JP2004077700A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】遮光性の柱状スペーサが欠落し難い液晶表示装置を提供すること。
【解決手段】本発明の液晶表示装置1は、互いに対向した第1及び第2基板13,6と、前記第1基板13の前記第2基板6との対向面に形成され且つ孔が設けられた絶縁層15と、前記第1及び第2基板13,6間に介在して前記第1及び第2基板13,16間の間隔を一定に保つとともに前記絶縁層15に設けられた前記孔を一方の端部で埋め込んだ遮光性の柱状スペーサ16Bと、前記絶縁層上に設けられた第1電極20と、前記第2基板6の前記第1基板13との対向面に設けられた第2電極10と、前記第1及び第2電極20,10間に介在した液晶層4とを具備したことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の液晶表示装置1は、互いに対向した第1及び第2基板13,6と、前記第1基板13の前記第2基板6との対向面に形成され且つ孔が設けられた絶縁層15と、前記第1及び第2基板13,6間に介在して前記第1及び第2基板13,16間の間隔を一定に保つとともに前記絶縁層15に設けられた前記孔を一方の端部で埋め込んだ遮光性の柱状スペーサ16Bと、前記絶縁層上に設けられた第1電極20と、前記第2基板6の前記第1基板13との対向面に設けられた第2電極10と、前記第1及び第2電極20,10間に介在した液晶層4とを具備したことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置に係り、特には遮光性の柱状スペーサを備えた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、一般的に用いられている液晶表示装置は、画素電極が設けられたガラス基板と共通電極が設けられたガラス基板とをそれらの電極が設けられた面が対向するように配置し、これらガラス基板間に液晶層を挟持させた構造を有している。このような液晶表示装置では、通常、カラー表示を可能とするために、それらガラス基板のいずれかの対向面にカラーフィルタ層が設けられている。このカラーフィルタ層は、ガラス基板上に、それぞれ吸収色の異なる複数の着色層を並置した構造を有するものである。
【0003】
上述した液晶表示装置では、基板間にスペーサとして粒径の均一なプラスチックビーズなどの粒子を散在させることにより、それら基板間の間隔が一定に保たれている。しかしながら、この場合、粒状スペーサは表示に直接的に寄与する画素領域にも存在することとなる。しかも、スペーサの周囲では液晶分子の配向状態に乱れが生じるのは避けられない。そのため、粒状スペーサが画素領域に存在した場合、スペーサの周辺部で光漏れが起こり、その結果、コントラストが低下するという問題を生ずる。
【0004】
また、上述した方法で基板間の間隔を一定に保つには、粒状スペーサをガラス基板上に均一に散布する必要があるが、実際には、粒状スペーサはガラス基板上に不均一に散布されることがある。このような場合、表示不良となり、製造歩留まりの低下を生ずる。
【0005】
上記の問題に対して有効な方法として、粒状スペーサを散布する代わりに、フォトリソグラフィ技術を利用して一方の基板の対向面に柱状スペーサを形成することが知られている。この方法によれば、より簡略化された製造プロセスで所望の位置にスペーサを設けることができる。したがって、例えば、隣り合う画素電極間の領域のように表示には直接的に寄与していない非画素領域に規則的に柱状スペーサを配列させることにより、上述した問題を回避可能である。
【0006】
ところで、液晶表示装置は、通常、その一方の基板の対向面周縁部に額縁と呼ばれる周縁遮光層を有している。この周縁遮光層は、紫外線硬化樹脂と色材とを含有する有機膜を基板上に形成し、フォトリソグラフィ技術を用いてこの有機膜をパターニングすることにより形成されている。そこで、この周縁遮光層と上述したスペーサとを同時に形成することにより、製造工程を削減することが検討されている。
【0007】
しかしながら、周縁遮光層とスペーサとを同一工程で形成する場合、当然の如く、スペーサも遮光性となる。換言すれば、スペーサを形成するために、遮光性の有機膜に対して露光を行わなければならない。
【0008】
そのような場合、露光光として利用する紫外線の強度は有機膜の表面から深部に向けて大きく減少するため、有機膜の深部では紫外線硬化樹脂の硬化が不十分となる。その結果、スペーサの断面形状が逆テーパ状となり、後で行うラビング処理などの際にスペーサが基板から欠落することがある。このようなスペーサの欠落を生じた場合、もはや均一なセルギャップを実現することはできない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、遮光性の柱状スペーサが欠落し難い液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面によると、互いに対向した第1及び第2基板と、前記第1基板の前記第2基板との対向面に形成され且つ孔が設けられた絶縁層と、前記第1及び第2基板間に介在して前記第1及び第2基板間の間隔を一定に保つとともに前記絶縁層に設けられた前記孔を一方の端部で埋め込んだ遮光性の柱状スペーサと、前記絶縁層上に設けられた第1電極と、前記第2基板の前記第1基板との対向面に設けられた第2電極と、前記第1及び第2電極間に介在した液晶層とを具備したことを特徴とする液晶表示装置が提供される。
【0011】
また、本発明の第2の側面によると、互いに対向した第1及び第2基板と、前記第1基板の前記第2基板との対向面に形成され且つ孔が設けられた絶縁層と、前記第1及び第2基板間に介在して前記第1及び第2基板間の間隔を一定に保つとともに前記絶縁層に設けられた前記孔を一方の端部で埋め込んだ遮光性の柱状スペーサと、前記絶縁層上に設けられた第1電極と、前記第2基板の前記第1基板との対向面に設けられた第2電極と、前記第1及び第2基板の対向面周縁部に介在して前記第1及び第2基板同士を貼り合せるとともに前記第1及び第2基板間に密閉された空間を形成した接着剤層と、前記第1及び第2基板の対向面周縁部であって前記接着剤層の内周に沿って設けられた周縁遮光層と、前記密閉された空間を満たした液晶材料からなる液晶層とを具備し、前記接着剤層には前記密閉された空間とその外部の空間とを連絡する開口部が設けられ、前記周縁遮光層は前記開口部と隣接した部分が欠落し、前記周縁遮光層が欠落した部分には着色層が設けられていることを特徴とする液晶表示装置が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同様の構成部材には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る液晶表示装置を概略的に示す断面図である。図1に示す液晶表示装置1は、TN駆動方式のカラー型液晶表示装置であって、アクティブマトリクス基板2と対向基板3とを対向させ、それら基板2,3間に液晶層4を介在させた構造を有している。これら基板2,3間の周縁部には、液晶材料を注入するための注入口(図示せず)を除いて接着剤層25が設けられており、その注入口は封止剤を用いて封止されている。また、この液晶表示装置1の両面には偏光板5がそれぞれ貼り付けられており、その背面側には図示しない光源が配置されている。
【0014】
図1に示す液晶表示装置1において、アクティブマトリクス基板2は、ガラス基板のような透明基板6を有している。透明基板6上には配線及びスイッチング素子7が形成されており、その上には、絶縁膜8、画素電極10、及び配向膜11が順次積層されている。一方、対向基板3は、ガラス基板のような透明基板13を有している。透明基板13上には、カラーフィルタ層15、周縁遮光層16A、及び柱状スペーサ16Bが形成されており、カラーフィルタ層15上には共通電極20及び配向膜21が順次積層されている。
【0015】
アクティブマトリクス基板2に形成する配線は、透明基板6上で格子状に配列した走査線及び信号線などで構成されている。スイッチング素子7は、例えば、アモルファスシリコンやポリシリコンを半導体層とした薄膜トランジスタ(以下、TFTという)である。このスイッチング素子7は、走査線及び信号線などの配線並びに画素電極10と接続されており、それにより、所望の画素電極10に対して選択的に電圧を印加することが可能としている。
【0016】
絶縁膜8は、例えば、感光性樹脂などを用いて形成することができる。絶縁膜8にはコンタクトホールが設けられており、スイッチング素子7と画素電極10との間の電気的接続は、このコンタクトホールを介して為される。
【0017】
画素電極10及び共通電極20は、ITOのような透明導電材料で構成されている。電極10,20は、例えばスパッタリング法などにより形成することができる。なお、共通電極20には、画面周囲部に設けられた銀ペースト等からなる電極転移材(トランスファ:図示せず)を介して、アクティブマトリクス基板2から電圧を印加することが可能である。
【0018】
配向膜11,21は、ポリイミドなどの透明樹脂からなる薄膜にラビング処理等の配向処理を施すことにより形成され得る。
