JP2002249620A - 弾性部材用ゴム組成物及びそれを用いた弾性部材 - Google Patents

弾性部材用ゴム組成物及びそれを用いた弾性部材

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JP2002249620A
JP2002249620A JP2001312124A JP2001312124A JP2002249620A JP 2002249620 A JP2002249620 A JP 2002249620A JP 2001312124 A JP2001312124 A JP 2001312124A JP 2001312124 A JP2001312124 A JP 2001312124A JP 2002249620 A JP2002249620 A JP 2002249620A
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rubber
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developing roller
image forming
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Takao Ouchi
隆生 大内
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  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成装置に装着される各種部品用、
特に現像ローラなどとして好適な、低硬度でかつ耐摩耗
性に優れる弾性部材を与えるゴム組成物、及びそれを用
いた弾性部材を提供すること。 【解決手段】 (A)ブタジエンゴム及び/又は液状イ
ソプレンゴムと(B)シリコーンゴムを、重量比97:
3ないし5:95の割合で含む、画像形成装置に用いら
れる弾性部材用ゴム組成物、並びに該ゴム組成物を用い
てなる画像形成装置用弾性部材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性部材用ゴム組
成物及びそれを用いた弾性部材に関する。さらに詳しく
は、本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの
電子写真装置や静電記録装置などの画像形成装置に装着
される各種部品用、特に現像ローラなどとして好適な、
低硬度でかつ耐摩耗性に優れる弾性部材を与えるゴム組
成物、及びそれを用いた上記特性を有する画像形成装置
の弾性部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンタ、ファクシミリ
などの電子写真装置や静電記録装置などの画像形成装置
においては、ゴム組成物からなる弾性部材が、ローラ、
ブレード、ベルトなどの形態で用いられ、例えば帯電、
現像、転写、トナー層規制、クリーニング、定着、給
紙、紙の搬送など、多様な役割を果たしている。これら
のプロセスで用いられるゴム組成物からなる弾性部材と
しては、低硬度のものが性能上望ましいとされているに
もかかわれず、幾つかの理由により、発泡体以外で実現
が困難であった。低硬度品が望ましいのは、各プロセス
での設計許容範囲が広がるためであるが、例えばトナー
を感光体上に供給する現像ローラでは耐久性、画像の精
細さ、信頼性などの点において発泡体を用いることは困
難である。また、記録紙を搬送する給紙ローラにおいて
も、耐摩耗性の点で発泡体を使用しにくい。
【0003】さらに、上記現像ローラにおいては、感光
体への当たりがよいためトナー搬送がしやすくなること
や、トナーに対する損傷が少ないことなどの理由から、
低硬度品が望まれるが、同時にトナーなどとの摩擦によ
って生じる摩耗に対する耐久性も要求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの電子
写真装置や静電記録装置などの画像形成装置に装着され
る各種部品用、特に現像ローラなどとして好適な、低硬
度でかつ耐摩耗性に優れる弾性部材を与えるゴム組成
物、及びそれを用いた上記特性を有する画像形成装置用
弾性部材を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、ブタジエンゴム
及び/又は液状イソプレンゴムとシリコーンゴムとを、
特定の割合で含むゴム組成物により、その目的を達成し
得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて
完成したものである。すなわち、本発明は、(A)ブタ
ジエンゴム及び/又は液状イソプレンゴムと(B)シリ
コーンゴムとを、重量比97:3ないし5:95の割合
