JP4266359B2 - 脂肪族ポリエステル系重合体の製造方法及び脂肪族ポリエステル系重合体 - Google Patents

脂肪族ポリエステル系重合体の製造方法及び脂肪族ポリエステル系重合体 Download PDF

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Description

本発明は、フィルム成形に有効な機械的性質、特に破断点伸びに優れた脂肪族ポリエステル系重合体の製造方法及び該方法で得られる脂肪族ポリエステル系重合体に関するものである。
ポリオレフィンや芳香族ポリエステル等の合成高分子は、日常生活に欠かせない材料として大量に使われているが、これらの合成高分子は、自然環境中で分解されないことから、廃棄高分子の増加に伴って環境問題が顕在化している。このため、生分解性プラスチックの開発が進められており、生分解性を有する高分子として、脂肪族ポリエステルが注目されている。
しかし、従来の脂肪族ポリエステルは機械的強度、コスト等で解決すべき問題が多い。例えば、ポリヒドロキシブチレートは融解温度が高く、性能の良いポリエステルであるが、融解温度と分解温度の差が少ないことから成形時に熱分解して性能低下や臭気発生等の問題を起し易い。また微生物を利用して生産される高分子なので生産性が低く、コスト高である。ポリカプロラクトンは現在工業生産されている数少ない脂肪族ポリエステルの1つであるが、その融解温度が約60℃であることから用途が制限される。また、ヒドロキシカルボン酸の重合体は生分解性の良い重合体として注目されており、特に乳酸の重合体は生体吸収材料に使われるなど生体親和性の重合体であるが、その製造工程が複雑である。
上記の脂肪族ポリエステルの製造や性能に関する諸問題を解決するため、脂肪族ジカルボン酸又はその誘導体(エステル、酸無水物等)とグリコールとの重縮合で得られるポリエステルが注目されている。このポリエステルの製造法は古くから知られており、酸としてはコハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカジカルボン酸等を使い、グリコールとしてはエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等を使う方法が報告されている。しかし、このような重合体はいずれも数平均分子量が数千程度なので、フィルムや繊維にできる程度の機械的強度がない。
そのため分子量が大きく機械的強度の高いポリエステル製造法が多数提案されている。しかし、これらの提案では、いずれも製造工程が増える上に重合体性能が下がる場合もあり、充分満足できる方法は見当らない。
特開平4−189822号及び特開平4−189823号公報によれば、脂肪族ジカルボン酸又はその誘導体とグリコールから数平均分子量1.5万程度の脂肪族ポリエステルを製造し、これをジイソシアネートで架橋して分子量を増やす方法が示されている。しかし、この方法ではミクロゲルが生成して重合体品質を低下させる等の問題がある。また、特開平5−287041号及び287042号公報によれば、脂肪族ジカルボン酸とグリコールと多価イソシアネートの3者を共重合し、分子量が高く、分子量分布の広い高分子を得ている。この高分子は、分子量が高く、機械的強度が大きい上に、分子量分布が広いことから溶融粘度が高く、フィルム等の成形品を製造するのに好適である。同様な目的で、特開平5−287068号公報には、前記3成分の他に3,3,4,4−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物を加えた4成分共重合体が、特開平5−295071号公報には前記3者の他にペンタエリスリトール等の多価アルコールを加えた4成分共重合体が提案されている。しかし、これらの共重合体にはゲルが生成する等の問題がある。このほか、特開平6−192374号公報には、脂肪族ジカルボン酸とグリコールと多価アルコール又は多価カルボン酸から低分子量脂肪族ポリエステルを合成し、これに末端がイソシアネート基となっている脂肪族ポリエステルを反応させ、ミクロゲル不含の高分子量重合体を得る方法が提案されている。しかし、この方法では更に製造工程が増加するという難点がある。
