JP4262038B2 - チューブ被覆ベルト及びその製造方法、並びに加熱定着装置 - Google Patents

チューブ被覆ベルト及びその製造方法、並びに加熱定着装置 Download PDF

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Description

本発明は複写機、プリンター、ファクシミリ等のトナー画像形成装置に用いられる加熱定着装置、チューブ被覆ベルトおよびチューブ被覆ベルトの製造方法に関する。
一般に、電子写真方式に用いられる加熱定着装置では、一対の加熱されたローラとローラ、フィルムとローラ、ベルトとローラといった回転体が圧接されており、未定着のトナー画像を保持した被記録材が、この回転体間に形成された圧接部位に導入されて加熱・溶融され、その後、冷却、固化されて被記録材上に永久画像が形成される。
被記録材上に保持された未定着トナー像が接する回転体は定着部材と称し、その形態に応じて定着ローラ、定着フィルム、定着ベルト等と呼ばれる。これら定着部材は金属または耐熱樹脂等で形成された基材上に耐熱性の弾性体を単層または多層に積層して形成されることが多い。特に定着部材の最外層は表層と呼ばれシリコーンゴムやフッ素ゴム、フッ素樹脂等が用いられる。なかでも表層にフッ素樹脂を用いる場合には、PFAチューブを被覆する例がよく知られている。また、接着層を介してPFAチューブを表層に被覆した構成は定着ローラではよく知られた技術であり多くの提案がなされている。
例えば、ソフト化と連続印刷時の伝熱性の確保を目的として、芯金上に50〜170μmの厚さのシリコーン系接着剤を介して厚みが30〜50μmのフッ素樹脂チューブを被覆した定着ローラが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、接着耐久性アップと高精度化を目的として、弾性層と接着層を具備するPFAチューブ被覆定着ローラであって、厚みが3〜100μmの自己接着性シリコーンゴムからなる接着層を有する定着ローラが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、シリコーン弾性層/接着剤層/フッ素樹脂被覆層の構成を有する弾性ローラにおいて、接着性と厚みの均一性を確保するために、選択された官能基を有する有機ケイ素化合物を含む付加型シリコーン組成物の硬化物からなる厚みが0.1〜0.3mmの接着剤層を有するローラが開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
さらに、フッ素樹脂製チューブ被覆ローラおよびその製造方法が開示されている。(例えば、特許文献4参照。)。
さらに、芯金の上にシリコーンゴム層を形成し、その上に、アクリルもしくはメタクリル官能性シランカップリング剤が添加された自己接着性シリコーンゴムを塗布し、さらにその上にフッ素樹脂チューブを加熱接着する方法が開示されている(例えば、特許文献6参照。)。
近年、画像形成装置の高速化、省エネ化に対応して、種々のベルト定着方式の加熱定着装置が上市、あるいは開発されている。この方式の加熱定着装置に用いられる定着ベルトにおいても数々の提案がなされている。
例えば、予めゴム層を被覆した金属基体ベルトとPFAチューブ間に付加型のシリコーンゴム接着剤を介在させ、次にチューブ外表面から、扱きリングを用いて接着剤を引き伸ばし、接着層の厚みを薄く整えてチューブ被覆定着ベルトを製造する方法が開示されている(例えば、特許文献5、9参照。)。
ベルト定着方式の加熱定着装置は、定着部材がベルト形状でありワイドニップを構成しやすい点、定着部材の低熱容量化が容易なことから高速化・省エネルギー化・小型化に有利であることが知られている。すなわち、未定着のトナー画像を保持した被記録材をニップ部内を通過させ、トナーを加熱・溶融し、その後、冷却、固化して、被記録材上に永久画像を形成するためには、ニップ部内で被記録材およびトナーに十分な熱量が供給されなければならない。そこで、永久画像を形成するために十分な定着部材表面温度とニップ滞留時間が必要となる。また、高速化を達成するには、十分なニップ滞留時間を確保するためにニップ幅を広げる必要がある。
熱ローラ方式の場合ニップ巾を広げるにはローラ外径を大きくする方法がとられるが、装置の大型化に繋がる。これに対し、ベルト定着方式の定着装置においては、定着部材がベルト形状であり、その形状自由度の高さにより容易にワイドニップを確保できる構成とすることができる。つまり、ベルト部材はローラ部材に比べ同一外径に対しニップ巾を広く確保できる特徴を有しており、小径化に有利になっているといえる。
また、シリコーンゴムと表層フッ素樹脂との接着手法については、高温接着性および高温耐久性が求められている。簡便な方法としてシリコーンゴム中にシランカップリング剤を添加してシリコーンゴム自身に自己接着性を持たせる方法がある。
例えば、弾性ローラのシリコーンゴム層の上にフッ素樹脂チューブを接着するために、アクリルもしくはメタクリル官能性シランカップリング剤が添加された自己接着性シリコーンゴムを用いる方法が開示されている(例えば、特許文献6参照。)。
また、シリコーンゴム中に、不飽和基含有シランカップリング剤およびエポキシ基含有シランカップリング剤を併用し、さらにアルミニウム化合物乃至ジルコニウム化合物を添加することでプラスチックとの接着性を向上させる方法が開示示されている(例えば、特許文献7参照。)。
一方、付加型シリコーンゴム接着剤としては、レジン状オルガノポリシロキサンを含む接着剤に金属粒子を含有させて導電性能を制御した接着剤が開示されている(例えば、特許文献8参照。)。
特開平9−127816号公報 特開2001−312169号公報 特公平7−53432号公報 特開2002−36360号公報 特開2002−36361号公報 特許第2922712号明細書 特許第3270489号明細書 特開2002−322363号公報 特開2002−36383号公報
ローラタイプの定着部材は、通常、大きく変形させることなく使用されるため、弾性層と表層との間に接着層を設けた場合においても、接着層は、屈曲等による変形に起因する疲労があまり起こらず十分な接着性を維持するが、ベルトタイプの定着部材では、大きく変形させて用いられるために、弾性層と表層の間に屈曲により大きな応力が生じ、接着耐久性に問題があった。
また、一般に市販されているシリコーンゴム系接着剤は、通常、補強性シリカ等の充填剤が配合されているため粘度が高く、PFAチューブのような樹脂チューブを弾性層に被覆するのに使用すると、作業性が低下するという問題があった。
さらに、小型化・高速化を指向したベルト定着方式の加熱定着装置においては、特に、チューブ被覆定着ベルトに設けられた接着層が、使用時に厳しい繰り返し屈曲変形を受けて疲労しやすく、より高い接着耐久性が要求される。したがって、先に述べたような従来のチューブ被覆弾性ローラの接着技術をそのままPFAチューブ被覆定着ベルトのようなチューブ被覆ベルトに適用することはできない。
また、定着性に関しても問題が生じる懸念があった。すなわち、加熱定着装置の小型化を指向した小径化したチューブ被覆ベルトでは熱供給時間が必然的に短かくなり、熱源から供給される熱を定着部材表面に発現するには遅れが生じる。そのため、二周目、三周目と部材表面温度は低下し、それに伴い記録紙先端と後端とで定着性の低下が顕著となり、例えば記録紙上のグロスの不均一性が生じ、画質上満足できなくなる場合が生じる。したがって、より高い熱応答性が要求される。この課題は高速化を指向した100mm/sを超えるプロセススピードでいっそう顕著になるものである。
先に述べた従来技術の製造法で得られた接着層を介してPFAチューブを被覆した構成の定着ベルトは、接着層の厚みを充分に薄くすることが難しく、加熱定着装置の小型を指向した小径化した定着ベルトには熱応答性が充分でなく適さない。
以上述べたように、従来考案されているチューブ被覆弾性ローラの技術を定着ベルトに適用しただけの定着ベルトでは、省エネルギー化を図り、かつ、加熱定着装置の小型化、高速化に対応した、十分な熱応答性を達成するという点で問題があった。
したがって、本発明の目的は、特にカラー画像等の高画質定着に適した、小型化、高速化を指向した加熱定着装置に適した定着ベルト、定着部材に好適に使用することのできるチューブ被覆ベルトおよびその製造方法、並びに加熱定着装置を提供することにある。
上記目的を達成した本発明は、ベルト状基材と、該ベルト状基材上に設けられたシリコーンゴム弾性層と、該シリコーンゴム弾性層上に接着層を介して接着されている樹脂チューブとを有するチューブ被覆ベルトにおいて、
該接着層が、
(A)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する二種類以上のオルガノポリシロキサンで、少なくとも一種類は一般式
(R3SiO1/2X(SiO4/21.0 (I)
(式中、Rは一価炭化水素基であり、Xは0.65〜1.9の数である)
で表されるレジン状オルガノポリシロキサン、
(B)一分子中にケイ素原子結合水素原子を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン、
(C)白金系化合物、
および
(D)一分子中に、末端不飽和基、末端エポキシ基、ケイ素原子結合水素原子およびケイ素原子結合アルコキシ基からなる群から選ばれる2種類以上の官能基を有する有機ケイ素化合物、
を含む
オルガノポリシロキサン接着剤組成物の硬化物からなる接着層であることを特徴とするチューブ被覆ベルトである。
さらに、上記本発明のチューブ被覆ベルトは、
前記一般式
(R3SiO1/2X(SiO4/21.0 (I)
(式中、Rは一価炭化水素基であり、Xは0.65〜1.9の数である)
