JP3932623B2 - オートフォグランプ装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザレーダ装置を利用したオートフォグランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、霧の発生を判定してフォグランプを自動点灯させるオートフォグランプ装置として、特開平6−99772号公報に記載されたものが知られている。この従来のオートフォグランプ装置101は、湿度センサ102、光学的可視度センサ103、アンド回路104、点灯判定回路105、中央制御装置106、フォグランプ107から構成されている。そして、湿度センサ102によって自車周囲の湿度を検出し、湿度がある基準値以上の場合に高湿度判定信号を出力し、また光学的可視度センサ103が自車周囲に向けて赤外光を放射してその反射光の強度に基づいて可視度を検出し、可視度がある基準値以下の場合に視界不良判定信号を出力する。アンド回路104は、湿度センサ102及び光学的可視度センサ103の双方から入力があった時に点灯判定回路105に出力を出し、点灯判定回路105はこのアンド回路104からの信号を受けて点灯判定信号を中央制御装置106に出力し、中央制御装置106は点灯判定信号を受けるとフォグランプ107を点灯させる構成である。
【0003】
すなわち、従来のオートフォグランプ装置は、周囲の湿度と可視度を検出して湿度が高く、かつ可視度が低い(つまり、視界不良)時にフォグランプを自動点灯させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のオートフォグランプ装置では、光学的可視度センサの直前に障害物が存在すると、視界が良好であるにもかかわらずフォグランプが自動点灯してしまう問題点があった。一例をあげると、光学的可視度センサが車両後部に取付けられていて、雨が止んだ直後のような湿度が高い状況において、自車の直後に他車両が停止するとフォグランプが点灯するという状況が発生する。これは光学的可視度センサが反射光強度から可視度を判別するようにしているために、光学的可視度センサの直前に障害物が存在しているとそれに当たって戻ってくる反射光をセンサが受光し、その時に偶然に湿度が高ければ霧が発生していると判断してしまうことに起因している。
【0005】
また周囲環境の湿度は高くなくても、湿度センサに水滴が付着していたりすると、同様の誤点灯が起こる。
【0006】
本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたもので、霧発生をより正確に判定してフォグランプの自動点灯が制御できるオートフォグランプ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明のオートフォグランプ装置は、自車前方に向けてレーザビームを放射し、前方の物標に反射して戻ってくる反射光を受光して当該物標までの距離を計測するレーザレーダ装置と、前記レーザレーダ装置の検出範囲を上下に変更する検出範囲変更手段と、前記レーザレーダ装置の有効検知エリアからその遠方側境界付近を除外した核検知エリア内の距離データが得られた後、次回の距離計測によって前記有効検知エリア内に距離データが得られない時に、前記検出範囲変更手段により前記レーザレーダ装置の検出範囲を上側に変更させる検出範囲変更判定手段と、前記検出範囲変更手段により前記レーザレーダ装置の検出範囲を上側に変更させて距離計測を行っても前記有効検知エリア内に距離データが得られず、かつ前記有効検知エリア内に距離データが得られなくなってから一定時間経過するまでに当該有効検知エリア内に距離データが得られない時にフォグランプ点灯指令を出力するフォグランプ点灯判定手段とを備えたものである。
【0008】
請求項1の発明のオートフォグランプ装置では、レーザレーダ装置によって前方にレーザビームを放射し、何らかの物標に反射して戻ってくる反射光を受光して当該物標までの距離を計測して前方車両までの車間距離を監視しているが、有効検知エリアから遠方側境界付近を除外した核検知エリア内の距離データが得られた直後の計測で、有効検知エリア内の距離データが得られなくなった場合には、検出範囲変更手段によりレーザレーダ装置の検出範囲を上側に変更させて距離計測を行う。
【0009】
この上向きに検出範囲を変更して距離データが得られる場合には前方に大型トラックのような車高の高い車両が走行していると判断でき、レーザレーダ装置の距離データを用いて車間距離監視を継続する。しかしながら、レーザレーダ装置の検出範囲を上側に変更しても有効検知エリア内の距離データを計測できず、かつ有効検知エリア内の距離データが得られなくなってから一定時間が経過した時には、フォグランプ点灯判定手段は車両が霧中に突入したものと判定してフォグランプ点灯指令を出力し、フォグランプを点灯させる。
【0010】
これにより、前方の車両と適度な車間距離をとりながら走行しているときに、突然霧中に突入したような場合、的確に霧中突入を検出してフォグランプの自動点灯を制御することができる。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1のオートフォグランプ装置において、前記レーザレーダ装置が水平スキャン方式で前方の物標までの距離を計測するものであり、前記フォグランプ点灯判定手段が、前記レーザレーダ装置の有効検知エリアからその周囲境界付近を除外した核検知エリア内の距離データが得られた後、次回の距離計測によって前記有効検知エリア内に距離データが得られず、前記検出範囲変更手段により前記レーザレーダ装置の検出範囲を上側に変更させて距離計測を行っても前記有効検知エリア内に距離データが得られず、かつ前記有効検知エリア内に距離データが得られなくなってから一定時間経過するまでに当該有効検知エリア内に距離データが得られない場合にフォグランプ点灯指令を出力するものである。
【0012】
請求項2の発明のオートフォグランプ装置では、レーザレーダ装置が水平スキャン方式で前方車両との車間距離を監視しているが、扇形の有効検知エリアからその周囲の境界付近を除外した核検知エリア内の距離データが得られた直後の計測で、有効検知エリア内の距離データが得られなくなった場合には、検出範囲変更手段によりレーザレーダ装置の検出範囲を上側に変更させて距離計測を行う。
【0013】
この扇形の有効検知エリアの周囲付近を除外した核検知エリアを区別することによって前方車両が車線変更した故に車間距離計測ができなくなる場合を除外できる。また、上向きに検出範囲を変更して距離データが得られる場合には前方に大型トラックのような車高の高い車両が走行していると判断でき、レーザレーダ装置の距離データを用いて車間距離監視を継続する。
【0014】