脂肪族ポリエステル系重合体の製造方法においては、チタンテトライソプロポキシド等の一般的なエステル交換反応用触媒が用いられている。しかしながら、この触媒の場合、そのポリエステル化反応速度が未だ不十分である上、得られるポリマーの着色の問題がある。さらに各種フィルムや糸等の用途に対し、得られる重合体の機械的性質、特に破断伸びが充分でない等実用上改善すべき問題がある。着色の問題については、米国特許5504148(1996)によると、Ti触媒に着色防止剤としてリン酸等を加え、高分子量化する方法が提案されている。しかしながら、反応速度が未だ不十分であり、またリン酸等のリン化合物の存在により原料のジオールからテトラヒドロフランのような副生物が生成する(化学大辞典7巻850p(昭和37年))等の問題があり、コスト的にも不十分である。
本発明は、機械的性質、特に破断的伸びに優れている脂肪族ポリエステル系重合体を実用性の高い重合速度で工業的に有利に製造する方法及び該方法によって得られる脂肪族ポリエステル系重合体を提供することをその課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、(i)脂肪族ジカルボン酸、そのジエステル及びその酸無水物の中から選ばれる少なくとも1種の脂肪族ジカルボン酸系化合物と脂肪族ジオールとの混合物又は(ii)該混合物の予備縮合物を反応原料として用い、この反応原料を含金属エステル交換反応用触媒と助触媒からなる反応触媒の存在下で重縮合反応させる方法において、該助触媒として含水素リン酸マグネシウム塩、含水素ポリリン酸マグネシウム塩及びジアリールホスフィン酸の中から選ばれる少なくとも1種のリン化合物を用いることを特徴とする脂肪族ポリエステル系重合体の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、(i)オキシカルボン酸系化合物又は(ii)その予備縮合物反応原料として用い、この反応原料を含金属エステル交換反応用触媒と助触媒からなる反応触媒の存在下で重縮合反応させる方法において、該助触媒として含水素リン酸マグネシウム塩、含水素ポリリン酸マグネシウム塩及びジアリールホスフィン酸の中から選ばれる少なくとも1種のリン化合物を用いることを特徴とする脂肪族ポリエステル系重合体の製造方法が提供される。
さらに、本発明によれば、前記の方法で得られる重合体であって、該含金属エステル交換反応用触媒及び該助触媒を含有することを特徴とする脂肪族ポリエステル系重合体が提供される。
本発明の脂肪族ポリエステル系重合体は、実用上フィルム等に良好な機械的性質特に破断点伸びを有し、フィルム材料として有利に使用することができる。また微量の助触媒を使用したことにより、重合時間の短縮が可能であり、高分子量の重合体を実用性の高い重合速度で得ることができる。
本発明の重合体を製造するには、その反応主原料として脂肪族ジカルボン酸、そのエステル及びその酸無水物の中から選ばれる少なくとも1種の脂肪族ジカルボン酸系化合物が用いられる。これらのものは、それぞれ、下記一般式(1)(ジカルボン酸又はそのジエステル)又は(2)(ジカルボン酸無水物)で表される。
11OOC−R1−COOR11 (1)
Figure 0004266359
前記式中、R1は炭素数1〜12、好ましくは1〜10の二価脂肪族基を示す。二価脂肪族基は、鎖状又は環状のものであることができ、また飽和又は不飽和のものであることができる。さらに、この二価脂肪族基は、その主鎖には、炭素の他、酸素等のヘテロ原子を含有することもできる。本発明で用いる好ましい二価脂肪族基は、炭素数1〜12、好ましくは1〜10のエーテル結合を含有していてもよいアルキレン基又はアルケニレン基や、アルキレンオキシ基又はオキシアルキレン基等である。二価脂肪族基の具体例を示すと、−CH2−、−C24−、−CH2O−、−CH2OCH2−、−C36−、−C48−、−C612−、−C816−、−C1224−、−C1222−等が挙げられる。
前記一般式(1)において、そのR11は、水素、低級アルキル基又はアリール基を示す。低級アルキル基としては、炭素数1〜6、好ましくは1〜4のアルキル基が挙げられる。アリール基としては、炭素数6〜10、好ましくは6〜8のもの、例えばフェニル基等が挙げられる。
前記脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン酸、ジグリコール酸等が挙げられる。
本発明の重合体を製造するには、その反応主原料として脂肪族ジオールが用いられる。このものは、下記一般式(3)で表される。
HO−R2−OH (3)
