JP4266138B2 - 情報記録装置及び最適レーザパワー検出方法 - Google Patents

情報記録装置及び最適レーザパワー検出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、追記型光ディスク等の情報記録媒体に情報を記録するための、例えば追記型光ディスクレコーダ等の情報記録装置、並びにこのような情報記録装置において実施される最適レーザパワー検出方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、光ディスク等の情報記録媒体を記録する情報記録再生装置においては、光ディスクの種類、情報記録再生装置の種類及び記録速度等に応じて、OPC(Optimum Power Calibration)処理により、記録レーザパワーにおける最適レーザパワーが設定される。即ち、記録レーザパワーのキャリブレーション(較正)が行われる。これにより、光ディスクにおける情報記録面の特性のばらつき等に対応している。例えば、光ディスクが装填されて書き込みのコマンドが入力されると、順次段階的に光強度が切り換えられて試し書き用のデータがOPCエリアに記録され、いわゆる試し書きの処理が実行される。その後、このようにして記録された試し書き用のデータが再生され、この再生結果が所定の評価基準により判定されて、最適レーザパワーが設定される。
【0003】
より具体的には、例えば、DVD−Rの場合、OPCエリアは、例えば、約400個のクラスタから構成され、1クラスタは、例えば、16個のセクタから構成されている。ここに、「クラスタ」とは、円盤(ディスク)状の記憶装置における管理単位であり、エラー訂正を行う際の最小の単位である。他方、「セクタ」は、記録データがエラー訂正可能なプリフォーマットアドレス情報による最小データ管理単位である。またこの1セクタは、26シンクフレームから成り、1シンクフレーム(以下、適宜SFと称する。)は、アドレス構成の最小単位のプリピットから形成されている。この1SFを例えば、1回のOPC処理におけるパワーステップの単位とする。このパワーステップの単位によって、例えば1回のOPC処理を26パワーステップとした場合、26個のSFに対して26段階のレーザパワーで、例えば8/16変調されたテスト信号の最小、最大ピット長である3Tと11Tが記録されOPC処理が実行される。即ち、1回のOPC処理によって26個のSF(即ち、1個のセクタ)が使用される。そして、各SFに対しては、試し書き用の記録ピット(即ち、OPCピット)を複数含んでなる所定パターンである「OPCパターン」が、パワーステップ別に記録される。この際、1回のOPC処理で使用するパワーステップの段数を、1セクタに含まれるシンクフレーム数以下と設定することで、1回のOPC処理を、1セクタで実行できる。従って、例えば、一枚のディスク或いはこれに設けられた一つのOPCエリアでは、クラスタ総数(約400クラスタ)に対応する6400回程度のOPC処理が可能となる。尚、この場合、1クラスタを16セクタとしたが、1クラスタを何セクタとするかは媒体の種類によって様々である。
【0004】
【特許文献1】
特許第3159454号公報
【特許文献2】
特開2002−352517号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した技術によれば、記録媒体がいわゆる追記型記録媒体、例えばDVD−R等のライトワンス型光ディスクである場合、アクセス出来る単位であるプリフォーマットアドレス(セクタ)情報の管理単位としたために、大容量媒体などでは、このセクタに相当する単位が大きいために、OPCエリアにおいては、書き換えが行われないので、OPC処理の回数が、このOPCエリアのプリフォーマットアドレス情報の管理単位の大きさによって制限されるという問題点がある。特に、より大容量の追記型記録媒体になると、一枚の媒体に対する追記の機会或いは回数が増大するために、OPC処理の回数が増大する。この結果、従来同様にOPC処理を実施したのでは、記録エリアの全体に記録が行われる以前に、OPCエリアが使い切られてしまいかねないという技術的問題点がある。
【0006】
本発明は、例えば上述の問題点に鑑みなされたものであり、例えば、追記型光ディスク等の情報記録媒体に対して、より多数回のOPC処理の実行を可能ならしめる情報記録装置、及びこのような情報記録装置において実施される最適レーザパワー検出方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の情報記録装置は上記課題を解決するために、ウォブリングされたトラックを備えると共にプリフォーマットアドレス情報が記録された情報記録媒体に対して、記録データを記録するための情報記録装置であって、前記トラックにレーザ光を照射し、その反射光を受光する光ピックアップ手段と、前記光ピックアップ手段の出力に基づいてプッシュプル信号を検出する検出手段と、前記プリフォーマットアドレス情報を検出すると共に、前記プッシュプル信号の周期に基づいて、前記プリフォーマットアドレス情報の管理単位より小さいスロット単位を検出し、タイミング信号を生成するタイミング生成手段と、前記タイミング信号に基づいて、記録レーザパワーを変更してテスト信号を前記トラックにおいて記録又は再生し、最適な記録レーザパワーを検出する最適レーザパワー検出手段とを備え、前記プリフォーマットアドレス情報は、ADIPワード単位であり、前記スロット単位は前記ADIPワードより小さいウォブル信号の一周期の自然数倍の長さである。
【0008】
本発明の請求項2記載の最適レーザパワー検出方法は上記課題を解決するために、ウォブリングされたトラックを備えると共にプリフォーマットアドレス情報が記録された情報記録媒体に対してテスト信号を記録し、最適な記録レーザパワーを検出する最適レーザパワー検出方法であって、前記トラックにレーザ光を照射し、その反射光を受光する光照射受光工程と、前記光照射受光工程の出力に基づいてプッシュプル信号を検出する検出工程と、前記プリフォーマットアドレス情報を検出すると共に、前記プッシュプル信号の周期に基づいて、前記プリフォーマットアドレス情報の管理単位より小さいスロット単位を検出し、タイミング信号を生成するタイミング生成工程と、前記タイミング信号に基づいて、記録レーザパワーを変更してテスト信号を前記トラックにおいて記録又は再生し、最適な記録レーザパワーを検出する最適レーザパワー検出工程とを備え、前記プリフォーマットアドレス情報は、ADIPワード単位であり、前記スロット単位は前記ADIPワードより小さいウォブル信号の一周期の自然数倍の長さである。
【0009】
本発明の作用及び利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る情報記録装置及び最適な記録レーザパワーの検出方法について順に説明する。
【0011】
(情報記録装置の実施形態)
本発明の情報記録装置に係る実施形態は、ウォブリングされたトラックを備えると共にプリフォーマットアドレス情報が記録された情報記録媒体に対して、記録データを記録するための情報記録装置であって、前記トラックにレーザ光を照射し、その反射光を受光する光ピックアップ手段と、前記光ピックアップ手段の出力に基づいてプッシュプル信号を検出する検出手段と、前記プリフォーマットアドレス情報を検出すると共に、前記プッシュプル信号の周期に基づいて、前記プリフォーマットアドレス情報の管理単位より小さいスロット単位を検出し、タイミング信号を生成するタイミング生成手段と、前記タイミング信号に基づいて、記録レーザパワーを変更してテスト信号を前記トラックにおいて記録又は再生し、最適な記録レーザパワーを検出する最適レーザパワー検出手段とを備え、前記プリフォーマットアドレス情報は、ADIPワード単位であり、前記スロット単位は前記ADIPワードより小さいウォブル信号の一周期の自然数倍の長さである。
