JP2010197500A - 発光装置及び光源装置並びにこの光源装置を用いたプロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 発光効率の低下を抑制し、長期間に渡って性能を維持することのできる発光装置と、該発光装置により構成される光源装置と、該光源装置を備えたプロジェクタを提供する。
【解決手段】 プロジェクタ10は、光源装置63と、表示素子51と、冷却ファンと、光源側光学系61と、投影側光学系62と、光源装置63や表示素子51を制御するプロジェクタ制御手段と、を備え、光源装置63が、各々波長帯域の異なる光を発光する三個の発光装置64から構成され、この発光装置64は、励起光を吸収することにより所定の波長帯域光を発光する蛍光体と、蛍光体を含有した冷媒と、透過部を備えるケースと、冷媒を循環させるポンプと、ケース及びポンプと接続される循環水路と、冷媒中の蛍光体に励起光を照射する励起光源72と、を備え、透過部は、少なくとも励起光源72からの光を入射するか、もしくは蛍光体が発する波長帯域光を射出するかの、何れかができるように配置されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、発光装置と、複数個の該発光装置より構成される光源装置と、この光源装置を内蔵するプロジェクタに関する。
今日、パーソナルコンピュータの画面やビデオ画像、更にメモリカード等に記憶されている画像データによる画像等をスクリーンに投影する画像投影装置としてのプロジェクタが多用されている。このプロジェクタは、光源から射出された光をDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)と呼ばれるマイクロミラー表示素子、又は、液晶板に集光させ、スクリーン上にカラー画像を表示させるものである。
このようなプロジェクタにおいて、従来は高輝度の放電ランプを光源とするものが主流であったが、近年、光源として赤、緑、青の発光ダイオードやレーザーダイオード等の固体発光素子を用いるための開発がなされている。更に、固体発光素子から射出する励起光を吸収して所定の波長帯域光に変換する蛍光体を用いた様々な発光装置が開発されている。例えば、特開2003−295319号公報(特許文献1)では、励起光源としてのレーザーダイオードからのレーザー光を集光して蛍光体に照射して、蛍光体から発光する光をリフレクタによって平行光として射出する発光装置の提案がなされている。
又、特開2005−294185号公報(特許文献2)では、励起光源としての発光素子と、蛍光体を備え、励起光源と蛍光体との間に冷媒流路などの放熱部を有する発光装置が提案されている。
更に、特開2008−004689号公報(特許文献3)では、冷媒中に蛍光体を含有させてケースに密封すると共に励起光源としての固体発光素子をケース内に配置し、固体発光素子からの熱によって温まった冷媒の熱対流によって、熱をケースに伝えて大気に放熱する発光装置についての提案がなされている。
特開2003−295319号公報 特開2005−294185号公報 特開2008−004689号公報
特許文献1の発光装置は、励起光を受けて所定の波長帯域光を発光する蛍光体が移動することのないように固定されているため、励起光の照射位置が変わることなく蛍光体の温度が上昇してしまい、これにより、蛍光体の温度上昇に起因する波長変換効率の低下や、経年的な性能劣化を生じてしまうといった問題点があった。
又、特許文献2の発光装置は、蛍光体と励起光源との間において、蛍光体に接するように放熱部を形成することで、蛍光体の温度上昇を抑制することができるが、放熱部を冷媒流路として形成してこの冷媒を循環させることで蛍光体を冷却する場合、励起光源の光路上に冷媒流路が配置されることとなるため、蛍光体に照射される励起光量が減少してしまうといった問題点があった。更に、この発光装置は、冷媒流路を光透過性を有するガラスや樹脂等によって形成する必要がある。したがって、蛍光体と冷媒との間に熱伝導率の低いガラス等が配置されることとなるため、蛍光体の効果的な冷却が期待できないといった問題点もあった。
又、特許文献3の発光装置は、冷媒中に固体発光素子を配置させると共に蛍光体を分散含有させて密封することで、固体発光素子及び蛍光体に直接冷媒を接触させて熱交換させることができるも、冷媒自体の放熱は冷媒の熱対流によってケースを介して大気になされるため、冷媒を冷却する効果が小さい。その結果、冷媒の温度上昇に伴って固体発光素子及び蛍光体の冷却効率が低くなるといった問題点があった。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、蛍光体を冷媒中に分散させて密封することで蛍光体に励起光を十分に吸収させて発光させることのできる発光装置であって、この冷媒を循環させて蛍光体を冷媒と共に流動させることで、蛍光体及び冷媒の局所的な温度上昇を抑制し、又、温度の上昇した冷媒を循環水路からの放熱更には冷却器によって効果的に冷却することができるため、冷媒によって蛍光体を効率よく冷却して蛍光体の発光効率の低下を抑制し、長期間に渡って性能を維持することのできる発光装置と、複数個の発光装置により構成される光源装置と、この光源装置を備えるプロジェクタを提供することを目的としている。
本発明の発光装置は、励起光を吸収することにより所定の波長帯域光を発光する蛍光体と、前記蛍光体を含有した冷媒と、透過部を備えるケースと、前記冷媒を循環させるポンプと、前記ケース及び前記ポンプと接続される循環水路と、前記冷媒中の蛍光体に励起光を照射する励起光源と、を備え、前記透過部は、少なくとも前記励起光源からの光を入射するか、もしくは前記蛍光体が発する波長帯域光を射出するかの、何れかができるように配置され、前記冷媒が前記ポンプによって循環されるように構成されていることを特徴とするものである。
そして、この発光装置は、前記透過部を複数有し、前記励起光源からの励起光を入射する透過部と、前記蛍光体が発する波長帯域光を射出する透過部とを、前記ケースの異なる面に配置することができる。
更に、この発光装置は、前記励起光源からの励起光を入射する透過部には、前記励起光を透過し、且つ、前記蛍光体が発する波長帯域光を反射するダイクロイック層が形成され、前記蛍光体が発する波長帯域光を射出する透過部には、前記励起光を反射し、且つ、前記蛍光体が発する波長帯域光を透過するダイクロイック層が形成されていることもある。