しかしながら、レーザレーダ装置の検出範囲を上側に変更しても有効検知エリア内の距離データを計測できず、かつ有効検知エリア内の距離データが得られなくなってから一定時間が経過した時には、フォグランプ点灯判定手段は車両が霧中に突入したものと判定してフォグランプ点灯指令を出力し、これによってフォグランプを点灯させる。
【0015】
これにより、前方の車両と適度な車間距離をとりながら走行しているときに、突然霧中に突入したような場合、的確に霧中突入を検出してフォグランプの自動点灯を制御することができる。
【0016】
請求項3の発明は、請求項1又は2のオートフォグランプ装置において、さらに、降雨を検出する降雨検出手段を備え、前記フォグランプ点灯判定手段が当該降雨検出手段による降雨検出時に前記フォグランプ点灯指令の出力を中止するものであり、レーザレーダ装置の特性である降雨時の距離計測能力の低下に起因する距離データの消失に対して、霧中突入と区別してフォグランプの誤点灯を防止する。
【0017】
【発明の効果】
請求項1及び2の発明によれば、前方の車両と適度な車間距離をとりながら走行しているときに、突然霧中に突入したような場合、的確に霧中突入を検出してフォグランプの自動点灯を制御することができる。
【0018】
請求項3の発明によれば、レーザレーダ装置の特性である降雨時の距離計測能力の低下に起因する距離データの消失に対して霧中突入と区別し、フォグランプの誤点灯を防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。図1は本発明の1つの実施の形態のオートフォグランプ装置1を示しており、レーザビームを前方に放射し、先行車の後尾部分に反射して戻ってくる反射光を受光し、その光信号の送出タイミングと反射光の受光タイミングとの間のタイムラグから先行車までの距離を算出し、また光信号の送受方向から先行車の方位角をも検出するレーザレーダ装置2、このレーザレーダ装置2の検出軸方向を上下に切替える方向切替用モータ3、自車速を検出する車速センサ4、降雨を検出し、雨量に応じた信号を出力する雨滴センサ5を備えている。車速センサ4には電磁発電方式のセンサが用いられることが多く、自動車のトランスミッションの出力軸に取付けられる。また雨滴センサ5には圧電素子を利用したものが用いられ、雨滴が圧電素子に当たると雨滴の粒径と速度に応じたパルス状の電圧を出力する仕組みであり、この雨滴センサ5の出力に対して一定電圧以上のパルスをカウントすることにより雨量を測定することができる。
【0020】
オートフォグランプ装置1はさらに、レーザレーダ装置2の距離データに基づいて先行車に対する接近警報の要否を判定し、また本発明の特徴であるフォグランプの自動点灯の要否を判定するために所定の演算処理を実行するプログラムを内蔵するマイクロコンピュータで構成される演算処理装置6、この演算処理装置6からの接近警報信号を受けて接近警報音を出すブザー装置7、演算処理装置6から車間距離信号を受けて車間距離を表示し、また接近警報信号を受けて接近警報表示を行い、さらにフォグランプ点灯信号を受けてフォグランプ点灯表示を行う表示装置8、演算処理装置6からフォグランプ点灯信号を受けて点灯するフォグランプ9を備えている。
【0021】
演算処理装置6はレーザレーダ装置2から距離信号と方位角信号を受けて、その信号の状態に応じてモータ駆動信号を方向切替用モータ3に出力する。演算処理装置6はまた、レーザレーダ装置2と車速センサ4からの信号に基づいて自車の前方を走行する先行車を特定し、先行車までの距離を求めて車間距離信号を表示装置8に出力し、加えて、先行車に対する警報車間距離を算出し、計測した車間距離と警報車間距離とを比較して接近警報の要否を判断し、接近警報出力が必要と判断した時にはブザー装置7と表示装置8とに接近警報信号を出力する。さらに演算処理装置6は、レーザレーダ装置2からの距離信号及び方位角信号、車速センサ4からの車速信号、雨滴センサ5からの雨滴信号を受けて自車が霧中に突入したかどうか判断し、突入したと判断した時にフォグランプ点灯信号を表示装置8とフォグランプ9とに出力する。
【0022】
次に、上記構成のオートフォグランプ装置の動作について説明する。レーザレーダ装置2による先行車までの車間距離は次のようにして測定する。図2に示すように自車10の前部に取付けられているレーザレーダ装置2から前方に向けてレーザビーム11を放射する。自車10の前方の距離Dの位置に先行車12が存在すると、先行車12の後尾に装着されているリフレクタ13によりレーザビーム11が反射され、その反射光14がレーザレーダ装置2に戻ってくる。そこでレーザレーダ装置2は、レーザビーム11が放射されてから反射光14が受光されるまでのタイムラグtと光信号11,14の空中伝播速度(つまり、光速c)とに基づいて先行車12までの車間距離Dを算出する。
【0023】
D=(c×t)/2
レーザビーム11は、レーザレーダ装置2が十分遠方の先行車からの反射光14も検出できるようにエネルギ密度を上げるため、細く絞られている。その結果、レーザビーム11の水平方向の広がり角度は、0.2度程度である。そのため、レーザビーム11の水平方向の幅は100m先で35cm程度であり、先行車12の水平方向の移動量を考慮すると、レーザビーム11の光軸を固定していたのでは先行車12をほとんど検出することが期待できない。これを解決するために、レーザレーダ装置2は、レーザビーム11を水平方向にスキャンさせる水位スキャン方式にしている。例えば、0.15度ステップ刻みに80回スキャンすれば約12度の広がり角度の範囲を検出することができる。これは100m前方で21mの幅に相当し、先行車12を検出し損なうケースは大幅に低減される。
【0024】
そこで、演算処理装置6は、レーザレーダ装置2からの距離・方位角信号を入力し、車間距離Dの単位時間当たりの変化を求めて先行車12との相対速度Vrを算出する。演算処理装置6はまた、車速センサ4からの車速信号に基づいて自車速Vfを求め、また相対速度Vrに自車速Vfを加算することによって先行車10の車速Vaを算出する。そしてこれらの値から、次に示す演算式によって警報車間距離Dsを算出する。
【0025】
【数1】
ここで、Tsはペダルの踏替えを考慮した余裕時間、αは減速度である。
【0026】
そして、この数1式によって算出された警報車間距離Dsと先行車10までの実際の計測車間距離Dとを比較し、D<Dsの場合には演算処理装置6は警報信号をブザー装置7と表示装置8に出力する。なお、このような接近警報出力動作は、接近警報装置として従来から広く採用されているものであり、本発明の要旨とする部分ではないので、以下、詳しい説明は省略する。
【0027】
ところで、レーザビーム11はその特性から霧によって散乱されやすい。図3には晴天時(a)と霧の時(b)の違いを示しているが、晴天時には先行車12までレーザビーム11が到達するのが、霧15によってレーザビーム11が散乱されると先行車12まで到達することができず、先行車12までの距離データが計測できなくなる。
