JP2002257716A - 付着物検出装置およびそれを用いた制御装置 - Google Patents

付着物検出装置およびそれを用いた制御装置

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JP2002257716A
JP2002257716A JP2001055175A JP2001055175A JP2002257716A JP 2002257716 A JP2002257716 A JP 2002257716A JP 2001055175 A JP2001055175 A JP 2001055175A JP 2001055175 A JP2001055175 A JP 2001055175A JP 2002257716 A JP2002257716 A JP 2002257716A
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JP2001055175A
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Fumitoshi Kobayashi
史敏 小林
Keiji Tsunetomo
啓司 常友
Takemi Tokuda
健己 徳田
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検知面の付着物が表面形状効果を持ち、外界
からの入射光の屈折または乱反射によるフラッシング現
象発生を推定する付着物検出装置を提供する。 【解決手段】 外界光または光源で照射された検知面を
結像レンズで結像させ、複数の微小受光素子を並べた受
光素子部において受光させる。各微小受光素子の検出信
号レベルをその微小受光素子の配列に応じてつなぎ合わ
せ、信号パターンを得る。検知面上の付着物の有無など
状態の差異に応じて信号パターンに増加部分や低下部分
などパターンの変化部分が見られる。信号パターンを解
析して外界から強い光の入射があり検知面上の雨滴付着
によるフラッシング現象が発生している場合の信号パタ
ーンの検出の有無を調べる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検知面上に付着し
た付着物の存在を検知し、当該付着物の形状効果に起因
する強い外界光の異常入射により発生するいわゆるフラ
ッシング現象を自動的に検出できる機能を併せ持つ付着
物検出装置およびそれを用いた制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】付着物の有無を検出し、付着物の存在が
検出されたことを契機として制御内容を変更するシステ
ムには様々なものがある。付着物の一例として雨滴を考
えると、車のウィンドシールドのウィンドウワイパー制
御装置は、天候の変化があり降雨が始まったことを契機
として制御内容を臨機応変に変更する必要が生じる。こ
のウィンドウワイパー制御装置の利便性を高めるための
重要な課題の一つとして、降雨中であるのか否かを検知
するレインセンサの開発が挙げられる。以下に、従来の
付着物検出装置として、車のウィンドシールドにおける
雨滴を付着物として検出する従来のレインセンサを説明
する。
【0003】一般に普及している手動操作によるウィン
ドウワイパーの場合、運転者自身が降雨が始まったこと
を認識し、自動車の走行状態、ウィンドシールドに付着
する雨滴の量の変化を勘案し、自動車運転時に必要とす
るウィンドシールド越しの視界を確保すべく、ウィンド
ウワイパーのスイッチをオフからオンに手動で切り替え
る必要がある。この手動によるウィンドウワイパーのス
イッチ切替操作の煩わしさを緩和するため、レインセン
サを設けて自動車のウィンドシールドの検知面上の雨滴
など付着物の存在を検知し、ウィンドウの払拭が必要か
否かを判定している。
【0004】従来のレインセンサには、雨滴の検知方法
に応じて、反射光検知型レインセンサなどが知られてい
る。図16は、従来技術の反射光検知型レインセンサに
よる雨滴検出原理を簡単に説明した図である。図16に
おいて、1000は自動車のウィンドシールドである。
説明の便宜上、ウィンドシールド1000の上側空間を
自動車内部側、つまり運転者側の空間、下側空間を外界
とした。1010は光源、1020はプリズム、103
0は反射光をウィンドシールド内から導き出すためのプ
リズム、1040はレンズ、1050は受光素子として
のCCD(電荷結合素子)、1110が検知面である。
1120が検知面上に付着した雨滴である。光源101
0からは検知面全体をカバーしうる広がりを持つ光束が
照射され、そのうち1130が雨滴が付着した部分に対
して入射した光の軌跡、1130以外の光1140が雨
滴が付着していない検知面に対して入射した光の軌跡を
表している。
【0005】反射光検知型レインセンサでは、各要素の
取り付け角度と材質(特に材質が持つ屈折率)の調整が
重要である。雨滴検出原理を簡単に言えば、検知面のう
ち雨滴が付着した部分に対して入射した光はウィンドシ
ールド1000の外界面において全反射条件が満足され
ずに外界に逃げ、検知面のうち雨滴が付着していない部
分に対して入射した光はウィンドシールド1000の外
界面において全反射条件が満足されて全反射し、当該反
射光の強度差を検出するわけである。
【0006】そのため、光源1010とプリズム102
0は、照射光がウィンドシールド1000内部に入射す
る入射条件を満たす角度、材質が選ばれ、また、ウィン
ドシールド1000の外界面上の検知面において全反射
する角度が選ばれる。さらに、雨滴付着による屈折率の
変化により検知面1110における全反射条件の満足・
不満足が切り換わるように検知面に対する光入射角度が
選ばれる。
【0007】プリズム1030も反射光がウィンドシー
ルド1000外部に出射できるように出射条件を満た
す、つまり全反射条件が満足されないように材質、角度
が選ばれている。レンズ1040と受光素子1050
は、レンズ1040に入射した光が受光素子1050の
センサ部分に集光するように角度と距離が調整されてい
る。
【0008】なお、これら1010〜1050の要素
は、ウィンドシールド1000以外の場所、例えばボン
ネットの上や屋根の上などにも取り付け可能であるが、
検知対象はウィンドシールド1000の状態であるので
ウィンドシールド1000の一部に取り付けることが好
ましい。また、運転者の視界を狭めないように取り付け
られることが好ましい。例えば、もともとバックミラー
が取り付けられて視界が遮られているウィンドシールド
部分などに取り付けることが好ましい。
【0009】以上の従来の反射光検知型レインセンサの
動作を簡単に説明すると、光源1010から照射された
光束は、プリズム1020によりウィンドシールド10
00内部に導入され、検知面1110全面にわたり入射
する。いま、検知面1110上には雨滴1120が付着
していたものとする。検知面1110に入射した光のう
ち雨滴1120が付着した部分に対して入射した光11
30は、ウィンドシールド1000の外界面において、
屈折率nが約1.3である雨滴の存在により全反射条件
が満足されず、外界に逃げ、当該光が受光素子1050
において検知されることはない。一方、検知面1110
に入射した光のうち雨滴が付着していない部分に対して
入射した光1140は、ウィンドシールド1000の外
界面には屈折率nが1である空気の存在により全反射条
件が満足されて全反射する。全反射した光はウィンドシ
ールド1000の自動車内側の面のプリズム1030の
存在により全反射せずに自動車内に出射する。出射した
光はレンズ1040において受光素子1050上の光セ
ンサ部分に集光される。
【0010】このように、受光素子1050が検知する
光量は、雨滴1120が存在すると減少し、雨滴112
0が検知面1110上を覆う面積が大きくなるほど受光
する光量は減少することとなる。この光量の変化を検出
して検知面1110上の雨滴の存在を検知する。以上が
従来の反射光検知型レインセンサによる雨滴検出原理で
ある。
【0011】なお、それぞれのタイプのレインセンサ
は、上記したような信号変化を検知すれば雨滴検出信号
を出力するように構成されている。レインセンサからの
雨滴検出信号は、ウィンドウワイパーの制御部に入力さ
