JP4265831B2 - エレベーターの昇降路据付装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、建物の最上階床に設けられた開口部から昇降路枠が搬入されて据付けられるエレベーターの昇降路据付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は、例えば特開平6−183666号公報に示された構成に類似した従来のエレベーターの昇降路据付装置を示す縦断面図である。図において、1は建物、2は建物1の一階、すなわち最下階床、3は最下階床2から凹設されたピット、4は建物1の二階、すなわち最上階床、5は最上階の天井、6は最上階床4にピット3に対応して設けられた開口部である。
【0003】
7は開口部6に貫通状態に設けられた昇降路で、鋼材が枠状に立体的に組立てられた複数の昇降路枠からなり、ピット3に配置される下部昇降路枠8、乗場9及び補強10が設けられて下部昇降路枠8の上に配置される一階乗場昇降路枠11、一階乗場昇降路枠11の上に配置される中間下部昇降路枠12、中間下部昇降路枠12の上に配置される中間上部昇降路枠13、乗場9及び補強10が設けられて中間上部昇降路枠13上に配置される二階乗場昇降路枠14並びに二階乗場昇降路枠14の上に配置される上部昇降路枠15によって構成されている。
【0004】
16は昇降路7の外壁板、17は昇降路7の所定経路を昇降するかご、18は最上階床4に立設されて開口部6の四隅の縁部にそれぞれ配置された柱、19は吊持レールで、開口部6の上方に開口部6を横切って配置され、一方の端部が開口部6縁部の最上階床4の上方に延長されている。20は吊持レール19の長手に直交して配置された支持梁で、両端が柱18の上端面にそれぞれ連結され、中間の下面に吊持レール19が固定されている。
【0005】
21は吊持レール19を掛合されて走行する電動ホイストで、棒状の吊り上げ具22が設けられている。また、図9における寸法Aは最上階床4から天井5までの高さ、寸法Bは吊り上げられる物体の高さ、寸法Cは電動ホイスト21及び吊り上げ具22により最上位置に吊り上げられた物体の上面から天井5までの距離、寸法Dは最上階床4から最上位置に吊り上げられた物体下面までの距離である。
【0006】
従来のエレベーターの昇降路据付装置は上記のように構成され、吊持レール19の延長端の下方の最上階床4に、下部昇降路枠8が仮置きされて電動ホイスト21によって吊り上げられる。次いで、電動ホイスト21が開口部6位置に移動して下部昇降路枠8がピット3に降ろされて据付られる。
【0007】
以下、同様な作業によって下部昇降路枠8の上に、一階乗場昇降路枠11が据付けられる。そしてその上に中間下部昇降路枠12が据付けられ、その上に同様な作業工程によって順次、中間上部昇降路枠13、二階乗場昇降路枠14、上部昇降路枠15が据付けられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のエレベーターの昇降路据付装置では、据付けられた二階乗場昇降路枠14の最上階床4からの高さの数値に、上部昇降路枠15の寸法B及び図9に示す寸法Cを加えた数値が、図9に示す寸法Aよりも大きい場合には、電動ホイスト21を使用した上部昇降路枠15の据付けができなくなるという問題点があった。
【0009】
なお、上部昇降路枠15が電動ホイスト21により据付け位置へ移動不能のときには吊持レール19、電動ホイスト21等を撤去した後に人力によって上部昇降路枠15が、据付けられた二階乗場昇降路枠14の上に移動される。また、最上階の天井5に開口部を設けて、この開口部を介して外部クレーン(図示しない)による昇降路7の据付け作業が行われる。したがって、これらの作業により昇降路7を据付けるときには、煩雑であって長時間の作業を要することになる。
【0010】
