JP2002323443A - 付着物検出装置およびそれを用いた制御装置 - Google Patents

付着物検出装置およびそれを用いた制御装置

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JP2002323443A
JP2002323443A JP2001126511A JP2001126511A JP2002323443A JP 2002323443 A JP2002323443 A JP 2002323443A JP 2001126511 A JP2001126511 A JP 2001126511A JP 2001126511 A JP2001126511 A JP 2001126511A JP 2002323443 A JP2002323443 A JP 2002323443A
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JP2001126511A
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English (en)
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Fumitoshi Kobayashi
史敏 小林
Keiji Tsunetomo
啓司 常友
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検知面における付着物の存在の有無を高感度
に検出することができる付着物検出装置、および当該検
出装置を用いた制御装置を提供する。 【解決手段】 検知面を持つ透明性基板と、前記検知面
に対して一定角度で光を照射する外部光源と、前記外部
光源から発射され、前記検知面を透過して前記透明性基
板内に導入された光を、受光手段に受光させる光学系を
備えた付着物検出装置であって、前記検知面上に付着物
が存在した場合に、前記外部光源からの光が前記付着物
を介して、前記受光手段に受光されるようになってお
り、前記外部光源の前記検知面に対する照射角度αが、
60°≦α<90°であることを特徴とする付着物検出
装置である(ただし照射角度αは、検知面の法線からの
傾きとする)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検知面上に付着し
た付着物の存在を高感度に検知できる付着物検出装置、
およびそれを用いた制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】付着物の有無を検出し、付着物の存在が
検出されたことを契機として、制御内容を変更するシス
テムには様々なものがある。付着物の一例として雨滴を
考えると、車のウィンドシールドのウィンドウワイパー
制御装置は、天候の変化があり降雨が始まったことを契
機として、制御内容を臨機応変に変更する必要が生じ
る。このウィンドウワイパー制御装置の利便性を高める
ための重要な課題の一つとして、降雨中であるのか否か
を検知するレインセンサの開発が挙げられる。以下に、
従来の付着物検出装置として、車のウィンドシールドに
おける雨滴を付着物として検出する従来のレインセンサ
を説明する。
【0003】一般に普及している手動操作によるウィン
ドウワイパーの場合、運転者自身が降雨が始まったこと
を認識し、自動車の走行状態、ウィンドシールドに付着
する雨滴の量の変化を勘案し、自動車運転時に必要とす
るウィンドシールド越しの視界を確保すべく、ウィンド
ウワイパーのスイッチをオフからオンに手動で切り替え
る必要がある。この手動によるウィンドウワイパーのス
イッチ切替操作の煩わしさを緩和するため、レインセン
サを設けて自動車のウィンドシールドの検知面上の雨滴
など付着物の存在を検知し、ウィンドウの払拭が必要か
否かを判定している。
【0004】従来のレインセンサには、雨滴の検知方法
に応じて、反射光検知型レインセンサなどが知られてい
る。図25は、従来技術の反射光検知型レインセンサに
よる雨滴検出原理を簡単に説明した図である。図25に
おいて、1000は自動車のウィンドシールドである。
説明の便宜上、ウィンドシールド1000の上側空間を
自動車内部側、つまり運転者側の空間、下側空間を外界
とした。
【0005】1010は光源、1020はプリズム、1
030は反射光をウィンドシールド内から導き出すため
のプリズム、1040はレンズ、1050は受光素子と
してのPD(光検出素子)、1110が検知面である。
1120が検知面上に付着した雨滴である。光源101
0からは検知面全体をカバーしうる広がりを持つ光束が
照射され、そのうち1130が雨滴が付着した部分に対
して入射した光の軌跡、1130以外の光1140が雨
滴が付着していない検知面に対して入射した光の軌跡を
表している。
【0006】反射光検知型レインセンサでは、各要素の
取り付け角度と材質(特に材質が持つ屈折率)の調整が
重要である。雨滴検出原理を簡単に言えば、検知面のう
ち雨滴が付着した部分に対して入射した光は、ウィンド
シールド1000の外界面において全反射条件が満足さ
れずに外界に逃げ、検知面のうち雨滴が付着していない
部分に対して入射した光は、ウィンドシールド1000
の外界面において全反射条件が満足されて全反射し、当
該反射光の強度差を検出するわけである。
【0007】従来の反射光検知型レインセンサの動作を
簡単に説明すると、光源1010から照射された光束
は、プリズム1020によりウィンドシールド1000
内部に導入され、検知面1110全面にわたり入射す
る。いま、検知面1110上には雨滴1120が付着し
ていたものとする。検知面1110に入射した光のうち
雨滴1120が付着した部分に対して入射した光113
0は、ウィンドシールド1000の外界面において、屈
折率nが約1.3である雨滴の存在により全反射条件が
満足されず、外界に逃げ、当該光が受光素子1050に
おいて検知されることはない。
【0008】一方、検知面1110に入射した光のう
ち、雨滴が付着していない部分に対して入射した光11
40は、ウィンドシールド1000の外界面には屈折率
nが1である空気の存在により、全反射条件が満足され
て全反射する。全反射した光は、ウィンドシールド10
00の自動車内側の面のプリズム1030の存在によ
り、全反射せずに自動車内に出射する。出射した光は、
レンズ1040において受光素子1050上の光センサ
部分に集光される。
【0009】このように、受光素子1050が検知する
光量は、雨滴1120が存在すると減少し、雨滴112
0が検知面1110上を覆う面積が大きくなるほど受光
する光量は減少することとなる。この光量の変化を検出
して、検知面1110上の雨滴の存在を検知する。以上
が従来の反射光検知型レインセンサによる雨滴検出原理
である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のレ
