JP4261435B2 - 設備点検支援システム - Google Patents
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また、点検業者は、点検作業を担当する1人1人の点検作業員に対して、当該点検作業員が担当すべき店舗、設備および点検内容などを指示しなければならないが、点検作業員数が多くなった場合には、点検作業員ごとの担当点検作業内容を管理するだけでも極めて煩雑な作業となる。
第1に、要求される点検の頻度は設備ごとに異なる。たとえば、ある設備は2ヶ月に1回点検しなければならないが、ある設備は1年に1回点検すれば済む。このような違いを正確に把握する必要がある。
第2に、1つの店舗内には、点検を要する設備とそうでない設備が存する。たとえば点検業者が店舗から点検作業を請け負った場合、店舗との契約により点検をしなければならない設備と、他の業者が点検作業をするなどの理由により点検が不要な設備が存する。点検の要否を正確に判別する必要が存する。
第4に、点検作業員が点検したデータの中には、それぞれ定量的な公差が存することがあるが、それを正確に把握する必要がある。
本発明の目的は、このような大変な労力や時間をかけずに、設備点検を行うことが可能な設備点検支援システムを提供することにある。
前記ホストコンピュータを通じて前記設備点検関連情報の中から設備点検の巡回作業に必要となる設備点検巡回作業必要情報が直接又は間接的に前記携帯端末に伝えられ、点検作業員の操作する前記携帯端末により設備に付された被読取部の設備識別情報が読み取られ、読み取られた設備識別情報に基づき前記携帯端末により当該設備固有の点検内容を示す設備固有点検内容情報が自動抽出され、これに基づいて点検作業員により設備点検が行われてその点検結果が前記携帯端末に入力されると当該設備において未実施の点検項目がある場合には次に点検すべき点検項目が前記携帯端末により自動的に表示され、点検作業が終了した後に設備点検結果に関する設備点検結果情報が点検作業員の操作する前記携帯端末から前記ホストコンピュータに送信され、前記ホストコンピュータによりその設備点検結果情報がデータベースに保存されると共にその設備点検が行われた店舗を認識して前記設備点検結果情報の全部又は一部に基づく点検結果報告書が画像データとして前記顧客端末に送信され、前記顧客端末では前記ホストコンピュータから受信した点検結果報告書が客先保存用と点検業者保管用とに用紙にプリントされる構成としたことを特徴とする設備点検支援システムにしている。
このように構成される請求項1に係る発明では、点検作業をすべき店舗(その他工場・事務所等を含む「建物」)の住所、店舗名など店舗に関するデータおよび店舗において点検作業をすべき設備の名称、設置場所、点検頻度、点検内容、点検結果の数値の公差など点検設備に関するデータなどのデータベースを備えるホストコンピュータから、点検作業員が携帯する携帯端末に対して、それぞれの設備点検の巡回作業に必要となる設備点検巡回作業必要情報を前記データベース中から抽出して伝えられ、点検作業員はこれを参照して点検すべき店舗を巡回し、店舗内で点検すべき設備を見つけ出し、設備に付されたバーコードなどの被読取部に携帯端末に付されたバーコードリーダーなどの読取装置を当てて被読取部の設備識別情報を読み取り、読み取られた設備識別情報に基づき前記携帯端末によって当該設備固有の点検内容を示す設備固有点検内容情報が自動抽出され、これに基づいて点検作業員が設備の点検を行い、点検終了後に設備点検結果に関する設備点検結果情報を前記ホストコンピュータに送信し、ホストコンピュータから顧客のコンピュータまたはファクシミリといった顧客端末に設備点検結果情報の全部または一部を送信する構成となっている。このような一連の作業を行なうことによって、点検作業に要する労力や時間が従来よりも少なく抑えることが可能となる。
また、前記ホストコンピュータから前記顧客端末に送信される前記設備点検結果情報の全部または一部に基づく点検結果報告書が画像データとして送信されるので、前記設備点検結果情報が簡単にデータ編集されるおそれを排除することができる。