又、本発明の発光装置は、前記励起光源からの励起光を入射する透過部と、前記蛍光体が発する波長帯域光を射出する透過部とを同一とすることもできる。
そして、本発明の発光装置は、前記ケースの透過部を除く内面に反射層を形成することができる。
又、本発明の発光装置は、前記冷媒を冷却する冷却器を備えていることもある。
そして、本発明の光源装置は、各々波長帯域の異なる光を発光する少なくとも三個の発光装置を有し、各発光装置の光軸をダイクロイックミラーで同一の光軸とし、前記発光装置の少なくとも一個を前述した発光装置として構成することができる。
そして、この光源装置は、前記励起光源が発光ダイオード又はレーザー発光器とされた発光装置を三個備え、該三個の発光装置を、前記冷媒に赤色の波長帯域光を発光する蛍光体が含有された発光装置と、前記冷媒に緑色の波長帯域光を発光する蛍光体が含有された発光装置と、前記冷媒に青色の波長帯域光を発光する蛍光体が含有された発光装置として構成することができる。
又、三個の発光装置の内の二個の発光装置は、前記励起光源が青色の波長帯域光を射出する発光ダイオード又はレーザー発光器であり、前記冷媒に赤色の波長帯域光を発光する蛍光体が含有された発光装置と、前記冷媒に緑色の波長帯域光を発光する蛍光体が含有された発光装置とされ、三個の発光装置の内の一個の発光装置は、光を拡散させる光拡散物質と、前記光拡散物質を含有した冷媒と、透過部を備えるケースと、前記冷媒を循環させるポンプと、前記ケース及び前記ポンプと接続される循環水路と、前記冷媒中の前記光拡散物質に青色の波長帯域光を照射する光源と、を備え、前記透過部は、少なくとも前記光源からの光を入射するか、もしくは前記蛍光体からの光を射出するかの何れかができるように配置され、前記冷媒が前記ポンプによって循環されるように構成されている発光装置とされることもある。
そして、本発明のプロジェクタは、光源装置と、表示素子と、冷却ファンと、前記光源装置からの光を前記表示素子に導光する光源側光学系と、前記表示素子から射出された画像をスクリーンに投影する投影側光学系と、前記光源装置や表示素子を制御するプロジェクタ制御手段と、を備え、前記光源装置が前述した何れかの光源装置であることを特徴とするものである。
本発明によれば、蛍光体を冷媒中に分散させて密封することで蛍光体に励起光を十分に吸収させて発光させることのできる発光装置であって、この冷媒を循環させて蛍光体を冷媒と共に流動させることで、蛍光体及び冷媒の局所的な温度上昇を抑制し、又、温度の上昇した冷媒を循環水路からの放熱更には冷却器によって効果的に冷却することができるため、冷媒によって蛍光体を効率よく冷却して蛍光体の発光効率の低下を抑制し、長期間に渡って性能を維持することのできる発光装置と、複数個の発光装置により構成される光源装置と、この光源装置を備えるプロジェクタを提供することができる。
本発明の実施例に係るプロジェクタの外観を示す斜視図である。 本発明の実施例に係るプロジェクタの機能回路ブロックを示す図である。 本発明の実施例に係るプロジェクタの上面板を取り除いた平面図である。 本発明の実施例に係る光源装置の平面図である。 本発明の実施例に係る発光装置の外観を示す模式図である。 本発明の実施例に係る発光装置の一部断面を示す平面模式図である。 本発明の実施例に係る発光装置の一部断面を示す平面模式図である。
本発明を実施するための形態を述べる。プロジェクタ10は、光源装置63と、表示素子51と、冷却ファンと、光源装置63からの光を表示素子51に導光する光源側光学系61と、表示素子51から射出された画像をスクリーンに投影する投影側光学系62と、光源装置63や表示素子51を制御するプロジェクタ制御手段と、を備えるものである。
そして、この光源装置63は、励起光源72が赤色、緑色、青色の波長帯域光よりも波長の短い紫外領域の波長帯域光を射出する発光ダイオード又はレーザー発光器とされた発光装置64を三個備え、該三個の発光装置64が、冷媒133に赤色の波長帯域光を発光する赤色蛍光体131が含有された赤色発光装置64Rと、冷媒133に緑色の波長帯域光を発光する緑色蛍光体131が含有された緑色発光装置64Gと、冷媒133に青色の波長帯域光を発光する青色蛍光体131が含有された青色発光装置64Bとして構成され、各発光装置64の光軸をダイクロイックミラー141で同一の光軸としているものである。
そして、この発光装置64は、励起光を吸収することにより所定の波長帯域光を発光する蛍光体131と、この蛍光体131を含有した冷媒133と、透過部132を備える直方体形状のケース130と、冷媒133を循環させるポンプ136と、冷媒133を冷却する冷却器137と、ケース130、ポンプ136及び冷却器137と接続される循環水路としての循環水管138と、冷媒133中の蛍光体131に励起光を照射する励起光源72と、を備え、透過部132は、少なくとも励起光源72からの光を入射するか、もしくは蛍光体131からの光を射出するかの、何れかができるように配置され、冷媒133がポンプ136によって循環されるように構成されているものである。
そして、ケース130は、一方の面に励起光源72からの励起光を入射する励起光透過部132aを配置し、該励起光透過部132aと対向する他方の面に蛍光体131が発する波長帯域光を射出する発光透過部132bを配置しているものである。
更に、励起光透過部132aには、励起光を透過し、且つ、蛍光体131が発する波長帯域光を反射するダイクロイック層139aが形成され、発光透過部132bには、励起光を反射し、且つ、蛍光体131が発する波長帯域光を透過するダイクロイック層132bが形成されている。
又、ケース130の透過部132を除く内側全面には、光を反射する反射層134が形成されている。
以下、本発明の実施例を図に基づいて詳説する。本発明の一つの実施例に係るプロジェクタ10は、図1に示すように、略直方体形状であって、本体ケースの前方の側板とされる前面板12の側方に投影口を覆うレンズカバー19を有すると共に、この前面板12には複数の排気孔17を設けている。
