JPH09127816A - 定着ロール - Google Patents

定着ロール

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JPH09127816A
JPH09127816A JP28315795A JP28315795A JPH09127816A JP H09127816 A JPH09127816 A JP H09127816A JP 28315795 A JP28315795 A JP 28315795A JP 28315795 A JP28315795 A JP 28315795A JP H09127816 A JPH09127816 A JP H09127816A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
fixing
thickness
layer
tube
Prior art date
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Pending
Application number
JP28315795A
Other languages
English (en)
Inventor
Michio Yokosuka
道雄 横須賀
Takao Umeda
高雄 梅田
Akihisa Suzuki
章央 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Koki Holdings Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Hitachi Koki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd, Hitachi Koki Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP28315795A priority Critical patent/JPH09127816A/ja
Publication of JPH09127816A publication Critical patent/JPH09127816A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハードロールおよびソフトロールの各問題を解
決し、両ロールの利点を合わせ持った定着ロールを提供
し、画像形成装置の性能を高める。 【解決手段】定着ロールを、芯金(5)と、Si系接着
剤からなり芯金上に50μm以上170μm以下の厚さ
で設けられた接着剤層(4)と、接着剤層上に設けられ
たフッ素樹脂チューブからなる離型性樹脂層(3)で構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写装置
やプリンタ等の画像形成装置の定着装置に用いられる定
着ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置の画像形成プロセスにおい
て、用紙上に静電的に転写されたトナー像を定着させる
方法の一つとして、定着ロールと加圧ロールとの間に用
紙を通過させる加熱加圧方式が知られており、従来から
画像形成装置で使用されている。定着ロールとしては、
図2に示すように、ヒータランプ20を内包したアルミ
円筒13上にフッ素系接着剤12を塗布し、その上にP
FAやPTFE等からなる離型性樹脂層11を設けた、
いわゆるハードロールと呼ばれる定着ロールと、図3に
示すように、ヒータランプ20を内包したアルミ円筒1
7上にSiゴムやフッ素ゴム等からなる弾性体層16を
設け、その上にSi系接着剤4を塗布し、更にその上に
PFAやPTFE等からなる離形性樹脂層14を設け
た、いわゆるソフトロールと呼ばれる定着ロールが知ら
れている。
【0003】なお、Si系接着剤4の組成物は、アルケ
ニル基を含有するジオルガノポリシロキサン、オルガノ
ハイドロジェンポリシロキサン、硬化触媒および接着付
与剤である。接着付与剤の成分は、接着性を付与する官
能基を含有するケイ素化合物、
【0004】
【化1】
【0005】である。
【0006】ハードロールは、離型性、長寿命に優れて
おり、ソフトロールは、用紙搬送性に優れ、定着画像の
文字太りが小さく高画質が得られるという特徴がある。
さらに、ソフトロールは粗面紙(平滑度30秒以下、平
滑度:JISP8119)にて良好な定着性(定着強
度)が得られるという特徴もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年、環境問題が重視
され、画像形成装置に再生紙が使用される割合は高い。
再生紙の中には上述したような粗面紙があり、この様な
粗面紙をハードロールで定着した場合には、ロール被膜
が粗面紙の凹凸に追従できないので凹部にあるトナーを
溶かすことができず、十分な定着強度が得られなかっ
た。これに対し、ソフトロールで粗面紙を定着した場合
には、弾性体層16の変形が粗面紙の凹凸に追従し十分
な定着強度が得られる。しかし、ソフトロールは前記効
果を得るために弾性体層16の厚みを0.2mmより厚
くすることが多いが、その厚さの弾性体層16を有する
ソフトロールにて連続印刷した場合、ロール内部のヒー
タランプ20の熱の伝わりが悪く、ロール温度が低くな
り十分な定着強度が得られない。次にハードロールとソ