【0028】
本発明では車間距離計測には不利となるこのレーザビーム11の光学的特性を逆に、フォグランプの自動点灯判定に利用することを特徴としていて、レーザレーダ装置2から距離データが突然得られなくなった場合に、自車10が霧中に突入したと判断してフォグランプを自動点灯させるのである。しかしながら、実用的には、レーザレーダ装置2の有効検知エリアの境界付近に存在している物標に対して計測した距離データは、その直後に容易に得られなくなる場合が多い。例えば、レーザレーダ装置2の最大検知距離を150mとすると、先行車12が148mの位置に存在している場合には、次回の計測で距離データが得られなくなることは容易に考えられる。その他、先行車12の車線変更によっても同様の結果が想定できる。したがって、レーザレーダ装置2の有効検知エリアに対して制限されたエリア、つまり核検知エリアを設定し、この核検知エリア内で距離データが得られている場合に、上記の考えを適用して自車10の霧中突入を判断するのである。
【0029】
図5は有効検知エリアS0と核検知エリアS1との関係を示している。レーザレーダ装置2の有効検知エリアS0は半径が150m、中心角が12度の扇形となる。そしてこの有効検知エリアS0から、20m以下の近距離、75m以上の遠距離、左右3度分の両端部を除外したエリアを核検知エリアS1に設定する。そしてこの核検知エリアS1内に得られた距離データに対して、演算処理装置6が上述した接近警報の出力要否判断処理と共に霧中突入判断処理を行い、正確に霧中突入を判断してフォグランプの自動点灯制御を行うのである。
【0030】
しかしながら、核検知エリアS1内の距離データが計測されていて、かつ次回の距離計測で有効検知エリアS0内で距離データが得られなくなるケースは、霧発生以外にも次の▲1▼〜▲7▼のケースが考えられる。図5〜図11は▲1▼〜▲7▼の各ケースに対応するシーンを図示している。
【0031】
▲1▼平坦路から下り坂に勾配が変化するケース(図5)。
▲2▼上り坂から平坦路に勾配が変化するケース(図6)。
▲3▼平坦路から上り坂に勾配が変化するケース(図7)。
▲4▼下り坂から平坦路に勾配が変化するケース(図8)。
▲5▼トラックのようなリフレクタ位置の高い車両が前方に割り込むケース(図9)。
▲6▼トラックのようなリフレクタ位置の高い車両が遠方より接近するケース(図10)。
▲7▼夕立のようなにわか雨が降ってくるケース(図11)。
【0032】
上の▲1▼及び▲2▼のケースは、先行車12が坂によって自車10から見えなくなる場合である。これらの場合、先行車12は自車10に対して下方向に移動していくため、レーザビーム11の有効検知エリアから外れて距離データが得られなくなってしまう。また▲3▼及び▲4▼のケースは、先行車12は自車11から見えているが、先行車12が上方向に移動するためにレーザビーム11の有効検知エリアから外れて距離データが得られなくなる場合である。これらの場合、レーザビーム11は前方の上り坂あるいは平坦路の路面に照射され、路面で散乱されるために自車10に反射光が戻ってこない。
【0033】
▲5▼のケースは、トラック16のようなリフレクタ17の位置が高い車両が先行車12と自車10との間に割り込んで来て自車10から比較的近距離に存在するようになったため、レーザビーム11がリフレクタ17に照射されず、距離データが得られなくなる場合であり、▲6▼のケースは、トラックのようなリフレクタ17の位置が高い車両が先行車12として存在し、車間距離が接近したためにレーザビーム11がリフレクタ17に照射されず、距離データが得られなくなる場合である。
【0034】
そして▲7▼のケースは、霧が発生している場合と同様に、雨18によってレーザビーム11が散乱されて先行車12にレーザビーム11が到達しなくなり、距離データが得られなくなる場合である。レーザビーム11の散乱は、雨そのものによる散乱のみではなく、先行車12の上げるスプラッシュ19による影響もかなり受けることになる。
【0035】
しかしながら、これらの▲1▼〜▲7▼のケースでは、次の述べる方法によって霧発生のケースと区別することができる。図5〜図8に示した▲1▼〜▲4▼のケースでは、自車10と先行車12との間の勾配の違いが原因であり、したがって、一定時間T1だけ経過すれば自車10と先行車12が共に同一勾配の道路に存在するようになる。そのため、距離データが得られなくなってから一定時間T1以内に距離データが得られるようになれば勾配変化による距離データの一時的な消失と判断し、霧のケースと区別することができる。この一定時間T1の設定は、例えば、距離データが得られなくなった時の自車速V1と車間距離D1から、T1=D1/T1により決定することができる。
【0036】
図9及び図10に示した▲5▼及び▲6▼のケースでは、図12に示すようにレーザレーダ装置2のビーム照射軸を上方向に変更して通常よりも上側でレーザビーム11をスキャンすることにより、リフレクタ17の位置が高い先行車12を検出することができるようになり、霧のケースと区別することができる。
【0037】
図11に示した▲7▼のケースでは、レーザレーダ装置2では検出できないほど視界が悪化している状態であり、このような状態ではフォグランプを点灯させてもかまわない状況であるといえる。しかし、このようなケースを霧発生のケースとあえて区別するのであれば、雨滴センサ5の信号によって降雨を検出してフォグランプ点灯を禁止する構成にすることができる。
【0038】
本発明のオートフォグランプ装置は、以上の霧発生による距離データ消失のケースとその他の原因による距離データ消失のケースとの区別方法を採用し、霧発生だけを他と区別して検出し、自動的にフォグランプ9を点灯させる。次に、本発明のオートフォグランプ装置によるフォグランプの自動点灯判断処理を図13のフローチャートを用いて説明する。
【0039】
まず、レーザレーダ装置2の検出方向を通常の方向にして距離計測を行い、有効検知エリアS0内の距離データが得られたならば、それが核検知エリアS1内かどうか判断する(ステップ100〜103)。
【0040】
計測された距離データが核検知エリアS1内であれば、次回の距離計測において(ステップ104)、有効検知エリアS0内の距離データが計測されるかどうか判断し(ステップ105)、有効検知エリアS0内の距離データが得られなくなった場合、つまり、距離データが消失した場合には、演算処理装置6はレーザレーダ装置2の方向切替モータ3に指示を出してレーザレーダ装置2の方向を上向きに切替させる(ステップ106)。
【0041】