れ、当該雨滴検出信号の入力を契機として所定のウィン
ドウワイパーの制御などが行われる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のレ
インセンサには以下に示すような問題点があった。
【0013】従来のレインセンサでは、フラッシング現
象を検知することができないという問題があった。付着
物の種類、ウィンドシールドの撥水能力の高さ、車の運
転走行状態など様々な要因により同じ付着物であっても
その形状は異なったものとなる。このような雨滴形状に
起因して外界光入射によりフラッシング現象が発生しう
ることが知られている。フラッシング現象は、外界に存
在する光源であって外界環境における基準光量よりも相
対的に強い光源からの照射光がウィンドシールド上の付
着物に入射し、該付着物の形状に起因して起こる現象を
いう。このフラッシング現象発生を検知することができ
れば、すみやかにウィンドシールド面をワイパーで払拭
して付着物を除去してフラッシング現象を緩和すること
ができる。
【0014】本発明は、上記問題点に鑑み、検知面上に
おける付着物の存在の有無の検出のみならず、付着物の
表面形状を推定できる付着物検出装置およびその当該付
着物検出装置を用いて推定した付着物の表面形状に応じ
た制御を行う制御装置を提供することを目的とする。
【0015】また、本発明は、上記問題点に鑑み、検知
面上における付着物の表面形状効果として生じるフラッ
シング現象を検出できる付着物検出装置およびその当該
付着物検出装置を用いて推定したフラッシング現象に対
する対応制御を行う制御装置を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の付着物検出装置は、透明性基板の外表面を
検知面とし、外界光により照射された前記検知面を結像
させる結像系レンズと、前記結像レンズにより結像され
た像を受光する受光素子アレイを備えた付着物検出装置
において、前記受光素子アレイが複数の微小受光素子を
備え、各微小受光素子からの光検出信号をそれら微小受
光素子の配列に応じて並べた信号パターンを生成し、前
記検知面上の付着物の付着状態に対応した信号パターン
を出力するようになっていることを特徴とする。
【0017】上記構成により、各微小受光素子により検
出される光検出信号を微小受光素子の配列に応じて並
べ、信号パターン(波形)を得ることができる。信号パ
ターンは検知面から得られる信号レベルをつなぎ合わせ
てパターン化したものであり、検知面上の付着物の状態
の相違は、信号パターンの微小区間の相対的変化として
表れることとなる。本発明は、信号レベルの絶対値その
ものを解析する必要はなく、信号パターン中の相対的変
化、つまり、波形変化を解析することにより、高い精度
で外界から入射する外界光の増加を検出することがで
き、フラッシング現象など外界から強い光が入射する現
象を捉えることができ、当該フラッシング現象を起こし
た付着物の存在を推定することができる。ここで、信号
パターンにおいて、相対的に信号レベルが高い信号パタ
ーン部分と相対的に信号レベルが低い信号パターン部分
がある場合、フラッシング現象が起きていると推定す
る。
【0018】次に、本発明の付着物検出装置の他の構成
は、全反射用の光源を備え、前記全反射用の光源から発
射され透明性基板内に導入された入射光が反射される前
記透明性基板の外表面を検知面とし、前記全反射用の光
源により照射された前記検知面を結像させる結像系レン
ズと、複数の微小受光素子を備え、前記結像系レンズか
らの光を受光し、各微小受光素子からの光検出信号をそ
れら微小受光素子の配列に応じて並べた信号パターンと
して出力する受光素子アレイと、前記全反射用光源から
の照射光によって前記受光素子アレイにおいて得られる
前記信号パターン中に、周囲の信号レベルから相対的に
信号レベルが低い信号パターン部分を検出すれば、該パ
ターン部分に対応する検知面上の付着物の存在を検出
し、前記全反射用の光源を消灯して、外界光によって前
記受光素子アレイにおいて得られる信号パターン中に、
周囲の信号レベルから相対的に信号レベルが高い信号パ
ターン部分を検出すれば、フラッシングが起きていると
推定することを特徴とする。
【0019】上記構成により、検知面上の付着物の有無
による反射条件の変化を信号パターンの相対的変化とし
て捉えることができ、例えば、雨滴のような付着物を検
出することができ、さらに、外界光による信号パターン
の相対的変化によりフラッシング現象も推定することが
できる。
【0020】また、上記課題を解決するために、本発明
の付着物検出装置の他の構成は、全反射用と散乱用の光
源を備え、前記全反射用の光源から発射され透明性基板
内に導入された入射光が反射され、また、前記散乱用の
光源から発射され透明性基板内に導入された入射光が散
乱される前記透明性基板の外表面を検知面とし、前記全
反射用および散乱用の光源により照射された前記検知面
を結像させる結像系レンズと、複数の微小受光素子を備
え、前記結像系レンズからの光を受光し、各微小受光素
子からの光検出信号をそれら微小受光素子の配列に応じ
て並べた信号パターンとして出力する受光素子アレイ
と、前記全反射用光源からの照射光によって前記受光素
子アレイにおいて得られる前記信号パターン中に、周囲
の信号レベルから相対的に信号レベルが低い信号パター
ン部分を検出すれば、該パターン部分に対応する検知面
上の付着物の存在を検出し、前記散乱用光源からの散乱
光によって前記受光素子アレイにおいて得られる前記信
号パターン中に、周囲の信号レベルから相対的に信号レ
ベルが高い信号パターン部分を検出すれば、該パターン
部分に対応する検知面上の光散乱性付着物の存在を検出
し、前記全反射用および散乱用の光源を消灯して、外界
光によって前記受光素子アレイにおいて得られる信号パ
ターン中に、周囲の信号レベルから相対的に信号レベル
が高い信号パターン部分を検出すれば、フラッシングが
起きていると推定することを特徴とする。
【0021】上記構成により、検知面上の付着物の有無
による反射条件の変化を信号パターンの相対的変化とし
て捉えることができ、さらに検知面上の付着物の有無に
よる散乱条件の変化を信号パターンの相対的変化として
捉えることができるので、付着物が雨滴であるのか泥水
であるのかなど付着物の種類と状態について正確な推定
をすることができ、さらに、外界光による信号パターン
の相対的変化によりフラッシング現象も推定することが
できる。
【0022】また、本発明の付着物検出装置において、
前記全反射用光源および前記散乱用光源を消灯するモー
ドと、前記全反射用光源を点灯し、前記散乱用光源を消
灯するモードと、前記全反射用光源を消灯し、前記散乱
用光源を点灯するモードの3つのモードを切り換える切
り替え手段を備えることが好ましい。
【0023】上記構成により、付着物の存在を検出する
付着物検出モードと、付着物が光散乱性を有する付着物
であるか否かを検出する光散乱性付着物検出モードと、
外界光入射量の増加を検出する外界光検出モードとをそ
れぞれ切り分けて稼動させることができ、各モードでの
検出精度を上げることができる。
【0024】次に、上記した本発明の付着物検出装置
は、前記検知面を自動車のウィンドシールド上に設ける
ことにより、前記ウィンドシールドに付着した付着物の
存在を検知するレインセンサとして利用することが可能
となる。当該付着物検出装置をレインセンサとして用
い、さらに、ウィンドウワイパー駆動手段と、ウィンド
ウワイパー制御手段を備え、前記ウィンドウワイパー制
御手段が、前記付着物検出装置からの出力に基づいて前
記ウィンドウワイパー駆動手段の制御内容を変更するウ
ィンドウワイパー装置として構成することができる。
【0025】上記構成により、ウィンドシールド上の付
着物の存在、フラッシング現象の発生に応じて、ワイパ
ーの払拭制御内容が適切なものとなるように制御したウ
ィンドウワイパー装置を提供することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の付着物検出装置およびそ
れを用いた制御装置の実施形態について図を参照しつつ
説明する。
【0027】(実施形態1)本発明の付着物検出装置
は、透明性基板の検知面上における付着物の有無のみな
らず、外界光から入射する入射光量の増加割合を検出す
