JP4259916B2 - ワイパー制御方法、およびワイパー制御装置 - Google Patents

ワイパー制御方法、およびワイパー制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、降雨状況の変化にスムーズに対応することができるワイパー制御方法、およびワイパー制御装置に関し、特に、トンネル内のような降雨遮断環境の通過時における降雨状況の急激な変化にスムーズに対応することができるワイパー制御方法、およびワイパー制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、LED光等をウィンドシールド上に設けられた検知面に入射し、その反射光を受光素子で受光して、当該受光素子の出力信号に基づいてワイパーを制御する装置が知られている。この装置においては、例えば特許文献1のように、間欠時間の決定にそれぞれのドライバーの感覚を反映させる手段として、感度調整ボリウムが設けられている。この感度調整ボリウムによる調整は、図1に示すように、1つの降雨状態に対して選択可能な3種類の間欠時間が設けられており、ドライバーが手動で設定した感度調整ボリウムの位置に基づいて短,中,長のいずれかが選択される。
【0003】
一方、他の従来技術としては、雨滴の動的な付着を検出する方法(特許文献2)、受光素子出力信号のゆらぎを評価する方法(特許文献3)が本発明者等によって提示されている。また、雨滴を検出する方法の従来例として、基準値との比較により雨滴を検出する方法(いわゆる閾値法)(例えば、特許文献4)、受光素子出力の積算値により雨滴を検出する方法(いわゆる積分法)(例えば、特許文献1)が開示されている。
【0004】
ところで、このようなワイパー制御装置には、降雨状況に追従してスムーズなワイパー払拭動作を行うことが求められている。単純にいえば、雨が降り出したら払拭を行い、雨がやんだら払拭を停止することが必要である。一方、現実の降雨状況はこのように単純なものではなく、雨量,風量,走行速度などによってさまざまに変化するものである。
【0005】
さらに、車輛が走行している場合には、トンネル内のように降雨が遮断される環境を通過することがある。このような降雨遮断環境を通過する際には、トンネル進入前,トンネル内走行時,トンネル脱出後で降雨状況が変化する。特に、トンネル進入時,脱出時には降雨状況が急激に変化する。
【0006】
【特許文献1】
特開平4−349053号公報
【特許文献2】
特開2001−180447号公報
【特許文献3】
特開2002−277386号公報
【特許文献4】
特開昭61−37560号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、降雨状況の変化にスムーズに対応することができるワイパー制御方法、およびワイパー制御装置、特に、トンネル内のような降雨遮断環境の通過時において降雨状況の急激な変化にスムーズに対応することができるワイパー制御方法、およびワイパー制御装置を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等の検証により以下のことが確認された。
【0009】
例として、ある程度大きい粒径の雨が連続して降っている降雨状況で、車輛が時速60km程度でトンネルを通過するケースを想定する。トンネルの前後は同程度の降雨状況であり、トンネル内は降雨が遮断される。
【0010】
トンネル進入前は一定の降雨状況下であるので、ウィンドシールド上に付着する降雨を一定の検出感度で検出して一定の払拭頻度で払拭を行うことが適切である。次に、トンネル内では降雨による雨滴の検出はなくなるので、原則としてワイパーの払拭は必要とされない。しかしながら、前方を走行する車輛からの細かな巻上げ水がウィンドシールドに付着し視界を悪化させるので、このような水滴の付着を検出してワイパーの払拭を行う必要がある。
【0011】
巻上げによる水滴の粒径および供給量は大きくないので、巻上げによって視界が悪化するまでには一定の時間を要する。他方では、一般的に、レインセンサの検知面積はウィンドシールド全面に比して非常に小さいので、小さい検知面に付着した雨滴に基づいてウィンドシールド全体の状態を推定している。したがって、検知面への巻上げによる水滴の付着に対して高い払拭頻度で払拭を行うと、ウィンドシールド上の視界が悪化する前に無用な払拭が頻発し煩わしくなる。したがって、トンネル内においては、巻上げの付着に対して反応しつつも、払拭頻度をある程度低く抑える必要がある。
【0012】
次に、トンネル脱出後には進入前とほぼ同様の降雨状況下であるので、トンネル進入前と同程度の検出感度かつ同程度の払拭頻度が必要であるとも考えられる。しかしながら、一般的なドライバーの感覚としては、環境の急変時、特に環境が急激に悪化する場合には、安全を確保したいという欲求が支配的となる。特に、トンネルのように降雨の遮断状態が一定時間継続する状況においては、ドライバーの感覚が降雨のない良好な視界に慣れてしまうため、トンネル脱出時の環境の変化がより急激なものとして感じられる傾向がある。
【0013】
したがって、視界が良好な状態から雨中に飛び込むトンネル脱出時においては、視界の急激な悪化に対して迅速に払拭を行いたいと望むケースが多い。このようなことから、たとえトンネル前後の降雨量が同一であっても、トンネル脱出時にはより高い検出感度、より高頻度の払拭が望まれる。なお、トンネル脱出時であっても雨量が小さい場合には、視界が悪化するまでに時間がかかるので、それほど高い検出感度および払拭頻度は必要とされない。
【0014】
このような考察に基づいて、本発明者等は、トンネル内においては、巻上げ水に対する払拭頻度を低く抑えると同時に、トンネル脱出時に備えることが必要であるとの知見を得た。つまり、巻上げのような細かな水滴に対しては反応しつつも払拭頻度を抑え、払拭間欠時間をより長くすると同時に、大きい粒径の雨滴に対してはより迅速に反応しつつ払拭頻度を高くするとよい。
【0015】
次に、他の例として、上記の例と同様の降雨状況において、今度は時速100km程度の高速でトンネルを通過するケースを想定する。
【0016】
高速走行時には風圧が大きくなり、ウィンドシールドに付着した雨滴が一瞬にして広がり、水膜になる現象が観察される。ウィンドシールドからの反射光を受光して雨滴を検出するレインセンサにおいては、検知面にいったん水膜が発生すると、続いて付着した雨滴が水膜に吸収されてしまうので、雨滴の付着による受光光量の変化すなわち受光素子出力の変化が極端に小さくなる。
【0017】
したがって、たとえ大雨の降雨状況であっても、雨滴の付着が検出しにくい状態となる。その一方で、大雨の場合には急速に視界が悪化するので、雨滴の付着を短時間で検出してワイパーの払拭を行う必要がある。
【0018】
これはトンネルの出口においても当てはまる。つまり、降雨のないトンネル内から大雨の雨中に車輛が高速で飛び出す場合、急激に視界が悪くなる。しかしながら、ウィンドシールドに付着した雨滴が走行風の影響で一瞬にして水膜を形成するために、後続の雨滴の付着による受光素子出力の変化が微小なものとなる。
【0019】
したがって、高速走行時、特に高速でトンネルを脱出する時に雨滴の付着を検出するためには、受光素子出力の微小な変化を捉えられるように、検出感度を高くすることが望ましい。
【0020】