【0019】
カラーフィルタ層15は、画素電極10に対応して設けられた赤色の着色層15Rと緑色の着色層15Gと青色の着色層15Bとで構成されている。このカラーフィルタ層15には、柱状スペーサ16Bに対応した位置に孔,好ましくは貫通孔,が設けられている。着色層15R〜15Bは、感光性樹脂とそれぞれの色に対応した着色顔料或いは着色染料とを含有する混合物を用いて形成することができる。
【0020】
周縁遮光層16Aは、一般には額縁層などと呼ばれ、画面の周縁部に形成される。周縁遮光層16Aは、例えば、カーボン微粒子のような黒色顔料や黒色染料と感光性樹脂との混合物若しくは感光性樹脂と複数種の着色顔料或いは着色染料等の混合物を用い、フォトリソグラフィ技術を利用して形成され得る。
【0021】
を用いて形成することができる。
【0022】
柱状スペーサ16Bは、透明基板13のカラーフィルタ層15などが形成された面に設けられている。これら柱状スペーサ16Bは遮光性であり、それらの一方の端部でカラーフィルタ層15に設けられた孔を埋め込んでいる。柱状スペーサ16Bは、周縁遮光層16Aと同材料で同時に形成され得る。
【0023】
上述した液晶表示装置1は、例えば、以下の方法により製造することができる。まず、一方の主面に配線及びスイッチング素子7が形成された透明基板6を準備する。次に、透明基板2のスイッチング素子7等が形成された面に、フォトリソグラフィ技術を用いて、コンタクトホールが設けられた絶縁層8を形成する。次いで、透明基板6の絶縁層8を形成した面に、スパッタリング法などにより透明導電膜を形成する。さらに、この透明導電膜をパターニングすることにより画素電極10を得る。
【0024】
その後、透明基板6の画素電極10を形成した面に、例えばポリイミド等の透明樹脂からなる薄膜を形成し、これにラビング処理のような配向処理を施すことにより配向膜11を得る。以上のようにして、アクティブマトリクス基板2を完成する。
【0025】
上述した方法でアクティブマトリクス基板2を作製する一方で、透明基板13の一方の主面に、フォトリソグラフィ技術を用いて、赤色の着色層15R、緑色の着色層15G、及び青色の着色層15Bを順次形成する。これにより、カラーフィルタ層15を得る。なお、カラーフィルタ層15の柱状スペーサ16Bに対応した位置には、孔,好ましくは貫通孔,を設ける。
【0026】
次に、カラーフィルタ層15上に、スパッタリング法などにより、透明導電層である共通電極20を形成する。なお、本実施形態において、共通電極20は、カラーフィルタ層15を形成した後であり且つ配向膜21を形成する前であれば何時形成してもよい。
【0027】
続いて、共通電極20上に、周縁遮光層16A及び柱状スペーサ16Bを形成するための塗工液を塗布する。なお、この塗工液としては、例えば、光硬化性樹脂のような感光性樹脂と、黒色の顔料或いは染料のような色材と、溶剤とを含有する混合物を用いることができる。次いで、塗膜を乾燥させることにより得られた有機膜を所定の露光マスクを介して露光し、さらに現像することによってパターニングする。この露光は、カラーフィルタ層15の孔が設けられた位置に柱状スペーサ16Bが形成されるように行う。その後、パターニングした有機膜をベークすることにより、遮光パターンとして、周縁遮光層16A及び柱状スペーサ16Bを得る。
【0028】
さらに、透明基板13の周縁遮光層16Aや柱状スペーサ16Bを形成した面に、上述したのと同様の方法により配向膜21を形成する。以上のようにして、対向基板3を完成する。
【0029】
その後、アクティブマトリクス基板2の画素電極10が形成された面の周縁部或いは対向基板3の共通電極20が形成された面の周縁部の何れかに、液晶材料を注入するための注入口が残されるように接着剤25を塗布する。次いで、それら基板2,3を貼り合わせることにより液晶セルを形成する。その後、この液晶セルに注入口から液晶材料を注入して液晶層4を形成し、封止剤を用いて注入口を封止する。さらに、液晶セルの両面に偏光フィルム5を貼り付けることにより、図1に示す液晶表示装置1を得る。
【0030】
さて、先に説明したように、紫外線硬化樹脂と色材とを含有した有機膜をフォトリソグラフィプロセスに供して遮光性の柱状スペーサ16Bする場合、有機膜の深部では紫外線硬化樹脂の硬化が不十分となる。そのため、柱状スペーサ16Bの断面は逆テーパ状となる。
【0031】
柱状スペーサ16Bをカラーフィルタ層15のアクティブマトリクス基板2との対向面上に形成した場合、柱状スペーサ16が逆テーパ状の断面形状を有していると、柱状スペーサ16とその下地との接触面積が小さく、ラビング処理などの際に柱状スペーサ16がカラーフィルタ層15から剥離し易い。このようなスペーサの欠落を生じた場合、もはや均一なセルギャップを実現することはできない。
【0032】
これに対し、本実施形態では、上記の通り、柱状スペーサ16Bを、それらの一端がカラーフィルタ層15に設けられた孔を埋め込むように形成する。このような構造を採用すると、柱状スペーサ16Bをカラーフィルタ層15のアクティブマトリクス基板2との対向面上に形成した場合に比べ、柱状スペーサ16Bと下地との接触面積を大幅に増加させることができる。そのため、ラビング処理などの際に柱状スペーサ16がカラーフィルタ層15から剥離するのを抑制することができる。
【0033】
なお、このような構造を採用した場合、柱状スペーサ16Bは、有機膜の深部,特にはカラーフィルタ層15に設けた孔内に位置する部分,で、紫外線硬化樹脂の硬化が不十分となる可能性がある。
【0034】
しかしながら、有機膜のカラーフィルタ層15に設けた孔内に位置する部分は、その周囲をカラーフィルタ層15によって囲まれているため、現像液への溶解は生じ難い。特に、柱状スペーサ16Bの液晶層4内に位置した部分のうちカラーフィルタ層15に最も近い位置における径がカラーフィルタ層15に設けた孔の開口径よりも大きくなるように設計した場合、有機膜のカラーフィルタ層15に設けた孔内に位置する部分は現像液に接触し得ない。したがって、このような構造を採用すると、柱状スペーサ16Bの欠落をより良好に防止することができる。
【0035】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る液晶表示装置を概略的に示す断面図である。図2に示す液晶表示装置1は、アクティブマトリクス基板2に絶縁層8を設けずに、カラーフィルタ層15並びに周縁遮光層16A及び柱状スペーサ16Bを対向基板3ではなくアクティブマトリクス基板2に設けたこと以外は図1に示す液晶表示装置1と同様の構造を有している。
【0036】
すなわち、図2に示す液晶表示装置1において、アクティブマトリクス基板2は、ガラス基板のような透明基板6を有している。透明基板6上には配線及びスイッチング素子7が形成されており、その上には、カラーフィルタ層15、周縁遮光層16A、及び柱状スペーサ16Bが形成され、カラーフィルタ層15上には画素電極10及び配向膜11が順次積層されている。一方、対向基板3は、ガラス基板のような透明基板13を有している。透明基板13上には、共通電極20及び配向膜21が順次積層されている。このような構造を採用すると、第1の態様で説明したのと同様の効果が得られるのに加え、アクティブマトリクス基板2と対向基板3とを貼り合せる際に高精度な位置合わせが不要となる。
【0037】
ところで、図1に示す構造では、透明基板6,13間の間隔は、絶縁層8の厚さと柱状スペーサ16Bの高さとの和にほぼ等しい。また、周縁遮光層16Aの厚さは、柱状スペーサ16Bの高さとほぼ等しい。そのため、通常、周縁遮光層16Aと透明基板6とは、絶縁層8の厚さにほぼ等しい間隔で離間している。したがって、周縁遮光層16Aを透明基板6,13の周縁部に沿って周回させたとしても、周縁遮光層16Aが接着剤層25に設けた注入口を塞ぐおそれは低い。しかしながら、この場合、液晶材料を注入するための流路が狭くなり、液晶材料の注入に長時間を要することがある。
【0038】
また、図2に示す構造では、透明基板6,13間の間隔は、柱状スペーサ16Bの高さにほぼ等しい。そのため、周縁遮光層16Aと透明基板6とは互いに接触するか、或いは、離間していたとしてもその間隔は僅かである。したがって、図2に示す構造で、周縁遮光層16Aを透明基板6,13の周縁部に沿って周回させた場合、周縁遮光層16Aが接着剤層25に設けた注入口を塞いでしまい、液晶セルに液晶材料を注入することが困難となる。
【0039】
したがって、図1や図2に示す構造を採用する場合、周縁遮光層16Aには、接着剤層25に設けた注入口と隣接して欠落部を設けることが望まれるが、そのような欠落部を周縁遮光層16Aに設けると、その欠落部で光漏れを生じるおそれがある。このような光漏れは、例えば、以下の構造を採用することにより抑制可能である。
【0040】
図3(a)は、図1及び図2に示す液晶表示装置1で採用可能な構造の一例を概略的に示す平面図である。また、図3(b)は図3(a)に示す構造のA−A線に沿った断面図であり、図3(c)は図3(a)に示す構造のB−B線に沿った断面図である。なお、図3(a)乃至(c)では、簡略化のため、以下の説明に必要な構成要素のみを描いている。