インセンサには、以下に示すような問題点があった。
【0011】第1の問題点として、従来の付着物検出装
置の感度は十分に高いものではない、という問題があっ
た。付着物が装置に与える上記の反射条件の変化など光
学的条件の変化が小さい場合、装置の感度に依存して検
出しなければならない受光手段の検出信号の変動幅が決
まる。従来の付着物検出装置の感度が十分高いものでは
ないため、実際に運転者に視認され、気になる付着物が
ウィンドシールドに存在する場合でも、従来構成の付着
物検出装置にとっては付着物の与える光学条件の変化が
小さく、自動的に付着物の存在を検出することができな
い状況が発生していた。
【0012】第2の問題点として、外界光のノイズに対
して弱いという問題があった。従来のレインセンサで
は、外界環境が明るい場合など比較的強い外界光が入射
しやすい環境にある場合、ウィンドシールド内部に入射
した外界光の一部が受光手段に受光され、この受光され
た外界光がノイズとなり、当該外界光に起因する検出信
号中のノイズが全反射用光源など、受光すべき光の検出
信号に比べて相対的に大きくなり、受光すべき光の検出
信号が当該ノイズに埋没してしまう、という問題が発生
する。
【0013】そのためノイズに埋没しない検出信号を得
るためには、全反射用光源の照明光の光度をかなり大き
くしなければならない。高い光度の照明光を発射する光
源を用いるということはコストの増加を招くこととな
り、さらにこのように高い光度で機器を動作させる場合
は、機器の持つ温度特性など様々な特性の変化を生じる
ので誤動作を生じやすく、その誤動作を調整に要する新
たな制御手段が必要となってしまう。
【0014】本発明は、上記問題点に鑑み、検知面上に
おける付着物の存在の有無を高感度に検出することがで
きる付着物検出装置、およびその当該付着物検出装置を
用いて、付着物の払拭など付着物に対する制御を行う制
御装置を提供することを目的とする。
【0015】また、本発明は、上記問題点に鑑み、昼間
など強い外界光が入射しやすい環境であっても、正しく
付着物検出動作が実行できるノイズに強い付着物検出装
置、およびその当該付着物検出装置を用いて、付着物の
払拭など付着物に対する制御を行う制御装置を提供する
ことを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の付着物検出装置は、検知面を持つ透
明性基板と、前記検知面に対して一定角度で光を照射す
る外部光源と、前記外部光源から発射され、前記検知面
を透過して前記透明性基板内に導入された光を、受光手
段に受光させる光学系を備えた付着物検出装置であっ
て、前記検知面上に付着物が存在した場合に、前記外部
光源からの光が前記付着物を介して、前記受光手段に受
光されるようになっており、前記外部光源の前記検知面
に対する照射角度αが、60°≦α<90°であること
を特徴とする(ただし照射角度αは、検知面の法線から
の傾きとする)。
【0017】本発明の第1の付着物検出装置では、前記
付着物を介して外部光源からの光が受光手段に多く受光
されて強い検出信号を得られるように、外部光源の検知
面に対する照射角度αを、60°≦α<90°となるよ
うに構成した。なおこの外部光源によって、検出される
付着物は透光性のある付着物であり、具体的には雨滴や
結露である。
【0018】次に、本発明の第2の付着物検出装置は、
検知面を持つ透明性基板と、前記検知面に対して一定角
度で光を照射する外部光源と、前記外部光源から発射さ
れ、前記検知面を透過して前記透明性基板内に導入され
た光を、受光手段に受光させる光学系を備えた付着物検
出装置であって、前記透明性基板に対して前記外部光源
とは異なる側に全反射用光源が設けられ、前記全反射用
光源は、当該光源から発射され前記透明性基板内に導入
された入射光が前記検知面で反射され、当該反射光が前
記受光手段に受光されるように配置されており、前記受
光手段が検知した前記反射光の検出信号における、付着
物による前記検知面上での反射条件の変化による信号レ
ベルの低下を検出して前記付着物の存在を検出する付着
物検出手段を備え、前記検知面上に付着物が存在した場
合に、前記外部光源からの光が前記付着物を介して、前
記受光手段に受光されるようになっており、前記外部光
源の前記検知面に対する照射角度αが、60°≦α<9
0°であることを特徴としている(ただし照射角度α
は、検知面の法線からの傾きとする)。
【0019】上記構成により、外部光源を用いた高感度
の付着物検出に加え、全反射用光源を用いた検知面上の
付着物による反射条件の変化を利用した付着物検出も併
せて実行することができ、さらに付着物検出の感度を上
げることができる。なおこの全反射用光源によって、検
出される付着物は水分や油分を含む付着物であり、具体
的には雨滴や結露、泥水などである。
【0020】次に、本発明の第3の付着物検出装置は、
検知面を持つ透明性基板と、前記検知面に対して一定角
度で光を照射する外部光源と、前記外部光源から発射さ
れ、前記検知面を透過して前記透明性基板内に導入され
た光を、受光手段に受光させる光学系を備えた付着物検
出装置であって、前記透明性基板に対して前記外部光源
とは異なる側に散乱用光源が設けられ、前記散乱用光源
は、当該光源から発射され前記透明性基板内に導入され
た入射光が前記検知面で散乱された場合に、当該散乱光
の一部が前記受光手段に受光されるように配置されてお
り、前記受光手段が検知した前記反射光の検出信号にお
ける、付着物による前記検知面上での散乱条件の変化に
よる信号レベルの増加を検出して前記付着物が光散乱性
のある付着物であるか否かを検出する光散乱性付着物検
出手段を備え、前記検知面上に付着物が存在した場合
に、前記外部光源からの光が前記付着物を介して、前記
受光手段に受光されるようになっており、前記外部光源
の前記検知面に対する照射角度αが、60°≦α<90
°であることを特徴としている(ただし照射角度αは、
検知面の法線からの傾きとする)。
【0021】上記構成により、外部光源を用いた高感度
の付着物検出に加え、散乱用光源を用いた検知面上の付
着物による散乱条件の変化を利用した付着物検出も併せ
て実行することができ、さらに付着物検出の感度を上げ
ることができる。なおこの散乱用光源によって、検出さ
れる付着物は光散乱性のある付着物であり、具体的には
泥水や鳥の糞などである。
【0022】さらに、本発明の第1から第3の付着物検
出装置において、照射角度αは、70°≦α<90°で
あることが好ましい。照射角度αを上記角度範囲に調整
すれば、雨滴などの付着物を通過した外部光源照射光の
受光量を、さらに大きくすることができ、より感度よい
付着物の検出が可能となる。
【0023】次に、本発明の第4の付着物検出装置は、
上記第1から第3の付着物検出装置の構成において、前
記受光手段に受光される外界光による信号レベルの増加
の有無を検出する外界光検出手段を備え、前記外界光検