一方で、このような高い検出感度は、他の走行シーンにおいて不具合を生じることがある。例えば、高い検出感度のままで低速走行を行った場合には、感度が高くなり過ぎてしまい無用な払拭が頻発するという結果が得られた。このような考察に基づいて、本発明者等は、車輛の走行速度に応じて検出感度を変化させることが好ましいとの知見を得た。特に、走行速度に比例して検出感度を上げることが好ましい。
【0021】
次に、高速走行時の受光素子出力に関して以下の考察が得られた。図2は、高速走行時における受光素子の出力信号の波形モデルを示す図である。
【0022】
まず、受光素子の出力信号においては、一般的に、ワイパーブレードが検知面を通過する時の信号変化は非常に大きい。このため、ワイパーブレード通過時(ワイパー駆動区間)は、信号をマスクして検出対象から外している。すなわち、図2に示すマスク区間内においては、雨滴の検出が行われていない。
【0023】
図2において、D1,D2,D3で雨滴が付着している。最初の付着D1の際に受光素子出力信号に変化が現れている。高速走行時には、D1の直後に水膜が形成されるので、次の付着D2では信号変化が微小になっている。このように、水膜が形成された後においては雨滴の付着が検出しにくくなる。
【0024】
一方、マスク区間内の付着D3の際に受光素子出力信号に大きな変化が現れている。これは、検知面上に形成された水膜がワイパーブレードの通過によって除去されるためである。しかしながら、D3の直後に水膜が形成され、マスク区間の終了後には再び付着が検出しにくい状態となっている。このように、たとえマスク区間内で信号の変化が大きく現われたとしても、従来の検出方法では、マスク区間が検出対象から外されているため、D1以後の雨滴の付着を検出するのが困難となる。
【0025】
このような考察に基づいて、本発明者等は、高速走行時においてはマスク区間内の信号変化を検出対象として雨滴の付着を検出することにより、検出精度を向上させることができるとの知見を得た。特に、ワイパーブレードが検知面を通過した直後の信号変化を対象とすることが好ましい。
【0026】
より好ましくは、マスク区間内の受光素子出力信号の運動量に基づいて、雨滴の付着を検出するようにするとよい。このようにすることにより、ワイパーブレードの通過による信号変化を把握して除外する必要がなくなるため、制御をより簡素化することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
次に、本発明の第1の実施の形態について説明する。本発明の第1の実施の形態は、車輛が一定の降雨状況からトンネルのような降雨遮断環境へ進入したという走行シーンを判別し、所定の降雨レベルと所定の払拭状態との対応関係を調整するものである。
【0028】
まず、車輛が一定の降雨状況からトンネルのような降雨遮断環境へ進入したという走行シーンを判別する方法を、図3を用いて説明する。図3は、トンネル通過時における降雨レベルの変化を説明する概念図である。
【0029】
本発明者等の考察により、トンネル通過時の降雨レベルに関して以下の知見が得られた。図3において、走行している車輛がPにおいてトンネルに進入し、Rにおいてトンネルから脱出している。トンネル進入前は一定の降雨レベルが続いており、トンネル進入によって降雨レベルがゼロ(降雨なし)付近まで減少している、つまり、トンネル進入時には、所定時間t内において、降雨レベルが所定量L落ち込んでいる。そして、降雨レベルが落ち込んだ状態が一定期間維持され、トンネルからの脱出によって降雨レベルが元に戻る。
【0030】
したがって、所定時間tの間に降雨状況が一定の降雨レベルから所定量L落ち込み、当該落ち込んだ状態が所定期間維持されたという事象(イベント)を捉えることにより、車輛が一定の降雨状況からトンネルのような降雨遮断環境へ進入したという走行シーンを判別することができる。
【0031】
また、このような判断をより確実に行うために、車速情報を用いて車輛が走行状態にあることを確認し、オートライト情報を用いて、トンネル進入により車輛の外部が暗くなったことを確認してもよい。
【0032】
このような走行シーンの判別は、例えば、ある時点でのステータス(車輛状態および走行環境状態)を識別し、当該時点より後の時点において、特定のイベントが発生したことを検出することによって行うことができる。
【0033】
例えば、ある時点で車輛状態が定速走行であり、走行環境状態が一定の降雨状況である場合に、その後、例えば1秒間の間に降雨レベルが所定量落ち込み、当該落ち込んだ状態が例えば3秒間維持されたというイベントを検出することにより、車輛が一定の降雨状況からトンネルのような降雨遮断環境へ進入したという走行シーンを判別することができる。
【0034】
次に、所定の降雨レベルと所定の払拭状態との対応関係を調整する方法について説明する。本発明の第1の実施の形態の理解を容易にするために、図1を利用して従来の感度調整ボリウムによる制御方法を説明する。従来の感度調整ボリウムによる制御方法においては、例えば降雨状態が特定の小雨の場合に、間欠時間のステップを7と設定する。この特定の小雨とステップ7との関係は以後固定となる。つまり、降雨状態が小雨と判定された場合には、常にステップ7の間欠時間が選択される。そして、ドライバーの感度ボリウム設定に従って、ステップ7に含まれる3つのモードの間欠時間の中から実際の間欠時間が選択される。
【0035】
本発明の第1の実施の形態においては、降雨状態のレベルと、間欠時間のステップ(払拭状態)との関係を1対1に固定するのではなく、動的に変動させるようにする。つまり、降雨状態のそれぞれのレベルと払拭状態のそれぞれのレベルとの対応関係を、走行シーンに応じて変動させるものである。
【0036】
本発明の方法を、図4を用いて具体的に説明する。図4は、本発明の第1の実施の形態を説明する概念図である。図4には、テーブル1と、テーブル2とが含まれる。テーブル1には降雨レベルが段階的に定義されている。テーブル2には払拭状態が払拭待機時間と払拭速度とによって複数の段階的な払拭レベルに区分されて定義されている。なお、払拭待機時間はゼロ(すなわち待機時間なし)も含む。
【0037】
図4に、払拭状態の定義例を示す。払拭状態は、例えば図4に示すように、払拭待機時間が長くなれば間欠時間が長くなり、払拭待機時間が無限大(∞)となれば停止状態となる。一方、払拭待機時間が短くなれば間欠時間が短くなり、払拭待機時間がゼロになれば連続払拭となる。そして、連続払拭の中でも、払拭速度によって高速連続払拭と低速連続払拭とに分けられる。このように払拭待機時間と払拭速度とを組み合わせることにより、ワイパーの様々な払拭動作を制御することができる。
【0038】
本発明の第1の実施の形態は、テーブル1の降雨レベルのそれぞれの項目と、テーブル2の払拭レベルのそれぞれの項目とを動的に関連付けるものである。例えば、トンネル内では、トンネル脱出後に連続払拭が必要とされるような降雨レベルについては、これを高い払拭レベルと関連付けて払拭レベルを上げておき、微小な巻上げ水の付着のような降雨レベルについては、これを低い払拭レベルと関連付けて払拭レベルを下げるようにするとよい。
【0039】
一例としては、トンネル進入前では、降雨量が多い側の降雨レベルn〜n-3を高速連続払拭に割当て、降雨レベルn-4〜n-8を低速連続払拭に割当て、降雨レベルn-9〜n-15を間欠1に割当てる。そして、トンネルへの進入が判別された後には、降雨レベルn〜n-8を高速連続払拭に割当て、降雨レベルn-9〜n-15を、より払拭待機時間の長い間欠4に割当ててもよい。このように、高速連続払拭に割当てられる降雨レベルの下限を下げることにより、所定の降雨レベルについて払拭レベルを上げることができる。
【0040】