前記式中、R2は炭素数1〜12、好ましくは2〜10の二価脂肪族基を示す。この場合、二価脂肪族基は、鎖状又は環状のものであることができ、また飽和又は不飽和のものであることができる。さらに、この二価脂肪族基は、その主鎖には、炭素の他、酸素等のヘテロ原子を含有することもできる。本発明で用いる好ましい二価脂肪族基は、炭素数1〜12、好ましくは2〜10のエーテル結合を含有していてもよいアルキレン基又はアルケニレン基や、アルキレンオキシ基又はオキシアルキレン基等である。二価脂肪族基の具体例を示すと、−CH2−、−C24−、−C36−、−C48−、−C612−、−C816−、−C1224−、−C1222−(ドデセニル)、−C610−(シクロヘキセニル)、−CH2O−、−CH2OCH2−等が挙げられる。
前記一般式(3)で表される脂肪族ジオールの具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
本発明においては、前記反応原料に対しては、必要に応じ、その補助成分として、前記脂肪族ジカルボン酸系化合物及び/又は脂肪族ジオールに対して反応性を有する官能基を少なくとも2個含有する脂肪族系及び/又は芳香族系化合物の中から選ばれる少なくとも1種の化合物を添加することができる。
このような補助成分には、オキシカルボン酸系化合物、炭酸エステル、テレフタル酸系化合物、3価以上の多価アルコール、ポリオキシアルキレングリコール等が包含される。
前記オキシカルボン酸系化合物には、下記一般式(4)及び(5)で表される化合物が包含される。
HO−R3−COOR12 (4)
Figure 0004266359
前記一般式(4)において、R3は、炭素数1〜10、好ましくは2〜8の二価脂肪族基を示す。この場合の価脂肪族基は、前記R1及びR2に関して示した各種のものであることができる。R12は水素、低級アルキル基又はアリール基を示す。低級アルキル基としては、炭素数1〜6、好ましくは1〜4のアルキル基が挙げられる。アリール基としては、炭素数6〜10、好ましくは6〜8のもの、例えばフェニル基が挙げられる。
前記オキシカルボン酸(4)としては、グリコール酸、乳酸、α−オキシ酪酸等が挙げられる。また、前記オキシカルボン酸はその2分子が結合した環状ジエステル(ラクチド)であることができる。その具体例としては、グリコール酸から得られるもの(グリコリド)や、乳酸から得られるもの等が挙げられる。
ラクトン化合物を示す前記一般式(5)において、R3は、炭素数2〜10、好ましくは、2〜5の鎖状又は環状の二価脂肪族基を示す。この場合の二価脂肪族基には、飽和又は不飽和のアルキレン基が包含される。
前記ラクトンとしては、カプロラクトン、バレロラクトン、ラウロラクトン等が挙げられる。
前記炭酸エステルは、下記一般式(6)で表される。
13OCOOR14 (6)
前記式中、R13及びR14は低級アルキル基又はアリール基を示すが、R13及びR14がいずれも低級アルキル基の場合、相互に連結して環を形成してもよい。低級アルキル基としては、炭素数1〜6、好ましくは1〜4のアルキル基が挙げられる。アリール基としては、炭素数6〜10、好ましくは6〜8のもの、例えば、フェニル基等が挙げられる。
前記多価アルコールは、水酸基を3個以上有する脂肪族化合物である。このような多価アルコールには、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン系化合物、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリアルキレングリコールのトリオール型、フラノボイド(ポリフェノール)等が包含される。多価アルコール中に含まれる水酸基の数の上限値は特に制約されないが、通常、6個程度である。
前記ポリグリセリン系化合物は、下記一般式(7)で表される。
HO−[C35(OR4)O]−H (7)
式中、R4は水素又はアシル基を示し、nはグリセリンの平均重合度を示す。アシル基としては、下記一般式(8)で表される脂肪族アシル基が包含される。
15CO− (8)
前記式中、R15は脂肪族基であり、その炭素数は1〜20、好ましくは1〜6である。その具体例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、ドデシル、オクタデシル等が挙げられる。
前記グリセリンの平均重合度nは2以上で、上限は30程度である。一般的には、nは1〜10である。
前記ポリオキシアルキレングリコールは、下記一般式(9)で表される。
HO(AO)H (9)
前記式中、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基を示し、その具体例としては、エチレンオキシ、プロピレンオキシ、ブチレンオキシ及びそれらの混合アルキレンオキシ等が挙げられる。
前記mは(AO)の平均重合度を示し、2〜10の数、好ましくは2〜5の数を示す。