フトロールのアルミ円筒と被膜の接着強度においては、
ハードロールはアルミ円筒13の表面をサンドブラスト
処理し、フッ素系接着剤12の接着性を高めている。し
かし、ソフトロールはアルミ円筒17と弾性体層16を
直接接着している。そのため、印刷速度が6000行/
分以上の高速電子写真装置でソフトロールを使用した場
合は、アルミ円筒17と弾性体層16の界面に大きなせ
ん断力が生じ、弾性体層16の剥離が生じることがあ
る。
【0008】また、ハードロールとソフトロールの製造
方法においては、ハードロールは離型性樹脂層11の形
成は、ディスパージョンまたは粉体塗装によって行う。
ソフトロールの場合は、低速電子写真装置用のソフトロ
ールは離型性樹脂層14としてフッ素樹脂熱収縮チュー
ブを被覆して用いる。
【0009】フッ素樹脂熱収縮チューブの厚さは、30
μmより薄いと被膜強度が低下し、50μmより厚いと
熱のロール表面への伝わりが悪いため30μm以上、5
0μm以下が好ましい。しかし、厚さ30〜50μmと
薄膜厚のフッ素樹脂熱収縮チューブは、製造技術上直径
60mmが上限である。そのため径が60mmより大き
い高速電子写真装置用ソフトロールを製造する場合、離
型性樹脂層14の形成は、ディスパージョンまたは粉体
塗装によって行う。しかし、弾性体層16のゴムの劣化
を防ぐため、焼成温度を低く抑えている。よって、離型
性樹脂層14の焼成は完全なものではなく、その強度は
ハードロールの離型性樹脂層11より劣り、傷が生じや
すい。さらに、ロールの構成ではハードロールの方がソ
フトロールに比べ層の数が少なく簡単な構成である。
【0010】以上、ハードロールは粗面紙にて定着性が
悪い。ソフトロールは連続印刷時に定着性が悪い、被膜
の層数が多い、大径のロールは被膜強度が弱い等の問題
がある。
【0011】従って、本発明の目的は、ハードロールお
よびソフトロールの各問題を解決し、両ロールの利点を
合わせ持った定着ロールを提供し、画像形成装置の性能
を高めることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、定着ロー
ルを、芯金と、Si系接着剤からなり前記芯金上に50
μm以上170μm以下の厚さで設けられた接着剤層
と、前記接着剤層上に設けられたフッ素樹脂チューブか
らなる離型性樹脂層から構成することにより達成され
る。
【0013】Si系接着剤は柔軟性を有し、ロール被膜
が粗面紙の凹凸に追従する。そして、Si系接着剤を5
0μm以上170μm以下の厚さで設けることにより柔
軟性を失わず、連続印刷時に熱のロール表面への伝わり
が良くなり、ロール温度の低下が小さく定着性が良くな
る。また、フッ素樹脂非収縮チューブを使用することに
より厚さ30μm以上50μm以下で直径が60mmよ
りも大きい径のチューブ被覆方式定着ロールの製造が可
能となり、伝熱効果および被膜強度の高い離型性樹脂層
が得られる。更には、芯金にSi系接着剤が接着される
ことにより界面のせん断強度が高まる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1に本発明の実施の形態を示
す。図において1は定着ロールであり、定着ロール1は
加圧ロール2と対向し圧接している。用紙9のトナー1
0は、用紙9が両ロールの間を通過することにより、定
着ロール1の熱と加圧ロール2の圧力によって定着され
る。定着ロール1は、外径100mmの芯金(アルミ円
筒)5表面に、熱伝導率0.5〜1.3×10~3(cal/cm
・s・℃)のSi系接着剤4を層状に塗装し、その上に厚
さ30〜50μm、内径約100mmのフッ素樹脂非収
縮チューブ3を被覆したものであり、2層構造となって
いる。本実施例では熱伝導率1×10~3(cal/cm・s・
℃)と0.6×10~3(cal/cm・s・℃)のSi系接着剤4
を使用している。なお、20はヒータランプである。加
圧ロール2は芯金(アルミ円筒)8にSiゴム7を8m
mの厚さに塗装し、その上に厚さ0.2mmのFEP非
収縮チューブ6を被覆したものである。
【0015】図4は、ハードロールのPFAを主成分と
する接着剤12と、ソフトロールのSi系接着剤4の層
の厚さと粗面紙における定着強度の関係を示したもので
ある。評価機は、印刷速度16000行/分のレーザプ
リンタを使用した。図から、ハードロールの接着剤12
の場合、層を厚くしても柔軟性は生じないため粗面紙の
凹凸に追従できず、定着強度が上がらないことが分か
る。逆に、厚くしたことにより熱抵抗が大きくなり定着
強度50%以下になることが分かった。また、ソフトロ
ールのSi系接着剤4の場合、層の厚さが50μmより
薄いと定着強度が70%より低くなることが分かり、5
0μm以上の厚さであれば柔軟性が現われ、粗面紙での
定着強度が良いことが分かった。
【0016】図5は、Si系接着剤4の厚さと連続印刷
時の定着ロール1表面温度の関係を示したものである。
評価機は前記と同様のものを使用している。定着ロール
1の表面温度は、初期温度を200℃に設定し2000
頁連続印刷後の温度を表わしている。この図からSi系
接着剤4の厚さが170μmより厚くなると定着ロール
の表面温度が190℃より低くなることが分かる。それ
より低くなると、印刷時の用紙9(トナー10を含む)
への投入熱量が小さくなり、定着強度70%以上を確保
するのに必要な熱量が得られないことが分かった。