なお、このように降雨レベルの項目と払拭レベルの項目との対応関係を変化させる調整方法においては、払拭レベルを上げるまたは高くするとは、特定の降雨レベルに関連付けられる払拭レベルをより上位(待機時間がより短い、もしくは払拭速度が速い)にすることである。反対に、払拭レベルを下げるまたは低くするとは、特定の降雨レベルに関連付けられる払拭レベルをより下位(待機時間がより長い、もしくは払拭速度が遅い)にすることである。
【0041】
次に、本発明の第1の実施の形態をより具体的に説明する。図5は、本発明の第1の実施の形態に係るワイパー制御装置の構成をレイヤ構造で説明するブロック図である。図5において、本発明の第1の実施の形態に係るワイパー制御装置は、4つの層(Layer)の構成によって表すことができ、それぞれの層間にて、例えばSAP(サービス・アクセス・ポイント)のような共通インターフェースを介してデータまたは信号が通信されている。
【0042】
第1層にレインセンサ物理層90と、車輛制御コンピュータまたはワイパーモータ100とが含まれ、第2層に雨滴情報検出部22と、車輛情報検出部24と、インターフェース26とが含まれ、第3層に降雨レベル生成部32が含まれ、第4層に払拭状態制御部42と、ワイパー駆動信号生成部48とが含まれる。なお、これらの各部は、ソフトウェアによって実現することができる。
【0043】
レインセンサ物理層90は、光学機構と回路とによって構成され、例えば、発光素子からの光を検知面で反射させ、反射光を受光素子で受光する方式の光学機構と、受光素子出力を処理するフィルタ回路,増幅回路,A/Dコンバータ等の回路とで構成される。このようなレインセンサの例は、特許文献2および特許文献3に開示されている。
【0044】
光学機構を説明する。例えばLED等の発光素子から発せられた光は、プリズムガラス等を通じて、水滴の検出を行うべき透明性基板であるガラス基板(ウィンドシールドガラス)に導かれる。導かれた光は、検知面にて全反射し、前記プリズムガラスを通じて、例えばフォトダイオード等の受光素子に入射する。このような光学機構は、例えば水滴等の付着のない状態で、受光素子には最大の出力が発生するように配置構成されている。このとき、検知面に水滴等の付着があると、受光素子の出力は低下する。なお、このような検知面は、ワイパーの払拭動作範囲内に配置される。
【0045】
車輛制御コンピュータまたはワイパーモータ100は、本発明のワイパー制御装置に接続されるものであり、本発明の実施態様に従って適宜選択可能である。車輛制御コンピュータが接続される場合には、車輛制御コンピュータを介してワイパーモータが制御される。ワイパーモータが接続される場合には、ワイパーモータが直接制御される。
【0046】
雨滴情報検出部22は、レインセンサの受光素子出力信号に基づいて、雨滴に関する様々な情報を検出して出力する。情報としては、雨滴の付着という事象、付着した雨滴のゆらぎ、所定時間当たりの信号レベルの変位量などである。
【0047】
車輛情報検出部24は、車輛側で制御される様々な情報を検出して出力する。車輛情報としては、ワイパーの動作区間を示すオートストップ信号,車速情報,ワイパースイッチの位置情報,オートライト情報,感度ボリウムの設定位置情報,ライトスイッチの位置情報等である。
【0048】
インターフェース26は、上位層(第4層)からのワイパー駆動信号を、車輛制御コンピュータまたはワイパーモータそれぞれに適合する形式の信号に変換して出力する。
【0049】
降雨レベル生成部32は、雨滴情報検出部22の出力に基づいて、現在の降雨レベルを判定し、降雨レベルを生成する。具体的には、図4のテーブル1に定義された降雨レベルのどのレベルに該当するか決定する。なお、後述するように、降雨レベルは、確立された基準降雨レベルと暫定的な暫定降雨レベルとを設けるようにするとよい。
【0050】
払拭状態制御部42は、車速情報,降雨レベル情報,オートライト情報,タイマー等の制御情報を用いて走行シーンを判定し、判定した走行シーンに応じて降雨レベルと払拭レベルとの対応関係を調整する。例えば、払拭状態制御部42は、降雨レベル生成部32によって生成された降雨レベル、車輛情報検出部24によって検出された車速情報,オートライト情報などから走行シーンを判定し、判定した走行シーンにしたがって、所定の降雨レベルをどの払拭レベルに割当てるか決定する。また、感度ボリウムが設定されている場合には、必要に応じて感度ボリウムを考慮して降雨レベルと払拭レベルとの対応関係を調整する。このように、払拭状態制御部42は、走行シーン判定機能と、対応関係調整機能とを備える。
【0051】
具体的には、払拭状態制御部42は、車速情報,降雨レベル情報,オートライト情報,タイマー等の制御情報を用いて、車輛が一定の降雨状況からトンネルに進入したという走行シーンを判別し、所定の閾値以上の降雨レベルを、トンネル進入前よりも高い払拭レベルに割当て、所定の閾値未満の降雨レベルを、トンネル進入前と同等、またはそれよりも低い払拭レベルに割当てる。
【0052】
ワイパー駆動信号生成部48は、払拭状態制御部42によって設定された降雨レベルおよび払拭レベルの対応関係と、降雨レベル生成部32によって生成された降雨レベルとに基づいて図4のテーブル2の項目のような払拭状態を決定し、所定の払拭待機時間かつ所定の払拭速度のワイパー駆動信号を出力する。ワイパー駆動信号は、インターフェース26を介して車輛制御コンピュータまたはワイパーモータ100へ出力される。
【0053】
(降雨レベルの生成)
次に、降雨レベルの生成について説明する。降雨のレベルは、雨滴情報検出部22によって検出される雨滴情報に基づいて決定することができる。
【0054】
降雨レベルの生成に用いられる雨滴情報の検出方法について説明する。雨滴情報の検出方法としては、本発明者等によって開示された、雨滴の動的な付着を検出する方法(特許文献2)を用いることができる。この方法は、受光素子の信号から遅れ信号を生成し、受光素子の信号と遅れ信号の差分を求め、差分が発生したとき、検知面に水滴の衝突があったと判断するものである。あるいは、受光素子の信号の1次遅れ信号を生成し、1次遅れ信号から2次遅れ信号を生成し、1次遅れ信号と2次遅れ信号の差分を求め、差分が発生したとき、検知面に水滴の衝突があったと判断するものである。この方法により、雨滴等の動的な付着そのものを捕らえることができる。
【0055】
したがって、雨滴情報検出部22は、検知面へ雨滴が衝突した事象を検出し、雨滴の付着として出力する。
【0056】
降雨レベル生成部32は、このような雨滴の付着情報に基づいて降雨のレベルを決定し、現在の降雨レベルを生成してもよい。例えば、所定時間当たりの付着個数に基づいて降雨レベルを段階的に定義し、降雨レベル生成部32は、所定時間当たりの付着個数に従って降雨レベルを決定してもよい。具体的には、所定時間当たりの付着個数が多ければ降雨レベルが高くなり、付着個数が少なければ降雨レベルを低くしてもよい。このように、雨滴の付着情報に基づいて、降雨状態を詳細にレベル分けして定義することができる。
【0057】
また、降雨レベルの決定には、付着した雨滴のゆらぎを用いてもよい。本発明者等によって開示された特許文献3には、検知面上に付着した雨滴を通して得た受光素子の信号の動的なゆらぎによって間接的に付着物の動的なゆらぎを検出することができ、さらに、その信号のゆらぎの変化パターンによって雨滴の大きさ、雨滴の当たり方を判断する方法が開示されている。このように、雨滴のゆらぎの情報によって雨滴の大きさ等を推定することができるので、この雨滴のゆらぎの情報を雨滴の付着と組み合わせることにより、降雨状態をさらに詳細にレベル分けすることができる。
