JP4266447B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の熱可塑性樹脂を含んでなる、耐熱性に優れた、新規熱可塑性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
塩化ビニル樹脂やアクリロニトリル−スチレン樹脂は、良好な透明性を有し、表面光沢、耐候性、耐薬品性に優れるうえ、機械的強度、成形加工性、表面硬度のバランスがとれているため、自動車や家電製品等における透明成形材料として幅広く使用されている。しかしながら、これら樹脂のガラス転移温度(Tg)は通常70〜100℃前後であることから、耐熱性が要求される分野での使用は困難であり、これら樹脂の耐熱性を改良する試みが種々なされている。
【0003】
従来から、塩化ビニル樹脂の耐熱性を改良する方法としては、塩化ビニル樹脂を後塩素化する方法が知られており、また、特開昭61−162543号公報や特開平3−170542号公報には、マレイミド−メタクリル酸メチル系共重合体やマレイミド−芳香族ビニル系共重合体等の高い耐熱性を有する重合体をブレンドする方法が報告されている。一方、スチレン−アクリロニトリル樹脂の耐熱性を改良する方法としては、特開昭57−98536号公報において、高耐熱性を有するマレイミド−芳香族ビニル系共重合体をブレンドする方法が提案されている。
【0004】
しかしながら、前記塩化ビニル樹脂を後塩素化する方法では、熱分解が起こりやすくなったり、成形加工性が損なわれるという問題を有していた。また、前記の各種高耐熱性重合体をブレンドするポリマーブレンド方法では、得られる樹脂組成物が着色し、樹脂本来の透明性が損なわれたり、あるいは、樹脂の種類によっては高耐熱性重合体との相溶性が低く、耐熱性の向上効果が十分に得られない等の問題を有していた。また、高耐熱性重合体は一般に耐熱性成分として共重合された単量体の一部が残留し易い傾向があるため、人体への安全性に問題を有する耐熱性成分を含む前記の各種高耐熱性重合体では、食品容器等の安全性が要求される用途への適用が制限されるといった問題を有していた。
【0005】
ところで、高耐熱性重合体としては、Polym.Prepr.,8,1,576(1967)に、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸アルキルエステル重合体またはα−ヒドロキシメチルスチレン/メタクリル酸メチル共重合体を押出機で減圧下で加熱して脱アルコール反応させることにより、重合体の持つ水酸基とエステル基の縮合によってラクトン環を生じさせ、耐熱樹脂を得る方法が、特開平9−241323号公報に、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エステルを重合して得た重合体を170℃で10時間処理しラクトン化させて重合体を得る方法が、報告されている。しかし、これら製法によって得られるラクトン化重合体は、耐熱性には優れるものの、それ以外の例えば成形加工性と機械的強度とのバランス等の任意の特性をさらに期待することはできなかった。しかも、前述のように、高耐熱性重合体を他の熱可塑性樹脂にブレンドした場合、耐熱性は向上させうるものの該他の熱可塑性樹脂の有する透明性や機械的強度等の特性は低下するということが、経験則として一般に認識されており、耐熱性に加えてさらに任意の特性を付与するために該ラクトン化重合体に他の熱可塑性樹脂をブレンドすることは、全く予想されることではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、含有される熱可塑性樹脂が本来有する特性、例えば透明性、機械的強度、成形加工性等を保持しつつ、耐熱性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、分子中にラクトン環構造を有する重合体が、他の熱可塑性樹脂との相溶性に優れ、しかも、該他の熱可塑性樹脂の有する透明性、機械的強度等の特性を損なうことなく、耐熱性を向上させることができることを見いだし、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂として、ガラス転移温度が100℃以上である分子中にラクトン環構造を有する重合体(A)と、スチレン系ポリマーおよび/またはゴム質重合体からなる熱可塑性樹脂(B)とを含有し、前記ゴム質重合体が、ABS樹脂、ASA樹脂およびAES樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種であり、かつ、前記重合体(A)と前記熱可塑性樹脂(B)との配合比が1/99〜99/1(重量比)である、熱可塑性樹脂組成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂として、分子中にラクトン環構造を有する重合体(A)と、該重合体(A)以外の熱可塑性樹脂(B)とを含有するものである。本発明においては、例えば、透明性や機械的強度等、所望の特性を有する樹脂を熱可塑性樹脂(B)として選択し、これに重合体(A)を混合することによって、熱可塑性樹脂(B)の特性を保持しつつ、さらに耐熱性を付与することができるのである。
