JP4273968B2 - 車両ステアリング用伸縮軸 - Google Patents

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Description

本発明は、車両ステアリング用伸縮軸に関する。
従来、自動車の操舵機構部では、自動車が走行する際に発生する軸方向の変位を吸収し、ステアリングホイール上にその変位や振動を伝えないために雄軸と雌軸とをスプライン嵌合した伸縮軸を操舵機構部の一部に使用している。伸縮軸にはスプライン部のガタ音を低減することと、ステアリングホイール上のガタ感を低減することと、軸方向摺動時における摺動抵抗を低減することが要求される。
このようなことから、伸縮軸の雄軸のスプライン部に対して、ナイロン膜をコーティングし、さらに摺動部にグリースを塗布し、金属騒音、金属打音等を吸収または緩和すると共に摺動抵抗の低減と回転方向ガタの低減を行ってきた。この場合、ナイロン膜を形成する工程としてはシャフトの洗浄→プライマー塗布→加熱→ナイロン粉末コート→粗切削→仕上げ切削→雌軸との選択嵌合が行われている。最終の切削加工は、既に加工済みの雌軸の精度に合わせてダイスを選択して加工を行っている。
しかしながら、伸縮軸の摺動荷重を最小に抑えつつガタをも最小に抑えることが必要である為、最終の切削加工ではオーバーピン径サイズが数ミクロンづつ異なるダイスを雌軸にあわせて選び出し加工することを余儀なくされ、加工コストの高騰を招来してしまう。また、使用経過によりナイロン膜の摩耗が進展して回転方向ガタが大きくなる。
また、エンジンルーム内の高温にさらされる条件下では、ナイロン膜は体積変化し、摺動抵抗が著しく高くなったり、磨耗が著しく促進されたりするため、回転方向ガタが大きくなる。
したがって、自動車用操舵軸に使用される伸縮軸において、回転方向ガタによる異音の発生と操舵感の悪化を長期に亘って抑制できる構造を簡単かつ安価に提供したいといった要望がある。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであって、安定した摺動荷重を実現すると共に、回転方向ガタ付きを確実に防止して、高剛性の状態でトルクを伝達できる車両ステアリング用伸縮軸を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る車両ステアリング用伸縮軸は、車両のステアリングシャフトに組込み、雄軸と雌軸をトルク伝達可能に且つ相対移動可能に嵌合した車両ステアリング用伸縮軸において、
前記雄軸の外周面と前記雌軸の内周面とに形成された対となる第1の軸方向溝から成る第1介装部と、該第1介装部に配置され前記雄軸と前記雌軸との軸方向相対移動の際には転動する球状体と、前記第1介装部において前記球状体径方向に隣接して配置され、回転の際には前記球状体を拘束し、非回転の際には前記球状体を介して前記雄軸と前記雌軸とに予圧を与える弾性体とからなる第1のトルク伝達装置と、
前記第1のトルク伝達装置とは周方向に異なる位置に配置されており、前記雄軸の外周面と前記雌軸の内周面とに形成された対となる第2の軸方向溝から成る第2介装部と、該第2介装部において前記雄軸と前記雌軸の軸方向に平行に配置され前記雄軸と前記雌軸との軸方向相対移動の際には摺動し、回転の際にはトルクを伝達する円柱体とからなる第2のトルク伝達装置とを具備することを特徴とする。
また、本発明に係る車両ステアリング用伸縮軸では、前記第1介装部の前記第1の軸方向溝と前記第2介装部の前記第2の軸方向溝とは、周方向の異なる位置にそれぞれ複数対形成されており、周方向に交互に配置されていることが好ましい。
トルク非伝達時には、本願車両ステアリング用伸縮軸は、第1トルク伝達装置と第2トルク伝達装置を用い、弾性体により、前記球状体前記円柱体を雌軸に対してガタ付きのない程度に予圧しているため、雄軸と雌軸の間のガタ付きを確実に防止することができると共に、ガタ付きのない安定した摺動荷重で雄軸と雌軸とを軸方向に摺動することができる。
一方、トルク伝達時には、本願車両ステアリング用伸縮軸は、弾性体により前記球状体前記円柱体を周方向に拘束できるようになっているため、雄軸と雌軸の間の回転方向ガタ付きを確実に防止して、高剛性の状態でトルクを伝達することができる。
また、本発明に係る車両ステアリング用伸縮軸では、前記弾性体は、板バネからなることが好ましい。
また、本発明に係る車両ステアリング用伸縮軸では、前記第1および第2の軸方向溝のいずれか一方は、深さ方向に浅い部分と深い部分とを有し、
前記溝の浅い部分は、曲面形状に形成してある一方、前記溝の深い部分は、平面形状に形成してあり、
前記浅い部分と深い部分を有する軸方向溝に介装される、前記球状体又は前記円柱体は、その曲面部と平面部との境界点の近傍で接触することが好ましい。
また、本発明に係る車両ステアリング用伸縮軸では、前記第1及び第2の軸方向溝は、それぞれ深さ方向に浅い部分と深い部分とを有し、
前記溝の浅い部分は、曲面形状に形成してある一方、前記溝の深い部分は、平面形状に形成してあり、
前記球状体及び前記円柱体は、それぞれ対応する曲面部と平面部との境界点の近傍で接触することが好ましい。
また、本発明に係る車両ステアリング用伸縮軸では、予圧機能をもつ前記弾性体は、前記球状体とある一定の接触角を持って接触し、前記雄軸または前記雌軸にトルクが入力されていない時には、径方向および周方向に予圧荷重を発生させ、前記雄軸または前記雌軸にトルクが入力された時には、周方向に予圧荷重を発生させることが好ましい。
また、本発明に係る車両ステアリング用伸縮軸では、前記第1のトルク伝達装置は、周方向に120度間隔で等配した3対の前記軸方向溝に配置され、これら3対の前記軸方向溝の間に、それぞれ前記第2のトルク伝達装置を配置していることが好ましい。
また、本発明に係る車両ステアリング用伸縮軸では、前記第2のトルク伝達装置は、前記3対の前記軸方向溝の間において、周方向中央部にそれぞれ配置されていることが好ましい。
また、本発明に係る車両ステアリング用伸縮軸では、前記雄軸と、前記雌軸との間に、前記第1のトルク伝達装置と前記第2のトルク伝達装置を配置した車両ステアリング用伸縮軸において、前記球状体を転動自在に保持する球状体用の保持器を配置したことが好ましい。
また、本発明に係る車両ステアリング用伸縮軸では、前記保持器は、前記雄軸および前記雌軸の軸方向に延在する長孔又は複数個の丸孔を有し、前記球状体は、前記長孔又は前記複数個の丸孔に配置されることが好ましい。
また、本発明に係る車両ステアリング用伸縮軸では、前記保持器は、円筒形状を有し、前記雄軸および前記雌軸の軸方向に延在する長孔又は複数個の丸孔を有し、前記球状体は、前記長孔又は前記複数個の丸孔に配置されることが好ましい。
また、本発明に係る車両ステアリング用伸縮軸では、前記円筒形状の前記保持器は、前記円柱体との干渉を回避するための干渉回避用長孔又は端部が開口した干渉回避用オープンスリットを有していることが好ましい。
また、本発明に係る車両ステアリング用伸縮軸では、前記円柱体との干渉を回避するための前記干渉回避用長孔又は前記オープンスリットの全長は、前記球状体を保持するための前記長孔又は前記複数個の丸孔列の全長よりも長いことが好ましい。
以下、本発明の実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸を図面を参照しつつ説明する。
図36は、本発明の実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸を適用した自動車の操舵機構部の側面図である。
図36において、車体側のメンバ100にアッパブラケット101とロアブラケット102とを介して取り付けられたアッパステアリングシャフト部120(ステアリングコラム103と、ステアリングコラム103に回転自在に保持されたスアリングシャフト104を含む)と、ステアリングシャフト104の上端に装着されたステアリングホイール105と、ステアリングシャフト104の下端にユニバーサルジョイント106を介して連結されたロアステアリングシャフト部107と、ロアステアリングシャフト部107に操舵軸継手108を介して連結されたピニオンシャフト109と、ピニオンシャフト109に連結したステアリングラック軸112と、このステアリングラック軸112を支持して車体の別のフレーム110に弾性体111を介して固定されたステアリングラック支持部材113とから操舵機構部が構成されている。