本発明においては、前記補助成分としては、前記の化合物の他、りんご酸、クエン酸等のオキシ多価カルボン酸、ジイソシアネート、オルトギ酸エステル、テレフタル酸、ポリエチレンテレフタレート等を用いることができる。
本発明で用いる前記脂肪族ジカルボン酸系化合物と脂肪族ジオールからなる反応原料において、その脂肪族ジオールの使用割合は、反応原料中に含まれる全カルボン酸成分1モル当たり、2〜1モル、好ましくは1.6〜1.02モルの割合である。
本発明で用いる前記オキシカルボン酸系化合物の使用割合は、生成する重合体中に含まれる全エステル部に対するそのオキシカルボン酸系化合物に由来するエステル部(オキシカルボン酸エステル部)のモル分率が0.5以下、好ましくは0.03〜0.45、より好ましくは0.03〜0.4の範囲になるような割合である。
本発明で用いる前記炭酸エステルの使用割合は、生成する重合体中に含まれる全エステル部に対するその炭酸エステルに由来するエステル部(炭酸エステル部)のモル分率が0.5以下、好ましくは0.03〜0.45、より好ましくは0.03〜0.4の範囲になるような割合である。
本発明で用いる前記テレフタル酸系化合物(テレフタル酸、そのエステル又はその酸無水物)の使用割合は、生成する重合体中に含まれる全エステル部に対するそのテレフタル酸系化合物に由来するエステル部(テレフタル酸エステル部)のモル分率が好ましくは0.01〜0.2、より好ましくは0.03〜0.1の範囲になるような割合である。
本発明で用いられる前記ポリオキシアルキレングリコールの使用割合は、生成する重合体中に含まれる全エステル部に対するそのポリオキシアルキレングリコールに由来するエステル部のモル分率が0.5以下、好ましくは0.03〜0.45、より好ましくは0.03〜0.4範囲になるような割合である。
本発明補助成分として用いるジグリコール酸又はそのエステルの使用割合は、生成する重合体中に含まれる全エステル部に対するジグリコール酸に由来するエステル部(ジグリコール酸エステル部)のモル分率が0.5以下、好ましくは0.03〜0.45、より好ましくは0.03〜0.4の範囲になるような割合である。
本発明で用いる前記ポリグリセリン系化合物の使用割合は、生成する重合体中に含まれる全エステル部に対するそのポリグリセリン系化合物に由来するエステル部(エーテル含有エステル部)のモル分率が0.0001〜0.005、好ましくは0.001〜0.004の範囲になるような割合である。
本発明で必要に応じて重合体の生分解性や物性を制御するために用いる補助成分(トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン等の3〜6価のアルコール、りんご酸、クエン酸等のオキシ基を有する多価カルボン酸等)は、生成する重合対中に含まれる全エステル部に対するそれら補助成分に由来する構成部(補助成分構成部)のモル分率が0.001〜0.01、好ましくは0.001〜0.004の範囲になるような割合である。補助成分かつジイソシアネートの場合は、該補助成分のモル分率が0.001〜0.03、好ましくは0.005〜0.02の範囲になるような割合である。
本発明で用いる反応原料は、前記一般式(4)及び(5)で表されるオキシカルボン酸系化合物の中から選ばれる少なくとも1種からなるものであることができる。この反応原料は、必要に応じ、そのオキシカルボン酸系化合物に対して反応性を有する官能基を少なくとも2個含有する脂肪族系及び/又は芳香族系化合物の中から選ばれる少なくとも1種を含有することができる。
前記補助成分には、炭酸エステル、3価以上の多価アルコール及びポリオキシアルキレングリコール等が包含される。その具体例としては、前記に示したものが挙げられる。
さらに、他の補助成分として、りんご酸、クエン酸等のオキシ多価カルボン酸、ジイソシアネート、オルトギ酸エステル、テレフタル酸系化合物、ポリエチレンテレフタレート、ポリアルキレングリコールのトリオール型、フラノボイド(ポリフェノール)等を用いることができる。
前記補助成分は、生成する重合体の生分解性や物性の制御を目的として用いられる。その使用量は、生成する重合体中に含まれる全単量体成分に対するモル比で0.3以下、好ましくは0.2以下となるような割合にするのがよい。
本発明では、前記反応原料を重縮合反応させる場合に、含金属エステル交換反応用触媒と助触媒との組合わせを用いる。この場合、助触媒としては、含水素リン酸マグネシウム塩、含水素ポリリン酸マグネシウム塩及びジアリールホスフィンの中から選ばれる少なくとも1種のリン化合物が用いられる。