【0010】
本発明において、重合体(A)は、分子中にラクトン環構造を有するものであれば特に限定されないが、例えば、該ラクトン環構造が、水酸基とエステル基との脱アルコール反応により形成されるものであることが好ましい。すなわち、重合体(A)は、例えば、分子鎖中に水酸基とエステル基を有する重合体(a)を原料として用い、脱アルコール反応によって前記水酸基とエステル基の少なくとも一部を縮合環化させてラクトン環を生じるさせることにより得ることができる。以下、このようにして重合体(A)を得る方法について詳細に説明する。
【0011】
分子鎖中に水酸基とエステル基を有する重合体(a)とは、直接あるいはいくつかの原子を介して主鎖に結合した水酸基とエステル基とを有する重合体である。特に、前記水酸基とエステル基とが近接して存在する場合には、ラクトン環が生成し易くなるので好ましく、水酸基とエステル基の間に介在する原子が6以下がさらに好ましく、4以下が最も好ましい。
【0012】
重合体(a)は、例えば、あらかじめ水酸基とエステル基を有する単量体や、水酸基を有する単量体とエステル基を有する単量体との混合物を、原料単量体の少なくとも一部として重合することにより得ることができるし、また、ブタジエン等のジエン化合物の共重合体の二重結合部分への水酸基の付加反応や、酢酸ビニル共重合体などのエステル基を有する重合体の加水分解、カルボキシル基や酸無水物基を有する重合体のエステル化等の反応によって、水酸基またはエステル基を重合体に後から導入して得ることもできる。
【0013】
重合体(a)の原料となる単量体は特に限定されないが、該原料の少なくとも一部が、分子内に水酸基とエステル基を有するビニル単量体、または、分子内に水酸基を有するビニル単量体と分子内にエステル基を有するビニル単量体との混合物であることが好ましく、これら以外に他のビニル単量体を共存させてもよい。
【0014】
前記の分子内に水酸基とエステル基を有するビニル単量体としては、特に限定されないが、特に、下記一般式(1)で示される単量体が好ましい。一般式(1)中、R1 およびR2 の例である有機残基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。一般式(1)で示される単量体としては、具体的には、例えば、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸イソプロピル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸ノルマルブチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸ターシャリーブチル等が挙げられる。これらの中でも特に、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチルおよび2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチルが好ましい。これらの単量体は1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。
【0015】
【化2】
Figure 0004266447
【0016】
(式中、R1 およびR2 は、同一もしくは異なる基であって、水素原子または有機残基を示す。)
前記の分子内に水酸基を有するビニル単量体としては、特に限定されないが、上記の一般式(1)で示される単量体や、α−ヒドロキシメチルスチレン、α−ヒドロキシエチルスチレン、2−(ヒドロキシエチル)アクリル酸メチル等の2−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸エステル;2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸等の2−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸;等が挙げられ、これらは1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。
【0017】
前記の分子内にエステル基を有するビニル単量体としては、特に限定されないが、上記の一般式(1)で示される単量体や、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸エステル;等が挙げられ、これらは1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。