ることを通じて当該付着物の表面形状効果などにより発
生するフラッシング現象を推定する機能を備えている。
本実施形態1の付着物検出装置は、透明性基板の外表面
を検知面とし、外界光により照射された検知面を結像系
レンズにより、複数の微小受光素子を持っている受光素
子アレイに受光させ、当該受光素子アレイが、各微小受
光素子からの光検出信号をそれら微小受光素子の配列に
応じて並べた信号パターンを生成し、検知面上の付着物
の付着状態に対応した信号パターンを出力するものであ
り、当該信号パターンの変化部分を解析することにより
検知面上の付着物の有無、種類、フラッシング現象の発
生などを検出するものである。
【0028】本実施形態1の付着物検出装置では、フラ
ッシング現象の発生検知の精度を上げるため、付着物の
有無、種類の検出も併せて実行し、その検出結果も考慮
してフラッシング現象を推定するものとする。本実施形
態1の付着物検出装置は、付着物の有無を検出する付着
物検出モード、光散乱性付着物の有無を検出する光散乱
性付着物検出モード、外界光のみにより検知面の状態を
検出する外界光検出モードの3つのモードを持ってい
る。
【0029】まず、フラッシング現象が起こる原理を簡
単に説明し、次に、本発明の付着物検出装置の装置構
成、付着物検出モードにおける動作および推定処理、光
散乱性付着物検出モードにおける動作および推定処理、
外界光検出モードにおける動作および推定処理を説明す
る。
【0030】まず、フラッシング現象が起こる原理を簡
単に説明する。フラッシング現象は様々な条件、要因に
より発生するが、典型的には外界から強い光が車のウィ
ンドシールドなどの透明基板に対して入射し、当該光が
透明基板上の雨滴などの付着物の表面形状効果により乱
反射を起こし、強い乱反射光がウィンドシールド内に入
ることにより発生することが知られている。
【0031】図1は、検知面上の付着物の表面形状効果
により入射光の屈折および乱反射が起こる様子を示す図
である。付着物は雨滴120とし、検知面110に付着
している。雨滴120は、雨滴自身が持つ表面張力と検
知面110が持つ撥水効果により、半球状に盛り上がっ
ているような形状を持っている。ここでは図1に示すよ
うに、雨滴120は厚く盛り上がった状態であるとす
る。いま、光が雨滴120に入射したとする。雨滴12
0に入射した光は屈折して検知面内部(透明基板内部)
に導入される。また、入射光の一部は検知面110にお
いて反射して雨滴の表面内面の一部に向かい、続いて雨
滴の表面内面においても反射条件が成立すれば反射す
る。このように検知面110と雨滴表面内面の間で反射
を繰り返して乱反射を起こし、その一部が検知面110
の内側、つまり、運転者側に出射されることがある。こ
のように雨滴などの付着物の形状効果に基づく光の屈折
および乱反射が起こる現象がフラッシング現象である。
【0032】もし、外界光による入射光量の増加を直接
検出することができればフラッシング現象を検出できる
かも知れない。しかし、それには以下の問題が考えられ
る。第1の問題は、信号レベルの絶対値の変化を精密に
検出することは車のウィンドシールド上など厳しい環境
のもとでは難しい場合があるという問題である。第2の
問題は、フラッシング現象の発生を推定する信号基準値
を設定する場合、環境変動などを加味して信号基準値を
設定することが困難であるという問題である。第3の問
題は、フラッシング現象が起こる前後における信号レベ
ルの変化を検出する場合、フラッシング現象が起こる前
の信号レベルを保持し、新たに検出した信号レベルと精
密に比較するという複雑な処理が必要になるという問題
である。
【0033】そこで、本発明の付着物検出装置は、外界
光検出モードを持ち、外界光により照射された検知面を
結像レンズにより複数の微小受光素子を持つ受光素子ア
レイに結像させ、各微小受光素子から得られる信号レベ
ルをつなぎ合わせて信号パターンとして取得し、当該信
号パターンを解析することによって、フラッシング現象
の発生を推定できるようにしたものである。なお、本実
施形態1の付着物検出装置は、フラッシング現象の発生
検知の精度を上げるため、付着物の有無、種類の検出も
併せて実行し、その検出結果も考慮してフラッシング現
象を推定するものとした。そのため本実施形態1の付着
物検出装置は、外界光検出モードに加えて付着物検出モ
ードと光散乱性付着物検出モードを備えた構成例とし
た。もちろん他の実施形態として、光散乱性付着物検出
モードを持たず、付着物検出モードのみとする構成など
も可能である。
【0034】ここで、外界光検出モードとは、装置側の
光源を用いずに外界光により照射された検知面から得ら
れた信号パターンを検出・解析するモードである。付着
物検出モードとは、透明性基板の検知面上における付着
物の有無を検出するためのモードであり、全反射用光源
により照射された検知面から得られた信号パターンを検
出・解析するものである。光散乱性付着物検出モードと
は、検知面上における付着物が光散乱性を有するもので
あるか否か、例えば、付着物が泥水や鳥類の糞など光散
乱性を有するものであるか否かを検知するモードであ
り、光散乱性用光源により照射された検知面から得られ
た信号パターンを検出・解析するものである。いずれの
モードにおいても、信号パターン中に相対的に信号レベ
ルが高い信号パターン部分や相対的に信号レベルが低い
信号パターン部分など信号パターンの解析で良く、信号
レベルの絶対値自体を扱う必要がない。なお、各モード
における信号パターンの例と解析方法については後述す
る。
【0035】まず、本発明の付着物検出装置の装置構成
例を示す。図2は、本発明の付着物検出装置の装置構成
例を簡単に示した模式図である。なお、装置構成の断面
を示したものとなっており、後述するように当該断面の
各構成要素が紙面垂直方向にアレイ状に複数構成されて
いる。図2において、100が透明性基板の一例として
のウィンドシールド100である。ウィンドシールド1
00の下層は外界である。検知面110はウィンドシー
ルド100と外界との境界面の一定領域にある。10が
全反射用光源、20が散乱用光源である。30a,30
cがプリズムである。40が結像レンズ、50が受光手
段としての受光素子部(電荷結合素子)である。60が
付着物推定部である。全反射用光源10、プリズム30
a、プリズム30c、結像レンズ40、受光素子部50
の構成要素により付着物検出手段が構成されている。ま
た、散乱用光源20、プリズム30c、結像レンズ4
0、受光素子部50の構成要素により光散乱性付着物検
出手段が構成されている。
【0036】全反射用光源10は、複数のLEDなどの
光源を一端または両端など端部に持ち、線状に設けられ
ている開口部から光を取り出すものであり、線状の開口
部から光線が取り出される。全反射用光源10は、光線
が検知面110に対して所定角度で入射するような位置
および角度で配置されている。全反射用光源10から発
射されプリズム30aを介してウィンドシールド100
に導入された光が検知面110に入射し、図2(c)の
ように検知面110に付着物がない場合、つまり、空気
が接している場合、検知面上での全反射条件が満足され
るように調整されている。なお、プリズム30c、結像
レンズ40、受光素子部50は、検知面110において
ウィンドシールド100内に全反射した反射光がウィン
ドシールド100表面に取り付けられたプリズム30c
を介してウィンドシールド100外に出射し、当該照射
された検知面が結像レンズ40により受光素子部50の
受光面上に結像するように調整されている。さらに、全
反射用光源10や上記要素の配置および取り付け角度
は、図2(b)のように雨滴(水分)が接している場合
には検知面110上での全反射条件が満足されないよう
に調整される。
【0037】いま、外界の媒質の屈折率をn1、ウィン
ドシールド100の屈折率をn2とし、照射光の検知面
への入射角度をθ1とすると、全反射条件は(数1)で
表される。
【0038】
【数1】
【0039】ここで、図2(c)のように雨滴がない場
合の外界の媒質、つまり、空気の屈折率としてn1が1
となり、ウィンドシールド100の屈折率n2の例とし
て約1.51とすると(数1)より、41.47°<θ
1となる。さらに、図2(b)のように雨滴付着の場合
は、水の屈折率が約1.33であるので、θ1<61.
