JP4266185B2 - 熱間仕上圧延方法および熱間仕上圧延材 - Google Patents

熱間仕上圧延方法および熱間仕上圧延材 Download PDF

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Description

本発明は、熱間仕上圧延方法およびその熱間仕上圧延方法によって圧延された熱間仕上圧延材に関する。
一般的に、圧延作業は、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)の加工の中でも押出しと並んで最も重要な展伸加工法であり、現在用いられているアルミニウムの板材はこれによって製造されたものである。
この圧延作業は、行われる圧延方法によって熱間圧延と冷間圧延に大別される。そして、熱間圧延は、圧延板の原料となるスラブ(鋳塊)をアルミニウムの再結晶温度以上で圧延するものであり、冷間圧延は、熱間圧延で圧延された圧延板を一般には室温でさらに延ばしたり、圧延板の表面の加工を行うものである。
また、熱間圧延には熱間粗圧延と熱間仕上圧延とがある。図6に示すように、熱間粗圧延は、テーブルローラで搬送されてきた板厚200〜600mmのスラブ5を熱間粗圧延機(ラッファー)Rにより20〜60mmの熱間粗圧延材2に圧延し、さらに、この圧延された熱間粗圧延材2を熱間仕上圧延機(フィニッシャー)Fにより圧延することで板厚2〜12mmの熱間仕上圧延材15としている。
ここで、図6を参考に熱間仕上圧延についてさらに詳しく説明すると、かかる圧延において各スタンドF1からF4のワークロールWのみを駆動・回転させて圧延を行うと、圧延板1に歪や撓み等が発生し、圧延の精度が悪くなる。そのため、圧延の精度を向上させることを目的として、ワークロールWとバックアップロールBを用い、一対を4段のロールで構成するスタンド、あるいは、ワークロールWとバックアップロールBとの間に不図示の中間ロールをさらに用い、一対を6段のロールで構成するスタンドを複数台使用して圧延を行うことで(図6では4段のロールのスタンドを4台用いた熱間仕上圧延機を例示している。)、熱間仕上圧延材15を製造している。そして、圧延された熱間仕上圧延材15は、例えば、冷間圧延などの次工程で用いるため、一旦テンションリール4に巻き取られる(図6参照)。
通常、このような多段のロールで構成されるスタンドを複数台用いて圧延原料であるスラブ5を連続的に圧延することで搬送方向に徐々に薄く伸ばし、熱間圧延の最終製品として、所定の板厚を有する熱間仕上圧延材15を製造する。
なお、これら複数のスタンドはそれぞれ一対のワークロールW,W間に、予め設定された隙間(ロールギャップ)が設けられており、このロールギャップの出側板厚Toと圧延前の入側板厚Tiから、次式により圧下率(%)を求めることができる。
圧下率(%)={1−(To/Ti)}×100
ここで、従来は、図7(a)に示すように、圧下率を大きく設定したスタンドのワークロールW100と圧延板100の角部がスリップしてしまい、ワークロールW100に圧延板100が噛み込まない「噛み込み不良」が発生し易かった。噛み込み不良は、圧延板100の角部とワークロールW100との接する面が少ないために、ワークロールW100が圧延板100を噛み込むのに必要な摩擦力が発生しないために生じるものである。
また、図7(b)に示すように、熱間仕上圧延材150は次工程のためにテンションリール400に一旦巻き取られることが多いが、テンションリール400に巻き取ると、巻き取った先端部150aの影響で線状の疵(段マーク)や擦り傷が発生し、テンションリール400に巻き取った熱間仕上圧延材150の大部分をスクラップとしなければならない場合がある。かかる現象は板厚T150が5mmを超える厚板をテンションリール400に巻き取る場合に特に発生し易い。
かかる諸問題を解決する技術としては、例えば、特許文献1には、スラブ(特許文献1では「鋼片」と記載)の圧延開始側先端部に面取加工を施し、このスラブの先端部に面取り部を設けることで先端側が細くなるようにする発明が記載されている。すなわち、特許文献1に記載されている発明は、本願明細書に添付する図面の図8に示すように、スラブ500の横断面は、一辺の長さがc(mm)の正方形であり、その先端部500aの面取り部500bが、先端部500aの先端縁からa(mm)の長さの領域において、先端側が細くなるように(先細りに)面取加工され、先端面500cは一辺の長さがb(mm)の正方形をなすように形成するものであり、特に、噛み込み不良の問題を改善し得る点で効果が期待できる。
特開2003−275801号公報(段落0013〜0017、図2)
しかしながら、特許文献1に記載されている発明では、先端部500aの面取りを行うことで噛み込み不良の問題を改善できることが期待されるものの、かかる面取加工をどのようにして行うかについては具体的に記されていない。
従って、これをどのようにして具現するかについては推測するしかないが、「面取り」とは、工作物や角材(この場合はスラブが該当)の角または隅を斜めに削ることを意味する(JIS工業用語大辞典、1901頁;日本規格協会、及び、大辞林 第二版、2542頁;三省堂)ことから、このような面取加工を施すことはスラブ500や圧延されている圧延板(不図示)の角部を「削る」という、圧延工程とは別の機械加工工程が必要となる。
すなわち、特許文献1に記載の発明では、圧延工程とは別の機械加工工程を要することから、圧延板の製造効率が悪くなるという欠点がある。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、ワークロールによる圧延板の噛み込み不良の発生防止、及び、巻取体への巻き取り時の段マークの発生防止を図ると共に、圧延工程において圧延板の先端部をテーパ状に形成する場合であっても、定常部を一定の板厚で圧延することができる熱間仕上圧延方法と、かかる熱間仕上圧延方法によって圧延された熱間仕上圧延材を提供することを目的とする。
製造効率を落とさないで噛み込み不良や段マークの発生を防止することができる技術の実現が望まれて久しいが、機械加工を伴わずにかかる問題を解決する一つの方法として、圧延工程で圧延板の先端部をテーパ状に形成することが考えられる。