で表されるレジン状オルガノポリシロキサンの含有量が、前記(A)成分を100質量部としたとき、30質量部以上、60質量部以下であるのが好ましい。
さらに、上記本発明のチューブ被覆ベルトは、前記オルガノポリシロキサン接着剤組成物が、0.2Pa・s以上、5Pa・s以下の粘度を有するものであるのが好ましい。
さらに、上記本発明のチューブ被覆ベルトは、前記シリコーンゴム弾性層が、前記シリコーンゴム弾性層の厚みをt1(μm)とし、熱伝導率をλ1[W/(m・K)]としたとき、下記の関係式(1)
200(μm・m・K/W)≦t1/λ1≦650(μm・m・K/W) (1)
を満足し、
かつ、前記接着層の厚みt2(μm)が、1μm以上、10μm以下であることが好ましい。
らに、上記本発明のチューブ被覆ベルトは、前記シリコーンゴム弾性層が、下記の関係式(2)
200(μm・m・K/W)≦t1/λ1≦420(μm・m・K/W) (2)
を満たすものが好ましい。
さらに、上記本発明のチューブ被覆ベルトは、前記ベルト状基材が、20〜60μmの厚みを有する金属ベルトであるのが好ましい。
さらに、上記本発明のチューブ被覆ベルトは、前記樹脂チューブの厚みt3(μm)が、10μm以上、30μm以下であり、かつ、前記シリコーンゴム弾性層の厚みt1(μm)が、200μm以上であることが好ましい。
さらに、上記本発明のチューブ被覆ベルトは、前記ベルト状基材が、ニッケル電鋳ベルトであるのが好ましい。
さらに、上記本発明のチューブ被覆ベルトは、前記樹脂チューブが、PFAチューブであるのが好ましい。
また、上記目的を達成した本発明は、上記本発明のチューブ被覆ベルトを使用することを特徴とする加熱定着装置である。
さらに、上記本発明の加熱定着装置は、前記加熱定着装置が、プロセススピード100mm/sを超える加熱定着装置であって、かつ、前記チューブ被覆ベルトが、該チューブ被覆ベルトが形成するニップ幅の5倍以下の外径を有するものであるのが好ましい。
さらに本発明は、上記チューブ被覆ベルトの製造方法であって、
ベルト基材上に形成したシリコーンゴム弾性層の表面にオルガノポリシロキサン接着剤組成物を塗工し、その上を樹脂チューブで被覆し、該オルガノポリシロキサン接着剤組成物を硬化して接着層を形成する工程を有し、
該該オルガノポリシロキサン接着剤組成物は、
(A)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する二種類以上のオルガノポリシロキサンで、少なくとも一種類は一般式
(R 3 SiO 1/2 X (SiO 4/2 1.0 (I)
(式中、Rは一価炭化水素基であり、Xは0.65〜1.9の数である)で表されるレジン状オルガノポリシロキサン、
(B)一分子中にケイ素原子結合水素原子を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン、
(C)白金系化合物、
および
(D)一分子中に、末端不飽和基、末端エポキシ基、ケイ素原子結合水素原子およびケイ素原子結合アルコキシ基からなる群から選ばれる2種類以上の官能基を有する有機ケイ素化合物、を含むことを特徴とするチューブ被覆ベルトの製造方法である。
さらに、前記一般式
(R 3 SiO 1/2 X (SiO 4/2 1.0 (I)
(式中、Rは一価炭化水素基であり、Xは0.65〜1.9の数である)で表されるレジン状オルガノポリシロキサンの含有量が、前記(A)成分を100質量部としたとき、30質量部以上、60質量部以下であることが好ましい。
さらに、前記オルガノポリシロキサン接着剤組成物が、0.2Pa・s以上、5Pa・s以下の粘度を有することが好ましい。
さらに、前記(D)の有機ケイ素化合物が、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、および下記式で表されるオルガノペンタシロキサンから選ばれる少なくとも1つであることが好ましい:
ViMe 2 SiO(Me 2 SiO) 3 Si(Ome) 3
(上記式中、Viはビニル基、Meはメチル基を表す)。
さらに、前記樹脂チューブが、PFAチューブであることが好ましい。
本発明によれば、ベルト方式の定着装置に用いられる定着ベルトにおいてシリコーンゴム層とフッ素樹脂チューブのような樹脂チューブを挿入・接着させる際に加工性が良い粘度を確保しつつも高温下での定着装置の空運転テストや通紙耐久テストにおいて充分な接着耐久性を持つ接着層を形成することのできるオルガノポリシロキサン接着剤組成物を提供することが可能となる。
また、チューブ被覆ベルトの熱応答性の向上、接着耐久性の向上により、熱供給遅れに起因する記録紙先端、後端でのグロス差を押え、小型化、高速化を指向した加熱定着装置に適した定着ベルトおよび加熱定着装置を提供することができる。
次に、本発明の実施の形態について説明する。
まず、本発明のチューブ被覆ベルトについて説明する。本発明のチューブ被覆ベルトは、ベルト状基材の外面上にシリコーンゴム弾性層を有し、このシリコーンゴム弾性層上に接着層を介して樹脂チューブを有するチューブ被覆ベルトである。
図1に本発明の一実施形態のチューブ被覆ベルトの一例の層構成模式図を示す。本発明のチューブ被覆ベルト10は、基層となるベルト状基材1と、その外面に積層したシリコーンゴム弾性層2と、接着層3を介してシリコーンゴム弾性層2に被覆された樹脂チューブ層4、さらに、所望の場合には、ベルト状基材1の内面に積層した摺動層5を含む複合構造を有する。
本発明のチューブ被覆ベルト10において、摺動層5が内面側(ベルトガイド面側)であり、樹脂チューブ層4が外面側(加圧ローラ面側)である。ベルト状基材1とシリコーンゴム弾性層2との間、またはベルト状基材1と摺動層5との間には、接着のためにプライマー層(不図示)を設けてもよい。プライマー層はシリコーン系、エポキシ系、ポリアミドイミド系等の公知のものを使用すればよく、その厚さは、通常、1〜10μm程度とすればよい。
チューブ被覆ベルトの寸法はとくに限定されず、使用目的に応じて適宜定めればよい。例えば、加熱定着装置に使用する場合、チューブ被覆ベルトと加圧部材とが接触して形成するニップ部の幅の5倍以上の外径を有するチューブ被覆ベルトとするのが好ましい。
本発明のチューブ被覆ベルトは、例えば、次のようにして製造することができる。先ず、ベルト状基材1の外面上に予めプライマーを均一に塗布して、乾燥し、硬化後所定の物性を示すように配合されたシリコーンゴム原料組成物をこのプライマー層の上に、硬化後所定の厚みになるように塗布し、これを加熱硬化してシリコーンゴム弾性層2を形成する。
シリコーンゴム弾性層2の形成は、パイプ金型を用いたトランスファー成型、コーティングによる成型、ディップによる成型、スプレーによる塗布成型を用いてもよく、表面平滑性が得られれば特に限定するものではない。
また、シリコーンゴム弾性層2をコーティング法、ディップ法、スプレー法等の塗布成形方法を用いて形成する場合、液状シリコーンゴム材料等のシリコーンゴム原料をそのまま使用してもよいし、あるいは、上記原料をトルエン、キシレン等の溶剤を用いてシリコーンゴム材料を液状化して用いてもよい。
次に上記シリコーンゴム弾性層2の上に、予め内面を脱フッ素化した所定の厚みを有し、上記シリコーンゴム弾性層を形成したベルト基材の外径と略同等の内径を有する樹脂チューブ4を被覆する。被覆する際に同時に接着層3を形成するためのオルガノポリシロキサン接着剤組成物を介在させる。すなわち、シリコーンゴム弾性層2の上に接着層3を形成するためのオルガノポリシロキサン接着剤組成物を塗布した後、前記樹脂チューブの一端部を保持してシリコーンゴム弾性層を形成したベルトへの樹脂チューブ被覆方向の被覆開始側より接着層3を形成するためのオルガノポリシロキサン接着剤組成物を供給しつつ、この接着剤組成物の潤滑作用を利用して被覆する。この際、この接着層3を形成するためのオルガノポリシロキサン接着剤組成物の粘度が所定の範囲にある場合には作業性がよく、その後樹脂チューブ表面を扱くことによってこの接着層3を形成するためのオルガノポリシロキサン接着剤組成物の厚みを容易に調整することができ、接着層3を形成するためのオルガノポリシロキサン接着剤組成物の厚みを薄く仕上げることが容易となる。
このようにして樹脂チューブで被覆した後、加熱硬化して、オルガノポリシロキサン接着剤組成物の硬化物からなる接着層3を形成して、本発明の樹脂チューブを得ることができる。
本発明のチューブ被覆ベルトのベルト状基材内面側には、必要に応じて、摺動層5を設けることができる。摺動層5はシリコーンゴム弾性層を形成する前に設けてもよいし、樹脂チューブをシリコーンゴム弾性層の外面に被覆した後に設けてもよい。
次に、本発明についてさらに詳しく説明する。
<基層(ベルト状基材)>
本発明のチューブ被覆ベルトは、ベルト状基材1を基層とする。ベルト状基材1は、その内部に設けられた加熱源からの熱エネルギをシリコーンゴム弾性層2に伝達可能な高熱伝導性と定着ベルトとしての可とう性を保有する必要がある。
具体的には、ベルト状基材は、加熱定着装置等による加熱手段に応じて、ポリイミドなどを主成分とする耐熱性樹脂やニッケル、SUS、アルミニウム等の金属およびそれらの合金等からなるものを用いることができる。中でも電鋳法によって得られたニッケル電鋳ベルトの寸法精度は高いことが知られており、定着ベルトのベルト状基材に好適である。
ニッケル電鋳ベルトは、例えば、SUS等の円柱状母型を電鋳浴に浸漬させ、母型表面に電鋳プロセスにより成長させて製造することができる。
熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させるためには、ベルト状基材1は、通常100μm以下の厚みを有することが好ましく、60μm以下とするのがより好ましく、また、通常20μm以上の厚みとするのが好ましい。ベルト状基材の厚みを20μm以上とするとチューブ被覆ベルトとしての機械的強度が良好となり、100μm以下とするとチューブ被覆ベルトとして十分な可とう性を有し好ましい。
