JP4265563B2 - 現像ローラ - Google Patents
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Description
従来より一成分現像用現像ローラは、トナーに対する帯電付与能と耐久性の観点から、基体上に弾性層および表面コート層を有するものが一般によく知られている。また表面コート層の剥離を防止する観点からは、弾性層と表面コート層との間にプライマ層を形成することが有効であることが知られている。プライマ層を構成するプライマ材料としては、例えば、シランカップリング剤が使用される(特許文献1参照)。
そのようなトナー搬送量の安定化によるトナーこぼれの防止効果は、導電性物質としてイオン導電性物質を使用した場合に顕著である。特に、負帯電性トナーを用いる場合、イオン導電性物質としてカチオンが移動し易いカチオン移動性物質、例えば、サリチル酸金属錯体(特にサリチル酸アルミニウム錯体)を使用すると、トナー搬送量の安定化によるトナーこぼれの防止効果がより一層、顕著である。また正帯電性トナーを用いる場合、イオン導電性物質としてアニオンが移動し易いアニオン移動性物質、例えば、後述の一般式(1b)で表されるような4級アンモニウム塩を使用すると、トナー搬送量の安定化によるトナーこぼれの防止効果がより一層、顕著である。
アミノ系シランカップリング剤は例えば、市販のKBP−40、KBP−41、KBP−43、KBP−90、KBM−602、KBM−603、KBE−603、KBM−903、KBE−903、KBE−9103、KBM−573、KBM−575、KBM−6123(以上、信越化学工業社製)、SH6020、AY43−059、SZ6023(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が使用可能である。
ビニル系シランカップリング剤は例えば、市販のKA−1003、KBM−1003、KBE−1003(以上、信越化学工業社製)、SZ6075(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が使用可能である。
エポキシ系シランカップリング剤は例えば、市販のKBM−303、KBM−403、KBE−402、KBE−403(以上、信越化学工業社製)、SH6040、AY43−026(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が使用可能である。
メタクリロキシ系シランカップリング剤は例えば、市販のKBM−502、KBM−503、KBE−502、KBE−503(以上、信越化学工業社製)等が使用可能である。
アクリロキシ系シランカップリング剤は例えば、市販のKBM−5103(信越化学工業社製)等が使用可能である。
クロロプロピル系シランカップリング剤は例えば、市販のKBM−703(信越化学工業社製)等が使用可能である。
スルフィド系シランカップリング剤は例えば、市販のKBE−846(信越化学工業社製)、Z−6920、Z−6940(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が使用可能である。
例えば、分子量が小さいほど、移動はし易い。一方で、分子量が大きいほど、移動はし難い。
また例えば、嵩が小さいほど、移動はし易い。一方で、嵩が大きいほど、移動はし難い。
また例えば、価数が小さいほど、イオン導電性物質中に含まれる当該電荷の濃度は高いので、移動はし易い。一方で、価数が大きいほど、イオン導電性物質中に含まれる当該電荷の濃度は低いので、移動はし難い。
例えば、特定のイオン導電性物質を含有する前記プライマ層を前記基体上に形成し、その上に後述の表面コート層を形成し、サンプルを形成する。サンプル表面に対して放電を行い、表面電位の減衰率(減衰速度)より判別可能である。
負電荷を印加した際の減衰率>正電荷を印加した際の減衰率:カチオン移動性
負電荷を印加した際の減衰率<正電荷を印加した際の減衰率:アニオン移動性。
サリチル酸金属錯体としては、例えば、サリチル酸アルミニウム錯体(下記一般式(1a)で表されるもの)、サリチル酸クロム錯体(下記一般式(2a)で表されるもの)、サリチル酸鉄錯体、サリチル酸亜鉛錯体、サリチル酸ジルコニウム錯体等が挙げられる。