圧延工程で圧延板の先端部をテーパ状に形成するには、ワークロールのロールギャップを拡幅する必要があるところ、ワークロールのロールギャップを拡幅して先端部の圧延を行うと、スタンド間における張力ハンチングが生じ、定常部(テーパを形成しない部分)を一定の板厚で圧延することが困難になるという第一の問題があった。また、巻取体(テンションリール)に巻き取った後に生じた段差によって発生する周期的な張力変動(ハンチング)および前記で説明した圧延時に生じる張力変動(ハンチング)に起因する板厚ハンチングが発生するため、定常部を一定の板厚で圧延することが困難になるという第二の問題があった。
すなわち、前記課題を解決するためには前記二つの問題を解決する必要がある。
前記課題を解決した請求項1に記載の発明は、複数のスタンドから構成される熱間仕上圧延機において、連設する各スタンドでの少なくとも1つのスタンドのワークロールのロールギャップ圧延板の板厚方向に拡げる拡幅を行う熱間仕上圧延方法であって、搬送される前記圧延板の先端部が、前記拡幅を行うスタンドのワークロールに到達すると、当該ワークロールのロールギャップの拡幅を開始する第一ステップと、前記第一ステップで開始された拡幅を、予め設定されたロールギャップまで経時的かつ連続的に行うことで圧延板の先端部をテーパ状に圧延する第二ステップと、前記第二ステップで予め設定されたロールギャップまで拡幅した後に、そのロールギャップを一定に保つことで圧延板の定常部を一定の板厚で圧延する第三ステップと、前記第一ステップから第三ステップを予め設定されたスタンドで行った後に、テーパ状の先端部と一定の板厚の定常部を有する熱間仕上圧延材を巻取体に巻回する第四ステップと、を有し、かつ、前記第二ステップでのワークロールのロールギャップの拡幅に当たって、そのマスフローのバランスが当該ワークロールの入側と出側とで等しくなるように制御することを特徴とする熱間仕上圧延方法である。
このように、請求項1に記載の熱間仕上圧延方法によれば、複数のスタンド間における圧下率が高い場合(40%以上)であっても、第一ステップで拡幅を行うスタンドのワークロールのロールギャップを拡幅(なお、本発明における「拡幅」及びこれを語幹とする動詞は、上ワークロールと下ワークロールの隙間であるロールギャップの幅を圧延板の板厚方向に拡げることを意味する。)しつつ圧延するので、圧延される圧延板の先端部を先細りのテーパ状とすることができる。
また、第二ステップでその拡幅を経時的かつ連続的に行うので、テーパ状の先端部の始端から終端まで圧延面に段差が生じることがない。なお、第二ステップにおいては、特に、拡幅を行うスタンドにおけるワークロールの入側と出側とで、マスフローのバランスが等しくなるよう制御しているので、ロールギャップを拡幅しているときであっても各スタンド間における張力ハンチングやそれに起因する板厚ハンチングが発生しない。したがって、一定の板厚で安定して圧延を行うことができる。
そして、第二ステップでテーパ状の先端部を圧延した後は第三ステップで拡幅を停止し、ロールギャップを一定に保って圧延するので定常部を一定の板厚とすることができる。そして、これら第一ステップから第三ステップを予め設定されたスタンドで行うことにより、適切にテーパ状の先端部と一定の板厚を有する圧延板や熱間仕上圧延材を圧延することができる。ここで、第一から第三ステップを予め設定されたスタンドで行うことができるので、ロールギャップを拡幅するスタンドを予め設定しておくことで、任意のスタンドでロールギャップの拡幅を行うことができる。
次いで、第四ステップでテーパ状の先端部と一定板厚の定常部を有する熱間仕上圧延材を巻取体に巻回することで本発明の所望する熱間仕上圧延材を得ることができる。
なお、「圧延板の定常部の圧下率が40%以上となる場合」としたのは、圧下率が40%以上となると、噛み込み不良が生じ易いためである。
また、本発明において「上流」とは、圧延板の搬送方向における上流をいう。また、以下の説明において「下流」とは、圧延板の搬送方向における下流をいう。
さらに、「ロールギャップ」とは、圧延を行う上下2つのワークロール間に設定された間隔をいう。
また、「マスフロー」とは、単位時間当たりの圧延板の板厚と、圧延板の圧延速度と、圧延板の板幅とを乗算した値をいい、かかるマスフローの計算を行うことをマスフロー計算という。
また、請求項2に記載の発明は、前記マスフローのバランスの制御は、マスフロー計算を、拡幅を行っているスタンドのワークロールの入側と出側とで別個に行い、マスフローが等しくなるように拡幅を行っているスタンドの上流のスタンドの圧延速度を調節することを特徴とする請求項1に記載の熱間仕上圧延方法である。
請求項2に記載の熱間仕上圧延方法によれば、拡幅してテーパ状の先端部の圧延を行っている拡幅を行っているスタンドのワークロールの入側のマスフローと出側のマスフローとを別々に算出し、求められたマスフローが等しくなるように当該スタンドの上流のスタンドの圧延速度を調節して、拡幅を行っているスタンドの入側と出側とのマスフローのバランスを制御する。ここで、「ワークロールの入側と出側におけるマスフローのバランスを等しくする」とは、ワークロールの入側のマスフローと出側のマスフローとを別々に算出し、求められたマスフローが等しくなるように制御することをいう。その結果、ロールギャップを拡幅した場合であっても、拡幅を行っているスタンドとその上流のスタンドとの間において張力ハンチングの発生防止と、それによる板厚ハンチングの防止を図ることができる。
請求項3に記載の発明は、前記上流のスタンドの圧延速度の調節は、当該上流のスタンドのワークロールの回転速度を調節して行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱間仕上圧延方法である。
請求項3に記載の熱間仕上圧延方法によれば、前記したマスフロー計算の結果に基づいて拡幅を行っている上流のスタンドのワークロールの回転速度を調節して行うことで、上流のスタンドの圧延速度の適切な調節を実現することができる。その結果、拡幅を行っているスタンドとその上流のスタンドとの間において張力ハンチングの発生防止と、それによる板厚ハンチングの防止を図ることができる。
請求項4に記載の発明は、前記拡幅を行うスタンドが最終スタンドであることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の熱間仕上圧延方法である。