前記含水素リン酸マグネシウム塩には、リン酸水素マグネシウム塩、リン酸二水素マグネシウム塩が包含される。これらのリン酸塩は水和物であることができる。
前記含水素ポリリン酸マグネシウム塩には、リン酸マグネシウム塩の脱水縮合物が包含される。このポリリン酸塩において、その縮合度(重合度)は、2〜10、好ましくは2〜6、より好ましくは2〜4である。
また、前記ジアリールホスフィン酸には、ジフェニルホスフィン酸、ジトリルホスフィン酸等が包含される。
本発明で用いる前記助触媒の使用割合は、含金属エステル交換反応用触媒に対する該リン化合物の割合が、金属原子に対するリン原子の原子比P/M(M:金属)で0.01〜0.8の範囲、好ましくは0.2〜0.5の範囲である。
本発明で用いる前記助触媒は、脂肪族ポリエステル系重合体製造用触媒補助成分として優れた作用を示し、従来一般的に用いられているチタンテトライソプロポキシド等の含金属エステル交換反応用触媒と組み合わせることにより、重合時間の短縮やテトラヒドロフランのような副生物の生成を抑制するなどの効果を有し、工業的に有利な耐加水分解性にすぐれた高分子量ポリエステル重合体を与える。
本発明で用いる含金属エステル交換反応用触媒(エステル化触媒)としては、従来公知の各種のものが用いられる。
このようなエステル交換反応用触媒としては、リチウム、カリウムなどのアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属、スズ、アンチモン、ゲルマニウム等の典型金属、鉛、亜鉛、カドミウム、マンガン、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、チタン、鉄等の遷移金属、ビスマス、ニオブ、ランタン、サマリウム、ユウロピウム、エルビウム、イッテルビウム等のランタノイド金属等の金属の各種の化合物、例えば、アルコラート、アセチルアセトネートキレート、酢酸塩等を挙げることができる。
前記典型金属化合物としては、具体的には、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズジラウレート、三酸化アンチモン、酸化ゲルマニウム、炭酸ビスマスオキシド、酢酸ビスマスオキシドなどが挙げられる。
前記希土類化合物としては、酢酸ランタン、酢酸サマリウム、酢酸ユウロピウム、酢酸エルビウム、酢酸イッテルビウムなどが挙げられる。
本発明では、特に、遷移金属系エステル交換反応用触媒の使用が好ましい。このような遷移金属化合物としては、具体的には、酢酸鉛、酢酸亜鉛、アセチルアセトネート亜鉛、酢酸カドニウム、酢酸マンガン、マンガンアセチルアセトネート、酢酸コバルト、コバルトアセチルアセトネート、酢酸ニッケル、ニッケルアセチルアセトネート、酢酸ジルコニウム、ジルコニウムアセチルアセトネート、酢酸チタン、テトラブトキシチタネート、テトライソプロポキシチタネート、チタニウムオキシアセチルアセトネート、酢酸鉄、アセチルアセトネート鉄、酢酸ニオブなどが挙げられる。
これらのエステル化触媒は、単独で用いても、2種以上組合せて用いてもよい。また、この触媒は、反応原料中に含まれるカルボキシ基含有化合物の合計量100モルに対して、10-7〜0.5モル、好ましくは0.005〜0.3モル、より好ましくは0.01〜0.15モルの割合で用いるのがよい。この範囲より触媒量が少なくなると反応がうまく進行せず反応に長時間を要する。この範囲より多くなると重合時のポリマーの熱分解、架橋、着色等の原因となり、またポリマーの成形加工において熱分解等の原因となり好ましくない。
本発明により脂肪族ポリエステル系重合体を製造するための1つの方法においては、反応原料をエステル交換反応触媒とその助触媒の存在下で加熱し、重縮合反応させる。この反応においては、水や含OH化合物(アルコール等)が副生するが、その反応温度は、その反応副生物がメタノールの場合、常圧下での反応温度は100〜300℃、好ましくは120〜250℃である。また、副生物が水の場合、常圧下での反応温度は130〜300℃、好ましくは140〜250℃である。その反応圧は、常圧、減圧又はやや加圧であるが、好ましくは常圧である。
本発明では、反応で生成する副生物は、これを反応系から除去する。このためには、その反応を副生物である水又は含OH化合物が気相に保持される温度及び圧力の条件で実施するとともに、その気相状態にある副生物を、反応系を減圧にしたり、窒素ガスを流通する等して、反応系から排出させる。また、その反応を、蒸留塔の結合した反応器(反応蒸留塔)を用いて行い、反応で生成した副生物をその蒸留塔から連続的に流出させる。