そして上向きに切替えた後、再度、距離計測を実行し(ステップ107)、有効検知エリアS0内の距離データが得られた場合にはレーザレーダ装置2を上向きのままにして距離計測を継続する(ステップ108)。これによって、リフレクタの位置が高い先行車に対する車間距離計測を継続することになる(▲5▼又は▲6▼のケース)。
【0042】
一方、レーザレーダ装置2を上向きに切替えた後も有効検知エリアS0内の距離データが得られなかった場合には、自車8の前方で道路勾配が変化していることが考えられるので、レーザレーダ装置2を上向きから元の通常の向きに戻し、一定時間T1が経過するまでの間で、有効検知エリアS0内の距離データが得られるようになるまで距離計測を繰返す(ステップ110〜112)。そして一定時間T1が経過するまでに有効検知エリアS0内の距離データが得られるようになれば、先行車と自車とが同一勾配に道路上に存在するようになったものと判断し、ステップ111でYESに分岐して全体として通常モードでの距離計測に復帰する(▲1▼〜▲4▼のケース)。
【0043】
当初、核検知エリアS1内の距離データが得られていたのが、次回の計測で有効検知エリアS0内の距離データが得られなくなり、ビーム軸を上側に変更しても距離データが得られずに一定時間T1が経過した場合、霧中に突入してものと判断することができる。
【0044】
しかし、本実施の形態の場合、さらに▲7▼の降雨のケースをも霧中突入と区別するために、さらに雨滴センサ5の雨滴信号を見て(ステップ113)、降雨ではない場合には最終的に霧中突入と判断してフォグランプ点灯指令をフォグランプ9に出力してフォグランプを自動点灯させ、また表示装置8にはフォグランプ点灯表示と共にレーザレーダ装置2の検出距離低下の警告表示を行わせてドライバに注意を促す(ステップ114)。反対に、雨滴センサ5が雨滴を検出しているときにはフォグランプ点灯指令を出力させず、レーザレーダ装置2の検出距離低下の警告表示を表示装置8に行わせてドライバに注意を促すだけにする(ステップ115)。
【0045】
このフォグランプ9の自動点灯処理の後も距離計測を繰返し(ステップ116)、有効検知エリアS0内の距離データが得られれば視界が再び良好になったものとみなして表示装置8の警告を解除し、またフォグランプ9を自動的に消灯させ、以後、ステップ103に戻って距離計測を継続する(ステップ117,118)。
【0046】
以上のようにして、この実施の形態のオートフォグランプ装置では、自車前方に向けてレーザビーム11を放射し、前方の物標からの反射光14が到達するまでの時間tを演算処理することにより、物標までの距離を算出する接近警報装置用のレーザレーダ装置2を援用して、レーザレーダ装置2の有効検知エリア0からその境界付近を除外した核検知エリアS1を設定し、この核検知エリアS1内において距離データが得られた場合に、次回の計測で有効検知エリアS0内の距離データが得られなくなり、かつレーザレーダ装置2の上下方向の検出範囲を変化させても距離データが得られず、かつ距離データが得られなくなってから一定時間T1が経過する間に距離データが得られるようにならなければ、霧のために前方の物標の距離データが得られなくなったものと判断してフォグランプを自動点灯させるようにしたので、自車前方の可視度を的確に検出してフォグランプの自動点灯制御ができるようになる。
【0047】
なお、リフレクタの位置が高いトラックのような車両に対して距離データを得るために、上記の実施の形態のようにレーザレーダ装置のレーザビーム検出軸を上下方向を切替える代わりに、検出軸は動かさないでレーザビームの広がり角度を上下方向に広げることによっても同様に距離データを得ることができる。
【0048】
また、上記の実施の形態において有効検知エリアS0に対して核検知エリアS1を遠距離、近距離、両側端部の境界付近について除外する設定にしたが、これに限定されることはなく、遠距離境界部分だけを除外する設定にすることもできる。
【0049】
さらに上記の実施の形態では雨滴センサにより降雨時にはフォグランプの自動点灯を禁止するようにしたが、降雨センサを用いて降雨検出する機能を省略し、視界が不良の場合にはフォグランプ点灯制御することにより、機能を単純化することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態の回路ブロック図。
【図2】上記の実施の形態による先行車に対する車間距離計測動作を示す説明図。
【図3】レーザレーダ装置による車間距離計測能力の晴天時と霧発生時との差違を示す説明図。
【図4】上記の実施の形態におけるレーザレーダ装置の有効検知エリアと核検知エリアとの関係を示す説明図。
【図5】平坦路から下り坂に勾配変化する道路での距離データ消失を示す説明図。
【図6】上り坂から平坦路に勾配変化する道路での距離データ消失を示す説明図。
【図7】平坦路から上り坂に勾配変化する道路での距離データ消失を示す説明図。
【図8】下り坂から平坦路に勾配変化する道路での距離データ消失を示す説明図。
【図9】トラックのようなリフレクタ位置の高い車両の前方割込みによる距離データ消失を示す説明図。
【図10】トラックのようなリフレクタ位置の高い車両の接近による距離データ消失を示す説明図。
【図11】降雨による距離データ消失を示す説明図。
【図12】上記の実施の形態におけるレーザレーダ装置の検出方向を上向きにした場合の距離検出動作を示す説明図。
【図13】上記の実施の形態によるオートフォグランプ点灯制御処理を示すフローチャート。
【図14】従来例の回路ブロック図。
【符号の説明】
1 オートフォグランプ装置
2 レーザレーダ装置
3 方向切替用モータ
4 車速センサ
5 雨滴センサ
6 演算処理装置
7 ブザー装置
8 表示装置
9 フォグランプ
10 自車
11 レーザビーム
12 先行車
13 リフレクタ
14 反射光
S0 有効検知エリア
S1 核検知エリア
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザレーダ装置を利用したオートフォグランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、霧の発生を判定してフォグランプを自動点灯させるオートフォグランプ装置として、特開平6−99772号公報に記載されたものが知られている。この従来のオートフォグランプ装置101は、湿度センサ102、光学的可視度センサ103、アンド回路104、点灯判定回路105、中央制御装置106、フォグランプ107から構成されている。そして、湿度センサ102によって自車周囲の湿度を検出し、湿度がある基準値以上の場合に高湿度判定信号を出力し、また光学的可視度センサ103が自車周囲に向けて赤外光を放射してその反射光の強度に基づいて可視度を検出し、可視度がある基準値以下の場合に視界不良判定信号を出力する。アンド回路104は、湿度センサ102及び光学的可視度センサ103の双方から入力があった時に点灯判定回路105に出力を出し、点灯判定回路105はこのアンド回路104からの信号を受けて点灯判定信号を中央制御装置106に出力し、中央制御装置106は点灯判定信号を受けるとフォグランプ107を点灯させる構成である。