【0041】
図3(a)乃至(c)に示す構造では、周縁遮光層16Aに、図示しない接着剤層の注入口と隣接して欠落部が設けられている。この欠落部,すなわち周縁遮光層16Aの両端に挟まれた部分,には、カラーフィルタ層15を構成しているのと同様の着色層15B,15R,15Gが並置されている。また、この欠落部に並置された着色層15B,15R,15Gは透明基板13から十分に離間している。図3(a)乃至(c)に示す構造では、このような構成により、欠落部の透過率を低減して光漏れを抑制可能とするとともに、液晶材料を注入するための流路を十分に確保している。
【0042】
図1及び図2に示す液晶表示装置1では、欠落部の透過率をさらに低減するために、以下の構造を採用してもよい。
図4は、図1及び図2に示す液晶表示装置1で採用可能な構造の他の例を概略的に示す断面図である。なお、以下に図4を参照して説明する構造は、上記の欠落部に着色層15B,15R,15Gを並置する代わりに、着色層15Bと着色層15R,15Gとを積層したこと以外は、図3(a)乃至(c)を参照して説明した構造と同様である。また、図4に示す断面は、図3(a)に示す構造のB−B線に沿った断面に相当している。
【0043】
図4に示す構造では、周縁遮光層16Aの欠落部全体に青色の着色層15Bが設けられており、その上に赤色の着色層15Rと緑色の着色層15Gとが並置されている。着色層15Bと着色層15Rとが重なり合った部分や着色層15Bと着色層15Gとが重なり合った部分では、着色層15Bのみが設けられている部分に比べて透過率が低い。したがって、図1や図2に示す液晶表示装置1に図4の構造を採用した場合、図3(a)乃至(c)の構造を採用した場合に比べて、欠落部における光漏れをより効果的に抑制することができる。
【0044】
図4に示す構造では、上記の通り、欠落部全体に第1層として青色の着色層15Bを設け、その上に第2層として赤色の着色層15Rと緑色の着色層15Gとを並置した。この第2層は、図4に示すように部分的に欠落していてもよく、或いは、連続膜の形態であってもよい。前者は、液晶材料を速い速度で注入する観点で後者に比べて有利である。また、後者は、光漏れを抑制する観点で前者に比べて有利である。
【0045】
図4に示す構造において、上記の第1層は青色の着色層15Bであることが望ましい。青色は赤色や緑色に比べて視感度が低いため、観察者が光漏れを感知する可能性は第1層を青色の着色層15Bとした場合に最も低くなる。
【0046】
なお、欠落部の透過率を低減するために設ける着色層は、カラーフィルタ層15を構成している着色層15B,15R,15Gでなくてもよい。例えば、周縁遮光層16Aや柱状スペーサ16Bなどとは別に上記の欠落部を覆う遮光層を設けてもよい。製造プロセスを簡略化する観点では、着色層15B,15R,15Gを利用したほうが有利である。また、光漏れを抑制する観点では、周縁遮光層16Aや柱状スペーサ16Bなどとは別に上記の欠落部を覆う遮光層を設けたほうが有利である。
【0047】
以上説明した第1及び第2の実施形態では、カラーフィルタ層15と周縁遮光層16Aや柱状スペーサ16Bとを同一基板上に形成したが、カラーフィルタ層15を形成する基板と周縁遮光層16Aを形成する基板とは異なっていてもよい。例えば、図1に示す構造において、周縁遮光層16Aや柱状スペーサ16Bをアクティブマトリクス基板2に設けることができる。この場合、絶縁層8の柱状スペーサ16Bに対応した位置に孔を設けるとともに、柱状スペーサ16Bをそれらの一端が絶縁層8に設けた孔を埋め込むように形成すればよい。
【0048】
また、第1及び第2の実施形態では、周縁遮光層16Aと柱状スペーサ16Bとを同一基板上に形成したが、周縁遮光層16Aを形成する基板と柱状スペーサ16Bを形成する基板とは異なっていてもよい。但し、周縁遮光層16Aと柱状スペーサ16Bとを同一基板上に形成した方が、製造プロセスを簡略化するうえで有利である。
【0049】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0050】
(実施例1)
図1に示す液晶表示装置1を以下の方法により作製した。
まず、ガラス基板6上に通常の方法により配線及びTFT7を形成した。次に、基板6のTFT7などを形成した面に紫外線硬化型の樹脂を塗布し、得られた塗膜をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングすることにより、貫通孔を有する絶縁層8を形成した。さらに、この絶縁層8上に、スパッタリング法を用いて厚さ1500ÅのITO膜を形成し、これをフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とを用いてパターニングすることにより画素電極10を得た。なお、これら画素電極10は、それぞれ絶縁層8に設けた貫通孔を介してTFTのソース電極と接続されるように形成した。その後、基板6の画素電極10を形成した面に、配向膜材料であるAL−3046(JSR社製)を500Åの厚さで塗布し、得られた塗膜にラビング処理を施して配向膜11を形成した。以上のようにして、アクティブマトリクス基板2としてXGA形のTFTアレイ基板を完成した。
【0051】
上述した方法でアクティブマトリクス基板2を作製する一方で、以下の方法により対向基板3を作製した。
すなわち、まず、ガラス基板13上に、赤色の顔料を分散させた紫外線硬化型アクリル樹脂レジストCR−2000(富士フィルムオーリン社製)をスピナーを用いて塗布した。このようにして形成した塗膜の上方にフォトマスクを配置し、このフォトマスクを介して上記塗膜に露光量が100mJ/cm2となるように波長365nmの紫外線を照射した。上述した条件で露光を終えた後、1%のKOH水溶液を用いて上記塗膜を20秒間現像することにより、赤色の着色層15Rを形成した。
【0052】
次いで、緑色の顔料を分散させた紫外線硬化型アクリル樹脂レジストCG−2000(富士フィルムオーリン社製)及び青色の顔料を分散させた紫外線硬化型アクリル樹脂レジストCB−2000(富士フィルムオーリン社製)を用いて、赤色の着色層15Rに関して説明したのと同様の方法により、緑色の着色層15G及び青色の着色層15Bを順次形成した。なお、青色の着色層15Bは、後で説明する周縁遮光層16Aの欠落部に対応した位置及びその近傍にも形成した。以上のようにして、柱状スペーサ16Bに対応した位置に貫通孔が設けられたカラーフィルタ層15を得た。
【0053】
次に、カラーフィルタ層15上に、共通電極20として、スパッタリング法を用いて厚さ1500ÅのITO膜を形成した。
その後、基板13の共通電極20を形成した面に、感光性アクリル黒色樹脂NN700(JSR社製)をスピナーを用いて塗布した。このようにして形成した塗膜を90℃で10分間乾燥させたのち、その上方にフォトマスクを配置し、このフォトマスクを介して上記塗膜に露光量が300mJ/cm2となるように波長365nmの紫外線を照射した。上述した条件で露光を終えた後、pH11.5のアルカリ水溶液を用いて上記塗膜を現像し、さらに、200℃で60分間焼成することにより、周縁遮光層16Aと柱状スペーサ16Bとを同時に形成した。なお、ここでは、周縁遮光層16Aには欠落部を設け、柱状スペーサ16Bはそれらの一端がカラーフィルタ層15の貫通孔を埋め込むように形成した。
【0054】
次に、基板13の周縁遮光層16Aや柱状スペーサ16Bを形成した面に、配向膜材料であるAL−3046(JSR社製)を500Åの厚さで塗布し、得られた塗膜にラビング処理を施して配向膜21を形成した。以上のようにして、対向基板3を完成した。
【0055】
次いで、対向基板3の配向膜21を形成した面の周縁部に接着剤25を注入口が残されるように印刷した。さらに、アクティブマトリクス基板2から共通電極14に電圧を印加するための電極転移材(図示せず)を接着剤25の周辺部の電極転移材(図示せず)上に形成した。
【0056】
その後、アクティブマトリクス基板2と対向基板3とを、それらの配向膜11,21同士が対向するように及びそれらのラビング方向が直交するように貼り合わせ、さらに加熱して接着剤25を硬化させることにより空のセルを形成した。このセル中に誘電率異方性が正の液晶材料であるZLI−4792(MERCK社製)を通常の方法により注入して液晶層4を形成した。さらに、注入口を紫外線硬化樹脂で封止し、ガラス基板6,13のそれぞれに偏光フィルム5を貼り付けた。
【0057】
次に、以上のようにして得られた液晶表示装置1の表示性能等について調べた。その結果、この液晶表示装置1では、柱状スペーサ16Bの欠落は殆ど生じておらず、セルギャップの均一性が非常に高かった。すなわち、柱状スペーサ16Bの欠落に起因した不具合が大幅に低減され、高い歩留まりを実現することができた。また、この液晶表示装置1では、表示ムラなどは視認されず、良好な表示品位を実現することができた。
【0058】
(実施例2)
図2に示す液晶表示装置1を以下の方法により作製した。