この発明は、かかる問題点を解消するためになされたものであり、エレベーターが設置される建物の最上階床から天井までの高さ有効に利用し、複数の昇降路枠からなる昇降路を容易に据付けできるエレベーターの昇降路据付装置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベーターの昇降路据付装置においては、建物の最上階の床に形成された開口部を貫通するように互いに直列に配置された複数の昇降路枠によって、昇降路が形成されるエレベーターの昇降路据付装置であって、床に設けられたレールと、レールに案内され、開口部の上方位置及び床の上方位置の間を走行する走行クレーンと、を備え、走行クレーンは、レールに車輪を介して案内される脚部と、脚部の頂部に設けられ、水平投影面において、その中央に昇降路枠の水平投影面形状よりも広い開口を有するロ字状の吊持梁と、吊持梁に装着された滑車と、脚部に装備され、滑車に巻掛けられた条体により上げ下げ機能を達成するとともに、吊持梁の開口を介して、昇降路枠の一部を吊持梁の下面高さよりも上方位置に配置可能な巻上げ機と、を備え、吊持梁は、ロ字状の一部が着脱可能に締結されるとともに、一部が取り外されることにより、水平投影面において、床の上方位置から開口部の上方位置に移動する時の前方側に、昇降路枠の幅よりも大きな開口が形成される。
【0012】
また、この発明に係るエレベーターの昇降路据付装置においては、建物の最上階の床に形成された開口部を貫通するように互いに直列に配置された複数の昇降路枠によって、昇降路が形成されるエレベーターの昇降路据付装置であって、床に設けられたレールと、レールに案内され、開口部の上方位置及び床の上方位置の間を走行する走行クレーンと、を備え、走行クレーンは、レールに車輪を介して案内される脚部と、脚部の頂部に設けられ、水平投影面において、その中央に昇降路枠の水平投影面形状よりも広い開口を有し、且つ、床の上方位置から開口部の上方位置に移動する時の前方側に、昇降路枠の幅よりも大きな開口が形成されたコ字状の吊持梁と、吊持梁に装着された滑車と、脚部に装備され、滑車に巻掛けられた条体により上げ下げ機能を達成するとともに、吊持梁の開口を介して、昇降路枠の一部を吊持梁の下面高さよりも上方位置に配置可能な巻上げ機と、が設けられる。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1及び図2は、この発明の実施の形態の一例を示す図で、図1はエレベーターの昇降路据付装置を示す縦断面図、図2は図1の要部平面図である。図において、1は建物、2は建物1の一階、すなわち最下階床、3は最下階床2から凹設されたピット、4は建物1の二階、すなわち最上階床、5は最上階の天井、6は最上階床4にピット3に対応して設けられた開口部である。
【0016】
7は開口部6に貫通状態に設けられた昇降路で、鋼材が枠状に立体的に組立てられた複数の昇降路枠からなり、ピット3に配置される下部昇降路枠8、乗場9及び補強10が設けられて下部昇降路枠8の上に配置される一階乗場昇降路枠11、一階乗場昇降路枠11の上に配置される中間下部昇降路枠12、中間下部昇降路枠12の上に配置される中間上部昇降路枠13、乗場9及び補強10が設けられて中間上部昇降路枠13上に配置される二階乗場昇降路枠14並びに二階乗場昇降路枠14の上に配置される上部昇降路枠15によって構成されている。
【0017】
16は昇降路7の外壁板、17は昇降路7の所定経路を昇降するかご、23はレールで、最上階床4における開口部6の互いに対向した縁部にそれぞれ設けられて互いに並行に配置されて、開口部6縁部に沿って設けられると共に端部が開口部6に隣接した最上階床4上に延長されている。24はレール23の両端部にそれぞれ装着された阻止片である。
【0018】
25は門形クレーンからなる走行クレーンで、車輪26によってレール23に案内される脚部27、脚部27の頂部を結んで架設された吊持梁28、吊持梁28に枢着された滑車29、脚部27に装備されて滑車29に巻掛けられた条体30により上げ下げ機能を達成する巻上げ機31によって構成されている。
【0019】
32は吊り上げられる物体の底面に固定されてワイヤが条体30先端の鉤(図示しない)に係止される吊り上げ具である。また、図1における寸法Aは最上階床4から天井5までの高さ、寸法Bは吊り上げられる物体の高さ、寸法Cは走行クレーン25によって最上位置に吊り上げられた物体の上面から天井5までの距離、寸法Dは最上階床4から最上位置に吊り上げられた物体下面までの距離である。