【0012】
本実施形態の情報記録装置によれば、先ず情報記録媒体が装填されると、光ピックアップ手段によりシーク動作が行われ、デコーダで再生されるデータが取得される。これにより、情報記録媒体の各種処理に必要な各種管理用データが取得される。この管理用データに基づいて、例えばホスト装置又はバックエンド等からの指示に応じて、情報記録媒体へのアクセスが行われる。
【0013】
続いて、又はホスト装置等から書き込みのコマンドが入力されると、光ピックアップ手段がOPCエリアへ移動すると共に、最適レーザパワー検出手段の制御下で、順次段階的に記録レーザパワーが切り換えられて、OPCパターンがOPCエリアに記録される。
【0014】
尚、本願明細書では、本発明に係る「テスト信号」を「OPCピット」と「OPCパターン」に分類して定義する。より詳細には、OPCエリアに、最適な記録レーザパワーを検出するために、試し書きされる記録ピットを適宜「OPCピット」と称す。そして、OPC処理用に、一段のパワーステップで(即ち、記録レーザパワーが一定で)記録される、通常複数のOPCピットを含んでなるピットパターンを適宜「OPCパターン」と称する。即ち、1回のOPC処理で、n(但し、nは自然数)段のパワーステップで記録する場合には、n個の後述されるレコーディングフレームに、n個のOPCパターンが異なる記録レーザパワーにて一個ずつ記録されることになる。
【0015】
OPC処理の記録時の動作をより具体的に説明すると、先ず、検出手段は、光ピックアップ手段内に設けられた反射光ビームを受光する検出器からの受光量に応じた出力信号に基づいて、ウォブル信号を示すプッシュプル信号を検出すると共にタイミング生成手段へ出力する。
【0016】
次に、タイミング生成手段は、OPC処理におけるOPCパターンの記録時に、検出手段からタイミング生成手段へ出力されたウォブル信号を示すプッシュプル信号から、ランドプリピットにより示されたプリフォーマットアドレス情報、即ち、ADIPワードの管理単位を基準とした絶対位置情報を検出する。それと同時に、ウォブル信号を示すプッシュプル信号の周期に基づいて、ADIPワードの管理単位より小さいスロット単位、例えば、後述される28wbsというウォブル信号の一周期の自然数倍の長さに相当するスロット単位を基準とした相対位置情報を検出する。よって、タイミング生成手段は、OPC処理における記録開始位置がプリフォーマットアドレス情報の管理単位、即ち、各ADIPワードの境界から開始されるか否かにかかわらず、その記録開始位置を特定することが可能であり、以後、検出手段から出力されたウォブル信号を示すプッシュプル信号の周期に基づいて、OPCパターンを書き込むタイミング信号を生成して出力する。
【0017】
よって、この出力された書き込むタイミング信号に基づいて、最適レーザパワー検出手段の制御下で、順次記録レーザパワーが段階的に切り換られて、OPCパターンが記録される。
【0018】
次に、このようなOPCエリアにおいてOPCパターンの試し書きの完了後には、最適レーザパワー検出手段による制御下で、試し書きされたOPCパターンが再生され、再生されたOPCパターンのサンプリングが順次行われて、最適な記録レーザパワーが検出される
より具体的には先ず、検出手段は、光ピックアップ手段内に設けられた反射光ビームを受光する検出器の出力に基づいて、ウォブル信号を示すプッシュプル信号を検出すると共にタイミング生成手段へ出力する。
【0019】
次に、タイミング生成手段は、OPC処理におけるOPCパターンの再生時に、記録時と同様にして、スロット単位を基準とした相対位置情報を同時に検出することにより、その再生開始位置を特定することが可能であり、以後、検出手段から出力されたウォブル信号を示すプッシュプル信号の周期に基づいて、再生されたOPCパターンをサンプリングするタイミング信号を生成して出力する。
【0020】
よって、このサンプリングするタイミング信号に基づいて、最適レーザパワー検出手段の制御下で、再生されたOPCパターンのサンプリングが順次行われて、最適な記録レーザパワーが検出される
尚、通常の追記時には、先ず、光ピックアップ手段が記録領域へ移動される。次に、最適な記録レーザパワーで、データに応じてレーザ光が変調されることで、記録領域へデータが追記される。よって、トラック上に、データに応じた記録ピットが形成される。
【0021】
以上より、グルーブトラックのウォブル信号の一周期を基準として、OPCパターンの記録時と再生時とのタイミング合わせが可能となる。この結果、ランドプリピットにより示されたプリフォーマットアドレス情報におけるADIPワードの管理単位よりも小さいスロット単位、即ち、クラスタやセクタよりも小さい管理単位に基づくタイミングでOPCパターンを記録又は再生しても、ディスクの偏心等に拘わらず高精度で当該OPC処理を実行可能となる。
【0022】
仮に、ウォブル信号の一周期と無関係である、例えばディスクに係る所定回転角度や所定回転時間を、OPCパターンの記録時と再生時とのタイミング合わせとして利用しても、クラスタやセクタよりも小さい管理単位でOPCパターンを記録すること自体は可能であろう。しかしながら、例えばディスクの偏心によって再生時間軸の幅が絶対時間に対して無視し得ない程度に変動してしまうので、OPCパターンの記録時と再生時とのタイミング合わせが困難或いは実際上不可能となる。この結果、OPCパターンの検出精度が不足してしまうため、OPCを適切に実行することは困難或いは実際上不可能となってしまうのである。
【0023】
これに対して本実施形態の情報記録装置は、上述の如く、クラスタやセクタよりも小さいスロット単位でOPCパターンを記録しても、ディスクの偏心等に拘わらず高精度で当該OPC処理を実行可能である。特に、従来のCD−Rのように、全体のデータ容量が小さければ、OPC処理回数も総計で100回位で、実践上は十分足りると考えられるが、より大容量になると、実行されるOPC処理の回数も増大する。従って、本実施形態の如く、相対的に小さいOPC領域を利用して相対的により多い回数のOPC処理が実行可能であることは、データ容量が大きくなる程に、実践上大変有利になる。
【0024】
本発明の情報記録装置に係る実施形態の一態様では、前記プリフォーマットアドレス情報は、ADIPワード単位であり、前記スロット単位は前記ADIPワードより小さいウォブル信号の一周期の自然数倍の長さである。
【0025】
この態様によれば、スロット単位は、情報記録装置におけるA/D変換の実用帯域の分解能にしたがった適切な長さに設定されることが可能である。よって、最適な記録レーザパワーをより高精度に検出することが可能となる。
【0026】
(最適な記録レーザパワーの検出方法の実施形態)
本発明の最適レーザパワー検出方法に係る実施形態は、ウォブリングされたトラックを備えると共にプリフォーマットアドレス情報が記録された情報記録媒体に対してテスト信号を記録し、最適な記録レーザパワーを検出する最適レーザパワー検出方法であって、前記トラックにレーザ光を照射し、その反射光を受光する光照射受光工程と、前記光照射受光工程の出力に基づいてプッシュプル信号を検出する検出工程と、前記プリフォーマットアドレス情報を検出すると共に、前記プッシュプル信号の周期に基づいて、前記プリフォーマットアドレス情報の管理単位より小さいスロット単位を検出し、タイミング信号を生成するタイミング生成工程と、前記タイミング信号に基づいて、記録レーザパワーを変更してテスト信号を前記トラックにおいて記録又は再生し、最適な記録レーザパワーを検出する最適レーザパワー検出工程とを備え、前記プリフォーマットアドレス情報は、ADIPワード単位であり、前記スロット単位は前記ADIPワードより小さいウォブル信号の一周期の自然数倍の長さである。