【0003】
すなわち、従来のオートフォグランプ装置は、周囲の湿度と可視度を検出して湿度が高く、かつ可視度が低い(つまり、視界不良)時にフォグランプを自動点灯させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のオートフォグランプ装置では、光学的可視度センサの直前に障害物が存在すると、視界が良好であるにもかかわらずフォグランプが自動点灯してしまう問題点があった。一例をあげると、光学的可視度センサが車両後部に取付けられていて、雨が止んだ直後のような湿度が高い状況において、自車の直後に他車両が停止するとフォグランプが点灯するという状況が発生する。これは光学的可視度センサが反射光強度から可視度を判別するようにしているために、光学的可視度センサの直前に障害物が存在しているとそれに当たって戻ってくる反射光をセンサが受光し、その時に偶然に湿度が高ければ霧が発生していると判断してしまうことに起因している。
【0005】
また周囲環境の湿度は高くなくても、湿度センサに水滴が付着していたりすると、同様の誤点灯が起こる。
【0006】
本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたもので、霧発生をより正確に判定してフォグランプの自動点灯が制御できるオートフォグランプ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明のオートフォグランプ装置は、自車前方に向けてレーザビームを放射し、前方の物標に反射して戻ってくる反射光を受光して当該物標までの距離を計測するレーザレーダ装置と、前記レーザレーダ装置の検出範囲を上下に変更する検出範囲変更手段と、前記レーザレーダ装置の有効検知エリアからその遠方側境界付近を除外した核検知エリア内の距離データが得られた後、次回の距離計測によって前記有効検知エリア内に距離データが得られない時に、前記検出範囲変更手段により前記レーザレーダ装置の検出範囲を上側に変更させる検出範囲変更判定手段と、前記検出範囲変更手段により前記レーザレーダ装置の検出範囲を上側に変更させて距離計測を行っても前記有効検知エリア内に距離データが得られず、かつ前記有効検知エリア内に距離データが得られなくなってから一定時間経過するまでに当該有効検知エリア内に距離データが得られない時にフォグランプ点灯指令を出力するフォグランプ点灯判定手段とを備えたものである。
【0008】
請求項1の発明のオートフォグランプ装置では、レーザレーダ装置によって前方にレーザビームを放射し、何らかの物標に反射して戻ってくる反射光を受光して当該物標までの距離を計測して前方車両までの車間距離を監視しているが、有効検知エリアから遠方側境界付近を除外した核検知エリア内の距離データが得られた直後の計測で、有効検知エリア内の距離データが得られなくなった場合には、検出範囲変更手段によりレーザレーダ装置の検出範囲を上側に変更させて距離計測を行う。
【0009】
この上向きに検出範囲を変更して距離データが得られる場合には前方に大型トラックのような車高の高い車両が走行していると判断でき、レーザレーダ装置の距離データを用いて車間距離監視を継続する。しかしながら、レーザレーダ装置の検出範囲を上側に変更しても有効検知エリア内の距離データを計測できず、かつ有効検知エリア内の距離データが得られなくなってから一定時間が経過した時には、フォグランプ点灯判定手段は車両が霧中に突入したものと判定してフォグランプ点灯指令を出力し、フォグランプを点灯させる。
【0010】
これにより、前方の車両と適度な車間距離をとりながら走行しているときに、突然霧中に突入したような場合、的確に霧中突入を検出してフォグランプの自動点灯を制御することができる。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1のオートフォグランプ装置において、前記レーザレーダ装置が水平スキャン方式で前方の物標までの距離を計測するものであり、前記フォグランプ点灯判定手段が、前記レーザレーダ装置の有効検知エリアからその周囲境界付近を除外した核検知エリア内の距離データが得られた後、次回の距離計測によって前記有効検知エリア内に距離データが得られず、前記検出範囲変更手段により前記レーザレーダ装置の検出範囲を上側に変更させて距離計測を行っても前記有効検知エリア内に距離データが得られず、かつ前記有効検知エリア内に距離データが得られなくなってから一定時間経過するまでに当該有効検知エリア内に距離データが得られない場合にフォグランプ点灯指令を出力するものである。
【0012】
請求項2の発明のオートフォグランプ装置では、レーザレーダ装置が水平スキャン方式で前方車両との車間距離を監視しているが、扇形の有効検知エリアからその周囲の境界付近を除外した核検知エリア内の距離データが得られた直後の計測で、有効検知エリア内の距離データが得られなくなった場合には、検出範囲変更手段によりレーザレーダ装置の検出範囲を上側に変更させて距離計測を行う。
【0013】
この扇形の有効検知エリアの周囲付近を除外した核検知エリアを区別することによって前方車両が車線変更した故に車間距離計測ができなくなる場合を除外できる。また、上向きに検出範囲を変更して距離データが得られる場合には前方に大型トラックのような車高の高い車両が走行していると判断でき、レーザレーダ装置の距離データを用いて車間距離監視を継続する。
【0014】
しかしながら、レーザレーダ装置の検出範囲を上側に変更しても有効検知エリア内の距離データを計測できず、かつ有効検知エリア内の距離データが得られなくなってから一定時間が経過した時には、フォグランプ点灯判定手段は車両が霧中に突入したものと判定してフォグランプ点灯指令を出力し、これによってフォグランプを点灯させる。
【0015】
これにより、前方の車両と適度な車間距離をとりながら走行しているときに、突然霧中に突入したような場合、的確に霧中突入を検出してフォグランプの自動点灯を制御することができる。
【0016】
請求項3の発明は、請求項1又は2のオートフォグランプ装置において、さらに、降雨を検出する降雨検出手段を備え、前記フォグランプ点灯判定手段が当該降雨検出手段による降雨検出時に前記フォグランプ点灯指令の出力を中止するものであり、レーザレーダ装置の特性である降雨時の距離計測能力の低下に起因する距離データの消失に対して、霧中突入と区別してフォグランプの誤点灯を防止する。
【0017】
【発明の効果】
