JP2005157040A - トナー担持体及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【目的】 他の部材との接触においても汚染物質の移行がなく、初期と比べて長期耐久時においてもトナー帯電、トナー搬送性能の変動が少なく、確実に良好な画像を得られ、さらには地球環境保護の観点からも良好なプロセスにより製造することができるトナー担持体を提供することを目的とする。
【解決手段】 表面にトナーを担持してその薄膜を形成し、その状態で画像形成体に接触又は近接して、該画像形成体に該トナーを供給することにより、画像形成体に可視画像を形成させるトナー担持体において、表面をダイアモンドライクカーボンからなる皮膜で被覆したことを特徴とするトナー担持体を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】 表面にトナーを担持してその薄膜を形成し、その状態で画像形成体に接触又は近接して、該画像形成体に該トナーを供給することにより、画像形成体に可視画像を形成させるトナー担持体において、表面をダイアモンドライクカーボンからなる皮膜で被覆したことを特徴とするトナー担持体を提供する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、複写機、プリンタ等の電子写真装置や静電記録装置などの画像形成装置において、静電潜像を保持した感光体や紙等の画像形成体にトナーを供給して、該画像形成体表面に可視像を形成させるためのトナー担持体、及び該トナー担持体を用いた画像形成装置に関し、更に詳述すれば、高品位、高精細な画像が得得られると共に、長期使用においてもかかる高画質を安定的に得ることができるトナー担持体、及び該トナー担持体を用いた画像形成装置に関する。
従来、複写機、プリンター等の電子写真方式の画像形成装置等において、静電潜像を保持した感光体等の画像形成体に一成分トナーを供給し、該トナーを潜像に付着させて可視化する画像形成方法として、加圧現像法が知られている(米国3152012号、同第3731146号等)。この加圧現像法は、トナーを担持したトナー担持体を、静電潜像を保持した画像形成体(感光体)に接触させて、トナーを該画像形成体の潜像に付着させることにより画像形成を行うもので、このため上記トナー担持体を導電性と弾性を有する導電性弾性体で形成する必要がある。
即ち、この加圧現像法では、例えば図2に示されているように、トナーを供給するためのトナー塗布用ローラ5と静電潜像を保持した画像形成体(感光体)6との間に、トナー担持体(現像ローラ)1が配設され、これらトナー担持体1、画像形成体6及びトナー塗布用ローラ5がそれぞれ図中失印方向に回転することにより、トナー7がトナー塗布用口ーラ5によりトナー担持体1の表面に供給され、このトナーが成層ブレード8により均一な薄層に整えられ、この状態でトナー担持体1が画像形成体6と接触しながら回転することにより、薄層に形成されたトナーがトナー担持体1から画像形成体6の潜像に付着して、画像形成体6の表面の静電潜像が現像され、トナーによる可視像が形成されるようになっている。なお、図中9は転写部であり、ここで紙等の記録媒体にトナー画像を転写するようになっており、また10はクリーニング部であり、そのクリーニングブレード11により転写後に画像形成体6表面に残存するトナーを除去するようになっている。
このような加圧現像方式による画像形成装置においては、トナー担持体1は、画像形成体6に密着した状態を保持しつつ回転しなければならず、このため金属等の良導電性材料からなるシャフトの外周にシリコーンゴム、アクリルニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ポリウレタンゴム等の弾性ゴムやフォーム等に導電剤を配合して導電性を付与した導電性弾性体からなる導電性弾性層を形成した構造となっている。さらに、トナー7に対する帯電性や付着性の制御のため、また画像形成体6および成層ブレード8との摩擦力制御のため、あるいは、弾性体による感光体の汚染防止等のため、通常は樹脂等からなる被覆層が上記導電性弾性層の表面に設けられている。
