JP4272432B2 - エキノカンジンプロセス - Google Patents

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Description

本発明は、米国特許第5,378,804号に記載された種類のいくつかのエキノカンジンの酸触媒反応を最小化するための改良された方法に関する。
上記特許に開示されているエキノカンジン化合物は、この特許に、及びプロセスの改良をクレームする特許に記載されているように調製されている。米国特許第5,552,521号には、ボロネート中間体を用いた、本発明の化合物の調製のための3ステップの方法が開示されている。米国特許第5,936,062号には、ボロネート中間体を用いた3ステップの方法の改良が開示されている。Journal of Organic Chemistry,1999,64,2411−2417及びJ.Med.Chem.1994,37,222−225の論文に、塩化シアヌルを用いた、エキノカンジンと類似のアミドからニトリルへの脱水が開示されている。しかしながら、前記の方法は、結果として所望の化合物の望ましくないベンジル置換された誘導体を形成する。本発明は、ベンジル中心での酸触媒反応及びベンジル中心での酸触媒エピマー形成を最小にする一方で、所望の生成物の収量を高める結果をもたらすものである。さらに、本方法は、高い化学選択的な手段で反応を触媒することに有効でないとこれまで考えられてきた、中程度から強度の酸触媒の使用を可能にするものである。本改良は、所望の化合物の形成を達成するための酸の使用を著しく少なくすることを可能にするものである。さらに、フェニルスルフィド形成反応についてα/β立体選択性が大きく高められるものである。
(発明の要旨)
本発明は、ある種のエキノカンジンの酸触媒反応により生成するある種の不純物を最小にするための方法に向けられている。詳しくは、本発明は、下記構造式(I)
Figure 0004272432
の化合物の調製において中間体として形成する、ある種のスルフィド置換されたエキノカンジンを調製する方法の改良に向けられている。この化合物は、生命にかかわる真菌感染症の治療に有用であることが見出されている。
(発明の詳細な説明)
本発明は、下記構造式(I)
Figure 0004272432
の化合物又は薬学的に許容できるその塩、その水和物又は溶媒和物の調製に必要とされるある種のスルフィド置換されたエキノカンジンの調製のための方法の改良を結果としてもたらす、ある種のエキノカンジンの酸触媒反応により生成するある種の不純物を最小にするための方法に関する。
さらに本発明は、構造式Iの化合物の調製に用いられる出発原料からの、構造式1
Figure 0004272432
の化合物又はその薬学的に許容できる塩、その水和物又は溶媒和物の調製における改良に関する。
下記構造式(1)
Figure 0004272432
の化合物1又は薬学的に許容できるその塩、その水和物又は溶媒和物の調製のための方法であって、該方法は、
a)下記構造式(2)
Figure 0004272432
のアミド化合物2をボロン酸又はボレートと溶媒中で反応させて、それぞれボロネート又はボレートを得るステップ;及び
b)上記ボロネート又はボレートを、第二の溶媒中で塩化シアヌルを用いて脱水して、下記構造式(1)
Figure 0004272432
のニトリル化合物1を、ニトリル化合物1のエピマー、すなわち下記構造式(3)
Figure 0004272432
を有する化合物3、の副生を最小にして、生産するステップを含む。
従来の方法では、ニトリル化合物1のベンジルヒドロキシルエピマーである化合物3を、約3〜5%形成するという結果を生じる。本発明は、ベンジルヒドロキシ基の酸触媒エピマー形成を、1%より少ない値まで減少させる。
化合物2は、1991年6月4日に発行された米国特許第5,021,341号に記載されているように、Glarea lozoyensis(Zalerion arboricolaとして以前に同定された)ATCC20868を、主要な炭素原としてマンニトールを豊富にした培養液で培養することによって生産することができる。化合物2は、1993年4月13日に発行された米国特許第5,202,309号にクレームされている。化合物2はまた、1993年3月16日に発行された米国特許第5,194,377号に記載されているように、Zalerion arboricolaを、3,4−デヒドロプロリン、L−アゼチジン−2−カルボン酸、L−プロリン又は混合物からなる群から選ばれる非天然のアミノ酸を豊富にした培養液で培養することによって生産することができる。