まず、ガラス基板6上に通常の方法により配線及びTFT7を形成した。次に、基板6のTFT7などを形成した面に、赤色の顔料を分散させた紫外線硬化型アクリル樹脂レジストCR−2000(富士フィルムオーリン社製)をスピナーを用いて塗布した。このようにして形成した塗膜の上方にフォトマスクを配置し、このフォトマスクを介して上記塗膜に露光量が100mJ/cm2となるように波長365nmの紫外線を照射した。上述した条件で露光を終えた後、1%のKOH水溶液を用いて上記塗膜を20秒間現像することにより、赤色の着色層15Rを形成した。
【0059】
次いで、緑色の顔料を分散させた紫外線硬化型アクリル樹脂レジストCG−2000(富士フィルムオーリン社製)及び青色の顔料を分散させた紫外線硬化型アクリル樹脂レジストCB−2000(富士フィルムオーリン社製)を用いて、赤色の着色層15Rに関して説明したのと同様の方法により、緑色の着色層15G及び青色の着色層15Bを順次形成した。なお、青色の着色層15Bは、後で説明する周縁遮光層16Aの欠落部に対応した位置及びその近傍にも形成した。以上のようにして、柱状スペーサ16Bに対応した位置及びTFT7のソース電極の位置に貫通孔が設けられたカラーフィルタ層15を得た。
【0060】
次いで、このカラーフィルタ層15上に、スパッタリング法を用いて厚さ1500ÅのITO膜を形成し、これをフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とを用いてパターニングすることにより画素電極10を得た。なお、これら画素電極10は、それぞれカラーフィルタ層15に設けた貫通孔を介してTFTのソース電極と接続されるように形成した。
【0061】
その後、基板6の画素電極10を形成した面に、感光性アクリル黒色樹脂NN700(JSR社製)をスピナーを用いて塗布した。このようにして形成した塗膜を90℃で10分間乾燥させたのち、その上方にフォトマスクを配置し、このフォトマスクを介して上記塗膜に露光量が300mJ/cm2となるように波長365nmの紫外線を照射した。上述した条件で露光を終えた後、pH11.5のアルカリ水溶液を用いて上記塗膜を現像し、さらに、200℃で60分間焼成することにより、周縁遮光層16Aと柱状スペーサ16Bとを同時に形成した。なお、ここでは、周縁遮光層16Aには欠落部を設け、柱状スペーサ16Bはそれらの一端がカラーフィルタ層15の貫通孔を埋め込むように形成した。
【0062】
次に、基板6の周縁遮光層16Aや柱状スペーサ16Bを形成した面に、配向膜材料であるAL−3046(JSR社製)を600Åの厚さで塗布し、得られた塗膜にラビング処理を施して配向膜11を形成した。以上のようにして、アクティブマトリクス基板2としてXGA形のTFTアレイ基板を完成した。
【0063】
上述した方法でアクティブマトリクス基板2を作製する一方で、以下の方法により対向基板3を作製した。すなわち、まず、ガラス基板13上に、共通電極20として、スパッタリング法を用いて厚さ1500ÅのITO膜を形成した。次に、この共通電極20上に、配向膜材料であるAL−3046(JSR社製)を600Åの厚さで塗布し、得られた塗膜にラビング処理を施して配向膜21を形成した。以上のようにして、対向基板3を完成した。
【0064】
次いで、対向基板3の配向膜21を形成した面の周縁部に接着剤25を注入口が残されるように印刷した。さらに、アクティブマトリクス基板2から共通電極14に電圧を印加するための電極転移材(図示せず)を接着剤25の周辺部の電極転移材(図示せず)上に形成した。
【0065】
その後、アクティブマトリクス基板2と対向基板3とを、それらの配向膜11,21同士が対向するように及びそれらのラビング方向が直交するように貼り合わせ、さらに加熱して接着剤25を硬化させることにより空のセルを形成した。このセル中に液晶材料としてZLI−1565(MERCK社製)を通常の方法により注入して液晶層4を形成した。さらに、注入口を紫外線硬化樹脂で封止し、ガラス基板6,13のそれぞれに偏光フィルム5を貼り付けた。
【0066】
次に、以上のようにして得られた液晶表示装置1の表示性能等について調べた。その結果、この液晶表示装置1では、柱状スペーサ16Bの欠落は殆ど生じておらず、セルギャップの均一性が非常に高かった。すなわち、柱状スペーサ16Bの欠落に起因した不具合が大幅に低減され、高い歩留まりを実現することができた。また、この液晶表示装置1では、表示ムラなどは視認されず、良好な表示品位を実現することができた。さらに、本実施例では、カラーフィルタ層15をアクティブマトリクス基板2に設けたため、実施例1に比べて開口率を5%程度高めることができた。
【0067】
(実施例3)
図3(a)乃至(c)に示す構造を採用したこと以外は実施例1で説明したのと同様の方法により、図1に示す液晶表示装置1を作製した。この液晶表示装置1の表示性能等について調べたところ、柱状スペーサ16Bの欠落は殆ど生じておらず、セルギャップの均一性が非常に高かった。すなわち、柱状スペーサ16Bの欠落に起因した不具合が大幅に低減され、高い歩留まりを実現することができた。また、この液晶表示装置1では、表示ムラなどは視認されず、良好な表示品位を実現することができた。さらに、この液晶表示装置1では、周縁遮光層16Aの欠落部における色付きは生じなかった。
【0068】
(実施例4)
図4に示す構造を採用するとともに、着色層15B,15G,15Rをこの順に形成したこと以外は実施例1で説明したのと同様の方法により、図1に示す液晶表示装置1を作製した。この液晶表示装置1の表示性能等について調べたところ、柱状スペーサ16Bの欠落は殆ど生じておらず、セルギャップの均一性が非常に高かった。すなわち、柱状スペーサ16Bの欠落に起因した不具合が大幅に低減され、高い歩留まりを実現することができた。また、この液晶表示装置1では、表示ムラなどは視認されず、良好な表示品位を実現することができた。さらに、この液晶表示装置1では、周縁遮光層16Aの欠落部における色付きは生じず、その遮光性は周縁遮光層16Aの遮光性と同等であった。なお、本例では、実施例1に比べ、液晶材料の注入に約2倍の時間を要したが、その時間は、製造上、全く問題のないレベルであった。
【0069】
(比較例)
図5は、比較例に係る液晶表示装置を概略的に示す断面図である。図5に示す液晶表示装置1は、カラーフィルタ層15の柱状スペーサ16Bに対応した位置に貫通孔が設けられていないこと,すなわち、柱状スペーサ16Bの一端がカラーフィルタ層15の貫通孔を埋め込んだ構造を有していないこと,以外は図1に示す液晶表示装置1とほぼ同様の構造を有している。本比較例では、カラーフィルタ層15の柱状スペーサ16Bに対応した位置に貫通孔を設けなかったこと以外は実施例1で説明したのとほぼ同様の方法により図5に示す液晶表示装置1を作製した。
【0070】
この液晶表示装置1の表示性能等について調べたところ、高い頻度で柱状スペーサ16Bの欠落を生じており、セルギャップの均一性は低かった。すなわち、柱状スペーサ16Bの欠落に起因した不具合を生じ、歩留まりは非常に低かった。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、遮光性の柱状スペーサの下地に孔を設けるとともに、その孔を柱状スペーサの一端で埋め込む。これにより、柱状スペーサの欠落を抑制可能となる。
すなわち、本発明によると、遮光性の柱状スペーサが欠落し難い液晶表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る液晶表示装置を概略的に示す断面図。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る液晶表示装置を概略的に示す断面図。
【図3】(a)は図1及び図2に示す液晶表示装置で採用可能な構造の一例を概略的に示す平面図、(b)は(a)に示す構造のA−A線に沿った断面図、(c)は(a)に示す構造のB−B線に沿った断面図。
【図4】図1及び図2に示す液晶表示装置で採用可能な構造の他の例を概略的に示す断面図。
【図5】比較例に係る液晶表示装置を概略的に示す断面図。
【符号の説明】
1…液晶表示装置
2…アクティブマトリクス基板
3…対向基板
4…液晶層
5…偏光板
6…透明基板
7…スイッチング素子
8…絶縁膜
10…画素電極
11…配向膜
13…透明基板
15…カラーフィルタ層
15B,15R,15G…着色層
16A…周縁遮光層
16B…柱状スペーサ
20…共通電極
21…配向膜
25…接着剤層
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置に係り、特には遮光性の柱状スペーサを備えた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、一般的に用いられている液晶表示装置は、画素電極が設けられたガラス基板と共通電極が設けられたガラス基板とをそれらの電極が設けられた面が対向するように配置し、これらガラス基板間に液晶層を挟持させた構造を有している。このような液晶表示装置では、通常、カラー表示を可能とするために、それらガラス基板のいずれかの対向面にカラーフィルタ層が設けられている。このカラーフィルタ層は、ガラス基板上に、それぞれ吸収色の異なる複数の着色層を並置した構造を有するものである。