【0058】
上記判断に用いる信号のゆらぎの変化パターンを、上記信号のゆらぎの時間の変化パターンとすることができ、信号のゆらぎの長さによって間接的に付着物のゆらぎの長さを検出することができる。例えば、付着物を雨滴とすると、その物性として雨滴が大きいほどゆらぎが長く持続するので、検出したゆらぎの長さから雨滴の大きさを推定することができる。
【0059】
また、上記判断に用いる信号のゆらぎの変化パターンを、上記信号のゆらぎの大きさの変化パターンとすることができ、信号のゆらぎの大きさによって間接的に付着物のゆらぎの大きさを検出することができる。例えば、付着物を雨滴とすると、その物性として雨滴が大きいほどゆらぎが大きいので、検出したゆらぎの大きさから雨滴の大きさを推定することができる。なお、ゆらぎの大きさを表すパラメータとしては、ゆらぎ内の増減の変化回数,増減の変化量,変化の増減の方向が含まれる。
【0060】
したがって、雨滴情報検出部22は、信号のゆらぎの変化パターンを検出して出力する。具体的には、信号のゆらぎの長さ,信号のゆらぎ内の増減の変化回数,増減の変化量,変化の増減の方向などを出力する。
【0061】
降雨レベル生成部32は、このようにして雨滴情報検出部22が検出した、雨滴の付着と信号のゆらぎの変化パターンとから、降雨状態をより詳細に判定するようにしてもよい。
【0062】
例えば、信号のゆらぎの大きさの変化パターンと信号のゆらぎの長さの変化パターンとを含む信号のゆらぎの変化の諸特性と雨滴の大きさとの対応関係を実験的に求めておき、これをテーブルとしてメモリに記憶しておく。そして、降雨レベル生成部32は、このテーブルに基づいて、検出された信号のゆらぎの変化パターンから雨滴の大きさを判断するようにしてもよい。
【0063】
そして、降雨レベル生成部32は、所定時間当たりに検出された雨滴の付着個数と、付着した雨滴の大きさとから降雨レベルを判定し、現在の降雨レベルを生成するようにしてもよい。
【0064】
さらに、雨滴情報の検出方法としては、特許文献4に開示された基準値との比較により雨滴を検出する方法(いわゆる閾値法)、特許文献1に開示された受光素子出力の積算値により雨滴を検出する方法(いわゆる積分法)を用いることもできる。そして、降雨レベル生成部32は、これらの方法で検出された雨滴情報に基づいて降雨レベルを決定することができる。
【0065】
(暫定降雨レベル)
次に、降雨レベル生成部32は、確立された基準降雨レベルと、暫定的な暫定降雨レベルとを生成する。暫定的な降雨レベルは、降雨状況の変化に迅速に応答して決定される。すなわち、雨滴情報検出部22からの検出情報が変化した場合には、それに対応して暫定降雨レベルを変更する。一方、確立された基準降雨レベルは、比較的長い判定期間にしたがって決定されるものである。
【0066】
暫定的な降雨レベルと確立された降雨レベルとの制御方法の例を説明する。降雨レベル生成部32は、雨滴情報検出部22からの検出情報が変化した場合には、それに対応して暫定降雨レベルを決定する。そして、タイマを用いて暫定降雨レベルが所定期間維持されるか判断する。暫定降雨レベルが所定期間維持された場合には、基準降雨レベルを当該維持された暫定降雨レベルによって更新する。一方、暫定降雨レベルが所定期間維持されず一時的なものであった場合には、基準降雨レベルは変更されず、元のまま維持される。
【0067】
(払拭状態制御部)
次に、払拭状態制御部42について説明する。図6は、払拭状態制御部の構成を説明するブロック図であり、図7および8は、シーン判定の方法を説明する概念図であり、図9,10は、動的リンクの方法を説明する概念図である。
【0068】
図6に示すように、払拭状態制御部42は、シーン分解部44と、リンク部46とを有する。シーン分解部44は、降雨レベル生成部32によって生成された降雨レベル、車輛情報検出部24によって検出された車速情報,オートライト情報などから、車輛が一定の降雨状況からトンネルに進入したという走行シーンを判定し、所定の降雨レベルと所定の払拭レベルとの対応関係を調整する。このような調整の一例として、図4に示すようなテーブル1(降雨レベル)とテーブル2(払拭状態)とをリンクするリンクパターンを決定し、決定したリンクパターンを識別する識別情報としてIDを出力する。
【0069】
そして、リンク部46は、複数のリンクパターンの中から、シーン分解部44によって出力された識別情報に基づいて特定のリンクパターンを選択し、当該選択したリンクパターンによって降雨レベルの項目と払拭レベルの項目とをリンクさせる。具体的には、選択されるリンクパターンは、所定の閾値以上の降雨レベルを高い払拭レベルと関連付け、所定の閾値未満の降雨レベルを低い払拭レベルと関連付ける。
【0070】
(シーン分解部)
次に、シーン分解部について説明する。図7に示すように、シーン分解部44は、ステータス管理部441と、エンティティスケジューラ442と、パターンテーブル管理部444と、パターンスケジューラ446とを含む。
【0071】
ステータス管理部441は、現在の車輛の状態と現在の走行環境の状態とから構成されるステータスを管理する。具体的には、現在の車輛の状態(停止,走行,加速,減速等)を車速情報から判断する。また、現在の走行環境の状態を降雨レベル、オートライト情報などから判断する。走行環境の状態は、例えば、降雨状態(晴れ状態,雨状態),明暗状態,トンネル内などである。この降雨状態は、降雨レベルから判断される。また、明暗状態は、例えばオートライト情報,ライトスイッチの位置情報から判断される。
【0072】
そして、ステータス管理部441は、決定した現在の車輛の状態、現在の走行環境の状態を基準として、図8に示すようなステータス情報テーブルから現在のステータスを選択する。図8のテーブルには、異なるステータスがそれぞれのアドレスに設定されており、それぞれのアドレスには、エンティティ情報とパターンテーブル情報とがリンクされている。このように、ステータス管理部441は、車輛の状態と走行環境との組合せにしたがって、1つのアドレスを選択する。そして、ステータスが変更した場合には、変更後のステータスのアドレスを選択する。
【0073】
次に、エンティティスケジューラ442は、複数のエンティティの中から、ステータス管理部441によって決定されたステータスにリンクされたエンティティ443のみを起動させる。図8に示すようにそれぞれのステータスのアドレスには、固有のエンティティ情報がリンクされているので、現在のステータスにリンクしたエンティティ443のみを識別して起動させる。具体的にはエンティティ情報に含まれるエンティティIDにより、指定された1または複数のエンティティを識別して起動させる。
【0074】
次に、パターンテーブル管理部444は、複数のパターンテーブルの中から、ステータス管理部441によって決定されたステータスにリンクされたパターンテーブル445を選択して設定する。図8に示すようにそれぞれのステータスのアドレスには、固有のパターンテーブル情報がリンクされているので、現在のステータスにリンクしたパターンテーブル445のみを識別して監視対象として設定する。具体的にはパターンテーブル情報に含まれるパターンテーブルIDにより、指定された1または複数のパターンテーブルを識別して選択する。
【0075】