ここで、アッパステアリングシャフト部120とロアステアリングシャフト部107が本発明の実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸(以後、伸縮軸と記す)を用いている。ロアステアリングシャフト部107は、雄軸と雌軸とを嵌合したものであるが、このようなロアステアリングシャフト部107には自動車が走行する際に発生する軸方向の変位を吸収し、ステアリングホイール105上にその変位や振動を伝えない性能が要求される。このような性能は、車体がサブフレーム構造となっていて、操舵機構上部を固定するメンバ100とステアリングラック支持部材113が固定されているフレーム110が別体となっておりステアリングラック支持部材113がゴムなどの弾性体111を介してフレーム110に締結固定されている構造の場合に要求される。また、その他のケースとして操舵軸継手108をピニオンシャフト109に締結する際に作業者が、伸縮軸をいったん縮めてからピニオンシャフト109に嵌合させ締結させるため伸縮機能が必要とされる場合がある。さらに、操舵機構の上部にあるアッパステアリングシャフト部120も、雄軸と雌軸とを嵌合したものであるが、このようなアッパステアリングシャフト部120には、運転者が自動車を運転するのに最適なポジションを得るためにステアリングホイール105の位置を軸方向に移動し、その位置を調整する機能が要求されるため、軸方向に伸縮する機能が要求される。前述のすべての場合において、伸縮軸には嵌合部のガタ音を低減することと、ステアリングホイール105上のガタ感を低減することと、軸方向摺動時における摺動抵抗を低減することが要求される。
(第1実施の形態)
図1Aは、本発明の第1実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の側面図であり、図1Bは、その斜視図である。図2は、図1AのA−A線に沿った横断面図である。図3は、図1に示した伸縮軸の雄軸と雌軸を分離した状態の斜視図である。図4A、図4Bは、夫々、板バネの実施例の平面図であり、図4Cは、図1に示した車両ステアリング用伸縮軸の分解斜視図であり、図5は、本第1実施の形態にかかる車両ステアリング用伸縮軸のストロークと摺動荷重との関係を示すグラフである。
図1に示すように、車両ステアリング用伸縮軸(以後、伸縮軸と記す)は、相互に回転不能に且つ摺動自在に嵌合した雄軸1と雌軸2とからなる。
図2に示すように、雄軸1の外周面には、周方向に120度間隔で等配した3個の略円弧状の軸方向溝3、4、4が延在して形成してある。これに対応して雌軸2の内周面にも、周方向に120度間隔で等配した3個の略円弧状の軸方向溝5、6、6が延在して形成してある。軸方向溝3、5で第1介装部が、軸方向溝4、6;4,6で第2介装部が形成されている。
雄軸1の断面略円弧状の軸方向溝3と、雌軸2の断面略円弧状の軸方向溝5との間に、予圧用の断面略M字形状の弾性体として後述する板バネ9が設けてあり、板バネ9の中央凹部と軸方向溝5との間に複数個の第1トルク伝達部材として剛体の球状体7が転動自在に介装されて第1のトルク伝達装置が構成されている。こうして、球状体7は雄軸1と雌軸2との軸方向に相対移動の際には転動し、回転の際には板バネ9に拘束されてトルクを伝達する。
雄軸1の2個の断面略円弧状若しくはゴシックアーチ状の軸方向溝4、4と、雌軸2の2個の断面略円弧状若しくはゴシックアーチ状の軸方向溝6、6との間に、夫々、雄軸1と雌軸2との軸方向の相対移動を許し、回転の際にはトルクを伝達するための第2トルク伝達部材として円柱体8が摺動自在に介装されて第2のトルク伝達装置が構成されている。
雄軸1の軸方向溝3の両側には、溝部3b、3bが溝3に平行して軸方向に延在して形成され、軸方向溝3と溝部3b、3bとの間に段部3a、3aが形成されている。板バネ9は断面略M字形状で、その両端部がそれぞれ溝部3b,3bの底部にまで延び、先端部が段部3a、3aをそれぞれ挟み込むように接触している。このようにして、板バネ9の凹部9c、9cで雄軸1の軸方向溝3の両側の段部3a、3aに係止され、トルク伝達時、板バネ9全体が周方向に移動できないようになっている。
板バネ9は、トルク非伝達時には、球状体7と円柱体8、8のそれぞれを雌軸2に対してガタ付きのない程度に予圧する一方、トルク伝達時には、弾性変形して球状体7を雄軸1と雌軸2の間で周方向に拘束する働きをするようになっている。
なお、図4Cに示すように、2個の円柱体8と板バネ9の両端部が位置する雄軸1の部位には、2個の周方向溝10が形成してある。また、図4Aに示すように、板バネ9の軸方向の両端部には、突起9aが形成してある。図3に示すように、2個の周方向溝10に、2個の止め輪11をそれぞれ嵌め合わせ、2個の円柱体8を軸方向に固定していると共に、板バネ9の突起9aを止め輪11の内周で係止している。板バネ9の軸方向の両端部に形成した突起は、図4Bに符号9bで示すような形状であってもよい。
複数個の球状体7は、保持器12により保持してあり、球状体7と保持器12は、摺動時、止め輪11により、軸方向の移動を規制されるようになっている。
以上のように構成した伸縮軸では、雄軸1と雌軸2の間に球状体7と円柱体8を介装し、板バネ9により、球状体7と円柱体8とを雌軸2に対してガタ付きのない程度に予圧してあるため、トルク非伝達時は、雄軸1と雌軸2の間のガタ付きを確実に防止することができると共に、雄軸1と雌軸2は軸方向に相対移動する際には、ガタ付きのない安定した摺動荷重で摺動することができる。
なお、従来技術のように摺動面が純粋な滑りによるものであれば、ガタつき防止のための予圧荷重をある程度の荷重で留めておくことしかできなかった。それは、摺動荷重は、摩擦係数に予圧荷重を乗じたものであり、ガタつき防止や伸縮軸の剛性を向上させたいと願って予圧荷重を上げてしまうと摺動荷重が増大してしまうという悪循環に陥ってしまっていたのである。
その点、本実施の形態では一部に転がりによる機構を採用しているために著しい摺動荷重の増大を招くことなく予圧荷重を上げることができた。これにより、従来なし得なかったガタつきの防止と剛性の向上を摺動荷重の増大を招くことなく達成することができた。
本実施形態において、トルク伝達時には、板バネ9が弾性変形して球状体7を雄軸1と雌軸2の間で周方向に拘束すると共に、雄軸1と雌軸2の間に介装されている2列の円柱体8が主なトルク伝達の役割を果たす。
例えば、雄軸1からトルクが入力された場合、初期の段階では、板バネ9の予圧がかかっているため、ガタ付きはなく、板バネ9がトルクに対する反力を発生させてトルクを伝達する。この時は、雄軸1・板バネ9・球状体7・雌軸2間のトルク伝達荷重と、雄軸1・円柱体8・雌軸2間のトルク伝達荷重がつりあった状態で全体的なトルク伝達がされる。
さらにトルクが増大していくと、円柱体8を介した雄軸1、雌軸2の回転方向のすきまの方が、球状体7を介した雄軸1・板バネ9・球状体7・雌軸2間のすきまより小さい設定としてあるため、円柱体8の方が球状体7より反力を強く受け、円柱体8が主にトルクを雌軸2に伝える。そのため、雄軸1と雌軸2の回転方向ガタを確実に防止するとともに、高剛性の状態でトルクを伝達することができる。
なお、球状体7は剛体のボールが好ましい。また剛体の円柱体8はニードルローラが好ましい。
円柱体(以後、ニードルローラと記す)8は、線接触でその荷重を受けるため、点接触で荷重を受けるボールよりも接触圧を低く抑えることができるなど、さまざまな効果がある。したがって、全列をボール転がり構造とした場合よりも下記の項目が優れている。
・摺動部での減衰能効果が、ボール転がり構造に比べて大きい。よって振動吸収性能が高い。
・同じトルクを伝達するならば、ニードルローラの方が接触圧を低く抑えることができるため、軸方向の長さを短くできスペースを有効に使うことができる。
・同じトルクを伝達するならば、ニードルローラの方が接触圧を低く抑えることができるため、熱処理等によって雌軸の軸方向溝表面を硬化させるための追加工程が不要である。
・部品点数を少なくすることができる。
・組立性をよくすることができる。
・組立コストを抑えることができる。
このようにニードルローラ8は、雄軸1と雌軸2の間のトルク伝達のためのキーの役割をするとともに、雌軸2の内周面とすべり接触する。ニードルローラの使用が従来のスプライン嵌合と比較して、優れている点は下記のとおりである。
・ニードルローラは大量生産品であり、非常に低コストである。
・ニードルローラは熱処理後、研磨されているので、表面硬度が高く、耐摩耗性に優れている。
・ニードルローラは研磨されているので、表面粗さがきめ細かく摺動時の摩擦係数が低いため、摺動荷重を低く抑えることができる。
・使用条件に応じて、ニードルローラの長さや配置を変えることができるため、設計思想を変えること無く、さまざまなアプリケーションに対応することができる。
・使用条件によっては、摺動時の摩擦係数をさらに下げなければならない場合がある、この時ニードルローラーだけに表面処理をすればその摺動特性を変えることができるため、設計思想を変えること無く、さまざまなアプリケーションに対応することができる。