請求項4に記載の熱間仕上圧延方法によれば、最終スタンドで拡幅を行い、この最終スタンドの入側と出側におけるマスフローのバランスを制御しつつ、最終スタンドの上流のスタンドの圧延速度を適切に調節することで、テーパ状の先端部と、一定板厚の定常部とを有する熱間仕上圧延材を圧延することができる。従って、最終的に得られた熱間仕上圧延材の先端部がテーパ状となっているため、巻取体に巻回した場合であっても段マークの発生を防止することができる。
そして、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の熱間仕上圧延方法によって圧延された熱間仕上圧延材であって、当該熱間仕上圧延材の定常部の板厚が5mmを超え、テーパ状に圧延された当該熱間仕上圧延材の先端部の板厚が、前記定常部の板厚の半分以下であり、かつ、前記テーパを形成するテーパ角θが0.01〜0.12°であることを特徴とする熱間仕上圧延材である。
請求項5に記載の熱間仕上圧延材によれば、熱間仕上圧延材の先端部の形状をテーパ状とし、さらにその先端部の板厚tを定常部の板厚Tの半分以下としているので、巻取体に巻き取ったときに発生する段差の発生を小さくすることができる。また、段差が小さくなるので、周期的な張力ハンチングや本張力ハンチングに起因する板厚ハンチングを抑制することができる。すなわち、板厚が5mmを超える熱間仕上圧延材であっても、巻取体に巻回したときの段マークの発生を抑えることができる。
なお、この場合において、熱間仕上圧延材の先端部のテーパ角度は、0.01〜0.12°の範囲とするのが好ましい。噛み込み不良や段マークの発生を有効に防止することができるからである。
請求項1から請求項3に記載の熱間仕上圧延方法によれば、圧延を行っているスタンドの上流のスタンドの圧延速度を調節するので張力ハンチングや板厚ハンチングの発生を防止することができる。また、圧延板の先端をテーパ状としているので、圧延を行っているスタンドの一つ下流のスタンドにおける噛み込み不良を防止することができると共に、定常部を一定の板厚にすることができる。
請求項4に記載の熱間仕上圧延方法によれば、最終スタンドで拡幅を行うため、得られる熱間仕上圧延材の先端部をテーパ状とすることができる。最終的に得られる熱間仕上圧延材の先端部がテーパ状であるため、巻取体に巻回した場合であっても段マークの発生を防止することができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、板厚が5mmを超えるような熱間仕上圧延材であっても、巻取体に巻回した場合に段マークが発生し難くなる。
本発明者らは、前記課題を解決するため実験研究を行った結果、複数のスタンドを用いて圧延する場合において、圧延板の先端をテーパ状に圧延することにより、その一つ下流のスタンドにおける噛み込み不良を抑制できることを見出した。また、同様に、熱間仕上圧延材の先端部をテーパ状に圧延することにより、テンションリールへの巻き取り後の張力ハンチングおよび板厚ハンチングを抑制することができることが分かった。
なお、かかる知見を得る段階で、スタンド間の圧下率が40%以上である場合に、噛み込み不良が発生する可能性が高くなることや、最終的に得られる熱間仕上圧延材の板厚が5mm以上である場合に、巻取体に巻回すると段マークが発生し易いことも分かった。
また、本発明者らは、本発明を完成させるにあたって、複数のスタンドにおけるロールギャップを単純に拡幅しただけでは圧延の際にマスフローのバランスが崩れてしまい、スタンド間の張力が大きく変動して圧延板の先端部をきれいなテーパ状とすることができないばかりか、定常部の板厚についても規格から外れる部分(オフゲージ)が長くなることが分かった。
本発明者らはかかる知見を元に前記課題を解決するため鋭意研究した結果、圧延板の先端部の圧延を行っているスタンドのロールギャップを拡幅すると共に、当該スタンドの入側と出側のマスフローのバランスが等しくなるように、その上流のスタンドの圧延速度を制御することで、圧延板の先端部をテーパ状としつつ、かつ、安定した板厚の定常部を備えた熱間仕上圧延材を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
以下、適宜図面を参照しつつ本発明の熱間仕上圧延方法に係る一実施形態について詳細に説明する。以下の説明において、熱間仕上圧延に用いる熱間仕上圧延機Fの1段目のスタンド、2段目のスタンド、3段目のスタンドおよび4段目のスタンドは、それぞれスタンドF1、スタンドF2、スタンドF3、スタンドF4と称する。
(熱間圧延)
はじめに、図6を参照して熱間圧延について説明する。
まず、圧延材料であるスラブ5(大型の直方体の形状につくられた圧延用鋳塊)を、図示しない切断機によって所望の大きさに鋸切断し、さらに、表面の皮膜やその下にある偏析(添加した合金金属の分布が組織内で不均一となっている部分)を取り除くために面削を行う。そして、熱間圧延を行い易いように柔らかくするため、および、スラブ5の内部組織を均一化するために均質化熱処理を行う。この均質化熱処理されたスラブ5を、平行におかれた一対のワークロールWの間に通過させて薄く延ばすために、熱間粗圧延および熱間仕上圧延を行い、熱間仕上圧延によって得られた熱間仕上圧延材15をテンションリール4に巻き取り、そのまま次工程である冷間圧延に供するか、必要に応じて焼き鈍しや安定化処理等を行った後に冷間圧延に供する。
(熱間仕上圧延)
ここで、本発明の一実施形態に係る熱間仕上圧延は、いわゆるタンデム方式の熱間仕上圧延であって、複数のスタンドF1,F2,F3,F4を、圧延板1が圧延される方向に連設された構成となっており、前工程となる熱間粗圧延で圧延された熱間粗圧延材から、熱間仕上圧延の最終産物である熱間仕上圧延材15までを連続的に圧延することができる。本発明の一実施形態に係る熱間仕上圧延では、以下のように圧延することで圧延板1の先端部1a,1a'や熱間仕上圧延材15の先端部15a(図1および図2を参照)を先細りのテーパ状に形成することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る熱間仕上圧延方法におけるワークロールの動作を説明するための説明図である。なお、図2は、図1の続きを説明する説明図である。