一方、紙やOHP用紙等の紙葉類からなる画像形成体に、トナー担持体上に担持させたトナーを孔状の制御電極を介して直接飛翔せしめて、画像を形成する画像形成法も提案されている。また、特開昭58−116559号公報に開示されているように、画像形成体(感光体)に近接して非接触状態に配設されたスリーブ状のトナー担持体の表面に、薄層に成層した非磁牲トナーを担持し、これを感光体上に飛翔させて現像を行い画像を形成する方法も提案されている。いずれの場合も、トナー担持体上には、トナーに対する帯電性や付着性の制御のため、あるいは感光体、成層ブレード、制御電極等の他の部材との摩擦力低減等のために、樹脂等からなる被覆層が導電性弾性層の表面に設けられている。
この場合、上記トナー担持体の表面を構成する被覆層として、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂等を用いて表面層を形成し、摩擦や画像を改良、改質することが提案されている(特許文献1〜3:特許第2956503号公報、特許第2930001号公報、特許第2885200号公報)。
しかしながら、最近の傾向においては、より低コストなマシン設計が要求され、現像ローラにおいても低コストで従来と同等以上の性能が確保できる技術に対する要求が高くなっている。また、地球環境の観点より、環境負荷の高い物質の使用やプロセスの使用を控えることに対する要求も強まっている。
一方、最近の低融点トナーの使用に伴いトナーに対するダメージを低減化させるためにトナー担持体の低硬度化が要求され、また、プリンター等が高速化されたり、微細画像が要求されたり、或いはカラー画像化されたりすることにより、画像形成に対する要求が厳しくなり、特にトナー帯電性、トナー搬送性が連続耐久時においても極力変動が少なく安定的に発現せしめる技術が求められるようになってきた。特にトナー帯電性を決定付けるプロセスとしてトナー担持体との接触・摩擦帯電が重要因子となり、特にトナー担持体が長期耐久時においても特性変動が少なく初期と同様なトナー帯電性能を有することが不可欠となってきている。
これらの要求特性を達成するためには、トナー担持体における弾性基材の硬度を低く保つことが要求されるが、その場合には基材からのブリード物により感光体やその他のトナー担持体に接触する部材を汚染してしまう虞があり、これを防ぐために、基材表面に低硬度な樹脂層を比較的厚めに設ける構成を採用することが提案されている。
しかしながら、このような樹脂層を設けた場合には、表面の硬度が高くなりトナーに対するダメージが大きくなることによって前述の連続耐久性に悪影響を与えることになる。また、表面に樹脂層を設けるプロセスとしては、樹脂を有機溶剤に溶解させ、その塗料を用いてディッピング法やスプレー法などでローラ表面に塗装することが一般的であるが、この場合には有機溶剤の使用が不可欠であり、地球環境保護の観点から問題のあるプロセスである。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、他の部材との接触においても汚染物質の移行がなく、初期と比べて長期耐久時においてもトナー帯電、トナー搬送性能の変動が少なく、確実に良好な画像を得られ、さらには地球環境保護の観点からも良好なプロセスにより製造することができるトナー担持体及び該トナー担持体を用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、トナー担持体表面をダイヤモンドライクカーボンでコーティングすることにより、上記目的を達成し得ることを見い出した。
即ち、ダイヤモンドライクカーボン(以下、「DLC」と略記する場合がある)は、通常気相合成法によって合成されるダイヤモンドに類似したカーボン薄膜の総称で、構造は水素を若千含者した非晶質構造とされており、薄膜で様々な特徴的な特性を発現するもので、従来は金属製の摺動部品などの表面処理として用いられ、摩擦係数の低減、耐磨耗性付与、絶縁性付与などの目的で用いられている。このDLC処理は、通常イオンプレーティング法による成膜が採用されるが、この場合、ガス置換させた後にアーク放電プラズマを発生させ、被処理体に電圧を印加して高エネルギー衝突させることによって行うため、200℃程度の高温となる処理であり、ゴム材料等に採用することはできなかった。しかしながら、最近の技術革新により、低温での処理も可能になり、例えばゴム材料などのパッキング材の表面処理に用いる事例も報告もある。本発明では、この低温処理可能なDLCコーティングをトナー担持体表面に施すことにより、DLC膜の持つ低透過性、低摩擦性、耐摺動性によって、従来の樹脂被膜層と同等又はそれ以上の性能が得られると共に、低温処理によるDLC膜は被膜成長が完全な結晶体ではないため可撓性が良好で、弾性基材の変形に良好に追随する上、処理に有機溶媒を用いないために対環境特性も良好であり、上記目的を良好に達成し得ることを見い出したものである。