【0020】
上記のように構成されたエレベーターの昇降路据付装置において、走行クレーン25が図1に実線で示す最上階床4側位置に配置され、この走行クレーン25位置に対応した最上階床4に下部昇降路枠8が仮置きされる。そして、吊り上げ具32を介して条体30、滑車29及び巻上げ機31、すなわち走行クレーン25によって仮置きされた下部昇降路枠8が吊り上げられる。次いで、作業員が走行クレーン25を押して開口部6位置に移動し、下部昇降路枠8がピット3に降ろされて据付られる。
【0021】
以下、同様な作業によって下部昇降路枠8の上に、一階乗場昇降路枠11が据付けられる。そしてその上に中間下部昇降路枠12が据付けられ、さらにその上に同様な作業工程によって順次、中間上部昇降路枠13、二階乗場昇降路枠14、上部昇降路枠15が据付けられる。
【0022】
このような据付工程において、最上階床4側位置から開口部6位置へ走行クレーン25によって昇降路枠を移動するときの図1に示す寸法Cが、前述の図9における寸法Cよりも小さくなる。したがって、据付けられた二階乗場昇降路枠14の最上階床4からの高さが、最上階床4から天井5までの高さ寸法Aに対して、A−(B+C)まで許容される。
【0023】
このため、同じ天井5高さ寸法Aに対して、据付けられた二階乗場昇降路枠14の最上階床4からの高さが、前述の図9に示す場合よりも高いときであっても、走行クレーン25によって上部昇降路枠15を据付けられた二階乗場昇降路枠14の上に据付けることができる。このように、エレベーターが設置される建物1の最上階床4から天井5までの高さを有効に利用することができ、複数の昇降路枠からなる昇降路7を容易に据付けることができ、据付費を低減することができる。
【0024】
実施の形態2.
図3及び図4は、この発明の他の実施の形態の一例を示す図で、図3はエレベーターの昇降路据付装置を示す縦断面図、図4は図3の要部平面図である。図において、前述の図1及び図2と同符号は相当部分を示し、32は吊り上げられる物体の底面に固定されて条体30先端の鉤に係止される吊り上げ具である。
【0025】
33は走行クレーンで、開口部6の四隅対応位置にそれぞれ配置れた支持柱が設けられ車輪26によってレール23に案内される脚部34、脚部34の上端を結んでロ字状に形成されて脚部34に固定された吊持梁35、吊持梁35に枢着された滑車29、脚部34に装備されて滑車29に巻掛けられた条体30により上げ下げ機能を達成する巻上げ機31によって構成されている。
【0026】
上記のように構成されたエレベーターの昇降路据付装置において、走行クレーン33が図3に実線で示す最上階床4側位置に配置され、この走行クレーン33位置に対応した最上階床4に下部昇降路枠8が仮置きされる。そして、吊り上げ具32を介して条体30、滑車29及び巻上げ機31、すなわち走行クレーン33によって仮置きされた下部昇降路枠8が吊り上げられる。次いで、作業員が走行クレーン33を押して開口部6位置に移動して、下部昇降路枠8がピット3に降ろされて据付られる。
【0027】
以下、前述の図1及び図2の実施の形態における作業と同じ要領によって、複数の昇降路枠が順次据付けられて昇降路7が組立てられる。そして、走行クレーン33によって昇降路枠を最上階床4側位置から開口部6位置へ移動するときの図3に示す寸法Cが、前述の図9における寸法Cよりも小さくなる。したがって、詳細な説明を省略するが図3及び図4の実施の形態においても図1及び図2の実施の形態と同様な作用が得られる。
【0028】
また、図3及び図4の実施の形態において、吊持梁35が水平投影面においてロ字状に形成され、かつロ字に昇降路枠の水平投影面形状よりも広い開口部が形成される。このため、吊り上げられた昇降路枠の上部を吊持梁35のロ字部内に上昇させることができる。
【0029】
したがって、走行クレーン33によって最上位置に吊り上げられた物体の上面から天井5までの距離、すなわち寸法Cをさらに短縮できる。これにより、エレベーターが設置される建物1の最上階床4から天井5までの高さを、さらに有効に利用して、複数の昇降路枠からなる昇降路7を容易に据付けることができ、据付費を低減することができる。
【0030】
実施の形態3.