又、本体ケースである上面板11にはキー/インジケータ部37を有するものであり、このキー/インジケータ部37には、電源スイッチキーや電源のオン又はオフを報知するパワーインジケータ、光源装置等が過熱したときに報知をする過熱インジケータ等のキーやインジケータを備えているものである。
更に、本体ケースの背面には、背面板にUSB端子や画像信号入力用のD−SUB端子、S端子、RCA端子等を設ける入出力コネクタ部及び電源アダプタプラグ等の各種端子20、図示しないメモリカードスロット、リモートコントローラからの制御信号を受信するIr受信部を有しているものである。
尚、この背面板、及び、図示しない本体ケースの側板である右側板、並びに、図1に示した側板である左側板15の下部近傍には、各々複数の吸気孔18を有しているものである。
そして、このプロジェクタ10のプロジェクタ制御手段は、図2に示すように、制御部38、入出力インターフェース22、画像変換部23、表示エンコーダ24、表示駆動部26等を有するものであって、入出力コネクタ部21から入力された各種規格の画像信号は、入出力インターフェース22、システムバス(SB)を介して画像変換部23で表示に適した所定のフォーマットの画像信号に統一するように変換された後、表示エンコーダ24に送られる。
又、表示エンコーダ24は、送られてきた画像信号をビデオRAM25に展開記憶させた上でこのビデオRAM25の記憶内容からビデオ信号を生成して表示駆動部26に出力するものである。
そして、表示エンコーダ24からビデオ信号が入力される表示駆動部26は、送られてくる画像信号に対応して適宜フレームレートで空間的光変調素子(SOM)である表示素子51を駆動するものであり、光源装置63からの光を光源側光学系を形成する照明用ユニットを介して表示素子51に入射することにより、表示素子51の反射光で光像を形成し、投影側光学系を形成する投影ユニットを介して図示しないスクリーンに画像を投影表示するものであり、この投影側光学系の可動レンズ群97は、レンズモータ45によりズーム調整やフォーカス調整のための駆動が行われるものである。
又、画像圧縮伸長部31は、画像信号の輝度信号及び色差信号をADTC及びハフマン符号化等の処理によりデータ圧縮して着脱自在な記録媒体とされるメモリカード32に順次書き込む記録処理や、再生モード時はメモリカード32に記録された画像データを読み出し、一連の動画を構成する個々の画像データを1フレーム単位で伸長して画像変換部23を介して表示エンコーダ24に送り、メモリカード32に記憶された画像データに基づいて動画等の表示を可能とするものである。
そして、制御部38は、プロジェクタ10内の各回路の動作制御を司るものであって、CPUや各種セッティング等の動作プログラムを固定的に記憶したROM及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成されている。
又、本体ケースの上面板11に設けられるメインキー及びインジケータ等により構成されるキー/インジケータ部37の操作信号は、直接に制御部38に送出され、リモートコントローラからのキー操作信号は、Ir受信部35で受信され、Ir処理部36で復調されたコード信号が制御部38に送られるものである。
尚、制御部38にはシステムバス(SB)を介して音声処理部47が接続されており、音声処理部47はPCM音源等の音源回路を備え、投影モード及び再生モード時には音声データをアナログ化し、スピーカ48を駆動して拡声放音させることができるものである。
又、この制御部38は、電源制御回路41を制御しており、この電源制御回路41は、電源スイッチキーが操作されると光源装置63を点灯させる。更に、制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43も制御しており、この冷却ファン駆動制御回路43は、光源装置63等に設けた複数の温度センサによる温度検出を行わせて、冷却ファンの回転速度を制御させ、又、タイマー等により光源装置63の消灯後も冷却ファンの回転を持続させるものであり、更に、温度センサによる温度検出の結果によっては光源装置63を停止してプロジェクタ本体の電源をOFFにする等の制御も行うものである。
又、このプロジェクタ10の内部構造は、図3に示したように、光源用電源回路ブロック101等を取付けた電源制御回路基板102を右側板14の近傍に配置し、筐体内を区画用隔壁120により背面板13側の吸気側空間室121と前面板12側の排気側空間室122とを気密に形成し、プロジェクタ10の中央近傍にシロッコファンタイプのブロア110を冷却ファンとして配置し、吸気側空間室121にブロア110の吸込み口111を排気側空間室122にブロア110の吐出口113を位置させている。
更に、排気側空間室122内に光源装置63を配置し、左側板15に沿って照明側ブロック78及び画像生成ブロック79並びに投影側ブロック80で構成する光学ユニットブロック77を配置し、光学ユニットブロック77の照明側ブロック78を排気側空間室122に開口連通させて照明側ブロック78に設ける照明用ユニットの一部が排気側空間室122に位置するように配置し、排気側空間室122の前面板12に沿って排気温低減装置114を配置している。
そして、光源装置63等を冷却する冷却ファンとしてのブロア110は、中心部に吸込み口111を有し、吐出口113は略正方形断面であって、区画用隔壁120に接続され、区画用隔壁120によって区画された排気側空間室122にブロア110からの排風を排出するものであって、ブロア110の吸込み口111の近傍には制御回路基板103が配設されるものである。
そして、光学ユニットブロック77は、光源装置63の近傍に配置され、照明用ユニットの一部を備えて光源装置63からの射出光を画像生成ブロック79に向けて射出する照明側ブロック78と、照明用ユニットの一部と表示素子51を備えて照明側ブロック78からの射出光を画像データに合わせて投影側ブロック80に向けて反射する画像生成ブロック79と、投影ユニットを備えて左側板15の近傍に配置され、画像生成ブロック79で反射した光を投影する投影側ブロック80との三つのブロックから構成されているものである。
この照明側ブロック78が備える光源側光学系61を形成する照明用ユニットの一部としては、光源装置63から射出された光を均一な強度分布の光束とする導光装置75等がある。
