JPH0714526B2 - 板圧延のエッジドロップ制御におけるセットアップ方法 - Google Patents

板圧延のエッジドロップ制御におけるセットアップ方法

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JPH0714526B2
JPH0714526B2 JP61086201A JP8620186A JPH0714526B2 JP H0714526 B2 JPH0714526 B2 JP H0714526B2 JP 61086201 A JP61086201 A JP 61086201A JP 8620186 A JP8620186 A JP 8620186A JP H0714526 B2 JPH0714526 B2 JP H0714526B2
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plate
edge drop
work roll
roll
rolling
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普康 山本
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    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B37/00Control devices or methods specially adapted for metal-rolling mills or the work produced thereby
    • B21B37/28Control of flatness or profile during rolling of strip, sheets or plates

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、板圧延のエッジドロップ制御におけるセッ
トアップ方法に関する。
(従来の技術) 圧延された板はエッジドロップが小さく、形状が良好で
あること、すなわち板の平坦度が板長手方向のみなら
ず、板幅方向についても一様に良好であることが望まし
い。特に、最近では圧延板のエッジドロップおよび形状
に対する要求は一層厳しくなって来ている。
エッジドロップを制御する方法の一つとして、ロール胴
端部が先細りとなったワークロールの板幅方向シフト量
を調整する方法がある。
たとえば、特開昭58-209402号公報で開示された技術で
は、先細りとなったワークロール対の板幅方向シフト量
を板幅に応じて調整する。また、特開昭60-12213号公報
で開示された技術では、最終スタンド出側における板厚
計からの鋼板のエッジドロップ量計測値と、目標エッジ
ドロップ量設定値とを比較演算し、この比較演算値に基
づき、前記ワークロールのシフト制御と、ロールベンダ
ーの操作圧力制御とを行う。
また、板形状制御方法が多数提案され、実施されてい
る。板形状の制御は主としてロールの曲げたわみ、ある
いはクラウンを調整して行なわれる。ロールの曲げたわ
み、あるいはクラウンを機械的に調整する手段として、
バックアップロールベンダー、中間ロールベンダー、ワ
ークロールベンダー、中間ロールの板幅方向シフト量、
バックアップベアリングの板幅方向分割調整、あるいは
ロールの内圧調整などがある。また、ロールクラウンを
熱的に調整する手段として、ロール冷却水調整、ロール
局部加熱などの手段がある。これらのロールの曲げたわ
み、あるいはクラウンの制御手段は、圧延開始前に素材
板(たとえば熱延コイル)および圧延条件に基づいて操
作量(たとえばロールベンダー力、中間ロールシフト
量)がプリセットされる。また、定常圧延中では圧延機
出側で板形状を検出し、ロール曲げたわみあるいはロー
ルクラウン制御手段をフィードバック制御するのが普通
である。
上記定常圧延中に圧延機出側で板形状を検出し、板形状
をフィードバック制御する方法として、たとえば特開昭
60-46804号公報で開示された技術がある。この方法で