・ニードルローラの外径違い品を安価に数ミクロン単位で製造することができるため、ニードルローラ径を選択することによって雄軸・ニードルローラ・雌軸間のすきまを最小限に抑えることができる。よって軸の捩り方向の剛性を向上させることが容易である。
一方、球状体(以後、ボールと記す)7を部分的に採用したという点では、全列ニードルローラでかつ、全列が摺動する構造と比較して、下記の項目が優れている。
・ボールは摩擦抵抗が低いため、摺動荷重を低く抑えられる。
・ボールの使用により予圧荷重を高くすることができ、長期にわたるガタつきの防止と高剛性が同時に得られる。
図5は、本第1実施の形態にかかる車両ステアリング用伸縮軸のストロークと摺動荷重の関係を示すグラフである。図中、ボール転がりを用いた車両ステアリング用伸縮軸のストロークと摺動荷重の関係を比較として示している。これにより、本第1実施の形態にかかる車両ステアリング用伸縮軸が、摺動荷重の変動を抑制でき、滑らかな摺動特性を有していることが分かる。
また、本第1実施の形態によれば、図5に示すように、トルク全域に亘って摺動荷重の変動が小さいということが非常に有利な点として挙げられる。例えば、ドイツ特許公開DE3730393A1号公報に開示されているいかなる構造においても、周方向のガタを無くし、高い周方向剛性を得ようとすると高い予圧荷重を与えなければならず、ボールが転がる周期で摺動荷重に変動が生じてしまう。これが、ステアリング用軸としては好ましくない操舵感を生み出してしまうという不利な点がある。それとは違い、本第1実施の形態では、非常に摺動特性の良いニードルローラ8をボール7と複合的に使用しているため、摺動荷重の上昇を抑えつつボール7の転がりによるトルク変動を抑えることが出来る。
また、ドイツ特許公開DE3730393A1号公報の構成で径方向(軸直角方向)の高剛性を確保しようとするとボールを介装している長さを長く取らなければならず、スペース上の制限があり不利である。かつ、この公報の構成の場合、介装しているボールを中心に雄軸が径方向に倒れやすく、この特性もステアリング用軸としては好ましくない操舵感を生み出してしまうという不利な点がある。本第1実施の形態では、ニードルローラ8を、ボール7が往復運動する範囲の全域に亘って介装しているため、径方向の剛性を高いレベルで確保することができる。
(参考例)
図6は、本発明の参考例に係る車両ステアリング用伸縮軸の横断面図である。
参考例が、上記本発明の第1実施の形態と異なるところは、第1実施の形態では第1トルク伝達部材として剛体の球状体7を用いているのに対し、本参考例では、第1トルク伝達部材として剛体の円柱体14を転動自在に介装してある点にある。
本参考例において、雌軸2には底部が、平坦面に形成してある軸方向溝13が設けてあり、複数個の円柱体14が、その軸方向を雄軸1及び雌軸2の延びる方向に直交する方向に設定してあり、保持器15により保持してある。その他の構成等は、上述した第1実施の形態と同様である。
参考例の場合も、第1実施の形態と同様の特徴が得られ、ガタつきの防止は勿論のこと、さらなる捩り剛性と耐久性の向上を目指す場合に有効である。球状体7が点接触で荷重を受けるのに対し、円柱体14は線接触で荷重を受ける(正確には、球状体も円柱体も完全な剛体ではないので、球状体が円または楕円、円柱体は長円の接触面となる)。つまり、第1実施の形態における球状体7よりも円柱体14の方が高い荷重を受けることができる。よって、円柱体14にかける予圧荷重をより高くできるという効果があり、ひいては第1実施の形態よりも伸縮軸全体の捩り方向剛性を向上させることができる。円柱体14はニードルローラが好ましい。
(第実施の形態)
図7は、本発明の第実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の分解斜視図である。図8は、図7に示した保持器の斜視図である。
上述した第1実施の形態(図3及び図4)では、保持器12は、雄軸1と雌軸2との間に配置してあり、軸方向に延在するする複数の貫通孔を有し、第1トルク伝達部材として例えば球状体7を保持している。雄軸1と雌軸2が相対移動したとき、保持器12もそれに応じて移動する。
しかしながら、複数の球状体7は、夫々、複数の貫通孔に収納してあるため、速度差を生じて、摺動抵抗が安定しない可能性がある。
そこで、本第実施の形態では、摺動抵抗を安定させることを目的として、図7及び図8に示すように、保持器12に、複数の球状体を全体的に収納する1個の長孔12aが形成してある。これは、限られたスペースで保持器12に柱を設けると、使用する球状体7の個数が少なくなるからであり、また、保持器12を用いなければ、球状体7の個数は多く収納することはできるが、バラバラになってしまうからである。
本第実施の形態によると、保持器12は、軸方向に延在する1個の長孔12aにより、球状体7の速度差を許容できるようになるため、摺動抵抗を安定させることができる。また、保持器12の柱がなくなり、その分球状体7の個数を増やせるため、1個あたりの球状体7の接触圧を下げることができる。
(第実施の形態)
図9は、本発明の第1実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の横断面図である。図10は、本発明の第実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の横断面図である。図11は、図10に示した保持器の斜視図である。
上述した第1実施の形態(図3及び図4)では、保持器12は、雄軸1と雌軸2との間に配置してあり、複数の貫通孔を有し、球状体7を保持している。保持器12は、雄軸1と雌軸2が相対移動したとき、それに応じて移動すると共に、この軸方向の移動は、雄軸1の止め輪11によって規制してある。
しかしながら、図3、図4、及び図9に示すように、保持器12は、その端面が単なる切断面であることから、移動する時、その端面が止め輪11に当接せず、軸方向の移動を止め輪11によって規制できないといった虞がある。
そこで、本第実施の形態では、保持器12を止め輪11に確実に当接させることを目的として、図10及び図11に示すように、保持器12の端部に、舌片12bが一体に設けてある。なお、舌片12bは、図示した形状に限定されるものではない。
このように、保持器12は、その端部に、大きく拡がった舌片12bを一体に備えている。従って、保持器12は、移動する時、その端面の舌片12bが止め輪11に確実に当接することから、軸方向の移動を止め輪11によって確実に規制することができ、保持器12の破損を防止することができる。
(第実施の形態)
〈第実施の形態の第1実施例〉
図12は、本発明の第実施の形態の第1実施例に係るカルダン軸継手付き車両ステアリング用伸縮軸の縦断面図である。図13A〜図13Eは、夫々、第1実施例に係る雌軸の例を示す図である。図14は、第1実施例に係る雌軸の例を示す図である。図15A〜図15Eは、夫々、第1実施例に係る雄軸の例を示す図である。
図12に示すように、第1実施例では、ステアリング用中間軸として、雄軸1は、ステアリングホイール側のカルダン軸継手20のヨーク21に連結してあり、雌軸2は、ステアリングギヤ側のカルダン軸継手22のヨーク23に連結してある。なお、止め輪11に代えて、ストッパープレート11aを用いている。その他の構成・作用は、上述した実施の形態と同様である。
ステアリングホイール側とステアリングギヤ側の取り付けが逆であっても良い。
次に、図13A〜図13E、及び図14に、ステアリング用軸としての雌軸2の例を示す。
図13A、図13Bの例は、雌軸2とヨーク23とのサブ組立状態であり、雌軸2の内径部分にヨーク23を嵌合させて、溶接組立してある。雌軸2は、ヨーク23を嵌合した大径円筒部と、軸方向溝5,6を内面に形成した小径円筒部とから構成してある。
図13Cの例は、サブ組立状態の別の例であり、雌軸2とヨーク23を嵌合させて、溶接組立してある。雌軸2には、軸方向溝5,6が全長に亘って形成してある。
図13Dの例は、サブ組立状態の別の例であり、雌軸2の端部に形成したセレーション部を、ヨーク23に嵌合させ、その後、雌軸2の最端部を加締めて結合している。
図13Eの例は、サブ組立相当の別の例であり、雌軸2とヨーク23が冷間成形などにより一体に成形してある。
図14の例は、サブ組立相当の別の例であり、雌軸2は、シャフト部24と一体的に構成してあり、このシャフト部24は、その端部に、ボルト締結タイプのヨーク(図示略)を嵌合するためのセレーションを有している。
次に、図15A〜図15Eに、ステアリング用中間軸としての雄軸1の例を示す。
図15Aの例では、雄軸1とヨーク21とのサブ組立状態であり、雄軸1は、ヨーク21と嵌合した後、溶接加工してある。雄軸1はストッパープレート11aが嵌合する段部10aを有している。