カーボンブラックの具体例として、例えば、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック等が挙げられる。
金属粒子の具体例として、例えば、アルミニウム粒子、鉄粉、銅粉、銀粉等が挙げられる。
カーボンブラック、金属粒子の平均粒径は0.1〜4μmが好ましい。
プライマ層の平均厚みはローラをカットして断面を顕微鏡等で拡大することによって測定できる。
また乾燥方法としては、例えば、自然に乾燥させる風乾法や強制的に空気を当てて乾燥させる方法、熱による乾燥等が挙げられる。
表面コート層に含有される導電性物質は、カーボンブラックや金属粒子等からなる。好ましい導電性物質は、カーボンブラックである。
揮発性溶媒としては、表面コート層のポリウレタン反応が終了するまでに、完全に揮発する溶媒である。コート材料と反応しないまたは反応し難い低沸点の有機溶媒が挙げられる。例えば、ジメチルシリコーンオイル、環状シリコーンオイル等が挙げられる。
樹脂粒子は、アクリル樹脂粒子、シリコン樹脂粒子等が挙げられる。無機微粒子は、シリカ微粒子やチタニア粒子などの金属酸化物粒子等が挙げられる。
表面コート層が、ウレタン樹脂からなる場合の原料は、ポリオール成分とイソシアネート成分であり、特に、ポリオール成分にはフッ素含有ポリオールが好ましい。例えば、三フッ化エチレンモノマーを主原料とする共重合体ポリオール、四フッ化エチレンモノマーを主原料とする共重合体ポリオールなどがある。イソシアネート成分はジフェニルメタンジイソシアネート(MD)やトリレンジイソシアネート(TDI)等のジイソシアネート、ウレタン変性ジイソシアネートやアルコール変性ジイソシアネートであることが好ましい。
フッ素含有ポリオールは、例えば、ゼッフル(ダイキン工業社製)やルミフロン(旭硝子社製)、ディフェンサ(大日本インキ化学工業社製)が使用可能である。ウレタン変性ジイソシアネートは、デュラネート(旭化成工業社製)やアルコール変性ジイソシアネートは、コスモネート(三井武田ケミカル社製)が挙げられる。
乾燥方法は、自然に乾燥させる風乾法や強制的に空気を当てて乾燥させる方法、熱による乾燥等が挙げられる。
表面コート層の平均厚みはプライマ層と同様の方法で測定可能である。
接着層の塗布方法は、材料によって加熱したり、溶媒に溶解させたりして塗布する。スプレー塗布法、ロールコータ法、刷毛で塗布する方法等が挙げられる。
接着層の平均厚みはプライマ層と同様の方法で測定可能である。
(プライマ液の調製)
シランカップリング剤(KBP−44;信越化学製)100重量部に対して、添加剤としてケッチェンブラック(ライオン製)を1重量部添加し、さらにイソプロピルアルコール300重量部で希釈してプライマ液を調製した。
フッ素含有ポリオール(ダイキン工業社製ゼッフル)100重量部と導電性カーボンブラック(キャボット社製)8重量部に酢酸ブチル300重量部を加え、分散機を用いて分散させた。この分散物に両末端カルビノール変性の反応性シリコーン油(信越化学工業社製X−22−16−AS)50重量部を加え、攪拌しコーティングの主剤とした。この主剤に硬化剤としてウレタン変性ヘキサメチレンジイソシアネート(旭化成工業社製デュラネート)を主剤中のヒドロキシル基の当量と、硬化剤中のイソシアネート基の当量とが1:1となるように配合して表面コート液を調製した。
外径が16mmの鉄製のシャフト芯金に体積固有抵抗率が103Ω・cmでJIS−Aの硬度が45゜の導電性シリコーンゴムを被覆し、研磨して、外径が18mmのシリコーンゴム被覆ローラを作製した。
前記ゴム被覆ローラに、プライマ液を0.5mg/cm2になるようスプレー塗布し、風乾した。その後、ウレタン反応後の表面コート層厚さが12μmとなるように表面コート液をスプレー塗装し、風乾した後、140℃で60分加熱し、現像ローラを得た。
以下のプライマ液を用いたこと以外、参考例1と同様の方法で現像ローラを得た。
(プライマ液の調製)
シランカップリング剤(KBP−44;信越化学製)100重量部に対して、添加剤としてケッチェンブラック(ライオン製)を5重量部添加し、さらにイソプロピルアルコール300重量部で希釈してプライマ液を調製した。