従って、本発明は、表面にトナーを担持してその薄膜を形成し、その状態で画像形成体に接触又は近接して、該画像形成体に該トナーを供給することにより、画像形成体に可視画像を形成させるトナー担持体において、表面をダイアモンドライクカーボンからなる皮膜で被覆したことを特徴とするトナー担持体、及び、
トナー担持体の表面にトナーを担持してその薄膜を形成し、このトナー担持体を画像形成体に接触又は近接させて、該画像形成体表面にトナーを供給することにより、画像形成体表面に可視画像を形成させる画像形成装置において、トナー担持体として上記本発明のトナー担持体を用いたことを特徴とする画像形成装置を提供するものである。
トナー担持体の表面にトナーを担持してその薄膜を形成し、このトナー担持体を画像形成体に接触又は近接させて、該画像形成体表面にトナーを供給することにより、画像形成体表面に可視画像を形成させる画像形成装置において、トナー担持体として上記本発明のトナー担持体を用いたことを特徴とする画像形成装置を提供するものである。
本発明のトナー担持体によれば、感光体などの他の部材との接触においても汚染物質の移行がなく、初期と比べて長期耐久時においてもトナー帯電、トナー搬送性能の変動が少なく、確実に良好な画像を得られ、さらには地球環境保護の観点からも良好なプロセスにより製造することができる。
以下、本発明につき、更に詳しく説明する。
本発明のトナー担持体は、例えば図1に示されたローラ1のように、良導電性シャフト2の外周に導電性の弾性層3を形成し、更に該導電性弾性層3上にダイヤモンドライクカーボン被膜4を形成したものである。
本発明のトナー担持体は、例えば図1に示されたローラ1のように、良導電性シャフト2の外周に導電性の弾性層3を形成し、更に該導電性弾性層3上にダイヤモンドライクカーボン被膜4を形成したものである。
ここで、上記シャフト2としては、良好な導電性を有するものであれば、いずれのものも使用し得るが、通常は鉄、ステンレススチール、アルミニウム等の金属製の中実体からなる芯金や内部を中空にくりぬいた金属製円筒体等の金属製シャフトが用いられる。
次に、このシャフト2の外周に形成する導電性弾性層3は、エラストマー単体もしくはそれを発泡させたフォーム体にカーボンブラック等の電子導電剤や過塩素酸ナトリウム等のイオン導電剤を配合して抵抗値を調整した半導電性の弾性体により形成される。
上記エラストマーとしては、シリコーンゴム、EPDM、NBR、天然ゴム、SBR、ブチルゴム、プロピレンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、EVA、ポリウレタン、ブタジエンゴム及びこれらの混合物等が挙げられるが、特にウタレンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴムが好ましく用いられる。また、これらエラストマーを発泡剤を用いて化学的に発泡させたり、ポリウレタンフォームのように空気を機械的に巻き込んで発泡させたフォーム体としても用いることができる。
この導電性弾性層3に配合される導電剤には、電子導電剤又はイオン導電剤が通常用いられる。
まず、電子導電剤を例示すれば、ケッチェンブラック,アセチレンブラック等の導電性カーボン、SAF,ISAF,HAF,FEF,GPF,SRF,FT,MT等のゴム用カーボン、酸化処理等を施したカラ−(インク)用カーボン、熱分解カーボン、天然グラファイト、人造グラファイト、アンチモンドープの酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属及び金属酸化物、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマー、カーボンウィスカー、黒鉛ウィスカー、炭化チタンウィスカー、導電性チタン酸カリウムウィスカー、導電性チタン酸バリウムウィスカー、導電性酸化チタンウィスカー、導電性酸化亜鉛ウィスカー等の導電性ウィスカーなどが挙げられる。これら電子導電剤の配合量は、通常上記エラストマー100重量部に対して0.5〜50重量部、特に1〜40重量部の範囲で好適に用いられる。