【0017】そのため、Si系接着剤層4の厚さ、正確
には接着剤の硬化後の厚さを50μm以上170μm以
下とし、本実施例では、70μmと170μmの2種と
した。定着ロール1のフッ素樹脂非収縮チューブ3とし
てPFAまたはFEPからなる非収縮チューブがある
が、本実施例ではPFA非収縮チューブを使用した。も
ちろん、FEPからなる非収縮チューブを使用すること
も可能である。PFA非収縮チューブの厚さは30μm
より薄いと被膜強度が低下し、50μmよりも厚いと熱
のロール表面への伝わりが悪化する。
【0018】表1に、前記評価機による定着性評価の結
果と仕様の比較結果を示す。
【0019】
【表1】
【0020】実施例1では、アルミ円筒5に熱伝導率1
×10~3(cal/cm・s・℃)のSi系接着剤4を70μm
の厚さに塗装し、その上に厚さ40μmのフッ素樹脂非
収縮チューブ3を被覆した定着ロール1を使用した。ま
た、実施例2では、アルミ円筒5に熱伝導率0.6×1
0~3(cal/cm・s・℃)のSi系接着剤4を170μmの
厚さに塗装し、その上に厚さ30μm以上50μm以下
のフッ素樹脂非収縮チューブ3を被覆した定着ロール1
を使用した。表から実施例1と実施例2であると定着強
度は満足できる強度であり、比較例である従来のソフト
ロールと性能的に同等である。また、構造は2層のため
簡単であり、Si系接着剤とPFA非収縮チューブを使
用したことにより、被膜の界面剥離や傷は生じなかっ
た。
【0021】なお、比較例1(ハードロール)は、接着
剤層の厚さが6μmと薄く、弾性効果がないため粗面紙
の定着性が悪かった。また、搬送性が悪く画像の乱れも
大きく、高精細な定着画像が得られなかった。比較例2
(ソフトロール)は、Siゴム層が厚い(約300μ
m)ため連続印刷時に熱の伝わりが悪く、ロール温度が
下がり定着強度が低かった。さらに、Siゴムとアルミ
円筒に界面剥離が生じた。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、簡単な構
造でソフトロールと同等の性能が得られ、高速定着が可
能な定着ロールを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定着装置の概略構成図である。
【図2】従来技術となる定着ロールの構成図である。
【図3】従来技術となる定着ロールの構成図である。
【図4】接着剤層の厚さと定着強度の関係を示す説明図
である。
【図5】接着剤層の厚さと定着ロール表面温度の関係を
示す説明図である。
【符号の説明】
1…定着ロール、2…加圧ロール、3…フッ素樹脂非収
縮チューブ、4…Si系接着剤、5…アルミ円筒(芯
金)、6…FEP非収縮チューブ、7…Siゴム、8…
アルミ円筒、20…ヒータランプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 章央 群馬県碓氷郡松井田町人見1−10 信越化 学工業株式会社シリコーン電子材料技術研 究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯金と、 Si系接着剤からなり、前記芯金上に50μm以上17
    0μm以下の厚さで設けられた接着剤層と、 前記接着剤層上に設けられたフッ素樹脂チューブからな
    る離型性樹脂層を有することを特徴とする定着ロール。
  2. 【請求項2】前記フッ素樹脂チューブが、30μm以上
    50μm以下の厚さを有するフッ素樹脂非収縮チューブ
    であることを特徴とする請求項1記載の定着ロール。
  3. 【請求項3】前記フッ素樹脂非収縮チューブの内径が6
    0mm以上であることを特徴とする請求項2記載の定着
    ロール。
JP28315795A 1995-10-31 1995-10-31 定着ロール Pending JPH09127816A (ja)

Priority Applications (1)

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JP28315795A JPH09127816A (ja) 1995-10-31 1995-10-31 定着ロール

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JP28315795A JPH09127816A (ja) 1995-10-31 1995-10-31 定着ロール

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002333013A (ja) * 2000-04-13 2002-11-22 Hokushin Ind Inc ロール部材
JP2009103882A (ja) * 2007-10-23 2009-05-14 Canon Inc 加圧部材、像加熱装置、及び画像形成装置
US7700171B2 (en) 2003-09-19 2010-04-20 Canon Kabushiki Kaisha Tube-coated belt, heat fixing apparatus, and organopolysiloxane adhesive composition

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20011113