図15Bの例は、雄軸1とヨーク21とのサブ組立状態であり、雄軸1は、ヨーク21と嵌合した後、溶接加工してある。雄軸1には、軸方向溝3,4が全長に亘って形成してある。
図15Cの例は、サブ組立相当の別の例であり、雄軸1とヨーク21が冷間成形などにより一体に成形してある。
図15Dの例は、雄軸1とヨーク21のサブ組立状態であり、雄軸1は、端部に形成したセレーション部をヨーク21に嵌合させ、その後、雄軸1の最端部を加締めてヨーク21に結合している。
図15Eの例は、雄軸1とヨーク21のサブ組立状態であり、雄軸1は、端部をヨーク21に嵌合させ、その後、雄軸1の最端部を加締めてユーク21に結合している。雄軸1には、軸方向溝3,4が全長に亘って形成してある。
〈第実施の形態の第2実施例〉
図16は、本発明の第実施の形態の第2実施例に係る車両ステアリング用伸縮軸の縦断面図である。図17は、図16に示した雌軸の縦断面図である。なお、図15A〜図15Eは、夫々、第2実施例に係る雄軸の例を示す図でもある。
図16及び図17に示すように、第2実施例では、ステアリング用メインシャフトとして、雌軸2は、シャフト部25と一体的に構成してあり、このシャフト部25は、その端部にステアリングホイール(図示略)を装着するようになっている。第2実施例に係る伸縮軸は、テレスコピック機能を持ったステアリングシャフトとして使用する。
次に、図15A〜図15Eに、ステアリング用メインシャフトとしての雄軸1の例を示す。
図15Aの例は、雄軸1とヨーク21とのサブ組立状態であり、雄軸1は、ヨーク21と嵌合した後、溶接加工してある。雄軸1はストッパープレート11aが嵌合する段部10aを有している。
図15Bの例は、雄軸1とヨーク21とのサブ組立状態であり、雄軸1は、ヨーク21と嵌合した後、溶接加工してある。雄軸1には、軸方向溝3,4が全長に亘って形成してある。
図15Cの例は、サブ組立相当の別の例であり、雄軸1とヨーク21が冷間成形などにより一体に成形してある。
図15Dの例は、雄軸1とヨーク21のサブ組立状態であり、雄軸1は、端部に形成したセレーション部をヨーク21に嵌合させ、その後、雄軸1の最端部を加締めてユーク21に結合している。
図15Eの例は、雄軸1とヨーク21のサブ組立状態であり、雄軸1は、端部をヨーク21に嵌合させ、その後、雄軸1の最端部を加締めてヨーク21に結合している。雄軸1には、軸方向溝3,4が全長に亘って形成してある。
(第実施の形態)
図18は、従来の一例に係る車両ステアリング用伸縮軸の要部の横断面図である。図19は、本発明の第実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の要部の横断面図である。
従来、図18に示すように、ボール7及びニードルローラ8が接触する一対の軸方向溝3,4,5,6の溝形状は、夫々、所定の曲面形状(例えば、ゴシックアーチ形状)に形成してある。例えば、特開2001−50293号公報にも、開示してある。
図18に示すように、軸方向溝3〜6の溝形状が所定の曲面形状(G,ゴシックアーチ形状)に形成してある場合、ボール7及びニードルローラ8は、接触点(C)で接触し、初期接触角、捩り剛性、及び接触圧(Pmax)に関して、以下のようなことが言える。
初期接触角に関しては、トルクを±負荷した場合、ボール7及びニードルローラ8は、曲面形状(G,ゴシックアーチ)の軸方向溝3〜6上を接触角(点)を変えながら移動する。この時、トルクを正→逆方向に負荷すると、摩擦の影響でボール7及びニードルローラ8は、その場に留まろうとする。その結果、捩り剛性にヒステリシスが発生する。公差のばらつきにより、ボール7又はニードルローラ8の接触点(C)が溝底に近ければ近いほど、接触角は浅くなり、ヒステリシスが大きくなる。また、ノミナル設計位置での接触角を得ることも難しい。
捩り剛性に関しては、低トルク域では、剛性が低いが、トルクが高くなるにつれ接触点が変わり、接触角が高くなっていく。よって、高トルク域では、高い剛性が得られる。
接触圧(Pmax)に関しては、低〜高トルク状態において、接触楕円を形成している為、特にボール7の接触面圧の上昇を抑えることができる。
このように、軸方向溝3〜6の溝形状が曲面形状(G,ゴシックアーチ形状)に形成してある場合、高いトルク域での捩り剛性、及び接触圧(Pmax)に関しては、優れている。
しかしながら、組付時、初期接触角に関して、ボール7等を曲面形状の軸方向溝3等に接触させる際、形状誤差(公差)隙間のMin−Maxに起因して、ボール7等が軸方向溝3等内の同じ位置に常時接触せず、必ずしも初期接触角を確保できないとといったことがある。
このようなことから、高いトルク域での捩り剛性、及び接触圧(Pmax)に優れる曲面形状(G,ゴシックアーチ形状)を活かしつつ、組付時(トルク0)における初期接触角を確実に確保したいといった要望がある。
本第実施の形態では、図19に示すように、軸方向溝3〜6において、溝の浅い部分は、曲面形状(G,ゴシックアーチ形状)に形成してある一方、溝の深い部分は、平面形状(F)に形成してあり、第1トルク伝達部材として例えば球状体7及び第2トルク伝達部材として例えば円柱体8がその曲面部と平面部の境界点近傍で接触している。
このように、接触点(C)より溝の深い部分が平面形状(F)に形成してあるため、組付時、球状体7及び円柱体8は、形状誤差(公差)隙間のMin−Maxに影響されずに、求める接触角又はそれ以上の接触角を確実に確保することができる。
このように、曲面形状(G,ゴシックアーチ形状)に、平面形状(F)を組み合わせた場合、以下のことが言える。
初期接触角に関して、組付時、球状体7及び円柱体8が平面部分(F)に接触した場合、径方向の公差のばらつきに影響されず、初期(設計)接触角を得ることが容易である。
捩り剛性に関して、低トルク域では、球状体7及び円柱体8は、平面形状(F)に接触することから、設計値通りの初期接触角が得られるので、高い捩り剛性が得られる。
一方、溝形状が平面形状(F)の箇所では、高トルクになると、弾性変形がおこり、捩れ量が大きくなる。よって、高トルク域では、ゴシックアーチに比べ剛性が低下する。
しかしながら、本第実施の形態では、曲面形状(G,ゴシックアーチ形状)に、平面形状(F)を組み合わせていることから、球状体7及び円柱体8は、高トルク域では、その捩り剛性に優れる曲面形状(G,ゴシックアーチ形状)に接触し、トルクが高くなるにつれて、接触点が変わり、接触角が高くなっていく。よって、高トルク域でも、高い剛性が得られる。
接触圧(Pmax)に関して、溝形状が平面形状(F)の箇所では、ボールの接触圧は、トルクが上昇するにしたがって高くなる。
しかしながら、本第実施の形態では、トルクがかかると、球状体7及び円柱体8は、次第に曲面形状(G,ゴシックアーチ形状)上に接触点が移動するため、接触圧の上昇を抑えることができる。
以上から、本第実施の形態では、曲面形状(G,ゴシックアーチ形状)に、平面形状(F)を組み合わせていることから、低トルク域では、球状体7及び円柱体8は、平面形状(F)に接触し、設計値通りの初期接触角が得られ、高い捩り剛性が得られる一方、高トルク域では、球状体7及び円柱体8が曲面形状(G,ゴシックアーチ形状)に接触し、高い剛性が得られると共に、接触圧(Pmax)に関しても、接触圧の上昇を抑えることができる。
(第実施の形態)
図20A、図20Bは、夫々、本発明の第実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の縦断面図であり、車両の二次衝突時の収縮状態を示す図である。図21A、図21Bは、夫々、図20に示した車両ステアリング用伸縮軸の縦断面図であり、車両の二次衝突時の収縮状態を示す図である。図22A〜図22Dは、夫々、図20及び図21に示した車両ステアリング用伸縮軸のストロークと、摺動荷重との関係を示すグラフである。
実施の形態の技術的背景として、車両ステアリング用伸縮軸は、テレスコピック調整のため、比較的低い安定した摺動荷重(例えば50N以下)により軸方向に摺動(伸縮)できるようになっている。
一方、車両の二次衝突時には、車両後方から前方に向かう二次衝突の衝撃エネルギーは、ステアリングコラムに設けた衝撃吸収機構により高い摺動荷重を発生させて吸収するようにしている。
しかしながら、このコラム側の衝撃吸収機構のみでは、この衝撃吸収機構の大型化等を招来することから、このコラム側の衝撃吸収機構の小型化及び軽量化を図るため、二次衝突時に、衝撃エネルギー吸収の役割をステアリングシャフト側にも果たさせ、コラム側の衝撃吸収機構を補完したいといった要望がある。
このようなことから、本第実施の形態では、図20及び図21に示すように、また、上記実施の形態で説明したように、雄軸1と雌軸2との間に、弾性体として例えば板バネ9により付勢した第1トルク伝達部材として例えば球状体7と、2個の第2トルク伝達部材として例えば円柱体8とを介装している。これにより、通常時には、低い摺動荷重により、テレスコピック機能や車体の変位吸収機能を発揮させる一方、二次衝突時には、高い摺動荷重を発生させて、二次衝突時の衝撃エネルギーを補完的に吸収するようにしている。