<シリコーンゴム弾性層>
本発明において、シリコーンゴム弾性層2は、ニップ部において被記録材上に保持されたトナー画像を覆ってトナー画像への熱の伝達を確実にするとともに、ベルト状基材の復元力を補って回転・屈曲による疲労を緩和する。また、シリコーンゴム弾性層2は、チューブ被覆ベルト表面の未定着トナー画像表面への追従性を増し、熱を効率よくトナー画像へ伝達させる。特に、未定着トナーののり量が多いカラー画像で良好な加熱定着画像を得るには、シリコーンゴム弾性層2は必須の構成である。
シリコーンゴム弾性層2の厚みt1は、良好な定着画像品質を得るために適度な柔軟性が必要であるところから、例えば、シリコーンゴム弾性層2上に樹脂チューブとしてPFAチューブを用いて樹脂層が設けられる場合、通常100μm以上とするのが好ましく、200μm以上とするのがより好ましく、通常500μm以下とするのが好ましい。シリコーンゴム弾性層の厚みt1を100μm以上とすると、チューブ被覆ベルトの見かけの表面硬度が低くなりチューブ被覆ベルト表面の柔軟性に優れる。また、500μm以下とすると、チューブ被覆ベルトの熱容量を小さくすることができ、省エネルギ、ウォームアップの短縮化を指向した加熱定着装置用の定着べルトに適するものとなる。
カラー画像を印刷する場合、チューブ被覆ベルト表面でトナーを包み込むように接触させることで良好なカラー定着画像が得られることが知られている(いわゆる包み込み効果)。特に写真画像等では被記録材P上で大きな面積に渡ってベタ画像が形成されることがある。この場合、被記録材の凹凸またはトナー層の凹凸にチューブ被覆ベルトの加熱面(樹脂チューブ層4)が追従できないと加熱ムラが発生し、伝熱量が多い部分と少ない部分とで画像に光沢差(伝熱量が多い部分は光沢度が高くなり、伝熱量が少ない部分では光沢度が低くなる)が発生し、光沢の不均一による画像不良が発生する。また、シリコーンゴム弾性層2があまりに薄いと、被記録材の凹凸またはトナー層の凹凸に追従しきれず画像光沢ムラが発生し画像不良となることがある。また、シリコーンゴム弾性層2があまりに厚いと、シリコーンゴム弾性層の熱抵抗が大きくなりクイックスタートを実現するのが難しくなることがある。
シリコーンゴム弾性層2の硬度(JIS−A)は、被記録材またはトナー画像の凹凸に十分追従し良好な定着画像品質を得るために、70゜以下とするのが好ましい。
また、シリコーンゴム弾性層2の厚みをt1(μm)とし、シリコーンゴム弾性層の熱伝導率をλ1(W/m・K)としたとき、本発明におけるシリコーンゴム弾性層は次の関係式(1)を満足するものが好ましい。
200(μm・m・K/W)≦t1/λ1≦650(μm・m・K/W) (1)
さらに、本発明におけるシリコーンゴム弾性層は、より好ましくは次の関係式(2)を満足する。
200(μm・m・K/W)≦t1/λ1≦420(μm・m・K/W) (2)
一般的に、熱伝導率の高いシリコーンゴム弾性層の硬度は高く、t1/λ1の値を200(μm・m・K/W)以上とすると、シリコーンゴム弾性層2の硬度が低くなり、シリコーンゴム弾性層2の表面柔軟性が向上し、画質が向上する。一方、シリコーンゴム弾性層2のt1/λ1の値を650(μm・m・K/W)以下とすると、弾性層の熱抵抗が小さく、接着層への熱エネルギの供給量を十分なものとすることができる。
シリコーンゴム弾性層2が上記の関係式(1)または(2)を満足するようにするには、シリコーンゴム弾性層2の熱伝導率λ1を通常0.4(W/m・K)以上とするのが好ましく、0.6(W/m・K)以上とするのがより好ましい。一方、シリコーンゴム弾性層2の熱伝導率λ1は、通常2.5(W/m・K)以下とするのが好ましく、2.0(W/m・K)以下とするのがより好ましい。
シリコーンゴム弾性層2の熱伝導率λ1があまりに小さい場合には、熱抵抗が大きくなってチューブ被覆ベルトの表層における温度上昇が遅くなることがある。一方、シリコーンゴム弾性層2の熱伝導率λ1があまりに大きい場合には、硬度が高くなったり圧縮永久歪みが悪化したりすることがある。
シリコーンゴム弾性層2の熱伝導率λ1は、石英、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等の熱伝導付与剤を配合することによって調整することができる。
シリコーンゴム弾性層2を形成するのに用いることのできるシリコーンゴム原料としては、例えば、付加型シリコーンゴム、DY35-561A/B(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製;商品名)、KE109A・B(信越化学工業株式会社製;商品名)、過酸化物硬化型シリコーンゴムDY32-903U(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製;商品名)等を挙げることができる。
これらのシリコーンゴム原料に添加することのできる熱伝導付与剤の量は特に限定されず、t1/λ1の値が上記関係式(1)または(2)を満足する量を加えるのが好ましく、例えば、上記熱伝導付与剤は、シリコーンゴム原料100質量部に対し、通常50〜350質量部添加すればよい。熱伝導付与剤の混合方法は特に限定されず、公知の方法を用いて混合すればよい。
なお、必要に応じて、上記シリコーンゴム弾性体層には、乾式シリカ、湿式シリカ等の補強性充填材、炭酸カルシウム、石英紛、珪酸ジルコニウム、クレー(珪酸アルミニウム)、タルク(含水珪酸マグネシウム)、アルミナ(酸化アルミニウム)、ベンガラ(酸化鉄)等の添加剤を含有させてもよい。
シリコーンゴム弾性層は、シリコーンゴム原料と所望の添加剤等とを混合して得たシリコーンゴム原料組成物を、公知の方法、例えば、ブレードコート法、リングコート法等の方法によってベルト状基材1上に均一な厚みでコートし、加熱硬化する方法、シリコーンゴム原料組成物を成形型に注入し硬化する方法;シリコーンゴム原料組成物を押出成形した後に硬化する方法;シリコーンゴム原料組成物を射出成形した後に硬化する方法等の方法によって形成すればよい。シリコーンゴム原料組成物の、コート条件、注入条件および成形条件等ならびに硬化条件等は、とくに限定されず、使用したシリコーンゴム原料組成物に適した条件とすればよい。
<オルガノポリシロキサン接着剤組成物、接着層>
本発明において、接着層は、オルガノポリシロキサン接着剤組成物の硬化物からなる接着層であることが好ましく、特定のオルガノポリシロキサン成分を含むオルガノポリシロキサン接着剤組成物の硬化物からなる接着層であることがより好ましい。
接着層の形成に特定のオルガノポリシロキサン成分を含むオルガノポリシロキサン接着剤組成物を用いると、作業性および形成された接着層が耐久性に優れたものとなる点から好ましい。
オルガノポリシロキサン接着剤組成物には、付加反応型、縮合反応型、過酸化物反応型等があるが、本発明においては、反応時に副生成物のない付加反応型のオルガノポリシロキサン接着剤組成物が適している。
付加反応型のオルガノポリシロキサン接着剤組成物は、一般的に(イ)アルケニル基を含有するジオルガノポリシロキサンと、(ロ)オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、(ハ)白金系触媒と、接着成分である(ニ)エポキシ基、アルコキシ基等の官能基を一分子中に有する有機ケイ素化合物を含有することが知られている。
本発明の一つにおいては、接着層が、(A)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する二種類以上のオルガノポリシロキサンで、少なくとも一種類は一般式
(R3SiO1/2)X(SiO4/2)1.0 (I)
(式中、Rは一価炭化水素基であり、Xは0.65〜1.9の数である)
で表されるレジン状オルガノポリシロキサン、
(B)一分子中にケイ素原子結合水素原子を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン、
(C)白金系化合物、
および、
(D)一分子中に、末端不飽和基、末端エポキシ基、ケイ素原子結合水素原子およびケイ素原子結合アルコキシ基からなる群から選ばれる2種類以上の官能基を有する有機ケイ素化合物、
を含むオルガノポリシロキサン接着剤組成物の硬化物からなる接着層であることを特徴とし、上記特定のオルガノポリシロキサン成分を含むオルガノポリシロキサン接着剤組成物を用いて接着層を形成する。
上記(A)成分は、一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する二種類以上のオルガノポリシロキサンであり、これらのオルガノポリシロキサンのうちの少なくとも一種類は、上記一般式(I)で表されるレジン状オルガノポリシロキサンである。
(A)成分が有する前記アルケニル基の具体例としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基が挙げられる。(A)成分は、一分子中に、同一のアルケニル基を含んだものであっても、異なるアルケニル基を含んだものであってもよい。(A)成分としては、50〜3,000Pa・sの粘度(25℃)を有するものを用いるのが好ましい。