【0003】
上述した液晶表示装置では、基板間にスペーサとして粒径の均一なプラスチックビーズなどの粒子を散在させることにより、それら基板間の間隔が一定に保たれている。しかしながら、この場合、粒状スペーサは表示に直接的に寄与する画素領域にも存在することとなる。しかも、スペーサの周囲では液晶分子の配向状態に乱れが生じるのは避けられない。そのため、粒状スペーサが画素領域に存在した場合、スペーサの周辺部で光漏れが起こり、その結果、コントラストが低下するという問題を生ずる。
【0004】
また、上述した方法で基板間の間隔を一定に保つには、粒状スペーサをガラス基板上に均一に散布する必要があるが、実際には、粒状スペーサはガラス基板上に不均一に散布されることがある。このような場合、表示不良となり、製造歩留まりの低下を生ずる。
【0005】
上記の問題に対して有効な方法として、粒状スペーサを散布する代わりに、フォトリソグラフィ技術を利用して一方の基板の対向面に柱状スペーサを形成することが知られている。この方法によれば、より簡略化された製造プロセスで所望の位置にスペーサを設けることができる。したがって、例えば、隣り合う画素電極間の領域のように表示には直接的に寄与していない非画素領域に規則的に柱状スペーサを配列させることにより、上述した問題を回避可能である。
【0006】
ところで、液晶表示装置は、通常、その一方の基板の対向面周縁部に額縁と呼ばれる周縁遮光層を有している。この周縁遮光層は、紫外線硬化樹脂と色材とを含有する有機膜を基板上に形成し、フォトリソグラフィ技術を用いてこの有機膜をパターニングすることにより形成されている。そこで、この周縁遮光層と上述したスペーサとを同時に形成することにより、製造工程を削減することが検討されている。
【0007】
しかしながら、周縁遮光層とスペーサとを同一工程で形成する場合、当然の如く、スペーサも遮光性となる。換言すれば、スペーサを形成するために、遮光性の有機膜に対して露光を行わなければならない。
【0008】
そのような場合、露光光として利用する紫外線の強度は有機膜の表面から深部に向けて大きく減少するため、有機膜の深部では紫外線硬化樹脂の硬化が不十分となる。その結果、スペーサの断面形状が逆テーパ状となり、後で行うラビング処理などの際にスペーサが基板から欠落することがある。このようなスペーサの欠落を生じた場合、もはや均一なセルギャップを実現することはできない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、遮光性の柱状スペーサが欠落し難い液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面によると、互いに対向した第1及び第2基板と、前記第1基板の前記第2基板との対向面に形成され且つ孔が設けられた絶縁層と、前記第1及び第2基板間に介在して前記第1及び第2基板間の間隔を一定に保つとともに前記絶縁層に設けられた前記孔を一方の端部で埋め込んだ遮光性の柱状スペーサと、前記絶縁層上に設けられた第1電極と、前記第2基板の前記第1基板との対向面に設けられた第2電極と、前記第1及び第2電極間に介在した液晶層とを具備したことを特徴とする液晶表示装置が提供される。
【0011】
また、本発明の第2の側面によると、互いに対向した第1及び第2基板と、前記第1基板の前記第2基板との対向面に形成され且つ孔が設けられた絶縁層と、前記第1及び第2基板間に介在して前記第1及び第2基板間の間隔を一定に保つとともに前記絶縁層に設けられた前記孔を一方の端部で埋め込んだ遮光性の柱状スペーサと、前記絶縁層上に設けられた第1電極と、前記第2基板の前記第1基板との対向面に設けられた第2電極と、前記第1及び第2基板の対向面周縁部に介在して前記第1及び第2基板同士を貼り合せるとともに前記第1及び第2基板間に密閉された空間を形成した接着剤層と、前記第1及び第2基板の対向面周縁部であって前記接着剤層の内周に沿って設けられた周縁遮光層と、前記密閉された空間を満たした液晶材料からなる液晶層とを具備し、前記接着剤層には前記密閉された空間とその外部の空間とを連絡する開口部が設けられ、前記周縁遮光層は前記開口部と隣接した部分が欠落し、前記周縁遮光層が欠落した部分には着色層が設けられていることを特徴とする液晶表示装置が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同様の構成部材には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る液晶表示装置を概略的に示す断面図である。図1に示す液晶表示装置1は、TN駆動方式のカラー型液晶表示装置であって、アクティブマトリクス基板2と対向基板3とを対向させ、それら基板2,3間に液晶層4を介在させた構造を有している。これら基板2,3間の周縁部には、液晶材料を注入するための注入口(図示せず)を除いて接着剤層25が設けられており、その注入口は封止剤を用いて封止されている。また、この液晶表示装置1の両面には偏光板5がそれぞれ貼り付けられており、その背面側には図示しない光源が配置されている。
【0014】
図1に示す液晶表示装置1において、アクティブマトリクス基板2は、ガラス基板のような透明基板6を有している。透明基板6上には配線及びスイッチング素子7が形成されており、その上には、絶縁膜8、画素電極10、及び配向膜11が順次積層されている。一方、対向基板3は、ガラス基板のような透明基板13を有している。透明基板13上には、カラーフィルタ層15、周縁遮光層16A、及び柱状スペーサ16Bが形成されており、カラーフィルタ層15上には共通電極20及び配向膜21が順次積層されている。
【0015】
アクティブマトリクス基板2に形成する配線は、透明基板6上で格子状に配列した走査線及び信号線などで構成されている。スイッチング素子7は、例えば、アモルファスシリコンやポリシリコンを半導体層とした薄膜トランジスタ(以下、TFTという)である。このスイッチング素子7は、走査線及び信号線などの配線並びに画素電極10と接続されており、それにより、所望の画素電極10に対して選択的に電圧を印加することが可能としている。
【0016】
絶縁膜8は、例えば、感光性樹脂などを用いて形成することができる。絶縁膜8にはコンタクトホールが設けられており、スイッチング素子7と画素電極10との間の電気的接続は、このコンタクトホールを介して為される。
【0017】
画素電極10及び共通電極20は、ITOのような透明導電材料で構成されている。電極10,20は、例えばスパッタリング法などにより形成することができる。なお、共通電極20には、画面周囲部に設けられた銀ペースト等からなる電極転移材(トランスファ:図示せず)を介して、アクティブマトリクス基板2から電圧を印加することが可能である。
【0018】
配向膜11,21は、ポリイミドなどの透明樹脂からなる薄膜にラビング処理等の配向処理を施すことにより形成され得る。
【0019】
カラーフィルタ層15は、画素電極10に対応して設けられた赤色の着色層15Rと緑色の着色層15Gと青色の着色層15Bとで構成されている。このカラーフィルタ層15には、柱状スペーサ16Bに対応した位置に孔,好ましくは貫通孔,が設けられている。着色層15R〜15Bは、感光性樹脂とそれぞれの色に対応した着色顔料或いは着色染料とを含有する混合物を用いて形成することができる。
【0020】
周縁遮光層16Aは、一般には額縁層などと呼ばれ、画面の周縁部に形成される。周縁遮光層16Aは、例えば、カーボン微粒子のような黒色顔料や黒色染料と感光性樹脂との混合物若しくは感光性樹脂と複数種の着色顔料或いは着色染料等の混合物を用い、フォトリソグラフィ技術を利用して形成され得る。
【0021】
を用いて形成することができる。
【0022】
柱状スペーサ16Bは、透明基板13のカラーフィルタ層15などが形成された面に設けられている。これら柱状スペーサ16Bは遮光性であり、それらの一方の端部でカラーフィルタ層15に設けられた孔を埋め込んでいる。柱状スペーサ16Bは、周縁遮光層16Aと同材料で同時に形成され得る。
【0023】
上述した液晶表示装置1は、例えば、以下の方法により製造することができる。まず、一方の主面に配線及びスイッチング素子7が形成された透明基板6を準備する。次に、透明基板2のスイッチング素子7等が形成された面に、フォトリソグラフィ技術を用いて、コンタクトホールが設けられた絶縁層8を形成する。次いで、透明基板6の絶縁層8を形成した面に、スパッタリング法などにより透明導電膜を形成する。さらに、この透明導電膜をパターニングすることにより画素電極10を得る。
【0024】
その後、透明基板6の画素電極10を形成した面に、例えばポリイミド等の透明樹脂からなる薄膜を形成し、これにラビング処理のような配向処理を施すことにより配向膜11を得る。以上のようにして、アクティブマトリクス基板2を完成する。
【0025】
上述した方法でアクティブマトリクス基板2を作製する一方で、透明基板13の一方の主面に、フォトリソグラフィ技術を用いて、赤色の着色層15R、緑色の着色層15G、及び青色の着色層15Bを順次形成する。これにより、カラーフィルタ層15を得る。なお、カラーフィルタ層15の柱状スペーサ16Bに対応した位置には、孔,好ましくは貫通孔,を設ける。