このような反応において、高分子量の重合体を効率よく得るには、反応がある程度進行して、副生物(水又はメタノール等のアルコール)の計算量の90%が得られた時点で、その反応温度を高めたり、圧力を減圧にする等反応条件を変えて、脂肪族ジオールを脱離させながら重縮合させるのがよい。この場合の反応条件は、脱離する脂肪族ジオールが気体として存在する条件であり、温度と圧力を調節することにより形成することができる。
本発明の脂肪族ポリエステル系重合体を好ましく製造する他の方法は、予備重縮合工程(第1工程)と、その予備重縮合物を高分子量化させる高分子量化工程(第2工程)からなる方法である。
前記予備重縮合工程においては、前記反応原料を、助触媒(リン化合物)と触媒の存在下で重縮合反応させる。
前記触媒成分の存在下で反応原料を重縮合反応させる場合、その反応温度は、その反応により生成する副生物が反応系に於いて気体として存在する温度である。その反応圧は、常圧、減圧又はやや加圧であるが、好ましくは常圧である。この反応で生成する副生物は、これを反応系から除去する。この反応が進行して、この反応生成物中の副生物(水又はアルコール)が計算量の70〜99%、好ましくは90〜99%得られた時点で反応温度を高め、減圧下に重縮合させる。この場合の予備重縮合時間は1時間〜5時間である。助触媒成分の仕込時は、予備縮合体(オリゴマー)生成反応開始時または重合反応開始時のいずれでも良いが、オリゴマー生成反応開始時に触媒共存下に仕込む方法が好ましい。
次に、前記のようにして得られる予備重縮合反応生成物の高分子量化反応を行うために、その反応生成物にエステル交換反応用触媒を加え、又は加えずに反応を継続する。
この高分子量化工程においては、低分子量の縮合物の末端に結合する脂肪族グリコールを脱離させながら縮合させて高分子量の縮合物を生成させる工程であり、この工程により、重量平均分子量が16万以上の縮合物を生成させることができる。この場合の反応条件は、副生する脂肪族グリコールが気体として存在し得る条件であればよい。この高分子量化工程は、前記予備重合工程を実施する反応装置と同じ装置または撹拌効率の良い本重合装置で実施することができる。同じ装置を用いる場合は、予備縮合反応の終了後に、反応条件を変えて、例えば、反応温度を高くし、かつ反応圧を低くして、予備縮合体の縮合反応を行えばよい。
その反応圧は常圧ないし減圧であるが、減圧の使用が好ましい。減圧を採用する場合、その圧力は、通常、0.005〜5Torr、好ましくは2Torr以下である。その圧力の下限値は、特に制約されないが、通常、0.01〜1Torr程度である。その反応時間は、90〜600分程度である。
本発明の重合体の1つの態様は、下記一般式(11)
(−CO−R1−CO−O−R2−O−) (11)
で表されるエーテル基含有エステル部を含有するとともに、下記一般式(12)
(−CO−R3−O−) (12)
で表されるオキシカルボン酸エステル部をモル分率が0.5以下、好ましくは0.03〜0.45、より好ましくは0.03〜0.4の割合で含むか及び/又は下記一般式(13)
(−OCOO−) (13)
で表される炭酸エステル部をモル分率が0.5以下、好ましくは0.03〜0.45、より好ましくは0.03〜0.4の割合で含む。
本発明の重合体の他の態様は、下記一般式(14)
(−CO−R3−O−) (14)
で表されるオキシカルボン酸エステル部を含むとともに、下記一般式(15)
(−OCOO−) (16)
で表される炭酸エステル部をモル分率が0.5以下、好ましくは0.03〜0.45、より好ましくは0.03〜0.4の割合で含む。
本発明の重合体のさらに他の態様は、下記一般式(16)
(−CO−R1−CO−O−R2−O−) (16)
で表されるジカルボン酸エステル部を含有するとともに、下記一般式(17)
(−CO−R1−CO−O−R4−O−) (17)
(式中、R4は炭素数4〜12のエーテル含有二価脂肪族基、tは0または1の数を示す)
で表されるエーテル基含有エステル部をモル分率0.5以下、好ましくは0.03〜0.45の割合で含む。
本発明の重合体のさらに他の態様は、下記一般式(18)
(−COC64CO−) (18)
で表されるテレフタル酸エステル部をモル分率0.001〜0.2、好ましくは0.005〜0.1の割合で含む。
本発明の重合体は、実質的に線状構造を有し、または該線状構造に架橋剤を補助成分として加えることにより分枝構造を有し、機械的性質、特に破断点伸びに優れ、また色調の優れたもので、好ましくは8万以上の重量平均分子量を有するものである。その分子量の上限値は、通常、30万程度である。本発明の重合体は、脂肪族系ポリエステルであることから、生分解性を有し、またアルコール分解や、加水分解により原料回収可能であることから、良好なケミカルリサイクル性を有する高分子でもある。