本発明に使用する、上記一般式(I)で表されるレジン状オルガノポリシロキサン以外の、(A)成分である一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンの具体例としては、例えば、直鎖状、分岐状または環状の一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンを挙げることができるが、直鎖状または分岐状のジメチルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサンが好適に用いられる。特にオルガノポリシロキサン接着剤組成物の粘度調整の行いやすさから、直鎖状のジメチルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサンが好ましい。なお、上記一般式(I)で表されるレジン状オルガノポリシロキサン以外の(A)成分である一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンは、前記特許文献8等に開示された方法で製造することができる。
上記一般式(I)
(R3SiO1/2)X(SiO4/2)1.0 (I)
(式中、Rは一価炭化水素基であり、Xは0.65〜1.9の数である)
で表されるレジン状オルガノポリシロキサン((A’)成分と表すことがある)は、得られる接着層の機械的強度、接着強度を向上させるための成分である。
一般的には、オルガノポリシロキサン接着剤組成物を用いて形成した接着層の強度を向上させるために補強性シリカ等の補強充填材を配合する手法がとられることがあるが、このような方法は、本発明におけるオルガノポリシロキサン接着剤組成物の粘度を上げるため、本発明の目的には適さない。
本発明においては上記レジン状オルガノポリシロキサンを配合することにより、オルガノポリシロキサン組成物の粘度を上げることなく接着層の強度を向上させることができる。
上記一般式(I)において、Rは一価炭化水素基であり、Rの具体例として、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等の脂肪族ハロゲン化炭化水素基を挙げることができる。Rの内少なくとも1個がアルケニル基であることが好ましい。
また、上記一般式(I)においてXは0.65〜1.9である。Xが0.65以上の(A’)成分を配合すると、得られる接着層の機械的強度が向上し、また、Xが1.9以下のレジン状オルガノポリシロキサンを(A’)成分とするとレジン状オルガノポリシロキサンの製造が容易となり、経済的に有利となる。
Xの値は、上記レジン状オルガノポリシロキサンにおけるSiO4/2単位(Q単位と表すことがある)に対するR3SiO1/2単位(M単位と表すことがある)のモル比として29Si核磁気共鳴(29Si−NMR)分光分析法により求めることができる。
また、上記一般式(I)で表されるレジン状オルガノポリシロキサンは、本発明の目的を損なわない限り、上記成分中の任意のシロキサン単位として、一般式:(R2SiO2/2)(式中、Rは上記と同じである。)で表されるシロキサン単位および一般式:(RSiO 3/2)(式中、Rは上記と同じである。)で表されるシロキサン単位を一部有することができる。
本発明に使用することのできる、(A')成分の具体例としては、例えば、
CH2=CH(CH3)2SiO1/2単位、(CH3)3SiO1/2単位、およびSiO4/2単位からなり、SiO4/2単位に対するCH2=CH(CH3)2SiO1/2単位と(CH3)3SiO1/2単位の合計量のモル比が1.8であり、25℃で0.21Pa・sの粘度を有し、15モル%(5.6質量%)のビニル基を含むレジン状オルガノポリシロキサン、CH2=CH(CH3)2SiO1/2単位、(CH33SiO1/2単位、およびSiO4/2単位からなり、SiO4/2単位に対するCH2=CH(CH3)2SiO1/2単位と(CH33SiO1/2単位の合計量のモル比が0.7であり、50Pa・sの粘度を有し、15モル%(5.6質量%)のビニル基を含むレジン状オルガノポリシロキサンを挙げることができる。
(A’)成分は、0.2〜50Pa・sの粘度(25℃)を有するものを用いるのが好ましい。なお、(A’)成分は、前記特許文献8等に開示された方法で製造することができる。
上記(A’)成分の含有量は、(A)成分を100質量部としたとき、30質量部以上、60質量部以下とするのが好ましい。上記(A’)成分の含有量を30質量部以上とすると接着層の強度が向上し、60質量部以下とすると接着層の接着耐久性が向上する。
本発明に使用する(B)成分は、一分子中にケイ素原子結合水素原子を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサンである。
本発明に使用することのできる(B)成分の具体例としては、例えば、H(CH3)2SiO1/2単位、(CH3)3SiO1/2単位、およびSiO4/2単位からなり、1.0質量%のケイ素結合水素原子を含み、0.024Pa・sの粘度を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン等を挙げることができる。
(B)成分は、0.02〜0.03Pa・sの粘度(25℃)を有するものを用いるのが好ましい。なお、(B)成分は、前記特許文献8等に開示された方法で製造することができる。
上記(B)成分は、(A)成分を100質量部としたとき、20質量部以上、30質量部以下含有するのが好ましい。上記(B)成分の含有量を20質量部以上とすると硬化物の強度が向上し、30質量部以下とすると加工性が向上する。
本発明に使用する(C)成分は、白金系化合物であり、具体的には、例えば、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、塩化白金酸とオレフィンとの錯体、塩化白金酸とビニルシロキサンとの錯体、白金担持シリカ、白金担持活性炭等の白金系化合物を使用することができる。(C)成分は、2−エチルヘキシルアルコール等の溶媒に溶解して用いてもよい。
(C)成分は、(A)成分を100質量部としたとき、通常0.005〜0.01質量部用いるのが好ましい。(C)成分の含有量を0.005質量部以上とすると硬化性が向上し、0.01質量部以下とすると作業性が向上する。
本発明に使用する(D)成分は、一分子中に、末端不飽和基、末端エポキシ基、ケイ素原子結合水素原子およびケイ素原子結合アルコキシ基からなる群から選ばれる2種類以上の官能基を有する有機ケイ素化合物であり、接着性を付与する成分である。
本発明で使用することのできる(D)成分の具体例としては、例えば、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ViMe2SiO(Me2SiO)3Si(OMe)3(式中、Viはビニル基を、Meはメチル基を表す)により表されるオルガノペンタシロキサン、等を挙げることができる。
(D)成分は、(A)成分を100質量部としたとき、一般的には10〜20質量部用いるのが好ましい。(D)成分の含有量を10質量部以上とすると接着性が向上し、20質量部以下とすると作業性が向上する。
本発明に使用するオルガノポリシロキサン接着剤組成物は、上記成分およびその他の所望の添加物を回分的にまたは連続的に混練して製造することができる。製造方法は特に限定されず、例えば、公知の製造方法のなかから、適した方法を選択し、これにより製造することもできる。
本発明に使用するオルガノポリシロキサン接着剤組成物は、0.2〜5Pa・sの粘度を有するものが好ましい。粘度を0.2Pa・s以上とすると、樹脂チューブを被覆する際に優れた潤滑効果を示し作業性が向上する。また、粘度を5Pa・s以下とすると接着層を薄く仕上げることが容易となる。
本発明における接着層の厚みt2は、1μm以上、10μm以下であるのが好ましく、3〜8μmの範囲とするのがより好ましい。接着層の厚みを1μm以上とすると、接着層を均一に形成するのが容易となり作業性が向上する。また厚みの均一性が向上し、十分な接着力を維持することができる。これにより、画像乱れの発生も防ぐことができる。
また、接着層の厚みを10μm以下とすると、本発明のチューブ被覆ベルトを加熱定着装置に組み込み、定着ベルトとして使用した場合等において、内面側に設置されたヒータや電磁誘導加熱によりベルト状基材の金属層で発生させた熱を、内側から表層側へ速やかに供給することができる。これにより、定着装置の起動時間を短くすることができる。また、チューブ被覆ベルトのシリコーンゴム弾性層から受給した熱エネルギの表面層(PFAチューブ層)への伝達に遅れを生じることがなく、これにより表面温度が速やかに回復される。このため加熱定着装置のニップ部内を被記録材が通過する際、チューブ被覆ベルトの表面温度が、二周目、三周目においても低下することがない。これにより、被記録材の先端部と後端部とで定着性の低下が起こることもなくなり、例えば、被記録材上のグロスの均一性が向上する。
<樹脂チューブ、樹脂チューブ層>
樹脂チューブ4としては、例えば、PFAチューブ、FEPチューブ、EPEチューブを挙げることができる。これらの樹脂チューブのなかではPFAチューブが好ましい。
PFAチューブを使用する場合には、内面を脱フッ素化した熱収縮性のPFAチューブを用いるのが好ましい。内面を脱フッ素化したPFAチューブを用いると、接着性を向上することができる。内面を脱フッ素化する手法としては、化学的的処理法として、金属ナトリウムとナフタリンの錯体のTHF溶液、金属ナトリウムのアンモニウム溶液等を処理剤として用いるアルカリ金属ナトリウム法等が挙げられる。また、物理的手法としてはグロー放電、コロナ放電、電子線を利用した方法等が挙げられる。
樹脂チューブは、シリコーンゴム弾性層付きベルト状基材の外径に比べて-10%〜+10%の内径を有するものが好ましい。内径が小さすぎる場合、ベルト状基材に樹脂チューブを被覆するときに、樹脂チューブに裂けが発生したり、塑性変形により均一な表面が得られなくなる場合がある。一方、内径が大きすぎる場合、接着剤組成物を硬化した後に表層の表面に皺やうねりが発生し画像を乱すことがある。