74°であれば良いこととなる。つまり、検知面110
において(数1)で示した全反射条件の満足・不満足が
切り換わる光入射角度θ1は、41.47°<θ1<6
1.74°の範囲で選ばれる。これら条件を満たす要素
の配置および取り付け角度の例としてこの例では、全反
射用光源10からの照射光の検知面110への入射角度
および反射角度が47°となるように調整する。
【0040】次に、散乱用光源20を説明する。散乱用
光源20も、全反射用光源10と同様、複数のLEDな
どの光源を一端または両端など端部に持ち、線状の開口
部から光線が取り出される。散乱用光源20も、その照
射光が検知面110に対して所定角度で入射するような
位置および角度で配置されている。ここでは、受光手段
である受光素子部50において付着物によって散乱され
た光の有無を感度良く確認する必要があり、付着物が検
知面上にない状態において散乱用光源20の照射光が直
接受光素子部50に入射しないように構成する。つま
り、全反射用光源10で設定する角度から少しずらし、
全反射光が直接受光素子部50に入射しないように配置
する。また、例えば、散乱用光源20の照射光の入射角
度を、検知面110に対して全反射条件である上記(数
1)が成立しない角度、つまり、外界の媒質の屈折率を
1、ウィンドシールド100の屈折率をn2とし、照射
光の検知面への入射角度をθ1’とすると、41.47
°<θ1’としても良い。この例ではθ1’を0°として
いる。
【0041】図3(a)が全反射用光源10の端面を表
し、図3(b)が開口部14が見える面を正面から様子
を示している。全反射用光源10および光散乱用光源2
0は例えば光源を端部に設け、線状に設けられている開
口部14から取り出すものである。図3(a)におい
て、11が光源としてのLED、12が透光性材料より
なる導光体、13が光を遮蔽するカバー、14がLED
光を取り出す開口部、15がLED11から出射された
光線である。なお、LED11は図3(b)の左右の一
端または両端部設け、カバー13の内面における反射を
繰り返して開口部14の各部分に導く構成である。ま
た、LEDは導光体の開口部14に対向する面に等間隔
で配置しても良い。
【0042】図3(b)の開口部14から取り出された
光はプリズム30aに入射される。
【0043】以下に、ウィンドシールド100上に付着
する雨滴の大きさを検討した。もっとも、降雨した雨滴
の大きさやウィンドシールド100上での付着の状態に
より付着した雨滴の大きさは多様に変化するが、目安と
して具体的数値を挙げて検討した。一般的に、霧雨と言
われる雨滴の空気中での直径は0.1〜0.2mm程
度、小粒の雨と言われる雨滴の空気中での直径は0.2
〜1mm程度、大粒の雨と言われる雨滴の空気中での直
径は2〜4mm程度、夕立など特に激しい雨の雨滴の空
気中での直径は4〜6mm程度である。これら雨滴がウ
ィンドシールド100に付着したときの大きさは、ガラ
ス表面が親水性か撥水性かにより変化するが、撥水性で
あると想定すると、雨滴はほぼ空気中の大きさと同じ大
きさで表面に付着する。ここで、検出すべき最小の雨滴
として、小粒の雨の平均的サイズ、例えば、0.5mm
直径の雨滴を選択すれば、当該雨滴一粒に相当する微小
領域の面積は、約0.2mm2である。さらに感度を上
げるため、検出すべき最小の雨滴として小粒の雨の最小
サイズ、0.2mm直径の雨滴を選択すれば、当該雨滴
一粒に相当する微小領域の面積は、約0.03mm2
ある。
【0044】次に、各プリズムを説明する。
【0045】プリズム30aは、全反射用光源10とウ
ィンドシールド100の両者を光学的にコンタクトさせ
る媒体となるプリズムであり、全反射用光源10から照
射された光をウィンドシールド100内に導く働きをす
る。
【0046】プリズム30cは、検知面110における
全反射用光源10からの反射光および散乱用光源20か
らの散乱光をウィンドシールド100内から導き出す働
きをする。
【0047】次に、結像レンズ40を説明する。結像レ
ンズ40は、検知面の像を受光素子部50の微小受光素
子上に結像させる。結像レンズ40と受光素子部50
は、結像レンズ40に入射した光で照射された検知面が
受光素子部50上で結像するように角度と距離が調整さ
れている。
【0048】図4は、結像レンズ40の一例を模式的に
示した図である。本実施形態では、結像レンズ40とし
て屈折率分布型レンズアレイを用いる例を説明する。図
4は、等倍結像系の屈折率分布型レンズアレイの一種で
ある、SLA(R)(Selfoc Lense Array)の簡単な構成
を示した図である。41が微小レンズとしてのロッドレ
ンズ、42が黒色樹脂、43がFRP板である。ロッド
レンズ41は棒状のものであり、図4ではそのレンズ面
が見えている。また、図2の構成図ではこのロッドレン
ズ41一つのみの側断面を示している。このSLAを用
いれば、入射された光線を屈曲させて、所定位置に正立
・等倍の像を結像させることができる。つまり、検知面
110の像をそのまま受光素子アレイ上に結像させるこ
とができる。
【0049】上記例は、ロッドレンズ41が直線状に配
置されたものであるが、全反射用光源10および光散乱
用光源20から取り出す光線の並び、後述する受光素子
部50の各受光素子の配置に応じたレンズ配置とする。
【0050】なお、上記説明は、等倍結像系の例である
が、受光素子部50の受光素子であるそれぞれの受光素
子受光面と検知面110とが結像光学系を形成している
ことが重要である。
【0051】次に、受光手段である受光素子部50を説
明する。
【0052】受光素子部50は複数の微小受光素子を持
ち、それらは全反射用光源10または光散乱用光源20
の光により照射される検知面に対応するように複数配置
されている。
【0053】図5は、受光素子部50の一例を模式的に
示した図である。図5の例は各受光素子部50の各受光
素子を直線状に配置した例となっている。51は各受光
素子であり受光面を概念的に示したものである。なお、
受光素子51内部のキャパシタやトランジスタ回路、セ
ンスアンプ回路などは図示を省略し、受光素子51の受
光面が直線状に配置されていることが分かる図とした。
各受光素子51の受光面は、全反射用光源10および光
散乱用光源20の開口部14の配置と対応するように配
置され、結像レンズ40を介して検知面110の像が結
像するように、その距離、角度が調整されて取り付けら
れる。
【0054】なお、受光素子51の受光面の有効面積
は、検出すべき付着物の面積に対応して調整することが
でき、上記した検知面110上で検知すべき付着物の大
きさの検討に従って、結像レンズ40が等倍結像系であ
れば、好ましくは約0.2mm 2以下、さらに好ましく
は約0.03mm2以下とする。もっとも上記範囲と異
なる受光面有効面積を持つ受光素子を用いることもでき
る。
【0055】以上の各構成要素において、全反射用光源
10、プリズム30a、プリズム30c、結像レンズ4
0、受光素子部50により付着物検出手段が構成され、
また、散乱用光源20、プリズム30c、結像レンズ4
0、受光素子部50により光散乱性付着物検出手段が構
成され、また、入射する外界光と、プリズム30c、結
像レンズ40、受光素子部50により外界光検出モード
が構成されているが、本実施形態1の付着物検出装置
は、全反射用光源10による光照射タイミングと、散乱