は、圧延機出側に設けられた形状検出器により検出され
た形状パターンに基づき、ロールベンダー力および中間
ロール位置を調節する。
これらエッジドロップ制御および形状制御では、通常ワ
ークロールシフト量の最適設定値を圧延条件に基づいて
予め求めておき、圧延時にワークロールシフト量をその
最適設定値に設定することが行なわれている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、実際の圧延では熱間圧延の条件により熱延板の
エッジドロップ量は変化し、またトリミングしていない
板では板幅が公称値よりも若干異なっている。したがっ
て、従来のエッジドロップ制御のセットアップでは十分
にエッジドロップを減少することはできなかった。さら
に、ワークロールをシフトすると、エッジ部は厚くなっ
て過大なテンションが発生し、耳割れなどを引き起すこ
とがあった。
また、エッジドロップ制御のセットアップにおいてワー
クロールシフト量およびベンダー力を修正すると、板形
状が崩れるという問題もあった。
(問題点を解決するための手段) 第1の発明による板圧延のエッジドロップ制御における
セットアップ方法は、ロール胴端部が先細りとなったワ
ークロールを板幅方向にシフトして板のエッジドロップ
を制御する方法において、冷間圧延に供する熱間圧延原
板の板幅およびエッジドロップ量を冷却圧延前に検出
し、目標エッジドロップ量ならびに前記熱間圧延原板の
検出板幅および検出エッジドロップ量に基づいてワーク
ロールシフト量およびワークロールベンダー力を設定す
る。なお、ワークロールの先細りとなった胴端部は直線
状に、あるいはサイン曲線、円弧などの曲線状に先細り
となっており、板の側端部に接触する。上記先細りとな
った胴端部を、以下テーパー部という。
エッジドロップを制御するには、これを適切に定量化し
なければならない。そこで、板側端から板中央に向って
それぞれaおよびbの距離にある位置において式(1)
で表わされるD1およびD2の二つの値によってエッジドロ
ップDを定義する。
D1=hc−ha D2=hc−hb ……(1) ここで、ha,hbおよびhcは板側端から板中央に向ってそ
れぞれa,bおよびcの距離にある位置における板厚であ
り、a<b<cである。これら距離a,bおよびcはエッ
ジドロップDを適切に表わすように経験的に選ばれる。
上記のように定義されたエッジドロップDは、ワークロ
ールシフト量SW、ワークロールベンダー力FWおよび圧延
前の板のエッジドロップDOの関数として一般に D=fD(SW,FW,DO) ……(2) で表わされる。ここで、ワークロールシフト量SWはワー
クロールのテーパー始点から板側端までの距離である。
なお、エッジドロップDに及ぼすワークロールベンダー
力FWの効果はワークロールシフト量SWに比べて一般に小
さい。
また、圧延中の板端の張力Λはワークロールシフト量
SW、ワークロールベンダー力FW、中間ロールベンダー力
FI、圧延前の板のエッジドロップDOおよび中間ロールシ
フト量Sの関数として Λ=fΛ(SW,FW,FI,DO,S) ……(3) によって表わされる。ここで張力Λに及ぼす中間ロール
ベンダー力FIと中間ロールシフト量Sの効果はワークロ
ールシフト量SWとワークロールベンダー力FWに比べて一
般に小さい。圧延前の板のエッジドロップDOは、たとえ
ば圧延機の直前に配置されたクラウンメーターにより計
測される。なお、板張力は急峻度などで表わされる板形
状に依存するので、Λを板端張力の代わりに板端形状を
表わすものとして取り扱ってもよい。
そして、エッジドロップを最適な値とするには、 で表わされるエッジドロップ量および板端張力の評価関
数Jが最小となるように、ワクロールシフト量SWおよび
ワークロールベンダー力FWを決める。
はそれぞれ目標値である。ワークロールシフト量SWの設
定は、圧延機の上流側に配置された板幅計などによって
板側端位置を確認し、板側端位置からワークロールシフ
ト量SWだけ置いた距離にロールテーパーの始点が位置す
るようにワークロールをシフトして行なう。