樹脂チューブ厚みt3は、30μm以下とするのが好ましい。樹脂チューブの厚みを30μm以下とするとその剛性がシリコーンゴム弾性層の弾力性を定着ベルト表面に反映し、充分な柔軟性を確保することができる。また、樹脂チューブの厚みは10μm以上とするのが好ましい。樹脂チューブの厚みを10μm以上とすると作業性が向上し好ましい。
<摺動層>
摺動層5は、本発明の必須の構成要件ではないが、定着装置の構成またはチューブ被覆ベルトの構成によっては、定着装置を作動させる際の駆動トルクの低減を図る上で、摺動層5が形成されていることが好ましい。
摺動層5は、ベルト状基材の内面側に設けられる。摺動層5を設けると、チューブ被覆ベルトの熱容量を大きくしすぎることなく、ベルト状基材1に発生させた熱がチューブ被覆ベルトの内側に向かわないように断熱することができるので、摺動層5がない場合と比較して被記録材側への熱供給効率が向上し、消費電力を抑えることができる。また立ち上がり時間の短縮を図ることもできる。
摺動層5の材質は、特に限定されず、高耐熱性で強度が高く、表面を滑らかにできるものを選べばよい。摺動層5は、ポリイミド樹脂等で構成するのが好ましい。
なお、必要に応じて、摺動層には、摺動剤を含有させることができる。摺動剤としては、フッ素樹脂粉末、グラファイト、二硫化モリブデン等を用いることができる。
摺動層5の厚さは、通常5μm以上とするのが好ましく、10μm以上とするのがより好ましく、通常100μm以下とするのが好ましく、60μm以下とするのがより好ましい。摺動層5があまりに薄いと耐久性が不足することがある。一方摺動層5があまりに厚いとチューブ被覆ベルトの熱容量が大きくなり、立ち上がり時間が長くなることがある。
摺動層5は、公知の方法、例えば、液状の材料をベルト状基材の内面にコートし、乾燥し、硬化等して形成してもよいし、あるいは、予めチューブ化したものをベルト状基材に貼りつけて形成してもよい。
<加熱定着装置>
本発明の加熱定着装置は、本発明のチューブ被覆ベルトを使用することを特徴とし、特に、加熱定着装置が、プロセススピード100mm/sを超える加熱定着装置であって、かつ、用いるチューブ被覆ベルトの外径が、形成されるニップ幅の5倍以下であるチューブ被覆ベルトを使用したものが好ましい。
ベルト定着方式の加熱定着装置において定着ベルトは、ニップ部またはニップ部以外で熱受給し、ニップ部でトナー・被記録材に熱供給を行う。このような方式の加熱定着装置においては、最低定着レベルを満足するためには、必要最低限の熱供給時間、すなわち被記録材のニップ内滞留時間を必要とする。カラートナー画像を定着するにはおよそ50msecを超えるニップ内滞留時間を確保する必要がある。高速化を指向した加熱定着装置ではそのプロセススピードに応じた広いニップ巾を確保した構成にしなくてはならない。したがって、加熱定着装置の小型化を指向した小径化した定着ベルトでは熱供給時間が必然的に短くなる。プロセススピードが100mm/secを超える高速化を指向した加熱定着装置において、定着ベルトの外径をニップ巾の5倍以下として加熱定着装置の小型化を指向した加熱定着装置においても、本発明のチューブ被覆ベルトを定着ベルトとして搭載すれば、十分な熱応答性を有しているため、熱源から供給された熱を部材表面に供給する際の遅れがなく、二周目、三周目においても部材表面温度が低下しない。本発明のチューブ被覆ベルトにより、被記録材の先端と後端とで定着性の低下がなく、例えば、被記録材上のグロスの均一性等の高い、画質に優れた加熱定着装置が可能となる。
次に、本発明の加熱定着装置の実施の形態について説明する。
<加熱定着装置1>
本発明のチューブ被覆ベルトは次に説明するヒーター加熱方式の加熱定着装置に搭載することができる。
図2は本発明の一実施形態の加熱定着装置の横断面を示す模式図である。加熱定着装置200は、加熱体としてセラミックヒータを用いたベルト加熱方式の加熱定着装置である。定着ベルト210は、上記本発明のチューブ被覆ベルトを定着ベルトとしたものである。定着ベルトは、装置のため小径のもの、具体的にはφ35mm以下のものが選ばれる。
ベルトガイド216は、耐熱性・断熱性のベルトガイドである。加熱体のセラミックヒータ212は、ベルトガイド216の下面のほぼ中央部にガイド長手に沿って形成具備させた溝部に嵌入して固定されている。そして、円筒状もしくはエンドレス状の定着ベルト210は、ベルトガイド216にルーズに外嵌されている。
加圧用剛性ステイ222は、ベルトガイド216の内側に挿通されている。
加圧部材230は、本実施形態においては、弾性層を有する加圧ローラである。この加圧部材230は、芯金230aの外周部にシリコーンゴム等の弾性層230bを設けてなるもので、芯金230aの両端部を加熱定着装置の不図示の手前側と奥側のシャーシー側板との間に回転自由に軸受け保持されて配設されている。セラミックヒータ212の下面に配設した摺動板240の下面と加圧ローラ230の上面とが定着ベルト210を挟んで圧接され所定幅のニップ部Nが形成される。
プリントスタート信号に基づいて加圧ローラ230の回転が開始され、またセラミックヒータ212のヒートアップが開始される。加圧ローラ230の回転による定着ベルト210の回転周速度が定常化し、セラミックヒータ212の温度が所定温度に立ち上がった状態において、ニップ部Nの定着ベルト210と加圧ローラ230との間に被加熱材としてのトナー画像tを担持させた被記録材Pがトナー画像担持面側を定着ベルト210側にして導入される。そして、被記録材Pはニップ部Nにおいて定着ベルト210を介してセラミックヒータ212の下面に密着し、定着ベルト210と一緒にニップ部Nを移動通過していく。その移動通過過程において、セラミックヒータ212の熱が定着ベルト210を介して被記録材Pに付与され、トナー画像tが被記録材P面に加熱定着される。ニップ部Nを通過した被記録材Pは定着ベルト210の外面から分離して搬送される。
加熱体としてのセラミックヒータ212は、定着ベルト210および被記録材Pの移動方向に直交する方向を長手とする低熱容量の横長の線状加熱体である。チッ化アルミニウム等でできたヒータ基板212aと、このヒータ基板212aの表面にその長手に沿って設けた発熱層212b、例えばAg/Pd(銀/パラジウム)等の電気抵抗材料を約10μm、幅1〜5mmにスクリーン印刷等により塗工して設けた発熱層212bとを基本構成とするものである。さらにその上ガラスやフッ素樹脂等の保護層に設けたものであってもよい。セラミックヒータはこのようなものに限定されるわけではない。
定着ベルト210と接触するニップ部Nには、このセラミックヒータ212の摺動板240の面と定着ベルト210の内面が相互接触摺動する。ニップ巾は記録紙のニップ滞留時間を確保するため、プロセススピードに対応して変更される。100mm/s以上のプロセススピードに対してニップ巾は5mm以上に設定する必要がある。
次に、本発明の、他の加熱定着装置の実施の形態について説明する。
<加熱定着装置2>
図3は、本発明の他の実施形態の加熱定着装置の横断面を示す模式図である。加熱定着装置300は、電磁誘導加熱方式の加熱定着装置であり、定着ベルト310は前述の本発明チューブ被覆ベルトを定着ベルトとしたのものである。定着ベルトは装置のため小径のもの、具体的にはφ35mm以下のものが選ばれる。
磁場発生手段は、磁性コア317および励磁コイル318からなる。磁性コア317は高透磁率の部材であり、フェライトやパーマロイ等といったトランスのコアに用いられる材料が好ましく、特に100kHz以上でも損失の少ないフェライトを用いることが好ましい。
磁場発生手段と定着ベルト310との間には絶縁部材のベルトガイド部材319が配設されている。ベルトガイド部材319の材質としては絶縁性に優れ、耐熱性がよいものがよい。磁性コア317に導かれた交番磁束は、定着ベルト310のニッケル電鋳ベルトからなるベルト状基材層1(電磁誘導発熱層)に渦電流を発生させる。この渦電流はベルト状基材層1の固有抵抗によってベルト状基材層1にジュール熱(渦電流損)を発生させる。ここでの発熱量Qはベルト基材層1を通る磁束の密度によって決まる。
図3の温度センサ326は定着ベルト310の温度を検知するサーミスタ等であり、本実施形態においては温度センサ326で測定した定着ベルト310の温度情報をもとにニップ部Nの温度を制御するようにしている。
加圧部材としての加圧ローラ330は、芯金330aと、この芯金の外周部に同心一体に円筒状に形成したシリコーンゴム、フッ素ゴム、フッ素樹脂等の耐熱性の弾性層330bとで構成されており、芯金330aの両端部を装置の不図示の手前側と奥側のシャーシ側板との間に回転自由に軸受け保持させて配設してある。
加圧用剛性ステイ322の両端部と装置シャーシ側のバネ受け部材(不図示)との間にそれぞれ加圧バネ(不図示)を縮設することで、加圧用構成ステイ322に押し下げ力を作用させている。これにより、ベルトガイド部材319の下面に配設した摺動板340の下面と加圧ローラ330の上面とが定着ベルト310を挟んで圧接されて所定幅のニップ部Nが形成される。
被記録材Pはニップ部Nにおいて定着ベルト310の外面に密着し、定着ベルト310と一緒にニップ部Nを移動通過していく。この移動通過過程において、定着ベルト310の電磁誘導発熱によって加熱されてトナー画像tが被記録材P面に加熱定着される。ニップ巾は被記録材のニップ滞留時間を確保するため、プロセススピードに対応して変更される。100mm/s以上のプロセススピードに対してニップ巾は5mm以上に設定する必要がある。被記録材Pはニップ部Nを通過すると、定着ベルト310の外面から分離して排出搬送される。被記録材P上の加熱定着トナー画像はニップ部Nを通過後、冷却されて永久固着像となる。
本実施形態では定着装置にオフセット防止のためのオイル塗布機構を設けていないが、低軟化物質を含有させていないトナーを使用した場合にはオイル塗布機構を設けてもよい。また、低軟化物質を含有させたトナーを使用した場合においてもオイル塗布や冷却分離をおこなってもよい。