又、画像生成ブロック79が備える光源側光学系61を形成する照明用ユニットの一部としては、導光装置75から射出された光の向きを変更する反射ミラー74や、この反射ミラー74により反射した光を表示素子51に集光させる集光レンズ群83及びこの集光レンズ群83を透過した光を表示素子51に所定の角度で照射する照射ミラー84がある。そして、画像生成ブロック79は、表示素子51も備えており、表示素子51としてはDMDを採用している。更に、この表示素子51の背面板13側には表示素子51を冷却するための表示素子放熱板53が配置されている。
このDMDは、複数のマイクロミラーがマトリックス状に配置され、正面方向に対して一方向に傾いた入射方向から入射した光を、複数のマイクロミラーの傾き方向の切換えにより正面方向のオン状態光線と斜め方向のオフ状態光線とに分けて反射することにより画像を表示するものであり、一方の傾き方向に傾動されたマイクロミラーに入射した光をこのマイクロミラーにより正面方向に反射してオン状態光線とし、他方の傾き方向に傾動されたマイクロミラーに入射した光をこのマイクロミラーにより斜め方向に反射してオフ状態光線とすると共に、このオフ状態光線を吸光板で吸収し、正面方向への反射による明表示と、斜め方向への反射による暗表示とにより画像を生成するものである。
そして、投影側ブロック80は、画像を形成する明表示の光線束を図示しないスクリーン等に照射する投影側光学系62を形成する固定レンズ群93や可動レンズ群97を有する投影ユニットを備えているものである。そして、これらの投影側光学系62のレンズ群によりズーム機能を備えた可変焦点型レンズとしているものであり、光学ユニットブロック77と左側板15の間に配置された光学系制御基板86により前述したレンズモータ45を制御して可動レンズ群97を光軸に沿って移動させ、ズーム調整やフォーカス調整を可能としているものである。
そして、本発明に係る光源装置63は、励起光源72からの励起光を受けて各々波長帯域の異なる光を導光装置75に射出する三個の発光装置64から構成されるものであり、赤色の波長帯域光を射出する赤色発光装置64Rと、緑色の波長帯域光を射出する緑色発光装置64Gと、青色の波長帯域光を射出する青色発光装置64Bとから構成されているものである。
そして、赤色発光装置64Rは、ブロアの吐出口113の近傍において当該赤色発光装置64Rの光軸が導光装置75の光軸と直交するように配置され、緑色発光装置64Gは、該緑色発光装置64Gの光軸が赤色発光装置64Rの光軸と平行となるように赤色発光装置64Rよりも前面板12側に配置され、青色発光装置64Bは、前面板12の近傍において当該青色発光装置64Bの光軸が導光装置75の光軸と一致するように配置されているものである。
又、この光源装置63は、図4に示すように、所定の波長帯域光を反射又は透過させて各発光装置64の光軸を同一の光軸とするダイクロイックミラー141、及び、発光装置64から射出され導光装置75へ入射する光線束を集光する集光レンズ等により構成される集光光学系を備えている。
この集光光学系は、赤色発光装置64Rから射出される赤色の波長帯域光の光軸が導光装置75の光軸(中心軸)と同一となるように反射し、赤色光以外の光を透過する第一ダイクロイックミラー141aと、緑色発光装置64Gから射出された緑色の波長帯域光の光軸が導光装置75の光軸と同一となるように反射し、緑色光以外の光を透過する第二ダイクロイックミラー141bと、各発光装置64から射出された光を導光装置75に入射させるために集光する集光レンズ群148、補助集光レンズ163、集光レンズ164と、を備えるものである。
そして、この第一ダイクロイックミラー141aは、赤色発光装置64Rと導光装置75の光軸とが交差する位置において該光軸とのなす角が45度となるように配置され、第二ダイクロイックミラー141bは、緑色発光装置64Gと導光装置75の光軸とが交差する位置において該光軸とのなす角が45度となるように配置されているものである。
又、赤色発光装置64Rからの射出光を集光する第一集光レンズ群148aは、該第一集光レンズ群148aの光軸が赤色発光装置64Rの光軸と一致するように赤色発光装置64Rと第一ダイクロイックミラー141aとの間に配置され、緑色発光装置64Gからの射出光を集光する第二集光レンズ群148bは、該第二集光レンズ群148bの光軸が緑色発光装置64Gの光軸と一致するように緑色発光装置64Gと第二ダイクロイックミラー141bとの間に配置され、青色発光装置64Bからの射出光を集光する第三集光レンズ群148cは、該第三集光レンズ群148cの光軸が青色発光装置64Bの光軸と一致するように青色発光装置64Bと第二ダイクロイックミラー141bとの間に配置されるものである。
そして、第一集光レンズ群148aを介して第一ダイクロイックミラー141aに入射する赤色光を集光する第一補助集光レンズ163aは、該第一補助集光レンズ163aの光軸が赤色発光装置64Rの光軸と一致するように第一集光レンズ群148aと第一ダイクロイックミラー141aとの間に配置され、第二ダイクロイックミラー141bを介して第一ダイクロイックミラー141aに入射する光を集光する第二補助集光レンズ163bは、該第二補助集光レンズ163bの光軸が導光装置75の光軸と一致するように第一ダイクロイックミラー141aと第二ダイクロイックミラー141bとの間に配置されるものである。又、第一ダイクロイックミラー141aを介して導光装置75に入射する光を集光する集光レンズ164は、該集光レンズ164の光軸が導光装置75の光軸と一致するように第一ダイクロイックミラー141aと導光装置75との間に配置されるものである。
そして、各発光装置64は、図5及び図6に示すように、直方体形状のケース130と、該ケース130の両端部に接続される循環水路としての循環水管138と、ケース130及び循環水管138内に封入される冷媒133を循環させるポンプ136と、を有している。又、冷媒133は、光透過性の高い水やフッ素系不凍液体などの流体であって、この冷媒133には励起光を吸収することにより励起されて所定の波長帯域光を発光する蛍光体131が分散されるように含有されている。
つまり、この発光装置64は、循環される冷媒133に蛍光体131が含有されているため、冷媒133を循環させることで、励起光を異なる蛍光体131群に照射させることができるようになっている。尚、蛍光体131が冷媒133中に十分に分散されるように、シリカなどの透明粒子を分散剤として冷媒133中に含有させてよい。
