JP4264338B2 - 銅の電解剥離液及び電解剥離方法 - Google Patents

銅の電解剥離液及び電解剥離方法 Download PDF

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Description

本発明は銅の電解剥離液及び銅の電解剥離方法に関し、更に詳細には、部材全面に形成した銅めっき皮膜を部分的に覆う銀めっき皮膜から露出する銅めっき皮膜と、前記銀めっき皮膜から銅めっき皮膜上に延出され、前記銀めっき皮膜よりも薄い洩れ銀とを電解剥離によって剥離する銅の電解剥離液及び電解剥離方法に関する。
半導体装置に用いるリードフレームでは、図1に示す様に、鉄−ニッケル合金(42合金)等の鉄系合金材から成るリードフレーム10を構成するインナーリード12,12・・の各ダイパッド14側の先端部(以下、単に先端部と称する)に、ダイパッド14に搭載された半導体素子に一端部が接続された金ワイヤの他端部が接続されるボンディング部12aが形成される。
かかるボンディング部12aは、銀めっき皮膜が形成されており、金ワイヤの他端部が接続される。
図1に示す様に、鉄系合金から成るリードフレーム10の各インナーリード12の先端部に、銀めっき皮膜が形成されたボンディング部12aを形成する際には、リードフレーム10の全周に電解銅めっきによって銅めっき皮膜を形成する。
かかる銅めっき皮膜が形成されたリードフレーム10を、図2(a)に示す様に、インナーリード12の先端部20にボンディング部12aを形成する部分の銅めっき皮膜16のみが露出するように、ゴム製のマスク板18a,18bの間に挟み込み、露出した銅めっき皮膜16上に銀めっき皮膜を形成する電解銀めっきを施す。
次いで、電解銀めっきが終了した後、マスク板18a,18bを除去すると、図2(b)に示す様に、インナーリード12の先端部20のボンディング部12aを形成する部分のみに、部分銀めっき皮膜22が形成される。
その後、リードフレーム10を電解剥離液に浸漬し、リードフレーム10を陽極とする電解剥離によって、部分銀めっき皮膜22で覆われることなく露出する銅めっき皮膜16を除去することによって、図2(c)に示す様に、インナーリード12の先端部20のボンディング部12aを形成する部分のみに、銅めっき皮膜16と部分銀めっき皮膜22とから成るボンディング部12aが形成される。
ところで、マスク板18a,18bの間にリードフレーム10を挟み込んで、露出した銅めっき皮膜16上に銀めっき皮膜を形成する際に、マスク板18a,18bの歪み等によって、図2(b)に示す様に、マスク板18a,18bで覆われていた部分にも、電解銀めっき液が洩れ込むことに因る薄い銀めっき皮膜24(以下、洩れ銀24と称することがある)が形成される。この洩れ銀24も、銅めっき皮膜16の電解剥離によって除去され、図2(c)に示す様に、インナーリード12の先端部20のボンディング部12aを形成する部分のみに、部分銀めっき皮膜22が形成される。
この様に、部分銀めっき皮膜22を実質的に剥離せずに洩れ銀24及び銅めっき皮膜16を電解剥離する際には、下記特許文献1に記載されている様に、シアン系化合物を含有する電解剥離液が用いられている。
特開昭59−31900号公報(第2頁〜第3頁)
特許文献1に記載されている様に、シアン系化合物を含有する電解剥離液に、インナーリード12の先端部20のみに、部分銀めっき皮膜22が形成されているリードフレーム10を浸漬し、このリードフレーム10を陽極とすると共に、ステンレス板を陰極とする銅の電解剥離を施すことによって、部分銀めっき皮膜22を実質的に剥離せずに洩れ銀24及び銅めっき皮膜16を電解剥離することができる。
しかし、シアン系化合物を含有する電解剥離液を継続して用い続けていると、比較的短時間で、洩れ銀24及び銅めっき皮膜16の電解剥離の際に、銅めっき皮膜16及び洩れ銀24の剥離速度が低下する。このため、かかる電解剥離液は、頻繁と交換することを要する。
また、シアン系化合物を含有する電解剥離液は、その安全性の面から、交換等の際に、特別の注意を要する。
そこで、本発明の課題は、シアン系化合物が無添加の銅の電解剥離液であって、シアン系化合物を含有する銅の電解剥離液に比較して、その寿命を大幅に延長し得る銅の電解剥離液及び電解剥離方法を提供することにある。