また、点検作業員の行った点検内容が正しく反映された点検結果報告書を客先に提出することができ、設備点検の品質や信頼性を確保することができる。
図1は、本実施の形態による設備点検支援システムの全体構成を示す。
図1に示すように、設備点検支援システムは、そのハードウエア構成として、設備点検関連情報を蓄積したデータベースを有し、点検業者の監視する中央のホストコンピュータ1と、各建物(以下「店舗」という。)4の点検設備6を点検する各点検作業員Mがそれぞれ所持し、前記ホストコンピュータ1との間で通信でき、かつ、バーコード71を読み取るバーコードリーダー(読取装置)を有する携帯端末2と、各店舗4にそれぞれ保持され、前記ホストコンピュータ1から設備点検結果情報を受信し、用紙に印刷する顧客端末3とを備える。
また、各点検設備6には、当該設備の設備固有点検内容情報と関連付けられた設備管理コード70およびそのバーコード71(被読取部)を付した設備管理ラベル7が貼付されている。なお、この設備管理ラベル7には、設備異常等の緊急事態の対応のため、電話番号を含む点検業者の連絡先72等も記してある。
なお、上述のホストコンピュータ1と携帯端末3との間、ホストコンピュータ1と顧客端末3との間における通信は、インターネット、電話回線、専用回線等の回線を利用して無線または有線の形式で行うことができる。
前記ホストコンピュータ1は、例えば、パーソナルコンピュータ等が使用され、図2に示すように、CRT等による表示部10と、キーボード等による入力部11と、これら表示部10及び入力部11と接続された制御部12とを備える。
前記制御部12は、各種の設備点検関連情報や各種アプリケーションソフト等を格納したデータベース13と、各点検作業員Mが所持する携帯端末2や各店舗4の顧客端末3(例えば、ファクシミリ装置)と通信を行う通信部14と、これらデータベース13や通信部14と接続されて所望の演算処理を行うための中央演算処理部15とを備える。
そして、前記データベース13には、設備点検関連情報として、設備情報ファイル131、点検情報ファイル132、店舗群情報ファイル133、店舗内情報ファイル134、その他情報ファイル135等が保存される。
店舗内情報ファイル134は、店舗4内の各点検設備6の配置及び点検巡回ルートを示す地図からなる店舗内点検順路等を有するデータファイルである。
前記携帯端末2は、例えば、PDA、ポケットPC等が使用され、図3、図8に示すように、バーコードリーダー20、表示部211、入力部212、送受信部22、記憶部23、中央演算処理部24等を備える。バーコードリーダー20は、点検設備6に貼付された設備管理ラベル7のバーコード71を読み取る部分である。表示部211は、設備点検に際して所望の画面表示を行う部分である。入力部212は、点検作業員Mの操作によって携帯端末2に記号や文字等を入力する部分である。なお、これら表示部211、入力部212は、別々に構成されていてもよいし、例えば、図3中の二点鎖線で示すように、GUI等を利用したタッチパネル21として一体に構成(入力部212の一部がタッチパネル21として表示部211に組み込まれる場合も含む。)されていてもよい。また、送受信部22は、設備点検巡回作業必要情報をホストコンピュータ1から受信すると共に、1つの店舗4のすべての点検設備6を点検した後に点検結果を含む設備点検結果情報をホストコンピュータ1に送信する機能部分である。記憶部23は、表示画面データ、設備点検巡回作業必要情報、設備固有点検内容情報、設備点検結果情報等を保存する部分である。中央演算処理部24は、入力部212からの操作によって、表示部211、バーコードリーダー20、送受信部22、記憶部23等での演算処理を実行する部分である。
前記顧客端末3は、例えば、ファクシミリ装置、パーソナルコンピュータ(プリンタ付き)、携帯型プリンタ等が使用され、ホストコンピュータ1からの設備点検結果情報に基づく指定帳票の点検結果報告書をFAX信号で受信し、これを用紙にプリントする装置である。
