JP4266057B2 - 液晶表示素子及び液晶表示素子の製造方法 - Google Patents

液晶表示素子及び液晶表示素子の製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子及び液晶表示素子の製造方法に係り、特に液晶分子の配向状態を制御する配向膜を有する液晶表示素子及び液晶表示素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、一般的に用いられている液晶表示素子は、以下に示す手順で作製されている。まず、それぞれ電極を有する一対の基板をそれらの電極が対向するように配置し、それらガラス基板の液晶封入口を除く周囲を接着剤で固定して液晶セルを形成する。次に、この液晶セル中に液晶材料を注入する。さらに、液晶封入口を封止剤で封止することにより液晶表示素子を得る。
【0003】
このような構造を有する液晶表示素子の多くにおいては、これら基板間に粒径の均一なプラスチックビーズ等をスペーサとして散在させることにより、上記基板間の間隙が一定に保たれている。
【0004】
しかしながら、基板間の間隙を一定に保つためにこのような方法を用いた場合、プラスチックビーズの近傍において液晶配向に乱れを生じてしまう。プラスチックビーズは画素部上にも散布されるため、上記方法によると、プラスチックビーズの周辺部において光が漏れ、コントラストが低下するという問題を生ずる。また、上述した方法によると、プラスチックビーズを基板上に散布する際に、プラスチックビーズが基板上に不均一に配置されることがある。その結果、表示不良となり、歩留まりの低下を生ずる。
【0005】
基板間の間隙を一定に保つ方法として、図4に示すように、対向基板103上にフォトレジスト等を用いて凸状のスペーサ108を形成することが提案されている。なお、図4に示す液晶表示素子101において、参照番号102は対向基板103と対向して配置される基板を示し、基板102と対向基板103との間には液晶層106が挟持されている。また、基板102の対向面には透明電極(図示せず)と配向膜109とが形成され、対向基板103の対向面には透明電極(図示せず)と配向膜110とが形成されている。
【0006】
図4に示すようにフォトレジスト等を用いて基板103上にスペーサ108を形成することにより、スペーサ108を基板103上の所望の位置に配置することができる。したがって、プラスチックビーズを用いた場合に生じた問題を回避することができる。
【0007】
しかしながら、図4に示す液晶表示素子101によると、液晶表示素子101の曲げなどによって基板102とスペーサ108との間で横滑りが生じた場合、スペーサ108の頂部に位置する配向膜110が剥がれ、それに伴って、スペーサ108の周辺部に位置する配向膜110が剥がれることがある。その結果、スペーサ108の近傍で液晶の配向欠陥が生じ、表示品位が低下するという問題を生ずる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、配向膜が剥がれることによる表示品位の低下を生じにくい液晶表示素子及び液晶表示素子の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、一方の主面に第1電極を有する第1基板と、前記第1電極と対向して配置され、前記第1電極との対向面に第2電極を有する第2基板と、前記第1及び第2基板間に挟持され液晶材料を含有する液晶層とを具備し、前記第1基板は、前記第2基板との対向面に、前記第1及び第2基板間の間隙を一定に保つスペーサの少なくとも一部を構成する突起部と配向膜とをさらに有し、前記配向膜は、前記第1電極上であって前記突起部の周囲における厚さが0.1μm〜0.3μmの範囲内にあり、前記突起部の頂部における厚さが前記第1電極上であって前記突起部の周囲における前記厚さの20%以下であることを特徴とする液晶表示素子を提供する。
【0010】
本発明の液晶表示素子において、上記配向膜は、上記突起部の頂部が実質的に露出するように形成されることが好ましい。
【0011】
また、本発明の液晶表示素子において、第1及び第2基板の一方は、例えば、その対向面にマトリクス状に形成された走査線及び信号線とスイッチング素子と第1又は第2電極として画素電極とを有するアクティブマトリクス基板であり、第1及び第2基板の他方は第1又は第2電極として共通電極を有する対向基板である。この場合、上記突起部は、通常、上記画素電極同士の間隙に設けられる。
【0013】