本発明者等は、前記課題を達成すべく検討した結果、シアン系化合物が無添加の銅の電解剥離液であって、銅の酸化剤として、水酸化銅を添加した銅の電解剥離液を用い、図2(b)に示す、インナーリード12の先端部20のみに部分銀めっき皮膜22が形成されているリードフレーム10に電解剥離を施すことにより、部分銀めっき皮膜22を実質的に剥離することなく洩れ銀24及び銅めっき皮膜16を電解剥離できることを見出した。
更に、この銅の電解剥離液の寿命は、シアン系化合物を含有する電解剥離液に比較して長いことも見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、部材全面に形成した銅めっき皮膜を部分的に覆う銀めっき皮膜から露出する銅めっき皮膜と、前記銀めっき皮膜から銅めっき皮膜上に延出され、前記銀めっき皮膜よりも薄い洩れ銀とを電解剥離によって剥離する銅の電解剥離液が、シアン系化合物が無添加の銅の電解剥離液であって、前記電解剥離液には、銅の酸化剤としての銅アンモニア錯体をアンモニア水又はアンモニウム塩と形成する水酸化銅と、銀と反応して錯体を形成するピリジンカルボン酸又はチオシアン酸塩とが含有され、且つ前記電解剥離液のpHが9〜12に調整されていることを特徴とする銅の電解剥離液にある。
また、本発明は、部材全面に形成した銅めっき皮膜を部分的に覆う銀めっき皮膜から露出する銅めっき皮膜と、前記銀めっき皮膜から銅めっき皮膜上に延出され、前記銀めっき皮膜よりも薄い洩れ銀とを電解剥離によって剥離する際に、該電解剥離に用いる電解剥離液として、シアン系化合物が無添加の銅の電解剥離液であって、銅の酸化剤としての銅アンモニア錯体をアンモニア水又はアンモニウム塩と形成する水酸化銅と、銀と反応して錯体を形成するピリジンカルボン酸又はチオシアン酸塩とが添加され、且つpHが9〜12に調整されている銅の電解剥離液を用い、前記銅の電解剥離液中に浸漬した前記部材を陽極とし、前記電解剥離液に金属が溶出することのない金属から成る電極を陰極とすることを特徴とする銅の電解剥離方法でもある。
かかる本発明において、水酸化銅が含有されている電解剥離液に、リン酸及びその塩、クエン酸や酒石酸等の有機酸及びその塩、炭酸塩、炭酸水素塩、グルタミン酸やアスパラギン酸等のアミノカルボン酸及びその塩から成る群から選ばれた少なくとも一種の化合物を添加することによって、電解剥離液の電気伝導度の調整を図ることができる。
更に、電解剥離液には、界面活性剤を添加することによって、電解剥離を施す部材の電解剥離液に対する濡れ性を向上できる。かかる界面活性剤としては、ポリオキシエチレン鎖を有する界面活性剤又はフッ素系界面活性剤を好適に用いることができる。
かかる本発明に係る銅の電解剥離液を用いる部材としては、鉄系合金材から成るリードフレームを好適に用いることができる。
従来から用いられているシアン系化合物が添加された銅の電解剥離液の寿命が短い原因は、次のように考えられる。
電解剥離液中のシアン系化合物は、電解剥離処理量に伴なって電解剥離液中の銀濃度が次第に上昇する。この電解剥離液中の銀濃度が上昇すると、電解剥離液中の銀イオンは剥離する銅めっき皮膜の銅と置換反応を惹起し、銅の剥離速度を低下させる。
更に、シアン系化合物は、銀とも容易に錯体を形成し易いため、銅めっき皮膜の剥離と共に、部分銀めっき皮膜も剥離する。このため、銅めっき皮膜の剥離を終了したとき、部分銀めっき皮膜の表面を粗面化して、外観を損ね易い。
これに対し、本発明に係る銅の電解剥離液は、シアン系化合物が無添加の電解剥離液であって、銅の酸化剤としての銅アンモニア錯体を形成する水酸化銅が含有されている。
この様に、本発明に係る電解剥離液には、銀と錯体を形成し易いシアン系化合物が添加されていないため、その電解剥離の際に、部分銀めっき皮膜よりも銅めっき皮膜を選択的に剥離できる。
但し、銅の酸化剤としての銅アンモニア錯体を形成する水酸化銅のみを含有する電解剥離液でも、銅めっき皮膜上に形成された洩れ銀を剥離できるが、その剥離速度は、銅めっき皮膜の剥離速度に比較して遅い。
この点、本発明に係る電解剥離液には、銀と反応して錯体を形成するピリジンカルボン酸又はチオシアン酸塩が含有されており、洩れ銀を迅速に剥離できる。
かかる部分銀めっき皮膜や洩れ銀等から本発明に係る電解剥離液中に溶出された銀イオンは、電解剥離液中に一定量は錯体として存在するものの、多くは陰極等に析出して電解剥離液中の銀濃度の高濃度化を抑制できる。