また、以下に説明する一実施形態では、特許請求の範囲にいう「予め設定されたスタンド」として、スタンドF1からスタンドF4の全てのスタンドが拡幅するよう設定されている場合について説明するが、説明の都合上、これらのスタンドのうち、スタンドF3とスタンドF4における熱間仕上圧延の動作について説明することとする。なお、スタンドF1およびスタンドF2においても圧延の際の動作は同じであることを付記しておく。
図1(a)に示すように、まず、図示しないスタンドF2によって圧延された圧延板1がスタンドF3まで搬送される。そして、スタンドF3のワークロールWが圧延板1の先端部1aを噛み込み、この先端部1aを圧延しつつ、ロールギャップの拡幅を開始する(スタンドF3における第一ステップ)。なお、当該圧延板1は、一つ上流のスタンドであるスタンドF2によって先端部1aが先細りのテーパ状に予め圧延されているので、スタンドF2とスタンドF3の間の圧下率が高い場合であっても、スタンドF3のワークロールWは先端部1aをスムーズに噛み込むことができる。
次いで、スタンドF3において、予め設定されたロールギャップまで経時的かつ連続的に拡幅して圧延板1'の先端部1a'をテーパ状に圧延する(スタンドF3における第二ステップ)。このとき、予め設定されているロールギャップまで経時的かつ連続的に拡幅するにあたって、スタンドF3のワークロールWの入側と出側とでマスフローのバランスが等しくなるように、図示しないスタンドF2の圧延速度を増加させるなどの制御を行うので、スタンドF3で形成されるテーパ状の先端部1a'には段差などが生じない。なお、スタンドF2の圧延速度を増加させたことによって当該スタンドF2の入側と出側とでマスフローのバランスが等しくならない場合は、マスフローが等しくなるよう、さらに上流のスタンドであるスタンドF1(不図示)の圧延速度を増加すればよい。
ここで、マスフローを算出するにあたって圧延板の板厚や板幅の測定は、例えば、X−Ray板厚計やX−Ray板幅計によって測定することができる。そして、このX−Ray板厚計やX−Ray板幅計を適宜必要な箇所、例えば、全スタンドの入側と出側に設置することで各スタンドにおける入側と出側の板厚および板幅を把握することができ、また、これらの計測器に接続されているコンピュータ等によって圧下率を算出することができる。また、各スタンドにおける圧延板1の圧延速度は、ワークロールWの回転速度で制御する。ワークロールWの回転速度は、それぞれのワークロールWの単位時間当たりの回転数を測定し、この単位時間当たりの回転数と当該ワークロールWの円周長とを乗算することで求めることができる。
ロールギャップを拡幅するには、板厚、形状の制御応答性のよい油圧圧下方式によってワークロールWのロールギャップを拡幅することを好適に示すことができるほか、スクリューで上下のワークロールWのロールギャップを拡幅することも可能である。また、このようなロールギャップの拡幅は自動板厚制御装置(AGC)や自動板形状制御装置(AFC)を用いることによって的確に制御することが可能である。
そして、図1(b)に示すように、スタンドF3で予め設定されたロールギャップまで拡幅した後は、そのロールギャップを固定して圧延を続けることで、図1(a)の圧延板1の定常部1b(板厚T1)よりも薄い定常部1b'(板厚T1')を有する圧延板1'とすることができる(スタンドF3における第三ステップ)。このようにして圧延された圧延板1'が、スタンドF4に向かって搬送される。
ここまで説明したように、最終スタンドであるスタンドF4の一つ上流のスタンドであるスタンドF3のワークロールWのロールギャップを拡幅し、圧延板1'の先端部1a'をテーパ状とすることで、スタンドF4における圧延板1’の噛み込み不良を防止することができる。なお、スタンドF1やスタンドF2においても、ロールギャップを拡幅して圧延板の先端部をテーパ状とした場合には、その一つ下流のスタンドにおいて噛み込み不良を防止することができることは同様である。
さらに、図2(a)に示すように、スタンドF3によって圧延された圧延板1'の先端部1a'がスタンドF4まで到達すると、スタンドF4のワークロールWが圧延板1'の先端部1a'を噛み込み、この先端部1a'を圧延しつつ、ロールギャップの拡幅を開始する(スタンドF4における第一ステップ)。
次いで、スタンドF4において、予め設定されたロールギャップまで経時的かつ連続的に拡幅して熱間仕上圧延材15の先端部15aをテーパ状に圧延する(スタンドF4における第二ステップ)。このとき、予め設定されているロールギャップまで経時的かつ連続的に拡幅するにあたって、スタンドF4のワークロールWの入側と出側とでマスフローのバランスが等しくなるようにスタンドF3の圧延速度を上げるなどの制御を行うので、スタンドF4で形成されるテーパ状の先端部15aに凹凸などが生じない。なお、スタンドF3の圧延速度を上げたことによって当該スタンドF3の入側と出側とでマスフローのバランスが等しくならない場合は、このマスフローバランスが等しくなるよう、さらに上流のスタンドであるスタンドF2やスタンドF1(いずれも不図示)の圧延速度を上げればよい。
そして、図2(b)に示すように、スタンドF4で予め設定されたロールギャップまで拡幅した後は、そのロールギャップを固定して圧延を続けることで、図1(b)に示す圧延板1'の定常部1b’(板厚T1’)よりも薄い、一定板厚の定常部15b(板厚T15)を有する熱間仕上圧延材15とすることができる(スタンドF4における第三ステップ)。
次に、このようにして圧延された熱間仕上圧延材15の先端部15aを、巻取体に固定して当該熱間仕上圧延材15を巻回することでホットコイル(図6参照)とすることができる(第四ステップ)。なお、巻取体としては巻き取る際のテンションを調節することができるテンションリール4を好適に用いることができる。
以上説明したように、熱間仕上圧延機Fの最終スタンドであるスタンドF4においてワークロールWのロールギャップを拡幅して熱間仕上圧延材15の先端部15aをテーパ状に形成することで、巻取体に巻き取った場合の段マークの発生を防止することができる。この場合、特に、熱間仕上圧延材15の先端部15aの板厚t15を定常部15bの板厚T15の半分以下とすれば、定常部15bの板厚が5mmを超えるような場合であっても、段マークが発生し難くなる。
(熱間仕上圧延材の先端部の形状)