図5及び図6も、この発明の他の実施の形態の一例を示す図で、図5はエレベーターの昇降路据付装置を示す縦断面図、図6は図5の要部平面図である。図において、前述の図1及び図2と同符号は相当部分を示し、32は吊り上げられる物体の底面に固定されて条体30先端の鉤に係止される吊り上げ具である。
【0031】
36は走行クレーンで、開口部6の四隅対応位置にそれぞれ配置れた支持柱が設けられ車輪26によってレール23に案内される脚部34、脚部34の上端を結んでロ字状に形成されて脚部34に固定された吊持梁37、吊持梁37のロ字を形成する部材であってレール23の長手に直交した部位に配置されてロ字に対して着脱自在に締結された着脱梁38、吊持梁37に枢着された滑車29、脚部34に装備されて滑車29に巻掛けられた条体30により上げ下げ機能を達成する巻上げ機31によって構成されている。
【0032】
上記のように構成されたエレベーターの昇降路据付装置において、走行クレーン36が図5に実線で示す最上階床4側位置に配置され、この走行クレーン36位置に対応した最上階床4に下部昇降路枠8が仮置きされる。そして、吊り上げ具32を介して条体30、滑車29及び巻上げ機31、すなわち走行クレーン36によって仮置きされた下部昇降路枠8が吊り上げられる。次いで、作業員が走行クレーン36を押して開口部6位置に移動して、下部昇降路枠8がピット3に降ろされて据付られる。
【0033】
以下、前述の図1及び図2の実施の形態における作業と同じ要領によって、複数の昇降路枠が順次据付けられて昇降路7が組立てられる。そして、走行クレーン36によって昇降路枠を最上階床4側位置から開口部6位置へ移動するときの図5に示す寸法Cが、前述の図9における寸法Cよりも小さくなる。したがって、詳細な説明を省略するが図5及び図6の実施の形態においても図1及び図2の実施の形態と同様な作用が得られる。
【0034】
また、図5及び図6の実施の形態において、吊持梁35のロ字を形成する部材に着脱梁38が設けられる。このため、最上階床4に仮置きされた二階乗場昇降路枠14及び上部昇降路枠15、すなわち昇降路枠に対して、走行クレーン36を図5に鎖線で示す位置から、実線で示す位置に移動するときに移動先頭側の着脱梁38を取り外す。これによって、最上階床4に仮置きされた昇降路枠の高さに対して走行クレーン36の高さが低い場合であっても、昇降路枠を吊り上げることができる。
【0035】
また、据付け終了した昇降路7の上端よりも走行クレーン36の高さが低い場合、走行クレーン36を開口部6位置から最上階床4側位置に移動するときに、移動後尾側の着脱梁38を取り外すことによって、走行クレーン36を最上階床4側位置に移動することができる。したがって、複数の昇降路枠からなる昇降路7を容易に据付けることができ、据付費を低減することができる。
【0036】
実施の形態4.
図7及び図8も、この発明の他の実施の形態の一例を示す図で、図7はエレベーターの昇降路据付装置を示す縦断面図、図8は図7の要部平面図である。図において、前述の図1及び図2と同符号は相当部分を示し、32は吊り上げられる物体の底面に固定されて条体30先端の鉤に係止される吊り上げ具である。
【0037】
39は走行クレーンで、開口部6の四隅対応位置にそれぞれ配置れた支持柱が設けられ車輪26によってレール23に案内される脚部34、脚部34の上端を結んで後述するコ字状に形成されて脚部34に固定された吊持梁40、吊持梁40に枢着された滑車29、脚部34に装備されて滑車29に巻掛けられた条体30により上げ下げ機能を達成する巻上げ機31によって構成されている。
【0038】
上記のように構成されたエレベーターの昇降路据付装置において、吊持梁40のコ字は、走行クレーン39が図7に実線で示す最上階床4側位置に配置された状態で開口部4側が開放された形態に構成される。そして、走行クレーン39が最上階床4側位置に配置され、この走行クレーン39位置に対応した最上階床4に下部昇降路枠8が仮置きされる。
【0039】
そして、吊り上げ具32を介して条体30、滑車29及び巻上げ機31、すなわち走行クレーン39によって仮置きされた下部昇降路枠8が吊り上げられる。次いで、作業員が走行クレーン39を押して開口部6位置に移動し、下部昇降路枠8がピット3に降ろされて据付られる。
【0040】