まず、電子導電剤を例示すれば、ケッチェンブラック,アセチレンブラック等の導電性カーボン、SAF,ISAF,HAF,FEF,GPF,SRF,FT,MT等のゴム用カーボン、酸化処理等を施したカラ−(インク)用カーボン、熱分解カーボン、天然グラファイト、人造グラファイト、アンチモンドープの酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属及び金属酸化物、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマー、カーボンウィスカー、黒鉛ウィスカー、炭化チタンウィスカー、導電性チタン酸カリウムウィスカー、導電性チタン酸バリウムウィスカー、導電性酸化チタンウィスカー、導電性酸化亜鉛ウィスカー等の導電性ウィスカーなどが挙げられる。これら電子導電剤の配合量は、通常上記エラストマー100重量部に対して0.5〜50重量部、特に1〜40重量部の範囲で好適に用いられる。
また、イオン導電剤を例示すれば、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸ジメチルエチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウ弗化水素酸塩、硫酸塩、エチル硫酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩などのアンモニウム塩;リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウ弗化水素酸塩、硫酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スルホン酸塩などが挙げられる。これらイオン導電剤の配合量は、通常上記エラストマー100重量部に対して0.01〜10重量部、特に0.05〜5重量部の範囲で好適に用いられる。
なお、上記導電剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよく、この場合電子導電剤とイオン導電剤とを組み合わせることも可能である。
この導電性弾性層3は、特に制限されるものではないが、上記導電剤の配合により、その抵抗値を1×103〜1×109Ωcm、特に1×104〜1×108Ωcmとすることが好ましい。抵抗値が1×103Ωcm未満であると電荷が感光ドラム等にリークしたり、電圧によりトナー担持体自身が破壊したりする場合があり、一方1×109Ωcmを超えると、現像バイアスが電圧降下を起こし、正常な画像濃度が得られない場合や、地かぶりが発生しやすくなる。
この導電性弾性層3には、必要に応じて上記エラストマーをゴム状物質とするために架橋剤、加硫剤を添加することができる。この場合、有機過酸化物架橋及び硫黄架橋のいずれの場合でも加硫助剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤等を用いることができる。更にまた、上記以外にもゴムの配合剤として一般に用いられているしゃく解剤、発泡剤、可塑剤、軟化剤、粘着付与剤、粘着防止剤、分離剤、離型剤、増量剤、着色剤等を添加することができる。
また、導電性弾性層3の硬度は、特に制限されるものではないが、アスカーC硬度で80度以下、特に30〜70度とすることが好ましい。この場合、硬度が80度を超えると、例えば現像ローラとして用いる場合に、感光ドラム等との接触面積が小さくなり、良好な現像が行えなくなるおそれがある。更に、トナーに損傷を与え感光体や成層ブレードへのトナー固着などが発生して画像不良となりやすい。逆に、あまり低硬度にすると感光体や成層ブレードとの摩擦力が大きくなり、ジッターなどの画像不良が発生する虞がある。また、この導電性弾性層3は、感光体や成層ブレードなどに当接して使用されるため、硬度を低硬度に設定する場合でも、圧縮永久歪をなるべく小さくすることが好ましく、具体的には10%以下とすることが好ましい。