【0026】
次に、カラーフィルタ層15上に、スパッタリング法などにより、透明導電層である共通電極20を形成する。なお、本実施形態において、共通電極20は、カラーフィルタ層15を形成した後であり且つ配向膜21を形成する前であれば何時形成してもよい。
【0027】
続いて、共通電極20上に、周縁遮光層16A及び柱状スペーサ16Bを形成するための塗工液を塗布する。なお、この塗工液としては、例えば、光硬化性樹脂のような感光性樹脂と、黒色の顔料或いは染料のような色材と、溶剤とを含有する混合物を用いることができる。次いで、塗膜を乾燥させることにより得られた有機膜を所定の露光マスクを介して露光し、さらに現像することによってパターニングする。この露光は、カラーフィルタ層15の孔が設けられた位置に柱状スペーサ16Bが形成されるように行う。その後、パターニングした有機膜をベークすることにより、遮光パターンとして、周縁遮光層16A及び柱状スペーサ16Bを得る。
【0028】
さらに、透明基板13の周縁遮光層16Aや柱状スペーサ16Bを形成した面に、上述したのと同様の方法により配向膜21を形成する。以上のようにして、対向基板3を完成する。
【0029】
その後、アクティブマトリクス基板2の画素電極10が形成された面の周縁部或いは対向基板3の共通電極20が形成された面の周縁部の何れかに、液晶材料を注入するための注入口が残されるように接着剤25を塗布する。次いで、それら基板2,3を貼り合わせることにより液晶セルを形成する。その後、この液晶セルに注入口から液晶材料を注入して液晶層4を形成し、封止剤を用いて注入口を封止する。さらに、液晶セルの両面に偏光フィルム5を貼り付けることにより、図1に示す液晶表示装置1を得る。
【0030】
さて、先に説明したように、紫外線硬化樹脂と色材とを含有した有機膜をフォトリソグラフィプロセスに供して遮光性の柱状スペーサ16Bする場合、有機膜の深部では紫外線硬化樹脂の硬化が不十分となる。そのため、柱状スペーサ16Bの断面は逆テーパ状となる。
【0031】
柱状スペーサ16Bをカラーフィルタ層15のアクティブマトリクス基板2との対向面上に形成した場合、柱状スペーサ16が逆テーパ状の断面形状を有していると、柱状スペーサ16とその下地との接触面積が小さく、ラビング処理などの際に柱状スペーサ16がカラーフィルタ層15から剥離し易い。このようなスペーサの欠落を生じた場合、もはや均一なセルギャップを実現することはできない。
【0032】
これに対し、本実施形態では、上記の通り、柱状スペーサ16Bを、それらの一端がカラーフィルタ層15に設けられた孔を埋め込むように形成する。このような構造を採用すると、柱状スペーサ16Bをカラーフィルタ層15のアクティブマトリクス基板2との対向面上に形成した場合に比べ、柱状スペーサ16Bと下地との接触面積を大幅に増加させることができる。そのため、ラビング処理などの際に柱状スペーサ16がカラーフィルタ層15から剥離するのを抑制することができる。
【0033】
なお、このような構造を採用した場合、柱状スペーサ16Bは、有機膜の深部,特にはカラーフィルタ層15に設けた孔内に位置する部分,で、紫外線硬化樹脂の硬化が不十分となる可能性がある。
【0034】
しかしながら、有機膜のカラーフィルタ層15に設けた孔内に位置する部分は、その周囲をカラーフィルタ層15によって囲まれているため、現像液への溶解は生じ難い。特に、柱状スペーサ16Bの液晶層4内に位置した部分のうちカラーフィルタ層15に最も近い位置における径がカラーフィルタ層15に設けた孔の開口径よりも大きくなるように設計した場合、有機膜のカラーフィルタ層15に設けた孔内に位置する部分は現像液に接触し得ない。したがって、このような構造を採用すると、柱状スペーサ16Bの欠落をより良好に防止することができる。
【0035】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る液晶表示装置を概略的に示す断面図である。図2に示す液晶表示装置1は、アクティブマトリクス基板2に絶縁層8を設けずに、カラーフィルタ層15並びに周縁遮光層16A及び柱状スペーサ16Bを対向基板3ではなくアクティブマトリクス基板2に設けたこと以外は図1に示す液晶表示装置1と同様の構造を有している。
【0036】
すなわち、図2に示す液晶表示装置1において、アクティブマトリクス基板2は、ガラス基板のような透明基板6を有している。透明基板6上には配線及びスイッチング素子7が形成されており、その上には、カラーフィルタ層15、周縁遮光層16A、及び柱状スペーサ16Bが形成され、カラーフィルタ層15上には画素電極10及び配向膜11が順次積層されている。一方、対向基板3は、ガラス基板のような透明基板13を有している。透明基板13上には、共通電極20及び配向膜21が順次積層されている。このような構造を採用すると、第1の態様で説明したのと同様の効果が得られるのに加え、アクティブマトリクス基板2と対向基板3とを貼り合せる際に高精度な位置合わせが不要となる。
【0037】
ところで、図1に示す構造では、透明基板6,13間の間隔は、絶縁層8の厚さと柱状スペーサ16Bの高さとの和にほぼ等しい。また、周縁遮光層16Aの厚さは、柱状スペーサ16Bの高さとほぼ等しい。そのため、通常、周縁遮光層16Aと透明基板6とは、絶縁層8の厚さにほぼ等しい間隔で離間している。したがって、周縁遮光層16Aを透明基板6,13の周縁部に沿って周回させたとしても、周縁遮光層16Aが接着剤層25に設けた注入口を塞ぐおそれは低い。しかしながら、この場合、液晶材料を注入するための流路が狭くなり、液晶材料の注入に長時間を要することがある。
【0038】
また、図2に示す構造では、透明基板6,13間の間隔は、柱状スペーサ16Bの高さにほぼ等しい。そのため、周縁遮光層16Aと透明基板6とは互いに接触するか、或いは、離間していたとしてもその間隔は僅かである。したがって、図2に示す構造で、周縁遮光層16Aを透明基板6,13の周縁部に沿って周回させた場合、周縁遮光層16Aが接着剤層25に設けた注入口を塞いでしまい、液晶セルに液晶材料を注入することが困難となる。
【0039】
したがって、図1や図2に示す構造を採用する場合、周縁遮光層16Aには、接着剤層25に設けた注入口と隣接して欠落部を設けることが望まれるが、そのような欠落部を周縁遮光層16Aに設けると、その欠落部で光漏れを生じるおそれがある。このような光漏れは、例えば、以下の構造を採用することにより抑制可能である。
【0040】
図3(a)は、図1及び図2に示す液晶表示装置1で採用可能な構造の一例を概略的に示す平面図である。また、図3(b)は図3(a)に示す構造のA−A線に沿った断面図であり、図3(c)は図3(a)に示す構造のB−B線に沿った断面図である。なお、図3(a)乃至(c)では、簡略化のため、以下の説明に必要な構成要素のみを描いている。
【0041】
図3(a)乃至(c)に示す構造では、周縁遮光層16Aに、図示しない接着剤層の注入口と隣接して欠落部が設けられている。この欠落部,すなわち周縁遮光層16Aの両端に挟まれた部分,には、カラーフィルタ層15を構成しているのと同様の着色層15B,15R,15Gが並置されている。また、この欠落部に並置された着色層15B,15R,15Gは透明基板13から十分に離間している。図3(a)乃至(c)に示す構造では、このような構成により、欠落部の透過率を低減して光漏れを抑制可能とするとともに、液晶材料を注入するための流路を十分に確保している。
【0042】
図1及び図2に示す液晶表示装置1では、欠落部の透過率をさらに低減するために、以下の構造を採用してもよい。
図4は、図1及び図2に示す液晶表示装置1で採用可能な構造の他の例を概略的に示す断面図である。なお、以下に図4を参照して説明する構造は、上記の欠落部に着色層15B,15R,15Gを並置する代わりに、着色層15Bと着色層15R,15Gとを積層したこと以外は、図3(a)乃至(c)を参照して説明した構造と同様である。また、図4に示す断面は、図3(a)に示す構造のB−B線に沿った断面に相当している。
【0043】
図4に示す構造では、周縁遮光層16Aの欠落部全体に青色の着色層15Bが設けられており、その上に赤色の着色層15Rと緑色の着色層15Gとが並置されている。着色層15Bと着色層15Rとが重なり合った部分や着色層15Bと着色層15Gとが重なり合った部分では、着色層15Bのみが設けられている部分に比べて透過率が低い。したがって、図1や図2に示す液晶表示装置1に図4の構造を採用した場合、図3(a)乃至(c)の構造を採用した場合に比べて、欠落部における光漏れをより効果的に抑制することができる。
【0044】
図4に示す構造では、上記の通り、欠落部全体に第1層として青色の着色層15Bを設け、その上に第2層として赤色の着色層15Rと緑色の着色層15Gとを並置した。この第2層は、図4に示すように部分的に欠落していてもよく、或いは、連続膜の形態であってもよい。前者は、液晶材料を速い速度で注入する観点で後者に比べて有利である。また、後者は、光漏れを抑制する観点で前者に比べて有利である。