エンティティは、検出すべきイベントの数に合わせて複数設けるとよい。そして、それぞれのエンティティが固有のイベントを監視するとよい。例えば、加速検出エンティティは、車輛の加速というイベントを検出する。また、晴れ状態検出エンティティは、雨がやんで晴れになったというイベントを検出する。トンネル進入検出エンティティは、車輛がトンネルに進入したというイベントを検出する。そして、ステータスに応じて、エンティティスケジューラ442によって複数のエンティティの中から特定のエンティティのみが起動されることになる。起動されたエンティティ443に含まれるそれぞれのエンティティは、所定のイベントの発生を検出し、検出したイベントを、設定されたパターンテーブル445に登録する機能を有する。
【0076】
このようなイベントの検出は、暫定降雨レベル情報,車速情報,オートライト情報などから検出することができる。また、エンティティは、タイマを有しており、特定の状況(例えば降雨の停止)が所定期間継続したイベント,降雨レベル等が所定期間の間に所定量変化したイベントなど、時間の概念を含んで成立するイベントを検出することもできる。
【0077】
パターンテーブルは、それぞれが固有のリンクパターンに対応しており、リンクパターンの数と同数設けられる。それぞれのパターンテーブルは、判定すべき走行シーンに対応したイベント登録ブロックのパターンを有しており、特定のパターンテーブルのイベント登録ブロックが全て埋まることによって特定の走行シーンが検出される。このようなパターンテーブルは検出すべき走行シーンに応じて複数設けられるとよい。そして、複数のパターンテーブルの中から、パターンテーブル管理部444によって所定のパターンテーブルが選択され、監視対象として設定される。
【0078】
パターンテーブル管理部444によって設定されたパターンテーブル445は、イベントを登録するための1または複数のイベント登録ブロックを有している。そして、任意のブロックにマスクをかけることによって様々な固有のパターンが設定されている。または、固有のイベントのみを登録するように、それぞれのイベント登録ブロックに特定のイベントを識別するIDなどの識別情報を付加することにより、固有のパターンを設定してもよい。
【0079】
このようにして起動されたエンティティと、監視対象として設定されたパターンテーブルとの動作を説明する。図7に示すように、特定のエンティティが自身のイベントを検出した場合、そのイベントがパターンテーブルに登録されることになる。この際、エンティティがイベントを登録できるのは、当該イベントに割当てられたイベント登録ブロックのみである。したがって、あるイベントは全てのパターンテーブルに登録されることもあり、1つのパターンテーブルのみに登録されることもある。
【0080】
次に、パターンスケジューラ446は、設定されたパターンテーブルを監視し、全てのイベント登録ブロックにイベントが登録されたパターンテーブルを検出し、当該検出したパターンテーブルに付されたIDを出力する。このIDは、リンクテーブルを識別する情報である。なお、パターンスケジューラ446と、上述したパターンテーブル管理部444とを合体させ、1つのパターンスケジューラに双方の機能を持たせるように構成してもよい。
【0081】
次に、リンク部46は、図9に示すように、パターンスケジューラ446によって出力されたIDに基づいて特定のリンクパターンを選択し、当該選択したリンクパターンによって降雨レベルの項目と払拭状態の項目とをリンクさせる。図9に示すように、それぞれのリンクパターンには異なる対応関係のパターンが設定されており、走行シーンに合わせて適切なリンクパターンを選択することにより、適切な対応関係の調整を行うことができる。
【0082】
車輛が一定の降雨状況からトンネルに進入した場合に選択されるリンクパターンを説明する。このリンクパターンは、図9に示すように、所定の閾値th以上の降雨レベルを連続払拭に割当て、所定の閾値th未満の降雨レベルを間欠3以下の長い間欠時間に割当ててもよい。また、閾値を2つ以上設定してもよい。例えば図10に示すように、第1の閾値th1以上の降雨レベルを連続払拭に割当て、第2の閾値th2未満の降雨レベルを間欠3以下の長い間欠時間に割当ててもよい。特にトンネル内では、脱出時に備えて、一定以上の雨量に対しては急速に払拭頻度が上がるようにするとよい。
【0083】
上記の説明においては、エンティティスケジューラ442を設け、現在のステータスに対して必要なエンティティのみを起動させる構成とした。しかしながら、パターンテーブルのイベント登録ブロックが特定のイベントのみを受け付ける構成とすれば、全てのエンティティを同時に作動させる構成としてもよい。したがって、エンティティスケジューラ442を省略する構成としてもよい。
【0084】
しかしながら、エンティティスケジューラ442を設けることにより、同時に作動するエンティティの数を制限しつつ、同様の制御を実現することができる。これは、監視すべきイベントはステータスに応じて変化するものであり、必ずしも全てのエンティティを作動させなくてもよいためである。例えば、ステータスが走行状態の場合、停止というイベントを検出する必要があるが、停止から発進したというイベントを検出するエンティティは必要ない。また、ステータスが晴れ状態の場合、検出すべきイベントは、雨の降り出し,霧の付着,晴れの継続等であり、降雨が停止するというイベントを検出するエンティティを作動させておく必要がない。
【0085】
このように、エンティティスケジューラ442を設けることにより、同時に作動するエンティティの数を減らすことができ、処理に必要なリソースを低減することが可能となる。
【0086】
(第1の実施の形態の動作)
次に、本発明の第1の実施の形態の動作について図11を参照して説明する。ここで、図11は、第1の実施の形態の動作を説明するフローチャートである。まず、ステップ202において、ステータス管理部441は、現在のステータスを決定してステータス情報テーブルの該当するアドレスを選択する。例えば、降雨レベルが変更した場合には、基準降雨レベルによってこれを判断するとよい。というのは、自然界の降雨は変化するものであり、一時的な変化に追従してステータスを変更すると、ワイパーの挙動が不安定になるからである。したがって、例えば基準降雨レベルが晴れから一定の降雨レベルに変わった段階で、ステータスを変更させる。
【0087】
例えば、トンネル進入前のステータスとして、一定の閾値以上の降雨レベルが選択される。また、車速情報がある場合には、走行速度が一定であるステータスが選択される。
【0088】
次に、ステップ204において、エンティティスケジューラ442は、ステータス管理部441によって選択されたステータス情報テーブルのアドレスにリンクされたエンティティ情報を受け取り、指定されたエンティティを識別して起動させる。ここで起動されるエンティティは、降雨レべルが、所定時間内に所定量落ち込み、この落ち込んだ状態が所定の期間継続したというイベントを検出するエンティティである。また、オートライト情報がある場合には、(トンネル進入によって)オートライトシステムが前照灯(車幅灯を含む)の点灯を判断したというイベントを検出するエンティティを起動させる。
【0089】
これと並行して、ステップ206において、パターンテーブル管理部444は、ステータス管理部441によって選択されたステータス情報テーブルのアドレスにリンクされたパターンテーブル情報を受け取り、指定されたパターンテーブルを選択して監視対象として設定する。ここで選択されるパターンテーブルは、ステップ204で起動されたエンティティが検出するイベントを登録するイベント登録ブロックを有するパターンテーブルである。
【0090】