上記式(1)〜(3)は、実機について予め実験あるい
は数値解析により求めておく。また、学習によってこれ
ら式(1)〜(3)の精度を高めることができる。
第2の発明による板圧延のエッジドロップ制御における
セットアップ方法は、上記第1の発明の方法に加えて板
の形状修正を行う。板の形状修正は板の形状変化ΔΛに
基づきロールクーラントの板幅方向の流量分布Qを調整
する。板の形状はワークロールシフト量の変化ΔSWおよ
びワークロールベンダー力の変化ΔFWに従って変化し、
一般に次の式(5)で表わされる。
ΔΛ=fΛ(ΔSW,ΔFW) ……(5) また、板形状の変化ΔΛによりロールクーラントの流量
分布の変化ΔQは ΔQ=fQ(ΔΛ) ……(6) となる。式(5)および(6)も実機について予め実験
あるいは数値解析により求めておく。
(作用) 圧延機入側の板のエッジドロップDOが大きい場合、ワー
クロールのテーパー部の接触長さがより大きくなるよう
にワークロールシフト量SWを設定する。この結果、板は
端部の圧下は小さくなるので、圧延された板のエッジド
ロップDは減少する。なお、ワークロールシフト量SW
設定する際、板端部の張力が過大とならないようにベン
ダー力FWの大きさも同時に設定する。
上記のようにエッジドロップDを減少するためにワーク
ロールシフト量SWおよびベンダー力FWを設定すると、圧
延された板は一般に中伸びを生じる傾向となる。この中
伸びを防ぐために、中間ロールシフト量SIおよび中間ロ
ールベンダー力FIを設定すると同時に、板形状の予測結
果に基づいて板形状が板全幅にわたって良好となるよう
にロールクーラントの板幅方向流量分布Qを調整する。
なお、この中伸びを防ぐ方法としてロールクーラントの
板幅方向流量分布Qのみを調整してもよい。ロールクー
ラントの板幅方向流量分布Qの調整によって、ワークロ
ールの熱歪分布が変化してワークロールクラウンが修正
される。これより、板は全体にわたって一様な厚みと形
状に圧延される。
(実施例) 第1の発明の実施例 第1図はこの発明が実施される冷間圧延機の一例を示し
ている。
冷間圧延機5はワークロール6、中間ロール7およびバ
ックアップロール8よりなる6段圧延機である。ワーク
ロール6はロール胴端部にテーパー部6aを有しており、
ワークロールシャフト13によりロール軸方向に変位され
る。また、形状制御手段としてワークロールベンダー1
1、中間ロールシフト14およびクーラント供給装置16を
備えている。冷間圧延機5の入側には、圧延される熱延
コイル1のエッジドロップおよび板幅を計測するエッジ
ドロップ検出器18と板幅計18が配置されている。入側の
板エッジドロップ検出器18と板幅計18としてX線式のク
ラウンメータと光学式の板幅計かあるいはマルチビーム
式クラウンメーター(クラウンと板幅を同時計測)が用
いられる。さらに、圧下装置(図示しない)には圧延荷
重Pを検出するロードセル22が配置されている。冷間圧
延機5は制御コンピューターおよびコントローラー(い
ずれも図示しない)により制御される。
第2図はエッジドロップの定義を説明する図面である。
この実施例ではエッジドロップD1およびD2を次のように
定義している。
D1=h50−h15 D2=h50−h25 ……(7) すなわち、前記式(1)においてa=15mm,b=25mm,c=
50mmとしている。
第3図はセットアップ手順を示すフローチャートであ
る。
第3図に示すように、まずワークロール6の半径Rおよ
び圧延荷重Pにより中間ロールベンダー力FI、中間ロー
ル7のシフト量Sを予め設定する。このとき、中間ロー
ル7をシフトしない場合(圧延機が4重圧延機か、ある
いは単なる6重圧延機の場合)には、シフト量S=Oと
する。また、目標板端張力 および目標エッジドロップ を設定する。
エッジドロップDを減少するための、ワークロールシフ
ト量SWおよびベンダー力FWは次のようにして求められ
る。
ワークサイドのワークロールシフト量をSWW、ドライブ
サイドのワークロールシフト量をSWD、ワークロールベ
ンダー力をFW原板の板端より50と15mmとの間のエッジド