用光源20による光照射タイミングを切り替えることに
より、付着物検出モードと、光散乱性付着物検出モード
と、外界光検出モードとを切り替えることができるもの
とする。制御部分は図2には図示しなかったが、全反射
用光源10のオンオフ制御、散乱用光源20のオンオフ
制御、付着物推定部60への稼動モード通知、つまり、
付着物検出モードであるか光散乱性付着物検出モードで
あるか外界光検出モードであるかを通知する機能を備え
た制御部分があるものとする。付着物推定部60が当該
制御部分を兼ねる構成としても良い。
【0056】次に、付着物推定部60を説明する。
【0057】付着物推定部60は、受光素子部50から
の光検出信号を受け、光検出信号を解析することによ
り、付着物の有無、付着物の種類、付着物の付着形状を
推定処理する部分である。本発明に用いる受光素子は、
微小アレイ構成となっているので、付着物推定部60
は、受光素子部50の各受光素子51からの光検出信号
を受け、光検出信号を解析することにより、一つのモー
ドにおいて各受光素子が検出した光検出信号の信号レベ
ルを微小アレイ構成の配置に従って信号レベルをつなぎ
合わせ、信号パターンを導く。検知面110上における
雨滴付着による全反射条件の相違や散乱条件の相違など
があれば、対応するそれぞれの微小受光素子における光
検出信号レベルが個々に異なることとなり、信号パター
ン中に低下部分や増加部分などが出現する。本願はこの
ように信号パターンを解析することにより、検知面上の
付着物の有無、種類、フラッシング現象発生の有無など
を検出するものである。
【0058】以下に、付着物検出モードの信号パター
ン、光散乱性付着物検出モードの信号パターン、外界光
検出モードの信号パターンとそれら信号パターンを用い
た解析を詳しく説明する。例として検知面110上の並
びに3つの雨滴が存在するものとし、上記3つの動作そ
れぞれについて、最初にフラッシング現象を起こす外界
光の入射がない場合を説明し、次にフラッシング現象を
起こす外界光の入射がある場合を説明する。
【0059】まず、付着物検出モードにおける動作を説
明する。
【0060】図6は、本発明の付着物検出装置が付着物
検出モードにある場合の検知面上の1つの雨滴付着物に
おける様子を模式的に示したものである。付着物検出モ
ードでは、全反射用光源10から光が検知面110に照
射され、散乱用光源20は停止されている。検知面11
0の雨滴付着部分においては、上記に検討したように検
知面110における全反射条件が満足されず、照射光が
外界へ逃げてしまう。フラッシング現象を起こす外界光
の入射がない場合、受光素子部50の対応する受光素子
には原理的には光が受光されないこととなる。そのため
信号パターンの対応する部分において、相対的に周囲の
信号レベルに対する信号レベル低下部分が検出されるこ
とになる。この例では雨滴は3個所あるので信号パター
ンにおいて低下部分が3個所見られることとなる。その
様子を表わしたものが図10上段左の信号パターンであ
る。図10上段左に示すように、周囲の信号レベルに比
べて相対的に低下しているパターン部分が3個所見られ
る。
【0061】次に、フラッシング現象を起こす外界光の
入射がある場合における付着物検出モードの動作を説明
する。図7は、フラッシング現象を起こす外界光が付着
物検出装置に入射した場合の様子を示す図である。図7
のように外界光が検知面110上の雨滴に入射した場
合、雨滴の表面形状効果によりフラッシング現象が起こ
り、外界光の一部が受光素子部50の微小受光素子51
において受光される。その信号パターンを図10上段右
に示す。全反射用光源からの照射光は上記のように雨滴
付着部分では外界に逃げてその分の光検出信号レベルは
低下することとなるが、雨滴の形状効果により屈折した
り乱反射した外界光の受光により、検出される光量レベ
ルが全体的に増加し、特に雨滴付着部分に対応する微小
受光素子では相対的に多くの外界光が受光されることと
なる。そのため、光検出信号において、全反射光による
信号レベルの低下分とフラッシングによる信号レベル増
加分とが相殺されることとなる。図10上段右に示すよ
うに、図10上段左のフラッシング現象を起こす外界光
入射がない場合に比べ、信号パターンにおける低下部分
の相対的大きさが鈍っていることがわかる。なお、この
例では雨滴の存在による全反射用光源光の信号レベルの
相対的低下分が、外界光による信号レベルの相対的増加
分より大きい場合となっているが、雨滴の存在による全
反射用光源光の信号レベルの相対的低下分が、外界光に
よる信号レベルの相対的増加分より小さい場合には、雨
滴付着に対応する信号パターン部分に増加パターンが見
られることとなる。
【0062】次に、光散乱性付着物検出モードにおける
動作を説明する。
【0063】図8は、本発明の付着物検出装置が光散乱
性付着物検出モードにある場合の検知面上の1つの雨滴
付着物における様子を模式的に示したものである。光散
乱性付着物検出モードでは、散乱用光源20から光が検
知面110に照射され、全反射用光源10は停止されて
いる。雨滴は光散乱性に乏しく、原理的には光散乱が起
こらないため、照射光が外界へ逃げてしまう。この場合
も、原理的には受光素子部50の対応する受光素子には
光が受光されないこととなる。そのため散乱光は透過し
てしまい、雨滴付着の区別なしに各受光素子の光検出信
号はいずれも同じく低い信号レベルになる。信号パター
ンを示したものが図10中段左である。図10中段左に
見るように信号パターンは低く平坦であり、“信号レベ
ルパターン変化なし”が検出されることになる。次に、
フラッシング現象を起こす外界光の入射がある場合にお
ける光散乱性付着物検出モードの信号パターンを示す。
図7に示したようにフラッシングを起こすような強い光
が入射した場合には雨滴において屈折したり乱反射した
外界光が受光素子部50において受光され、微小受光素
子全体にわたり検出される光量レベルが増加し、さら
に、雨滴付着部分では相対的に多くの光が受光されるこ
ととなり、信号レベルが増加することとなる。そのため
図10中段右に示すように、信号パターンにおいて雨滴
付着に対応する部分において信号レベル増加パターンが
見られることとなる。
【0064】次に、外界光検出モードにおける動作を説
明する。
【0065】図9は、本発明の付着物検出装置が外界光
検出モードの動作を模式的に示したものである。外界光
検出モードでは、全反射用光源10および散乱用光源2
0双方とも消灯され、両光源からの照射光が検知面11
0に照射されることはない。つまりこの外界光検出モー
ドでは外界から入射し、直接受光素子部50に受光され
る外界光の光量を検出する。
【0066】なお、上記の装置構成の説明において述べ
たように、この例において、受光手段である受光素子部
50は全反射用光源が47°の角度で配置されているの
で、受光素子部50も概ね47°付近の角度で配置され
ていることとなる。そのため、外界から直接入射する光
の多くは入射されないこととなり、雨滴の形状効果に基
づくフラッシングによる外界光のみが受光素子部50に
おいて受光されることとなる。
【0067】なお、フラッシングを起こすような強い外
界光は、街灯の光や対向車のヘッドライト光が想定され
る。本発明の付着物検出装置を搭載した車などが街灯の
下を通過した場合や、対向車のヘッドライト光により照
らされた場合などは、外界環境の光レベルに比べて強い