出手段が外界光による信号レベルの増加の有無を検出す
れば、フラッシング現象が起きていると判断する判断手
段を備えている。
【0024】上記構成により、外部光源を用いた高感度
の付着物検出に加え、外界からの入射光量の急な増加を
検出し、フラッシング現象の発生を推定することも併せ
て実行することができる。
【0025】次に、本発明の第1の付着物検出装置にお
いて、前記光学系は前記検知面を前記受光素子面に結像
させる結像光学系であり、前記受光手段が複数の微小受
光素子を備えていることが好ましい。
【0026】上記構成により、各微小受光素子により検
出される検出信号を微小受光素子の配列に応じた信号パ
ターンを得ることができる。信号パターンは、検知面か
ら得られる信号レベルをつなぎ合わせてパターン化した
ものであり、検知面上の付着物の状態の相違は、信号パ
ターンの微小区間の相対変化として表れることとなる。
本発明では、信号レベルの絶対値そのものを解析する必
要はなく、信号パターン中の相対変化、つまり波形変化
を解析することにより、付着物を検出することができ
る。
【0027】次に、本発明の第2の付着物検出装置にお
いて、前記光学系は前記検知面を前記受光素子面に結像
させる結像光学系であり、前記受光手段が複数の微小受
光素子を備え、さらに全反射用光源が設けられており、
前記全反射用光源による信号パターンにおける、付着物
による前記検知面上での反射条件の変化による信号パタ
ーンの低下部分を検出して前記付着物の存在を検出する
付着物検出手段を備えていることが好ましい。
【0028】上記構成によれば、信号パターンを解析す
ることによって付着物を検出することができる。この形
態では、付着物検出手段において信号パターンに低下部
分があれば、検知面上の雨滴などの付着物の存在を感度
よく検出することができる。
【0029】次に、本発明の第3の付着物検出装置にお
いて、前記光学系は前記検知面を前記受光素子面に結像
させる結像光学系であり、前記受光手段が複数の微小受
光素子を備え、さらに散乱用光源が設けられており、
前記散乱用光源による信号パターンにおいて、付着物に
よる前記検知面上での散乱条件の変化による信号パター
ンの増加部分を検出して、前記付着物が光散乱性のある
付着物であるか否かを検出する光散乱性付着物検出手段
を備えていることが好ましい。
【0030】上記構成によれば、信号パターンを解析す
ることによって付着物を検出することができる。さらに
この形態では、光散乱性付着物検出手段において信号パ
ターンに増加部分があれば、検知面上の光散乱性付着物
の存在を検出することができる。
【0031】次に、本発明の第4の付着物検出装置にあ
っては、前記受光手段は外界光による信号パターンを出
力しており、該信号パターンにおけるパターン認識を行
う外界光検出手段を備えており、該外界光検出手段は、
前記外界光による信号パターンにおいて、相対的に信号
レベルが高い信号パターン部分と相対的に信号レベルの
低い信号パターン部分がある場合に、フラッシング現象
が起きていると判断する機能を備えていることが好まし
い。
【0032】上記構成によれば、第4の付着物検出装置
では、フラッシング現象が起きていることを検出するこ
とができる。
【0033】また本発明の付着物検出装置の構成におい
て、前記受光手段が受光すべき光が、外部光源の照明光
と、全反射用光源の照射光と、散乱用光源の照射光と、
外界光による入射光のうち、1種類または複数種類ある
場合、各種類の光照射を切り替える切替手段を備えるこ
とが好ましい。
【0034】上記構成により、複数の付着物検出方法を
併せて付着物の検出を実行する場合には、以下の各モー
ドが存在する。外部光源を利用した高感度付着物検出モ
ード、全反射用光源を利用した付着物検出モード、散乱
用光源を利用した光散乱性付着物検出モード、外界光に
よる外界光検出モードなどである。このように各モード
がある場合、各光源の照射を切り替え、各モード毎それ
ぞれ切り分けて稼働させれば、互いのモードが干渉し合
うことなく、各モードでの前記受光手段による検出信号
を感度よく得ることができ、付着物の検出感度を上げる
ことができる。
【0035】次に、上述した本発明の付着物検出装置
は、前記検知面を自動車のウィンドシールド上に設ける
ことにより、前記ウィンドシールドに付着した付着物の
存在を検知するレインセンサとして利用することが可能
となる。当該付着物検出装置をレインセンサとして用
い、さらにウィンドウワイパー駆動手段と、ウィンドウ
ワイパー制御手段を備え、前記ウィンドウワイパー制御
手段が、前記付着物推定部からの付着物の種類と状態に
ついての推定結果に基づいて、前記ウィンドウワイパー
駆動手段の制御内容を変更するウィンドウワイパー装置
として構成することができる。
【0036】上記構成により、検出したウィンドシール
ド上の付着物の存在に応じて、ワイパーの払拭を適切に
制御したウィンドウワイパー装置を提供することができ
る。
【0037】以下、外部光源を用いて高い検出感度で付
着物の存在を検出する原理を簡単に説明する。図1は、
外部光源を用いて検知面上に存在する付着物を検出する
様子を示す図である。
【0038】100は透明基板であり、その表面には検
知面110が設けられている。外部光源5は、指向性の
ある照射光を照射でき、当該照射光が検知面110に対
して所定角度で照射するような角度で配置されている。
なお、外部光源5からの照射光が、検知面110および
付着物を透過してプリズム30cを介してウインドシー
ルド100内から出射し、レンズ40を介して受光素子
部50の受光面上に入射することにより、受光素子50
から検出信号が得られる。
【0039】なお受光素子部50は、ある範囲の角度θ
で透明性基板100に対して配置する必要がある。もし
θが0°に近いものであれば外界光の入射が大きくなる
ので不都合である。一方、θが90°に近いものであれ
ば、外部光源からの入射光を捉えることができなくな
る。なぜなら、θが大きすぎて、透明性基板100内に
導入された光を、受光素子部50が受光できなくなるか
らである。この例では、一例としてθが47°の角度で
取り付けた。
【0040】本明細書における角度は、検知面の法線か
らの傾きとして定義する。なお、図1の説明では、便宜
的に角度に正負の符号を付したが、角度は基本的には絶
対値で表される。
【0041】続いて、外部光源5の取付角度、つまり、
外部光源からの照射角度αについて検討した。受光素子
部50の取付角度θを47°に固定したまま、図1に示
すように、外部光源5の照射角度αをパラメータとして
10°毎に変化させて、受光素子部50で受光される検
出信号量を調べた。なおレンズ40の一例として、結像
光学系であるロッドレンズアレイを用いた。その結果を
図2に示す。
【0042】この検討では、外部光源5からの光の入射
の有無を有効に調べるために、受光素子部50は、複数
の微小受光素子をライン状に並べた構成とした。受光素
子部から得られた検出信号は、複数の微小受光素子の配