【0027】
本実施形態の最適レーザパワー検出方法によれば、光照射受光工程、検出工程及びタイミング生成工程によって、グルーブトラックのウォブル信号の一周期を基準として、OPCパターンの記録時と再生時とのタイミング合わせが可能となる。
【0028】
この結果、最適レーザパワー検出工程によって、ランドプリピットにより示されたプリフォーマットアドレス情報におけるADIPワードの管理単位よりも小さいスロット単位、即ち、クラスタやセクタよりも小さい管理単位に基づくタイミングでOPCパターンを記録又は再生しても、ディスクの偏心等に拘わらない高精度な当該OPC処理、即ち、最適な記録レーザパワーの高精度な検出が実行可能となる。
【0029】
本実施形態のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から明らかにされる。
【0030】
以上説明したように、本発明の情報記録装置に係る実施形態によれば、光ピックアップ手段、検出手段、タイミング生成手段及び最適レーザパワー検出手段を備えるので、最適な記録レーザパワーが高精度に検出可能となる。また、本発明の最適レーザパワー検出方法に係る実施形態によれば、光照射受光工程、検出工程、タイミング生成工程及び最適レーザパワー検出工程を備えるので、最適な記録レーザパワーが高精度に検出可能となる。
【0031】
【実施例】
(情報記録媒体)
以下、本発明の情報記録媒体の実施例について図1から図3を参照して説明する。
【0032】
先ず図1及び図2を参照して、本実施例の光ディスクの基本構造について説明する。ここに図1は、本発明の情報記録媒体の一実施例である光ディスクの基本構造を示し、上側部分は複数の記録領域を有する光ディスクの概略平面図であり、これに対応付けられる下側部分は、その径方向における記録領域構造の図式的概念図である。また、図2は、本実施例の光ディスクの記録面における部分拡大斜視図である。
【0033】
本実施例に係る情報記録媒体は、各種の破壊書込み方式により一回だけ記録が可能であると共に多数回に亘って再生が可能である追記型光ディスクからなる。
【0034】
図1に示すように、光ディスク100は、例えば、DVDと同じく直径12cm程度のディスク本体上の記録面に、センターホール1を中心として内周側から外周側に向けて、本実施例に係るOPCエリア200、リードインエリア101、データゾーン102及びリードアウトエリア103が設けられている。特にOPCエリア200は最適な記録レーザパワーの検出、即ち、記録レーザパワーのキャリブレーション(較正)の為に用意されている。そして、各記録領域には、例えば、センターホール1を中心にスパイラル状或いは同心円状に、例えば、グルーブトラック及びランドトラック等のトラック10が交互に設けられている。
【0035】
図2に示すように、本実施例では、光ディスク100は、ディスク状の透明基板106上に(図2では下側に)、情報記録面を構成する破壊書き込み型の記録層107が積層され、更にその上に(図2では下側)に、反射層108が積層されている。記録層107の表面からなる情報記録面には、グルーブトラックGT及びランドトラックLTが交互に形成されている。尚、光ディスク100の記録時及び再生時には、例えば図2に示したように、透明基板106を介してグルーブトラックGT上に、レーザ光LBが照射される。例えば、記録時には、記録レーザパワーでレーザ光LBが照射されることで、記録データに応じて、記録層107への破壊書き込みが実施される。他方、再生時には、記録レーザパワーよりも弱い再生レーザパワーでレーザ光LBが照射されることで、記録層107への破壊書き込みされた記録データの読出しが実施される。
【0036】
本実施例では特に、グルーブトラックGTは、一定の振幅及び空間周波数で揺動されている。即ち、グルーブトラックGTは、ウォブリングされており、そのウォブル109の周期は所定値に設定されている。ランドトラックLT上にはプリフォーマットアドレス情報を示すランドプリピットPPと呼ばれるアドレスピットが形成されている。この2つのアドレッシング(即ち、ウォブル109及びプリピットPP)により記録中のディスク回転制御や記録クロックの生成、また記録アドレス等のデータ記録に必要な情報を得ることができる。尚、グルーブトラックGTのウォブル109を周波数変調や位相変調など所定の変調方式により変調することによりプリフォーマットアドレス情報を予め記録するようにしてもよい。
【0037】
再び図1において、トラック10上には、データがセクタ11という単位が例えば32個集まった管理単位であるクラスタ単位にて記録される。一方、エラー訂正可能なプリフォーマットアドレス情報による管理単位は、1クラスタが3つのADIP(Address In Pre-groove)ワードから成っている。
【0038】
尚、本発明は、図1に示した如き4つの記録領域を有する光ディスク100には特に限定されない。例えば、OPCエリア200は、最内周に位置してなくてもよく、例えば、図1中で、リードインエリア101内、データゾーン102内、又はリードアウトエリア103内等に位置してもよいし、若しくは、リードインエリア101とデータゾーン102との間、データゾーン102とリードアウトエリア103との間、又はリードアウトエリア103の外周側などに位置してもよい。また、リードインエリア101やリードアウトエリア103の存在も任意であり、OPCピット或いはOPCパターンが記録されるOPCエリア200と記録データが記録されるデータゾーン102との二つの記録領域が少なくとも設けられていればよい。加えて、このようなOPCエリアは、一つにまとめられて配置されてもよいし、複数に分割されて配置されてもよい。
【0039】
次に、図3を参照して、本発明の実施例に係る光ディスクの記録領域の構造並びにその光ディスクに記録された情報及びデータについて説明する。ここに、図3は、本発明の情報記録媒体の一実施例である光ディスクの記録領域の構造図である。尚、図3中の左側が光ディスク100の内周側に対応しており、図3中の右側が光ディスク100の外周側に対応している。
【0040】
図3に示すように、光ディスク100の記録領域には、その内周側にOPCエリア200及びリードインエリア101が存在し、リードインエリア101の外周側にデータゾーン102が存在し、データゾーン102の外周側にリードアウトエリア103が存在する。
【0041】
リードインエリア101及びリードアウトエリア103には、データの記録再生を制御又は管理するための各種情報が記録される。制御情報は、データゾーン102への記録及び読取を制御する情報であり、例えば、情報記録媒体の属性や種類などを示す情報、データのアドレス管理をするための情報、例えばディスクドライブ等の情報記録再生装置の記録動作及び読取動作を制御するための情報などである。
【0042】
OPCエリア200とは、後述されるOPC処理、即ち、最適な記録レーザパワーの検出、即ち、記録レーザパワーのキャリブレーション(較正)の際に使用される記録領域である。
【0043】
データゾーン102には、前述したデータ或いはユーザデータが記録される。データゾーン102内には、ユーザデータエリアUDが設けられ、その内周側と外周側に、それぞれスペアエリアSA−1及びSA−2が設けられている。ユーザデータエリアUDはデータを記録するための主たる領域である。スペアエリアSA−1及びSA−2は、ユーザデータエリアUD内のディフェクトからデータを退避させるための代替記録領域である。
【0044】