また、導電性弾性層3の表面粗さは、特に制限されるものではないが、JIS10点平均粗さで15μmRz以下、特に1〜10μmRzとすることが好ましい。表面粗さが15μmRzを超えると一成分現像剤(トナー)のトナー層の層厚や帯電の均一性が損なわれる場合があるが、15μmRz以下とすることにより、トナーの付着性を向上させることができると共に、長期使用時でのローラの摩耗による画像劣化をより確実に防止し得る。ここで、適切な表面粗さを得るために、導電性弾性層3の表面を研摩してもよいが、研摩工程を設けるとローラの生産性が悪くなり、製造コストが上昇するため、弾性体の成形モールド表面の粗面を転写させて上記表面粗さを達成することが好ましい。
本発明のトナー担持体には、図1に示したように、上記導電性弾性層3上にダイヤモンドライクカーボン(DLC)の皮膜層4を形成する。DLCコーティングの手法は、公知の低温プラズマCVD法を採用することができ、例えば精密工学会誌 vol.68 1530(2002)に示されている日本アイティエフ社の処理手法を例示することができる。
このDLC皮膜層4の厚さは用いる電子写真システムにおいて適当であればよく、特に制限されるものではないが、通常は1〜5μmであることが好ましい。
本発明のトナー担持体は、非磁性一成分現像剤(トナー)を用いる現像装置などの画像形成装置に組み込むことができ、具体的には図2に示されているように、トナーを供給するためのトナー塗布用ローラ5と静電潜像を保持した画像形成体(感光ドラム)6との間に、本発明トナー担持体を現像ローラ1として感光ドラム6と接触又は近接した状態で配設し、トナー塗布用ローラ5によりトナー7をこの現像ローラ1に供給し、これを成層ブレード8により均一な薄層に整え、更にこの薄層からトナーを感光ドラム6に供給し、該感光ドラム6の静電潜像にトナーを付着させて潜像を可視化することができる。なお、図2の詳細については、従来技術において説明しているのでその説明を省略する。
また、このような現像装置だけではなく、例えば紙葉類からなる画像形成体に、トナー担持体に担持させたトナーを孔状の制御電極を介して直接飛翔せしめて、画像を形成する画像形成装置にも好適に使用されるものである。
[実施例]
水酸基価33.0のポリエーテルポリオール(住友バイエルウレタン(株)製、SBUポリオール0610)100重量部と、主鎖にシロキサン結合を持つ側鎖アルコール変性シリコーンオイル(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、SF8428)1重量部、ジブチルスズジラウレート0.01重量部、1,4−B.D.(ブタンジオール)(東ソウ 製、1,4−B.D.)1重量部、アルキルジフェニルアミン(精工化学(株)製、ステアラーSTAR)0.5重量部、及びアセチレンブラック(電気化学工業(株)製、デンカブラック)3.5重量部を混合して30分間減圧脱泡した後、NCO%が23.0のウレタン変性MDI(BASF・INOACポリウレタン(株)製、イプラネートMP102)16.5重量部を加えて減圧脱泡しながら3分間攪拌し、ウレタン原料を調製した。
水酸基価33.0のポリエーテルポリオール(住友バイエルウレタン(株)製、SBUポリオール0610)100重量部と、主鎖にシロキサン結合を持つ側鎖アルコール変性シリコーンオイル(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、SF8428)1重量部、ジブチルスズジラウレート0.01重量部、1,4−B.D.(ブタンジオール)(東ソウ 製、1,4−B.D.)1重量部、アルキルジフェニルアミン(精工化学(株)製、ステアラーSTAR)0.5重量部、及びアセチレンブラック(電気化学工業(株)製、デンカブラック)3.5重量部を混合して30分間減圧脱泡した後、NCO%が23.0のウレタン変性MDI(BASF・INOACポリウレタン(株)製、イプラネートMP102)16.5重量部を加えて減圧脱泡しながら3分間攪拌し、ウレタン原料を調製した。
得られたウレタン原料を、金属シャフトをセットした内径22mmの金型に流し込み、90℃/16時間の条件で硬化させた後、脱型し、所定の外径及び表面粗さRz5μmとなるように研磨して、上記シャフトの外周にポリウレタンからなる導電性弾性層を形成し、ローラ本体を得た。