で含むことを特徴とする、画像形成装置に用いられる弾
性部材用ゴム組成物を提供するものである。また、本発
明は、上記弾性部材用ゴム組成物を用いたことを特徴と
する画像形成装置用弾性部材をも提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のゴム組成物は、電子写真
装置や静電記録装置などの画像形成装置に装着される各
種部品の弾性部材用として用いられ、(A)ブタジエン
ゴム及び/又は液状イソプレンゴムと(B)シリコーン
ゴムとを含むものである。本発明においては、上記
(A)成分と(B)成分との含有割合は、重量比で9
7:3ないし5:95の範囲で選定される。この含有割
合が上記範囲を逸脱すると所望物性とコストとのバラン
スがとれないという不都合が生じる。好ましい含有割合
は、重量比で90:10ないし15:85の範囲であ
る。上記(A)成分のうちのブタジエンゴムとしては、
物性確保の点から、重量平均分子量Mwが30万以上の
ものが好ましい。また、(A)成分のうちの液状イソプ
レンゴムは、重量平均分子量Mwが10万以上では固形
状になりやすく、製造時において分散性能が乏しくな
り、好ましくない。したがって、この液状イソプレンゴ
ムの重量平均分子量Mwは10万未満であるのが好まし
い。一方、(B)成分のシリコーンゴムは、一般式
(I) −〔SiR2 −O−SiR2 −O−SiR2 −O〕n − ・・・(I) (式中、Rはメチル基、ビニル基、フェニル基又はトリ
フルオロプロピル基、nは繰り返し数を示す。)で表さ
れる構造を基本的な分子構造とするものが好ましい。ま
た、ブタジエンゴムと液状イソプレンゴムとの比は、特
に限定されないが、ブタジエンゴムの割合が高すぎる
と、硬度が高くなるという問題があり、加工も困難にな
る。逆に液状イソプレンゴムの割合が高いと、圧縮永久
歪が悪くなる傾向がある。これらの特性を考慮すると、
ブタジエンゴムと液状イソプレンゴムの使用割合は重量
比で95/5〜65/35が好ましく、より好ましくは
90/10〜70/30である。
【0007】このような性状を有する本発明のゴム組成
物は、低硬度で耐摩耗性に優れており、画像形成装置に
装着される各部品の弾性部材用として用いられる。該弾
性部材は、無発泡弾性部材及び発泡弾性部材のいずれで
あってもよい。本発明のゴム組成物を用いて得られる弾
性部材に対して導電性が要求される場合には、該ゴム組
成物には、(C)成分として導電剤を含ませることがで
きる。上記(C)成分の導電剤には、イオン導電剤と電
子導電剤(導電性粉末)とがあり、前者のイオン導電剤
の例としては、テトラエチルアンモニウム、テトラブチ
ルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の
ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメ
チルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウム
等のオクタデシルトリメチルアンモニウム、ベンジルト
リメチルアンモニウム、変性脂肪族ジメチルエチルアン
モニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸
塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、アルキ
ル硫酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩などのアンモニ
ウム塩:リチウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシ
ウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の過塩素酸
塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフ
ッ化水素酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スルホン酸
塩などが挙げられる。
【0008】また、電子導電剤の例としては、ケッチェ
ンブラック、アセチレンブラック等の導電性カーボンブ
ラック:SAF、ISAF、HAF、FEF、CPF、
SRF、FT、MT等のゴム用カーボンブラック;酸化
処理を施したインク用カーボンブラック、熱分解カーボ
ンブラック、天然グラファイト、人造グラファイト;ア
ンチモンドープの酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛など
の導電性金属酸化物;ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム
などの金属の粉末や酸化物;ポリアニリン、ポリピロー