光が付着物にあたり、図1に示したように付着物の形状
効果に基づいて乱反射光が発生し、その乱反射光の一部
が受光素子部50に受光されたと推定できる。
【0068】信号パターンの例を示す。図10下段左が
フラッシング現象を起こす強い外界光入射がない場合、
図10下段右がフラッシング現象を起こす強い外界光入
射がある場合である。フラッシング現象を起こす強い外
界光入射がない場合は原理的に受光素子部50の各微小
受光素子において光信号の検出はなく、図10下段左に
見るように信号パターンは低く平坦であり、“信号レベ
ルパターン変化なし”が検出されることになる。フラッ
シング現象を起こす外界光の入射がある場合は、各微小
受光素子において検出される光量レベルは全体的に増加
し、さらに、雨滴付着部分では相対的に多くの屈折光や
乱反射光が受光されることとなり、信号レベルが増加す
ることとなる。図10下段右に示すように、雨滴付着に
対応する信号パターンにおいて増加部分が見られること
となる。
【0069】なお、外界光の角度であるが、フラッシン
グ現象は乱反射を起こすので外界光の角度によらない。
図9(b)および(c)は、実際に付着物の形状効果に
基づいて発生した乱反射光の一部が受光素子部50に受
光されうるということを確認した結果を示す図である。
図9(a)に見るように、街灯の光や対向車からのヘッ
ドライト光など強い光を角度を変えて検知面110上に
厚く盛り上がった雨滴120に対して入射させ、図9
(b)は−80°の角度から強い光を当てた場合に受光
素子部50において得られた光検出信号パターンを示し
ており、図9(c)は+80°の角度から強い光を当て
た場合に受光素子部50において得られた光検出信号パ
ターンの様子を示している。なお、図9(a)の装置構
成では各構成要素が紙面に垂直方向にアレイ状に形成さ
れているが、図9(b)と図9(c)は説明の便宜上、
紙面水平方向に各微小受光素子から得られた信号レベル
をつなげた形の信号パターンを示している。図9(b)
に見るように雨滴120に対して−80°の角度から入
射した光によっても図10下段右と同様の光検出信号パ
ターンが得られ、また、図9(c)に見るように、雨滴
120に対して+80°の角度から入射した場合でも同
様の光検出信号信号パターンが得られる。このように外
界環境に対して十分強い光が厚く盛り上がった雨滴12
0に入射すれば、いずれの入射角度であっても乱反射が
発生し、受光素子部50において光検出信号が増加す
る。つまり、外界光検出モードの構成において受光素子
部50の光検出信号を調べれば、付着物の形状効果に基
づいて発生した乱反射光の影響による光量の増加を検出
することができる。
【0070】以上、推定部60は、図10下段左右の信
号パターンの比較から、信号パターン中に増加部分が見
られる場合には、雨滴付着の表面形状効果によるフラッ
シング現象が発生していると推定することができる。
【0071】以上、付着物検出モードの信号パターン、
光散乱性付着物検出モードの信号パターン、外界光検出
モードの信号パターンを用いて解析を行うことにより、
フラッシング現象の発生を推定することが可能となる。
【0072】図11は、付着物推定部60による、付着
物が雨滴であるかフラッシング現象が生じているか否か
の推定処理を示すフローチャートである。
【0073】まず、付着物推定部60は、稼動モードを
付着物検出モードに設定し、全反射用光源10に光照射
制御信号を送る(ステップS1101)。全反射用光源
10は検知面110に照射光を照射し、受光手段である
受光素子部50は検知面110からの反射光を受光す
る。
【0074】次に、付着物推定部60は、受光素子部5
0の各受光素子からの検出信号を基に信号パターンを取
得する(ステップS1102)。
【0075】次に、付着物推定部60は、信号パターン
を解析し、その変化を検知する(ステップS110
3)。
【0076】付着物推定部60は、信号パターンを基に
“信号パターン低下部分あり”、“信号パターン増加部
分あり”、“信号パターン変化部分なし”の3状態のい
ずれかを検知する(ステップS1104)。
【0077】次に、付着物推定部60は、稼動モードを
光散乱性付着物検出モードに設定し、光散乱用光源20
に光照射制御信号を送る(ステップS1105)。散乱
用光源20は検知面110に照射光を照射し、受光手段
である受光素子部50は検知面110からの散乱光を受
光する。
【0078】次に、付着物推定部60は、受光素子部5
0の各受光素子からの検出信号を基に信号パターンを取
得する(ステップS1106)。
【0079】次に、付着物推定部60は、信号パターン
を解析し、その変化を検知する(ステップS110
7)。
【0080】付着物推定部60は、信号パターンを基に
“信号パターン低下部分あり”、“信号パターン増加部
分あり”、“信号パターン変化部分なし”の3状態のい
ずれかを検知する(ステップS1108)。
【0081】次に、付着物推定部60は、稼動モードを
外界光検出モードに設定し、全反射用光源10および光
散乱用光源20双方を消灯すべく、光照射制御信号を送
らない(ステップS1109)。受光手段である受光素
子部50は外界から入射する光のみを受光する。
【0082】次に、付着物推定部60は、受光素子部5
0の各受光素子からの検出信号を基に信号パターンを取
得する(ステップS1110)。
【0083】次に、付着物推定部60は、信号パターン
を解析し、その変化を検知する(ステップS111
1)。
【0084】付着物推定部60は、信号パターンを基に
“信号パターン低下部分あり”、“信号パターン増加部
分あり”、“信号パターン変化部分なし”の3状態のい
ずれかを検知する(ステップS1112)。
【0085】次に、付着物推定部60は、ステップS1
104における付着物検出モードでの検知結果、ステッ
プS1108における光散乱性付着物検出モードでの検
知結果、ステップS1112における外界光検出モード
での検知結果の組み合わせに応じ、付着物の有無、付着
物の形状効果に基づくフラッシング現象を推定する(ス
テップS1113)。
【0086】当該光検出結果と推定結果との関係を図1
2に示す。図12(1)欄に示すように、付着物検出モ
ード、光散乱性付着物検出モード、外界光検出モードの
いずれにおいても“信号パターン変化部分なし”が得ら
れている場合は、付着物も存在せず、フラッシング現象
も発生していないと推定する。図12(2)欄に示すよ
うに、付着物検出モードで“信号パターン低下部分あ
り”、光散乱性付着物検出モードで“信号パターン変化
部分なし”、外界光検出モードで“信号パターン変化部
分なし”が検知された場合、雨滴付着が存在するがフラ
ッシング現象は発生していないと推定する。図12
(3)欄に示すように、付着物検出モードで“信号パタ
ーン低下部分あり”、光散乱性付着物検出モードで“信
号パターン増加部分あり”、外界光検出モードで“信号
パターン増加部分あり”が検知された場合、雨滴付着が
存在し、フラッシング現象が発生していると推定する。
【0087】付着物推定部60は、上記推定結果を表す
出力信号を出力し(ステップS1114)、処理が継続
される場合(ステップS1115:Y)にはステップS
1101に戻り、処理が継続されない場合(ステップS
1116:N)には終了する。
【0088】なお、上記説明において、付着物検出モー
ド、光散乱性付着物検出モード、外界光検出モードの順