具体的には、二次衝突時、車両後方から前方に向かう衝撃エネルギーにより、ステアリングシャフトの伸縮軸は、図20A→図20B→図21A→図21Bの順に収縮する。
また、図22において、図22Aは、図20Aの状態を示し、図22Bは、図20Bの状態を示し、図22Cは、図21Aの状態を示し、図22Dは、図21Bの状態を示している。
図20A、図20B(図22A、図22Bに対応)の状態は、通常時の状態であり、低い摺動荷重により、テレスコピック機能や車体の変位吸収機能を発揮させている。球状体7による転動と、円柱体8による摺動との両者が機能している。このため、摺動荷重は低く抑えることができる。
二次衝突が始まると、図20A→図20B→図21Aの順に、伸縮軸を縮める方向にストロークさせる。図21Aに示すように、やがて球状体7は、雄軸1の溝端部(切れ上がり部)26に当接して、それ以上転動ができなくなる。この際、図22Cに示すように、高い摺動荷重が発生し、衝撃エネルギーの補完的な吸収が始まる。
図21Bに示すように、更に強い荷重で雄軸1が押し込まれると、球状体7は、雌軸2との間で摺動を始める。これにより、伸縮軸の伸縮は、全て摺動となり、図22Dに示すように、高い摺動荷重を得ることができる。このように、二次衝突時には、高い摺動荷重を発生させて、二次衝突時の衝撃エネルギーを補完的に吸収することができる。
以上から、二次衝突時に、衝撃エネルギー吸収の役割をステアリングシャフト側にも果たさせ、コラム側の衝撃吸収機構を補完しているため、コラム側の衝撃吸収機構の小型化及び軽量化を図ることができる。
また、コラム側の衝撃吸収機構に、本第実施の形態に係るステアリングシャフト側の衝撃吸収機構を組み合わせることにより、衝撃エネルギー吸収のタイミングをずらすことができる。これにより、衝突初期は、本第実施の形態に係るシャフト側の吸収機構により低い荷重でのエネルギー吸収を行ない、ストロークが進むに連れ、コラム側の主たる吸収機構により高い荷重でエネルギー吸収することができる。こうすることにより、限られたスペース内で効率良く衝突エネルギー吸収ができる。また、エアバックやシートベルト等他の拘束補助装置との組み合わせによっては、別に主たるエネルギー吸収機構を設けなくとも済む場合があり、更なる軽量化とコストダウンが可能となる。
なお、本第実施の形態の機能は、ステアリング用中間軸にも使用することができる。中間軸の場合は、次のように使い分けることができる。低摺動荷重範囲では、車両への組み付け性向上のため、あるいは、車体の相対変位吸収のためであり、高摺動荷重範囲では、一次又は二次衝突時のエネルギー吸収のためである。
(第実施の形態)
図23Aは、本発明の第実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の縦断面図であり、図23Bは、図23Aのb−b線に沿った横断面図であり、図24は、第実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の分解斜視図である。
図25及び図26は、夫々、伸縮軸の回転角度とトルクとの関係を示すグラフである(雄軸又は雌軸の一端を固定し、他端からトルクを入力したときに得られる特性線図)。
上述した第1実施の形態では、1対の軸方向溝3,5に、1組の第1トルク伝達部材7を配置し、一対の軸方向溝3,5に対して周方向に120度間隔で等配した2対の軸方向溝4,6に、2個の第2トルク伝達部材8を配置している。
これに対して、本第実施の形態では、図23に示すように、周方向に120度間隔で等配した3対の軸方向溝3,5に、それぞれ弾性体として板バネ9を介して第1トルク伝達部材として球状体7を配置して第1のトルク伝達装置が構成されている。これら3対の軸方向溝3、5の間で、周方向に60度間隔にそれぞれ配置された3対の軸方向溝4,6に、それぞれ第2トルク伝達部材として円柱体8を配置して第2のトルク伝達装置が構成されている。
実施の形態の技術的背景として、車両毎の要求性能の違いから、捩り剛性の特性は様々なものが必要となる。従来、その要求特性が変わる度に、シャフトの直径を変えたり、或いは弾性体を使用したりして、構造を変えてその要求特性に応えている。
しかし、これらの場合、多種多様な構造や弾性特性の違う部品をそろえなければならず、部品点数の増加とコストの増大を招いている。
このようなことから、本第実施の形態では、円柱体8の外径違い品を安価に数ミクロン単位で製造することができるため、円柱体8の直径を適宜選択又は組み合わせることにより、雄軸1・円柱体8・雌軸2間の隙間を任意に設定することができる。これにより、以下に述べるように、伸縮軸の捩り剛性の特性を簡単に調整することができる。
例えば、円柱体8の直径が比較的大きいものを選択した場合、図23Bに示すように、雄軸1と円柱体8との間または円柱体8と雌軸2との間の隙間をΔSとすると、その特性は、図25の捩り剛性の特性線図に示すように、ΔS1として現れる。
ΔS1は、主に板バネ9がたわんでいる領域であり、板バネ9のばね特性が現されている領域である。なお、トルクが負荷されると、円柱体8が強くあたり、捩り剛性は、板バネ9の領域に比べて非常に高くなる。
上記のように円柱体8の直径が比較的大きいものを選択して、ΔSが小さい場合には、板バネ9の働く領域が小さいため、伸縮軸全体の捩り剛性は、高くなる。板バネ9のばね特性は、操舵時のフィーリングを左右するため、この場合は、異音や振動が問題にならず、キレのある高い剛性感を求められる場合に好適であり、低剛性域をできる限り小さくすることができる。
逆に、円柱体8の直径が比較的小さいものを選択した場合、ΔSが大きくなり、図26のΔS2に示すように、板バネ9の働く領域が大きくなる。そのため、操舵フィーリングとして、路面やパワーステアリングから伝わる異音や振動等をハンドルに伝え難くしたい場合に好適であって、板バネ9が働く低剛性域を多くとることができる。
以上から、本第実施の形態は、上記のように車両の特性により異なる各種要求に対して、基本構造を変えることなく、また部品点数を増加させることなく、安価に応えることができる。
(第実施の形態)
図27は、DE3730393の図7に示される如き従来例の車両ステアリング用伸縮軸の要部の横断面図である。図28は、本発明の第実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の要部の横断面図である。図29は、図28に示した車両ステアリング用伸縮軸の要部の横断面図であって、作用を示す図である。図30Aは、従来例に係り、伸縮軸の回転角度とトルクとの関係を示すグラフであり、図30Bは、第実施の形態に係り、伸縮軸の回転角度とトルクとの関係を示すグラフである。
実施の形態の技術的背景として、例えば、図27に示す従来例による板バネ形状による予圧機構の場合、雄軸1を固定し雌軸2からトルクTが入力されると、ボール7は、板バネ30との接触点30brに強く押し付けられる。この時、板バネ30は、トルクのかかった方向に雄軸1上をわずかにずれて移動する。そして、板バネ30と雄軸1との接触点30arで強く反力を受けながらトルクTを伝達しようとする。板バネ30は、もう一方の雄軸1との接触点30alとも接触しているが、接触点30arの方に強く押し付けられている。この状態から、入力トルクTを反転させると、ボール7は、逆方向に移動しはじめるが、板バネ30は、雄軸1との摩擦があるため、その位置に留まろうとする。さらにトルクが増し、ボール7が移動すると、接触点30bl,30alが強く当たる。なお、図27,29において、△Aは、トルクTが負荷された時のボール7の移動量を示す。
この現象をグラフ化したのが図30Aである。トルクを正転させた時とトルクを逆転させた時では、同じ捩り剛性をしめしておらず、ヒステリシス量Aが発生している。このヒステリシスが大きいと、ステアリング操舵をした際の応答性が悪くなってしまう。
このようなことから、本第実施の形態では、第1実施の形態と同様に、雄軸1の軸方向溝3の両側には、溝部3b、3bが溝3に平行して軸方向に延在して形成され、軸方向溝3と溝部3b、3bとの間に段部3a、3aが形成されている。弾性体9は断面略M字状で、その両端部がそれぞれ溝部3b,3bの底部にまで延び、先端部が段部3a、3aをそれぞれ挟み込むように接触している。このようにして、弾性体の凹部9c、9cで雄軸1の軸方向溝3の両側の段部3a、3aに係止され、トルク伝達時、弾性体9全体が周方向に移動できないようになっている。