ル、ポリアセチレンなどの導電性ポリマー等が挙げられ
る。これらの電子導電剤の中では、安価であって、少量
で導電性を制御しやすい点から、カーボンブラックが好
適である。このカーボンブラックとしては、使用量をな
るべく少なくし、かつ導電性を確保するという点から、
DBP(ジブチルフタレート)吸油量が100ミリリッ
トル/100g以上のものが好ましく、特に120ミリ
リットル/100g以上のものが好ましい。
【0009】これらの導電剤は一種用いてもよく、二種
以上を組み合わせて用いてもよい。また、その添加量は
特に制限されるものではないが、イオン導電剤の場合、
上記(A)成分と(B)成分との合計量100質量部に
対して、0.01〜5質量部、好ましくは0.05〜2質量
部の範囲とすることができ、電子導電剤の場合、1〜5
0質量部、好ましくは5〜40質量部の範囲とすること
ができる。本発明のゴム組成物を用いて得られる弾性部
材が現像ローラである場合には、該弾性部材の体積固有
抵抗値を103 〜1010 Ω・cm、特に104 〜10
9Ω・cmの範囲に調整するのが好ましい。また、本発
明のゴム組成物には、上記導電剤以外に、所望により、
さらに公知の各種充填剤、架橋剤(加硫剤)などのゴム
用添加剤を適宜含有させることができる。
【0010】上記弾性部材が現像ローラである場合は、
該弾性部材の硬度は、アスカーC型で35〜90度、特
に40〜75度の範囲にすることが好ましい。この硬度
が90度を超えると現像ローラが硬くなり、感光体との
接触面積が小さくなって、良好な画像形成が行えなくな
るおそれがある上、現像剤に損傷を与えて潜像保持体や
層規制ブレードとの摩擦が大きくなり、ジッターなどの
画像不良が発生するおそれがある。本発明はまた、前述
の本発明のゴム組成物を用いて得られた弾性部材をも提
供するものであって、この弾性部材は、電子写真装置や
静電記録装置などの画像形成装置に装着される各部品用
として用いられる。本発明の弾性部材は、特に現像ロー
ラとして好適である。この現像ローラは、良電性シャフ
トと、その外周に設けられた、前述の本発明のゴム組成
物からなる導電性弾性層を有するローラであって、潜像
保持体に接触又は近接して、現像剤を供給し、該潜像保
持体表面に可視画像を形成させる機能を有している。
【0011】また、該現像ローラにおいては、現像剤に
対する帯電性や付着性の制御のために、現像ローラと潜
像保持体及び層規制部材との摩擦力を制御するために、
あるいは導電性弾性層による潜像保持体に対する汚染防
止などのために、例えばメラミン樹脂、フェノール樹
脂、アルキッド樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、シ
リコーン樹脂及びこれらの混合物などの架橋性樹脂から
なる樹脂被覆層を、導電性弾性層の表面に設けることが
好ましい。図1は、本発明の弾性部材の一態様である現
像ローラの一例を示す概略断面図であって、該現像ロー
ラ1は、良導性シャフト2の外周に導電性弾性層3が形
成され、導電性弾性層3の表面に、好ましくは樹脂被覆
層4が形成された構造を有している。
【0012】図2は、本発明の弾性部材を用いた画像形
成装置の一例を示す説明図であって、トナー供給ローラ
13と静電潜像を保持した潜像保持体11との間に現像
ローラ12がその外周面を潜像保持体11の表面に近接
させた状態で配設され、かつ潜像保持体11に紙などの
記録媒体18を介して、転写ローラ15を当接させた構
造を示している。トナー供給ローラ13、現像ローラ1
2及び潜像保持体11を矢印方向に回転させることによ
り、トナーがトナー供給ローラ13により、現像ローラ
12の表面に供給され、層規制ブレード14によって均
一な薄層に整えられたのち、潜像保持体11上の潜像に
付着し、該潜像が可視化される。そして潜像保持体11
と転写ローラ15との間に電界を発生させることによ
り、潜像保持体11上のトナー画像を記録媒体18に転
写させる。また、16はクリーニングローラであり、こ
のクリーニングローラ16により、転写後に潜像保持体
11表面に残留するトナーが除去される。なお、17は
帯電ローラである。
【0013】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。なお、各例で作製した現像ローラの
諸特性は、以下に示す方法により求めた。 (1)体積固有抵抗値 下記(2)の現像ローラの抵抗値から、次式により体積
固有抵抗値ρを算出した。 R=(ργ2/Ld)ln(γ2/γ1) ただし、R:現像ローラの抵抗値、ρ:導電性弾性層の
体積固有抵抗値、L:軸方向の接触長さ、d:ニップ
幅、γ1:シャフト半径、γ2:現像ローラの外半径、
ln:自然対数である。
【0014】(2)現像ローラの抵抗値 被試験体ローラの両端に各4.9Nの荷重をかけて銅板上