【0018】
前記の分子内に水酸基とエステル基を有するビニル単量体、あるいは、分子内に水酸基を有するビニル単量体と分子内にエステル基を有するビニル単量体との混合物、と併用してもよい他のビニル単量体としては、特に限定されないが、特に、下記一般式(2)で示される単量体が好ましい。一般式(2)中、R0 の例である有機残基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。一般式(2)で示される単量体としては、具体的には、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、メチルビニルケトン、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル等が挙げられ、これらの中でも、スチレン、α−メチルスチレンが、高い耐熱性を有する重合体(A)が得られやすいことから特に好ましい。これらの単量体は1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。また、併用するこれらの単量体の含有量は、30重量%以下が好ましく、さらに好ましくは20重量%以下、特に好ましくは10重量%以下とすることが好ましい。
【0019】
【化3】
Figure 0004266447
【0020】
(式中、R3 は、水素原子またはメチル基を示し、Xは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、−OAc基、−CN基、−COR0 基を示す。但し、R0 は、水素原子または有機残基を示す。)
本発明においては、前記例示の重合体(a)の原料単量体の中でも特に、上記一般式(1)で示される2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸アルキルとメタクリル酸メチルとの共重合体が、脱アルコール反応して得られる重合体(A)の耐熱性に極めて優れることから、好適である。
【0021】
重合体(a)における分子鎖中の水酸基およびエステル基の割合は、例えば、2−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸エステルが原料単量体である場合、重合体(a)中の2−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸エステル単量体の比率は5%以上が好ましく、10%以上がより好ましく、20%以上がさらに好ましい。そして、特に好ましくは30%以上であり、最も好ましくは40%以上である。水酸基、エステル基を別々に持つ単量体、あるいは、繰り返し単位からなる場合には、水酸基とエステル基において等量的に少ない方の単量体比、あるいは、繰り返し単位比を前記比率とする。水酸基およびエステル基の割合が少ないと、脱アルコール後の重合体(A)中ラクトン環構造の占める割合が低下し、得られる熱可塑性樹脂組成物に十分な耐熱性を付与できないので好ましくない。
【0022】
重合体(a)を前記単量体から得るための重合方法としては、特に限定されないが、色相に優れ、かつ、揮発性成分が比較的少なく、耐熱性や成形性に優れた重合体が得られやすい点から、溶液重合または塊状重合が好ましい。重合温度や重合時間等は、原料単量体の種類等の諸条件に応じて適宜設定すればよい。また、重合反応時には、必要に応じて、従来公知の開始剤を添加してもよい。
【0023】
重合体(A)は、例えば、前記分子鎖中に水酸基とエステル基とを有する重合体(a)を脱アルコール反応させることにより得られる。ここで、脱アルコール反応とは、加熱により、重合体(a)の分子鎖中に存在する水酸基とエステル基の少なくとも一部が縮合環化してラクトン環を生じる反応であり、該縮合環化によってアルコールが副生する。このラクトン環構造が分子鎖中に形成されることにより、得られる熱可塑性樹脂組成物に高い耐熱性が付与される。
【0024】
重合体(A)中、ラクトン環構造の占める割合は、ラクトン環構造を有する繰り返し単位が重合体中、10重量%以上が好ましく、より好ましくは15重量%以上、さらに好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは35重量%以上、最も好ましくは50重量%以上である。ラクトン環構造の占める割合が10重量%未満であると、得られる熱可塑性樹脂組成物に十分な耐熱性が付与できない傾向がある。
【0025】
本発明において、重合体(A)中のラクトン環構造の占める割合は、例えば、以下のようにして算出することができる。