そして、この発光装置64は、プロジェクタ制御手段によって時分割制御される励起光源72からの励起光が各発光装置64のケース130の励起光透過部132aに順次照射されると、冷媒133に含有される蛍光体131から所定の波長帯域光が生成され、各発光装置64から順次射出された各色光が前述した集光光学系を介して導光装置75に入射されることとなる。
即ち、図4に示したように、赤色発光装置64Rから射出された赤色光は、第一集光レンズ群148aにより集光され第一補助集光レンズ163aに照射され、該第一補助集光レンズ163aによって集光された光が第一ダイクロイックミラー141aで反射した後、集光レンズ164によって導光装置75の入射面に集光されることとなる。
又、緑色発光装置64Gから射出された緑色光は、第二集光レンズ群148bにより集光されて第二ダイクロイックミラー141bに入射し、第二ダイクロイックミラー141bで反射した後、第二補助集光レンズ163bにより集光されて第一ダイクロイックミラー141aに照射され、第一ダイクロイックミラー141aを透過した後、集光レンズ164によって導光装置75の入射面に集光されることとなる。
そして、青色発光装置64Bから射出された青色光は、第三集光レンズ群148cにより集光されて第二ダイクロイックミラー141bに照射され、第二ダイクロイックミラー141bを透過した後、第二補助集光レンズ163bにより集光されて第一ダイクロイックミラー141aに照射され、第一ダイクロイックミラー141aを透過した後、集光レンズ164によって導光装置75の入射面に集光されることとなる。
又、この発光装置64の循環水系統には、図6に示したように、冷媒133を冷却する冷却器137が備え付けられている。この冷却器137は、例えば、空冷式のラジエータ(放熱器)であって、プロジェクタ10の冷却ファンからの送風によって冷媒133を冷却可能に構成されているものである。
つまり、この発光装置64は、ケース130、ポンプ136及び冷却器137に循環水管138が接続されて循環水系統を構成することにより、冷却器137によって冷媒133を冷却し、ポンプ136によって冷媒133を循環させて、常に低温状態の冷媒133をケース130に送給することができるようになっている。
そして、この発光装置64は、冷媒133中の蛍光体131に励起光を照射する励起光源72を備えている。この励起光源72は、赤色、緑色、青色の波長帯域光よりも波長の短い紫色或いは紫外領域の波長帯域光を射出する発光ダイオード又はレーザー発光器とされるものである。
尚、各励起光源72を全て同一仕様とする場合に限らず、各蛍光体131から所定の波長帯域光が生成されるような励起光を射出することができるものであればよく、例えば、赤色及び緑色発光装置64R,64Gには赤色及び緑色の波長帯域よりも波長の短い青色の波長帯域光を励起光として射出可能な励起光源72を採用してもよい。又、各発光装置64に複数種類の励起光源72を配置して、状況に応じて切り換えて使うこととしてもよい。
又、ケース130には、少なくとも励起光源72からの光を入射するか、もしくは蛍光体131が発する波長帯域光を射出するかの、何れかができるように配置される透過部132を有している。具体的には、このケース130は、一方の面に励起光源72からの励起光を入射する励起光透過部132aが配置され、該励起光透過部132aと対向する他方の面に蛍光体131が発する波長帯域光を射出する発光透過部132bが配置されているものである。
更に、励起光透過部132aには、励起光を透過し、且つ、蛍光体131が発する波長帯域光を反射するダイクロイック層139aが形成され、発光透過部132bには、励起光を反射し、且つ、蛍光体131が発する波長帯域光を透過するダイクロイック層139bが形成されている。尚、励起光透過部132aにおける励起光の入射面側には、図示しない無反射コート層がコーディングにより形成されている。
又、ケース130の透過部132を除く内側全面には、光を反射する反射層134が形成されている。尚、この反射層134は、ケース130の部材を金属として鏡面に仕上げる或いは銀蒸着等を施すことで形成されることもある。
そして、赤色発光装置64Rの冷媒133には、原色である赤色の波長帯域光を発光する赤色蛍光体131が混入され、同様に、緑色発光装置64Gの冷媒133には原色である緑色の波長帯域光を発光する緑色蛍光体131が混入され、青色発光装置64Bの冷媒133には原色である青色の波長帯域光を発光する青色蛍光体131が混入されている。
次に、発光装置64から射出され導光装置75に入射される光について説明する。励起光源72から励起光がケース130の励起光透過部132aに照射されると、当該励起光は、励起光透過部132aの入射面の無反射コート層を励起光源72側へほとんど反射されることなく透過して励起光透過部132aに入射する。そして、励起光透過部132aを透過した励起光は、ダイクロイック層139aを透過して冷媒133中の蛍光体131に照射される。この蛍光体131は、当該励起光を吸収して所定の波長帯域光を全方位に射出するものである。即ち、赤色発光装置64Rの赤色蛍光体131からは赤色の波長帯域光が射出され、緑色発光装置64Gの緑色蛍光体131からは緑色の波長帯域光が射出され、青色発光装置64Bの青色蛍光体131からは青色の波長帯域光が射出される。
そして、蛍光体131から発光透過部132b側に射出される光は発光透過部132bを透過してそのまま集光光学系を介して導光装置75に入射し、発光透過部132b以外の部分であるケース130の内面や励起光透過部132aに射出される光はケース130内面の反射層134や励起光透過部132aのダイクロイック層139aによって反射され、発光透過部132bを介して当該反射光の多くが発光装置64からの射出光として導光装置75に入射されることとなる。
更に、励起光透過部132aを透過し、冷媒133を介して直接に発光透過部132bに射出された励起光はダイクロイック層139bによって反射され、冷媒133中の蛍光体131に吸収される。又、ケース130の内面に照射された励起光も、反射層134によって反射されて、冷媒133中の蛍光体131に吸収される。これにより、発光装置64を効果的に明るく発光させることができ、導光装置75に多くの光を入射させることができる。