ステップaは、第一の溶媒中での化合物2とボロン酸の反応を含む。約100から約200モル%のボロン酸を使用することができ、及び、約200モル%のボロン酸が好ましい。所望の結果物を生産するために、いずれのボロン酸又はボレートも使用することができる。このボロン酸又はボレートの例は、フェニルボロン酸、3−ニトロフェニルボロン酸、4−メトキシフェニルボロン酸、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸、n−ブチルボロン酸、トリメチルボレート、及びトリエチルボレートである。好ましいボロン酸は、フェニルボロン酸である。上記第一の溶媒の例は、テトラヒドロフラン、CHCN、又はそれらの混合物である。
ステップaにおいてボレート/ボロネートの形成が完了したときに、反応混合物から水が除去される。水は、無水溶媒を加えた反応溶媒の共沸蒸留によって、又は分子篩床を通した還流器を通過させることによって、化合物2に対する水の比率が約20モル%より少なくなるまで除去される。
反応混合物から水を除去した後、溶媒を真空下で除去し、続けてボレート/ボロネート誘導体を第二の溶媒に溶解させる。無水N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン、又はN−メチルピロリジノン(NMP)、又はそれらの混合物といった適切な第二の溶媒を使用することができる。好ましい溶媒は、N−メチルピロリジノン及びN,N−ジメチルホルムアミドの混合物である。
ステップbは、適当な第二の溶媒中での、塩化シアヌル又はニトリルを得るために適した他の試薬を用いた、ボレート/ボロネート誘導体の脱水を含む。使用される塩化シアヌルの量は、環状ペプチドのホモチロシン部分のベンジル位での望ましくないヒドロキシルエピマーの形成を制限するために重要である。約100から約300モル%の塩化シアヌルを使用することができ、及び、約180から約230モル%が好ましい範囲である。
本発明の好ましい実施態様において、テトラヒドロフラン中の約200モル%のフェニルボロン酸がステップaにおいて室温で使用され、その後、分子篩(3Å)を通した還流器の共沸蒸留によって水が除去される。反応混合物をその後乾燥し、溶媒を真空下で除去する。結果として得られる固体を、9:1のN−メチルピロリジノン/N,N−ジメチルホルムアミドの容量対容量の混合物である第二の溶媒に溶解して、230モル%の塩化シアヌルを用いて脱水した。塩化シアヌルを−13℃で添加して、反応混合物を−13℃から−23℃で20時間エージングした。これらの条件は、結果として、HPLC分析により、ベンジルヒドロキシルエピマー(化合物3)が検出されずに、約84%の化学収量をもたらした。
本発明の第二の実施態様において、望ましくないベンジル置換されたビスルフィド誘導体5Bの形成を著しく減少させるという結果をもたらす、ベンジル中心でのR−SHの酸触媒反応を最小にするための改良された方法が開示される。従来の方法では、9%より多くの望ましくないベンジル置換されたビス(フェニルスルフィド)誘導体5B(式中、R−SHはチオフェノールである。)を結果として生じた。R−SHがチオフェノールである本方法はまた、約2〜3%だけの望ましくないベンジル置換ビス(フェニルスルフィド)誘導体の形成で、化学収量が約92%から約95%に増加する結果をもたらす。改良された本方法は、ベンジルヒドロキシ基の過度の置換又はエピマー形成のために有効でないとこれまで考えられてきた、強度の酸触媒の使用を可能にする。さらに、改良された本方法は、スルフィド形成を達成するための酸の使用を著しくより少なくすることを可能にする。スルフィド化合物5Aは、構造式Iの化合物の調製において鍵となる中間体である。
本発明の本実施態様は、下記構造式(5A)
Figure 0004272432
の化合物5A又はその薬学的に許容できる塩、その水和物もしくはその溶媒和物を調製するための方法であって、下記構造式(5B)及び(5C)
Figure 0004272432
Figure 0004272432
[式中、
Rは、C(=O)NH、CHNH 、又はCNであり;
は、Cl、CFCOO、CHCOO、CFSO 、HSO であり;及び
はアリールであり、ここでアリールは、置換されていない、またはC−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロ(Br、Cl、F、I)、(CH)アリール、ヘテロアリール(ここでヘテロアリールは、N、OまたはSから選ばれる1から3のヘテロ原子を有し、C−C−アルキルまたはC−C−アルコキシで置換されていてよい5員環、6員環、5、6縮合環または6、6縮合環と定義される。)で置換されたフェニルまたはナフチルと定義される。]の化合物5B及び化合物5Cの形成を最小にしながら、
A)下記構造式(4)
Figure 0004272432
の化合物4を、ボロン酸又はボレートと溶媒中で反応させて、化合物4のそれぞれボロネート又はボレートを得るステップ;及び
B)上記ボロネート又はボレートを、チオール、すなわちRSH(式中、Rは前に定義さている。)、及び酸と反応させて、最小の化合物5B及び5Cを含む化合物5Aを得るステップを含む方法を開示するものである。
