、効率よく外部に放熱される。冷却された液体80は、LEDモジュール2の冷却に繰り返し使用される。
その結果、LEDモジュール2への投入電力を大幅に上げることが可能となる。更に、LEDモジュール2からの出射光は、冷却用の液体80に触れることなく、レンズ部1を経て直接外部に取り出されるため、液体80などによる光の吸収や散乱、反射による取り出し効率の低下もない。以上のことから、LEDモジュール2からの射出光量を画期的に増大させることが出来る。
図11は、本実施例の光源装置130の概略側面断面図である。図11に示すように、本実施例の光源装置130にはレンズ部1、LEDモジュール2、電極端子3、冷却容器4、冷却フィン10、冷却フィン20とが備えられており、これらの配置は先に説明した実施例7と同様である。
実施例7と異なるところは、本実施例の光源装置130には上記の構成要素に加え、液体80を循環するための循環ポンプ9、循環路5が備えられ、更に循環路5の外部表面の少なくとも一部に冷却フィン30が備えられている。冷却容器4には循環路5を取り付けるための開口部が少なくとも2箇所設けられており、循環路5は公知の取り付け手段(例えば、螺子止め、接着など)により、液漏れが生じないように冷却容器4に取り付けられている。
以上の本実施例の構成において、LEDモジュール2の側面部表面と、レンズ部1が接合されているLEDモジュール2の面と、電極端子3の引出し面に備えられた冷却フィン10とが液体80に浸されており、LEDモジュール2で発生した熱は効率的に液体80に熱交換される。加熱された液体80の熱は、冷却容器4及び冷却容器4の外面に備えられた冷却フィン20によって効率よく冷却される。更に、液体80は、循環ポンプ9により冷却容器4と循環路5内を強制循環されている。循環路5には冷却フィン30が備えられていることから、液体80の熱は、循環路5の路壁から冷却フィン30に伝えられ、効率よく外部に放熱される。冷却された液体80は、LEDモジュール2の冷却に繰り返し使用される。
その結果、LEDモジュール2への投入電力を大幅に上げることが可能となる。更に、LEDモジュール2からの出射光は、冷却用の液体80に触れることなく、レンズ部1を経て直接外部に取り出されるため、液体80などによる光の吸収や散乱、反射による取り出し効率の低下もない。以上のことから、LEDモジュール2からの射出光量を画期的に増大させることが出来る。
本発明の第10の実施例は、投射型表示装置に関し、実施例1乃至9で説明した光源装置を使用するのに適する小型の投射型表示装置に関する。図12に、本実施例における投射型表示装置200の光学系の概略構成図を示す。
本実施形態の投射型表示装置200は、図12に示すように、光源装置120、液晶パネル(光変調素子)250、投射レンズ350および筐体500とを備えて構成されている。液晶パネルが1個の、所謂単板式の投射型表示装置である。光源装置120は、実施例8と同様の光源装置を使用している。光源装置120の発光色は白色である。液晶パネル250は、図示しない駆動回路に供給される制御信号の電圧の変化に応じて、画素単位で光を透過させたり透過させなかったりする光変調が可能に構成されている。また、液晶パネル250はカラーフィルタを備え、RGBに対応する複数の画素でカラー画素が構成されている。そして、RGB各色光の透過の有無を制御することでカラー表示が可能になっている。これらの構成は公知のカラーフィルタを備えた液晶パネルと同様のものである。投射レンズ350は、液晶パネル250から出射された像をスクリーン600上に結像させるように構成されている。同図では投射レンズが1枚図示されているのみだが、複数のレンズで構成されても良いことはもちろんである。筐体500は、投射型表示装置全体の収納容器として構成されており、各光学要素を適当に配置できるように構成されている。
以上の本実施例の構成において、光源装置120からは高輝度の白色光が射出され、液晶パネル250でRGBごとに光変調される。光変調された各色光は投射レンズ350により、スクリーン600上に明るいカラー画像として合成される。
本発明の第11の実施例は、投射型表示装置に関し、実施例1乃至9で説明した光源装置を使用するのに適する小型の投射型表示装置に関する。実施例10と異なるところは、実施例11では光源装置と液晶パネルを其々3個備えているところが異なる。図13に、本実施例における投射型表示装置210の光学系の概略構成図を示す。実施例10と同一部分については、同一の符号を付し、その構成の説明を省略する。