ロップ量をDO1および原板の板端より50と25mmとの間の
エッジドロップ量をDO2とすると、圧延された板のワー
クサイドのエッジドロップD1W、D2Wおよびドライブサイ
ドエッジドロップD1D、D2Dは次のように表わされる。
D1W=AS1SWW+AF1FW+AD1DO1+C1 D1D=AS1SWD+AF1FW+AD1DO1+C1 D2W=AS2SWW+AF2FW+AD2DO2+C2 D2D=AS2SWD+AF2FW+AD2DO2+C2 ……(8) ここで、C1およびC1は学習項、AS1,AF1,AD1,AS2,AF2,A
D2は影響係数である。
また、ワークサイドのワークロールシフト量SWW、ドラ
イブサイドのワークロールシフト量SWD、ワークロール
ベンダー力FWおよび中間ロールベンダー力FIを上記のよ
うに設定した場合の板端張力Λeは次の式(9)で表わ
される。
Λe=Ase(SWW+SWD)+AFeFW +AIeFI+A1eDO1+A2eDO2 +APeP+AOe ……(9) ここで、Ase,AFe,AIe,A1e,A2e,APe,AOeは影響係数であ
り、一般に Amn=αmnR+βmnS+γmn …(9a) αmn,βmn,γmn:定数 m=S,F,D,1,2,P,O n=1,2,e の形で示される。
上記式(8),(9),および(9a)における影響係数
はいずれも実機について予め実験、あるいは数値解析に
より求められており、制御コンピューターに記憶されて
いる。
上記のようにして求められるエッジドップ量D1W〜D2D
板端張力Λeおよびこれらの目標値 ならびに圧延機入側におけるエッジドロップ量DO1,DO2
に基づき、次の式(10)で表わされるエッジドロップ量
および板端張力の評価関数Jが最小となるようにワーク
サイドのワークロールシフト量SWW、ドライブサイドの
ワークロールシフト量SWD、およびワークロールベンダ
ー力FWが決められる。
なお、上式においてw1〜w3は重み係数であり、操業実績
に基づき経験的に決められる。
ここで、この実施例の方法により得られた板のエッジド
ロップの具体例について説明する。圧延設備は6スタン
ドタンデム冷間圧延機で、第1スタンド出側においてエ
ッジドロップを測定した。圧延スタンドの諸元および圧
延条件は次の通りである。
ワークロール 直径:350mm 胴長:2020mm 中間ロール 直径:600mm 胴長:2020mm バックアップロール 直径:1300mm 胴長:2020mm 板サイズ:板厚 2.7mm→1.89mm、板幅1200mm 圧下率:30% 圧延荷重:690ton 張力:前方13kg/mm2 後方3kg/mm2 上記条件において、従来法によりワークロールシフトの
セットアップを行なった場合、圧延機出側の板のエッジ
ドロップはコイルごとにバラツキが大きく、電磁鋼板の
ような脆性材料では板破断が多発した。これに対し、こ
の実施例の方法によれば、圧延機出側の板のエッジドロ
ップはコイル間のバラツキが大幅に減少し、電磁鋼板の
ような脆性材料であっても板破断は皆無となった。
第2の発明の実施例 この実施例では、第1図に示す圧延機において上記第1
の発明の実施例の方法に加えて板の形状修正を考慮した
セットアップを行う。第4図はそのセットアップ手順を
示すフローチャートである。
第4図に示すように、まずワークロール6の半径Rおよ
び圧延荷重Pに基づき板形状セットアップ条件、すなわ
ち中間ロール7のベンダー力FIとシフト量S、ロールク
ーラントの板幅方向流量分布Qc,Qq,QeおよびQoを、板形
状がフラットとなるように予め設定する。ここで、添字
のcは板幅中央部近傍、qは板幅クォーター部近傍、e
は板端近傍、およびoは板道外をそれぞれ示している。
また、目標板端張力 および目標エッジドロップ を設定する。
エッジドロップDを減少するための、ワークロールシフ
ト量SWおよびベンダー力FWは次のようにして求められ
る。
ワークサイドのワークロールシフト量をSWW、ドライブ
サイドのワークロールシフト量をSWD、ワークロールベ
ンダー力をFW原板の板端より50と15mmとの間のエッジド