請求項1及び2の発明によれば、前方の車両と適度な車間距離をとりながら走行しているときに、突然霧中に突入したような場合、的確に霧中突入を検出してフォグランプの自動点灯を制御することができる。
【0018】
請求項3の発明によれば、レーザレーダ装置の特性である降雨時の距離計測能力の低下に起因する距離データの消失に対して霧中突入と区別し、フォグランプの誤点灯を防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。図1は本発明の1つの実施の形態のオートフォグランプ装置1を示しており、レーザビームを前方に放射し、先行車の後尾部分に反射して戻ってくる反射光を受光し、その光信号の送出タイミングと反射光の受光タイミングとの間のタイムラグから先行車までの距離を算出し、また光信号の送受方向から先行車の方位角をも検出するレーザレーダ装置2、このレーザレーダ装置2の検出軸方向を上下に切替える方向切替用モータ3、自車速を検出する車速センサ4、降雨を検出し、雨量に応じた信号を出力する雨滴センサ5を備えている。車速センサ4には電磁発電方式のセンサが用いられることが多く、自動車のトランスミッションの出力軸に取付けられる。また雨滴センサ5には圧電素子を利用したものが用いられ、雨滴が圧電素子に当たると雨滴の粒径と速度に応じたパルス状の電圧を出力する仕組みであり、この雨滴センサ5の出力に対して一定電圧以上のパルスをカウントすることにより雨量を測定することができる。
【0020】
オートフォグランプ装置1はさらに、レーザレーダ装置2の距離データに基づいて先行車に対する接近警報の要否を判定し、また本発明の特徴であるフォグランプの自動点灯の要否を判定するために所定の演算処理を実行するプログラムを内蔵するマイクロコンピュータで構成される演算処理装置6、この演算処理装置6からの接近警報信号を受けて接近警報音を出すブザー装置7、演算処理装置6から車間距離信号を受けて車間距離を表示し、また接近警報信号を受けて接近警報表示を行い、さらにフォグランプ点灯信号を受けてフォグランプ点灯表示を行う表示装置8、演算処理装置6からフォグランプ点灯信号を受けて点灯するフォグランプ9を備えている。
【0021】
演算処理装置6はレーザレーダ装置2から距離信号と方位角信号を受けて、その信号の状態に応じてモータ駆動信号を方向切替用モータ3に出力する。演算処理装置6はまた、レーザレーダ装置2と車速センサ4からの信号に基づいて自車の前方を走行する先行車を特定し、先行車までの距離を求めて車間距離信号を表示装置8に出力し、加えて、先行車に対する警報車間距離を算出し、計測した車間距離と警報車間距離とを比較して接近警報の要否を判断し、接近警報出力が必要と判断した時にはブザー装置7と表示装置8とに接近警報信号を出力する。さらに演算処理装置6は、レーザレーダ装置2からの距離信号及び方位角信号、車速センサ4からの車速信号、雨滴センサ5からの雨滴信号を受けて自車が霧中に突入したかどうか判断し、突入したと判断した時にフォグランプ点灯信号を表示装置8とフォグランプ9とに出力する。
【0022】
次に、上記構成のオートフォグランプ装置の動作について説明する。レーザレーダ装置2による先行車までの車間距離は次のようにして測定する。図2に示すように自車10の前部に取付けられているレーザレーダ装置2から前方に向けてレーザビーム11を放射する。自車10の前方の距離Dの位置に先行車12が存在すると、先行車12の後尾に装着されているリフレクタ13によりレーザビーム11が反射され、その反射光14がレーザレーダ装置2に戻ってくる。そこでレーザレーダ装置2は、レーザビーム11が放射されてから反射光14が受光されるまでのタイムラグtと光信号11,14の空中伝播速度(つまり、光速c)とに基づいて先行車12までの車間距離Dを算出する。
【0023】
D=(c×t)/2
レーザビーム11は、レーザレーダ装置2が十分遠方の先行車からの反射光14も検出できるようにエネルギ密度を上げるため、細く絞られている。その結果、レーザビーム11の水平方向の広がり角度は、0.2度程度である。そのため、レーザビーム11の水平方向の幅は100m先で35cm程度であり、先行車12の水平方向の移動量を考慮すると、レーザビーム11の光軸を固定していたのでは先行車12をほとんど検出することが期待できない。これを解決するために、レーザレーダ装置2は、レーザビーム11を水平方向にスキャンさせる水位スキャン方式にしている。例えば、0.15度ステップ刻みに80回スキャンすれば約12度の広がり角度の範囲を検出することができる。これは100m前方で21mの幅に相当し、先行車12を検出し損なうケースは大幅に低減される。
【0024】
そこで、演算処理装置6は、レーザレーダ装置2からの距離・方位角信号を入力し、車間距離Dの単位時間当たりの変化を求めて先行車12との相対速度Vrを算出する。演算処理装置6はまた、車速センサ4からの車速信号に基づいて自車速Vfを求め、また相対速度Vrに自車速Vfを加算することによって先行車10の車速Vaを算出する。そしてこれらの値から、次に示す演算式によって警報車間距離Dsを算出する。
【0025】
【数1】
ここで、Tsはペダルの踏替えを考慮した余裕時間、αは減速度である。
【0026】
そして、この数1式によって算出された警報車間距離Dsと先行車10までの実際の計測車間距離Dとを比較し、D<Dsの場合には演算処理装置6は警報信号をブザー装置7と表示装置8に出力する。なお、このような接近警報出力動作は、接近警報装置として従来から広く採用されているものであり、本発明の要旨とする部分ではないので、以下、詳しい説明は省略する。
【0027】
ところで、レーザビーム11はその特性から霧によって散乱されやすい。図3には晴天時(a)と霧の時(b)の違いを示しているが、晴天時には先行車12までレーザビーム11が到達するのが、霧15によってレーザビーム11が散乱されると先行車12まで到達することができず、先行車12までの距離データが計測できなくなる。
【0028】
本発明では車間距離計測には不利となるこのレーザビーム11の光学的特性を逆に、フォグランプの自動点灯判定に利用することを特徴としていて、レーザレーダ装置2から距離データが突然得られなくなった場合に、自車10が霧中に突入したと判断してフォグランプを自動点灯させるのである。しかしながら、実用的には、レーザレーダ装置2の有効検知エリアの境界付近に存在している物標に対して計測した距離データは、その直後に容易に得られなくなる場合が多い。例えば、レーザレーダ装置2の最大検知距離を150mとすると、先行車12が148mの位置に存在している場合には、次回の計測で距離データが得られなくなることは容易に考えられる。その他、先行車12の車線変更によっても同様の結果が想定できる。したがって、レーザレーダ装置2の有効検知エリアに対して制限されたエリア、つまり核検知エリアを設定し、この核検知エリア内で距離データが得られている場合に、上記の考えを適用して自車10の霧中突入を判断するのである。