以上説明した、情報記録媒体に記録される制御情報及び管理情報とデータとはそれらの内容に応じて常に明確に区別できるものではない。しかし、制御情報及び管理情報は主として例えばディスクドライブ等の情報記録再生装置の動作制御に直接的に用いられる情報であるのに対し、データは情報記録再生装置では主として単なる記録又は読取の対象となるだけのデータであり、主として例えばバックエンド又はホストコンピュータのデータ再生処理ないしプログラム実行処理において用いられるデータである。このような性質の違い等に応じて、データはデータゾーン102に記録され、制御情報及び管理情報は、OPCエリア200、リードインエリア101並びにリードアウトエリア103に記録される。
【0045】
次に図4から図6を参照して、本発明の実施例に係る最適レーザパワーを検出するOPC処理、即ち記録レーザパワーのキャリブレーションについて説明する。ここに「最適レーザパワー」とは、アシンメトリーの影響を最小にし、最も優れた再生品質が得られるように記録するための記録レーザパワーである。また、「アシンメトリー(Asymmetry)」とは、光ディスクの量産時に短ピット又は長ピットがその長さ方向の前後に同じ量だけ、少しずつ長く、或いは短くなる現象である。本実施例では、後述される「アシンメトリー値」によってこのアシンメトリーの影響の度合いが定量的に示される。
【0046】
ここに、図4は、16パワーステップの場合の1回のOPC処理を示した模式的タイミングチャート図である。図5は、1回のOPC処理のうち、一つのパワーステップの詳細を示した波形図である。図6は、1回のOPC処理におけるパワーステップ毎のアシンメトリー値をプロットしたグラフ図である。ここに、「パワーステップ」とは、OPC処理において、最適レーザパワーを検出するために、記録レーザの光強度(パワー)を切り換える段階のことである。
【0047】
図4において、グラフ(a)の縦軸は、記録レーザパワーの値を示し、横軸は、パワーステップごとに時分割された時間軸を示す。グラフ(b)は、生成された記録レーザが、例えば2Tパルスの短ピットパルス用と、例えば8Tパルスの長ピットパルス用とに交互に切り換えられて照射される時間区間を示す。グラフ(c)は、例えば16個の異なるレーザパワーのキャリブレーションのために記録レーザが照射されるタイミングを矢印で示す。グラフ(d)の縦軸は、再生RF信号の振幅電圧を示す。グラフ(e)は、再生RF信号の振幅中心電圧を算出するためのサンプリングタイミングを矢印で示す。
【0048】
本実施例においては、光ディスクのOPCエリアには、図4のグラフ(a)で示されるように、キャリブレーション用の記録レーザが、例えば16個のパワーステップごとに時分割されて、16個の異なるレーザパワーで照射される。この際、各パワーステップにおいて、例えば、2―3変調した信号の最短ピットと最長ピットのテスト信号である例えば2Tパルスの短ピットパルスと、例えば8Tパルスの長ピットパルスとが交互に切換えられて生成された記録レーザが照射され、記録が行われる。ここでは、図4に示したように、一つのパワーステップの前半が、短ピットパルスを記録するための時間に割り当てられ、“短ピット区間”とされる。他方、該一つのパワーステップの後半が、長ピットパルスを記録するための時間に割り当てられ、“長ピット区間”とされる。
【0049】
図5に示すように、本実施例では、各パワーステップについて、一つの短ピット区間に複数個(図5では、5個)の2Tマークが2Tパルスによって記録され、一つの長ピット区間に複数個(図5では、2個)の8Tマークが8Tパルスによって記録される。このような短ピット区間と長ピット区間との一対が、即ち、所定パターンを有する複数のOPCピットが、「OPCパターン」とされる。図5に示した如きOPCパターンが、レーザパワーが順次切り替えられつつ、パワーステップの回数だけ(即ち16回)繰り返し記録されることで、1回のOPC処理が完了する。
【0050】
以上の如き1回のOPC処理によって、図5に示した如き各パワーステップに対するOPCパターンの記録が16パワーステップについて完了すると、その後、これを再生する処理が行われる。具体的には、16パワーステップ分のOPCパターンの記録完了後に、OPCエリアに照射されるレーザが、記録レーザから再生レーザへと切り替えられ(例えば、レーザパワーが記録レーザパワーと比べて顕著に弱い再生レーザパワーへと変えられ)、該再生レーザの照射によって、エンベロープ検波等を含む再生処理が次のように行われる。
【0051】
OPC処理における再生時には、例えば短ピット区間に形成されたOPCピット(即ち、2Tマーク)に対応する再生RF信号のエンベロープのピーク値とボトム値が図4のグラフ(e)で示されたサンプリングタイミングでサンプリングされ、振幅中心電圧が算出される。グラフ(e)では、この算出された振幅中心電圧の各パワーステップの値が黒丸でプロットされ、それらの値を結んだ補間線が黒線で示されている。同様にして、例えば長ピット区間に形成されたOPCピット(即ち、8Tマーク)に対応する再生RF信号の算出された振幅中心電圧の各パワーステップの値が白丸でプロットされ、それらの値を結んだ補間線が点線で示されている。この2つの補間線の交点が二重丸で示され、この交点に対応するパワーステップのレーザパワーが、最適レーザパワーとして決定される。
【0052】
より詳細には、図5に示すように、短ピット区間に再生される再生RF信号のエンベロープのピーク値を“a”とし、ボトム値を“b”とする。尚、“a”と“b”は、前述のように、サンプリングタイミング時に収集される。この両者の平均値、即ち、算出された振幅中心電圧を“e”とする。即ち“e=(a+b)/2”である。同様にして、長ピット区間に再生される再生RF信号のエンベロープのピーク値を“c”、ボトム値を“d”、そして、算出された振幅中心電圧を“f=(c+d)/2”とする。
【0053】
本実施例では、アシンメトリーの影響の度合いを“e”と“f”との比較によって判定する。図5においては、振幅中心電圧“e”が“f”より大きく両者は一致していない。即ち、前述した「アシンメトリー値」を“e−f”と定義する。そして、“e=f”となり、“アシンメトリー値=0”となるパワーステップに対応するレーザパワーを最適レーザパワーと決定する。
【0054】
ここで図6の縦軸は、このようなアシンメトリー値“e−f”を示し、横軸はパワーステップを示す。矢印は、“e=f”となり、“アシンメトリー値=0”となるパワーステップを示す。
【0055】
図6に示したように、本実施例では、“アシンメトリー値=0”となるパワーステップに対応するレーザパワーが最適レーザパワーとして決定される。
【0056】
以上のように本実施例における最適な記録レーザパワーの検出、即ち、記録レーザパワーのキャリブレーション(較正)は、“アシンメトリー値=0”となるパワーステップに対応する最適レーザパワーを求めることとして実施される。特に、OPCパターンの記録時とOPCパターンの再生時とでは、図4から明らかなように、グルーブトラックのウォブル信号の一周期を基準として両者間のタイミング合わせが可能とされている。即ち、後述する図7に示されるように、従来のプリフォーマットアドレス情報の管理単位であるADIPワードと、それより細かい位置を特定出来るスロット単位を併用することにより、従来よりも小さい管理単位でOPC処理が可能となる。本実施例では、以下に図7から図10を参照して説明するように、従来の如くアドレスによるデータ管理単位である、クラスタ単位或いはセクタ単位よりも小さい管理単位として、ウォブル信号の一周期の自然数倍でOPCパターンを記録する。
【0057】
尚、1回のOPC処理におけるパワーステップの数は、16個に限らず、例えば10〜20個程度でもよい。或いは、それ以下でもよいし、それ以上でもよい。また、本実施例では、2Tマークと8Tマークとを用いてOPCパターンを構成しているが、これら以外の3Tマーク、7Tマーク等を用いることも可能である。
【0058】
次に図7から図9を参照して、本発明の実施例に係るOPCエリアの使用方法について、より具体的に説明する。