置に応じて並べた信号パターンとなっている。
【0043】図2は、図1に示した検出装置において、
検知面に水滴を付着させ、その箇所に対応する信号パタ
ーンの出力を縦軸とし、照射角度を横軸としたものであ
る。なお縦軸の単位は任意単位である。
【0044】図2の結果から明らかなように、照射角度
αをパラメータとして変化させた場合、受光素子部50
の出力は、αが+側において、αの増加に伴い直線的に
増加している。また−側では、αが−40°から角度の
絶対値が大きくなると、急激に出力が大きくなることが
わかる。特にα<−70°では、図示した数値範囲を超
えるほど大きな出力が得られている。
【0045】つまり+側では、40°<αにおいて、
1.2以上の出力が得られていることがわかる。また−
側では、α<−60°において、1.2以上の出力が得
られていることがわかる。なおこの測定に用いた検出装
置では、1以上の出力があれば、十分感度よく雨滴の付
着を検出できることがわかっている。
【0046】なお図1において、照射角度が−側にある
ということは、この場合、外部光源と受光素子部が検知
面を介して対向する位置関係にあることである。図2の
結果からわかるように、外部光源と受光素子部が検知面
を介して対向する位置関係にあり、外部光源の照射角度
αの絶対値が60°以上になると、受光素子の出力が急
激に大きくなる。このように、本発明による付着物検出
装置においては、外部光源と受光素子部が検知面を介し
て対向する位置関係にあることが好ましい。
【0047】ここで、αを検知面の法線からの傾きとし
てまとめると、外部光源5を、照射角度αが60°≦α
<90°の範囲に配置すれば、付着物を透過した光を付
着物の検出に必要な感度で受光することができる。さら
に照射角度αは、70°≦α<90°であることがより
好ましい。
【0048】例え、付着物が与える光学的条件の変化が
小さいものであったとしても、外部光源5と受光素子部
50を、ある一定以上の感度で検出信号が検出できるよ
うに配置しておけば、付着物がない場合の受光量はノイ
ズ程度であるので、付着物の存在を感度よく検出するこ
とができる。
【0049】ここで、空気とガラス間における反射率に
ついて、考察しておく。図3は、反射率の角度依存性を
説明したグラフである。空気からガラス内に入射する光
の入射角度αが大きくなり、60°を越えるようになる
と、急激に空気−ガラス間の反射率が大きくなる。その
結果、空気からガラス内部に入射する光量が急激に低下
してしまう。
【0050】例えば、入射角度αが60°以上のように
大きな場合において、水滴が付着していない箇所では反
射率が大きいので、光はガラス内部にほとんど入射して
いない。一方、ガラス面上に水滴が付着すると、水滴の
形状効果と屈折率の違いにより、ガラス内部には多くの
光が入射するようになる。図4にその様子を模式的に示
した。
【0051】この結果、水滴が付着している箇所と付着
していない箇所では、受光素子の出力において、S/N
比が大きくなり、感度のよい検出が可能となる。
【0052】図5は、複数の微小受光素子をライン状に
並べた受光素子部から得られた信号パターンの例を示し
たものである。なお、縦軸は受光素子の出力で、横軸は
ライン状に並べられた各受光素子の配置を示している。
図5から明らかなように、付着した雨滴に箇所に対応し
た信号パターンが得られている。
【0053】以上の説明では、光学系として結像光学系
であるロッドレンズアレイの場合であったが、集光光学
系においても、入射角度の範囲は同様である。以上が、
外部光源を用いて高い検出感度で付着物の存在を検出す
る原理である。
【0054】なお、上記考察では、受光素子部50の取
付角度θを47°に固定した場合を説明したが、かなら
ずしも受光素子部50の取付角度θを47°に固定する
必要はない。後述するように、この受光素子部を全反射
用光源のための受光素子と兼用することを考慮した取付
角度の範囲とすることが好ましい。取付角度θがこのよ
うな範囲にあれば、前記αの範囲はほとんど変わること
はない。
【0055】
【発明の実施の形態】本発明の付着物検出装置およびそ
れを用いた制御装置の実施形態について図を参照しつつ
説明する。
【0056】(実施形態1)本実施形態1の付着物検出
装置は、本発明の第1の付着物検出装置であり、付着物
の検出感度を高めるため、透明性基板の検知面に対して
一定角度で光を照射する外部光源を用い、当該外部光源
から発射され、検知面を透過して透明基板内に導入され
た光を受光するように受光手段を配置したものある。
【0057】上述の外部光源を用いた付着物検出原理を
応用した、本実施形態1の付着物検出装置例、およびそ
の動作を説明する。
【0058】図6は、本実施形態1の付着物検出装置の
装置構成例を簡単に示した模式図である。図6におい
て、100が透明性基板の一例としてのウインドシール
ド100である。ウィンドシールド100の下層は外界
である。検知面110はウィンドシールド100と外界
との境界面の一定領域にある。5が外部光源、30cが
プリズムである。4がレンズ、50が受光手段としての
受光素子部である。
【0059】外部光源5は、ウィンドシールド100の
外部(受光素子部50が設置されている側とは逆側)に
設けられており、指向性のある照射光を照射でき、当該
照射光が検知面110に対して、60°≦α<90°を
満たすような照射角度に配置されている。外部光源5か
ら発射されウィンドシールド100に導入された光が、
検知面110に入射してウィンドシールド100内を透
過し、プリズム30cを介してウィンドシールド100
外に出射し、レンズ40により受光素子部50の受光面
上に入射する。
【0060】プリズム30cは、検知面110を透過し
た光をウィンドシールド100内から導き出す働きをす
る。
【0061】レンズ40は、プリズム30cから入力さ
れた光を受光手段である受光素子部50上に入射させる
ためのレンズであり、光学系としては集光光学系か結像
光学系を構成していればよい。この例では、等倍結像系
で正立画像を結像するロッドレンズアレイを用いた。な
おレンズは、ロッドレンズアレイに限られることなく、
均質の単レンズや群レンズでもよい。
【0062】受光手段である受光素子部50は、照射光
量に応じて検出信号を出力する受光素子を備えているも
ので、レンズ40と受光素子部50の受光素子は、レン
ズ40に入射した光が受光素子部50の素子面上に入射
するように、角度と距離が調整されている。
【0063】上記において、外部光源5の照射光は、検
知面110に対して80°の照射角度αをもって照射さ
れるように配置され、受光素子部50はこの例では透明
性基板100に対してθ=47°となるように配置され
ている。外部光源5、透明性基板100、受光素子部5
0がこの角度で配置されている場合、図1の基本原理で
説明したように、感度よく検出信号が得られる構成とな
る。
【0064】以上、本実施形態1の付着物検出装置によ