スルフィドである化合物5Aは、化合物4(化合物2、R=C(=O)NH;化合物1、R=CN、又は、化合物6、R=CHNH )と、ボロン酸であるRB(OH)、又はボレートである(RO)Bを溶媒中で反応させることを含む、ステップAにおけるボロネート/ボレートの形成、その後、ステップAで生成したボロネート/ボレートを、チオールであるRSH、及び酸であるR と、ステップBにおいて反応させて、スルフィドである化合物5Aを生成することによって調製される。
テトラヒドロフラン、アセトニトリル、又はそれらの混合物といった溶媒をステップAにおいて使用することができる。いずれのボロン酸又はボレートも、所望の結果物を生成すると予測される。このボロン酸又はボレートの例は、フェニルボロン酸、3−ニトロフェニルボロン酸、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル−ボロン酸、4−メトキシフェニルボロン酸、n−ブチルボロン酸、トリメチルボレート、及びトリエチルボレートを含むがこれらに限定されない。反応は、約20℃から約66℃の温度範囲で、及び約15分間から約12時間の反応時間で実施される。
RがCHNH を表す化合物4(化合物6としても示される)は、ニトリル化合物である化合物1の化学的又は触媒的還元によって調製される。化学的還元は、水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウム、ジボラン、水素化アルミニウムジイソブチル等を用いて行うことができる。触媒的還元もまた、パラジウムカーボン、酸化白金、又はロジウムアルミナを含む多様な触媒を用いた水素化により行なうことができる。米国特許第5,939,384号、及び、The Journal of Organic Chemistry,1999,64,2411−2417を参照されたい。
本発明の好ましい実施態様は、ボロン酸がフェニルボロン酸であり、溶媒がCHCNである、前に記載のステップAの方法である。
ステップAにおいてボロネート/ボレートが形成した後、ステップBにおいて、ボロネート/ボレート生成物がチオール及び適切な酸と結合して、高い立体選択的及び化学選択的な形で、所望のスルフィドである化合物5Aを得る。いずれのチオールもスルフィド中間体を生成すると予測される。R は、スルフィド中間体を高い収量で生成することが予測される中程度から強度の酸である適切な酸を表す。このような中程度から強度の酸の例は、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びトリフルオロメタンスルホン酸を含むがこれらに限定されない。
本発明の好ましい実施態様は、チオールがチオフェノールであり、R がトリフルオロメタンスルホン酸である、前に記載のステップAの方法である。
ステップBの反応が完了したときに、混合物を水又は希塩基で反応を停止させ、その後なましステップを行い、スルフィド中間体を濾過により単離する。
使用されるボロン酸又はボレートの量は、置換の比率、及び、望ましくないビス(スルフィド)誘導体(化合物5B)及びベンジルヒドロキシルエピマー(化合物5C)の形成において重要である。約100から約900モル%のボロン酸又はボレートによって、化合物5Aの最高の収量が得られ、約100から約300モル%のボロン酸が好ましい範囲である。
スルフィド形成のステップで使用されるチオールの量もまた、化合物5Aの収量において重要である。約200から約500モル%のチオフェノールによって、フェニルスルフィド中間体(化合物5A)の最高の収量が得られる。
使用されるR の量もまた、化合物5Aの収量、及び、望ましくない化合物5B及び5Cの形成において重要である。約200から約4600モル%の中程度から強度の酸触媒によって、最高の収量が得られる。さらに、この条件によって、最適なねかせ時間、化学選択性、立体選択性、及び、容易に濾過される生成物を生成するための最良の方法がもたらされる。
本発明の好ましい実施態様は、化合物4を約200モル%のフェニルボロン酸とアセトニトリル中で室温で約0.5時間反応させて、その後、ボロネートを300モル%のチオフェノール及び約300モル%のトリフルオロメタンスルホン酸と約−13℃で反応させる、前に記載された方法である。HPLC分析は、約3領域%のビス(フェニルスルフィド)及び約0.1領域%のベンジルヒドロキシルエピマー(それぞれ化合物5B及び5C)の副生物形成で、約95%の化学収量を示した。反応混合物は、300モル%の酢酸ナトリウムを含有する水を用いて、90%アセトニトリル/10%水(v/v)に希釈される。生成物を、アニーリングステップの後に濾過して単離した。フェニルスルフィド中間体は、約91%の収量に単離され、及び、HPLCによる分析として、1.1領域%の望ましくないベンジル置換されたビス(フェニルスルフィド)誘導体(化合物5B)、及び0.1領域%より少ない望ましくないベンジルヒドロキシルエピマー(化合物5C)を含有していた。