本発明の方法によって得られるポリエステル系重合体は、その反応で用いた含金属エステル交換反応用触媒及び助触媒を含むものであるが、このような触媒及び助触媒は、重合体から分離してもよいが、その分離にはコストがかかり、また、本発明の場合、その含有量は極くわずかの量であることから、特に分離せずにそのまま製品として用いるのが有利である。
次に本発明を実施例によって具体的に説明する。脂肪族ポリエステルの種々の物性値は下記の方法によって測定した。
(分子量及び分子量分布)
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法を用いて標準ポリスチレンから校正曲線を作成し、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。溶離液はクロロホルムを用いた。
(熱的性質)
示差走査熱量分析装置(DSC)により融解温度及びガラス転移点を求めた。また熱重量分析装置(TG)により熱分解温度を求めた。
(耐加水分解性試験)
80℃、相対湿度90%の恒温、恒湿槽に25mm×25mm×0.25mmのフィルムを入れ所定の日数(t)ポリマーフィルムの加水分解を行った後、重量平均分子量Mw(t)を測定し、加水分解前の分子量Mw(t=0)との比から耐加水分解性の尺度としてMw(t)/Mw(t=0)を求めた。
比較例1
撹拌羽つき内容量100mlの4つ口フラスコにコハク酸180ミリモル、1,4−ブタンジオール198ミリモル、チタンテトライソプロポキシド0.12ミリモルを仕込み、窒素雰囲気下、140℃で反応を開始し、徐々に230℃まで昇温し、水を流出させた(約1時間)。次いで、かき混ぜながら徐々に減圧にし、最終到達真空度約0.5Torrで1時間20分反応を続けた。反応後、得られたポリマーの分子量を測定したところMw15.4万で、Mw/Mnは2.20であった。Mnは7万であった。また破断点伸びは391%であった。
参考例
撹拌羽つき内容量100mlの4つ口フラスコにコハク酸180ミリモル、1,4−ブタンジオール198ミリモル、チタンテトライソプロポキシド0.12ミリモル及びジフェニルホスフィン酸PhPO(OH)0.6ミリモルを仕込み、窒素雰囲気下、140で反応を開始し、徐々に230℃まで昇温し、水を流出させた(約1時間)、次いで、かき混ぜながら徐々に減圧し、最終到達真空度約0.5Torrで4.3時間反応を続けた。反応後、得られたポリマーの分子量を測定したところ、Mw10.2万で、Mw/Mnは1.65であった。Mnは6.19万であった。また機械物性の破断伸びは表1のNo.2に示すように826%であった。フィルム材料として有用な破断伸びが著しく向上することが分った。
Figure 0004266359
測定条件:測定温度;25℃、延伸速度;10mm/min、
サンプルの厚み;0.25mm(JIS規格 K7127の
試験片タイプ5)
実施例
攪拌羽つき内容量10リットルのステンレス反応器にコハク酸3626.0g、1,4−ブタンジオール2787.3g、ε−カプロラクトン1502.2g、ジエチレングリコール139.7g、チタンテトライソプロポキシド4.595g、リン酸水素マグネシウム水和物(MgHPO・3HO)0.893gを仕込み、(全エステル部に対するε−カプロラクトン及びジエチレングリコールに由来するエステル部のモル分率:(ε−CL+DEG)×100/(SA+CL)=32%)、窒素雰囲気下、140で脱水を開始し、徐々に240℃まで昇温し、水を流出させた(約5時間)、次いで、かき混ぜながら徐々に減圧し、最終到達真空度約0.5Torrで11時間反応を続けた。反応後、得られたポリマーの分子量を測定したところ、Mw22.8万で、Mw/Mnは2.32であった。Mnは9.6万であった。また機械物性の破断点伸びは1306%であった。
実施例
攪拌羽つき内容量100mlの4つ口フラスコにコハク酸100ミリモル、1,4−ブタンジオール105ミリモル、ε−カプロラクトン100ミリモル、チタンテトライソプロポキシド0.033ミリモル及びジフェニルホスフィン酸PhPO(OH)0.0165ミリモルを仕込み、(全エステル部に対するε−カプロラクトンに由来するエステル部のモル分率:ε−CL×100/(SA+ε−CL)=50%)、窒素雰囲気下、140で脱水を開始し、徐々に230℃まで昇温し、水を流出させた(約1時間)、次いで、かき混ぜながら徐々に減圧し、最終到達真空度約0.5Torrで5時間反応を続けた。反応後、得られたポリマーの分子量を測定したところ、Mw8.8万で、Mw/Mnは1.63であった。Mnは5.4万であった。また機械物性の破断点伸びは2246%であった。破断点伸びが著しく向上することが分かった。