次に、図3を参照して熱間仕上圧延材15の先端部15aの形状について説明する。なお、図3は、熱間仕上圧延材15の先端部の縦断面形状を説明する断面説明図である。
熱間仕上圧延材15の先端部15aの形状は、図3の縦断面に示すように先細りのテーパ状となっている。この場合において、熱間仕上圧延材15の先端部15aの板厚t15は、定常部15bの板厚T15の半分以下となるように形成するのがよい。ここで、テーパを形成する辺の長さLやテーパ角θは、圧延する材料の材質や最終的な熱間仕上圧延材15の先端部15aの板厚t15に応じて適宜変更して用いることができる。テーパを形成する辺の長さLは、例えば、先端部15aの500倍〜5000倍、より好ましくは800倍〜3000倍とするのがよい。500倍未満であると、巻取体に巻回したときに段マークの発生防止を十分に図ることができない。一方、5000倍を超えると、板厚が規格から外れた長さ(オフゲージ長さ)が長くなり、歩留まりが悪くなる。また、テーパ角θは0.01°〜0.12°、より好ましくは0.02°〜0.07°とするのがよい。0.01°未満であると、板厚が規格から外れた長さ(オフゲージ長さ)が長くなり、歩留まりが悪くなる。一方、0.12°を超えると、巻取体に巻回したときに段マークの発生防止を十分に図ることができない。
以上、熱間仕上圧延材15の先端部15aの形状について説明したが、圧延板1,1’の先端部1a,1a’の形状、すなわちテーパを形成する辺の長さLやテーパ角θについても同様である(図1および図2参照)。すなわち、テーパを形成する辺の長さLは、例えば、圧延板1,1’の先端部1a,1a’の500倍〜5000倍、より好ましくは800倍〜3000倍とするのがよい。500倍未満であると、ワークロールとの接触する面積が小さいためにワークロールのスリップを防止することができない。一方、5000倍を超えると、板厚が規格から外れた長さ(オフゲージ長さ)が長くなり、歩留まりが悪くなる。また、テーパ角θは0.01°〜0.12°、より好ましくは0.02°〜0.07°とするのがよい。0.01°未満であると、板厚が規格から外れた長さ(オフゲージ長さ)が長くなり、歩留まりが悪くなる。一方、0.12°を超えると、ワークロールとの接触する面積が小さいためにワークロールのスリップを防止することができない。
(マスフローのバランスの制御)
また、ロールギャップの拡幅を行うとロールギャップが狭い場合と比較して単位時間当たりの圧延量が増えることになる。例えば、スタンドF4のロールギャップを拡幅しつつ圧延を行い、スタンドF3の圧延速度の制御を行わないとした場合、スタンドF3によって圧延される圧延板1’の圧延量よりスタンドF4で圧延される熱間仕上圧延材15の圧延量の方が多くなる。その結果、スタンドF3とスタンドF4との間の圧延板1’にかかる張力が不安定となり張力ハンチングが生じる。張力ハンチングが生じるとスタンドF4での圧延を安定して行うことができなくなるので板厚も不安定となり板厚ハンチングが生じる(図5の(b)のグラフを参照)。
そこで、前記したようにマスフローのバランスが等しくなるように制御する必要がある。本発明の熱間仕上圧延方法では、ワークロールのロールギャップを拡幅した場合においてマスフローのバランスを等しくし、熱間仕上圧延材や圧延板の定常部の板厚を一定とするには、〔a〕スタンドF4のロールギャップの拡幅に伴うスタンドF3の圧延速度の修正制御と、〔b〕スタンドF3の出側の先進率の変化によるスタンドF3の圧延速度の修正制御と、を同時に行う。
以下、図4を参考にして、前記〔a〕と〔b〕の制御について具体的に説明する。また、後記の説明ではスタンドF4を拡幅した場合における、その前段のスタンド(スタンドF3)の圧延速度の修正制御について説明するが、拡幅するスタンドがスタンドF3である場合や、スタンドF2である場合も、その前段のスタンドについて同様の制御を行うものである。
〔a〕スタンドF4のロールギャップの拡幅に伴うスタンドF3の圧延速度の修正制御;
既述したように、マスフローは、圧延板の板厚と、圧延板の板幅と、圧延速度とを乗算することで求めることができる。これらのうちでも圧延速度は圧延を行うワークロールの回転速度を調節するだけで容易に調節が可能である。したがって、マスフローのバランスを等しくするための操作は、圧延速度を調節して行うことが好ましいので、以下の説明においては、マスフローのバランスを等しくするために圧延速度を調節しているが、この他の要素を調節してもよい。
スタンドF4でロールギャップの拡幅を行うと、スタンドF4の入側の板速度は拡幅前よりも速くなることから、圧延板1’はスタンドF4の方向に引っ張られ、圧延板1’の体積が不足する。不足した体積分を補うように、スタンドF3の圧延速度を以下に説明する式に基づいて制御することで、スタンドF4の入側と出側とのマスフローバランスを等しくすることができる。
かかる制御を行うにあたり、まず、スタンドF4の入側と出側の圧延速度V1',V15およびF4の圧下位置を測定する(St1)。次いで、計測された圧延速度V1',V15およびF4の圧下位置から板厚T1’,T15を計算する(St2)。もしくは、F4入出側板厚測定装置X−Rayを用い板厚T1’,T15を測定する。そして、計算もしくは測定した板厚T1’,T15と計測した圧延速度V1’,V15を用いてスタンドF4における拡幅時のマスフローから求めたスタンドF4の入側の圧延速度の変化量を次式(1)により算出する(St3)。次式(1)は、スタンドF4を拡幅しつつ圧延を行った場合における、スタンドF3で次回の制御周期(t+Δt)で行われる圧延速度(Vi-1(t+Δt))を求めるための式である。
Figure 0004266185
式(1)において、「Vi」は、スタンドF4の圧延速度を表し、図4中、スタンドF4の下流に設けられた測定装置715によって測定される。「hi」は、スタンドF4の出側の板厚を表し、F4圧下位置およびF4入出側圧延速度からマスフロー計算により計算され、あるいは、同図中、スタンドF4の下流に設けられたX−Ray板厚計615によって測定される。また、「hi-1」は、スタンドF3の出側板厚を表し、F3圧下位置およびF3入出側圧延速度からマスフロー計算により計算され、あるいは、同図中、スタンドF3の下流に設けられたX−Ray板厚計61’によって測定される。また、「t」は、測定時の時間を表し、「Δt」は、制御周期を表す。なお、式(1)ではスタンドF4の圧延速度が変わらないことを前提としており、また、スタンドF3の出側の先進率fi-1やスタンドF4の出側の先進率fiも固定していることを前提としている。