スルフィド化合物5Aを調製する方法のさらなる実施態様は、さらなる下記:
(i)化合物5Aを含む反応混合物を、塩基水溶液を用いて反応を停止させ、及びこの反応混合物を冷却して、化合物5Aを、化合物5Aの微細な非晶質粒子の懸濁液として沈殿させるステップ;
(ii)化合物5Aの懸濁液を、約15から約25℃に、約1.5から2.0時間加温して、化合物5Aのより大きい非晶質粒子を生成させ、及び化合物5Aの懸濁液を約20から約30分間、約15から約25℃でねかせるステップ;
(iii)化合物5Aのより大きい非晶質粒子の懸濁液を0℃に冷却して、及び、化合物5Aの懸濁液を約1時間エージングするステップ;及び
(iv)化合物5Aのより大きい非晶質粒子の懸濁液を濾過して、化合物5Aのより大きい非晶質粒子を単離するステップ、を含む方法である。
本発明は、以下の実施例により詳細に記載されている。全ての部分、調製、比率、及びパーセンテージは、他に指示がない限り重量によるものである。
Figure 0004272432
化合物1の合成
アミドである化合物2(1.0g、0.94mmole)及びフェニルボロン酸(235mg、1.90mmole)を、乾燥テトラヒドロフラン(10mL)に添加し、懸濁液を全ての固体が溶解するまで攪拌した(40分間)。得られた溶液を、分子篩床(3A)を通した還流器を通過させることによって、化合物2に対する水の比率が20mol%より少なくなるまで乾燥した。化合物2のボロネート(120mg、0.12mmole)を含む、乾燥させた溶液の一部(1.0mL)を、25mLフラスコに移し、テトラヒドロフランを真空下で除去した。得られた固体を、4.0mLの乾燥1−メチル−2−ピロリジノン及び0.45mLの乾燥N,N−ジメチルホルムアミド中に、室温で溶解した。その後、塩化シアヌル(50mg、0.27mmole)を−13℃で攪拌しながら添加した。反応物を、−13℃で2.5時間、その後に−23℃で18時間ねかせた。HPLC分析(210nm)は、3領域%の化合物2、及び84%の化合物1の収量を示した。化合物3は今回のHPLCにより検出されず、また、さらなる−20℃での26時間の反応の後にも観測されなかった。
Figure 0004272432
化合物5A(R=C(=O)NH,R=フェニル)の合成及び単離
化合物4(R=C(=O)NH,23.1g,21.7mmole)及びフェニルボロン酸(5.72g,46.9mmole)を、乾燥アセトニトリル(750mL)に添加した。懸濁液を室温で0.5時間攪拌して、その後−6℃に冷却して、チオフェノール(7.24mL,70.4mmole)を添加した。その後、トリフルオロメタンスルホン酸(6.23mL,70.4mmole)を、−13℃の温度を維持しながら、10分間かけて添加した。反応の進行を、出発原料/生成物の比率が1:99になるまで(2時間)、HPLCによりモニターした。反応に対するフェニルスルフィド中間体の化学収量は、HPLCアッセイにより、α−及びβ−ジアステレオマーの60:1混合物として、95%であった。望ましくないベンジル置換されたビス(フェニルスルフィド)誘導体(化合物5B,R=C(=O)NH,R=フェニル)、及び、望ましくないベンジルヒドロキシルエピマー(化合物5C,R=C(=O)NH,R=フェニル)は、それぞれ3.2HPLC領域%(210nm)及び0.1HPLC領域%(210nm)で存在した。2.5時間後、80mLの水中のNaOAc・3HO(9.58g,70.4mmole)の溶液を、−9℃より低い温度を維持する速度で添加した。生成物を1〜2μmの非晶質粒子として沈殿させた。懸濁液を、非晶質の沈殿物が5〜25μmの非晶質粒子に変化する間に、1.25時間にわたり19℃まで加温した。その後、懸濁液を19℃で20分間ねかせて、その後0℃に冷却して1時間ねかせた。濾過により固体を除去して、3×100mLの9:1アセトニトリル:水(v/v)で洗浄した。その後、この物を窒素フロー中で乾燥した。フェニルスルフィドのアッセイ収量は、α−及びβ−ジアステレオマーの180:1混合物として、22.7g(91%)であった。固体は、HPLC分析により、1.1HPLC領域%(210nm)の望ましくないベンジル置換されたビス(フェニルスルフィド)誘導体(化合物5B,R=C(=O)NH,R=フェニル)、及び、0.1HPLC領域%(210nm)より少ない望ましくないベンジルヒドロキシルエピマー(化合物5C,R=C(=O)NH,R=フェニル)を含有していた。

Claims (18)

  1. 下記構造式(5B)及び(5C)
    Figure 0004272432
    の化合物5B及び化合物5C、又は薬学的に許容できるその塩、その水和物もしくはその溶媒和物の形成を最小にしながら、下記構造式(5A)