れば、外部光源の検知面に対する照射角度を、付着物存
在下における外部光源照射光の受光量が、ある一定以上
となるように調整したので、高い検出感度で付着物の存
在を検出することができる。
【0065】(実施形態2)実施形態2の付着物検出装
置は、複数の付着物検出方法を併せて付着物検出を実行
する機能を備えている。ここでは、外部光源を利用した
高感度付着物検出モード、全反射用光源を利用した付着
物検出モード、散乱用光源を利用した光散乱性付着物検
出モード、外界光による外界光検出モードの4つのモー
ドを併せ持つ構成とした。なお、以下に説明する各付着
物検出方法は、各々単独でも用いることができ、さらに
2つ以上を任意に組み合わせて用いることができるもの
である。
【0066】本発明の第2の付着物検出装置は、高感度
付着物検出モードと付着物検出モードの2つのモードを
持つ構成であり、本発明の第3の付着物検出装置は、高
感度付着物検出モードと光散乱性付着物検出モードの2
つのモードを持つ構成であり、本発明の第4の付着物検
出装置は、高感度付着物検出モードと付着物検出モード
と光散乱性付着物検出モードと外界光による外界光検出
モードの4つのモードを持つ構成である。
【0067】ここでは、4つのモードすべてを組み合わ
せた本発明の第4の付着物検出装置の構成例を説明する
が、他の第2、第3の付着物検出装置や、モードの他の
組み合わせにかかる装置についても、適宜サブセットを
構成すればよく、ここでの説明は省略する。
【0068】図7は実施形態2の付着物検出装置の構成
例を簡単に示した図である。外部光源を利用した高感度
付着物検出モードにおいては、外部光源5、プリズム3
0c、レンズ40、受光素子部50の構成要素により、
外部光源による高感度付着物検出手段が構成される。
【0069】全反射用光源を利用した付着物検出モード
においては、全反射用光源10、プリズム30a、プリ
ズム30c、レンズ40、受光素子部50の構成要素に
より、付着物検出手段が構成される。
【0070】散乱用光源を利用した光散乱性付着物検出
モードにおいては、散乱用光源20、プリズム30c、
レンズ40、受光素子部50の構成要素により、光散乱
性付着物検出手段が構成される。
【0071】外界光による外界光検出モードにおいて
は、プリズム30c、レンズ40、受光素子部50の構
成要素により、外界光検出手段が構成される。
【0072】高感度付着物検出手段は実施形態1で説明
したので、ここでの詳しい説明は省略する。高感度付着
物検出モードにおいて、図8(a)のように検知面11
0上に付着物120が存在しない場合、外部光源5から
出射された光は、ほとんど受光素子部50に入射しない
ので、信号はノイズ程度となる。
【0073】一方、図8(b)のように検知面110上
に付着物120が存在する場合、外部光源5から出射さ
れた光はプリズム30c、レンズ40を介して受光素子
部50に受光される。受光素子部50の配置角度は外部
光源5からの光の受光感度が、ある一定以上となるよう
な角度に調整されているので、検出信号値は十分大きな
ものが得られている。
【0074】次に、全反射用光源を利用した付着物検出
モードの付着物検出手段を説明する(図9参照)。全反
射用光源10は、指向性のある照射光を照射でき、照射
光が検知面110に対して所定角度で入射するような位
置および角度で配置されている。
【0075】詳しくは、プリズム30c、レンズ40、
受光素子部50は、検知面110において、ウィンドシ
ールド100内に全反射した反射光が、ウィンドシール
ド100表面に取り付けられたプリズム30cを介し
て、ウィンドシールド100外に出射し、レンズ40に
より受光素子部50の受光面上に入射するように調整さ
れている。
【0076】全反射用光源10から発射された光は、プ
リズム30aを介してウィンドシールド100に導入さ
れ検知面110に入射し、図9(a)のように検知面1
10に付着物がない場合、つまり空気が接している場
合、検知面上での全反射するように調整されている。
【0077】一方、図9(b)のように雨滴(水分)が
接している場合には、検知面110上での全反射条件が
満足されないので、全反射用光源10から発射された光
は、受光素子部50の受光面上に入射しない。
【0078】いま、外界の媒質の屈折率をn1、ウィン
ドシールド100の屈折率をn2とし、照射光の検知面
への入射角度をθ1とすると、全反射条件は以下の
(1)式で表される。 θ1>sin-1(n1/n2) ・・・(1)
【0079】ここで、図9(a)のように雨滴がない場
合の外界の媒質、つまり、空気の屈折率としてn1が1
となり、ウィンドシールド100の屈折率n2の例とし
て約1.51とすると(1)式により、41.47°<
θ1となる。さらに、図9(b)のように雨滴が付着し
ている場合は、水の屈折率が約1.33であるので、θ
1<61.74°であればよいこととなる。つまり検知
面110において、(1)式で示した全反射条件の満足
・不満足が切り換わる光入射角度θ1は、41.47°
<θ1<61.74°の範囲で選ばれる。これら条件を
満たす要素の配置および取り付け角度θの例としてこの
例では、全反射用光源10からの照射光の検知面110
への入射角度および反射角度を47°となるように調整
した。
【0080】プリズム30aは、全反射用光源10から
照射された光をウィンドシールド100内に導くための
ものである。
【0081】受光素子部50は、全反射用光源10から
の照射光の検知面110への入射角度および反射角度に
合わせて、透明性基板100に対して47°の角度で配
置する。この角度は、実施形態1に説明した受光素子部
50の配置角度と同じであり、外部光源5を利用した高
感度付着物検出モードの高感度付着物検出手段と、全反
射用光源を利用した付着物検出モードの付着物検出手段
において、受光素子部50は共用化できることがわか
る。
【0082】次に、散乱用光源を利用した光散乱性付着
物検出モードの光散乱性付着物検出手段を説明する(図
10参照)。
【0083】散乱用光源20も、指向性のある照射光を
照射でき、照射光が検知面110に対して所定角度で入
射するような位置および角度で配置されている。ここで
は、受光手段である受光素子部50において、付着物に
よって散乱された光の有無を感度よく確認する必要があ
り、付着物が検知面上にない状態において、散乱用光源
20の照射光が直接受光素子部50に入射しないように
構成する。
【0084】つまり、全反射用光源10で設定する角度
からずらして、全反射光が直接受光素子部50に入射し
ないように配置する。例えば、散乱用光源20の照射光
の入射角度を、検知面110に対して全反射条件である
(1)式が成立しない角度、つまり、外界の媒質の屈折
率をn1、ウィンドシールド100の屈折率をn2とし、
照射光の検知面への入射角度をθ2とすると、θ2<4
1.47°とするとよい。この例では入射角を0°とし
ている。