【0059】
ここに、図7は、16パワーステップのOPC処理において1パワーステップに使用される例えば、2048クラスタのOPCエリア200上の1レコーディングフレーム(以下、適宜“RF”と称する。)を28ウォブル(以下、適宜“wbs”と称する。)の管理単位にした場合の図式的構成図である。図8は、32パワーステップのOPC処理において1パワーステップに使用される1RFを28wbsの管理単位にした場合の図式的構成図である。図9は、16パワーステップのOPC処理において1パワーステップに使用される1RFを1wbsの管理単位にした場合の図式的構成図である。
【0060】
先ず、図7を参照して、1パワーステップに使用される1RFを28wbsの管理単位にした場合、16パワーステップのOPC処理を何回実行できるかについて説明する。
【0061】
本実施例では、従来のセクタに基づいた管理単位の代わりに、ウォブルの一周期の自然数倍である28wbsを、図5に示した如きOPCパターン(即ち、1パワーステップ分のOPCピット)の管理単位とする。このことにより、セクタ等のデータの管理単位より小さい管理単位で、且つその細分化の程度に従った精度を維持することが可能となる。そして、このOPCパターンの管理単位は、データの管理単位とは別に、例えばリードインエリア、データエリアなどに記録されたテーブル等によって管理される。
【0062】
具体的には、例えば、BD−RE(Blu-ray Disc REwritable)規格で定義されているOPCエリアを、BD−WO(Blu-ray Disc Write Once)に適用すると、そのサイズは2048クラスタである。そして、1クラスタは3つのADIPワードから構成されている。そして、1ADIPワードは83個のADIPユニットから構成されている。そして、1ADIPユニットは56個のウォブル(wbs)から構成されている。以上より、OPCエリアは、2048×3×83×56=28557312wbsと算出される。
【0063】
ここで、OPCパターン(図5参照)の管理単位として1RFを28wbsと定義する。ちなみに、1ADIPユニットは2RFとなる。従って、OPCエリアのレコーディングフレーム数は、28557312/28=1019904RFとなる。
【0064】
以上より、2048クラスタで定義されてOPCエリアにおいては、1パワーステップに使用される1RF(即ち、図5に示した如きOPCパターンの長さ)を28wbsの管理単位にした場合、16パワーステップ、即ち16RFのOPC処理を、1019904/16=63744回、実行することが可能となる。
【0065】
次に、図8を参照して、図7と同様の管理単位、即ち、1RFを28wbsとした場合で、32パワーステップのOPC処理を何回実行できるかについて説明する。
【0066】
図7の説明と同様にして、OPCエリアのレコーディングフレーム数は、28557312/28=1019904RFとなる。
【0067】
以上より、2048クラスタで定義されてOPCエリアにおいては、1パワーステップに使用される1RF(即ち、図5に示した如きOPCパターンの長さ)を、28wbsの管理単位にした場合、32パワーステップ、即ち32RFのOPC処理を、1019904/32=31872回、実行することが可能となる。
【0068】
次に、図9に加えて前述した図5及び図6を適宜参照して、OPCパターンを記録するために採用可能である、最短の管理単位について説明する。
【0069】
図5に示すように、前述した短ピット部のピーク値“a”及びボトム値“b”、並びに、長ピット部のピーク値“c”及びボトム値“d”とがサンプリングタイミング時に収集されれば、理論上は最適レーザパワーを特定可能である(図6参照)。このため、OPCパターンを記録するためのウォブル信号の一周期の自然数倍である管理単位は、最短で、図5中の短ピット部の“t1”と長ピット部の“t2”との和である“t1+t2”の時間幅があればよい。具体的には、“t1”はマークとスペースとを併せた“t1=2T×2”であり、“t2”についても同様にしてマークとスペースとを併せた“t2=8T×2”である。よって、最短の管理単位は、“t1+t2=4T+16T=20T”である。ここに、“T”は、基準クロック周期であり、例えばDVD−Rの場合、0.133(μm)/3.49(m/s)=約38.2(ns)である。
【0070】
従って例えば、BD−REの場合、1ウォブル(wbs)の長さが69(Channel bit)×2=138Tであるので、理論上、1ウォブルで、1パワーステップが可能である。但し、実用的には、再生RF信号のピーク値及びボトム値をサンプリングしたものをA/D変換(Analog to Digital Conversion)するので、このA/D変換の実用帯域の分解能まで前述した時間幅を大きくしてもよい。
【0071】
このように理論上の最短管理単位を採用する場合、即ち、1RFを1wbsとした場合には、16パワーステップのOPC処理を何回実行できるかについて説明する。
【0072】
図7及び図8の説明とは異なり、OPCエリアのレコーディングフレーム数は、28557312/1=28557312RFとなる。従って、この場合には、16パワーステップ、即ち16RFのOPC処理を、28557312/16=1784832回、実行することが可能となる。
【0073】
以上図7から図9を参照して説明したように、本実施例では、従来に比して、パワーステップに応じた各光強度によるOPCパターン(図5参照)の管理単位を短くし、OPC処理をより多くの回数だけ行うことが可能となる。この際特に、図4に示したように、OPCパターン(図5参照)の記録時と再生時との間で、ウォブルを基準にすることで、高精度で時間軸を合わせることが可能である。このため、従来に比して短時間の管理単位で実施しつつも、当該OPC処理を高精度で行うことが可能とされている。
【0074】
(情報記録再生装置)
次に図10及び図11を参照して、本発明に係る情報記録再生装置の実施例の構成及び動作について説明する。尚、本実施例に係る情報記録再生装置の記録に関する部分によって本発明に係る「情報記録装置」が構築されている。
【0075】
ここに、図10は、本実施例に係る情報記録再生装置の概略構成を示す全体ブロック図である。図11は、本実施例に係る情報記録再生装置における、OPC処理の記録及び再生に係る構成をより詳細に示したブロック図である。
【0076】
先ず、図10を参照して、本実施例の情報記録再生装置の概略構成について説明する。
【0077】
図10において、本実施例の情報記録再生装置300は、光ディスク100に記録データを記録する機能と、光ディスク100に記録されたデータを再生する機能とを備える。即ち、情報記録再生装置300は、システムコントローラ400の制御下で、光ディスク100に情報を記録すると共に、光ディスク100に記録された情報を読み取る装置である。
【0078】
情報記録再生装置300は、スピンドルモータ301、本発明に係る「光ピックアップ手段」の一例を構成する光ピックアップ310、サーボ回路315、LDドライバー320、本発明に係る「検出手段」の一例を構成するウォブル検出器325、エンベロープ検波器330、OPCパターン発生器340、本発明に係る「タイミング生成手段」の一例を構成するタイミング生成器345、データ収集器350、及び本発明に係る「最適レーザパワー検出手段」の一例を構成するシステムコントローラ400を備えて構成されている。
【0079】
スピンドルモータ301は、サーボ回路315等によりスピンドルサーボを受けつつ所定速度で光ディスク100を回転させるように構成されている。
【0080】