【0045】
図4に示す構造において、上記の第1層は青色の着色層15Bであることが望ましい。青色は赤色や緑色に比べて視感度が低いため、観察者が光漏れを感知する可能性は第1層を青色の着色層15Bとした場合に最も低くなる。
【0046】
なお、欠落部の透過率を低減するために設ける着色層は、カラーフィルタ層15を構成している着色層15B,15R,15Gでなくてもよい。例えば、周縁遮光層16Aや柱状スペーサ16Bなどとは別に上記の欠落部を覆う遮光層を設けてもよい。製造プロセスを簡略化する観点では、着色層15B,15R,15Gを利用したほうが有利である。また、光漏れを抑制する観点では、周縁遮光層16Aや柱状スペーサ16Bなどとは別に上記の欠落部を覆う遮光層を設けたほうが有利である。
【0047】
以上説明した第1及び第2の実施形態では、カラーフィルタ層15と周縁遮光層16Aや柱状スペーサ16Bとを同一基板上に形成したが、カラーフィルタ層15を形成する基板と周縁遮光層16Aを形成する基板とは異なっていてもよい。例えば、図1に示す構造において、周縁遮光層16Aや柱状スペーサ16Bをアクティブマトリクス基板2に設けることができる。この場合、絶縁層8の柱状スペーサ16Bに対応した位置に孔を設けるとともに、柱状スペーサ16Bをそれらの一端が絶縁層8に設けた孔を埋め込むように形成すればよい。
【0048】
また、第1及び第2の実施形態では、周縁遮光層16Aと柱状スペーサ16Bとを同一基板上に形成したが、周縁遮光層16Aを形成する基板と柱状スペーサ16Bを形成する基板とは異なっていてもよい。但し、周縁遮光層16Aと柱状スペーサ16Bとを同一基板上に形成した方が、製造プロセスを簡略化するうえで有利である。
【0049】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0050】
(実施例1)
図1に示す液晶表示装置1を以下の方法により作製した。
まず、ガラス基板6上に通常の方法により配線及びTFT7を形成した。次に、基板6のTFT7などを形成した面に紫外線硬化型の樹脂を塗布し、得られた塗膜をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングすることにより、貫通孔を有する絶縁層8を形成した。さらに、この絶縁層8上に、スパッタリング法を用いて厚さ1500ÅのITO膜を形成し、これをフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とを用いてパターニングすることにより画素電極10を得た。なお、これら画素電極10は、それぞれ絶縁層8に設けた貫通孔を介してTFTのソース電極と接続されるように形成した。その後、基板6の画素電極10を形成した面に、配向膜材料であるAL−3046(JSR社製)を500Åの厚さで塗布し、得られた塗膜にラビング処理を施して配向膜11を形成した。以上のようにして、アクティブマトリクス基板2としてXGA形のTFTアレイ基板を完成した。
【0051】
上述した方法でアクティブマトリクス基板2を作製する一方で、以下の方法により対向基板3を作製した。
すなわち、まず、ガラス基板13上に、赤色の顔料を分散させた紫外線硬化型アクリル樹脂レジストCR−2000(富士フィルムオーリン社製)をスピナーを用いて塗布した。このようにして形成した塗膜の上方にフォトマスクを配置し、このフォトマスクを介して上記塗膜に露光量が100mJ/cm2となるように波長365nmの紫外線を照射した。上述した条件で露光を終えた後、1%のKOH水溶液を用いて上記塗膜を20秒間現像することにより、赤色の着色層15Rを形成した。
【0052】
次いで、緑色の顔料を分散させた紫外線硬化型アクリル樹脂レジストCG−2000(富士フィルムオーリン社製)及び青色の顔料を分散させた紫外線硬化型アクリル樹脂レジストCB−2000(富士フィルムオーリン社製)を用いて、赤色の着色層15Rに関して説明したのと同様の方法により、緑色の着色層15G及び青色の着色層15Bを順次形成した。なお、青色の着色層15Bは、後で説明する周縁遮光層16Aの欠落部に対応した位置及びその近傍にも形成した。以上のようにして、柱状スペーサ16Bに対応した位置に貫通孔が設けられたカラーフィルタ層15を得た。
【0053】
次に、カラーフィルタ層15上に、共通電極20として、スパッタリング法を用いて厚さ1500ÅのITO膜を形成した。
その後、基板13の共通電極20を形成した面に、感光性アクリル黒色樹脂NN700(JSR社製)をスピナーを用いて塗布した。このようにして形成した塗膜を90℃で10分間乾燥させたのち、その上方にフォトマスクを配置し、このフォトマスクを介して上記塗膜に露光量が300mJ/cm2となるように波長365nmの紫外線を照射した。上述した条件で露光を終えた後、pH11.5のアルカリ水溶液を用いて上記塗膜を現像し、さらに、200℃で60分間焼成することにより、周縁遮光層16Aと柱状スペーサ16Bとを同時に形成した。なお、ここでは、周縁遮光層16Aには欠落部を設け、柱状スペーサ16Bはそれらの一端がカラーフィルタ層15の貫通孔を埋め込むように形成した。
【0054】
次に、基板13の周縁遮光層16Aや柱状スペーサ16Bを形成した面に、配向膜材料であるAL−3046(JSR社製)を500Åの厚さで塗布し、得られた塗膜にラビング処理を施して配向膜21を形成した。以上のようにして、対向基板3を完成した。
【0055】
次いで、対向基板3の配向膜21を形成した面の周縁部に接着剤25を注入口が残されるように印刷した。さらに、アクティブマトリクス基板2から共通電極14に電圧を印加するための電極転移材(図示せず)を接着剤25の周辺部の電極転移材(図示せず)上に形成した。
【0056】
その後、アクティブマトリクス基板2と対向基板3とを、それらの配向膜11,21同士が対向するように及びそれらのラビング方向が直交するように貼り合わせ、さらに加熱して接着剤25を硬化させることにより空のセルを形成した。このセル中に誘電率異方性が正の液晶材料であるZLI−4792(MERCK社製)を通常の方法により注入して液晶層4を形成した。さらに、注入口を紫外線硬化樹脂で封止し、ガラス基板6,13のそれぞれに偏光フィルム5を貼り付けた。
【0057】
次に、以上のようにして得られた液晶表示装置1の表示性能等について調べた。その結果、この液晶表示装置1では、柱状スペーサ16Bの欠落は殆ど生じておらず、セルギャップの均一性が非常に高かった。すなわち、柱状スペーサ16Bの欠落に起因した不具合が大幅に低減され、高い歩留まりを実現することができた。また、この液晶表示装置1では、表示ムラなどは視認されず、良好な表示品位を実現することができた。
【0058】
(実施例2)
図2に示す液晶表示装置1を以下の方法により作製した。
まず、ガラス基板6上に通常の方法により配線及びTFT7を形成した。次に、基板6のTFT7などを形成した面に、赤色の顔料を分散させた紫外線硬化型アクリル樹脂レジストCR−2000(富士フィルムオーリン社製)をスピナーを用いて塗布した。このようにして形成した塗膜の上方にフォトマスクを配置し、このフォトマスクを介して上記塗膜に露光量が100mJ/cm2となるように波長365nmの紫外線を照射した。上述した条件で露光を終えた後、1%のKOH水溶液を用いて上記塗膜を20秒間現像することにより、赤色の着色層15Rを形成した。
【0059】
次いで、緑色の顔料を分散させた紫外線硬化型アクリル樹脂レジストCG−2000(富士フィルムオーリン社製)及び青色の顔料を分散させた紫外線硬化型アクリル樹脂レジストCB−2000(富士フィルムオーリン社製)を用いて、赤色の着色層15Rに関して説明したのと同様の方法により、緑色の着色層15G及び青色の着色層15Bを順次形成した。なお、青色の着色層15Bは、後で説明する周縁遮光層16Aの欠落部に対応した位置及びその近傍にも形成した。以上のようにして、柱状スペーサ16Bに対応した位置及びTFT7のソース電極の位置に貫通孔が設けられたカラーフィルタ層15を得た。
【0060】
次いで、このカラーフィルタ層15上に、スパッタリング法を用いて厚さ1500ÅのITO膜を形成し、これをフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とを用いてパターニングすることにより画素電極10を得た。なお、これら画素電極10は、それぞれカラーフィルタ層15に設けた貫通孔を介してTFTのソース電極と接続されるように形成した。
【0061】
その後、基板6の画素電極10を形成した面に、感光性アクリル黒色樹脂NN700(JSR社製)をスピナーを用いて塗布した。このようにして形成した塗膜を90℃で10分間乾燥させたのち、その上方にフォトマスクを配置し、このフォトマスクを介して上記塗膜に露光量が300mJ/cm2となるように波長365nmの紫外線を照射した。上述した条件で露光を終えた後、pH11.5のアルカリ水溶液を用いて上記塗膜を現像し、さらに、200℃で60分間焼成することにより、周縁遮光層16Aと柱状スペーサ16Bとを同時に形成した。なお、ここでは、周縁遮光層16Aには欠落部を設け、柱状スペーサ16Bはそれらの一端がカラーフィルタ層15の貫通孔を埋め込むように形成した。