    Figure 0004272432
    の化合物5Aを調製するための方法であって、
    A)下記構造式(4)
    Figure 0004272432
    [式中、
    Rは、C(=O)NH、CHNH 、又はCNであり;
    は、Cl、CFCOO、CHCOO、CFSO 、HSO であり;及び
    はアリールであり、ここでアリールは、置換されていない、またはC−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロ(Br、Cl、F、I)、(CH)アリール、ヘテロアリール(ここでヘテロアリールは、N、OまたはSから選ばれる1から3のヘテロ原子を有し、C−C−アルキルまたはC−C−アルコキシで置換されていてよい5員環、6員環、5、6縮合環または6、6縮合環と定義される。)で置換されたフェニルまたはナフチルと定義される。]
    の化合物4を、ボロン酸又はボレートと溶媒中で反応させて、それぞれ化合物4のボロネート又はボレートを得るステップ;及び
    B)前記ボロネート又はボレートを、チオールすなわちRSH(ここでRは前に定義されたとおり)、及び該チオールRSHの1当量の酸と反応させて、最小量の化合物5B及び5Cを含む、化合物5Aを得るステップ
    を含む、前記方法。
  2. 追加のステップ、すなわち、
    (i)化合物5Aを含む反応混合物を塩基水溶液で停止させ、この反応混合物を冷却して化合物5Aを化合物5Aの微細な非晶質粒子の懸濁液として沈殿させるステップ;
    (ii)前記化合物5Aの懸濁液を、約15から約25℃に、約1.5から2.0時間加温して、化合物5Aのより大きい非晶質粒子を生成させ、及び前記化合物5Aの懸濁液を約20から約30分間、約15から約25℃でねかせるステップ;
    (iii)前記化合物5Aのより大きい非晶質粒子の懸濁液を0℃に冷却して、及びこの化合物5Aの懸濁液を約1時間ねかせるステップ;及び
    (iv)前記化合物5Aのより大きい非晶質粒子の懸濁液を濾過して、化合物5Aのより大きい非晶質粒子を単離するステップ
    を含む請求項に記載の方法。
  3. ステップAのボロン酸又はボレートが、アリールボロン酸[ここで、アリールは、非置換であるか又は、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ハロ(Br、Cl、F、I)、及びトリフルオロメチルからなる群から選ばれる1、2もしくは3つの置換基で置換されたフェニル、1−もしくは2−ナフチル、9−アントリル又はフェナントリルとして定義される。]、C−C−アルキルボロン酸、又はトリ(C−C−アルキル)ボレートからなる群から選ばれる請求項に記載の方法。
  4. ステップAで使用される溶媒が、テトラヒドロフラン、CHCN、又はそれらの混合物である請求項に記載の方法。
  5. ステップBで使用されるチオールすなわちRSHが、チオフェノール、4−メトキシチオフェノール、ベンジルチオール、1−メチルイミダゾール−2−イルチオール、及びベンズイミダゾール−2−イルチオールからなる群から選ばれる請求項に記載の方法。
  6. ステップBで使用される酸が、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びトリフルオロメタンスルホン酸からなる群から選ばれる請求項に記載の方法。
  7. ステップAで使用されるボロン酸がフェニルボロン酸である請求項に記載の方法。
  8. ステップAで使用される溶媒がCHCNである請求項に記載の方法。
  9. ステップBで使用される酸がトリフルオロメタンスルホン酸である請求項に記載の方法。
  10. ステップBで使用されるチオールすなわちRSHがチオフェノールである請求項に記載の方法。
  11. 約100モル%から約300モル%のフェニルボロン酸がステップBで使用される請求項10に記載の方法。
  12. 約200から約500モル%のチオフェノールがステップBで使用される請求項11に記載の方法。
  13. ステップBの反応が約−5℃から約−20℃の温度で行われる請求項12に記載の方法。
  14. ステップBで使用される酸がトリフルオロ酢酸である請求項に記載の方法。
  15. ステップBで使用されるチオールすなわちRSHがチオフェノールである請求項14に記載の方法。
  16. 約300モル%のフェニルボロン酸がステップBで使用される請求項15に記載の方法。
  17. 約200から500モル%のチオフェノールがステップBで使用される請求項16に記載の方法。
  18. ステップBの反応が約−10℃から+5℃の温度で行われる請求項17に記載の方法。
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