なお、このスタンドF3の出側の先進率fi-1は、次式(2)で表すことができる。
Figure 0004266185
式(2)において、「Vi-1s」は、スタンドF3の出側の板速度Vp1’を表す。また、「Vi-1」は、スタンドF3の圧延速度V1’を表し、図4中、測定装置71’によって測定される(なお、測定装置71’は、張力の測定も行っている)。
このスタンドF3の出側の先進率fi-1は、実際には圧下率、圧延油、ロール粗度、張力等の影響により常に変動している。スタンドF3の出側の先進率fi-1が変化すると、スタンドF3とスタンドF4との間の圧延板に発生する張力が変動する(張力ハンチング)ので、圧延荷重もこれにつれて変動する。また、圧延荷重が変動すると板厚も変動することになる(板厚ハンチング)。
したがって、スタンドF4を拡幅する場合に板厚ハンチングを生じさせず、安定して熱間仕上圧延材や圧延板を圧延するためには、スタンドF3の先進率fi-1の変動を解消する必要がある。先進率fi-1の変動を解消するためには、次式(3)に示す式に基づいてスタンドF3の圧延速度を調節する。
Figure 0004266185
ここで、「Vi-1(t+Δt)’」は、時間t+Δtにおける先進率誤差補正後のスタンドF3の圧延速度を表し、「ΔT」は、目標張力と実績張力との差を表し、「G(ΔT)」は、先進率補正ゲイン(張力差の大きさによって変化させた係数)を表す。
このように、先進率誤差補正後のスタンドF3の圧延速度を求めることでスタンドF3に対する圧延速度の修正量を算出し(St4)、かかる修正量に基づいて駆動モータMの出力を上げ、スタンドF3のワークロールWの回転速度を調節する。
以上説明したように、式(1)〜(3)に基づいた制御を行うことで、〔a〕スタンドF4のロールギャップの拡幅に伴うスタンドF3の圧延速度の修正を行うことができる。
次に、スタンドF3とスタンドF4の間の圧延速度および張力の計測による先進率変化分のフィードバック制御を行うため、スタンドF3の出側の先進率の変化によるスタンドF3の圧延速度の修正制御について説明する。
〔b〕スタンドF3の出側の先進率の変化によるスタンドF3の圧延速度の修正制御;
張力ハンチングの防止を図るためには、前記〔a〕の圧延速度の修正制御と併せ、スタンドF3の出側の先進率の変化によるスタンドF3の圧延速度の修正制御を行うことが必要である。スタンドF3とスタンドF4の間の圧延速度および張力の計測による先進率変化分のフィードバック制御を行うためである。
まず、予め設定されている目標張力ft0と、測定装置71’で測定したスタンドF3の出側における実績張力ft1の差(誤差)を算出し(St5)、算出した差を解消(=0)するために、スタンドF3の圧延速度を以下のように制御する。
前記で説明した式(2)を用いてスタンドF3の出側の先進率fi-1を算出する(St6)。この先進率fi-1は、前記したように随時変動しているので、前記式(3)により先進率誤差補正後のスタンドF3の圧延速度(Vi-1(t+Δt)’)を算出し(St7)、かかる修正量に基づいて駆動モータMの出力を上げ、スタンドF3のワークロールWの回転速度を調節する。
以上、説明したように、スタンドF4のロールギャップの拡幅を行った場合であっても、〔a〕で記載したスタンドF3の圧延速度の修正制御と、〔b〕で記載したスタンドF3の圧延速度の修正制御とを同時に行うことで、スタンドF3とスタンドF4との間の圧延板1’の張力ハンチングを早期に抑制し、安定した状態とすることができる。したがって、スタンドF4での圧延においても早期に熱間仕上圧延材15の板厚ハンチングを抑制することができる。
次に、本発明に係る熱間仕上圧延方法を適用して良好な効果を得ることのできた熱間仕上圧延の具体例を示して説明する。
(熱間仕上圧延機の条件)
圧延機 :4段のロールのスタンドを4台連設して構成される熱間仕上圧延機(図6参照)
ワークロールの径 : φ725mm
ワークロールのバレル長: 3900mm
バックアップロールの径:φ1590mm
バックアップロールのバレル長: 3900mm
圧下率 :30〜60%
圧延速度:1.667m/s
テーパ部拡幅時間:5秒間
圧延板の先端部のテーパ角度θ:0.0344°
(圧延板の条件)
圧延板の材質 :合金番号JIS 1200の工業用純アルミニウム
:合金番号JIS 5052のアルミニウム合金
熱間仕上圧延前の板厚 :35mm
熱間仕上圧延前の板幅 :1300mm
前記条件の下、熱間仕上圧延を行った。用いた熱間仕上圧延機の4段のスタンドの出側全てにX−Ray板厚計(東芝社製)を設置し、このX−Ray板厚計により各スタンドにおける定常部の板厚および先端部の板厚を測定した。また、圧延された熱間仕上圧延材15をテンションリール4に巻き取り、テンションリール電流値で張力を測定した。さらに、巻き取り後のコイル表面の段マークの有無を確認するため、目視観察を行った。同様に、噛み込み不良の発生の有無についても目視観察を行った。表1にその結果を示す。
Figure 0004266185
<噛み込み不良発生防止>
表1、図1、図2および図6を適宜参照しつつ、前記の熱間仕上圧延の具体例のうち、噛み込み不良発生防止についての説明をする。なお、図1および図2には説明の便宜上スタンドF3およびスタンドF4しか示していないが、スタンドF1およびスタンドF2における動作は同様である。
噛み込み不良発生防止に関する圧延材の材料としては、合金番号JIS 1200の工業用純アルミニウムを用いた。スタンドF1による圧延前の熱間粗圧延材2の板厚は35mm(入側板厚)であり、拡幅前のロールギャップは17mmとなるよう設定してある(圧下率;51.4%)。スタンドF1のワークロールWが熱間粗圧延材2を噛み込んでから1.2秒後に拡幅を開始した。圧延速度0.3m/sで3秒間、ロールギャップを一定速度(拡幅速度1mm/s)で拡幅することでスタンドF1におけるテーパ状の先端部を圧延した。スタンドF1の出側板厚が20mmとなったところで拡幅を停止し(拡幅量;3mm)、以後、このロールギャップで圧延を行うことでスタンドF1における定常部を圧延した(スタンドF1入側板厚;35mm→スタンドF1出側板厚;20mm、圧下率;42.9%)。