このように形成されているため、自動車用操舵軸に使用される伸縮軸において、回転方向ガタによる異音の発生と操舵感の悪化を長期にわたって抑制でき、且つ軸の回転方向に時計、反時計方向交互にトルクを与えた場合、ヒステリシスが少ない構造を簡単かつ安価に提供することを目的として、予圧機能をもつ弾性体9は、第1トルク伝達部材として例えば球状体7とある一定の接触角を持って接触し、径方向および周方向に予圧荷重を発生させる機能と周方向にのみ予圧荷重を発生させる機能の両方をもつことを特徴とする。
前記弾性体9は、板バネ9であることが望ましい。本第実施の形態のように、板バネ9を予圧機構として用いる方法は、従来から存在するが、その特性は、ステアリング用軸としてその性能を満足するものでは無かった。その理由として、軸の回転方向に時計、反時計方向のトルクを与えた場合に起こるヒステリシスの問題がある。
本第実施の形態は、上記のように、板バネ9の形状が、球状体7とある一定の接触角を持って接触し、径方向および回転方向に予圧荷重を発生させる機能と回転方向にのみ予圧荷重を発生させる機能を組み合わせもつことを特徴とし、これにより、図28,29,30Bに示すように、トルクを反転させた場合にも、ヒステリシスを極力小さくできる構造としている。
図28に示すように、トルクが負荷されていない時、板バネ9には、ボール7を中心に左右均等に反力(予圧)が働いている。球状体7が接触している点9fr(9fl)につりあう反力として9er(9el)と9dr(9dl)が働いている。このとき、図29に示すように、雄軸1を固定し雌軸2からトルクTが入力されると、球状体7は、板バネ9との接触点9frに強く押し付けられる。この時、板バネ9と雄軸1との接触点9erで強く反力を受けながらトルクTを伝達しようとする。
同時に、板バネ9と雄軸1との接触点9dlの反力は、増加する。この反力が球状体7を中央に戻そうとする力となっている。この状態から入力トルクを反転させると、接触点9dlで発生している反力の影響で、板バネ9は、自然と元の位置に戻ろうとする。このセンタリング機能の作用でトルクを反転させても、極めてヒステリシスの小さい特性を得ることができる。
図30Bは、その特性をグラフに示したものである。ヒステリシスA>Bと成っており、ステアリング操舵時の応答性能の極めてよい状態を保つことができる。
以上から、板バネ9の形状が、球状体7とある一定の接触角を持って接触し、径方向および回転方向に予圧荷重を発生させる機能と回転方向にのみ予圧荷重を発生させる機能を組み合わせもつことによって、極めて操舵時の応答性の良い特性を得ることができる。
(第実施の形態)
図31Aは、本発明の第実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の縦断面図であり、図31Bは、図31Aのb−b線に沿った横断面図である。図32は、第実施の形態に係り、ストロークと摺動荷重との関係を示すグラフである。
上述した第1実施の形態では、1対の軸方向溝3,5に、1組の第1トルク伝達部材7を配置し、一対の軸方向溝3,5に対して周方向に120度間隔で等配した2対の軸方向溝4,6に、2個の第2トルク伝達部材8を配置している。
これに対して、本第実施の形態では、周方向に120度間隔で等配した3対の軸方向溝3,5に、それぞれ弾性体として板バネ9を介して第1トルク伝達部材として球状体7を配置して第1のトルク伝達装置が構成されている。これら3対の軸方向溝3、5の間に、それぞれ第2トルク伝達部材として円柱体8を配置して第2のトルク伝達装置が構成されている。なお、第2トルク伝達部材8は、前記3対の軸方向溝3,5の間において、周方向中央部にそれぞれ配置されていることが好ましい。
本第実施の形態は、以下のような作用・効果を奏する。
トルクが負荷されていない時:雄軸1と雌軸2の間には、板バネ9と球状体7が介装してあり、常に予圧がかかっているため、がたつきがない状態を保っている。この状態で軸方向に伸縮させると、球状体7による転動と円柱体8による摺動が発生する。この時、摺動荷重は主に球状体7による転動に因っている。円柱体8は雄軸1、雌軸2と僅かに接触して雌軸2との間で摺動をしている。
低いトルクが負荷された時:トルクが負荷されていくに従って、雄軸1・板バネ9・球状体7・雌軸2間に係る接触圧は次第に増して行く。それにより板バネ9は回転方向にたわみ始める。板バネ9が回転方向にたわむに従って、雄軸1・円柱体8・雌軸2間の接触圧も次第に増加していく。この状態で摺動させると、トルクが負荷されていなかった状態より、円柱体8に係る接触圧は増加しているので摺動荷重も少し増加する。尚この状態では、板バネ9と雌軸2には球状体7による圧痕がつくほどの接触圧は発生していない。例えば、トルク零の状態から約5Nm以下のトルクが負荷された状態では、球状体7に係る荷重の方が、円柱体8に係る荷重より大きく、捩り剛性の特性も板バネ9のばね定数に左右される。
高いトルクが負荷された時:高いトルクが負荷されると、雄軸1・円柱体8・雌軸2間で主にトルクを受けるようになるので、雄軸1・板バネ9・球状体7・雌軸2間に係る接触圧はあまり上昇しない。雄軸1・円柱体8・雌軸2間は線接触であるため(正確には、長楕円接触)球状体7による点接触よりはるかに大きい荷重に耐えることができる。この状態で摺動させると、円柱体8に係る接触圧が増加しているので低トルクが負荷されていた状態より摺動荷重は増加する。約5Nmを超えるトルクが負荷されている場合は、伸縮する機能より確実にトルクを伝達する機能が優先される。車両ステアリング用伸縮軸に求められる伸縮機能とガタなくトルクを伝達する機能からすれば、十分な摺動性能を持っていると言ってよい。
本第実施の形態によれば、図32に示すように、トルク全域に亘って摺動荷重の変動が小さいということが非常に有利な点として挙げられる。例えば、ドイツ特許公開DE3730393A1号公報に開示されているいかなる構造においても、周方向のガタを無くし、高い周方向剛性を得ようとすると高い予圧荷重を与えなければならず、ボールが転がる周期で摺動荷重に変動が生じてしまう。これが、車両ステアリング用軸としては好ましくない操舵感を生み出してしまうという不利な点がある。それとは違い、本第実施の形態では、非常に摺動特性の良い円柱体8をボール7と複合的に使用しているため、摺動荷重の上昇を抑えつつ球状体7の転がりによるトルク変動を抑えることが出来る。
また、ドイツ特許公開DE3730393A1号公報の構成で径方向(軸直角方向)の高剛性を確保しようとするとボールが介装されている長さを長く取らなければならず、スペース上の制限があり不利である。かつ、この公報の構成の場合、介装しているボールを中心に雄軸が径方向に倒れやすく、この特性も車両ステアリング用伸縮軸としては好ましくない操舵感を生み出してしまうという不利な点がある。本第実施の形態では、円柱体8を、球状体7が往復運動する範囲の全域に亘って介装しているため、径方向の剛性を高いレベルで確保することができる。
3列毎の等配構造であることの優位性:球状体7+板バネ9の列が3箇所等配で配置されていることにより、雄軸1は雌軸2との間でフローティングされている状態となる。従って、トルクが負荷された場合、雄軸1と雌軸2は互いに一番バランスの取れる位置に軸心が移動する。例えば、雄軸1は、組立られた状態では、雌軸2との間で軸心が少しずれていたとしても、トルクが掛かるにつれ両者の軸心が一致としようとする。よって、トルク負荷時には、常に安定した捩り剛性が得られる。さらに、球状体7列の間に円柱体8が配置されているため、円柱体8がトルクを受ける際に、バランスよく負荷を受けられるという利点がある。
本第実施の形態を上記第1実施の形態と比較すると、本第実施の形態では、板バネ9による予圧が作用しているトルクが0から約±5Nmの範囲である。これに対して、上記第1実施の形態では、特に予圧が作用しているトルク数値については開示していない。
本第実施の形態は、上記第1実施の形態と比較してさらに高いトルクを伝達できるという特徴がある。上記第1実施の形態では、予圧が作用して球状体7に過大な接触圧荷重を発生させなくてすむトルクはせいぜい2Nmほどである。それよりトルクを増加させると、球状体7にも過大な接触圧が係り圧痕がついて、摺動機能を損なう。それと比較して、本第実施の形態は、球状体7と円柱体8を3列づつ等配に互い違いにバランスよく配置しているために、摺動荷重の増大を招くことなく予圧によるトルク伝達を5Nmまで上げることができる。
本第実施の形態では、同理由により、円柱体8は板バネ9が、たわみきる前に強く当たる為、球状体7の接触圧を抑えることができ最大伝達トルクを上記第1実施の形態より大きくすることができる。
球状体7はボールが好ましい。また円柱体8はニードルローラが好ましい。
(第10実施の形態)