さらに、本発明は、一方の主面に第1電極と突起部とを有する第1基板を形成する工程と、前記第1基板の前記第1電極側の主面上に透明樹脂を塗布して、前記第1基板の前記主面の表面形状に対応した形状を有する樹脂膜を形成する工程と、前記樹脂膜を硬化させることにより配向膜を形成する工程と、前記突起部の頂部に位置する前記配向膜の少なくとも一部を除去する工程とを具備し、前記少なくとも一部を除去した配向膜として、前記第1電極上であって前記突起部の周囲における厚さが0.1μm〜0.3μmの範囲内にあり、前記突起部の頂部における厚さが前記第1電極上であって前記突起部の周囲における前記厚さの20%以下であるものを得ることを特徴とする液晶表示素子の製造方法を提供する。
【0015】
また、本発明の液晶表示素子の製造方法は、通常、上記配向膜が形成された第1基板と一方の主面に第2電極を有する第2基板とを、第1及び第2電極が設けられた面が対向するように及び前記突起部がスペーサの少なくとも一部として用いて第1及び第2基板間に実質的に均一な幅の間隙が形成されるように配置して液晶セルを形成する工程と、この液晶セルの間隙に液晶材料を注入して液晶層を形成する工程とをさらに有する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を参照しながらより詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態に係る液晶表示素子を概略的に示す断面図である。図1に示す液晶表示素子1は、TN型のカラー表示可能な液晶表示素子であって、一対の基板2,3と、基板2,3間に挟持された液晶層6とで主に構成されている。なお、図1に示す液晶表示素子1は、通常、一対の偏光板で挟持される。
【0018】
図1に示す液晶表示素子1において、基板2は、基板3と対応する面に、マトリクス状に形成された走査線及び信号線(図示せず)とTFTのようなスイッチング素子7とそのソース電極に接続された画素電極4とを有するアクティブマトリクス基板である。また、基板3は、基板2と対向する面に、カラーフィルタ層11、共通電極5、及び突起部8を有する対向基板である。これら基板2,3の対向面には、配向膜9,10がそれぞれ形成されている。
【0019】
基板2,3は周囲を接着剤12や封止剤(図示せず)で固定されており、それらの間に閉空間を形成している。この接着剤12としては、例えば、熱硬化型或いは紫外線硬化型のアクリル系及びエポキシ系接着剤等が用いられる。液晶材料は、基板2,3、接着剤12、及び封止剤が形成する空間を満たしており、液晶層6を形成している。
【0020】
上記液晶表示素子1において、配向膜9の厚さは、図2に示すように突起部8の頂部とそれ以外の領域とで異なっている。なお、図2は、図1に示す液晶表示素子1の突起部8を拡大して示す断面図である。また、図2において、画素電極4、共通電極5、TFT7、及びカラーフィルタ層11等は省略されている。
【0021】
上述したように、対向基板3上に形成した突起部8をスペーサとして用いた場合、液晶表示素子1の曲げなどによってアクティブマトリクス基板2と突起部8との間で横滑りが生じる。従来の液晶表示素子においては、この横滑りにより、突起部8の頂部に位置する配向膜10が剥がれ、それに伴って、突起部8の周辺部に位置する配向膜10が剥がれることがあった。その結果、従来の液晶表示素子によると、突起部8の近傍で液晶の配向欠陥が生じ、表示品位が低下するという問題を生じていた。
【0022】
本発明者らは、配向膜10の突起部8の頂部における厚さに着目し、その厚さと液晶表示素子1の曲げなどによる配向膜10の剥離との関係を調べた。その結果、図3に示す関係を得ることができた。
【0023】
図3は、図1及び図2に示す液晶表示素子1における、配向膜10の突起部8の頂部での厚さと、液晶表示素子1の曲げなどによる配向膜10の剥離との関係を示すグラフである。図3において、横軸は、配向膜10の突起部8の頂部での厚さを示し、縦軸は、配向膜10の剥がれ発生率を示している。なお、配向膜10の突起部8の頂部での厚さは、配向膜10の共通電極5上での厚さを100とした場合の相対値で示されている。
【0024】
図3に示すように、突起部8の頂部における配向膜10の厚さが減少するのに伴い配向膜10の剥がれ発生率は減少している。特に、突起部8の頂部における配向膜10の厚さが、共通電極5上における配向膜10の厚さの20%以下である場合、配向膜10の剥離をほぼ完全に防止することができる。すなわち、配向膜10の突起部8の頂部における厚さを配向膜10の突起部8の周囲における厚さの20%以下とすることにより、配向膜10が剥がれることによる配向不良が防止され、高い表示品位を実現することが可能となるのである。
【0025】