スタンドF2の拡幅前のロールギャップは10mmに設定されている。スタンドF2のワークロールWが、スタンドF1で先細り状に圧延されたテーパ状の先端部(板厚;17mm)を噛み込んでから1.2秒後に拡幅を開始した(圧下率;41.2%)。圧延速度0.5m/sで2秒間、ロールギャップを一定速度(拡幅速度1mm/s)で拡幅することでスタンドF2におけるテーパ状の先端部を圧延した。スタンドF2の出側板厚が12mmとなったところで拡幅を停止し(拡幅量;2mm)、以後、このロールギャップで圧延を行うことでスタンドF2における定常部を圧延した(スタンドF2入側板厚;20mm→スタンドF2出側板厚;12mm、圧下率;40.0%)。
スタンドF3の拡幅前のロールギャップは5.3mmに設定されている。スタンドF3のワークロールWが、スタンドF2で先細り状に圧延されたテーパ状の先端部(板厚;10mm)を噛み込んでから1.2秒後に拡幅を開始した(圧下率;47.0%)。圧延速度0.95m/sで0.7秒間、ロールギャップを一定速度(拡幅速度1mm/s)で拡幅することでスタンドF3におけるテーパ状の先端部を圧延した。スタンドF3の出側板厚が6mmとなったところで拡幅を停止し(拡幅量;0.7mm)、以後、このロールギャップで圧延を行うことでスタンドF3における定常部を圧延した(スタンドF3入側板厚;12mm→スタンドF3出側板厚;6mm、圧下率;50.0%)。
スタンドF4では熱間仕上圧延材15のテーパ状の先端部15aを形成するための拡幅を行わないで圧延を行った。すなわち、スタンドF3で先細り状に圧延されたテーパ状の先端部1’(板厚;3mm)をスタンドF4のワークロールWで噛み込み、そのままのロールギャップで板厚3mmの熱間仕上圧延材15を圧延した(スタンドF4入側板厚;6mm→スタンドF4出側板厚;3mm、圧下率;50.0%)。
このようにして、熱間仕上圧延材15を圧延したところ、圧延材の先端部をテーパ状としていたために、スタンドF2からスタンドF4いずれのスタンドにおいても噛み込み不良は発生しなかった。
<段マーク発生防止>
次に、図1、図2および同図6を適宜参照しつつ、前記の熱間仕上圧延の具体例のうち、段マーク発生防止についての説明をする。ここでも説明の便宜上、スタンドF3およびスタンドF4しか示されていないが、スタンドF1およびスタンドF2においてもその動作が同様であることは前記したとおりである。
段マーク発生防止に関する圧延材の材料としては、合金番号JIS 5052のアルミニウム合金を用いた。スタンドF1による圧延前の熱間粗圧延材2の板厚は35mm(入側板厚)であり、拡幅前のロールギャップは17mmとなるよう設定してある(圧下率;51.4%)。スタンドF1のワークロールWが熱間粗圧延材2を噛み込んだ後、1.2秒経過してから拡幅を開始した。圧延速度0.7m/sで8秒間、ロールギャップを一定速度(拡幅速度1mm/s)で拡幅することでスタンドF1におけるテーパ状の先端部を圧延した。スタンドF1の出側板厚が25mmとなったところで拡幅を停止し(拡幅量;8mm)、以後、このロールギャップで圧延を行うことでスタンドF1における定常部を圧延した(スタンドF1入側板厚;35mm→F1出側板厚;25mm、圧下率;28.6%)。
スタンドF2の圧延開始当初のロールギャップは11mmに設定されている。スタンドF1で先細り状に圧延されたテーパ状の先端部(板厚;17mm)をスタンドF2のワークロールWが噛み込んだ後、1.2秒経過してから拡幅を開始した(圧下率;35.3%)。圧延速度1.05m/sで8秒間、ロールギャップを一定速度(拡幅速度1mm/s)で拡幅することでスタンドF2におけるテーパ状の先端部を圧延した。スタンドF2の出側板厚が19mmとなったところで拡幅を停止し(拡幅量;8mm)、以後、このロールギャップで圧延を行うことでスタンドF2における定常部を圧延した(スタンドF2入側板厚;25mm→スタンドF2出側板厚;19mm、圧下率;24.0%)。
スタンドF3の圧延開始当初のロールギャップは8mmに設定されている。スタンドF2で先細り状に圧延されたテーパ状の先端部1(板厚;11mm)をスタンドF3のワークロールWが噛み込んだ後、1.2秒経過してから拡幅を開始した(圧下率;27.3%)。圧延速度1.46m/sで8秒間、ロールギャップを一定速度(拡幅速度1mm/s)で拡幅することでスタンドF2におけるテーパ状の先端部を圧延した。スタンドF3の出側板厚が16mmとなったところで拡幅を停止し(拡幅量;8mm)、以後、このロールギャップで圧延を行うことでスタンドF3における定常部を圧延した(スタンドF3入側板厚;19mm→スタンドF3出側板厚;16mm、圧下率;24.0%)。
スタンドF4の圧延開始当初のロールギャップは7mmに設定されている。スタンドF3で先細り状に圧延されたテーパ状の先端部(板厚;8mm)をスタンドF4のワークロールWが噛み込んだ後、1.2秒経過してから拡幅を開始した(圧下率;12.5%)。圧延速度1.667m/sで8秒間、ロールギャップを一定速度(拡幅速度1mm/s)で拡幅することでスタンドF2におけるテーパ状の先端部を圧延した。スタンドF4の出側板厚が15mmとなったところで拡幅を停止し(拡幅量;8mm)、以後、このロールギャップで圧延を行うことでスタンドF4における定常部を圧延した(スタンドF4入側板厚;16mm→スタンドF4出側板厚;15mm、圧下率;6.3%)。
このようにして、熱間仕上圧延材15の定常部15aの板厚T15が15mm、テーパ状の先端部の板厚t15が7mmである本発明の必要条件を満足する熱間仕上圧延材15を圧延してテンションリール4に巻き取り、ホットコイルを得た。このホットコイルの周面を目視観察したところ、段マークを見つけることはできなかった。また、段マークが発生しなかったことから、スリ疵も発生しなかった。
<圧延速度の制御結果>