また、加圧部材330は加圧ローラに限らず、回動フィルム型等他の形態の部材とすることもできる。また、加圧部材330側からも被記録材に熱エネルギーを供給する構成とし、加圧部材330側に電磁誘導加熱等の発熱手段を設けて所定の温度に加熱・温調することもできる。
以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。なお、特に明記していない限り、試薬等は市販の高純度品を使用した。また、本文中に記される粘度は英弘精機株式会社製精密回転式粘度計ロトビスコRV1(商品名)を用いて設定温度25℃で測定した値であり、部は質量部を表す。
<シリコーンゴム弾性層の熱伝導度の評価>
シリコーンゴム原料組成物を加熱、成形して厚み10mmの板状の試験片を作製し、迅速熱伝導率計QTM−500(京都電子株式会社製;商品名)を用いて測定した。
<加熱定着装置・定着ベルト性能の評価>
実施例または比較例のチューブ被覆ベルトを搭載した前記加熱定着装置1(Fu−1と表すことがある)または電磁誘導加熱方式の加熱定着装置2(Fu−2と表すことがある)にシアンの未定着トナー画像を保持した被記録材を通紙して定着し、得られた定着ベタ画像について、被記録材の先端領域と後端領域のそれぞれのグロスを5箇所づつ測定し、その平均値の差を評価するとともに目視により光沢の均一性、光沢ムラを観察し評価した。
なお、(光沢度の差による)光沢の均一性の評価においては、次の基準で評価した。
OK:光沢度の差が5以下であった。
NG:光沢度の差が5を越えた。
また、目視による光沢ムラの評価においては、次の基準で評価した。
OK: 5人の被験者による目視判定の結果、5人全てが光沢ムラが少ないと判断した場合。
NG: 5人の被験者による目視判定の結果、一人以上の被験者が光沢ムラを指摘した場合。
未定着トナー画像は、カラー画像形成装置(カラーレーザーショットLBP‐2040、キヤノン(株)製;商品名)を用い、未定着トナーが転写された被記録材を定着前に取り出すことで得た。被記録材としては、標準厚みの82g/m2紙で評価した。
加熱定着装置1(Fu−1)に搭載しての評価においては、外径が20mmの加圧ローラを用い、定着温度を200℃とした。また、加熱定着装置2(Fu−2)に搭載しての評価においては、外径が34mmの加圧ローラを用い、定着温度を195℃になるように制御した。
光沢度の測定には、光沢度計PG−3D(入射・反射角度=75°、日本電色株式会社製;商品名)を用い、光沢度96.9の黒色ガラスを基準とし、測定した。
<接着層の接着耐久性>
実施例または比較例のチューブ被覆ベルトを上記加熱定着装置1(Fu−1)に搭載し、定着温度を200℃に制御して、チューブ被覆ベルトを空回転し、50時間ごとに回転を止めベルト表面全周を目視観察し、チューブの浮き、破れ等の損傷の発生有無を確認することで接着耐久性を評価した。
接着耐久性は、次の基準で評価した。
500H-OK : 500時間経過時点でベルト表面観察を行ったところ何ら損傷が見受けられなかった。
450H-一部剥離:450時間経過時点でベルト表面観察を行った際、ベルト中央部約5mm巾で半周傾向にチューブの浮きが認められた。
<加熱定着装置の起動時間の評価>
実施例または比較例のチューブ被覆ベルトを、キヤノン株式会社製LBP-2510(商品名)の定着ユニットに搭載し、起動時間(25℃条件で1時間放置した後、プリント信号を送った時からプリントが完了するまでの時間)を測定した。
<接着耐久性の評価>
上記起動時間の評価に用いた装置により、10万枚の通紙テストを行った。10万枚通紙テストの前後におけるチューブ被覆ベルトについて、シリコーンゴム弾性層とPFAチューブ表層の接着剥離テストを行い、接着強度の低下率を求め、接着耐久性を評価した。
接着剥離テストとしては、チューブ被覆ベルトの周方向に10mm間隔で2本のスリットを入れ、PFA表層の一部を引っ張って剥離し、この部分を引張試験機にクランプして90度剥離テストを行った。
<加工性の評価>
ベルトの内径と略同一の金属製芯材上にシリコーンゴム弾性層までを形成した状態で基材を保持し、シリコーンゴム弾性層表面にオルガノポリシロキサン接着剤組成物を薄く略均一に塗布する。一方、PFAチューブの片端を保持した状態でもう片端を広げ、シリコーンゴム弾性層の形成されたベルト基材の片端からオルガノポリシリキサン接着剤組成物を介してPFAチューブを被せる際の被覆しやすさを加工性とした。
なお、加工性の評価においては、次の基準で評価した。
◎:略同一の条件で10本のPFAチューブ被覆を行った際にチューブに生じるテンションの影響による伸びや皺が発生しなかった場合。
○: 同様に10本の被覆を行った際に1本ないしい2本に伸びや皺が発生した場合。
(実施例1−24)
ベルト状基材として、径24mmおよび30mm、厚み35μmの表1に示すニッケル電鋳無端ベルトを用い、シリコーンゴム弾性層を形成するためのシリコーンゴム原料組成物として、付加型シリコーンゴム(DY35−561A/B、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製;商品名)100質量部(固形分)に対し熱伝導付与剤として酸化マグネシウム(パイロキスマ3320、協和科学工業株式会社製;商品名)を表1に示した量で配合し、混練して得たシリコーンゴム原料組成物を用いた。このシリコーンゴム原料組成物を、リングコート法を用いてベルト状基材に塗工し、硬化してシリコーンゴム弾性層を形成した。
図4にリングコート法の概略図を示す。基板上に外周にベルト基材441を装着したアルミ製の円筒体保持冶具411を水平にかつ軸中心に回転させ、軸方向に水平移動させる事ができる塗工台442が設けられている。さらに基板上には水平方向には動かず、リング形状の塗工ヘッド431を円筒体保持冶具中心軸垂直平面上で移動自在に保持している塗工ヘッド保持部444が取付けられている。この塗工ヘッド431は、移動方向終端部には塗工後のベルト外径とほぼ等しい内径を持ちその前方にはベルト基材外周と接触し円筒体保持冶具軸方向に円筒体保持冶具軸と同軸に相対移動させる為のガイド部分を持っている。このガイド部分の塗工液通過部分の断面積は、塗工膜断面積より大きく作られており塗工後のベルト状基材の外径とほぼ等しい内径である該塗工ヘッド移動方向終端部に塗工液が充分に供給できるようになっている。
上記塗工ヘッド431と円筒体保持冶具上のベルト状基材441とのギャップ部分に塗工液を供給する供給口は、該塗工ヘッドと一体でも良いし別部材でも良いが図4に記載したものでは別部材の塗工液供給ノズル445として塗工ヘッド進行方向前方に設けてある。また塗工液供給位置は塗工液粘度および塗工厚みの関係で液落ちしない状態であれば円筒体の上方に限らずどの位置でも良い。本実施例においては、円筒体保持冶具411の上方からシリコーンゴム原料組成物(塗工液と表すことがある)の供給を行い、単位時間当り一定量を供給して塗工を行った。
また、塗工液供給ノズル445は、塗工液搬送用のチューブ446で定量(時間当たり)吐出可能な電動式のシリンダポンプ447に接続しておりそこから塗工液448が供給される。シリンダーポンプは液の脈動が起きないため安定した吐出が可能である。
シリコーンゴム原料組成物(塗工液)を前述したリング塗工装置を用いてベルト状基材の外面上に塗工し、加熱硬化して所望の厚みを有するシリコーンゴム弾性層を形成した。
なお、加熱工程において、ベルト状基材は、塗工液ダレを防止するため10rpmの回転速度で回転させた。加熱硬化工程においては、ベルト状基材に略平行に配置した近赤外線ランプで、塗工面がおよそ200℃なるよう加熱し、20分間加熱硬化した。
次に、(A)成分として、25℃で3000Pa・sの粘度を有するジメチルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン55部およびCH2=CH(CH3)2SiO1/2単位、(CH3)3SiO1/2単位、およびSiO4/2単位からなり、SiO4/2単位に対するCH2=CH(CH3)2SiO1/2単位と(CH3)3SiO1/2単位の合計量のモル比が1.8であり、25℃における粘度が0.21Pa・sであり、15モル%(5.6質量%)のビニル基を含むレジン状オルガノポリシロキサン((A’)成分)45部、
(B)成分として、H(CH3)2SiO1/2単位、(CH3)3SiO1/2単位、およびSiO4/2単位からなり、1.0質量%のケイ素結合水素原子を含み、25℃における粘度が0.024Pa・sであるオルガノハイドロジェンポリシロキサン30部、
(C)成分として、塩化白金酸の2-エチルヘキシルアルコール溶液(白金量で2質量%含有)0.4部、
(D)成分として、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン15部を順次秤量後、ダルトン社製万能混合攪拌機を用い混合攪拌し、オルガノポリシロキサン接着剤組成物を調製した。得られたオルガノポリシロキサン接着剤組成物の25℃における粘度は4.0Pa・sであった。
上記シリコーンゴム弾性層の上に、このオルガノポリシロキサン接着剤組成物を塗工し、その上に20μmの厚みを有するアルカリ金属ナトリウム法で脱フッ素処理したPFAチューブを被覆し、硬化して接着層を形成した。
次に、ポリイミドワニス(U-ワニスS:宇部興産社製;商品名)をベルト状基材の内面にディップ法により塗工し、200℃の循環式温風乾燥炉で30分乾燥後、引き続いて250℃に温度を上げ、さらに30分間加熱し、15μmの厚みを有するポリイミドからなる摺動層を形成し、チューブ被覆ベルトを得た。
得られたチューブ被覆ベルトについて纏め表1に示した。
Figure 0004262038