以下のプライマ液を用いたこと以外、参考例1と同様の方法で現像ローラを得た。
(プライマ液の調製)
シランカップリング剤(KBP−44;信越化学製)100重量部に対して、添加剤としてファーネスブラック(キャボット製)を1重量部添加し、さらにイソプロピルアルコール300重量部で希釈してプライマ液を調製した。
以下のプライマ液を用いたこと以外、参考例1と同様の方法で現像ローラを得た。
(プライマ液の調製)
シランカップリング剤(KBP−44;信越化学製)100重量部に対して、添加剤としてファーネスブラック(キャボット製)を5重量部添加し、さらにイソプロピルアルコール300重量部で希釈してプライマ液を調製した。
以下のプライマ液を用いたこと以外、参考例1と同様の方法で現像ローラを得た。
(プライマ液の調製)
シランカップリング剤(KBP−44;信越化学製)100重量部に対して、添加剤としてアルミ粉(東洋アルミニウム社製、平均粒径3μm)を1重量部添加し、さらにイソプロピルアルコール300重量部で希釈してプライマ液を調製した。
プライマ液を0.6mg/cm2になるようスプレー塗布したこと以外、参考例1と同様の方法で現像ローラを得た。
プライマ液を0.4mg/cm2になるようスプレー塗布したこと以外、参考例2と同様の方法で現像ローラを得た。
プライマ液を0.2mg/cm2になるようスプレー塗布したこと以外、参考例3と同様の方法で現像ローラを得た。
プライマ液を0.8mg/cm2になるようスプレー塗布したこと以外、参考例4と同様の方法で現像ローラを得た。
以下のプライマ液を用いたこと以外、参考例1と同様の方法で現像ローラを得た。
(プライマ液の調製)
シランカップリング剤(KBP−44;信越化学製)100重量部をイソプロピルアルコール300重量部で希釈してプライマ液を調製した。
以下のプライマ液を用いたこと以外、参考例1と同様の方法で現像ローラを得た。
(プライマ液の調製)
シランカップリング剤(KBP−44;信越化学製)100重量部に対して、添加剤としてアクリル樹脂粒子(平均粒径3μm)を5重量部添加し、イソプロピルアルコール300重量部で希釈してプライマ液を調製した。
以下のプライマ液を用いたこと以外、参考例1と同様の方法で現像ローラを得た。
(プライマ液の調製)
シランカップリング剤(KBP−44;信越化学製)100重量部に対して、添加剤としてシリカ微粒子(平均粒径0.2μm)を5重量部添加し、イソプロピルアルコール300重量部で希釈してプライマ液を調製した。
以下のプライマ液を用いたこと以外、参考例1と同様の方法で現像ローラを得た。
(プライマ液の調製)
シランカップリング剤(KBP−44;信越化学製)100重量部に対して、添加剤として前記一般式(1a)で表されるサリチル酸アルミ錯体(オリヱント化学製)を1重量部添加し、さらにイソプロピルアルコール300重量部で希釈してプライマ液を調製した。
以下のプライマ液を用いたこと以外、参考例1と同様の方法で現像ローラを得た。
(プライマ液の調製)
シランカップリング剤(KBP−44;信越化学製)100重量部に対して、添加剤として前記一般式(1a)で表されるサリチル酸アルミ錯体(オリヱント化学製)を5重量部添加し、さらにイソプロピルアルコール300重量部で希釈してプライマ液を調製した。
以下のプライマ液を用いたこと以外、参考例1と同様の方法で現像ローラを得た。
(プライマ液の調製)
シランカップリング剤(KBP−44;信越化学製)100重量部に対して、添加剤として前記一般式(1a)で表されるサリチル酸アルミ錯体(オリヱント化学製)を8重量部添加し、さらにイソプロピルアルコール300重量部で希釈してプライマ液を調製した。
以下のプライマ液を用いたこと以外、参考例1と同様の方法で現像ローラを得た。
(プライマ液の調製)
シランカップリング剤(KBP−44;信越化学製)100重量部に対して、添加剤として前記一般式(2a)で表されるサリチル酸クロム錯体(オリヱント化学製)を1重量部添加し、さらにイソプロピルアルコール300重量部で希釈してプライマ液を調製した。
以下のプライマ液を用いたこと以外、参考例1と同様の方法で現像ローラを得た。
(プライマ液の調製)