序が異なっても良いことは言うまでもない。
【0089】以上、本実施形態1の付着物検出装置によ
れば、検知面上における付着物があり、当該付着物が雨
滴であるか、当該付着物により表面形状効果が起きた
か、特にフラッシング現象が起きたかを推定することが
できる。また、微小アレイ構成に対応して得られた光検
出信号の信号パターンを解析して、相対的な信号パター
ンの変化を基に、付着物の有無、フラッシング現象の有
無を推定することができる。信号パターン中の相対的な
変化を解析するので、細かい付着物の有無も精度良く検
出することができ、また、温度特性などによる環境の変
化の影響も受けにくい。
【0090】(実施形態2)本実施形態2は、本発明の
付着物検出装置を用いた制御装置の一実施形態として、
付着物検出装置をレインセンサとして用いるウィンドウ
ワイパー制御装置の装置構成例を示すものである。
【0091】図13は、付着物検出装置をレインセンサ
として用いるウィンドウワイパー制御装置のブロック図
の例である。700が実施形態1において示した本発明
の付着物検出装置であるレインセンサの機能ブロック、
710がウィンドウワイパー制御手段、720がウィン
ドウワイパー駆動手段、730がウィンドウワイパーで
あり、図示のように接続されている。また、図14は、
本実施形態2のウィンドウワイパー制御装置の処理動作
の流れの一例を示すフローチャートである。
【0092】レインセンサ700は実施形態1において
説明したように各要素の取付け角度や材質が選択された
ものであり、降雨による雨滴を検知対象とし、各受光素
子からの光検出信号を出力するものである。また、レイ
ンセンサとして使用する付着物検出装置の付着物推定部
60は、実施形態1で示した雨滴の存在検知、雨滴によ
る乱反射発生の推定、フラッシング現象発生の推定が可
能であるとする。
【0093】レインセンサ700は付着物推定部60の
出力信号として、“付着物なし”推定信号、“雨滴付着
あり”推定信号、“フラッシング現象あり”推定信号の
検出信号を出力するものとする。
【0094】ウィンドウワイパー制御手段710は、レ
インセンサ700の付着物推定部60からの各種推定信
号を入力とし、ウィンドウワイパー駆動手段720に対
して、ウィンドシールド表面の各推定状態に応じたワイ
パー制御信号を出力するものである。
【0095】例えば、“付着物なし”推定信号に対して
は、ワイパー停止状態とする制御信号を出力する。
【0096】“雨滴付着あり”推定信号と“フラッシン
グ現象あり”推定信号に対しては、ワイパー駆動状態と
する制御信号を出力する。
【0097】例えば、ワイパーの動作において間欠モー
ドを有している装置において、雨滴の付着量よりワイパ
ー動作は間欠モードが適切であると判断されている状態
で、フラッシング現象有りと判断された場合には、緊急
的にワイパー駆動する制御信号を出力するようにしても
良い。
【0098】ウィンドウワイパー駆動手段720はウィ
ンドウワイパー制御手段710からの制御信号を入力と
し、ウィンドウワイパー730の駆動を制御するもので
ある。
【0099】ウィンドウワイパー730は、ウィンドウ
ワイパー駆動手段720によりトルクなどが与えられて
駆動され、停止状態、駆動状態を持つ。駆動状態には間
欠駆動のピッチが短いものや長いものなど複数の状態が
ありうる。駆動状態においてウィンドシールドの所定表
面を払拭する。
【0100】図14のフローチャートを参照しつつ、ウ
ィンドウワイパー制御装置の処理動作の流れを説明す
る。
【0101】ウィンドウワイパー制御装置が稼動中の場
合(ステップS1401:Y)、ウィンドウワイパー制
御手段710は、レインセンサ700の付着物推定部6
0からの制御信号をモニタする(ステップS140
2)。
【0102】ウィンドウワイパー制御手段710は、付
着物推定部60からの制御信号をデコードし、その制御
内容を解析する(ステップS1403)。
【0103】ウィンドウワイパー制御手段710は、ス
テップS1403で得た制御内容に従い、ウィンドウワ
イパー730の駆動を制御する(ステップS140
4)。ステップS1404の後、再度ステップS140
1にループして制御を継続する(ステップS1401へ
戻る)。
【0104】図15は、本発明の付着物検出装置をレイ
ンセンサとして用いたウィンドウワイパー制御装置の取
り付け構成例を簡単に示した図である。図15に示すよ
うに、付着物検出装置であるレインセンサ700を、車
のバックミラー900の裏面にあるウィンドシールド部
分910に取り付けている。このようにバックミラー9
00の裏面のウィンドシールド部分910に取り付ける
ことにより運転者の運転視界を不必要に遮ることなく、
かつ、検知面をウィンドシールド上に確保できる。ウィ
ンドウワイパー制御手段710とウィンドウワイパー駆
動手段720は図示していないが、ウィンドウワイパー
730付近の車装品としてキャビン内に格納されている
ものとする。
【0105】以上、本実施形態2に示した付着物検出装
置を用いた制御装置は、一例であり、本発明の付着物検
出装置は、上記の具体的装置構成例に限定されることな
く、本発明の技術的思想に基づいて他の装置構成も可能
であり、ウィンドウワイパー制御装置以外の用途にも用
いることができることは言うまでもない。
【0106】
【発明の効果】本発明の付着物検出装置によれば、検知
面上における付着物の存在の有無の検出のみならず、検
知面上における付着物の表面形状効果として生じるフラ
ッシング現象を検出できる。
【0107】また、本発明の付着物検出装置によれば、
微小アレイ構成に対応して得られた光検出信号の信号パ
ターンを解析して、信号パターン中の相対的な変化を基
に、付着物の有無、種類、状態を推定することができ
る。信号パターン中の相対的な変化を解析するので、細
かい付着物の有無も精度良く検出することができ、ま
た、温度特性などによる環境の変化の影響も受けにく
い。
【0108】また、本発明の付着物検出装置を用いた制
御装置によれば、本発明の付着物検出装置による検知面
の状態の推定に応じてその制御内容を制御することがで
き、例えば、付着物検出装置をレインセンサとし、付着
物検出装置を用いた制御装置をワイパー制御装置とすれ
ば、ウィンドシールド上の雨滴の表面形状効果によるフ
ラッシング現象発生の推定結果に応じてワイパー駆動状
態を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の付着物による表面形状効果により外
界光の屈折や乱反射が起こる様子を示す図
【図2】 本発明の付着物検出装置の装置構成例を簡単
に示した模式図
【図3】 (a)が光源部10の端面を模式的に示した
図、(b)が光源部10を開口部14の見える面を正面
とした図
【図4】 結像レンズ40の一例を模式的に示した図
【図5】 受光素子部50の一例を模式的に示した図
【図6】 本発明の付着物検出装置が付着物検出モード
にある場合の検知面上の付着物における様子を模式的に
示した図
【図7】 付着物が雨滴であり、雨滴の形状効果により
屈折や乱反射が発生した場合の光信号検出を示した図
【図8】 本発明の付着物検出装置が光散乱性付着物検
出モードにある場合の様子を模式的に示した図
【図9】 本発明の付着物検出装置が外界光検出モード
にある場合の様子を模式的に示した図
【図10】 本発明の付着物検出装置における各モード