実施例
撹拌羽つき内容量100mlの4つ口フラスコにコハク酸180ミリモル、1,4−ブタンジオール198ミリモル、チタンテトライソプロポキシド0.12ミリモル及びリン酸水素マグネシウム水和物(MgHPO・3HO)0.04ミリモルを仕込み、窒素雰囲気下、140℃で反応を開始し、徐々に240℃まで昇温し、水を流出させた(約1時間)。次いで、かき混ぜながら徐々に減圧にし、最終到達真空度約0.5Torrで1時間40分反応を続けた。反応後、得られた白色ポリマー(主触媒及び助触媒を含む、以下同じ)の分子量を測定したところMw19.1万で、Mw/Mnは2.19であった。比較例1に比べ高分子量のポリエステルが得られた。
実施例
リン酸水素マグネシウム水和物(MgHPO・3HO)、リン酸水素ニアンモニウム(NHHPO又はリン酸二水素カルシウムCaHからなる助触媒及びチタンテトライソプロポキシド触媒Ti(OisoPr)を用いて、実施例4と同様の合成法で得られた主触媒及び助触媒を含むポリブチレンサクシネート(PBS)につい耐加水分解試験を行ったところ、表2に示すように、助触媒としてリン酸水素マグネシウムを用いて得られたポリブチレンサクシネートが耐加水分解性に最も優れていることが分かった。耐加水分解性の順は、MgHPO・3HO/Ti(OisoPr)>Ti(OisoPr)>CaH/Ti(OisoPr)>(NHHPO/Ti(OisoPr)であった。
生分解性プラスチックは実用物質の向上と同時に、製品化した際に保存中の大気水分に対する安定性が大きな問題となる。リン酸水素マグネシウムは助触媒として耐加水分解性に対し優れた効果を有することが分かった。
Figure 0004266359
実施例
チタニウムアセチルアセトナート触媒を用いて、得られたテレフタル酸ユニットを5%を含むポリブチレンサクシネート(PBS)共重合体につい耐加水分解試験を行ったところ、少量のテレフタル酸ユニットを共重合させることにより8日後のMw(8)/Mw(0)は0.61であり、耐加水分解性が著しく向上することが分かった。

Claims (5)

  1. (i)脂肪族ジカルボン酸及びその酸無水物の中から選ばれる少なくとも1種の脂肪族ジカルボン酸系化合物と脂肪族ジオールとの混合物又は(ii)該混合物の予備縮合物を反応原料として用い、この反応原料を含金属エステル交換反応用触媒と助触媒からなる反応触媒の存在下で重縮合反応させる方法において、
    脂肪族ジカルボン酸が下記一般式(1)で表されるもので、脂肪族ジカルボン酸の酸無水物が下記一般式(2)で表されるものであり、
    該助触媒として含水素リン酸マグネシウム塩、含水素ポリリン酸マグネシウム塩及びジアリールホスフィン酸の中から選ばれる少なくとも1種のリン化合物を用い、
    該含金属エステル交換反応用触媒に対する該含水素リン酸マグネシウム塩の割合が、金属原子に対するリン原子の原子比で0.01〜1/3の範囲にあり、
    該含金属エステル交換反応用触媒に対する該含水素ポリリン酸マグネシウム塩又は該ジアリールホスフィン酸の割合が、金属原子に対するリン原子の原子比で0.01〜0.8の範囲にあることを特徴とする脂肪族ポリエステル系重合体の製造方法。
    HOOC−R 1 −COOH (1)
    Figure 0004266359
    (前記式中、R 1 は炭素数1〜6の二価脂肪族基を示す。)
  2. 該反応原料として、(i)脂肪族ジカルボン酸系化合物と脂肪族ジオール(但し、ポリオキシアルキレングリコールは除く)と補助成分からなり、該補助成分が、オキシカルボン酸系化合物、ポリオキシアルキレングリコールの中から選ばれる少なくとも1種である混合物又は(ii)該混合物の予備縮合物を用いる請求項の方法。
  3. 該補助成分の割合が、生成する重合体に含まれる全単量体成分に対するモル比で0.5以下の範囲にある請求項の方法。
  4. 該含金属エステル交換反応用触媒の割合が、該反応原料中に含まれる全カルボキシル基含有化合物の合計量100モル当り、10-7〜0.5モルの割合である請求項1〜のいずれかの方法。
  5. 該脂肪族ポリエステル系重合体の重量平均分子量が8万以上である請求1〜のいずれかの方法。
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