このように、この発光装置64は、蛍光体131を冷媒133中に分散させて密封されているため、蛍光体131に励起光を十分に吸収させて発光させることができ、この冷媒133を循環させ、蛍光体131を冷媒133と共に流動させることで、蛍光体131及び冷媒133の局所的な温度上昇を抑制することができる。又、この発光装置64は、温度の上昇した冷媒133を循環水管138からの放熱更には冷却器137によって効果的に冷却することができる。これにより、冷媒133によって蛍光体131を効率よく冷却して蛍光体131の発光効率の低下を抑制し、長期間に渡って高い性能を維持することのできる発光装置64と、複数個の発光装置64により構成される光源装置63と、この光源装置63を備えるプロジェクタ10を提供することができる。
そして、このプロジェクタ10は、プロジェクタ10に内蔵される光源装置63を、赤色、緑色及び青色の波長帯域光を射出可能とする三個の発光装置64R,64G,64Bで構成し、各発光装置64の光軸をダイクロイックミラー141で同一の光軸としているため、各発光装置64の冷媒133をポンプ136によって循環させると共に各発光装置64の励起光源72から射出する励起光を順次点滅させると、赤色、緑色及び青色の波長帯域光が冷媒133中に含まれる蛍光体131から導光装置75に順次入射され、各励起光源72の照射タイミングに合せてプロジェクタ10の表示素子51であるDMDがデータに応じて各色の光を時分割表示することにより、スクリーンにカラー画像を生成することができる。
尚、各発光装置64は、プロジェクタ制御手段によって順次点滅するように構成する場合に限ることなく、組み合わせて各色光を合成して導光装置75に照射させることとしてもよい。例えば、赤色、緑色、青色発光装置64R,64G,64Bから同時に各色光を射出すれば、各色光が合成されて形成される白色光を導光装置75に照射させることにより輝度を向上させることができる。更に、赤色、緑色、青色の点灯時間比率を変更して輝度の低い色の点灯時間を長くするなどにより、色の配合等の色合いを調整することも容易に可能となる。
そして、励起光透過部132aと発光透過部132bをケース130の異なる面に配置することで、励起光透過部132aに励起光を透過し蛍光体131からの発光光を反射するダイクロイック層139aを形成することができると共に、発光透過部132bに励起光を反射し蛍光体131からの発光光を透過するダイクロイック層139aを形成することができるため、励起光及び蛍光体131からの発光光の利用効率を向上させることができる。又、ケース130の透過部132を除く内面に反射層134が形成されているため、励起光及び蛍光体131からの発光光の利用効率を更に向上させることもできる。
つまり、ケース130の励起光透過部132aにダイクロイック層139aが形成され、ケース130内面に反射層134が形成されているため、励起光透過部132a及びケース130内面に射出される蛍光体131からの発光光を導光装置75側へ反射して導光装置75に入射する光量を増加することができる。
又、ケース130の発光透過部132bにダイクロイック層139bが形成され、ケース130内面に反射層134が形成されているため、発光透過部132b及びケース130内面に射出される励起光源72からの励起光を冷媒133中の蛍光体131へ反射して吸収させることができる。これにより、蛍光体131に励起光の多くを吸収させて発光させることができるため、導光装置75に入射する光量を更に増加することができる。
そして、励起光透過部132aの励起光入射面に無反射コート層が形成されているため、励起光源72から射出される励起光の利用効率を向上させることもできる。
更に、励起光源72として発光ダイオード又はレーザー発光器を採用することにより、従来の放電ランプ等を光源装置とするプロジェクタに比べて、電力消費を抑えることができると共に小型化を図ることができる。
又、発光装置64は、光の三原色である赤色、緑色及び青色の波長帯域光を生成する三個の発光装置64で構成する場合に限定することなく、様々な組み合わせを採用することができる。例えば、赤色、緑色及び青色の波長帯域光を生成するもののいずれか一個もしくは二個が、本実施例の発光装置64であっても構わない。また黄色等の補色の波長帯域光を生成する発光装置64を光源装置63に更に組込んでもよい。これにより、光源装置63の輝度を上げて色再現性の向上を図ることもできる。
又、この発光装置64のケース130に形成される透過部132については、一方の面に励起光透過部132aを形成し、対向する他方の面に励起光源72の光軸と当該発光装置64からの射出光の光軸とが同一となるように発光透過部132bを形成したが、これに限定されることなく、励起光透過部132aに対して発光透過部132bをずらして形成してもよいし、対向する面ではなく、一方を側面に形成することとしてもよい。尚、励起光透過部132aと発光透過部132bを異なる面に対向するように配置させ、一方の面側から見たときに少なくとも一部が重なるように配置することで、励起光透過部132aを透過した励起光光軸近傍の高出力な励起光を吸収する蛍光体131群からの発光光の多くを発光透過部132bより射出することができ、これにより当該発光装置64の発光効率を上げることができるため好適である。
又、図7に示すように、励起光源72からの励起光を入射する励起光透過部132aと、蛍光体131が発する波長帯域光を射出する発光透過部132bとを同一として形成することもできる。尚、この透過部132には前述したダイクロイック層139a,139bは形成されていない。そして、この発光装置64の励起光源72は、透過部132を介して冷媒133中の蛍光体131に励起光を照射できるように配置されている。
尚、励起光源72は、レンズやミラーなどから成る光学系を介して透過部132に照射することのできる位置に配置されればよい。例えば、図示したように、発光装置64の出射面側斜め方向に配置してもよく、発光装置64の光軸と励起光源72の光軸が同一となるように配置すると共に、励起光源72と集光レンズ群148との間に、励起光を透過し蛍光体131が発する波長帯域光を反射するダイクロイックミラー140を配置してもよい。又、発光装置64の出射面側に配置される場合に限定されることもない。