上述したように、上記液晶表示素子1において、配向膜10は、共通電極5上に比べ、突起部8の頂部においてより薄く形成される。例えば、配向膜10は、共通電極5上で0.1μm〜0.3μmの厚さを有するように、及び突起部8の頂部において0μm〜上記の20%以内の厚さを有するように形成される。配向膜10は、突起部8の頂部が露出するように形成してもよい。この場合、突起部8の頂部で配向膜10が剥離することは起こり得ないので、上述した問題を生ずることがない。
【0026】
図1に示す液晶表示素子1において、アクティブマトリクス基板2と対向基板3とは、各画素電極4とカラーフィルタ層11の各色領域とが対応するように位置合わせされている。このような液晶表示素子1においては、突起部8をカラーフィルタ層11の各色領域の境界部に位置するように形成し、且つ突起部8の先端をTFT7のような非画素部上に位置させることが好ましい。液晶層6のTFT7や走査線及び信号線(図示せず)の上方に位置する領域は、表示に殆ど寄与しない。したがって、このように表示に寄与しない領域に突起部8を位置させた場合、表示特性の低下を生ずることなく基板2,3間の距離を一定に保つことができる。
【0027】
上述した液晶表示素子1は、例えば、以下に示す方法により作製することができる。まず、ガラス基板3のカラーフィルタ層11が形成された面に、ITOのような透明導電体からなる共通電極5を所定のパターンで形成する。次に、フォトレジストのような感光性材料等をガラス基板3の共通電極5が形成された面に塗布し、これをフォトリソグラフィー法及びエッチング法を用いてパターニングすることにより突起部8を形成する。
【0028】
その後、ガラス基板3の突起部8が形成された面に透明樹脂を含有する溶液を均一に塗布する。次に、ガラス基板3の上記溶液を塗布した面をレベリングすることにより、突起部8の頂部に塗布された溶液を共通電極5に向けて移動させる。さらに、この塗布液を乾燥することにより、配向膜10を形成する。このように、配向膜10を形成する際に、突起部8の頂部に塗布された溶液を共通電極5に向けて移動させることにより、突起部8の頂部における配向膜10の厚さをより薄くすることが可能となる。なお、突起部8の頂部からの上記溶液の移動量、すなわち、突起部8の頂部における配向膜10の厚さは、例えばレベリングの時間で制御することが可能である。適切なレベリング時間は用いる溶液の粘度等に応じて異なるが、通常、5秒〜300秒とすることにより、突起部の頂部における配向膜10の厚さを共通電極5上での厚さの20%以下とすることができる。
【0029】
以上のようにして対向基板3上に突起部8及び配向膜10等を形成する一方で、TFT7及びITO等からなる画素電極4を有するアクティブマトリクス基板2上に、通常の方法により配向膜9を形成する。次に、これら対向基板3及びアクティブマトリクス基板2のいずれか一方の対向面周縁部に接着剤8を塗布し、それらを貼り合せて液晶セルを形成する。なお、接着剤8は液晶セルの端部に液晶封入口が形成されるように塗布する。また、対向基板3とアクティブマトリクス基板2とは、突起部8の頂部がTFT7上に位置するように位置合わせする。
【0030】
その後、この液晶セル中に液晶材料を注入して液晶層6を形成する。さらに、液晶封入口を封止剤で封止することにより液晶表示素子1を得る。
【0031】
上述した方法によると、配向膜8の形状は、ガラス基板3上に塗布した透明樹脂溶液を乾燥させる前に決定されたが、乾燥後に決定することも可能である。例えば、上述したのと同様の方法により、ガラス基板3の突起部8が形成された面に透明樹脂を含有する溶液を均一に塗布する。次に、この塗布液を乾燥させて配向膜10を形成する。さらに、配向膜8をフォトリソグラフィー法及びエッチング法を用いて、配向膜10の突起部8の頂部に位置する部分の少なくとも一部が除去されるようにパターニングする。以上のようにして、突起部8の頂部における配向膜10の厚さをより薄くすることが可能となる。
【0032】
以上示したように、本態様に係る液晶表示素子1によると、配向膜10の突起部8の頂部における厚さが配向膜10の突起部8の周囲における厚さの20%以下であるので、配向膜10が剥がれることによる配向不良が防止され、高い表示品位を実現することが可能である。なお、図1に示す液晶表示素子1において、突起部8は対向基板3上に設けられたが、アクティブマトリクス基板2上に設けられてもよい。また、突起部8は、アクティブマトリクス基板2及び対向基板3の双方に設けられてもよい。
【0033】
図1に示す液晶表示素子1はアクティブマトリクスを用いて駆動されるが、ドットマトリクスのような単純マトリクスを用いて駆動されるものであってもよい。上記液晶表示素子1をドットマトリクス駆動とするには、画素電極4及び共通電極5の代わりに帯状の電極を用いる。すなわち、基板2,3の対向面に帯状電極をそれぞれの長軸が基板2,3間で直交するように並置した構造を採用すればよい。
【0034】