実施例20、21のチューブ被覆ベルトの接着層は、粘度が5Pa・sを超えるオルガノポリシロキサン接着剤組成物を用いたために接着層の厚みを10μm以下に調整することができなかった。これらは後述するように、画質の面でベストモードではなく、実施例1〜14に比べ劣るものの、実用可能レベルであった。
また、実施例14のチューブ被覆ベルトの接着層の厚みは1μmに調整したが、接着層の厚みが1μm未満のものは接着層の厚みを均一にすることが困難であり、接着不良が認められた。
また、得られたチューブ被覆ベルトを用いて、これらのチューブ被覆ベルトを加熱定着装置に組み込み、これらのチューブ被覆ベルトを定着ベルトとして用いた加熱定着装置で評価を行った。得られた結果を表2に示す。
Figure 0004262038
100mm/secを超えるプロセススピードに設定した加熱定着装置1(Fu−1)において、実施例1〜8、実施例12、14のチューブ被覆ベルトの場合、定着ベタ画像は先端、後端でのグロス差は認められず、また表面柔軟性不足に起因する光沢ムラも無く、良好な画像が得られた。特に実施例12のチューブ被覆ベルトは実施例1〜8のチューブ被覆ベルトに比べ若干接着層の厚みが厚いが、同様に良好な画像が得られた。
実施例9、10、13のチューブ被覆ベルトの場合、シリコーンゴム弾性層のt1/λ1の値が実施例1〜8のチューブ被覆ベルトに比べ大きく、得られたベタ画像に先端、後端でのグロス差が若干認められたものの、実用上問題ないレベルであった。
実施例11のチューブ被覆ベルトの場合、シリコーンゴム弾性層のt1/λ1の値が実施例1〜8のチューブ被覆ベルトと同等であるが、若干接着層の厚みが厚く、得られたベタ画像に先端、後端でのグロス差が若干認められた。しかしながら実用上問題ないレベルであった。
一方、実施例15、16のチューブ被覆ベルトはシリコーンゴム弾性層のt1/λ1の値は充分低くく、接着層厚みも小さいため、熱応答性は良好で、ベタ画像の光沢均一性は実施例1〜14と同様に良好であるものの、シリコーンゴム弾性層の厚みに比べシリコーンゴム弾性層の硬度が高いため、表面柔軟性の不足が起因と考えられる光沢ムラについては実施例1〜14の方が良好な結果となっている。
実施例17〜19のチューブ被覆ベルトにおいては、光沢ムラについては良好なものの、実施例1〜14に比較するとt1/λ1の値が大きく熱応答性が劣るため、定着ベタ画像は先端に比べ後端でのグロス低下が実施例1〜14よりも目立ち、光沢の均一性に関してこれら実施例1〜14の方が良好な結果となっている。
実施例20、21のチューブ被覆ベルトの場合、シリコーン弾性層のt1/λ1の値は充分低いものの、実施例1〜14に比較すると接着層の厚みが厚く、得られたベタ画像の先端、後端でのグロスに、実施例1〜14よりもグロス差が生じ、光沢の不均一性に関しては実施例1〜14の方が良好な結果となっている。
さらに、接着層の接着耐久性を確認するために実施例10〜14のチューブ被覆ベルトについて上記の耐久試験を行った。得られた結果を表3に示した。
Figure 0004262038
実施例10〜13のチューブ被覆ベルトの場合、いずれも500時間の耐久試験後も充分に接着していたが、実施例14のチューブ被覆ベルトは450時間の耐久試験後においては中央部に表層の浮きが認められた。実用上問題ないレベルではあるが、接着層が薄いことにより若干接着耐久性に差異があるものと推定される。
同じく、100mm/sを超えるプロセススピードに設定した加熱定着装置2(Fu−2)において、実施例22〜24の定着ベルトの場合、いずれもシリコーンゴム弾性層のt1/λ1の値、接着層の厚みとも充分に小さく、得られた定着ベタ画像は先端、後端でのグロス差は認められず良好なものであった。
(実施例25)
ベルト状基材として、内径34mm、厚さ50μmのニッケル電鋳ベルトを用い、シリコーンゴム弾性層を形成するためのシリコーンゴム原料組成物として実施例1と同様のシリコーンゴム原料組成物を用いた。このシリコーンゴム原料組成物を、リングコート法を用いてベルト状基材に塗工し、200℃・4時間の条件で加熱硬化して、300μmの厚みを有するシリコーンゴム弾性層を形成した。
次に、(A)成分として3000Pa・sの粘度を有するジメチルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン(a11と表すことがある)50部およびCH2=CH(CH3)2SiO1/2単位、(CH33SiO1/2単位、およびSiO4/2単位からなり、SiO4/2単位に対するCH2=CH(CH3)2SiO1/2単位と(CH33SiO1/2単位の合計量のモル比が1.8であり、0.21Pa・sの粘度を有し、15モル%(5.6質量%)のビニル基を含むレジン状オルガノポリシロキサン(a21と表すことがある)50部、(B)成分として、H(CH3)2SiO1/2単位、(CH3)3SO1/2単位、およびSiO4/2単位からなり、1.0質量%のケイ素原子結合水素原子を含み、0.024Pa・sの粘度を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン(bと表すことがある)30部、(C)成分として、塩化白金酸の2-エチルヘキシルアルコール溶液(白金量で2質量%含有)(cと表すことがある)0.4部、(D)成分として、ViMe2SiO(Me2SiO)3Si(OMe)3(ここでViは、ビニル基を表す)により表されるオルガノペンタシロキサン(d1と表すことがある)15部を用いて実施例1-24と同様にポリオルガノシロキサン接着剤組成物(Ad1)を調製した。得られたポリオルガノシロキサン接着剤組成物(Ad1)は、2.9Pa・sの粘度を有していた。得られたポリオルガノシロキサン接着剤組成物について纏め表4に示した。
このポリオルガノシロキサン接着剤組成物を用い、実施例1-17と同様にして、表5に示すチューブ被覆ベルト(B1)を得た。得られたチューブ被覆ベルトについて上記の評価を行った。得られた結果を表5に示す。
[実施例26]
(A)成分として、900Pa・sの粘度を有するジメチルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン(a12と表すことがある)60部、レジン状オルガノポリシロキサン(a21と表すことがある)40部、(D)成分として、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(d2と表すことがある)15部を用いた以外は実施例25と同様にしてポリオルガノシロキサン接着剤組成物(Ad2)を調製した。得られたポリオルガノシロキサン接着剤組成物について纏め表4に示した。
このポリオルガノシロキサン接着剤組成物を用いて実施例25と同様にして表5に示すチューブ被覆ベルト(B2)を製造し、その性能を評価した。得られた結果を表5に示す。
なお、上記ポリオルガノシロキサン接着剤組成物の粘度は3.4Pa・sであった。
[実施例27]
(A)成分として、ジメチルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン(a11)を60部およびレジン状オルガノポリシロキサン(a21)を40部を用いた以外は実施例25と同様にして、ポリオルガノシロキサン接着剤組成物(Ad3)を調製した。得られたポリオルガノシロキサン接着剤組成物について纏め表4に示した。
このポリオルガノシロキサン接着剤組成物を用いて実施例25と同様にして表5に示すチューブ被覆ベルト(B3)を製造し、その性能を評価した。得られた結果を表5に示す。
なお、上記ポリオルガノシロキサン接着剤組成物の粘度は5.6Pa・sであった。
[実施例28]
(A)成分として、50Pa・sの粘度を有するジメチルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン (a13と表すことがある)70部およびCH2=CH(CH3)2SiO1/2単位、(CH33SiO1/2単位、およびSiO4/2単位からなり、SiO4/2単位に対するCH2=CH(CH3)2SiO1/2単位と(CH33SiO1/2単位の合計量のモル比が0.7であり、50Pa・sの粘度を有し、15モル%(5.6質量%)のビニル基を含むレジン状オルガノポリシロキサン(a22と表すことがある)30部、(D)成分として、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(d3と表すことがある)15部を用いた以外は実施例25と同様にして、ポリオルガノシロキサン接着剤組成物(Ad4)を調製した。得られたポリオルガノシロキサン接着剤組成物について纏め表4に示した。
このポリオルガノシロキサン接着剤組成物を用いて実施例25と同様にして表5に示すチューブ被覆ベルト(B4)を製造し、その性能を評価した。得られた結果を表5に示す。
なお、上記ポリオルガノシロキサン接着剤組成物の粘度は4.7Pa・sであった。
[実施例29]
(A)成分として、ジメチルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン(a13)40部およびレジン状オルガノポリシロキサン(a22)60部、(D)成分として、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(d3)15部を用いた以外は実施例25と同様にして、ポリオルガノシロキサン接着剤組成物(Ad5)を調製した。得られたポリオルガノシロキサン接着剤組成物について纏め表4に示した。
このポリオルガノシロキサン接着剤組成物を用いて実施例25と同様にして表5に示すチューブ被覆ベルト(B5)を製造し、その性能を評価した。得られた結果を表5に示す。
なお、上記ポリオルガノシロキサン接着剤組成物の粘度は4.7Pa・sであった。
[比較例1]