図4〜図8は、この設備点検支援システムにおいて主に人間の作業手順に着目したフローチャートを示す。図4は、初動オペレーションおよび定期オペレーションにおけるフローチャートであり、図7は、巡回オペレーションにおけるフローチャートであり、図8は、緊急オペレーションにおけるフローチャートである。
A.初動オペレーション
初動オペレーションは、点検業者がホストコンピュータ1のデータベース13を構築し、各点検設備6を識別する設備管理ラベル7や各店舗4を識別する店舗管理ラベル等を準備する作業である。
定期オペレーションは、例えば、毎月、毎週等の定期的に、ホストコンピュータ1から携帯端末2に対して設備点検巡回作業必要情報の最新情報を送信する作業である。
すなわち、図4を参照して、点検業者は、例えば、月間の点検スケジュールを作成すると、ホストコンピュータ1を操作して月間点検スケジュールと共に設備点検巡回作業必要情報の最新情報をすべての携帯端末2に毎月送信する(S7)。これによって、点検作業員Mが持ち歩く携帯端末2には、設備点検巡回作業必要情報が定期的に更新されるため、常に最新の標準化された情報が維持される。
巡回オペレーションは、点検作業員Mが携帯端末2を用いて各店舗4の点検設備6を点検する作業である。図7は、巡回オペレーションに際しての、携帯端末2およびホストコンピュータ1における動作のフローチャートを示す。また、図8および図9は、携帯端末2における表示状態を示す。以下、図5および図7を主に参照しつつ説明する。
点検作業員Mは、店舗群点検順路に基づき点検店舗4に到着すると、店長(店舗責任者、設備責任者等でもよい。)に点検開始を報告すると共に、例えば、その店舗4の入口等の貼付された店舗管理ラベルに付されたバーコードを携帯端末2のバーコードリーダー20で読み取らせる(図5のS9、図7のS101)。なお、店舗管理ラベルにおける店舗管理コードを示すバーコードが各点検設備6に貼付された設備管理ラベル7内に付されている場合には、点検作業員Mは、最初に点検する点検設備の設備管理ラベル7から当該店舗の店舗管理コードを示すバーコードを携帯端末2のバーコードリーダー20で読み取らせるようにする。すると、携帯端末2においては、その店舗4におけるすべての点検設備6に対する点検項目の一覧211が読み出されて表示部211に表示されると共に(図8参照。)、このすべての点検項目が記憶部23に登録される(図7のS102)。なお、このとき、その店舗4の点検開始時刻が携帯端末2に具備するクロック(時計部)から読み取られて記憶部23に記録される。これにより、その店舗4の点検開始時刻が明確となる。
点検作業員Mは、携帯端末2の入力部212を通して、点検項目ごとに、「結果」欄には、○(良)、×(否)、△(注意)等の記号を選択し、「備考」欄には点検状況の簡単な説明文を入力する(図5のS12、図7のS105、図9参照。)。なお、点検状況の説明文を入力する際は、表示部211の画面上に文字入力画面を表示させてこれより入力する。この「結果」「備考」の内容が当該点検設備6の点検結果を示す。この点検結果に加えて、店舗管理コード、設備管理コード70、点検項目、点検日、点検作業の開始・終了時刻等を含めた情報が設備点検結果情報を構成する。ここで、携帯端末2のクロック機能より点検作業の開始・終了時刻が記録されることから、当該点検設備6での実点検時間が明確となる。これにより、当該点検設備6の点検に要すると考えられる標準時間(データベース13に蓄積された設備点検関連情報に含まれる。)と、点検作業者の前記実点検時間とを比較することで、点検作業が作業マニュアル等の手順に従って正常に行われていたのか、設備トラブル等のため実点検時間が標準時間より大幅にオーバーしていたのか等の点検状況を伺い知れる。よって、点検業者と点検設備を備えた店舗を管理する客先との間等で、点検の品質を高レベルに確保することができる。
携帯端末2からホストコンピュータ1に設備点検結果情報が送信されると、点検業者は、ホストコンピュータ1を操作して、その設備点検結果情報をデータベース13に保存させると共に、FAXアプリケーションを起動させて設備点検結果情報の全部または一部を指定帳票の点検結果報告書にして客先店舗4の顧客端末3に2部自動送信する(図5のS16、図7のS201→S203)。