に押し付け、抵抗率計「R8340A」(アドバンテス
ト社製)を用い、100Vの電圧を印加して抵抗値を測
定した。 (3)現像ローラ表面の摩耗 60時間耐久試験後、現像ローラ表面の摩耗を調べ、下
記の基準により判定した。 ○:摩耗が全くみられない。 △:若干の摩耗痕がみられる。 ×:ローラ端部に割れたような跡があり、明らかに摩耗
がみられる。
【0015】実施例1〜3及び比較例1、2 第1表に示す配合組成のゴム組成物を、金属製シャフト
がセットされた金型に注型し、150℃、1時間の加硫
条件にて硬化させ、金属シャフトの外周に、直径20m
m、長さ398mmの導電性弾性層を有する現像ローラ
を作製した。この現像ローラの抵抗値、導電性弾性層の
アスカーC硬度及び体積固有抵抗値を測定した。結果を
第1表に示す。次に、該ローラをカラーレーザープリン
タに現像ローラとして装着し、60時間連続印刷を行
い、耐久試験を実施した。試験後、現像ローラ表面の摩
耗の程度を調べた。その結果を第1表に示す。
【0016】
【表1】
【0017】〔注〕 1)ブタジエンゴム:重量平均分子量(Mw)60万 2)液状イソプレンゴム:重量平均分子量(Mw)2万 3)カーボン:DBP吸油量150ミリリットル/10
0gのカーボンブラック
【0018】
【発明の効果】本発明のゴム組成物は、複写機、プリン
タ、ファクシミリなどの電子写真装置や静電記録装置な
どの画像形成装置に装着される各種部品用、特に現像ロ
ーラなどとして好適な、低硬度でかつ耐摩耗性に優れる
弾性部材を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の弾性部材の一態様である現像ローラ
の一例を示す概略断面図である。
【図2】 本発明の弾性部材を用いた画像形成装置の一
例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 現像ローラ 2 シャフト 3 導電性弾性層 4 樹脂被覆層 11潜像保持体 12現像ローラ 13トナー供給ローラ 14層規制用ブレード 15転写ローラ 16クリーニングローラ 17帯電ローラ 18記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/00 550 G03G 15/00 550 15/08 501 15/08 501D Fターム(参考) 2H071 BA43 DA08 2H077 AD06 FA13 FA22 FA25 3J103 AA02 AA14 AA32 AA51 BA41 FA13 GA02 GA57 GA58 GA60 HA03 HA12 HA20 HA53 4J002 AC03W AC06W CE003 CP03X DA036 DA076 DA086 DA116 DE096 DE106 DE136 FD113 FD116

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ブタジエンゴム及び/又は液状イ
    ソプレンゴムと(B)シリコーンゴムとを、重量比9
    7:3ないし5:95の割合で含むことを特徴とする、
    弾性部材用ゴム組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分のブタジエンゴムが重量平均
    分子量30万以上のものである請求項1記載の弾性部材
    用ゴム組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分の液状イソプレンゴムが重量
    平均分子量10万未満のものである請求項1又は2記載
    の弾性部材用ゴム組成物。
  4. 【請求項4】 (B)成分のシリコーンゴムが、一般式
    (I) −〔SiR2 −O−SiR2 −O−SiR2 −O〕n − ・・・(I) (式中、Rはメチル基、ビニル基、フェニル基又はトリ
    フルオロプロピル基、nは繰り返し数を示す。)で表さ
    れる構造を基本的な分子構造とするものである請求項
    1、2又は3記載の弾性部材用ゴム組成物。
  5. 【請求項5】 さらに、(C)成分として導電剤を含む
    請求項1ないし4のいずれかに記載の弾性部材用ゴム組
    成物。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の弾
    性部材用ゴム組成物を用いたことを特徴とする画像形成
    装置の弾性部材。
  7. 【請求項7】 現像ローラである請求項6記載の画像形
    成装置の弾性部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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