すなわち、重合体(A)の熱分析(TG−DTA)において150℃から275℃までの間の重量減少率の測定を行い、得られた実測重量減少率を(X)とする。他方、当該重合体の組成から、その重合体組成に含まれる全ての水酸基がラクトン環の形成に関与するためアルコールになり脱アルコールすると仮定した時の理論重量減少率(すなわち、その組成上において100%の脱アルコール反応が起きたと仮定して算出した重量減少率)を(Y)とする。なお、理論重量減少率(Y)は、より具体的には、重合体中の脱アルコール反応に関与する構造(水酸基)を有する原料単量体のモル比と、当該重合体組成における前記原料単量体の含有率とから算出することができる。これらの値(X,Y)を脱アルコール計算式:
1−(実測重量減少率(X)/理論重量減少率(Y))
に代入してその値を求め、%で表記すると、脱アルコール反応率が得られる。そして、この脱アルコール反応率分だけ所定のラクトン環化が行われたものとして、ラクトン環化に関与する構造(水酸基)を有する原料単量体の当該重合体組成における含有率(単位比率)に、脱アルコール反応率を乗じることで、当該重合体中のラクトン環構造の占める割合を算出することができるのである。
【0026】
例として、後述の製造例1で得られる重合体(A−1)においてラクトン環構造の占める割合を計算する。この重合体(A−1)の理論重量減少率(Y)を求めてみると、メタノールの分子量は32であり、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチルの分子量は116であり、この2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチルの重合体(A−1)中の含有率(単位比率)は組成上20.0%であるから、(32/116)×20.0≒5.52重量%となる。他方、TG−DTA測定による実測重量減少率(X)は0.10重量%であったので、これらの値を上記の脱アルコール計算式に当てはめると、1−(0.10/5.52)≒0.98となるので、脱アルコール反応率は98%である。そして、重合体(A−1)中ではこの脱アルコール反応率分だけ所定のラクトン環化が行われたものとして、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチルの当該重合体(A−1)中における含有率(20.0%)に、脱アルコール反応率(98%=0.98)を乗じると、当該重合体(A−1)中のラクトン環構造の占める割合は19.6(=20.0×0.98)重量%となる。
【0027】
上にみたように、ラクトン環構造の占める割合は、脱アルコール反応率によって決まる。従って、ラクトン環構造の占める割合を10重量%以上とするためには、脱アルコール反応率は90%以上が好ましく、さらに好ましくは95%以上、最も好ましくは98%以上である。脱アルコール反応率が低いと、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐熱性が十分に向上しないばかりか、成形時に発泡する等の問題も生じる。
【0028】
重合体(A)を得る際には、通常、前記脱アルコール反応後、溶剤、残存単量体等の揮発分、副生したアルコールを除去するために、必要により減圧加熱条件下で、脱揮処理が行われる。
前記脱アルコール反応と前記脱揮処理とは、別々に行ってもよいし、同時に行ってもよい。脱アルコール反応と脱揮処理を同時に行う装置については、特に限定されないが、熱交換器と脱揮槽からなる脱揮装置やベント付き押出機、また、前記脱揮装置と前記押出機を直列に配置したものを用いることが好ましく、特に、ベント付き押出機を単独で用いることが好ましい。この場合のベントは1個でも複数個でもいずれでもよいが、複数個のベントを有する方が好ましい。
【0029】
前記脱アルコール反応と脱揮処理とを行う際には、必要に応じて、脱アルコール反応の触媒として、p−トルエンスルホン酸等のエステル化触媒またはエステル交換触媒を反応の始め、および/または、途中から添加することもできる。
以上のようにして得られた重合体(A)中の全残存揮発分は、好ましくは1500ppm以下、より好ましくは1000ppm以下であることが好ましい。これよりも多いと、成形時の変質等によって着色したり、発泡したり、シルバー等の成形不良の原因となり易い。
【0030】
本発明において、重合体(A)のガラス転移温度(Tg)は、100℃以上が好ましく、さらに好ましくは120℃以上、特に好ましくは140℃以上である。ガラス転移温度(Tg)は、耐熱性を示す1つの指標であり、Tgが100℃未満であると、得られる熱可塑性樹脂組成物に十分な耐熱性を付与することができないので、好ましくない。
【0031】
重合体(A)の分子量は特に限定されないが、重量平均分子量が1000〜1000000が好ましく、特に5000〜500000がより好ましい。分子量が上記範囲より低いと、機械的強度が低下して脆くなるという問題があり、上記範囲より高いと、流動性が低下して成形しにくくなるという問題があるからである。
【0032】