【0029】
図5は有効検知エリアS0と核検知エリアS1との関係を示している。レーザレーダ装置2の有効検知エリアS0は半径が150m、中心角が12度の扇形となる。そしてこの有効検知エリアS0から、20m以下の近距離、75m以上の遠距離、左右3度分の両端部を除外したエリアを核検知エリアS1に設定する。そしてこの核検知エリアS1内に得られた距離データに対して、演算処理装置6が上述した接近警報の出力要否判断処理と共に霧中突入判断処理を行い、正確に霧中突入を判断してフォグランプの自動点灯制御を行うのである。
【0030】
しかしながら、核検知エリアS1内の距離データが計測されていて、かつ次回の距離計測で有効検知エリアS0内で距離データが得られなくなるケースは、霧発生以外にも次の▲1▼〜▲7▼のケースが考えられる。図5〜図11は▲1▼〜▲7▼の各ケースに対応するシーンを図示している。
【0031】
▲1▼平坦路から下り坂に勾配が変化するケース(図5)。
▲2▼上り坂から平坦路に勾配が変化するケース(図6)。
▲3▼平坦路から上り坂に勾配が変化するケース(図7)。
▲4▼下り坂から平坦路に勾配が変化するケース(図8)。
▲5▼トラックのようなリフレクタ位置の高い車両が前方に割り込むケース(図9)。
▲6▼トラックのようなリフレクタ位置の高い車両が遠方より接近するケース(図10)。
▲7▼夕立のようなにわか雨が降ってくるケース(図11)。
【0032】
上の▲1▼及び▲2▼のケースは、先行車12が坂によって自車10から見えなくなる場合である。これらの場合、先行車12は自車10に対して下方向に移動していくため、レーザビーム11の有効検知エリアから外れて距離データが得られなくなってしまう。また▲3▼及び▲4▼のケースは、先行車12は自車11から見えているが、先行車12が上方向に移動するためにレーザビーム11の有効検知エリアから外れて距離データが得られなくなる場合である。これらの場合、レーザビーム11は前方の上り坂あるいは平坦路の路面に照射され、路面で散乱されるために自車10に反射光が戻ってこない。
【0033】
▲5▼のケースは、トラック16のようなリフレクタ17の位置が高い車両が先行車12と自車10との間に割り込んで来て自車10から比較的近距離に存在するようになったため、レーザビーム11がリフレクタ17に照射されず、距離データが得られなくなる場合であり、▲6▼のケースは、トラックのようなリフレクタ17の位置が高い車両が先行車12として存在し、車間距離が接近したためにレーザビーム11がリフレクタ17に照射されず、距離データが得られなくなる場合である。
【0034】
そして▲7▼のケースは、霧が発生している場合と同様に、雨18によってレーザビーム11が散乱されて先行車12にレーザビーム11が到達しなくなり、距離データが得られなくなる場合である。レーザビーム11の散乱は、雨そのものによる散乱のみではなく、先行車12の上げるスプラッシュ19による影響もかなり受けることになる。
【0035】
しかしながら、これらの▲1▼〜▲7▼のケースでは、次の述べる方法によって霧発生のケースと区別することができる。図5〜図8に示した▲1▼〜▲4▼のケースでは、自車10と先行車12との間の勾配の違いが原因であり、したがって、一定時間T1だけ経過すれば自車10と先行車12が共に同一勾配の道路に存在するようになる。そのため、距離データが得られなくなってから一定時間T1以内に距離データが得られるようになれば勾配変化による距離データの一時的な消失と判断し、霧のケースと区別することができる。この一定時間T1の設定は、例えば、距離データが得られなくなった時の自車速V1と車間距離D1から、T1=D1/T1により決定することができる。
【0036】
図9及び図10に示した▲5▼及び▲6▼のケースでは、図12に示すようにレーザレーダ装置2のビーム照射軸を上方向に変更して通常よりも上側でレーザビーム11をスキャンすることにより、リフレクタ17の位置が高い先行車12を検出することができるようになり、霧のケースと区別することができる。
【0037】
図11に示した▲7▼のケースでは、レーザレーダ装置2では検出できないほど視界が悪化している状態であり、このような状態ではフォグランプを点灯させてもかまわない状況であるといえる。しかし、このようなケースを霧発生のケースとあえて区別するのであれば、雨滴センサ5の信号によって降雨を検出してフォグランプ点灯を禁止する構成にすることができる。
【0038】
本発明のオートフォグランプ装置は、以上の霧発生による距離データ消失のケースとその他の原因による距離データ消失のケースとの区別方法を採用し、霧発生だけを他と区別して検出し、自動的にフォグランプ9を点灯させる。次に、本発明のオートフォグランプ装置によるフォグランプの自動点灯判断処理を図13のフローチャートを用いて説明する。
【0039】
まず、レーザレーダ装置2の検出方向を通常の方向にして距離計測を行い、有効検知エリアS0内の距離データが得られたならば、それが核検知エリアS1内かどうか判断する(ステップ100〜103)。
【0040】
計測された距離データが核検知エリアS1内であれば、次回の距離計測において(ステップ104)、有効検知エリアS0内の距離データが計測されるかどうか判断し(ステップ105)、有効検知エリアS0内の距離データが得られなくなった場合、つまり、距離データが消失した場合には、演算処理装置6はレーザレーダ装置2の方向切替モータ3に指示を出してレーザレーダ装置2の方向を上向きに切替させる(ステップ106)。
【0041】
そして上向きに切替えた後、再度、距離計測を実行し(ステップ107)、有効検知エリアS0内の距離データが得られた場合にはレーザレーダ装置2を上向きのままにして距離計測を継続する(ステップ108)。これによって、リフレクタの位置が高い先行車に対する車間距離計測を継続することになる(▲5▼又は▲6▼のケース)。
【0042】
一方、レーザレーダ装置2を上向きに切替えた後も有効検知エリアS0内の距離データが得られなかった場合には、自車8の前方で道路勾配が変化していることが考えられるので、レーザレーダ装置2を上向きから元の通常の向きに戻し、一定時間T1が経過するまでの間で、有効検知エリアS0内の距離データが得られるようになるまで距離計測を繰返す(ステップ110〜112)。そして一定時間T1が経過するまでに有効検知エリアS0内の距離データが得られるようになれば、先行車と自車とが同一勾配に道路上に存在するようになったものと判断し、ステップ111でYESに分岐して全体として通常モードでの距離計測に復帰する(▲1▼〜▲4▼のケース)。
【0043】