以下、前述の図1及び図2の実施の形態における作業と同じ要領によって、複数の昇降路枠が順次据付けられて昇降路7が組立てられる。そして、走行クレーン39によって昇降路枠を最上階床4から開口部6へ移動するときの図7に示す寸法Cが、前述の図9における寸法Cよりも小さくなる。したがって、詳細な説明を省略するが図7及び図8の実施の形態においても図1及び図2の実施の形態と同様な作用が得られる。
【0041】
また、図7及び図8の実施の形態において、吊持梁40がコ字状に、すなわち走行クレーン39自体が水平投影面においてコ字状に形成されて、最上階床4側位置に配置された状態で開口部4側が開放される。これによって、据付け終了した昇降路7の上端よりも走行クレーン39の高さが低い場合であっても、走行クレーン39を開口部6位置から最上階床4位置に移動することができる。したがって、複数の昇降路枠からなる昇降路7を容易に据付けることができ、据付費を低減することができる。
【0042】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、建物の最上階の床に形成された開口部を貫通するように互いに直列に配置された複数の昇降路枠によって、昇降路が形成されるエレベーターの昇降路据付装置であって、床に設けられたレールと、レールに案内され、開口部の上方位置及び床の上方位置の間を走行する走行クレーンと、を備え、走行クレーンは、レールに車輪を介して案内される脚部と、脚部の頂部に設けられ、水平投影面において、その中央に昇降路枠の水平投影面形状よりも広い開口を有するロ字状の吊持梁と、吊持梁に装着された滑車と、脚部に装備され、滑車に巻掛けられた条体により上げ下げ機能を達成するとともに、吊持梁の開口を介して、昇降路枠の一部を吊持梁の下面高さよりも上方位置に配置可能な巻上げ機と、を備え、吊持梁は、ロ字状の一部が着脱可能に締結されるとともに、一部が取り外されることにより、水平投影面において、床の上方位置から開口部の上方位置に移動する時の前方側に、昇降路枠の幅よりも大きな開口が形成されたものである。
【0047】
これによって、ロ字状の吊持梁の開口部内に昇降路枠の上部を上昇させることができ、走行クレーンにより昇降路枠を最上階床側位置から開口部位置へ移動するときの、走行クレーンによって最上位置に吊り上げられた昇降路枠の上面から最上階天井までの距離を短縮することができる。したがって、最上階の同じ天井高さ寸法に対して、据付けられた最上階乗場昇降路枠の最上階床からの高さが高くても、走行クレーンによって据付けられた最上階乗場昇降路枠の上に上部昇降路枠を据付けることができる。これにより、エレベーターが設置される建物の最上階床から天井までの高さを有効に利用し、複数の昇降路枠からなる昇降路を容易に据付けることができ、据付費を低減する効果がある。
【0048】
また、吊持梁を形成する部材に着脱梁が設けられるので、吊持梁のロ字内に昇降路枠が配置された状態で走行クレーンを移動する場合に、走行障害となる着脱梁を撤去して走行クレーンを容易に移動することができる。このため、昇降路枠の移動が容易にでき、複数の昇降路枠からなる昇降路を容易に据付けることができ、据付費を低減する効果がある。
【0049】
また、この発明は以上説明したように、建物の最上階の床に形成された開口部を貫通するように互いに直列に配置された複数の昇降路枠によって、昇降路が形成されるエレベーターの昇降路据付装置であって、床に設けられたレールと、レールに案内され、開口部の上方位置及び床の上方位置の間を走行する走行クレーンと、を備え、走行クレーンは、レールに車輪を介して案内される脚部と、脚部の頂部に設けられ、水平投影面において、その中央に昇降路枠の水平投影面形状よりも広い開口を有し、且つ、床の上方位置から開口部の上方位置に移動する時の前方側に、昇降路枠の幅よりも大きな開口が形成されたコ字状の吊持梁と、吊持梁に装着された滑車と、脚部に装備され、滑車に巻掛けられた条体により上げ下げ機能を達成するとともに、吊持梁の開口を介して、昇降路枠の一部を吊持梁の下面高さよりも上方位置に配置可能な巻上げ機と、を設けたものである。
【0050】
これによって、コ字状の吊持梁の開口部内に昇降路枠の上部を上昇させることができ、走行クレーンにより昇降路枠を最上階床側位置から開口部位置へ移動するときの、走行クレーンによって最上位置に吊り上げられた昇降路枠の上面から最上階天井までの距離を短縮することができる。したがって、最上階の同じ天井高さ寸法に対して、据付けられた最上階乗場昇降路枠の最上階床からの高さが高くても、走行クレーンによって据付けられた最上階乗場昇降路枠の上に上部昇降路枠を据付けることができる。これにより、エレベーターが設置される建物の最上階床から天井までの高さを有効に利用し、複数の昇降路枠からなる昇降路を容易に据付けることができ、据付費を低減する効果がある。