本発明において、熱可塑性樹脂(B)としては、ポリスチレン、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンブロック共重合体等のスチレン系ポリマーが挙げられる。これらは、1種類のみを用いても、2種類以上を併用してもよい。
【0033】
本発明の熱可塑性樹脂組成物に透明性を付与する場合には、分子中にラクトン環構造を有する重合体(A)と相溶性があり透明性がある熱可塑性樹脂(B)であれば、特に限定なく使用することができる。また、相溶性が低くても、前記重合体(A)と屈折率が同程度かまたは近い透明性の熱可塑性樹脂であれば、透明性への影響は少なく、同様に好ましく用いることができる。このような観点から、上に挙げた熱可塑性樹脂(B)の中でも特に、透明性に優れる点では、ポリスチレン、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル樹脂が好ましく、特に相溶性に優れる点では、スチレン−アクリロニトリル樹脂が好ましい。
【0034】
透明性を備えた本発明の熱可塑性樹脂組成物に添加する熱可塑性樹脂(B)の選定は、例えば、当該樹脂組成物を成形して得られた試験片の曇価を測定することでもできる。前記重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)との相溶性の程度を、後述の曇価評価法で評価し、この曇価が5%以下となるような熱可塑性樹脂を、本発明の熱可塑性樹脂組成物に用いる熱可塑性樹脂(B)と選定するのである。曇価が5%以下となるような熱可塑性樹脂(B)であれば、特に問題なく使用することができる。本発明の熱可塑性樹脂組成物に対し、このようにして耐熱性とともに透明性も付与することができる。
【0035】
本発明においては、熱可塑性樹脂(B)として、ゴム質重合体を用いてもよい。ゴム質重合体としては、ポリブタジエン系ゴムを配合したABS樹脂、アクリルゴムを配合したASA樹脂、ポリオレフィン系ゴムを配合したAES樹脂が挙げられる。これらゴム質重合体は、1種類のみを用いても、2種類以上を併用してもよく、もちろん先に例示した熱可塑性樹脂と併用することもできる。
【0036】
本発明の熱可塑性樹脂組成物において、特に透明性を所望する場合には、例えば、熱可塑性樹脂(B)として、アクリロニトリル−スチレン共重合体を用い、前記重合体(A)として、メタクリル酸エステル類を50重量%以上含有する重合体を用いるとよい。これらの組み合わせにより、良好な相溶性が得られ、優れた透明性と高耐熱性とを併せ持った樹脂組成物となる。なお、重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)とが熱力学的に相溶することは、これらを混合して得られた熱可塑性樹脂組成物のガラス転移点を測定することによって確認することができる。具体的には、示差走査熱量測定器により測定されるガラス転移点が重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)との混合物について1点のみ観測されることによって、熱力学的に相溶していると言える。
【0037】
本発明の熱可塑性樹脂組成物において、特に耐衝撃性を所望する場合には、熱可塑性樹脂(B)として、ゴム成分を含む熱可塑性樹脂、例えば、ABS樹脂、ASA樹脂、AES樹脂をむ熱可塑性樹脂等を用いるとよい。これらを熱可塑性樹脂(B)として用いることにより、優れた機械的強度と高耐熱性とを併せ持った樹脂組成物となる。
【0038】
本発明においては、前述のように、熱可塑性樹脂(B)として透明性を有する前記樹脂を用いた場合、重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)との相溶性に優れるため、得られた本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形した試験片を用いてASTM−D−1003に準じた方法で測定された曇価は、5%以下という低い価を保持し、高い透明性を発揮することができる。具体的には、例えば、熱可塑性樹脂(B)としてスチレン−アクリロニトリル樹脂を用いた場合、本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形した試験片は曇価が5%以下となる。透明性の目安となる曇価としては、さらに好ましくは4%以下、特に好ましくは2%以下であるのがよい。このような重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)との組み合わせは、例えば、透明光学レンズ、光学素子、ピックアップレンズ、各種センサー、OA機器や自動車等の透明部品等の光学特性が要望される用途に好適に用いることができる。また、特に、光学特性と耐熱性を併せて所望される用途分野に、本発明の熱可塑性樹脂組成物は好適に用いることができる。
【0039】