図33Aは、本発明の第10実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の縦断面図であり、図33Bは、図33Aのb−b線に沿った横断面図である。図34Aは、図33に示した保持器の斜視図であり、図34B、図34Cは、夫々、本第10実施の形態の各例に係る保持器の斜視図である。図35A、図35B、図35Cは、夫々、本第10実施の形態の各例に係る保持器の斜視図である。
10実施の形態の技術的背景として、上記第実施の形態では、摺動時、各第1トルク伝達部材である球状体7の周速度は、予圧の掛かり具合の違いによる影響から全て同じにはならない為、摺動を始めると、各球状体7の相対位置が変化し、球状体7同士が接触しあっている箇所や、隙間があいている箇所が発生する。保持器のない状態では、この現象が起き、摺動抵抗が増加したり、変動したりする傾向にある。
上記第実施の形態のように、球状体7と円柱体との複合機能を有する場合、転動のみの場合と比べて平均摺動荷重自体は若干高く出るが、前述のような現象による摺動荷重への影響は少ない為、保持器が無くても特に機能上支障はない。
しかしながら、より安定した摺動荷重を得るためには、保持器にて球状体7を保持した方が好ましい。
このようなことから、本第10実施の形態では、雄軸1と、雌軸2との間に、円柱体8に干渉することなく球状体7を転動自在に保持する保持器40が配置してある。
本第10実施の形態では、図33A、図33Bに示すように、第1のトルク伝達装置は、周方向に120度間隔で等配した3対の軸方向溝3,5に、それぞれ弾性体として板バネ9を介して第1トルク伝達部材として球状体7を配置した構成としている。そして、第2のトルク伝達装置は、これら3対の軸方向溝3、5の間において、周方向中央部分の軸方向溝4,6に、それぞれ第2トルク伝達部材として円柱体8を配置している。
図33A、図33B及び図34Aに示すように、雄軸1と、雌軸2との間に、円柱体8に干渉することなく球状体7を転動自在に保持する保持器40が配置してある。
当該保持器40は、円筒形状であり、球状体7を転動自在に保持するための3個の長孔41を有しており、円柱体8に対応する位置には、円柱体8との干渉を回避するための干渉回避用長孔42が形成してある。この干渉回避用長孔42は、長孔41より軸方向に著しく長く形成してある。
また、図34Bの例では、保持器40は、一端に壁部43を有する有底円筒形状であり、3個の長孔41以外に、他端に開口した干渉回避用オープンスリット44を有している。
図34Cの例では、保持器40は、他端に壁部43を有する有底円筒形状であり、3個の長孔41以外に、一端に開口した干渉回避用オープンスリット44を有している。
図35Aの例では、保持器40は、円筒形状であり、球状体7を転動自在に保持するための3組の複数個の丸孔45を有しており、円柱体8に対応する位置には、円柱体8との干渉を回避するための干渉回避用長孔42が形成してある。
図35Bの例では、保持器40は、一端に壁部43を有する有底円筒形状であり、3組の複数個の丸孔45以外に、他端に開口した干渉回避用オープンスリット44を有している。
図35Cの例では、保持器40は、他端に壁部43を有する有底円筒形状であり、3組の複数個の丸孔45以外に、一端に開口した干渉回避用オープンスリット44を有している。
以上から、本第10実施の形態では、球状体7と円柱体8の両者が同一軸断面上に存在するにも関わらず球状体7を保持でき、それにより、摺動機能の向上(摺動荷重の安定化)を図ることができる。結果として、快適な操舵フィーリングを得ることができる。
球状体7はボールが好ましい。また円柱体8はニードルローラが好ましい。
(その他関連事項)
本発明の全ての実施の形態において、下記の事が言える。2個の円柱体8を雄軸1に配置した際、円柱体8近傍の雄軸1の表面を加締めて、円柱体8が雄軸1から分離しないように一体化してあってもよい。保持器と転動体とが分離しないように保持させ、組立を容易にするようにしても良い。雌軸の先端を内側に加締めることで、雄軸の引抜を防止し、分解できない構造にしても良い。円柱体8,14、球状体7は、熱処理され、かつ研磨されたものを使用してもよい。円柱体8の表面に、PTFE(四フッ化エチレン)または、二硫化モリブデンを含む樹脂皮膜処理を施したものを使用してもよい。雄軸1を冷間引き抜き成型にて製造した中実または中空の鋼材を使用してもよい。雄軸1を冷間押し出し成形にて製造したアルミニウム材を使用してもよい。雄軸1を冷間鍛造にて製造した中実の鋼材または、アルミニウム材を使用してもよい。雌軸2を冷間引き抜き成型にて製造した中空の鋼材を使用してもよい。雄軸を冷間鍛造成形する際には、素材に金属石鹸処理(ボンデ処理)を施すことが望ましい。雌軸は中空の鋼材を素材として用い、金属石鹸処理(ボンデ処理)した後に、求める径に絞り又は拡管加工し、溝部をプレス成形しても良い。雌軸2は窒化処理されていてもよい。雌軸2の表面にPTFE(四フッ化エチレン)または、二硫化モリブデンを含む樹脂皮膜処理を施したものを使用してもよい。
また、本発明の全ての実施の形態において、下記の数値範囲が用いられることが望ましい。
・球状体であるボール直径は、乗用車に使われる用途では、Φ3〜6mm程度。
・円柱体であるニードルローラ直径は、Φ3〜6mm程度。
・ボール径とボール及びニードルローラのP.C.D.比は1:3.5〜5.0程度。
・雄軸の軸径は、一般的に乗用車として必要とされる捩り強度が250Nm以上であることから、一般的な機械構造用炭素鋼を使用した場合、13mm以上。
・トルクを負荷しない状態で、ボールの接触圧が1500MPa以下。
・トルクを100Nm負荷した状態で、ボールの接触圧が2000MPa以下。
・トルクを100Nm負荷した状態で、ニードルローラの接触圧が2000MPa以下。
・板バネの板厚とボール径の比は、1:0〜20程度。
本発明では、以上を総合すると従来の製品と比較して下記のことが言える。
・低コストである。
・安定した低スライド荷重を得ることができる。
・ガタがない。
・耐摩耗性に優れている。
・耐熱性に優れている。
・軽量化が可能である。
・機構が小さい。
・設計思想を変えずにあらゆる使用条件に対応することができる。
なお、特開2001−50293号公報、及びドイツ特許公開DE3730393 A1号公報には、雄軸と雌軸に形成した軸方向溝に複数のボールを介装して弾性体により予圧した構造が開示してある。これに対して、本発明は、上述したように、「全列をボール転がり構造とした場合」又は「従来のスプライン嵌合とした場合」より著しく優れている。
また、欧州特許公開EP1078843A1号公報では、ニードルローラ、その保持器、ガタつき防止のためのレギュレーターでガタ付きを防止するという構造であるが、純粋な滑り摺動であるため、予圧荷重を大きくできない。よって、長期にわたってガタつきを防止することや、高剛性を得ることが非常に困難である。
それに対し、本発明では、前述したとおり、転がり構造を部分的に採用しており、且つ、ガタ付きを防止するための手段も違うため、
・摩擦抵抗が低いため、摺動荷重を低く抑えられる。
・予圧荷重を高くすることができ、長期にわたるガタつきの防止と高剛性が同時に得られる。といったことが極めて優れている。
以上説明したように、本発明によれば、第1のトルク伝達装置が雄軸の外周面と雌軸の内周面に形成した1対の軸方向溝の間に、予圧用の弾性体を介して、第1トルク伝達部材として球状体が介装してあり、第2のトルク伝達装置が雄軸の外周面と雌軸の内周面に形成した、他の2対の軸方向溝の間の夫々に、第2トルク伝達部材として円柱体が介装してある。
トルク非伝達時には、球状体と円柱体を用い、弾性体により、球状体と円柱体を雌軸に対してガタ付きのない程度に予圧しているため、雄軸と雌軸の間のガタ付きを確実に防止することができると共に、雄軸と雌軸は、ガタ付きのない安定した摺動荷重で軸方向に摺動することができる。
トルク伝達時には、弾性体により、球状体と円柱体を周方向に拘束できるようになっているため、雄軸と雌軸の間の回転方向ガタ付きを確実に防止して、高剛性の状態でトルクを伝達することができる。
なお、本発明に係る実施の形態において、球状体にはボールを、円柱体にはニードルローラを、弾性体には板バネを例として説明しているが、これらに限定されるものではない。また、本発明は、上述した実施の形態に限定されず、種々変形可能である。
図1Aは、本発明の第1実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の側面図であり、図1Bは、その斜視図である。
図2は、図1AのA−A線に沿った横断面図である。
図3は、図1に示した伸縮軸の雄軸と雌軸を分離した状態の斜視図である。
図4A、図4Bは、夫々、板バネの実施例の平面図であり、図4Cは、図1に示した伸縮軸の分解斜視図である。
図5は、第1実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸のストロークと摺動荷重の関係を示すグラフである。