このように、励起光源72からの励起光を入射する透過部132と、蛍光体131が発する波長帯域光を射出する透過部132を同一として、ケース130の一方の面に備えることができるため、発光装置64の設計自由度を向上することができる。
又、光源装置63を構成する複数個の発光装置64のうちの所定の発光装置64の冷媒133中に、蛍光体131を含有させずに、照射される波長帯域光に拡散効果を付与する光学物質としての光拡散物質を含有させることもある。具体的には、この光源装置63は、三個の発光装置64から構成され、二個の発光装置64が青色励起光源72を備える赤色発光装置64R及び緑色発光装置64Gであり、一個の発光装置64が青色波長帯域光を射出する光源を備えて冷媒133中に光拡散物質を分散するように含有した青色発光装置64Bとされるものである。
つまり、この青色発光装置64Bは、前述の励起光源72と同様に配置される光源を青色の波長帯域光を射出する発光ダイオードやレーザー発光器として、当該光源からの青色光を光拡散物質によって拡散して光を射出し、この光をそのまま利用することができるものである。尚、この光拡散物質を含む青色発光装置64Bは、図5乃至図7で示した発光装置64と同様の構成とされるものである。但し、励起光透過部132a及び発光透過部132bにはダイクロイック層139a,139bは形成されていない。
そして、光源から青色の波長帯域光が冷媒133中の光拡散物質に照射されると、この光拡散物質は、当該光拡散物質に入射した光を、拡散光として射出する。したがって、このように光拡散物質を含有した冷媒133を有する発光装置64においては、光源からの光が拡散された青色拡散光として集光光学系を介して導光装置75に入射されることとなる。
このように、光源から射出される光を拡散させて、当該発光装置64も一つの単色光源として利用することができるため、比較的高価な蛍光体131の使用量を低減することができ、安価な光源装置63及びこの光源装置63を備えたプロジェクタ10を提供することができる。
そして、光源装置63を、青色光を励起光とする当該励起光源72を備えて冷媒133中に赤色蛍光体131を配置させた赤色発光装置64Rと、冷媒133中に緑色蛍光体131を含有させた緑色発光装置64Gと、この赤色及び緑色発光装置64R,64Gに備えられる励起光源72と同一仕様の光源を備えて冷媒133中に光の拡散効果を付与する光拡散物質が含有されている青色発光装置64Bと、から構成することにより、前述と同様に、各発光装置64から赤色、緑色及び青色の波長帯域光を順次生成し、DMD等に入射させることで、カラー画像をスクリーンに投影することができると共に、各発光装置64の発光効率の低下を抑制し、長期間に渡って性能を維持することができる光源装置63及びプロジェクタ10を提供することができる。尚、光拡散物質の青色光の光透過率が非常に高く、青色の光源光を拡散して射出するにあたり、光拡散物質が冷却を要さないほど昇温しない場合は、ケース130の代わりに光拡散板でも構わない。
尚、青色発光装置64Bには青色の波長帯域光を射出する光源を用いたが、赤色及び緑色発光装置64R,64Gに当該青色光源を励起光源72として用いずに、夫々異なる波長帯域光を射出する励起光源72を備え付けることもできる。例えば、赤色発光装置64Rには、紫外光を射出する励起光源72を備え付け、緑色発光装置64Gには、紫色の波長帯域光を射出する励起光源72を備え付けることもできる。
又、上記実施例の発光装置64は、透過部132を数センチメートル程度としてプロジェクタ10に組み込むこととしたが、プロジェクタ10に実装する場合に限られることなく、露光装置などの様々な機器に実装して用いることができる。そして、この発光装置64は、赤色、緑色及び青色を組み合わせて用いることに限定されるものでもなく、単色を発光する発光装置64を照明装置に組み込んで、多数の単色発光装置64から構成されるイルミネーション照明装置や単色のスポットライトを照射可能な照明装置、更には面光源としての照明装置、液晶パネルのバックライトとしての照明装置等種々の照明装置や表示装置に実装して用いることもできる。
そして、発光装置64は、単一の発光装置64によって複数種類の波長帯域光を生成可能とする光源装置63として構成されることもある。具体的には、この光源装置63としての発光装置64は、冷媒133中に異なる波長帯域光を発光する複数種類の蛍光体131として赤色の波長帯域光を発光する赤色蛍光体131、緑色の波長帯域光を発光する緑色蛍光体131、青色の波長帯域光を発光する青色蛍光体131が含有され、冷媒133を循環させることで赤色、緑色及び青色の波長帯域光が様々に組み合わされた合成光を無作為に射出可能に構成されているものである。
又、励起光源72を青色の波長帯域光を射出する発光ダイオード又はレーザー発光器とすると共に、青色蛍光体131に代えて、励起光源72からの光を拡散させる光拡散物質を含有させれば、光拡散物質においては励起光源72を光源として、励起光源72からの青色の波長帯域光をそのまま拡散して出射させ、赤色及び緑色蛍光体131からは、赤色及び緑色の波長帯域光に変換された光を出射させることができる。これにより、発光装置64からは、赤色、緑色及び青色の波長帯域光が様々に組み合わされた合成光を無作為に射出することができる。
このように、発光装置64単体で複数種類の波長帯域光を生成可能な光源装置63として構成することで、様々な組合せから成る異なる波長帯域光を無作為に射出することができるため、幻想的な照明効果を得られる照明装置としての光源装置63に用いることができる。
そして、本発明は、以上の実施例に限定されるものでなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で自由に変更、改良が可能である。例えば、この発光装置64は、冷却器137を備える場合に限定されることなく、熱伝導性の高い銅やアルミニウム等から形成される循環水管138からの放熱によって、冷媒133を冷却させることもできる。尚、この場合、循環水管138は、長く形成すると共に外面に冷却ファンからの送風を噴き当てるなどすることによって、冷却効率を向上させることができるため、好適である。