本発明において、前記重合体(A)と前記熱可塑性樹脂(B)との配合比は、重合体(A)/熱可塑性樹脂(B)=1/99〜99/1(重量比)の範囲とするのが好ましく、さらに好ましくは10/90〜90/10の範囲がよい。特に、熱可塑性樹脂(B)の特性を最大限に発揮したうえで、耐熱性をも改良したい場合には、重合体(A)/熱可塑性樹脂(B)=10/90〜80/20(重量比)の範囲にすることが好ましい。さらに好ましくは、10/90〜70/30(重量比)の範囲がよく、特に好ましくは10/90〜60/40(重量比)の範囲がよい。
【0040】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、前記重合体(A)と前記熱可塑性樹脂(B)とのみからなる混合物であってもよいし、必要に応じて各種添加剤を含有するものであってもよい。各種添加剤としては、具体的には、例えば、ヒンダードフェノール系、リン系、イオウ系の酸化防止剤や安定剤;ガラス繊維あるいは炭素繊維等の補強材;フェニルサリチレート、2−(2´−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;トリス(ジブロムプロピル)ホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリアリルホスフェート、四臭化エチレン、酸化アンチモン、ジンクボレート等の難燃剤;アニオン系、カチオン系、非イオン系、両性系の界面活性剤等の帯電防止剤;無機顔料、有機顔料、染料等の着色剤;フィラーや他の樹脂改質剤;等が挙げられるが、特に限定されない。これら添加剤の含有量は、得られる熱可塑性樹脂組成物の特性を損なわない範囲であれば、特に限定されるものではないが、具体的には、本発明の熱可塑性樹脂組成物の中に含まれる前記重合体(A)と前記熱可塑性樹脂(B)との合計の含有量が、1重量%以上、好ましくは5重量%以上、さらに好ましくは10重量%以上、最も好ましくは20重量%以上となるようにすることが好ましい。
【0041】
本発明の好ましい実施形態としては、前記熱可塑性樹脂組成物のガラス転移温度で示される耐熱性改良度合いが、その組成物原料に使用する前記熱可塑性樹脂(B)のガラス転移温度をX℃とした場合、1.03X℃以上になることが好ましい。その上限は、機械的強度やその他の物性も考慮して所望により設定すればよく、特に限定されるものではないが、1.4X℃以下が好ましく、さらに好ましくは1.3X℃以下、特に好ましくは1.2X℃以下であるのがよい。熱可塑性樹脂組成物のガラス転移温度が1.4X℃を越えるようにすることは、重合体(A)の添加量を多くすれば可能であるが、例えば、機械的強度、透明性等の熱可塑性樹脂(B)が本来有する物性を阻害する可能性があるので、好ましくない。
【0042】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、前記重合体(A)と前記熱可塑性樹脂(B)とを混合し、必要に応じて各種添加剤をも混合することによって、容易に得ることができる。重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)、および必要に応じて各種添加剤の混合方法としては、特に限定されず、例えば、これらをオムニミキサー等の混合機でプレブレンドした後、得られた混合物を押出混練する方法を採用することができる。この場合、押出混練に用いる混練機は、特に限定されるものではなく、例えば、単軸押出機、二軸押出機等の押出機や加圧ニーダー等、従来公知の混練機を用いることができる。
【0043】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、射出成形、ブロー成形、押出成形、キャスト成形等の成形方法によって、例えば、板状、成形品、フィルム状、シート状等の種々の形状を容易に成形できる。成形方法は特に限定されるものではない。成形の際の成形温度は、耐熱性などの樹脂の性質に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、150〜350℃、さらに好ましくは200〜300℃とすることが好ましい。
【0044】
【実施例】
以下、本発明に係る実施例および比較例について説明するが、本発明は該実施例により何ら制限されるものではない。なお、以下の文中「部」は「重量部」を表す。
重合体(A)および熱可塑性樹脂組成物の各物性、評価については、以下の方法で測定した。
【0045】
・重合体(A)の重合反応率、重合体組成分析
重合反応時の反応率および重合体中の特定単量体単位の含有率は、得られた重合反応混合物中の未反応単量体の量をガスクロマトグラフィー(島津製作所社製、装置名:GC−14A)を用いて測定して求めた。
・重合体(A)の重量平均分子量
重合体の重量平均分子量は、GPC(東ソー社製GPCシステム)のポリスチレン換算により求めた。
【0046】
・重合体(A)の着色度YI