その結果、本発明に係る電解剥離液によれば、電解剥離液中の銀の蓄積に起因する銅めっき皮膜の剥離速度の低下や部分銀めっき皮膜の外観の粗面化を防止でき、シアン系化合物が添加された従来の電解剥離液に比較して、その寿命を大幅に延長できる。
本発明に係る電解剥離液は、シアン系化合物が無添加の電解剥離液であって、銅の酸化剤としての銅化合物又は芳香族ニトロ化合物を含有していることが肝要である。
この銅の酸化剤としての銅アンモニウム錯体は、アンモニウム源としてのアンモニア水又はアンモニウム塩と、銅源としての水酸化銅とを電解剥離液に添加することによって形成できる。
ここで、銅の酸化剤としての銅化合物の銅アンモニウム錯体を含有しているものの、シアン系化合物が添加された電解剥離液では、部分銀めっきの外見が良好であっても、電解剥離液の寿命の延長を図ることができない。
更に、本発明に係る電解剥離液では、pHが9〜12に調整されていることを要する。かかるpHの調整は、銅アンモニウム錯体を形成する化合物として添加する、アンモニウム源としてのアンモニア水によって調整してもよく、水酸化ナトリウム等のpH調整剤を用いてもよい。
ここで、電解剥離液のpHが9未満の場合、或いは電解剥離液のpHが12を越える場合には、銅めっき皮膜の剥離速度が低下する。
かかる本発明に係る電解剥離液には、リン酸及びその塩、クエン酸や酒石酸等の有機酸及びその塩、炭酸塩、炭酸水素塩、グリシン、グルタミン酸及びアスパラギン酸から成る群から選ばれた少なくとも一種の化合物を添加することによって、電解剥離液の電気伝導度の調整を図ることができる。
ここで用いるリン酸及びその塩としては、電解剥離液の電気伝導度の調整に有効であり、リン酸、メタリン酸、オルトリン酸及びこれらのアンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩(具体的には、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素一カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、ピロリン酸カリウムを挙げることができる)を用いることができる。かかる化合物のうち、リン酸、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素一カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムを好適に用いることができる。
また、有機酸及びその塩は、電解剥離液の電気伝導度の調整に有効であり、ギ酸、酢酸、シュウ酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、コハク酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸及びこれらのアンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩(具体的には、ギ酸アンモニウム、ギ酸カリウム、酢酸アンモニウム、酢酸カリウム、シュウ酸水素アンモニウム、クエン酸二水素アンモニウム、クエン酸水素二アンモニウム、クエン酸三アンモニウム、クエン酸二水素カリウム、クエン酸三カリウム、酒石酸アンモニウム、酒石酸カリウム、コハク酸アンモニウム、コハク酸カリウムを挙げることができる)を用いることができる。かかる有機酸及びその塩のうち、ギ酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、ギ酸アンモニウム、クエン酸二水素アンモニウム、クエン酸水素二アンモニウム、クエン酸三アンモニウム、クエン酸二水素カリウム、クエン酸三カリウム、酒石酸アンモニウム、酒石酸カリウム、コハク酸アンモニウム、コハク酸カリウムを好適に用いることができる。
更に、炭酸塩、炭酸水素塩は、電解剥離液の電気伝導度の調整に有効であり、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムを挙げることができる。かかる化合物のうち、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムを好適に用いることができる。