上記液晶表示素子1の表示方式はTN型であるが、STN型、GH型、ECB型、或いは強誘電性液晶を用いたタイプ等であってもよい。すなわち、液晶層6を構成する液晶材料には、通常の液晶表示素子において一般に使用されるものを用いることができる。また、上記液晶表示素子1はカラーフィルタ層11を有しているが、カラーフィルタ層11は必ずしも設ける必要はない。上述した効果はモノクロタイプであっても得ることができる。
【0035】
また、上記液晶表示素子1は透過型であるが反射型であってもよい。この場合、基板2は、ガラス基板のような透明基板及び透明性を有していない基板のいずれであってもよい。
【0036】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0037】
(実施例)
図1に示す液晶表示素子1を以下に示す方法により作製した。まず、通常のTFT形成プロセスと同様に成膜とパターニングとを繰返し、ガラス基板2上にTFT7、走査線及び信号線等の配線(図示せず)、及びITOからなる画素電極4を形成した。なお、TFT7の半導体層はアモルファスシリコンで構成し、画素数は縦方向が100画素及び横方向が100画素の計10000画素とした。
【0038】
次に、ガラス基板2の画素電極4等を形成した面の全面に、ポリイミドを含む溶液をオフセット印刷により塗布し、60秒間レベリングした。これを100℃で乾燥させ、180℃で1時間焼成することにより、厚さ1000オングストロームの配向膜9を形成し、さらに、この配向膜9にラビング処理を施した。
【0039】
次に、ガラス基板3上に、赤色の含量を分散させた紫外線硬化型アクリル樹脂レジストをスピナーを用いて塗布し、厚さ2.0μmの塗布膜を形成した。この塗布膜の上方にフォトマスクを配置し、このフォトマスクを介して上記塗布膜に波長365nmの紫外線を100mJ/cm2照射した。その後、1%のKOH水溶液を用いて上記塗布膜を現像し、さらに230℃で1時間焼成することにより、カラーフィルタ層11の赤色領域(R)を形成した。同様にして、カラーフィルタ層11の緑色領域(G)及び青色領域(B)を順次形成することにより、カラーフィルタ層11を形成した。
【0040】
次に、カラーフィルタ層11上に、感光性樹脂をスピナーを用いて塗布して塗布膜を形成した。この塗布膜を90℃で10分間乾燥した後、カラーフィルタ層11の形成に用いたのとは別のフォトマスクを介して、波長365nmの紫外線を300mJ/cm2の露光量で露光した。さらに、露光後の塗布膜をpH11.5のアルカリ水溶液を用いて現像し、200℃で60分間焼成した。以上のようにして、突起部8を形成した。なお、突起部8は、図1に示すようにカラーフィルタ層11の各色領域の境界部に位置するように、及び基板2,3を重ね合せた場合に突起部8の先端が基板2の非画素部に位置するように形成した。
【0041】
以上のようにして突起部8を形成した後、ガラス基板3の突起部8が形成された面にスパッタリング法を用いてITOを堆積させ、厚さ1500オングストロームの対向電極5を形成した。次に、配向膜9の形成に用いたのと同様の溶液をガラス基板3の突起部8が形成された面にオフセット印刷により塗布し、60秒間レベリングした。これを100℃で乾燥させ、180℃で1時間焼成することにより、配向膜10を形成し、さらに、この配向膜10にラビング処理を施した。なお、この配向膜10の厚さを調べたところ、対向電極5上では1000オングストロームであったのに対し、突起部8の頂部では50オングストロームであった。
【0042】
次に、ガラス基板3の突起部8が形成された面の周縁部に接着剤12を印刷した。なお、接着剤12は液晶封入口が形成されるように印刷した。また、接着剤12の外周部に設けられた電極転移電極(図示せず)上に銀ペーストを塗布することにより、アクティブマトリクス基板2から対向電極5に電圧を印加するための電極転移部(図示せず)を形成した。
【0043】
その後、基板2,3を配向膜9,10が対向するように、それぞれのラビング方向が直交するように、及び突起部8の頂部が基板2の非画素領域上に位置するように貼り合せた。これを加熱して接着剤12を硬化させることにより液晶セルを形成した。
【0044】
次に、この液晶セル中に液晶材料としてE.メルク社製のZLI−1565にS811を0.1重量%添加した組成物を通常の方法により注入して液晶層6を形成した。さらに、液晶封入口を紫外線硬化樹脂で封止することにより液晶表示素子1を得た。
【0045】
以上のようにして作製した液晶表示素子1に局部的に加圧して突起部8と基板2との間で横滑りを生じさせた。その結果、配向膜10の剥がれ及びそれに伴う液晶の配向欠陥は生じず、良好な表示品位を維持することができた。
【0046】