又、冷却器137に送風する送風機は、プロジェクタ10等の機器に配置される冷却ファンとする場合に限るものでもなく、各冷却器137に個別に装着することとしてもよい。更に、冷媒133を容易に出し入れすることのできるように、循環水路にはリザーバータンクを設けることもある。
10 プロジェクタ 11 上面板
12 前面板 13 背面板
14 右側板 15 左側板
17 排気孔 18 吸気孔
19 レンズカバー 20 各種端子
21 入出力コネクタ部 22 入出力インターフェース
23 画像変換部 24 表示エンコーダ
25 ビデオRAM 26 表示駆動部
31 画像圧縮伸長部 32 メモリカード
35 Ir受信部 36 Ir処理部
37 キー/インジケータ部 38 制御部
41 電源制御回路 43 冷却ファン駆動制御回路
45 レンズモータ 47 音声処理部
48 スピーカ 51 表示素子
53 表示素子放熱板 61 光源側光学系
62 投影側光学系 63 光源装置
64 発光装置 64R 赤色発光装置
64G 緑色発光装置 64B 青色発光装置
72 励起光源 74 反射ミラー
75 導光装置 77 光学ユニットブロック
78 照明側ブロック 79 画像生成ブロック
80 投影側ブロック 83 集光レンズ群
84 照射ミラー 86 光学系制御基板
93 固定レンズ群 97 可動レンズ群
101 光源用電源回路ブロック 102 電源制御回路基板
103 制御回路基板 110 ブロア
111 吸込み口 113 吐出口
114 排気温低減装置 120 区画用隔壁
121 吸気側空間室 122 排気側空間室
130 ケース 131 蛍光体
132 透過部 132a 励起光透過部
132b 発光透過部 133 冷媒
134 反射層 136 ポンプ
137 冷却器 138 循環水管
139a ダイクロイック層 139b ダイクロイック層
140 ダイクロイックミラー 141 ダイクロイックミラー
141a 第一ダイクロイックミラー 141b 第二ダイクロイックミラー
148 集光レンズ群 148a 第一集光レンズ群
148b 第二集光レンズ群 148c 第三集光レンズ群
163 補助集光レンズ 163a 第一補助集光レンズ
163b 第二補助集光レンズ 164 集光レンズ

Claims (10)

  1. 励起光を吸収することにより所定の波長帯域光を発光する蛍光体と、
    前記蛍光体を含有した冷媒と、
    透過部を備えるケースと、
    前記冷媒を循環させるポンプと、
    前記ケース及び前記ポンプと接続される循環水路と、
    前記冷媒中の蛍光体に励起光を照射する励起光源と、を備え、
    前記透過部は、少なくとも前記励起光源からの光を入射するか、もしくは前記蛍光体が発する波長帯域光を射出するかの、何れかができるように配置され、
    前記冷媒が前記ポンプによって循環されるように構成されていることを特徴とする発光装置。
  2. 前記透過部を複数有し、前記励起光源からの励起光を入射する透過部と、前記蛍光体が発する波長帯域光を射出する透過部とが、前記ケースの異なる面に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記励起光源からの励起光を入射する透過部には、前記励起光を透過し、且つ、前記蛍光体が発する波長帯域光を反射するダイクロイック層が形成され、前記蛍光体が発する波長帯域光を射出する透過部には、前記励起光を反射し、且つ、前記蛍光体が発する波長帯域光を透過するダイクロイック層が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
  4. 前記励起光源からの励起光を入射する透過部と、前記蛍光体が発する波長帯域光を射出する透過部とが同一であることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  5. 前記ケースの透過部を除く内面に反射層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の発光装置。
  6. 前記冷媒を冷却する冷却器を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の発光装置。
  7. 各々波長帯域の異なる光を発光する少なくとも三個の発光装置を有し、各発光装置の光軸をダイクロイックミラーで同一の光軸とし、前記発光装置の少なくとも一個が請求項1乃至請求項6の何れかに記載の発光装置であることを特徴とする光源装置。
  8. 前記励起光源が発光ダイオード又はレーザー発光器とされた発光装置を三個備え、該三個の発光装置が、前記冷媒に赤色の波長帯域光を発光する蛍光体が含有された発光装置と、前記冷媒に緑色の波長帯域光を発光する蛍光体が含有された発光装置と、前記冷媒に青色の波長帯域光を発光する蛍光体が含有された発光装置とされていることを特徴とする請求項7に記載の光源装置。
  9. 三個の発光装置の内の二個の発光装置は、前記励起光源が青色の波長帯域光を射出する発光ダイオード又はレーザー発光器であり、前記冷媒に赤色の波長帯域光を発光する蛍光体が含有された発光装置と、前記冷媒に緑色の波長帯域光を発光する蛍光体が含有された発光装置とされ、三個の発光装置の内の一個の発光装置は、光を拡散させる光拡散物質と、前記光拡散物質を含有した冷媒と、透過部を備えるケースと、前記冷媒を循環させるポンプと、前記ケース及び前記ポンプと接続される循環水路と、前記冷媒中の前記光拡散物質に青色の波長帯域光を照射する光源と、を備え、前記透過部は、少なくとも前記光源からの光を入射するか、もしくは前記蛍光体からの光を射出するかの何れかができるように配置され、前記冷媒が前記ポンプによって循環されるように構成されている発光装置とされていることを特徴とする請求項7に記載の光源装置。
  10. 光源装置と、表示素子と、冷却ファンと、前記光源装置からの光を前記表示素子に導光する光源側光学系と、前記表示素子から射出された画像をスクリーンに投影する投影側光学系と、前記光源装置や表示素子を制御するプロジェクタ制御手段と、を備え、
    前記光源装置が請求項7乃至請求項9の何れかに記載の光源装置であることを特徴とするプロジェクタ。
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