次に、ステップ208において、起動されているエンティティが自身のイベントを検出し、検出したイベントをパターンテーブルに登録する。イベントを登録する際には、当該イベントが割当てられたイベント登録ブロックのみを対象とする。このようなイベントの検出および検出したイベントの登録は、エンティティが複数ある場合には、それぞれのエンティティ単位で行われる。ここでは、降雨レべルが所定時間内に所定量落ち込み、この落ち込んだ状態が所定の期間継続したというイベントが検出され登録される。
【0091】
次に、ステップ210において、パターンスケジューラ446は、全てのイベント登録ブロックにイベントが登録されたパターンテーブルを検出する。そして、ステップ212において、検出したパターンテーブルに割当てられたIDを出力する。ここでは、降雨レべルが所定時間内に所定量落ち込み、この落ち込んだ状態が所定の期間継続したというイベントが登録されたパターンテーブルが検出され、車輛が一定の降雨状況からトンネルに進入したという走行シーンが判別される。
【0092】
そして、ステップ214において、リンク部46は、パターンスケジューラ446によって出力されたIDに基づいて、複数のリンクパターンの中から指定されたリンクパターンを選択し、当該選択したリンクパターンによって降雨レベルのテーブルと払拭状態のテーブルとをリンクさせる。ここでは、例えば図9に示すように、所定の閾値th以上の降雨レベルを連続払拭に割当て、所定の閾値th未満の降雨レベルを間欠3以下の長い間欠時間に割当てる。
【0093】
次に、ステップ216において、ワイパー駆動信号生成部48は、降雨レベル生成部32によって生成された暫定降雨レベルを、図9に示すような降雨レベルテーブルに当てはめ、当該降雨レベルに関連付けられた特定の払拭レベルを選択してワイパーの払拭状態を決定し、所定の払拭待機時間かつ所定の払拭速度のワイパー駆動信号を出力する。ここでは、トンネル内での巻上げの付着に対しては、閾値th未満の降雨レベルとして低い払拭レベル(長い間欠時間)が選択される。一方、トンネル出口で大粒の雨が連続して付着する場合には、閾値th以上の降雨レベルとして高い払拭レベル(連続払拭)が選択される。
【0094】
このように、本発明の第1の実施の形態によれば、特定のイベントの発生によって車輛が一定の降雨状況からトンネルに進入したという走行シーンを判別し、このような走行シーンに対応したリンクパターンを選択することができる。また、このようなリンクパターンを用いて、所定の降雨レベル未満の低レベルの降雨に対して払拭レベルを低く設定し、所定の降雨レベル以上の高レベルの降雨に対して払拭レベルを高く設定することにより、トンネル通過時における降雨状況の変化に追従することができる。
【0095】
なお、第1の実施の形態においては、トンネル脱出から一定時間が経過したというイベントを検出し、パターンテーブルをトンネル進入前のものに戻す処理をおこなってもよい。というのは、トンネル脱出から一定時間が経過すると、ドライバーが降雨状況に慣れていき、トンネル進入前と同様のワイパー動作がドライバーの感覚にマッチするようになるからである。
【0096】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。上述した第1の実施の形態は、降雨レベルと払拭レベルとの対応関係を調整するものであったが、本発明の第2の実施の形態は、雨滴の検出感度を調整するものである。
【0097】
まず、降雨量が一定以上の降雨状況において、時速100km程度の高速で走行する車輛がトンネルから脱出した際の受光素子出力信号の波形を説明する。図12は、受光素子出力信号の波形モデルを説明する図であり、トンネル脱出後にワイパーが1回目の払拭を行った際の信号波形のモデルを示す。
【0098】
図12において、トンネル脱出後に雨滴の付着が検出されると、ワイパーが駆動されて第1回目の払拭が行われる。この第1回目の払拭により、検知面に付着している雨滴が除去され信号レベルが回復する。しかしながら、マスク区間の間に新たな雨滴が検知面に付着して水膜が発生するので、マスク区間終了後には信号レベルが低下している。
【0099】
一般的に、ワイパーブレードが検知面を通過する時の信号変化は非常に大きい。このため、ワイパーブレード通過時(ワイパー駆動区間)は、信号をマスクして検出対象から外している。そして、雨滴の検出処理は、マスク区間が終了した時点から再開されることとなる。しかしながら、このように信号レベルが低下した状態では、分解能が低下してしまうので、たとえ大粒の雨滴が付着したとしても信号の変化が出にくくなってしまう。
【0100】
このようなことから、車輛がトンネルを脱出し、第1回目の払拭を行った後には、当該第1回目の払拭を行う前に比べて雨滴が検出しにくくなることがある。一方で、大粒の雨滴が連続して付着するような降雨状況においては、特にトンネル出口においては、雨滴を確実に検出して迅速に連続的な払拭を行うことが望ましい。
【0101】
本発明者等は、一定以上の降雨量がある状況において、車輛が一定以上の高速でトンネルを脱出する際には、受光素子出力の微小な変化を捉えられるように、検出感度を高くすることが望ましいとの知見を得た。本発明の第2の実施の形態は、車輛が一定の降雨状況からトンネルのような降雨遮断環境へ進入したという走行シーンを判別し、検知面に付着した雨滴に対する検出感度を高くするものである。
【0102】
次に、本発明の第2の実施の形態の構成について、図13を参照して説明する。ここで、図13は、本発明の第2の実施の形態に係るワイパー制御装置の構成をレイヤ構造で説明するブロック図である。図13において、本発明の第2の実施の形態に係るワイパー制御装置は、4つの層(Layer)の構成によって表すことができる。
【0103】
上述した第1の実施の形態に示した構成と同様の構成については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。この第2の実施の形態においては、第3層に降雨レベル生成部32と、感度制御部34とが含まれている。なお、これらの各部は、ソフトウェアによって実現することができる。
【0104】
感度制御部34は、上述した払拭状態制御部42が走行シーンを判別した結果にしたがって、検知面に付着した雨滴に対する検出感度を制御する。具体的には、払拭状態制御部42が、車輛が一定の降雨状況からトンネルのような降雨遮断環境へ進入したという走行シーンを判別した場合には、この判別に基づいて検出感度を高くするようにするとよい。また、払拭状態制御部42が、走行シーンの判別にしたがって上述したようなIDを出力し、感度制御部34がこのIDを受信して検出感度を高くするようにしてもよい。
【0105】
検知面に付着した雨滴に対する検出感度を高くする方法としては、例えば、雨滴の付着により生じる信号変化に対する閾値を低くすることにより、信号波形の小さな変化を捉えるようにしてもよい。また、小さな信号変化に割当てられる降雨レベルを高くするようにしてもよい。
【0106】
また、車輛が一定以上の高速で走行していることを条件として、このような検出感度の調整を行うようにしてもよい。例えば、払拭状態制御部42は、車速情報に基づいて、車輛が所定の高速走行の状態であることを検出し、これを条件として感度制御部34に指示を与えるようにしてもよい。なお、車輛が高速走行の状態であるというイベントは、上述したエンティティによって検出することができ、これをパターンテーブルに登録するようにしてもよい。
【0107】