(比較例)
配向膜10を形成する際のレベリング時間を10秒としたこと以外は上記実施例と同様にして液晶表示素子1を作製した。製造工程の途中で配向膜10の厚さを測定したところ、対向電極5上では1000オングストロームであったのに対し、突起部8の頂部では250オングストロームであった。
【0047】
この液晶表示素子1に局部的に加圧して突起部8と基板2との間で横滑りを生じさせた。その結果、配向膜10の剥がれ及びそれに伴う液晶の配向欠陥が生じ(発生率1%)、表示品位の低下を生じた。
【0048】
【発明の効果】
以上示したように、本発明において、一対の基板の少なくとも一方にスペーサとして突起部が設けられ、且つ突起部が設けられた基板には配向膜が形成される。本発明によると、突起部の頂部における配向膜の厚さを所定値以下とすることにより、突起部の先端及びその近傍での配向膜の剥離及びそれに伴う配向不良が防止され、高い表示品位を実現することが可能となる。
【0049】
すなわち、本発明によると、配向膜が剥がれることによる表示品位の低下を生じにくい液晶表示素子及び液晶表示素子の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る液晶表示素子を概略的に示す断面図。
【図2】図1に示す液晶表示素子の突起部を拡大して示す断面図。
【図3】図1及び図2に示す液晶表示素子における、配向膜の突起部の頂部での厚さと、液晶表示素子の曲げなどによる配向膜の剥離との関係を示すグラフ。
【図4】従来の液晶表示素子を概略的に示す断面図。
【符号の説明】
1,101…液晶表示素子
2,3,102,103…基板
6,106…液晶層
7…スイッチング素子
4,5…電極
11…カラーフィルタ層
8…突起部
9,10,109,110…配向膜
12…接着剤
108…スペーサ

Claims (6)

  1. 一方の主面に第1電極を有する第1基板と、前記第1電極と対向して配置され、前記第1電極との対向面に第2電極を有する第2基板と、前記第1及び第2基板間に挟持され液晶材料を含有する液晶層とを具備し、
    前記第1板は前記第2基板との対向面に、前記第1及び第2基板間の間隙を一定に保つスペーサの少なくとも一部を構成する突起部と配向膜とをさらに有し、
    前記配向膜は、前記第1電極上であって前記突起部の周囲における厚さが0.1μm〜0.3μmの範囲内にあり、前記突起部の頂部における厚さが前記第1電極上であって前記突起部の周囲における前記厚さの20%以下であることを特徴とする液晶表示素子。
  2. 前記配向膜は、前記突起部の頂部が露出するように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
  3. 前記第1及び第2基板の一方は、その対向面にマトリクス状に形成された走査線及び信号線とスイッチング素子と前記第1又は第2電極として画素電極とを有するアクティブマトリクス基板であり、前記第1及び第2基板の他方は前記第1又は第2電極として共通電極を有する対向基板であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示素子。
  4. 前記突起部は、前記画素電極の間隙に設けられたことを特徴とする請求項3に記載の液晶表示素子。
  5. 一方の主面に第1電極と突起部とを有する第1基板を形成する工程と、
    前記第1基板の前記第1電極側の主面上に透明樹脂を塗布して、前記第1基板の前記主面の表面形状に対応した形状を有する樹脂膜を形成する工程と、
    前記樹脂膜を硬化させることにより配向膜を形成する工程と、
    前記突起部の頂部に位置する前記配向膜の少なくとも一部を除去する工程と
    を具備し、前記少なくとも一部を除去した配向膜として、前記第1電極上であって前記突起部の周囲における厚さが0.1μm〜0.3μmの範囲内にあり、前記突起部の頂部における厚さが前記第1電極上であって前記突起部の周囲における前記厚さの20%以下であるものを得ることを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  6. 前記配向膜が形成された前記第1基板と、一方の主面に第2電極を有する第2基板とを、前記第1及び第2電極が設けられた面が対向するように及び前記突起部をスペーサの少なくとも一部として用いて前記第1及び第2基板間に実質的に均一な幅の間隙が形成されるように配置して液晶セルを形成する工程と、
    前記液晶セルの間隙に液晶材料を注入して液晶層を形成する工程と
    をさらに具備することを特徴とする請求項5に記載の液晶表示素子の製造方法。
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