着色度YIは、重合体をクロロホルムに溶かし、15%溶液を石英セルに入れ、色差計(日本電色工業社製、装置名:SZ−Σ90)を用いて測定した。
・重合体(A)の熱分析(5%重量減少温度、ガラス転移温度)
熱分析は、試料約10mg、昇温速度10°C/min、窒素フロー50cc/minの条件で、TG(リガク社製、装置名:TG−8110)とDSC(リガク社製、装置名:DSC−8230)を用いて行った。
【0047】
・重合体(A)中の揮発分測定
樹脂中に含まれる残存揮発分量は、ガスクロマトグラフィー(島津製作所社製、装置名:GC−14A)を用いて測定して求めた。
・耐熱性
得られた熱可塑性樹脂組成物について、前記DSC測定によりガラス転移温度(Tg)を測定し、ガラス転移温度により評価した。すなわち、ガラス転移温度が高いほど耐熱性に優れるものである。
【0048】
・相溶性
得られた熱可塑性樹脂組成物について、前記DSC測定によりガラス転移温度(Tg)を測定し、ガラス転移点が1点のみ観測される場合を○とし、2点以上観測される場合を×として、評価した。
・曇価
得られた熱可塑性樹脂組成物を射出成形し、ASTM D1003に準じて測定した。
【0049】
・透明性
得られた熱可塑性樹脂組成物のテトラヒドロフラン溶液をガラスプレート上に均一な厚みになるように塗布した後、乾燥させて、キャストフィルムを作成し、このキャストフィルムの透明性を目視にて観察し、次のように評価した。すなわち、濁りがなく無色透明な場合を○とし、白く濁った場合を×とした。
【0050】
以下に、重合体(A)の製造例を示す。
(製造例1) 攪拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入管および滴下ポンプを付した30Lの反応釜に、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル5部、メタクリル酸メチル20部、トルエン25部を仕込み、窒素を通じつつ100℃まで昇温した。そして、開始剤としてターシャリーブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.075部を加えると同時に、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル5部、メタクリル酸メチル20部、トルエン25部、開始剤0.075部からなる溶液を3時間半かけて滴下しながら100〜110°Cで溶液重合を行い、さらに1時間半かけて熟成を行った。重合の反応率は91.8%で、重合体中の2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル単位比率は20.0%であった。また、この重合体の重量平均分子量は130000であった。
【0051】
得られた重合体溶液を、バレル温度250°C、回転数100rpm、減圧度10〜300mmHg、リアベント数1個とフォアベント数4個のベントタイプスクリュー二軸押出機(Φ=29.75mm、L/D=30)に、樹脂量換算で0.7kg/時間の処理速度で導入し、該押出機内で脱アルコール反応と脱揮処理を行い、押し出すことにより、重合体(A)の透明なペレット(A−1)を得た。
【0052】
ペレット(A−1)の着色度YIは、2.1であり、ガラス転移温度は126℃であった。
また、ペレット(A−1)について、耐熱性の指標である5%重量減少温度は366℃であったことから、このペレットは高温領域での熱安定性に優れていることがわかった。
【0053】
一方、上記反応、処理とは別に、前記重合体溶液をテトラヒドロフランで希釈し、これを過剰のヘキサンへ投入して再沈殿し、取り出した沈殿物を真空乾燥(1mmHg、80℃、3時間)して得られた白色固体状の樹脂の熱分析(TG−DTA)を行ったところ、前記押出機で得られたペレット(A−1)は、150〜275℃での実測重量減少率は0.10重量%であった。これに対し、理論重量減少率(重合体組成中の全ての水酸基がメタノールとして脱アルコールした際に起こる重量減少を計算で求めたもの)は、5.52重量%である。この計算方法は先に述べた。そうすると、前記押出機中の脱アルコール反応率は98%である。従って、ペレット(A−1)の重合体中のラクトン環構造の占める割合は、19.6重量%であった。
【0054】
なお、ペレット(A−1)中の残存揮発分は以下に示す値となった。
メタクリル酸メチル:470ppm
2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル:50ppm
メタノール:280ppm
トルエン:90ppm
(製造例2) 2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチルを10部、メタクリル酸メチルを15部に変更した以外は、製造例1と同様に行い、重合体(A)の透明なペレット(A−2)を得た。なお、重合の反応率は93.2%、重合体中の2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル単位比率は40.2%、重合体の重量平均分子量は117000であった。