【0085】受光素子部50は、検知面110の光散乱
性付着物からの散乱光を受光するものとして動作する
が、散乱光であるので透明性基板100に対する配置角
度は特に問わない。そこで透明性基板100に対して同
様の47°の角度で配置する。
【0086】散乱用光源を利用した光散乱性付着物検出
モードの光散乱性付着物検出手段が稼動している場合
に、付着物が付着していない場合や図10(a)のよう
に光散乱性のない雨滴のような付着物が付着していれ
ば、当該付着物に当たった散乱用光源20の照射光は、
透過してしまい散乱光が受光素子部50に受光されるこ
とはない。一方、図10(b)のように光散乱性のある
付着物が付着していれば、当該付着物に当たった散乱用
光源20の照射光が散乱され、その散乱光の一部が受光
素子部50に受光される。
【0087】次に、外界光による外界光検出モードの外
界光検出手段を説明する(図11参照)。このモード
は、受光素子部50が、外界から検知面110の付着物
内に入射した光によるフラッシング現象を検出するもの
である。
【0088】図11(a)のように検知面110上に雨
滴などが付着していれば、付着物の種類、ウィンドシー
ルドの状態、車の運転走行状態など様々な要因により、
同じ付着物であってもその形状は異なったものとなる。
付着した雨滴の形状によっては、外界光入射によりフラ
ッシング現象が発生しうることが知られている。フラッ
シング現象は、外界に存在する光源であって外界環境に
おける基準光量よりも相対的に強い光源からの照射光
が、ウィンドシールド上の付着物に入射する現象をい
う。本実施形態2の付着物検出装置は、外界光検出モー
ドの外界光検出手段により“フラッシング現象”が発生
したか否かを推定することができる。
【0089】なお、図11(b)のように、よく濡れた
状態で雨滴などが付着していたり、外界から強い光が入
射しなければ、フラッシング現象は発生せず、フラッシ
ング光が受光素子部50に受光されることはない。以上
が各モードで用いられる構成要素と、それらモードにお
ける受光素子部での受光原理である。
【0090】上記したように、本実施形態1の付着物検
出装置は、4つのモードで稼動するが、各々のモード間
で干渉し合わないように、各モードを切り分けて動作さ
せることが好ましい。そこで、外部光源5による光照射
タイミングと、全反射用光源10による光照射タイミン
グと、散乱用光源20による光照射タイミングを切り替
えることにより、外部光源を利用した高感度付着物検出
モードと、全反射用光源を利用した付着物検出モード
と、光散乱性付着物検出モードと、いずれの光源も用い
ない外界光検出モードとを切り替えることができる。
【0091】なお、制御部分は図示しなかったが、外部
光源5のオンオフ制御、全反射用光源10のオンオフ制
御、散乱用光源20のオンオフ制御、付着物推定部60
への稼動モード通知機能を備えた制御部分があるものと
する。付着物推定部60が当該制御部分を兼ねる構成と
してもよい。
【0092】付着物推定部60は、受光素子部50から
の検出信号を受け、検出信号を解析することにより、各
モードにおける付着物の有無、付着物の種類などの推定
処理を実行する部分である。なお、推定処理では各モー
ドにおける前回の検出信号値からの相対変化を用いて推
定するので、付着物推定部60は、各モードの前回に検
出した検出信号値をラッチするラッチ部を備えているも
のとする。
【0093】なお、付着物検出モードにおける検出信号
のラッチ部を61、光散乱性付着物検出モードにおける
検出信号のラッチ部を62、外界光検出モードにおける
検出信号のラッチ部を63、高感度付着物検出モードに
おける検出信号のラッチ部を64とする。各ラッチ部6
1〜64の信号値の変化を検出し、それらモードにおけ
る検出結果から各モードにおける付着物の有無、付着物
の種類などの推定処理を実行する。
【0094】このように本実施形態2の付着物検出装置
は、各モードを切り換えて稼動させ、各モードでの光信
号検出結果に基づいて検知面上に付着した付着物の有無
や種類などを推定する。各モードでの光信号検出結果と
付着物の有無や種類などの推定内容の関係は、図12の
ようになる。
【0095】この図12に示した各ケースにおける関係
にしたがえば、本発明の付着物検出装置は、高感度付着
物検出モードにおける高感度な付着物検出処理に加え、
光散乱性のない雨滴のような付着物の存在、泥水のよう
な光散乱性のある付着物の存在、強い外界光などによる
フラッシング現象の発生などを推定することができる。
【0096】以上、本実施形態2の付着物検出装置によ
れば、外部光源を利用した高感度付着物検出モード、全
反射用光源を利用した付着物検出モード、散乱用光源を
利用した光散乱性付着物検出モード、外界光による外界
光検出モードの4つのモードを併せ持ち、これら複数の
付着物検出方法を併せて付着物有無や種類の推定・検出
を実行することができる。
【0097】(実施形態3)次に、本発明の実施形態3
にかかる付着物検出装置を説明する。実施形態3の付着
物検出装置は、上記実施形態1および実施形態2に示し
た付着物検出装置の各要素において、受光手段を複数の
微小受光素子を備えた受光手段とし、光学系を結像レン
ズとし、検出信号を微小受光素子の素子の配列に応じて
並べた信号パターンとして得て、信号パターンの相対的
変化部分を解析することにより、付着物の存在、種類、
その状態を検知するものである。
【0098】実施形態3は、上記第1の実施形態と同様
に、付着物の検出感度を高めるため、透明性基板の検知
面に対して一定角度で光を照射する外部光源を用い、当
該外部光源から発射され、検知面を透過して透明基板内
に導入された光を受光するように受光手段を配置したも
のある。
【0099】図13は装置構成の断面を示している。断
面の各要素配列は図6と同様のものとなっているが、各
構成要素が紙面垂直方向においてアレイ構成となってい
る。
【0100】外部光源5aは、線状の光源であり、LE
Dなどの光源を一端または両端など端部に備え、ほぼ均
一な光を出射するものであればよい。外部光源5aの例
を図14に示す。
【0101】図14(a)が外部光源5aの端面を表
し、図14(b)が開口部14が見える面を正面からの
様子を示している。外部光源5aは、例えばLED光源
11を導光体12の端部に設け、線状に設けられている
開口部14から光線15が出射される。また導光体の開
口部14に対向する面に、LEDを等間隔で配置した線
状光源でもよい。
【0102】受光素子アレイ部50aは、複数の微小受
光素子を有し、例えば直線状に配置されている。結像レ
ンズ40aは、外部光源5aの照射光を受光素子部50
aの微小受光素子上に結像させるように構成されてい
る。
【0103】以下に、検出対象となる、ウィンドシール
ド100上に付着する雨滴の大きさを検討した。もっと
も、降雨した雨滴の大きさやウィンドシールド100上
での付着の状態により、付着した雨滴の大きさは多様に