次に、得られた上記ローラ本体の表面に、精密工学会誌 vol.68 1530(2002)に記載されている日本アイティエフ社の処理手法に準じて低温プラズマCVD法により、厚さ約2μmのダイヤモンドライクカーボン皮膜を形成し、図1と同様のローラ状トナー担持体を得た。
[比較例1]
表面層樹脂としてポリウレタン樹脂(東洋紡社製 UR8401)を用い、架橋剤としてイソシアネート(旭化成社製 コロネート HX 16)、溶媒としてメチルエチルケトンを用いて、これらを混合し、全体固形分濃度30%の塗料を調製した。本塗料に固形分率25phrとなるようにカーボン(Degussa製 Printex 35)を混合させ、ペイントシェーカーを用いて分散させた。
表面層樹脂としてポリウレタン樹脂(東洋紡社製 UR8401)を用い、架橋剤としてイソシアネート(旭化成社製 コロネート HX 16)、溶媒としてメチルエチルケトンを用いて、これらを混合し、全体固形分濃度30%の塗料を調製した。本塗料に固形分率25phrとなるようにカーボン(Degussa製 Printex 35)を混合させ、ペイントシェーカーを用いて分散させた。
この塗料液中に実施例1と同様にして得たローラ本体を浸漬して引き上げ、これを110℃にて3時間加熱して、表面に硬化した樹脂層(20μm)を有するローラ状トナー担持体を得た。
[比較例2]
実施例1と同様にしてローラ本体を得、その表面に何らの処理も施さず、そのままトナー担持体とした。
実施例1と同様にしてローラ本体を得、その表面に何らの処理も施さず、そのままトナー担持体とした。
上記実施例及び比較例1,2で得られたローラにつき、以下の特性試験を行った。結果を表1に示す。
(1)表面粗さ(Rz)
各ローラについて、表面粗さ計サーフコム590A(東京精密社製)を用い、軸方向に対して直交する向きに測定長さ2.4mm、測定速さ0.3mm/sec.、カットオフ波長0.8mmで、ローラのシャフト方向及び円周方向で偏りが無いように、300個所以上測定した値を平均してJlS10点平均粗さを求めた。
(2)ローラ抵抗
各ローラを銅板上に両端に各500gの荷重をかけて押し付け、抵抗率計R8340A(アドバンテスト社製)を用い、100Vの電圧を印加して抵抗値を測定した。
(3)表面硬度
Fisher硬度測定法に従って、ユニバーサル硬度測定における一定荷重印加速度100/60[mN/mm2/sec]の測定条件で、圧子がローラ表面から5μm侵入した際の応力を表面硬度として求めた。
(4)トナー帯電、搬送性能
各ローラを現像ローラとして図2に示した現像ユニットに装着し、50mm/sec.の周速で回転させ、現像ローラ表面に均一なトナー薄層を形成し、このトナー薄層を吸引してファラディゲージ内に導入し、電荷量を測定した。同時に、吸引された部分の面積を測定し、単位面積当たりのトナー帯電量および搬送量を求めた。なお、トナーには負帯電性のものを用いた。
(5)長時間耐久試験
トナー帯電性能試験に用いた装置を用いて1%印宇濃度で間欠印刷試験を行ない、初期及び10000枚数印刷後の画像を評価し、またトナー帯電、搬送性能を測定した。
(6)感光体汚染試験
得られたローラと感光体を片端の軸にかかる荷重を500gとして圧接させ、40℃90%の環境下で1週間放置した。その後、感光体を取り出してカートリッジに組み、5%ハーフトーンを印刷して画像に不具合がないか観察した。汚染があった場合には圧接部に筋状の不具合画像が印刷される。
(1)表面粗さ(Rz)
各ローラについて、表面粗さ計サーフコム590A(東京精密社製)を用い、軸方向に対して直交する向きに測定長さ2.4mm、測定速さ0.3mm/sec.、カットオフ波長0.8mmで、ローラのシャフト方向及び円周方向で偏りが無いように、300個所以上測定した値を平均してJlS10点平均粗さを求めた。
(2)ローラ抵抗
各ローラを銅板上に両端に各500gの荷重をかけて押し付け、抵抗率計R8340A(アドバンテスト社製)を用い、100Vの電圧を印加して抵抗値を測定した。
(3)表面硬度
Fisher硬度測定法に従って、ユニバーサル硬度測定における一定荷重印加速度100/60[mN/mm2/sec]の測定条件で、圧子がローラ表面から5μm侵入した際の応力を表面硬度として求めた。
(4)トナー帯電、搬送性能