シランカップリング剤(KBP−44;信越化学製)100重量部に対して、添加剤として前記一般式(2a)で表されるサリチル酸クロム錯体(オリヱント化学製)を5重量部添加し、さらにイソプロピルアルコール300重量部で希釈してプライマ液を調製した。
以下のプライマ液を用いたこと以外、参考例1と同様の方法で現像ローラを得た。
(プライマ液の調製)
シランカップリング剤(KBP−44;信越化学製)100重量部に対して、添加剤として前記一般式(1b)で表される4級アンモニウム塩(オリヱント化学製)を1重量部添加し、さらにイソプロピルアルコール300重量部で希釈してプライマ液を調製した。
以下のプライマ液を用いたこと以外、参考例1と同様の方法で現像ローラを得た。
(プライマ液の調製)
シランカップリング剤(KBP−44;信越化学製)100重量部に対して、添加剤として前記一般式(1b)で表される4級アンモニウム塩(オリヱント化学製)を5重量部添加し、さらにイソプロピルアルコール300重量部で希釈してプライマ液を調製した。
以下のプライマ液を用いたこと以外、参考例1と同様の方法で現像ローラを得た。
(プライマ液の調製)
シランカップリング剤(KBP−44;信越化学製)100重量部に対して、添加剤として前記一般式(1b)で表される4級アンモニウム塩(オリヱント化学製)を10重量部添加し、さらにイソプロピルアルコール300重量部で希釈してプライマ液を調製した。
プライマ液を0.2mg/cm2になるようスプレー塗布したこと以外、実施例7と同様の方法で現像ローラを得た。
プライマ液を0.6mg/cm2になるようスプレー塗布したこと以外、実施例7と同様の方法で現像ローラを得た。
以下のプライマ液を用いたこと以外、参考例1と同様の方法で現像ローラを得た。
(プライマ液の調製)
シランカップリング剤(KBP−44;信越化学製)100重量部に対して、添加剤として前記一般式(1b)で表される4級アンモニウム塩(オリヱント化学製)を8重量部添加し、さらにイソプロピルアルコール300重量部で希釈してプライマ液を調製した。
(トナー搬送性)
現像ローラを、コニカミノルタ製のカラーレーザービームプリンタ(magicolor 7300)に組み込み、NN環境(温度23±3℃、湿度65±5%)で500枚耐刷後および10000枚耐刷後の現像ローラ上のトナー搬送量を測定した。詳しくは、白ベタ画像現像途中の現像ローラに担持されたトナーのトナー搬送量(M/S)を吸引捕集しその時のトナー重量Mと現像ローラ上の吸引面積Sとから現像ローラ上の単位面積あたりの搬送量M/S(g/m2)を計算した。搬送量が少なすぎると画像濃度が低下したり画像カスレが発生する。一方で搬送量が多くなりすぎると、カブリが多くなったりする。評価はHH環境(温度35±3℃、湿度85±5%)およびLL環境(温度10±2℃、湿度15±5%)でも行った。
◎;6g/m2以上7g/m2未満;
○;5g/m2以上6g/m2未満、または7g/m2以上8g/m2未満;
△;4g/m2以上5g/m2未満、または8g/m2以上10g/m2未満;
×;4g/m2未満、または10g/m2以上。
現像ローラを、コニカミノルタ製のカラーレーザービームプリンタ(magicolor 7300)に組み込み、LL環境(10±2℃、15±5%)において印字率5%で5000枚印字し、紙上のこぼれ発生の頻度を計測した。こぼれの発生の無いものを「OK」とし、こぼれが1枚でも発生したものは「NG」とした。評価はNN環境およびHH環境でも行った。
正帯電性トナーを用いたこと、プリンターを以下に示すように改造したこと以外、上記評価(負帯電性トナー)の方法と同様の方法により、トナー搬送性およびこぼれを評価した。
プリンターの改造点(感光体の極性とバイアス設定を改造した。)
・感光体
・帯電部材
・現像バイアス、供給バイアス
・転写バイアス等
(負帯電性トナーの製法)
Magicolor 7300のトナーをそのまま使用した。
Magicolor 7300のトナー(未処理バルク)に正荷電性シリカ(RA200H:日本アエロジル製)をトナー1kgに対して1.5%になるように添加し、正荷電性トナーを作成した。
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