また、グルタミン酸やアスパラギン酸等のアミノカルボン酸及びその塩も、電解剥離液の電気伝導度の調整に有効であり、グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸、システイン、メチオニン、スレオニン、セリン、アルギニン及びこれらのアンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩を挙げることができる。これらの化合物のうち、グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸を好適に用いることができる。
尚、剥離対象の銅めっき皮膜及び洩れ銀の各表面の電解剥離液に対する濡れ性を向上すべく、界面活性剤として、例えばポリオキシエチレン鎖を有する界面活性剤又はフッ素系界面活性剤を添加してもよい。
この様な、本発明に係る電解剥離液を用い、図2(b)に示す洩れ銀24が銅めっき皮膜16上に形成されたリードフレーム10を電解剥離する際に、図2(b)に示す洩れ銀24を剥離しつつ、銅めっき皮膜16を剥離できる。
この際に、洩れ銀24の剥離速度を更に向上すべく、銀の剥離剤として、銀と反応して錯体を形成する化合物、例えばピリジンカルボン酸又はチオシアン酸塩を添加する。
以上、説明してきた本発明に係る電解剥離液を用いて、図2(b)に示すリードフレーム10の洩れ銀24及び銅めっき皮膜16を電解剥離する際には、電解剥離液が貯留された剥離槽内に浸漬した陽極としてのリードフレーム10と陰極との間に直流電流を流すことによって、洩れ銀24及び銅めっき皮膜16を電解剥離できる。
かかる電解剥離の際に、陰極としては、電解剥離中に金属が溶出することのない金属から成る電極、例えば白金やステンレスから成る電極を用る。この様に、電解剥離中に金属が溶出することのない金属から成る電極を陰極に用いることによって、電解剥離液中に銀イオンを陰極に析出させることができ、電解剥離液中の銀濃度を低濃度に抑制でき且つ銀の回収を容易に行うことができる。
尚、この電解剥離では、電流密度を0.01〜20A/dm、好ましくは0.1〜10A/dm程度とし、処理時間としては2〜30秒程度とすることが好ましい。
鉄−ニッケル合金(42合金)から成るリードフレーム10の全面に電解銅めっきによって、厚さ0.1〜0.2μmの銅めっき皮膜16を形成した後、図2(a)に示す様に、インナーリード12の先端部20にボンディング部12aを形成する部分の銅めっき皮膜16のみが露出するように、ゴム製のマスク板18a,18bの間に挟み込み、露出した銅めっき皮膜16上に、電解銀めっきによって厚さ3〜6μmの部分銀めっき皮膜22形成した。
次いで、マスク板18a,18bを除去すると、図2(b)に示す様に、インナーリード12の先端部20のボンディング部12aを形成する部分に、部分銀めっき皮膜22が形成されていた。
唯、マスク板18a,18bで覆われていた部分にも、図2(b)に示す様に、洩れ銀24が所々に形成されていた。
かかるリードフレーム10を、下記表1に示す電解剥離液を貯留した剥離槽内に浸漬し、陽極としてのリードフレーム10と白金電極から成る陰極との間に直流電流を流して、洩れ銀24及び銅めっき皮膜16に対して電解剥離を施した。
Figure 0004264338
かかる電解剥離の際に、使用した電解剥離液、電流密度及び処理時間を下記表2に示す。また、電解剥離の結果についても下記表2に併せて示す。表2に示す各水準では、露出している銅めっき皮膜16及び洩れ銀24の残存、部分銀めっき皮膜22の変色及びリードフレーム10を形成する42合金の腐食は認められなかった。
Figure 0004264338
表2から明らかな様に、No.1〜12の水準では、部分銀めっき皮膜22の斑及び光沢変化がなく良好な結果であった。これに対し、No.13の水準では、部分銀めっき皮膜22の斑及び光沢変化が認められた。
表1の電解剥離液5を用いて銅と銀とを所定量処理した後に銅及び銀の剥離速度を測定した。この剥離速度は、予め銅と銀とを等量づつ所定量処理した電解剥離液5に、陽極として浸漬した銅板又は銀板に対し、表2のNo.7の電解剥離条件下で電解剥離を施した後、銅板又は銀板の重量減を測定して得たものである。
電解剥離液5に予め処理する銅と銀との処理量を変更して測定した、銅及び銀の剥離速度についての結果を図3に示す。