【0062】
次に、基板6の周縁遮光層16Aや柱状スペーサ16Bを形成した面に、配向膜材料であるAL−3046(JSR社製)を600Åの厚さで塗布し、得られた塗膜にラビング処理を施して配向膜11を形成した。以上のようにして、アクティブマトリクス基板2としてXGA形のTFTアレイ基板を完成した。
【0063】
上述した方法でアクティブマトリクス基板2を作製する一方で、以下の方法により対向基板3を作製した。すなわち、まず、ガラス基板13上に、共通電極20として、スパッタリング法を用いて厚さ1500ÅのITO膜を形成した。次に、この共通電極20上に、配向膜材料であるAL−3046(JSR社製)を600Åの厚さで塗布し、得られた塗膜にラビング処理を施して配向膜21を形成した。以上のようにして、対向基板3を完成した。
【0064】
次いで、対向基板3の配向膜21を形成した面の周縁部に接着剤25を注入口が残されるように印刷した。さらに、アクティブマトリクス基板2から共通電極14に電圧を印加するための電極転移材(図示せず)を接着剤25の周辺部の電極転移材(図示せず)上に形成した。
【0065】
その後、アクティブマトリクス基板2と対向基板3とを、それらの配向膜11,21同士が対向するように及びそれらのラビング方向が直交するように貼り合わせ、さらに加熱して接着剤25を硬化させることにより空のセルを形成した。このセル中に液晶材料としてZLI−1565(MERCK社製)を通常の方法により注入して液晶層4を形成した。さらに、注入口を紫外線硬化樹脂で封止し、ガラス基板6,13のそれぞれに偏光フィルム5を貼り付けた。
【0066】
次に、以上のようにして得られた液晶表示装置1の表示性能等について調べた。その結果、この液晶表示装置1では、柱状スペーサ16Bの欠落は殆ど生じておらず、セルギャップの均一性が非常に高かった。すなわち、柱状スペーサ16Bの欠落に起因した不具合が大幅に低減され、高い歩留まりを実現することができた。また、この液晶表示装置1では、表示ムラなどは視認されず、良好な表示品位を実現することができた。さらに、本実施例では、カラーフィルタ層15をアクティブマトリクス基板2に設けたため、実施例1に比べて開口率を5%程度高めることができた。
【0067】
(実施例3)
図3(a)乃至(c)に示す構造を採用したこと以外は実施例1で説明したのと同様の方法により、図1に示す液晶表示装置1を作製した。この液晶表示装置1の表示性能等について調べたところ、柱状スペーサ16Bの欠落は殆ど生じておらず、セルギャップの均一性が非常に高かった。すなわち、柱状スペーサ16Bの欠落に起因した不具合が大幅に低減され、高い歩留まりを実現することができた。また、この液晶表示装置1では、表示ムラなどは視認されず、良好な表示品位を実現することができた。さらに、この液晶表示装置1では、周縁遮光層16Aの欠落部における色付きは生じなかった。
【0068】
(実施例4)
図4に示す構造を採用するとともに、着色層15B,15G,15Rをこの順に形成したこと以外は実施例1で説明したのと同様の方法により、図1に示す液晶表示装置1を作製した。この液晶表示装置1の表示性能等について調べたところ、柱状スペーサ16Bの欠落は殆ど生じておらず、セルギャップの均一性が非常に高かった。すなわち、柱状スペーサ16Bの欠落に起因した不具合が大幅に低減され、高い歩留まりを実現することができた。また、この液晶表示装置1では、表示ムラなどは視認されず、良好な表示品位を実現することができた。さらに、この液晶表示装置1では、周縁遮光層16Aの欠落部における色付きは生じず、その遮光性は周縁遮光層16Aの遮光性と同等であった。なお、本例では、実施例1に比べ、液晶材料の注入に約2倍の時間を要したが、その時間は、製造上、全く問題のないレベルであった。
【0069】
(比較例)
図5は、比較例に係る液晶表示装置を概略的に示す断面図である。図5に示す液晶表示装置1は、カラーフィルタ層15の柱状スペーサ16Bに対応した位置に貫通孔が設けられていないこと,すなわち、柱状スペーサ16Bの一端がカラーフィルタ層15の貫通孔を埋め込んだ構造を有していないこと,以外は図1に示す液晶表示装置1とほぼ同様の構造を有している。本比較例では、カラーフィルタ層15の柱状スペーサ16Bに対応した位置に貫通孔を設けなかったこと以外は実施例1で説明したのとほぼ同様の方法により図5に示す液晶表示装置1を作製した。
【0070】
この液晶表示装置1の表示性能等について調べたところ、高い頻度で柱状スペーサ16Bの欠落を生じており、セルギャップの均一性は低かった。すなわち、柱状スペーサ16Bの欠落に起因した不具合を生じ、歩留まりは非常に低かった。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、遮光性の柱状スペーサの下地に孔を設けるとともに、その孔を柱状スペーサの一端で埋め込む。これにより、柱状スペーサの欠落を抑制可能となる。
すなわち、本発明によると、遮光性の柱状スペーサが欠落し難い液晶表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る液晶表示装置を概略的に示す断面図。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る液晶表示装置を概略的に示す断面図。
【図3】(a)は図1及び図2に示す液晶表示装置で採用可能な構造の一例を概略的に示す平面図、(b)は(a)に示す構造のA−A線に沿った断面図、(c)は(a)に示す構造のB−B線に沿った断面図。
【図4】図1及び図2に示す液晶表示装置で採用可能な構造の他の例を概略的に示す断面図。
【図5】比較例に係る液晶表示装置を概略的に示す断面図。
【符号の説明】
1…液晶表示装置
2…アクティブマトリクス基板
3…対向基板
4…液晶層
5…偏光板
6…透明基板
7…スイッチング素子
8…絶縁膜
10…画素電極
11…配向膜
13…透明基板
15…カラーフィルタ層
15B,15R,15G…着色層
16A…周縁遮光層
16B…柱状スペーサ
20…共通電極
21…配向膜
25…接着剤層
Claims (7)
- 互いに対向した第1及び第2基板と、
前記第1基板の前記第2基板との対向面に形成され且つ孔が設けられた絶縁層と、
前記第1及び第2基板間に介在して前記第1及び第2基板間の間隔を一定に保つとともに前記絶縁層に設けられた前記孔を一方の端部で埋め込んだ遮光性の柱状スペーサと、
前記絶縁層上に設けられた第1電極と、
前記第2基板の前記第1基板との対向面に設けられた第2電極と、
前記第1及び第2電極間に介在した液晶層とを具備したことを特徴とする液晶表示装置。 - 前記第1基板の前記第2基板との対向面の周縁部上に設けられた周縁遮光層をさらに具備し、前記柱状スペーサの材料と前記周縁遮光層の材料とは同一であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記絶縁層はカラーフィルタ層であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 互いに対向した第1及び第2基板と、
前記第1基板の前記第2基板との対向面に形成され且つ孔が設けられた絶縁層と、
前記第1及び第2基板間に介在して前記第1及び第2基板間の間隔を一定に保つとともに前記絶縁層に設けられた前記孔を一方の端部で埋め込んだ遮光性の柱状スペーサと、
前記絶縁層上に設けられた第1電極と、
前記第2基板の前記第1基板との対向面に設けられた第2電極と、
前記第1及び第2基板の対向面周縁部に介在して前記第1及び第2基板同士を貼り合せるとともに前記第1及び第2基板間に密閉された空間を形成した接着剤層と、
前記第1及び第2基板の対向面周縁部であって前記接着剤層の内周に沿って設けられた周縁遮光層と、
前記密閉された空間を満たした液晶材料からなる液晶層とを具備し、
前記接着剤層には前記密閉された空間とその外部の空間とを連絡する開口部が設けられ、前記周縁遮光層は前記開口部と隣接した部分が欠落し、前記周縁遮光層が欠落した部分には着色層が設けられていることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記周縁遮光層は前記第1基板の前記第2基板との対向面周縁部上に設けられ、前記柱状スペーサの材料と前記周縁遮光層の材料とは同一であることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
- 前記絶縁層はカラーフィルタ層であり、前記着色層の少なくとも一部の材料と前記カラーフィルタ層の少なくとも一部の材料とは同一であることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
- 前記第1電極は画素電極であり、前記第2電極は共通電極であり、前記第1基板と前記絶縁層との間に介在し且つ前記画素電極の電位を制御するスイッチング素子をさらに具備したことを特徴とする請求項1または請求項4に記載の液晶表示装置。
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