ロップ量をD01、および原板の端板より50と25mmとの間
のエッジドロップ量をD02とすると、圧延された板のワ
ークサイドのエッジドロップD1W、D2Wおよびドライブサ
イドエッジドロップD1D、D2Dは次のように表わされる。
D1W=AS1SWW+AF1FW+AD1DO1W+C1 D1D=AS1SWD+AF1FW+AD1DO1D+C1 D2W=AS2SWW+AF2FW+AD2DO2W+C2 D2D=AS2SWD+AF2FW+AD2DO2D+C2 ……(11) ここで、C1およびC1は学習項、AS1,AF1,AD1,AS2,AF2,A
D2は影響係数である。また、DO1W,DO1Dなどの添字Wお
よびDはそれぞれワークサイドおよびドライブサイドを
表わしている。
また、ワークサイドのワークロールシフト量SWW、ドラ
イブサイドのワークロールシフト量SWD、ワークロール
ベンダー力FWおよび中間ロールベンダー力FIを上記のよ
うに設定した場合の板端張力Λeは次の式(12)で表わ
される。
Λe=Ase(SWW+SWD)+AFeFW +AIeFI+A1e(DO1W+DO1D) +A2e(DO2W+DO2D)+ApeP +AOe ……(12) ここで、Ase,AFe,AIe,A1e,A2e,APe,AOeは影響係数であ
り、一般に Amn=αmnR+βmnS+γmn ……(12a) αmn,βmn,γmn:定数 m=S,F,D,1,2,P,O n=1,2,e の形で示される。
上記式(11),(12),および(12a)における影響係
数はいずれも実機について予め実験、あるいは数値解析
により求められており、制御コンピューターに記憶され
ている。
上記のようにして求められるエッジドップ量D1W〜D2D
板端張力Λeおよびこれらの目標値 ならびに圧延機入側におけるエッジドロップ量D01,D02
に基づき、次の式(13)で表わされるエッジドロップ量
および板端張力の評価関数Jが最小となるようにワーク
サイドのワークロールシフト量SWW、ドライブサイドの
ワークロールシフト量SWD、およびワークロールベンダ
ー力FWが決められる。
なお、上式においてw1〜w3は重み係数である。
上記のようにエッジドロップDを減少するためにワーク
ロールシフト量SWおよびベンダー力FWが調整されると、
この調整に応じて圧延された板の形状は変化する。そこ
で、ワークロールシフト量の変化ΔSWおよびワークロー
ルベンダー力の変化ΔFWによる板の形状変化ΔΛを求
め、この形状変化ΔΛに基づきロールクーラントの板幅
方向の流量分布Qを調整する。
ロールクーラントの板幅方向の流量分布Qを調整して板
形状を修正するためには、中伸び、端伸びなどの形状を
定量的に表わさなければならない。そこで、この実施例
では急峻度分布λを用いて次の式(14)により形状評価
関数Λ2およびΛ4を定義する。
ここで、( )内のwおよびOは板中央から計った板側
端および板中央の距離を示しており、aは25〜50mmを表
わしている。
このように形状評価関数Λ2およびΛ4を定義すると、ワ
ークロールシフトの位置の変化ΔSWおよびワークロール
ベンダー力の変化ΔFWによる板の形状変化ΔΛ2,Δ
Λ4、ならびにロールクーラント修正量ΔQe,ΛQqはそ
れぞれ次の式(15)および(16)で表わされる。
ΔΛ2=β11ΔFW+β12(ΔSWW+ΔSWD) ΔΛ4=β21ΔFW+β22(ΔSWW+ΔSWD) ……(15) ここで、β11〜β22は影響係数である。
ΔQe=BcΔΛ2 ΔQq=BqΔΛ4 ……(16) ここで、β11〜β22、BcおよびBqは影響係数である。
このようにしてロールクーラント修正量ΔQe,ΔQqが求
まると、ロールクーラント流量は次のように設定され
る。
Qe=QeO+ΔQe Qq=QqO+ΔQq ……(17) ここで、QeOおよびQqOは修正前のロールクーラント流量
を表わしている。
ここで、この実施例の方法により得られた板のエッジド
ロップの具体例について説明する。圧延設備は6スタン
ドタンデム冷間圧延機で、第1スタンド出側においてエ
ッジドロップを測定した。圧延スタンドの諸元および圧