このようにすることにより、本発明の第2の実施の形態においては、車輛が一定以上の高速で走行しており、トンネルから脱出してある程度の大雨の状況に突入する際に、降雨状況に迅速に追従して必要な払拭状態を実現することができる。
【0108】
なお、第2の実施の形態においては、トンネル脱出から一定時間が経過したというイベントを検出し、検出感度をトンネル進入前のものに戻す処理をおこなってもよい。というのは、トンネル脱出から一定時間が経過すると、ドライバーが降雨状況に慣れていき、トンネル進入前と同様のワイパー動作がドライバーの感覚にマッチするようになるからである。
【0109】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。図14は、ワイパーブレードが検知面を通過する時のワイパーの動きを説明する図であり、図15は、雨滴の付着がない場合に、ワイパーブレードが検知面を通過する時の受光素子出力信号の波形モデルを示す図である。図14に示すように、ワイパーブレードは、往運動によって検知面を通過し、検知面通過後に反転して復運動を開始し、再び検知面を通過して原点位置に戻る。
【0110】
次に、図15の波形モデルを説明する。図15においては、マスク区間内の信号波形を、ワイパーの動作にしたがって、いくつかの区間に分けている。すなわち、往路上でワイパーブレードが検知面を通過するまでの信号A、往路上で検知面を通過する際の信号X1、ワイパーブレードが検知面を通過した後に反転し、再び検知面を通過するまでの信号B、復路上で検知面を通過する際の信号X2、復路上で検知面を通過した後の信号Cである。
【0111】
次に、ワイパーの連続的な払拭を必要とするような大雨の降雨状況において、時速100km程度の高速で走行する車輛がトンネルから脱出した際の受光素子出力信号の波形を説明する。図16、図17は、受光素子出力信号の波形モデルを説明する図であり、トンネル脱出後にワイパーが1回目の払拭を行った際の信号波形のモデルを示す。
【0112】
まず、図16においては、一般的に大雨とされるような降雨状況における信号波形のモデルを示す。この降雨状況の信号波形について、本発明者等は以下の知見を得た。すなわち、AおよびCの区間において信号波形に大きな運動が現われるということである。なお、第2の実施の形態においても述べたように、マスク区間が終了した時点においては、信号の変化が現われにくい状況となっている。
【0113】
次に、図17においては、図16の大雨よりもさらに降雨量が多い、一般的に豪雨とされるような降雨状況における信号波形のモデルを示す。この降雨状況の信号波形について、本発明者等は以下の知見を得た。すなわち、A,B,およびCの区間において信号波形に大きな運動が現われるということである。
【0114】
以上の知見に基づいて、ワイパーの連続的な払拭を必要とするような大雨の降雨状況においては、少なくともAおよびCの区間において信号波形に大きな運動が現われることが分かった。一方、図15に示すように、雨滴の付着がない場合には、A,B,Cのいずれの区間においても信号波形に運動が現われていない。本発明の第3の実施の形態は、このようなマスク区間内の信号波形の運動量を用いるものである。そして、本発明の第3の実施の形態は、車輛が一定の降雨状況からトンネルのような降雨遮断環境へ進入したという走行シーンを判別し、マスク区間内の受光素子の出力信号を対象として雨滴を検出するものである。
【0115】
次に、マスク区間内の信号波形を対象として雨滴を検出する方法を説明する。本発明の第3の実施の形態においては、トンネル内におけるマスク区間内の信号波形の運動量と、トンネル脱出後のマスク区間内の信号波形の運動量とを対比することにより、雨滴の付着を検出するようにしてもよい。信号波形の運動量の評価は、上述した雨滴のゆらぎを用いることができる。
【0116】
例えば、信号波形の運動量として、信号のゆらぎの長さ、そして信号のゆらぎ内の増減の変化回数,増減の変化量,変化の増減の方向などを用いるとよい。そして、トンネル内におけるマスク区間内の信号のゆらぎに含まれるゆらぎの長さ,増減の変化回数,増減の変化量等をトンネル内におけるマスク区間内の信号波形の運動量として求める。次に、トンネル脱出後のマスク区間内の信号のゆらぎに含まれるゆらぎの長さ,増減の変化回数,増減の変化量等をトンネル脱出後のマスク区間内の信号波形の運動量として求める。この両者を対比することにより、トンネル脱出後に雨滴が付着していることを検出してもよい。
【0117】
具体的には、払拭状態制御部42が、車輛が一定の降雨状況からトンネルのような降雨遮断環境へ進入したという走行シーンを判別する。この判別の時点においては車輛がトンネル内を走行しているので、次に、払拭状態制御部42は、マスク区間内の信号波形の運動量を求めて記憶する。そして、払拭状態制御部42は、払拭を行う度にマスク区間内の信号波形の運動量を求め、記憶されている運動量と対比して雨滴の検出を行う。具体的には、ゆらぎの長さ,増減の変化回数,増減の変化量などが、トンネル内の運動量よりも所定量上回るか否かを基準として判断し、所定量上回る場合には、雨滴の付着として検出してもよい。また、トンネル内の運動量よりも上回る量にしたがって、払拭状態を決定してもよい。
【0118】
他の雨滴の検出方法を説明する。他の雨滴の検出方法としては、マスク区間内の信号波形において、少なくとも上記のAおよびCの区間に所定の運動量が検出されていることを条件として雨滴の付着を検出するようにするとよい。
【0119】
トンネル脱出時においては、車輛のルーフ等から水が垂れてくる現象(以下「垂れ水」という)が観察されることがある。このような垂れ水は、一時的なものであることが多いため、降雨の場合のように連続的な払拭を継続する必要がない。図18に、垂れ水が検知面を通過する際の受光素子出力信号の波形モデルを示す。垂れ水が検知面を通過する際の信号波形については、Aの区間のみにおいて信号波形に大きな運動が現われるという知見が得られた。
【0120】
したがって、上述したように、少なくとも上記のAおよびCの区間に運動量が検出されていることを条件として雨滴の付着を検出すると、垂れ水のケースを除外することができ、無用な連続払拭を防止することができる。
【0121】
具体的な処理としては、払拭状態制御部42が、車輛が一定の降雨状況からトンネルのような降雨遮断環境へ進入したという走行シーンを判別する。次に、払拭状態制御部42は、マスク区間内の信号波形を対象として、AおよびCの区間に運動量が発生するか判断する。そして、AおよびCの区間に運動量が発生した場合には雨滴の付着を検出し、当該運動量に応じて払拭状態を決定する。
【0122】
このように、本発明の第3の実施の形態においては、マスク区間終了後の出力信号に変化が出にくい降雨状況であっても、マスク区間内の受光素子の出力信号を対象とすることにより、雨滴の付着を確実に検出することができる。また、マスク区間内の受光素子の出力信号を対象とすることにより、マスク区間終了後に検出処理を開始する場合に比べて、より迅速に払拭を実現することができる。
【0123】
なお、第3の実施の形態においては、トンネル脱出から一定時間が経過したというイベントを検出し、マスク区間内の受光素子出力信号を、雨滴検出の対象から除外する処理をおこなってもよい。
【0124】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、降雨状況の変化にスムーズに対応することができる。また、トンネル内のような降雨遮断環境の通過時において降雨状況の急激な変化にスムーズに対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のワイパー制御方法を説明する図である。