【0055】
ペレット(A−2)の着色度YIは、1.9であり、ガラス転移温度は141℃であった。
また、ペレット(A−2)の理論重量減少率は11.09重量%であり、熱分析(TG−DTA)による150〜275℃での重量減少率は0.34重量%であるので、脱アルコール反応率は97%となる。従って、ペレット(A−2)の重合体中のラクトン環構造の占める割合は、39.0重量%であった。
【0056】
また、ペレット(A−2)について、耐熱性の指標である5%重量減少温度は350℃であったことから、このペレットは高温領域での熱安定性に優れていることがわかった。 なお、ペレット(A−2)中の残存揮発分は以下に示す値となった。
メタクリル酸メチル:520ppm
2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル:60ppm
メタノール:690ppm
トルエン:90ppm
[実施例1〜4、比較例1および参考例1〜2
重合体(A)として前記ペレット(A−1)およびペレット(A−2)を用い、熱可塑性樹脂(B)として塩化ビニル樹脂およびスチレン−アクリロニトリル樹脂(AS樹脂)を用い、これらを表1に示す配合比(重量比)でテトラヒドロフランに溶解し、その溶解液をメタノール中に滴下して析出した白色固体を吸引ろ過後、乾燥して、本発明の熱可塑性樹脂組成物を得た。得られた熱可塑性樹脂組成物の各物性を表1に示す。
【0057】
【表1】
Figure 0004266447
【0058】
[実施例6〜9および比較例3]
重合体(A)として前記ペレット(A−1)を用い、熱可塑性樹脂(B)としてアクリロニトリル−スチレン樹脂(AS樹脂)およびアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)を用い、これらを表2に示す配合比(重量比)でオムニミキサーにて混合した後、シリンダー温度240℃にコントロールした30mmφの二軸押出機を用いて溶融混練して、本発明の熱可塑性樹脂組成物を得た。得られた熱可塑性樹脂組成物の各物性を表2に示す。
【0059】
【表2】
Figure 0004266447
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、含有される熱可塑性樹脂が本来有する特性、例えば透明性、機械的強度、成形加工性等を保持しつつ、耐熱性にも優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することができる。

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂として、ガラス転移温度が100℃以上である分子中にラクトン環構造を有する重合体(A)と、スチレン系ポリマーおよび/またはゴム質重合体からなる熱可塑性樹脂(B)とを含有し、前記ゴム質重合体が、ABS樹脂、ASA樹脂およびAES樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種であり、かつ、前記重合体(A)と前記熱可塑性樹脂(B)との配合比が1/99〜99/1(重量比)である、熱可塑性樹脂組成物。
  2. 前記重合体(A)が、一般式(1)
    Figure 0004266447
    (式中、RおよびRは、同一もしくは異なる基であって、水素原子または有機残基を示す。)で表される単量体単位を含む共重合体の脱アルコール反応により得られる重合体である、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 前記重合体(A)が、前記一般式(1)で表される単量体単位の含有量が5%から40.2%である共重合体の脱アルコール反応によって得られた重合体である、請求項2に記載の熱可塑性樹脂組成物
  4. 前記重合体(A)中、ラクトン環構造の占める割合が10重量%以上である、請求項1からまでのいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 前記熱可塑性樹脂(B)が、スチレン−アクリロニトリル樹脂およびABS樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂である、請求項1から4までのいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 曇価が5%以下である、請求項1から5までのいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
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