延条件は次の通りである。
ワークロール 直径:350mm 胴長:2020mm 中間ロール 直径:600mm 胴長:2020mm バックアップロール 直径:1300mm 胴長:2020mm 板サイズ:板厚 2.7mm→1.89mm、板幅1200mm 圧下率:30% 圧延荷重:690ton 張力:前方13kg/mm2 後方3kg/mm2 上記条件において、従来法によりワークロールシフト量
の設定を行なった場合、圧延機出側の板のエッジドロッ
プはコイルごとにバラツキが大きく、電磁鋼板のような
脆性材料では板破断が多発した。これに対し、この実施
例の方法によれば、圧延機出側の板のエッジドロップは
コイル間のバラツキが大幅に減少し、電磁鋼板のような
脆性材料であっても板破断は皆無となった。また、板形
状は良好であった。
(発明の効果) この発明によれば、圧延前の板のエッジロップに基づい
てワークロールシフト量およびベンダー力を設定するよ
うにしているので、エッジドロップのコイル間のバラツ
キが大幅に減少し、また板破断は皆無となった。
さらに、上記設定とともにワークロールクーラントの板
幅方向の流量分布を調整してワークロールクラウンを修
正するようにしているので、板の形状不良がなくなり、
歩留りが向上する。また、形状修正のために圧延ライン
を減速する必要がなく、加減速の時間が短縮されて生産
性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明が実施される冷間圧延機の一例を示す
もので、圧延機の概略斜視図、第2図はエッジドロップ
の定義を説明する図面、第3図および第4図はそれぞれ
この発明のセットアップ手順を示すフローチャートであ
る。 1、2……圧延板、6……ワークロール、6a……ワーク
ロールのテーパー部、7……中間ロール、8……バック
アップロール、11……ワークロールベンダー、13……ワ
ークロールシフト、14……中間ロールシフト、16……ロ
ールクーラント供給装置、18……圧延機入側の板クラウ
ン検出器、22……ロードセル。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B21B 37/42 8315−4E B21B 37/00 116 F BBK (72)発明者 柿本 純忠 福岡県北九州市八幡東区枝光1−1−1 新日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭50−46545(JP,A) 特開 昭50−45760(JP,A) 特開 昭62−179804(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロール胴端部が先細りとなったワークロー
    ルを板幅方向にシフトして板のエッジドロップを制御す
    る方法において、冷間圧延に供する熱間圧延原板の板幅
    およびエッジドロップ量を冷間圧延前に検出し、目標エ
    ッジドロップ量ならびに前記熱間圧延原板の検出板幅お
    よび検出エッジドロップ量に基づいてワークロールシフ
    ト量およびワークロールベンダー力を設定することを特
    徴とする板圧延のエッジドロップ制御におけるセットア
    ップ方法。
  2. 【請求項2】ロール胴端部が先細りとなったワークロー
    ルを板幅方向にシフトして板のエッジドロップを制御す
    る方法において、冷間圧延に供する熱間圧延原板の板幅
    およびエッジドロップ量を検出し、目標エッジドロップ
    量および目標板形状ならびに前記熱間圧延原板の検出板
    幅および検出エッジドロップ量に基づいてワークロール
    シフト量およびワークロールベンダー力を設定するとと
    もに、板幅方向における板形状が実質的にフラットとな
    るようにロールクーラントの板幅方向の流量分布を設定
    することを特徴とする板圧延のエッジドロップ制御にお
    けるセットアップ方法。
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