図3から明らかな様に、銅及び銀の処理量が増加しても、銅及び銀の処理量がゼロ(建浴直後)における銅及び銀の剥離速度に比較して、銅の剥離速度はやや速くなる傾向にあり、銀の剥離速度はやや低下傾向にあるものの、略同一速度である。
この様に、電解剥離液5では、銅及び銀の処理量が増加しても、建浴直後の電解剥離液5と同程度の銅及び銀の剥離速度を維持でき、電解剥離液5の交換間隔を長くできる。
比較例
表1の電解剥離液9を用いて、実施例2と同様にして、表2のNo.12※の電解剥離条件下での電解剥離における銅及び銀の剥離速度についての結果を図4に示す。
図4から明らかな様に、銅及び銀の処理量がゼロ(建浴直後)における銅及び銀の剥離速度は良好であるものの、銅及び銀の処理量の増加に伴なって銅の剥離速度は急激に低下し、その後は略一定値となる。
かかる現象は、シアン化合物が、銅及び銀の各々と錯体を形成し易いことに起因しているものと考えられる。つまり、シアン化合物を含有する電解剥離液は、当初は、銅のみならず、銀の剥離能力も非常に高いが、電解剥離液中の銀濃度が上昇すると、電解剥離液中の銀イオンは剥離する銅めっき皮膜の銅と置換反応を惹起し、銅の剥離速度を低下させることにあると考えられる。
かかる図4から明らかな様に、建浴直後の電解剥離液9が呈する銅及び銀の剥離速度を維持するには、電解剥離液9を頻繁に交換することを要する。
電解剥離を施す部材としてのリードフレームを説明する部分平面図である。 図1に示すリードフレームに施す部分銀めっき及び洩れ銀について説明する部分断面図である。 本発明に係る電解剥離液について、銅と銀とを所定量処理した電解剥離液の呈する銅及び銀の剥離速度を測定したグラフである。 シアン化合物を添加した電解剥離液について、銅と銀とを所定量処理した電解剥離液の呈する銅及び銀の剥離速度を測定したグラフである。
符号の説明
10 リードフレーム
12 インナーリード
12a ボンディング部
14 ダイパッド
16 銅めっき皮膜
20 インナーリードの先端部
22 部分銀めっき皮膜
24 洩れ銀

Claims (7)

  1. 部材全面に形成した銅めっき皮膜を部分的に覆う銀めっき皮膜から露出する銅めっき皮膜と、前記銀めっき皮膜から銅めっき皮膜上に延出され、前記銀めっき皮膜よりも薄い洩れ銀とを電解剥離によって剥離する銅の電解剥離液が、シアン系化合物が無添加の銅の電解剥離液であって、
    前記電解剥離液には、銅の酸化剤としての銅アンモニア錯体をアンモニア水又はアンモニウム塩と形成する水酸化銅と、銀と反応して錯体を形成するピリジンカルボン酸又はチオシアン酸塩とが含有され、
    且つ前記電解剥離液のpHが9〜12に調整されていることを特徴とする銅の電解剥離液。
  2. 電解剥離液には、リン酸及びその塩、有機酸及びその塩、炭酸塩、炭酸水素塩、アミノカルボン酸及びその塩から成る群から選ばれた少なくとも一種の化合物が添加されている請求項1記載の銅の電解剥離液。
  3. 電解剥離液には、界面活性剤が添加されている請求項1又は請求項2記載の銅の電解剥離液。
  4. 界面活性剤が、ポリオキシエチレン鎖を有する界面活性剤又はフッ素系界面活性剤である請求項3記載の銅の電解剥離液。
  5. 部材が、鉄系合金材から成るリードフレームである請求項1〜4のいずれか一項記載の銅の電解剥離液。
  6. 部材全面に形成した銅めっき皮膜を部分的に覆う銀めっき皮膜から露出する銅めっき皮膜と、前記銀めっき皮膜から銅めっき皮膜上に延出され、前記銀めっき皮膜よりも薄い洩れ銀とを電解剥離によって剥離する際に、
    該電解剥離に用いる電解剥離液として、シアン系化合物が無添加の銅の電解剥離液であって、銅の酸化剤としての銅アンモニア錯体をアンモニア水又はアンモニウム塩と形成する水酸化銅と、銀と反応して錯体を形成するピリジンカルボン酸又はチオシアン酸塩とが添加され、且つpHが9〜12に調整されている銅の電解剥離液を用い、
    前記銅の電解剥離液中に浸漬した前記部材を陽極とし、前記電解剥離液に金属が溶出することのない金属から成る電極を陰極とすることを特徴とする銅の電解剥離方法。
  7. 部材を、鉄系合金材から成るリードフレームとする請求項6記載の銅の電解剥離方法。
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