各ローラを現像ローラとして図2に示した現像ユニットに装着し、50mm/sec.の周速で回転させ、現像ローラ表面に均一なトナー薄層を形成し、このトナー薄層を吸引してファラディゲージ内に導入し、電荷量を測定した。同時に、吸引された部分の面積を測定し、単位面積当たりのトナー帯電量および搬送量を求めた。なお、トナーには負帯電性のものを用いた。
(5)長時間耐久試験
トナー帯電性能試験に用いた装置を用いて1%印宇濃度で間欠印刷試験を行ない、初期及び10000枚数印刷後の画像を評価し、またトナー帯電、搬送性能を測定した。
(6)感光体汚染試験
得られたローラと感光体を片端の軸にかかる荷重を500gとして圧接させ、40℃90%の環境下で1週間放置した。その後、感光体を取り出してカートリッジに組み、5%ハーフトーンを印刷して画像に不具合がないか観察した。汚染があった場合には圧接部に筋状の不具合画像が印刷される。
表1の通り、本発明のトナー担持体は、感光体などの他の部材との接触においても汚染物質の移行がなく、初期と比べて長期耐久時においてもトナー帯電、トナー搬送性能の変動が少なく、確実に良好な画像を得られることが確認される。
また、ポリウレタン樹脂による表面層を形成した比較例1のローラは、その表面層を形成するために有機溶剤が使用され、地球環境保護の観点から好ましいものではないが、表面にDLC皮膜を形成した実施例1のローラでは、皮膜形成に有機溶剤を必要とせず、地球環境保護の観点からも好ましいものである。
また、ポリウレタン樹脂による表面層を形成した比較例1のローラは、その表面層を形成するために有機溶剤が使用され、地球環境保護の観点から好ましいものではないが、表面にDLC皮膜を形成した実施例1のローラでは、皮膜形成に有機溶剤を必要とせず、地球環境保護の観点からも好ましいものである。
1 トナー担持体
2 シャフト
3 導電性弾性層
4 皮膜層
5 トナー塗布用ローラ
6 感光ドラム(画像形成体)
7 トナー
8 成層ブレード
9 転写部
10 クリーニング部
11 クリーニングブレード
2 シャフト
3 導電性弾性層
4 皮膜層
5 トナー塗布用ローラ
6 感光ドラム(画像形成体)
7 トナー
8 成層ブレード
9 転写部
10 クリーニング部
11 クリーニングブレード
Claims (5)
- 表面にトナーを担持してその薄膜を形成し、その状態で画像形成体に接触又は近接して、該画像形成体に該トナーを供給することにより、画像形成体に可視画像を形成させるトナー担持体において、
表面をダイアモンドライクカーボンからなる皮膜で被覆したことを特徴とするトナー担持体。 - 上記ダイアモンドライクカーボンからなる皮膜の厚さが1〜5μmである請求項1記載のトナー担持体。
- シャフトの外周に導電性弾性層を形成し、該導電性弾性層表面に上記ダイアモンドライクカーボンからなる皮膜を形成したものである請求項1又は2記載のトナー担持体。
- 上記導電性弾性層が、ウレタンゴム、シリコーンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴムのいずれか1種又は2種以上、若しくはこれらの発泡体を基材とするものである請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナー担持体。
- トナー担持体の表面にトナーを担持してその薄膜を形成し、このトナー担持体を画像形成体に接触又は近接させて、該画像形成体表面にトナーを供給することにより、画像形成体表面に可視画像を形成させる画像形成装置において、トナー担持体として請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナー担持体を用いた事を特徴とする画像形成装置。
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---|---|---|---|
JP2003396758A JP2005157040A (ja) | 2003-11-27 | 2003-11-27 | トナー担持体及び画像形成装置 |
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2003
- 2003-11-27 JP JP2003396758A patent/JP2005157040A/ja active Pending
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