【0051】
また、吊持梁の一側が開放されるので、吊持梁のコ字内に昇降路枠が配置された状態で走行クレーンを移動する場合に、吊持梁の反開放側へ移動するときには走行クレーンを容易に移動することができる。このため、走行クレーンを開口部位置から最上階床側位置に容易に移動することができ、複数の昇降路枠からなる昇降路を容易に据付けることができて、据付費を低減する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す図で、エレベーターの昇降路据付装置を示す縦断面図。
【図2】 図1の要部平面図。
【図3】 この発明の実施の形態2を示す図で、エレベーターの昇降路据付装置を示す縦断面図。
【図4】 図3の要部平面図。
【図5】 この発明の実施の形態3を示す図で、エレベーターの昇降路据付装置を示す縦断面図。
【図6】 図5の要部平面図。
【図7】 この発明の実施の形態4を示す図で、エレベーターの昇降路据付装置を示す縦断面図。
【図8】 図7の要部平面図。
【図9】 従来のエレベーターの昇降路据付装置を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 建物、4 最上階床、6 開口部、7 昇降路、8 下部昇降路枠、11一階乗場昇降路枠、 12 中間下部昇降路枠、13 中間上部昇降路枠、14 二階乗場昇降路枠、15 上部昇降路枠、23 レール、25 走行クレーン、26 車輪、27 脚部、28 吊持梁、29 滑車、30 条体、31 巻上げ機、33 走行クレーン、34 脚部、35 吊持梁、36 走行クレーン、37 吊持梁、38 着脱梁、39 走行クレーン、40 吊持梁。
Claims (2)
- 建物の最上階の床に形成された開口部を貫通するように互いに直列に配置された複数の昇降路枠によって、昇降路が形成されるエレベーターの昇降路据付装置であって、
上記床に設けられたレールと、
上記レールに案内され、上記開口部の上方位置及び上記床の上方位置の間を走行する走行クレーンと、
を備え、
上記走行クレーンは、
上記レールに車輪を介して案内される脚部と、
上記脚部の頂部に設けられ、水平投影面において、その中央に上記昇降路枠の水平投影面形状よりも広い開口を有するロ字状の吊持梁と、
上記吊持梁に装着された滑車と、
上記脚部に装備され、上記滑車に巻掛けられた条体により上げ下げ機能を達成するとともに、上記吊持梁の開口を介して、上記昇降路枠の一部を上記吊持梁の下面高さよりも上方位置に配置可能な巻上げ機と、
を備え、
上記吊持梁は、ロ字状の一部が着脱可能に締結されるとともに、上記一部が取り外されることにより、水平投影面において、上記床の上方位置から上記開口部の上方位置に移動する時の前方側に、上記昇降路枠の幅よりも大きな開口が形成されることを特徴とするエレベーターの昇降路据付装置。 - 建物の最上階の床に形成された開口部を貫通するように互いに直列に配置された複数の昇降路枠によって、昇降路が形成されるエレベーターの昇降路据付装置であって、
上記床に設けられたレールと、
上記レールに案内され、上記開口部の上方位置及び上記床の上方位置の間を走行する走行クレーンと、
を備え、
上記走行クレーンは、
上記レールに車輪を介して案内される脚部と、
上記脚部の頂部に設けられ、水平投影面において、その中央に上記昇降路枠の水平投影面形状よりも広い開口を有し、且つ、上記床の上方位置から上記開口部の上方位置に移動する時の前方側に、上記昇降路枠の幅よりも大きな開口が形成されたコ字状の吊持梁と、
上記吊持梁に装着された滑車と、
上記脚部に装備され、上記滑車に巻掛けられた条体により上げ下げ機能を達成するとともに、上記吊持梁の開口を介して、上記昇降路枠の一部を上記吊持梁の下面高さよりも上方位置に配置可能な巻上げ機と、
を備えたことを特徴とするエレベーターの昇降路据付装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36443998A JP4265831B2 (ja) | 1998-12-22 | 1998-12-22 | エレベーターの昇降路据付装置 |
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