また、図5は前記した<噛み込み不良発生防止>における圧延速度の制御結果として、スタンドF4の出側における熱間仕上圧延板の板厚偏差を表すグラフであって、(a)は、速度制御を実施していない場合のスタンドF3−スタンドF4間の張力を測定した結果を示すグラフであり、(b)は、速度制御を実施していない場合の板厚偏差を示すグラフである。また、(c)は、速度制御を実施した場合のスタンドF3−スタンドF4間の張力を測定した結果を示すグラフであり、(d)は、速度制御を実施した場合の板厚偏差を示すグラフである。圧延速度の制御は、スタンドF4のロールギャップの拡幅と共に、マスフロー計算(圧延板の板厚と板幅と圧延速度とを乗算する)に基づいて、スタンドF1からスタンドF3の圧延速度を増加させている。なお、図5(a)および(c)のスタンドF3−スタンドF4間の張力は、テンションリール電流計を用いて測定した。
その結果、図5(a)〜(d)に示すように、圧延速度の制御を実施した場合(図5(c)および(d)参照)は、圧延速度の制御を実施しなかった場合(図5(a)および(b)参照)に比べて、スタンドF3−スタンドF4間における張力や、板厚偏差が良くなるまでの時間が著しく短くなった。すなわち、従来は板厚ハンチングが収まるまで20〜30秒を要していたものが、本発明の熱間仕上圧延方法を適用すると、板厚ハンチングが収まるまでの時間が10〜15秒程度で済むようになり、板厚ハンチングを効果的に抑制することが分かった。これは、廃棄しなければならない部分を減らすことができることを意味する。
なお、最終スタンドにおける圧延で熱間仕上圧延材の先端部をテーパ状としたことで段マークの発生を防止できたことは前記した通りである。したがって、熱間仕上圧延材の先端部をテーパ状とすると同時に、圧延速度の制御を適切に行うことで、従来と比較して更に歩留まりを向上させることができる。
なお、本発明の内容は発明を実施するための最良の形態で説明した内容に限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更改変して用いることができる。
例えば、前記の一実施形態においては拡幅する熱間仕上圧延機を構成する全てのスタンドにおいて圧延材の先端部をテーパ状に圧延することを前提に説明したが、拡幅するスタンドを任意に設定することも可能である。したがって、最後のスタンドにおいてのみ、或いは、途中のスタンドにおいてのみ、また或いは、最初のスタンドにおいてのみロールギャップを拡幅して熱間仕上圧延を行うことも可能であり、最初のスタンドと最後のスタンドにおいてロールギャップを拡幅して熱間仕上圧延を行うことも可能である。
(a)および(b)は、本発明の一実施形態に係る熱間仕上圧延方法におけるワークロールの動作を説明するための説明図である。 (a)および(b)は、図1の続きを説明する説明図である。 熱間仕上圧延材の先端部の縦断面図である。 一実施形態における圧延速度の制御における計算フローを示す図である。 圧延速度の制御結果として、スタンドF4の出側における熱間仕上圧延板の板厚偏差を表すグラフであって、(a)は、速度制御を実施していない場合のスタンドF3−スタンドF4間の張力を測定した結果を示すグラフであり、(b)は、速度制御を実施していない場合の板厚偏差を示すグラフであり、(c)は、速度制御を実施した場合のスタンドF3−スタンドF4間の張力を測定した結果を示すグラフであり、(d)は、速度制御を実施した場合の板厚偏差を示すグラフである。 熱間圧延の概略説明図である。 従来発生していた不具合を示す図であって、(a)は噛み込み不良が発生している様子を説明する図であり、(b)は、段マークが発生している様子を説明する図である。 従来技術によって面取りが施された先端部を有する圧延板を示す斜視図である。
符号の説明
1,1’ 圧延板
1a,1a' 先端部(圧延板)
1b,1b' 定常部(圧延板)
15 熱間仕上圧延材
15a 先端部(熱間仕上圧延材)
15b 定常部(熱間仕上圧延材)
F1,F2,F3,F4 スタンド
W ワークロール

Claims (5)

  1. 複数のスタンドから構成される熱間仕上圧延機において、連設する各スタンドでの少なくとも1つのスタンドのワークロールのロールギャップ圧延板の板厚方向に拡げる拡幅を行う熱間仕上圧延方法であって、
    搬送される前記圧延板の先端部が、前記拡幅を行うスタンドのワークロールに到達すると、当該ワークロールのロールギャップの拡幅を開始する第一ステップと、
    前記第一ステップで開始された拡幅を、予め設定されたロールギャップまで経時的かつ連続的に行うことで圧延板の先端部をテーパ状に圧延する第二ステップと、
    前記第二ステップで予め設定されたロールギャップまで拡幅した後に、そのロールギャップを一定に保つことで圧延板の定常部を一定の板厚で圧延する第三ステップと、
    前記第一ステップから第三ステップを予め設定されたスタンドで行った後に、テーパ状の先端部と一定の板厚の定常部を有する熱間仕上圧延材を巻取体に巻回する第四ステップと、を有し、かつ、
    前記第二ステップでのワークロールのロールギャップの拡幅に当たって、そのマスフローのバランスが当該ワークロールの入側と出側とで等しくなるように制御することを特徴とする熱間仕上圧延方法。
  2. 前記マスフローのバランスの制御は、マスフロー計算を、拡幅を行っているスタンドのワークロールの入側と出側とで別個に行い、マスフローが等しくなるように拡幅を行っているスタンドの上流のスタンドの圧延速度を調節することを特徴とする請求項1に記載の熱間仕上圧延方法。
  3. 前記上流のスタンドの圧延速度の調節は、当該上流のスタンドのワークロールの回転速度を調節して行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱間仕上圧延方法。
  4. 前記拡幅を行うスタンドが最終スタンドであることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の熱間仕上圧延方法。
  5. 請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の熱間仕上圧延方法によって圧延された熱間仕上圧延材であって、
    当該熱間仕上圧延材の定常部の板厚が5mmを超え
    ーパ状に圧延された当該熱間仕上圧延材の先端部の板厚が、前記定常部の板厚の半分以下であり、かつ、
    前記テーパを形成するテーパ角θが0.01〜0.12°である
    ことを特徴とする熱間仕上圧延材。
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