光ピックアップ310は、光ディスク100への記録又は再生を行うもので、半導体レーザ装置、各種レンズ、アクチュエータ等から構成される。より詳細には、光ピックアップ310は、光ディスク100に対してレーザ光等の光ビームを、再生時には読み取り光として第1のパワーで照射し、記録時には書き込み光として第2のパワーで且つ変調させながら照射する。光ピックアップ310は、サーボ回路315により駆動される図示しないアクチュエータ、スライダ等により光ディスク100の半径方向等に移動できるように構成されている。
【0081】
サーボ回路315は、光ピックアップ310の受光結果を処理して得られるトラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号等に基づいて、光ピックアップ310の対物レンズを移動し、これによりトラッキング制御及びフォーカス制御等の各種サーボ処理を実行する。また、光ディスク100におけるウォブリングされたグルーブトラックGT(図2参照)のウォブル109から得られるウォブル信号を基準にして、スピンドルモータ301をサーボ制御するように構成されている。
【0082】
LDドライバー320は、OPC処理時には、前述の如きOPCパターンの記録及び再生処理により最適な記録レーザパワーの決定が行えるように、光ピックアップ310内に設けられた半導体レーザを駆動する。その後、LDドライバー320は、データ記録時には、前述のOPC処理により決定された最適な記録レーザパワーで、光ピックアップ310の半導体レーザを駆動するように構成されている。このデータ記録時には、最適レーザパワーは、記録データに応じて変調される。他方、データ再生時には、レーザパワーは、記録用よりも低い読取用の一定値に固定される。
【0083】
ウォブル検出器325は、光ピックアップ310内に設けられた反射光ビームを受光する検出器からの受光量に応じた出力信号に基づいて、ウォブル信号を示すプッシュプル信号を検出すると共にタイミング生成器345へ出力するように構成されている。
【0084】
エンベロープ検波器330は、OPC処理におけるOPCパターンの再生時に、システムコントローラ400の制御下で、最適レーザパワーを決定するために、再生RF信号のエンベロープ検波のピーク値及びボトム値を検出するように構成されている。
【0085】
OPCパターン発生器340は、OPC処理におけるOPCパターンの記録時に、タイミング生成器345からのタイミング信号に基づいて、OPCパターン(図5参照)を示す信号を、LDドライバー320に対して出力するように構成されている。
【0086】
タイミング生成器345は、OPC処理におけるOPCパターンの記録時に、ウォブル検出器325からタイミング生成器345へ出力されたウォブル信号を示すプッシュプル信号から、ランドプリピットPPにより示されたプリフォーマットアドレス情報、即ち、ADIPワードの管理単位を基準とした絶対位置情報を検出する。それと同時に、ウォブル信号を示すプッシュプル信号の周期に基づいて、ADIPワードの管理単位より小さいスロット単位、例えば、前述した28wbsというウォブル信号の一周期の自然数倍の長さに相当するスロット単位を基準とした相対位置情報を検出する。よって、タイミング生成器345は、OPC処理における記録開始位置がプリフォーマットアドレス情報の管理単位、即ち、各ADIPワードの境界から開始されるか否かにかかわらず、その記録開始位置を特定することが可能であり、以後、ウォブル検出器325から出力されたウォブル信号を示すプッシュプル信号の周期に基づいて、OPCパターンを書き込むタイミング信号を生成して出力する。他方、タイミング生成器345は、OPC処理におけるOPCパターンの再生時に、記録時と同様にして、その再生開始位置を特定することが可能であり、以後、ウォブル検出器325から出力されたウォブル信号を示すプッシュプル信号の周期に基づいて、再生されたOPCパターンをサンプリングするタイミング信号を生成して出力する。
【0087】
システムコントローラ400は、最適な記録レーザパワーを検出するために、例えば、LDドライバー320、サーボ回路315等の各手段へ指示する、即ちシステムコマンドを出力することで、情報記録再生装置300全体の制御を行う。通常、システムコントローラ400が動作するためのソフトウェアは、内部又は外部のメモリ内に格納されている。
【0088】
データ収集器350は、主としてメモリ一般である。具体的には、後述される外付RAMから構成されている。本実施例では特に、エンベロープ検波器330で検波されたエンベロープがデータ収集器350に格納され、これに基づいて、システムコントローラ400における最適な記録レーザパワーの検出、即ち、OPC処理が実行される。
【0089】
次に、図10を参照して、本実施例の情報記録再生装置の概略動作について説明する。
【0090】
図10において、先ず光ディスク100が装填されると、システムコントローラ400の制御下で、光ピックアップ310によりシーク動作が行われ、デコーダで再生されるデータが取得される。これにより、光ディスク100の処理に必要な各種管理用データが取得される。この管理用データに基づいて、システムコントローラ400の制御により、例えばホスト装置又はバックエンド等からの指示に応じて、光ディスク100へのアクセスが行われる。
【0091】
この処理に続いて又はホスト装置等から書き込みのコマンドが入力されると、システムコントローラ400による制御下で、OPC処理が実行される。即ち、システムコントローラ400による制御下で、光ピックアップ310がOPCエリアへ移動され、OPCパターン発生器340及びLDドライバー320等の制御により、順次段階的に記録レーザパワーが切り換えられて、OPCパターンがOPCエリアに記録される(図4及び図5参照)。この際特に、システムコントローラ400の制御下で、タイミング生成器345において、ウォブル信号の一周期の自然数倍に相当する本発明に係るスロット単位が検出されると共に、タイミング信号が生成される。このタイミング信号に基づいて、記録レーザパワーが段階的に順次切り換られて、OPCパターンがOPCエリアに記録される。
【0092】
更に、このようなOPCエリアへの試し書きの完了後には、システムコントローラ400の制御下で、該OPCエリアにおいて試し書きされたOPCパターンが再生される。この際特に、OPCパターンの記録時と同様にして、システムコントローラ400の制御下で、タイミング生成器345において、ウォブル信号の一周期の自然数倍に相当する本発明に係るスロット単位が検出されると共に、タイミング信号が生成される。このタイミング信号に基づいて、再生されたOPCパターンのサンプリングが順次行われて、最適な記録レーザパワーが検出される(図4及び図5参照)。
【0093】
その後、システムコントローラ400による制御下で、光ピックアップ310が記録エリア(例えば、図1に示したデータゾーン102)へ移動され、LDドライバー320等の制御により、先に較正された、即ち最適な記録レーザパワーで、記録データに応じてレーザ光が変調されることで、記録エリアへの記録データの記録が行われる。即ち、トラック上に、記録データに応じた記録ピットが形成される。
【0094】
他方、このように記録された記録データを再生する際には、システムコントローラ400による制御下で、光ピックアップ310が記録エリア(例えば、図1に示したデータゾーン102)へ移動され、LDドライバー320等の制御により、記録レーザパワーよりも低い再生レーザパワーでレーザ光が照射される。そして、記録ピットに対応する再生RF信号が、光ピックアップ310により、検出されて、記録ピットに対応する記録データの再生が行われる。
【0095】
以上のようにして本実施例では、OPCエリアにおけるOPC処理、並びに通常の記録エリアにおける記録データの記録及び再生処理が実行される。
【0096】