の信号パターンを示す図
【図11】 実施形態1の付着物検出装置の付着物推定
部60による付着物の有無、フラッシング現象の有無の
推定処理を示すフローチャート
【図12】 本発明の付着物検出装置における信号パタ
ーン検出結果と推定結果との関係を示す図
【図13】 付着物検出装置をレインセンサとして用い
るウィンドウワイパー制御装置のブロック図
【図14】 実施形態2のウィンドウワイパー制御装置
の処理動作の流れの一例を示すフローチャート
【図15】 本発明の付着物検出装置をレインセンサと
して用いたウィンドウワイパー制御装置の取り付け構成
例を簡単に示した図
【図16】 従来の反射光検知型レインセンサによる雨
滴検出原理を簡単に説明した図
【符号の説明】
10 全反射用光源 11 LED 12 導光体 13 カバー 14 開口部 15 微小光線 20 散乱用光源 30 プリズム 40 結像レンズ 50 受光素子部 51 受光素子 60 付着物推定部 100 ウィンドシールド 110 検知面 120 雨滴 130 雨滴が付着した検知面に対して入射した光の軌
跡 140 雨滴が付着していない検知面に対して入射した
光の軌跡 700 レインセンサ 710 ウィンドウワイパー制御手段 720 ウィンドウワイパー駆動手段 730 ウィンドウワイパー 900 バックミラー 910 バックミラー裏面のウィンドシールド部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳田 健己 大阪府大阪市中央区北浜四丁目7番28号 日本板硝子株式会社内 Fターム(参考) 2G059 AA05 CC11 EE02 EE06 FF01 GG02 GG03 JJ11 JJ12 KK04 MM05 PP10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明性基板の外表面を検知面とし、 外界光により照射された前記検知面を結像させる結像系
    レンズと、 前記結像レンズにより結像された像を受光する受光素子
    アレイを備えた付着物検出装置において、 前記受光素子アレイが複数の微小受光素子を備え、各微
    小受光素子からの光検出信号をそれら微小受光素子の配
    列に応じて並べた信号パターンを生成し、 前記検知面上の付着物の付着状態に対応した信号パター
    ンを出力するようになっていることを特徴とする付着物
    検出装置。
  2. 【請求項2】 前記信号パターンにおいて、相対的に信
    号レベルが高い信号パターン部分と相対的に信号レベル
    が低い信号パターン部分がある場合、フラッシング現象
    が起きていると推定する請求項1に記載の付着物検出装
    置。
  3. 【請求項3】 全反射用の光源を備え、前記全反射用の
    光源から発射され透明性基板内に導入された入射光が反
    射される前記透明性基板の外表面を検知面とし、 前記全反射用の光源により照射された前記検知面を結像
    させる結像系レンズと、 複数の微小受光素子を備え、前記結像系レンズからの光
    を受光し、各微小受光素子からの光検出信号をそれら微
    小受光素子の配列に応じて並べた信号パターンとして出
    力する受光素子アレイと、 前記全反射用光源からの照射光によって前記受光素子ア
    レイにおいて得られる前記信号パターン中に、周囲の信
    号レベルから相対的に信号レベルが低い信号パターン部
    分を検出すれば、該パターン部分に対応する検知面上の
    付着物の存在を検出し、 前記全反射用の光源を消灯して、外界光によって前記受
    光素子アレイにおいて得られる信号パターン中に、周囲
    の信号レベルから相対的に信号レベルが高い信号パター
    ン部分を検出すれば、フラッシングが起きていると推定
    することを特徴とする付着物検出装置。
  4. 【請求項4】 全反射用と散乱用の光源を備え、前記全
    反射用の光源から発射され透明性基板内に導入された入
    射光が反射され、また、前記散乱用の光源から発射され
    透明性基板内に導入された入射光が散乱される前記透明
    性基板の外表面を検知面とし、 前記全反射用および散乱用の光源により照射された前記
    検知面を結像させる結像系レンズと、 複数の微小受光素子を備え、前記結像系レンズからの光
    を受光し、各微小受光素子からの光検出信号をそれら微
    小受光素子の配列に応じて並べた信号パターンとして出
    力する受光素子アレイと、 前記全反射用光源からの照射光によって前記受光素子ア
    レイにおいて得られる前記信号パターン中に、周囲の信
    号レベルから相対的に信号レベルが低い信号パターン部
    分を検出すれば、該パターン部分に対応する検知面上の
    付着物の存在を検出し、 前記散乱用光源からの散乱光によって前記受光素子アレ
    イにおいて得られる前記信号パターン中に、周囲の信号
    レベルから相対的に信号レベルが高い信号パターン部分
    を検出すれば、該パターン部分に対応する検知面上の光
    散乱性付着物の存在を検出し、 前記全反射用および散乱用の光源を消灯して、外界光に
    よって前記受光素子アレイにおいて得られる信号パター
    ン中に、周囲の信号レベルから相対的に信号レベルが高
    い信号パターン部分を検出すれば、フラッシングが起き
    ていると推定することを特徴とする付着物検出装置。
  5. 【請求項5】 付着物の存在が検出され、フラッシング
    が起きていると推定された場合、前記付着物が雨滴であ
    り、当該雨滴の形状効果に起因してフラッシング現象が
    発生したと推定する請求項1から3のいずれかに記載の
    付着物検出装置。
  6. 【請求項6】 付着物の存在が検出され、光散乱性付着
    物の存在が検出されず、フラッシングが起きていると推
    定された場合、前記付着物が雨滴であり、当該雨滴の形
    状効果に起因してフラッシング現象が発生したと推定す
    る請求項4に記載の付着物検出装置。
  7. 【請求項7】 前記全反射用光源および前記散乱用光源
    を消灯するモードと、前記全反射用光源を点灯し、前記
    散乱用光源を消灯するモードと、前記全反射用光源を消
    灯し、前記散乱用光源を点灯するモードの3つのモード
    を切り換える切り替え手段を備えた請求項4に記載の付
    着物検出装置。
  8. 【請求項8】 前記検知面を自動車のウィンドシールド
    上に設け、前記ウィンドシールドに付着した付着物の存
    在を検知するレインセンサとした請求項1〜6いずれか
    に記載の付着物検出装置と、 ウィンドウワイパー駆動手段と、 ウィンドウワイパー制御手段を備え、 前記ウィンドウワイパー制御手段が、前記付着物検出装
    置からの出力に基づいて前記ウィンドウワイパー駆動手
    段の制御内容を変更するウィンドウワイパー装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105091796A (zh) * 2015-08-24 2015-11-25 西安电子科技大学 雨滴谱仪及雨滴倾角的测量方法
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