(A)成分として50Pa・sの粘度を有するジメチルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン(a13と表すことがある)100部を用いた以外は実施例25と同様にして、ポリオルガノシロキサン接着剤組成物(Ad6)を調製した。得られたポリオルガノシロキサン接着剤組成物について纏め表4に示した。
このポリオルガノシロキサン接着剤組成物を用いて実施例25と同様にして表5に示すチューブ被覆ベルト(B6)を製造し、その性能を評価した。得られた結果を表5に示す。
なお、上記ポリオルガノシロキサン接着剤組成物の粘度は4.7Pa・sであった。
[比較例2]
(A)成分として、900Pa・sの粘度を有するジメチルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン(a12と表すことがある)100部を用いた以外は実施例25と同様にして、ポリオルガノシロキサン接着剤組成物(Ad7)を調製した。得られたポリオルガノシロキサン接着剤組成物について纏め表4に示した。
このポリオルガノシロキサン接着剤組成物を用いて実施例25と同様にしてチューブ被覆ベルトを製造しようとしたところ、このポリオルガノシロキサン接着剤組成物の粘度が高すぎたためにチューブ挿入の際にチューブに亀裂が生じ挿入することができなかった。
なお、上記ポリオルガノシロキサン接着剤組成物の粘度は34Pa・sであった。
Figure 0004262038
Figure 0004262038
本発明のオルガノポリシロキサン接着剤組成物は、チューブ被覆ベルトの接着層の形成に使用され、優れた接着耐久性を有する接着層を形成する。
またこの接着剤組成物を用いて得られるチューブ被覆ベルトは、接着耐久性に優れ、熱応答性にも優れ、小型化、高速化を指向した加熱定着装置に適した定着ベルトとして使用することができる。これにより、画像品質に優れる加熱定着装置を提供することができる。
本発明の一実施形態のチューブ被覆ベルトの層構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態の加熱定着装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態の加熱定着装置の概略構成図である。 本実施例のチューブ被覆ベルトの製造に用いたリングコート装置の概略構成図である。
符号の説明
1 ベルト状基材
2 シリコーンゴム弾性層
3 接着層
4 樹脂チューブ(樹脂チューブ層)
5 摺動層
10 チューブ被覆ベルト
200、300 加熱定着装置
210、310 定着ベルト
212 セラミックヒータ
216 ベルトガイド
222、322 加圧用剛性ステイ
230、330 加圧部材(加圧ローラ)
240、340 摺動板
N 定着ニップ部
t トナー画像
P 被記録材
317 磁性コア
318 励磁コイル
319 ベルトガイド部材
326 温度センサ
411 円筒体保持冶具
431 塗工ヘッド
441 ベルト状基材
442 塗工台
444 塗工ヘッド保持部
445 塗工液供給ノズル
446 塗工液搬送用チューブ
447 シリンダポンプ
448 塗工液
451−453 モータ

Claims (16)

  1. ベルト状基材と、該ベルト状基材上に設けられたシリコーンゴム弾性層と、該シリコーンゴム弾性層上に接着層を介して接着されている樹脂チューブを有するチューブ被覆ベルトにおいて、
    該接着層が、
    (A)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する二種類以上のオルガノポリシロキサンで、少なくとも一種類は一般式
    (R3SiO1/2X(SiO4/21.0 (I)
    (式中、Rは一価炭化水素基であり、Xは0.65〜1.9の数である)で表されるレジン状オルガノポリシロキサン、
    (B)一分子中にケイ素原子結合水素原子を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン、
    (C)白金系化合物、
    および
    (D)一分子中に、末端不飽和基、末端エポキシ基、ケイ素原子結合水素原子およびケイ素原子結合アルコキシ基からなる群から選ばれる2種類以上の官能基を有する有機ケイ素化合物、
    を含むオルガノポリシロキサン接着剤組成物の硬化物からなる接着層であることを特徴とするチューブ被覆ベルト。
  2. 前記一般式
    (R3SiO1/2X(SiO4/21.0 (I)
    (式中、Rは一価炭化水素基であり、Xは0.65〜1.9の数である)で表されるレジン状オルガノポリシロキサンの含有量が、前記(A)成分を100質量部としたとき、30質量部以上、60質量部以下であることを特徴とする請求項1記載のチューブ被覆ベルト。
  3. 前記オルガノポリシロキサン接着剤組成物が、0.2Pa・s以上、5Pa・s以下の粘度を有するものであることを特徴とする請求項1または2記載のチューブ被覆ベルト。
  4. 前記シリコーンゴム弾性層が、前記シリコーンゴム弾性層の厚みをt1(μm)とし、熱伝導率をλ1[W/(m・K)]としたとき、下記の関係式(1)
    200(μm・m・K/W)≦t1/λ1≦650(μm・m・K/W) (1)
    を満足し、
    かつ、前記接着層の厚みt2(μm)が、1μm以上、10μm以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のチューブ被覆ベルト。
  5. 前記シリコーンゴム弾性層が、下記の関係式(2)
    200(μm・m・K/W)≦t1/λ1≦420(μm・m・K/W) (2)
    を満たすものであることを特徴とする請求項4に記載のチューブ被覆ベルト。
  6. 前記樹脂チューブの厚みt3(μm)が、10μm以上、30μm以下であり、かつ、前記シリコーンゴム弾性層の厚みt1(μm)が、200μm以上であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のチューブ被覆ベルト。
  7. 前記ベルト状基材が、20〜60μmの厚みを有する金属ベルトであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のチューブ被覆ベルト。
  8. 前記ベルト状基材が、ニッケル電鋳ベルトであることを特徴とする請求項に記載のチューブ被覆ベルト。
  9. 前記樹脂チューブが、PFAチューブであることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載のチューブ被覆ベルト。
  10. 請求項1ないしのいずれかに記載のチューブ被覆ベルトを使用することを特徴とする加熱定着装置。
  11. 前記加熱定着装置が、プロセススピード100mm/sを超える加熱定着装置であって、かつ、前記チューブ被覆ベルトが、該チューブ被覆ベルトが形成するニップ幅の5倍以下の外径を有するものであることを特徴とする請求項10記載の加熱定着装置。
  12. 請求項1に記載のチューブ被覆ベルトの製造方法であって、
    ベルト基材上に形成したシリコーンゴム弾性層の表面にオルガノポリシロキサン接着剤組成物を塗工し、その上を樹脂チューブで被覆し、該オルガノポリシロキサン接着剤組成物を硬化して接着層を形成する工程を有し、
    該該オルガノポリシロキサン接着剤組成物は、
    (A)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する二種類以上のオルガノポリシロキサンで、少なくとも一種類は一般式
    (R 3 SiO 1/2 X (SiO 4/2 1.0 (I)
    (式中、Rは一価炭化水素基であり、Xは0.65〜1.9の数である)で表されるレジン状オルガノポリシロキサン、
    (B)一分子中にケイ素原子結合水素原子を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン、
    (C)白金系化合物、
    および
    (D)一分子中に、末端不飽和基、末端エポキシ基、ケイ素原子結合水素原子およびケイ素原子結合アルコキシ基からなる群から選ばれる2種類以上の官能基を有する有機ケイ素化合物、を含むことを特徴とするチューブ被覆ベルトの製造方法
  13. 前記一般式
    (R 3 SiO 1/2 X (SiO 4/2 1.0 (I)
    (式中、Rは一価炭化水素基であり、Xは0.65〜1.9の数である)で表されるレジン状オルガノポリシロキサンの含有量が、前記(A)成分を100質量部としたとき、30質量部以上、60質量部以下であることを特徴とする請求項12記載のチューブ被覆ベルトの製造方法。
  14. 前記オルガノポリシロキサン接着剤組成物が、0.2Pa・s以上、5Pa・s以下の粘度を有することを特徴とする請求項12または13記載のチューブ被覆ベルトの製造方法
  15. 前記(D)の有機ケイ素化合物が、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、および下記式で表されるオルガノペンタシロキサンから選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項12〜14のいずれかに記載のチューブ被覆ベルトの製造方法:
    ViMe 2 SiO(Me 2 SiO) 3 Si(Ome) 3
    (上記式中、Viはビニル基、Meはメチル基を表す)。
  16. 前記樹脂チューブが、PFAチューブであることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載のチューブ被覆ベルトの製造方法。
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