次に、図11を参照して、情報記録再生装置300のOPC処理の記録時における構成及び動作について詳細に説明する。尚、前述した図10と同様の構成要素については同様の参照番号を付し、それらの説明は適宜省略する。
【0097】
先ず、図11を参照して情報記録再生装置300の構成について詳細に説明する。
【0098】
図11において、情報記録再生装置300は、大別すると、前述の図10において説明したスピンドルモータ301、光ピックアップ310、サーボ回路315、LDドライバー320及びシステムコントローラ400に加えて、新しい構成要素として、アナログフロントエンド311、ODC(Optical Disk Controller)360、ホスト装置500又はバックエンド550並びに外付けRAM600を備えて構成されている。尚、ホスト装置500又はバックエンド550は、ODC360とATAPI(AT Attachment Packet Interface)規格で接続されている。
【0099】
ODC360は、更に詳細には、前述の図10において説明したウォブル検出器325、OPCパターン発生器340及びタイミング生成器345に加えて新しい構成要素として、A/D(アナログ/デジタルコンバータ)331及び332、メモリコントローラ(Memory Controller)333及び335並びにRF検出器334を備えて構成されている。
【0100】
図11においては、本発明に係る「検出手段」の一例がウォブル検出器325及びアナログフロントエンド311から構成されている。
【0101】
また図11においては、図10におけるエンベロープ検波器330の一例がA/D(アナログ/デジタルコンバータ)331及び332並びにアナログフロントエンド311から構成されている。
【0102】
また図11においては、図10におけるデータ収集器350の一例がメモリコントローラ(Memory Controller)333及び335並びに外付けRAM600から構成されている。
【0103】
次に、図11を参照して、本実施例の情報記録再生装置300のOPC処理の記録時における動作について詳細に説明する。
【0104】
OPC処理の記録時には、スピンドルモータ301、光ピックアップ310、サーボ回路315、LDドライバー320、アナログフロントエンド311、システムコントローラ400並びにODC360内に設けられたウォブル検出器325、OPCパターン発生器340及びタイミング生成器345が動作する。尚、これらの構成要素は図11中グレーでハイライトされている。
【0105】
OPC処理の記録時においては、ODC360内のOPCパターン発生器340が、記録レーザパワーを順次段階的に切り換えるためのOPCパターン信号として、NRZI(Non Return to Zero Inverted)変調信号を生成する。このNRZI変調信号は、切替えスイッチを介して、ODC360からLDドライバー320へ出力される。尚、この切替えスイッチは、OPC処理時には、OPCパターン発生器340側に切り替えられ、データ記録時には、変調器側に切り替えられる。
【0106】
LDドライバー320は、このOPCパターン発生器340からのNRZI変調信号(即ち、OPCパターン信号)により、記録レーザパワーを順次段階的に切り換えるように(図4及び図5参照)、光ピックアップ310内の半導体レーザを駆動する。
【0107】
続いて、アナログフロントエンド311は、光ピックアップ310より出力される受光結果を処理し、プッシュプル方式によるトラッキングエラー信号を生成する。尚、このトラッキングエラー信号は、例えば、メインビームを受光する受光素子の出力信号より、光ディスク100の内外周方向に分割された受光領域の受光結果間で差分を取って生成される信号であり、トラッキングエラー量に応じて信号レベルが変化する信号である。アナログフロントエンド311は、このトラッキングエラー信号をサーボ回路315へ出力すると共に、ODC360へ出力する。
【0108】
トラッキングエラー信号は、ODC360内のウォブル検出器325において入力される。ウォブル検出器325は、このトラッキングエラー信号より所定周波数帯域の信号成分を抽出することにより、グルーブトラックGTのウォブリング(蛇行)に応じて信号レベルが変化するウォブル信号をタイミング生成器へ出力する。
【0109】
タイミング生成器345は、このウォブル信号を2値化して2値化信号を出力する。図示しないPLL回路は、この出力された2値化信号を処理し、グルーブトラックGTのウォブリング(蛇行)に同期したウォブル信号に一定の関係に保持されたOPCピットの生成基準である書き込み用クロック、即ち、OPCパターンを書き込むタイミング信号を生成してLDドライバー320へ出力する。
【0110】
以上の結果、OPC処理におけるOPCパターンの記録時には、システムコントローラ400の制御下で、光ディスク100のグルーブトラックGTのウォブル信号に基づいて、OPCパターンを記録することが可能となる。
【0111】
次に、図11を参照して、本実施例の情報記録再生装置300のOPC処理の再生時における動作について詳細に説明する。
【0112】
OPC処理の再生時には、スピンドルモータ301、光ピックアップ310、サーボ回路315、アナログフロントエンド311、システムコントローラ400、並びにODC360内に設けられたウォブル検出器325、タイミング生成器345、A/D(アナログ/デジタルコンバータ)331及び332、並びにメモリコントローラ(Memory Controller)333が動作する。
【0113】
OPC処理の再生時においても、アナログフロントエンド311は、記録時と同様にして、トラッキングエラー信号をサーボ回路315及びウォブル検出器325へ出力する。また、アナログフロントエンド311は、再生RF信号のエンベロープ検波を図示しないピークホールド回路及びボトムホールド回路へ出力する。この図示しないピーク及びボトムホールド回路を経て、再生RF信号のエンベロープ検波のピーク値及びボトム値は、A/Dコンバータ331及び332において、サンプリングされ、メモリコントローラ333へ出力される。特に、このOPCパターンをサンプリングするタイミング信号は、ウォブル検出器325からのウォブル信号の周期に基づいて、タイミング生成器345において生成される。そして、システムコントローラ400の制御下で、これらピーク値及びボトム値は、外付RAMへ格納される。
【0114】
その後、このようなOPCパターンの再生が、1回のOPC処理において、例えば16パワーステップのOPCパターンについて行われた後に、最適レーザパワーが決定される(図6参照)。
【0115】
尚、外付RAM600は、このようなOPC処理におけるOPCパターンの一時的な記録以外にも、記録再生データのバッファ領域や、信号の記録再生において使用出来るデータに変換する時の中間バッファとして使用される領域など情報記録再生装置300におけるデータ処理全般において使用される。例えば、外付RAM600はこれらレコーダ機器としての動作を行うためのプログラムが格納されるROM領域と、映像データの圧縮伸張で用いるバッファやプログラム動作に必要な変数が格納されるRAM領域、さらにタイマー予約で必要となる情報や停電時の変数保持のために内部電池などでバックアップされた不揮発性RAM領域とから構成される。
【0116】
以上の結果、OPC処理におけるOPCパターンの再生時には、システムコントローラ400の制御下で、光ディスク100のグルーブトラックGTのウォブル信号に基づいて、OPCパターンを再生することが可能となる。よって、最適レーザパワーを決定することが可能となる。
【0117】
次に、図11を参照して、本実施例の情報記録再生装置300の通常の記録時及び再生時における動作について詳細に説明する。