緊急オペレーションは、設備異常の際に店舗側からの問合わせに対して点検業者がその復旧作業を遠隔から指示する作業である。
図6を参照して、客先店舗4の店長・店員が設備異常を知ると(S21)、店長・店員は、当該点検設備6に貼付されている設備管理ラベル7(図1を参照。)に記載された点検業者のコールセンタ等の連絡先72を見て電話をかけ、当該設備管理ラベル7に記載された設備管理コード70を連絡する(S22)。すなわち、当該点検設備6に貼付してある設備管理ラベル7に点検業者のコールセンタ等の連絡先72が記載されているので、事務所に戻ってコールセンタ等の連絡先を調べて電話をするという時間と労力のロスを省くことができる。
以上のように、前記実施の形態によれば、携帯端末2によって点検設備6に付されたバーコード71の設備識別情報を読み取り当該点検設備6に固有の点検内容を示す設備固有点検内容情報に基づいて点検作業員Mが点検設備6の点検を行えるようにしたので、点検作業に要する労力や時間が従来よりも少なく抑えることが可能となる。
2 携帯端末
3 顧客端末
4 店舗
6 点検設備
7 設備管理ラベル
10 ホストコンピュータの表示部
11 ホストコンピュータの入力部
12 制御部
13 データベース
14 通信部
15 ホストコンピュータの中央演算処理部
20 バーコードリーダー(読取装置)
21 タッチパネル
22 送受信部
23 記憶部
24 携帯端末の中央演算処理部
70 設備管理コード
71 バーコード(被読取部)
72 点検業者連絡先
131 設備情報ファイル
132 点検情報ファイル
133 店舗群情報ファイル
134 店舗内情報ファイル
135 その他データファイル
141 送受信部
142 FAX送信部
211 携帯端末の表示部
212 携帯端末の入力部
M 点検作業員
Claims (2)
- 店舗の設備点検を依頼された点検業者側に保持され、設備点検に関する設備点検関連情報を蓄積したデータベースを有するホストコンピュータと、前記ホストコンピュータとの間で前記設備点検関連情報の全部または一部を送受信でき、かつ、設備に付された被読取部の設備識別情報を読み取る読取装置を備えた携帯端末と、店舗側に保持され、前記ホストコンピュータから設備点検結果に関する設備点検結果情報を受信できる顧客端末とを備え、
前記ホストコンピュータを通じて前記設備点検関連情報の中から設備点検の巡回作業に必要となる設備点検巡回作業必要情報が直接又は間接的に前記携帯端末に伝えられ、点検作業員の操作する前記携帯端末により設備に付された被読取部の設備識別情報が読み取られ、読み取られた設備識別情報に基づき前記携帯端末により当該設備固有の点検内容を示す設備固有点検内容情報が自動抽出され、これに基づいて点検作業員により設備点検が行われてその点検結果が前記携帯端末に入力されると当該設備において未実施の点検項目がある場合には次に点検すべき点検項目が前記携帯端末により自動的に表示され、点検作業が終了した後に設備点検結果に関する設備点検結果情報が点検作業員の操作する前記携帯端末から前記ホストコンピュータに送信され、前記ホストコンピュータによりその設備点検結果情報がデータベースに保存されると共にその設備点検が行われた店舗を認識して前記設備点検結果情報の全部又は一部に基づく点検結果報告書が画像データとして前記顧客端末に送信され、前記顧客端末では前記ホストコンピュータから受信した点検結果報告書が客先保存用と点検業者保管用とに用紙にプリントされる構成としたことを特徴とする設備点検支援システム。 - 請求項1に記載の設備点検支援システムにおいて、
前記携帯端末は、点検作業員の操作によってすべての点検作業が終了しないうちに前記設備点検結果情報をホストコンピュータに送信しようとすると、当該送信を拒否する制御構成としたことを特徴とする設備点検支援システム。
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