変化するが、目安として具体的数値を挙げて検討した。
【0104】一般的に、霧雨と言われる雨滴の空気中で
の直径は0.1〜0.2mm程度、小粒の雨と言われる
雨滴の空気中での直径は0.2〜1mm程度、大粒の雨
と言われる雨滴の空気中での直径は2〜4mm程度、夕
立など特に激しい雨の雨滴の空気中での直径は4〜6m
m程度である。これら雨滴がウィンドシールド100に
付着したときの大きさは、ガラス表面の状態により変化
するが、付着した雨滴はほぼ空気中の大きさと同じ大き
さで表面に付着する、と想定した。
【0105】ここで、検出すべき最小の雨滴として、小
粒の雨の平均的サイズ、例えば、0.5mm直径の雨滴
を選択すれば、当該雨滴一粒に相当する微小領域の面積
は、約0.2mm2である。さらに感度を上げるため、
検出すべき最小の雨滴として小粒の雨の最小サイズ、
0.2mm直径の雨滴を選択すれば、当該雨滴一粒に相
当する微小領域の面積は、約0.03mm2である。
【0106】次に、結像レンズ40aを詳しく説明す
る。図15は、結像レンズ40aの一例を模式的に示し
た図である。結像レンズ40aとして、屈折率分布型レ
ンズアレイを用いることができる。図15の例は、等倍
結像系の屈折率分布型レンズアレイの一種である、SL
(R)(Selfoc Lense Array)の簡単な構
成図である。41がロッドレンズ、42黒色樹脂、43
がFRP板である。ロッドレンズ41は棒状のものであ
り、図15ではそのレンズ面が見えている。
【0107】図13の構成図では、このロッドレンズ4
1一つのみの側断面を示している。このSLAを用いれ
ば、入射された光線を屈曲させて、所定位置に正立等倍
の像を結像させることができる。つまり、検知面110
上から得られた反射光を受光素子上に結像させることが
できる。
【0108】なお結像レンズは、アレイ構成に限られる
ことなく、結像光学系を形成していれば、均質の単レン
ズや群レンズでもよい。つまり結像光学系によって、検
知面110が受光素子アレイ部の受光面に結像されてい
ることが重要である。
【0109】次に、受光素子アレイ部50aを詳しく説
明する。図16は、受光素子アレイ部50aの一例を模
式的に示した図である。図16の例では、各受光素子ア
レイ部50aの各受光素子を直線状に配置した例となっ
ている。51は各受光素子であり、受光面を概念的に示
したものである。
【0110】なお、受光素子51内部のキャパシタやト
ランジスタ回路、センスアンプ回路などは図示を省略
し、受光素子51の受光面が直線状に配置されているこ
とがわかる図とした。各受光素子51の受光面は、外部
光源5aの開口部14の配置および結像レンズ40aの
配置と対応するように配置され、結像レンズ40aを介
して検知面110からの反射光が結像するように、その
距離、角度が調整されて取り付けられている。
【0111】なお、受光素子51の受光面の有効面積
は、検出すべき付着物の面積に対応して調整することが
でき、雨滴の大きさの検討にしたがって、結像レンズ4
0aが等倍結像系であれば、好ましくは約0.2mm2
以下、さらに好ましくは約0.03mm2以下とする。
もっとも、上記範囲と異なる受光面有効面積を持つ受光
素子を用いることもできる。
【0112】以上の構成の実施形態3の付着物検出装置
における動作を説明する。実施形態3の付着物検出装置
は、受光素子がアレイ構成となっているので、付着物推
定部60は、受光素子アレイ部50aの各受光素子51
からの検出信号を受け、検出信号を解析するとよい。こ
のことにより、一つのモードにおいて、各受光素子が検
出した検出信号の信号レベルをアレイ構成の配置にした
がって、信号レベルをつなぎ合わせ、信号パターンを導
くことができる。
【0113】図17は、高感度付着物検出モードにおい
て、検知面110上に付着物120が存在する場合に得
られる信号パターンと、付着物120が存在しない場合
に得られる信号パターンを示した図である。
【0114】検知面110上に付着物120が存在しな
い場合、外部光源の照射角度αは付着物が存在する場合
に、一定以上の感度を有するように角度に調整されてい
る。このため、受光素子アレイ部50aの各受光素子5
1において得られる信号レベルは低いものとなり、それ
ら検出結果から生成される信号パターンは、図17
(a)に示すように全体的にノイズ程度であり、かつ形
状が滑らかで平坦なものが得られる。
【0115】一方、検知面110上に付着物120が存
在する場合、付着物が存在する部分に関しては、受光素
子アレイ部50aの各受光素子において受光される検出
信号レベルが大きくなる。一方存在しない部分に関して
は、ノイズ程度であり、両者間に大きな差が生じること
となる。
【0116】図17(b)に示すように、検知面110
上で付着物120が存在する位置に対応した受光素子5
1が受光する検出信号レベルが大きく変化している。つ
まり信号パターンにおいて、付着物が存在する位置での
信号レベルは大きく、存在しない部分は、ノイズ程度で
ある。このように、信号パターンを見れば、容易に付着
物の有無を検出できることとなる。
【0117】このように本発明では、信号パターンの相
対的変化を解析すればよいので、その検出が容易とな
る。信号レベルの値の大きさ自体を評価して付着物の有
無を判定する場合であれば、信号レベルの値と特定のし
きい値と比較したりする必要があるが、本実施形態3の
構成によれば、そのように信号レベルの値自体を評価し
なくてもよい。
【0118】(実施形態4)実施形態4は、複数の付着
物検出方法を併せて付着物検出を実行する機能を備え、
さらに実施形態3と同様、受光手段を複数の微小受光素
子を備えた受光手段とし、光学系として結像レンズと
し、検出信号を微小受光素子の素子の配列に応じて並べ
た信号パターンとして得て、信号パターンの相対的変化
部分を解析することにより、付着物の存在、種類、その
状態を検知するものである。
【0119】ここでは、実施形態2と同様、外部光源を
利用した高感度付着物検出モード、全反射用光源を利用
した付着物検出モード、散乱用光源を利用した光散乱性
付着物検出モード、光源を用いない外界光による外界光
検出モードの4つのモードを併せ持つ構成とした。な
お、以下に説明する各付着物検出方法は、各々単独でも
用いることができ、さらに2つ以上を任意に組み合わせ
て用いることができるものである。
【0120】図18は、実施形態4の付着物検出装置の
構成例を簡単に示した図である。実施形態4の付着物検
出装置は、実施形態2の付着物検出装置において、レン
ズを結像レンズとし、受光素子部を受光素子アレイとし
たものである。
【0121】それぞれのモードにおける各要素の動作
は、基本的には実施形態2で説明したものと同様である
が、本実施形態4の付着物検出装置は、実施形態3と同
様、受光素子がアレイ構成となっている。付着物推定部
60では、受光素子アレイ部50aの各受光素子51か
らの検出信号を受け、検出信号を解析することにより、