【0118】
最適レーザパワーが決定された後、通常の記録時には、システムコントローラ400による制御下で、ODC360内の切替えスイッチは、OPCパターン発生器340側から変調器側に切り替えられる。変調器においては、記録データが変調され、データ書き込み用信号がLDドライバー320へ出力される。そして、光ピックアップ310が記録エリアへ移動され、トラック上に、最適レーザパワーに制御されたレーザ光LBよって、記録データに応じた記録ピットが形成される。
【0119】
更に、このように記録された記録データの通常の再生時には、システムコントローラ400による制御下で、光ピックアップ310が記録エリアへ移動され、記録ピットに対応する再生RF信号が検出されて、記録ピットに対応する記録データの再生が行われる。即ち、アナログフロントエンド311は、光ピックアップ310の受光結果より光ディスク100に形成されたピット列に応じて信号レベルが変化する再生RF信号を生成してRF検出器334へ出力する。この再生RF信号は、メインビームの戻り光を受光する受光素子の全受光結果を加算して、表される信号である。そして、再生RF信号は、ODC360及びシステムコントローラ400の制御下で、メモリコントローラ335を経て、外付RAM600へ格納される。或いは、バックエンドへとリアルタイムで出力される。
【0120】
以上の図7から図11を参照して説明したように本実施例では、OPCエリアにおけるOPC処理、並びに記録エリアにおける記録データの記録及び再生処理が実行される。そして、OPC処理の際には、OPCパターンの記録時とOPCパターンの再生時とでは、従来のプリフォーマットアドレス情報の管理単位であるADIPワードと、それより細かい位置を特定出来るスロット単位を基準とした位置情報を併用することにより、記録又は再生の開始位置が特定できるので、ウォブル信号を基準としてOPCパターンの記録時と再生時との両者間のタイミング合わせが可能となる。これにより、記録エリアにおけるアドレスによるデータ管理単位である、クラスタ単位或いはセクタ単位よりも小さいスロット単位、即ち、ウォブル信号の一周期の自然数倍の長さを基準として、OPCパターンを記録し、これを再生することが可能となる。よって、一定の大きさのOPCエリアにおいて、より多数の回数のOPC処理をより高精度に実行することが可能である。
【0121】
尚、上述の実施例では、情報再生記録装置の一例として追記型の光ディスク100に係るレコーダ又はプレーヤについて説明したが、本発明は、このような追記型の光ディスク並びにそのレコーダ又はプレーヤに限られるものではなく、他の高密度記録或いは高転送レート対応の各種情報記録媒体並びにそのレコーダ又はプレーヤにも適用可能である。
【0122】
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう情報記録装置及び最適レーザパワー検出方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる情報記録媒体の一実施例である光ディスクの基本構造を示し、上側部分は複数の記録領域を有する光ディスクの概略平面図であり、これに対応付けられる下側部分は、その径方向における記録領域構造の図式的概念図である。
【図2】本実施例のディスクの記録面における部分拡大斜視図である。
【図3】情報記録媒体の実施例である光ディスクの記録領域の構造図である。
【図4】本実施例に係る16パワーステップの場合の1回のOPC処理を示した模式的タイミングチャート図である。
【図5】本実施例に係る1回のOPC処理における1パワーステップの詳細を示した波形図である。
【図6】本実施例に係る1回のOPC処理におけるパワーステップ毎のアシンメトリー値をプロットしたグラフ図である。
【図7】本実施例に係る16パワーステップのOPC処理において1パワーステップに使用される例えば、2048クラスタのOPCエリア上の1RFを28wbsの管理単位にした場合の図式的構成図である。
【図8】本実施例に係る32パワーステップのOPC処理において1パワーステップに使用される1RFを28wbsの管理単位にした場合の図式的構成図である。
【図9】本実施例に係る16パワーステップのOPC処理において1パワーステップに使用される1RFを1wbsの管理単位にした場合の図式的構成図である。
【図10】本発明に係る情報記録再生装置の実施例の概略的な全体ブロック図である。
【図11】情報記録再生装置の実施例の詳細な構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
1 センターホール
10 トラック
11 セクタ
100 光ディスク
101 リードインエリア
102 データゾーン
103 リードアウトエリア
106 透明基板
107 記録層
108 反射層
109 ウォブル
200 OPCエリア
300 情報記録再生装置
301 スピンドルモータ
310 光ピックアップ
320 LDドライバー
325 ウォブル検出器
330 エンベロープ検波器
340 OPCパターン発生器
345 タイミング生成器
350 データ収集器
360 ODC(Optical Disk Controller)
400 システムコントローラ
500 ホスト装置
550 バックエンド
600 外付RAM
GT グルーブトラック
LT ランドトラック
LB レーザ光
PP ランドプリピット
SA−1 第1スペアエリア
SA−2 第2スペアエリア
UD ユーザデータエリア

Claims (2)

  1. ウォブリングされたトラックを備えると共にプリフォーマットアドレス情報が記録された情報記録媒体に対して、記録データを記録するための情報記録装置であって、
    前記トラックにレーザ光を照射し、その反射光を受光する光ピックアップ手段と、
    前記光ピックアップ手段の出力に基づいてプッシュプル信号を検出する検出手段と、
    前記プリフォーマットアドレス情報を検出すると共に、前記プッシュプル信号の周期に基づいて、前記プリフォーマットアドレス情報の管理単位より小さいスロット単位を検出し、タイミング信号を生成するタイミング生成手段と、
    前記タイミング信号に基づいて、記録レーザパワーを変更してテスト信号を前記トラックにおいて記録又は再生し、最適な記録レーザパワーを検出する最適レーザパワー検出手段と
    を備え
    前記プリフォーマットアドレス情報は、ADIPワード単位であり、前記スロット単位は前記ADIPワードより小さいウォブル信号の一周期の自然数倍の長さであることを特徴とする情報記録装置。
  2. ウォブリングされたトラックを備えると共にプリフォーマットアドレス情報が記録された情報記録媒体に対してテスト信号を記録し、最適な記録レーザパワーを検出する最適レーザパワー検出方法であって、
    前記トラックにレーザ光を照射し、その反射光を受光する光照射受光工程と、前記光照射受光工程の出力に基づいてプッシュプル信号を検出する検出工程と、
    前記プリフォーマットアドレス情報を検出すると共に、前記プッシュプル信号の周期に基づいて、前記プリフォーマットアドレス情報の管理単位より小さいスロット単位を検出し、タイミング信号を生成するタイミング生成工程と、
    前記タイミング信号に基づいて、記録レーザパワーを変更してテスト信号を前記トラックにおいて記録又は再生し、最適な記録レーザパワーを検出する最適レーザパワー検出工程と
    を備え
    前記プリフォーマットアドレス情報は、ADIPワード単位であり、前記スロット単位は前記ADIPワードより小さいウォブル信号の一周期の自然数倍の長さであることを特徴とする最適レーザパワー検出方法。
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