本実施例の投射型表示装置210は、図13に示すように、光源装置120R、120G、120Bと、3個の液晶パネル(光変調素子)250、ダイクロイックプリズム400、投射レンズ350および筐体500とを備えて構成されている。液晶パネルが3個の、所謂3板式の投射型表示装置である。光源装置120R、120G、120Bは、其々実施例8と同様の光源装置を使用している。光源装置120Rからは赤色(R)、光源装置120Gからは緑色(G)、光源装置120Bからは青色(B)の各色光が出射される。なお、光源装置の発光色が実施例10と同じ白色光を発光するLEDで構成するならば、白色光をRGBの各色光に変換するためのカラーフィルタを、光源装置120と液晶パネル250との間もしくは液晶パネル250とダイクロイックプリズム400との間に其々配列しても良い。ダイクロイックプリズム400は、Rのみを反射可能な多層膜400Rと、Bのみを反射可能な多層膜400Bとを備え、RGBごとに光変調された画像を合成して、投射レンズ350に向けて出射可能に構成されている。
以上の本実施形態の構成において、光源装置120R、120G、120Bからは其々高輝度の各色光が射出され、各光源装置に対応する液晶パネル250で其々光変調される。光変調された各色光は投射レンズ350により、スクリーン600上に明るいカラー画像として合成される。この構成によれば、実施例10の単板式投射型表示装置に比べ、更に明るいカラー画像が得られる。
以上、本発明の実施形態による光源装置およびこれを用いた投射型表示装置について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば実施形態は自由に変更が可能なものである。例えば、実施例4〜9では、冷却手段として冷却フィンを用いて説明したが、他の冷却手段(例えば、ペルチェ素子、空冷ファン)を単独に用いるか、冷却フィンと併用しても本発明の効果を得ることが出来る。また、実施形態で、光源装置としてLEDチップ(モジュール)を用いて説明したが、半導体レーザなどの他の固体発光素子についても本発明は適用可能なものである。更に、例えば、実施形態では光変調素子として液晶パネルを用いて説明したが、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)などについても本発明の光源装置を用いることで同様の効果が得られるものである。また、用途として高輝度を必要とする他の照明用光源としても適用可能なものである。
1 レンズ部、
2 LEDモジュール、
3 電極端子、
4 冷却容器、
5 循環路、
9 循環ポンプ、
10 20 30 冷却フィン、
80 液体、
100 110 120 130 光源装置、
200 210 投射型表示装置
2 LEDモジュール、
3 電極端子、
4 冷却容器、
5 循環路、
9 循環ポンプ、
10 20 30 冷却フィン、
80 液体、
100 110 120 130 光源装置、
200 210 投射型表示装置
Claims (5)
- LEDモジュールと、該LEDモジュールの出射光が透過するレンズ部と、液体が充填された冷却容器とを備え、前記LEDモジュールが前記冷却容器内に収容され、前記LEDモジュールの少なくとも一部が前記液体によって直接冷却され、前記レンズ部の少なくとも一部が前記冷却容器の外部に露出する構成となっていることを特徴とする光源装置。
- 前記LEDモジュールには、該LEDモジュールを冷却するための冷却手段が備えられていることを特徴とする請求項1記載の光源装置。
- 前記冷却容器には、該冷却容器に充填された前記液体を冷却するための冷却手段が備えられていることを特徴とする請求項1または2記載の光源装置。
- 前記冷却容器内に充填された前記液体を循環するための循環手段が備えられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の光源装置。
- 請求項1乃至4のいずれか1項記載の光源装置と、該光源装置からの光を変調する光変調素子と、該光変調素子からの変調光を投射する投射レンズとを有することを特徴とする投射型表示装置。
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---|---|---|---|
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