図6は、本発明の参考例に係る車両ステアリング用伸縮軸の横断面図である。
図7は、本発明の第実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の分解斜視図である。
図8は、図7に示した保持器の斜視図である。
図9は、本発明の第3実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の横断面図である。
図10は、本発明の第実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の横断面図である。
図11は、図10に示した保持器の斜視図である。
図12は、本発明の第実施の形態の第1実施例に係るカルダン軸継手付き車両ステアリング用伸縮軸の縦断面図である。
図13A〜図13Eは、夫々、第実施の形態の第1実施例に係る雌軸の例を示す図である。
図14は、第実施の形態の第1実施例に係る雌軸の例を示す図である。
図15A〜図15Eは、夫々、第実施の形態の第1実施例及び第2実施例に係る雄軸の例を示す図である。
図16は、本発明の第実施の形態の第2実施例に係る車両ステアリング用伸縮軸の縦断面図である。
図17は、図16に示した雌軸の縦断面図である。
図18は、従来に係る車両ステアリング用伸縮軸の要部の横断面図である。
図19は、本発明の第実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の要部の横断面図である。
図20A、図20Bは、夫々、本発明の第実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の縦断面図であり、車両の二次衝突時の収縮状態を示す図である。
図21A、図21Bは、夫々、図19に示した車両ステアリング用伸縮軸の縦断面図であり、車両の二次衝突時の収縮状態を示す図である。
図22A〜図22Dは、夫々、図20及び図21に示した車両ステアリング用伸縮軸のストロークと、摺動荷重との関係を示すグラフである。
図23Aは、本発明の第実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の縦断面図であり、図23Bは、図23Aのb−b線に沿った横断面図である。
図24は、第実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の分解斜視図である。
図25は、伸縮軸の回転角度とトルクとの関係を示すグラフである(雄軸又は雌軸の一端を固定し、他端からトルクを入力したときに得られる特性線図)。
図26は、伸縮軸の回転角度とトルクとの関係を示すグラフである。
図27は、従来に係る車両ステアリング用伸縮軸の要部の横断面図である。
図28は、本発明の第実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の要部の横断面図である。
図29は、図28に示した車両ステアリング用伸縮軸の要部の横断面図であって、作用を示す図である。
図30Aは、従来に係り、伸縮軸の回転角度とトルクとの関係を示すグラフであり、図30Bは、第実施の形態に係り、伸縮軸の回転角度とトルクとの関係を示すグラフである。
図31Aは、本発明の第実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の縦断面図であり、図31Bは、図31Aのb−b線に沿った横断面図である。
図32は、本第実施の形態に係り、ストロークと摺動荷重との関係を示すグラフである。
図33Aは、本発明の第10実施の形態に係る車両ステアリング用伸縮軸の縦断面図であり、図33Bは、図33Aのb−b線に沿った横断面図である。
図34Aは、図33に示した保持器の斜視図であり、図34B、図34Cは、夫々、本第10実施の形態の各例に係る保持器の斜視図である。
図35A,図35B、図35Cは、夫々、本第10実施の形態の各例に係る保持器の斜視図である。
図36は、本発明に係る車両ステアリング用伸縮軸を適用した自動車の操舵機構部の側面図である。

Claims (13)

  1. 車両のステアリングシャフトに組込み、雄軸と雌軸をトルク伝達可能に且つ相対移動可能に嵌合した車両ステアリング用伸縮軸において、
    前記雄軸の外周面と前記雌軸の内周面とに形成された対となる第1の軸方向溝から成る第1介装部と、該第1介装部に配置され前記雄軸と前記雌軸との軸方向相対移動の際には転動する球状体と、前記第1介装部において前記球状体径方向に隣接して配置され、回転の際には前記球状体を拘束し、非回転の際には前記球状体を介して前記雄軸と前記雌軸とに予圧を与える弾性体とからなる第1のトルク伝達装置と、
    前記第1のトルク伝達装置とは周方向に異なる位置に配置されており、前記雄軸の外周面と前記雌軸の内周面とに形成された対となる第2の軸方向溝から成る第2介装部と、該第2介装部において前記雄軸と前記雌軸の軸方向に平行に配置され前記雄軸と前記雌軸との軸方向相対移動の際には摺動し、回転の際にはトルクを伝達する円柱体とからなる第2のトルク伝達装置と、
    を具備することを特徴とする車両ステアリング用伸縮軸。
  2. 前記第1介装部の前記第1の軸方向溝と前記第2介装部の前記第2の軸方向溝とは、周方向の異なる位置にそれぞれ複数対形成されており、周方向に交互に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両ステアリング用伸縮軸。
  3. 前記弾性体は、板バネから成ることを特徴とする請求項1に記載の車両ステアリング用伸縮軸。
  4. 前記第1および第2の軸方向溝のいずれか一方は、深さ方向に浅い部分と深い部分とを有し、
    前記溝の浅い部分は、曲面形状に形成してある一方、前記溝の深い部分は、平面形状に形成してあり、
    前記浅い部分と深い部分を有する軸方向溝に介装される、前記球状体又は前記円柱体は、その曲面部と平面部との境界点の近傍で接触することを特徴とする請求項に記載の車両ステアリング用伸縮軸。
  5. 前記第1及び第2の軸方向溝は、それぞれ深さ方向に浅い部分と深い部分とを有し、
    前記溝の浅い部分は、曲面形状に形成してある一方、前記溝の深い部分は、平面形状に形成してあり、
    前記球状体及び前記円柱体は、それぞれ対応する曲面部と平面部との境界点の近傍で接触することを特徴とする請求項1に記載の車両ステアリング用伸縮軸。
  6. 前記弾性体は、前記球状体とある一定の接触角を持って接触し、前記雄軸または前記雌軸にトルクが入力されていない時には、径方向および周方向に予圧荷重を発生させ、前記雄軸または前記雌軸にトルクが入力された時には、周方向に予圧荷重を発生させることを特徴とする請求項1に記載の車両ステアリング用伸縮軸。
  7. 前記第1のトルク伝達装置は、周方向に120度間隔で等配した3対の前記軸方向溝に配置され、これら3対の前記軸方向溝の間に、それぞれ前記第2のトルク伝達装置を配置していることを特徴とする請求項に記載の車両ステアリング用伸縮軸。
  8. 前記第2のトルク伝達装置は、前記3対の前記軸方向溝の間において、周方向中央部にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項に記載の車両ステアリング用伸縮軸。
  9. 前記雄軸と、前記雌軸との間に、前記第1のトルク伝達装置と前記第2のトルク伝達装置を配置した車両ステアリング用伸縮軸において、
    前記球状体を転動自在に保持する球状体用の保持器を配置したことを特徴とする請求項1に記載の車両ステアリング用伸縮軸。
  10. 前記保持器は、前記雄軸および前記雌軸の軸方向に延在する長孔又は複数個の丸孔を有し、
    前記球状体は、前記長孔又は前記複数個の丸孔に配置されることを特徴とする請求項に記載の車両ステアリング用伸縮軸。
  11. 前記保持器は、円筒形状を有し、前記雄軸および前記雌軸の軸方向に延在する長孔又は複数個の丸孔を有し、
    前記球状体は、前記長孔又は前記複数個の丸孔に配置されることを特徴とする請求項に記載の車両ステアリング用伸縮軸。
  12. 前記円筒形状の前記保持器は、前記円柱体との干渉を回避するための干渉回避用長孔又は端部が開口した干渉回避用オープンスリットを有していることを特徴とする請求項11に記載の車両ステアリング用伸縮軸。
  13. 前記円柱体との干渉を回避するための前記干渉回避用長孔又は前記オープンスリットの全長は、前記球状体を保持するための前記長孔又は前記複数個の丸孔列の全長よりも長いことを特徴とする請求項12に記載の車両ステアリング用伸縮軸。
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