【図2】高速走行時における受光素子の出力信号の波形モデルを示す図である。
【図3】トンネル通過時における降雨レベルの変化を説明する概念図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態を説明する概念図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るワイパー制御装置の構成をレイヤ構造で説明するブロック図である。
【図6】払拭状態制御部の構成を説明するブロック図である。
【図7】シーン判定の方法を説明する概念図である。
【図8】シーン判定の方法を説明する概念図である。
【図9】動的リンクの方法を説明する概念図である。
【図10】動的リンクの方法を説明する概念図である。
【図11】第1の実施の形態の動作を説明するフローチャートである。
【図12】受光素子出力信号の波形モデルを説明する図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態に係るワイパー制御装置の構成をレイヤ構造で説明するブロック図である。
【図14】ワイパーブレードが検知面を通過する時のワイパーの動きを説明する図である。
【図15】雨滴の付着がない場合に、ワイパーブレードが検知面を通過する時の受光素子出力信号の波形モデルを示す図である。
【図16】受光素子出力信号の波形モデルを説明する図である。
【図17】受光素子出力信号の波形モデルを説明する図である。
【図18】垂れ水が検知面を通過する際の受光素子出力信号の波形モデルを説明する図である。
【符号の説明】
22 雨滴情報検出部
24 車輛情報検出部
26 インターフェース
32 降雨レベル生成部
34 感度制御部
42 払拭状態制御部
44 シーン分解部
46 リンク部
48 ワイパー駆動信号生成部
90 レインセンサ物理層
100 車輛制御コンピュータまたはワイパーモータ
441 ステータス管理部
442 エンティティスケジューラ
443 エンティティ
444 パターンテーブル管理部
445 パターンテーブル
446 パターンスケジューラ

Claims (6)

  1. 車輛がトンネルを通過するときの車輛のワイパーの払拭動作を、降雨レベルとワイパーの払拭動作を定める払拭レベルとの対応関係に基づいて制御する方法であって、
    (a)発光素子から発せられた光を、車輛のウィンドシールドガラスのワイパー払拭領域の一部に設けられた検知面で反射させ、反射光を受光素子で受光して前記検知面に付着した雨滴を検出するステップと、
    (b)検出された雨滴に基づいて、雨滴情報を生成するステップと、
    (c)生成された雨滴情報に基づいて、降雨レベルを生成するステップと、
    (d)車輛がトンネルへ進入したことを判別するステップと、
    (e)前記ステップ(d)の判別に応答して、前記ステップ(c)によって生成された降雨レベルが、所定の降雨レベル未満の低レベルの降雨であることを検出すると、払拭レベルを下げる設定を行い、前記ステップ(c)によって生成された降雨レベルが、所定の降雨レベル以上の高レベルの降雨であることを検出すると、払拭レベルを上げる設定を行うステップと、
    (f)前記ステップ(e)によって設定された払拭レベルに基づいてワイパーの払拭動作を決定するステップとを含み、
    前記払拭レベルは、前記ワイパーの払拭待機時間と払拭速度とによって定められている、ワイパー制御方法。
  2. 車輛がトンネルを通過するときの車輛のワイパーの払拭動作を、降雨レベルに基づいて制御する方法であって、
    (a)発光素子から発せられた光を、車輛のウィンドシールドガラスのワイパー払拭領域の一部に設けられた検知面で反射させ、反射光を受光素子で受光して前記検知面に付着した雨滴を検出するステップと、
    (b)検出された雨滴に基づいて、雨滴情報を生成するステップと、
    (c)生成された雨滴情報に基づいて、降雨レベルを生成するステップと、
    (d)車輛がトンネルへ進入したことを判別するステップと、
    (e)前記ステップ(d)の判別に応答して、前記車輛の走行速度が所定の閾値速度以上か否かを判断するステップと、
    (f)前記ステップ(e)で前記車輛の走行速度が所定の閾値速度以上である場合には、前記ステップ(a)で前記受光素子の出力信号の変化から雨滴を検出するための閾値を低くすることおよび、前記ステップ(c)で前記雨滴情報に基づいて生成する降雨レベルを高めることの何れか一方を行うステップと、
    (g)前記生成された降雨レベルに対応するワイパーの払拭動作を決定するステップとを含む、ワイパー制御方法。
  3. 前記検知面に付着した雨滴の検出は、前記検知面をワイパーが往復通過するときの前記受光素子の出力信号の信号波形に基づいて行う、請求項1または2に記載のワイパー制御方法。
  4. 車輛がトンネルを通過するときの車輛のワイパーの払拭動作を、降雨レベルとワイパーの払拭動作を定める払拭レベルとの対応関係に基づいて制御する装置であって、
    発光素子から発せられた光を、車輛のウィンドシールドガラスのワイパー払拭領域の一部に設けられた検知面で反射させ、反射光を受光素子で受光して前記検知面に付着した雨滴を検出するレインセンサと、
    検出された雨滴に基づいて、雨滴情報を生成する雨滴情報検出部と、
    生成された雨滴情報に基づいて、降雨レベルを生成する降雨レベル生成部と、
    車輛がトンネルへ進入したことを判別すると、生成された降雨レベルが、所定の降雨レベル未満の低レベルの降雨であることを検出すると、払拭レベルを下げる設定を行い、生成された降雨レベルが、所定の降雨レベル以上の高レベルの降雨であることを検出すると、払拭レベルを上げる設定を行う払拭状態制御部と、
    生成された降雨レべルと、設定された払拭レベルとに基づいてワイパーの払拭動作を決定するワイパー駆動信号生成部とを備え、
    前記払拭レベルは、ワイパーの払拭待機時間と払拭速度とによって定められている、ワイパー制御装置。
  5. 車輛がトンネルを通過するときの車輛のワイパーの払拭動作を、降雨レベルに基づいて制御する装置であって、
    発光素子から発せられた光を、車輛のウィンドシールドガラスのワイパー払拭領域の一部に設けられた検知面で反射させ、反射光を受光素子で受光して前記検知面に付着した雨滴を検出するレインセンサと、
    検出された雨滴に基づいて、雨滴情報を生成する雨滴情報検出部と、
    生成された雨滴情報に基づいて、降雨レベルを生成する降雨レベル生成部と、
    車輛がトンネルへ進入したことを判別すると、前記車輛の走行速度が所定の閾値速度以上か否かを判断する払拭状態制御部と、
    前記車輛の走行速度が所定の閾値速度以上である場合には、前記受光素子の出力信号の変化から雨滴を検出するための閾値を低くすることおよび、前記雨滴情報に基づいて生成する降雨レベルを高めることの何れか一方を行う感度制御部と、
    前記生成された降雨レべルに対応するワイパーの払拭動作を決定するワイパー駆動信号生成部とを備える、ワイパー制御装置。
  6. 前記検知面に付着した雨滴の検出は、前記検知面をワイパーが往復通過するときの前記受光素子の出力信号の信号波形に基づいて行う、請求項4または5に記載のワイパー制御装置。
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