当初、核検知エリアS1内の距離データが得られていたのが、次回の計測で有効検知エリアS0内の距離データが得られなくなり、ビーム軸を上側に変更しても距離データが得られずに一定時間T1が経過した場合、霧中に突入してものと判断することができる。
【0044】
しかし、本実施の形態の場合、さらに▲7▼の降雨のケースをも霧中突入と区別するために、さらに雨滴センサ5の雨滴信号を見て(ステップ113)、降雨ではない場合には最終的に霧中突入と判断してフォグランプ点灯指令をフォグランプ9に出力してフォグランプを自動点灯させ、また表示装置8にはフォグランプ点灯表示と共にレーザレーダ装置2の検出距離低下の警告表示を行わせてドライバに注意を促す(ステップ114)。反対に、雨滴センサ5が雨滴を検出しているときにはフォグランプ点灯指令を出力させず、レーザレーダ装置2の検出距離低下の警告表示を表示装置8に行わせてドライバに注意を促すだけにする(ステップ115)。
【0045】
このフォグランプ9の自動点灯処理の後も距離計測を繰返し(ステップ116)、有効検知エリアS0内の距離データが得られれば視界が再び良好になったものとみなして表示装置8の警告を解除し、またフォグランプ9を自動的に消灯させ、以後、ステップ103に戻って距離計測を継続する(ステップ117,118)。
【0046】
以上のようにして、この実施の形態のオートフォグランプ装置では、自車前方に向けてレーザビーム11を放射し、前方の物標からの反射光14が到達するまでの時間tを演算処理することにより、物標までの距離を算出する接近警報装置用のレーザレーダ装置2を援用して、レーザレーダ装置2の有効検知エリア0からその境界付近を除外した核検知エリアS1を設定し、この核検知エリアS1内において距離データが得られた場合に、次回の計測で有効検知エリアS0内の距離データが得られなくなり、かつレーザレーダ装置2の上下方向の検出範囲を変化させても距離データが得られず、かつ距離データが得られなくなってから一定時間T1が経過する間に距離データが得られるようにならなければ、霧のために前方の物標の距離データが得られなくなったものと判断してフォグランプを自動点灯させるようにしたので、自車前方の可視度を的確に検出してフォグランプの自動点灯制御ができるようになる。
【0047】
なお、リフレクタの位置が高いトラックのような車両に対して距離データを得るために、上記の実施の形態のようにレーザレーダ装置のレーザビーム検出軸を上下方向を切替える代わりに、検出軸は動かさないでレーザビームの広がり角度を上下方向に広げることによっても同様に距離データを得ることができる。
【0048】
また、上記の実施の形態において有効検知エリアS0に対して核検知エリアS1を遠距離、近距離、両側端部の境界付近について除外する設定にしたが、これに限定されることはなく、遠距離境界部分だけを除外する設定にすることもできる。
【0049】
さらに上記の実施の形態では雨滴センサにより降雨時にはフォグランプの自動点灯を禁止するようにしたが、降雨センサを用いて降雨検出する機能を省略し、視界が不良の場合にはフォグランプ点灯制御することにより、機能を単純化することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態の回路ブロック図。
【図2】上記の実施の形態による先行車に対する車間距離計測動作を示す説明図。
【図3】レーザレーダ装置による車間距離計測能力の晴天時と霧発生時との差違を示す説明図。
【図4】上記の実施の形態におけるレーザレーダ装置の有効検知エリアと核検知エリアとの関係を示す説明図。
【図5】平坦路から下り坂に勾配変化する道路での距離データ消失を示す説明図。
【図6】上り坂から平坦路に勾配変化する道路での距離データ消失を示す説明図。
【図7】平坦路から上り坂に勾配変化する道路での距離データ消失を示す説明図。
【図8】下り坂から平坦路に勾配変化する道路での距離データ消失を示す説明図。
【図9】トラックのようなリフレクタ位置の高い車両の前方割込みによる距離データ消失を示す説明図。
【図10】トラックのようなリフレクタ位置の高い車両の接近による距離データ消失を示す説明図。
【図11】降雨による距離データ消失を示す説明図。
【図12】上記の実施の形態におけるレーザレーダ装置の検出方向を上向きにした場合の距離検出動作を示す説明図。
【図13】上記の実施の形態によるオートフォグランプ点灯制御処理を示すフローチャート。
【図14】従来例の回路ブロック図。
【符号の説明】
1 オートフォグランプ装置
2 レーザレーダ装置
3 方向切替用モータ
4 車速センサ
5 雨滴センサ
6 演算処理装置
7 ブザー装置
8 表示装置
9 フォグランプ
10 自車
11 レーザビーム
12 先行車
13 リフレクタ
14 反射光
S0 有効検知エリア
S1 核検知エリア
Claims (3)
- 自車前方に向けてレーザビームを放射し、前方の物標に反射して戻ってくる反射光を受光して当該物標までの距離を計測するレーザレーダ装置と、
前記レーザレーダ装置の検出範囲を上下に変更する検出範囲変更手段と、
前記レーザレーダ装置の有効検知エリアからその遠方側境界付近を除外した核検知エリア内の距離データが得られた後、次回の距離計測によって前記有効検知エリア内に距離データが得られない時に、前記検出範囲変更手段により前記レーザレーダ装置の検出範囲を上側に変更させる検出範囲変更判定手段と、
前記検出範囲変更手段により前記レーザレーダ装置の検出範囲を上側に変更させて距離計測を行っても前記有効検知エリア内に距離データが得られず、かつ前記有効検知エリア内に距離データが得られなくなってから一定時間経過するまでに当該有効検知エリア内に距離データが得られない時にフォグランプ点灯指令を出力するフォグランプ点灯判定手段とを備えて成るオートフォグランプ装置。 - 前記レーザレーダ装置が水平スキャン方式で前方の物標までの距離を計測するものであり、
前記フォグランプ点灯判定手段が、前記レーザレーダ装置の有効検知エリアからその周囲境界付近を除外した核検知エリア内の距離データが得られた後、次回の距離計測によって前記有効検知エリア内に距離データが得られず、前記検出範囲変更手段により前記レーザレーダ装置の検出範囲を上側に変更させて距離計測を行っても前記有効検知エリア内に距離データが得られず、かつ前記有効検知エリア内に距離データが得られなくなってから一定時間経過するまでに当該有効検知エリア内に距離データが得られない場合にフォグランプ点灯指令を出力することを特徴とする請求項1に記載のオートフォグランプ装置。 - 請求項1又は2に記載のオートフォグランプ装置において、降雨を検出する降雨検出手段を備え、前記フォグランプ点灯判定手段は、当該降雨検出手段による降雨検出時に前記フォグランプ点灯指令の出力を中止することを特徴とするオートフォグランプ装置。
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