一つのモードにおいて各受光素子が検出した検出信号の
信号レベルを、アレイ構成の配置にしたがって信号レベ
ルをつなぎ合わせて、信号パターンを導くことができ
る。
【0122】なお、実施形態2と同様、本実施形態4の
付着物検出装置は、4つのモードで稼動するので、各々
のモード間で干渉し合わないように、各モードを切り分
けて動作させることが好ましい。
【0123】各モードにおいて得られる信号パターンの
例を示しておく。図19(a)は、付着物検出モードに
おいて、検知面上に付着物が存在しない場合と、雨滴付
着物が存在する場合の信号パターンの例を示した。信号
パターンのうち、雨滴が存在する位置に対応した部分に
おいて、信号レベルが相対的に低下するパターン部分が
見られる。
【0124】図19(b)は、光散乱性付着物検出モー
ドにおいて、検知面上に付着物が存在しない場合と、泥
水付着物が存在する場合の信号パターンの例を示した。
信号パターンのうち、泥水が存在する位置に対応した部
分において、信号レベルが相対的に増加するパターン部
分が見られる。
【0125】図20(a)は、外界光検出モードにおい
て、外界光が入射せず、かつ、検知面上に付着物が存在
しない場合と、外界光が入射し、かつ、雨滴付着物が存
在する場合の信号パターンの例を示した。信号パターン
のうち雨滴が存在する位置に対応した部分において、信
号レベルが相対的に増加するパターン部分が見られる。
雨滴が存在しない位置に対応した部分には、相対的に信
号レベルが低い信号パターン部分が見られる。このよう
な信号パターンが得られている場合にはフラッシング現
象が起きていると推定することができる。
【0126】図20(b)は、高感度付着物検出モード
において、検知面上に付着物が存在しない場合と、雨滴
付着物が存在する場合の信号パターンの例を示した。信
号パターンのうち、雨滴が存在しない位置に対応した部
分において、信号レベルが相対的に低下し、存在する位
置に対応した部分において、信号レベルが相対的に高い
パターン部分が見られる。
【0127】このように、信号パターン中の相対的変化
を解析することにより、各モードにおいて、付着物の有
無、種類、状態を推定することができる。信号パターン
中の該部分の相対的変化は大きく、信号パターンを見れ
ば容易にその有無を検出できることとなる。
【0128】なお、各モードでの光信号検出結果と付着
物の有無や種類などの推定内容の関係は、図21のよう
になる。この図21に示した各ケースにおける関係にし
たがえば、本発明の第2の付着物検出装置は、高感度付
着物検出モードにおける高感度な付着物検出処理に加
え、光散乱性のない雨滴のような付着物の存在、泥水の
ような光散乱性のある付着物の存在、強い外界光などに
よるフラッシング現象の発生などを推定することができ
る。
【0129】以上、本実施形態4の付着物検出装置によ
れば、外部光源を利用した高感度付着物検出モード、全
反射用光源を利用した付着物検出モード、散乱用光源を
利用した光散乱性付着物検出モード、外界光による外界
光検出モードの4つのモードを併せ持ち、これら複数の
付着物検出方法を併せて付着物有無や種類の推定・検出
を実行することができる。
【0130】(実施形態5)本実掩形態5は、本発明の
付着物検出装置を用いた制御装置の一実施形態として、
付着物検出装置をレインセンサとして用いるウィンドウ
ワイパー制御装置の装置構成例を示すものである。
【0131】図22は、付着物検出装置をレインセンサ
として用いる、ウィンドウワイパー制御装置のブロック
図の例である。700が実施形態1において示した本発
明の付着物検出装置であるレインセンサの機能ブロッ
ク、710がウィンドウワイパー制御手段、720がウ
ィンドウワイパー駆動手段、730がウィンドウワイパ
ーであり、図示のように接続されている。また、図23
は、本実施形態5のウィンドウワイパー制御装置におけ
る、処理動作の流れの一例を示すフローチャートであ
る。
【0132】レインセンサ700は、実施形態1におい
て説明したように、各要素の取付角度や材質が選択され
たものであり、降雨による雨滴を検知対象とし、各受光
素子からの検出信号を出力するものである。また、レイ
ンセンサとして使用する付着物検出装置の付着物推定部
60は、実施形態1で示した雨滴の存在検知、雨滴によ
るフラッシング現象の発生の推定などが可能であるとす
る。
【0133】レインセンサ700は付着物推定部60の
出力信号として、“付着物なし”推定信号、“雨滴付着
物あり”推定信号、“光散乱性付着物あり”推定信号、
“フラッシング現象あり”推定信号の検出信号を出力す
るものとする。
【0134】ウィンドウワイパー制御手段710は、レ
インセンサ700の付着物推定部60からの各種推定信
号を入力とし、ウィンドウワイパー駆動手段720に対
して、ウィンドシールド表面の各推定状態に応じたワイ
パー制御信号を出力するものである。
【0135】例えば、“付着物なし”推定信号に対して
は、ワイパー停止状態とする制御信号を出力する。
【0136】“雨滴付着あり”推定信号と“フラッシン
グ現象あり”推定信号に対しては、ワイパー駆動状態と
する制御信号を出力する。
【0137】“水分を含む状態の泥水付着あり”推定信
号に対しては、洗浄液噴射とともにワイパー駆動状態と
する制御信号を出力する。泥水の払拭には洗浄液ととも
にワイパーで払拭することが好ましいと想定されるから
である。
【0138】ウィンドウワイパー駆動手段720はウィ
ンドウワイパー制御手段710からの制御信号を入力と
し、ウィンドウワイパー730の駆動を制御するもので
ある。
【0139】ウィンドウワイパー730は、ウィンドウ
ワイパー駆動手段720によりトルクなどが与えられて
駆動され、停止状態、駆動状態を持つ。駆動状態には、
間欠駆動のピッチが短いものや長いものなど複数の状態
がありうる。ウィンドウワイパー730は、駆動状態に
おいてウィンドシールドの所定表面を払拭する。
【0140】図23のフローチャートを参照しつつ、ウ
ィンドウワイパー制御装置の処理動作の流れを説明す
る。
【0141】ウィンドウワイパー制御装置が稼動中の場
合(ステップS1001:Y)、ウィンドウワイパー制
御手段710は、レインセンサ700の付着物推定部6
0からの制御信号をモニタする(ステップS100
2)。
【0142】ウィンドウワイパー制御手段710は、付
着物推定部60からの制御信号をデコードし、その制御
内容を解析する(ステップS1003)。
【0143】ウィンドウワイパー制御手段710は、ス
テップS1003で得た制御内容にしたがい、ウィンド
ウワイパー730の駆動を制御する(ステップS100
4)。ステップS1004の後、再度ステップS100
1にループして制御を継続する(ステップS1001へ
戻る)。
【0144】図24は、本発明の付着物検出装置をレイ
ンセンサとして用いた、ウィンドウワイパー制御装置の
取り付け構成例を簡単に示した図である。図24に示す
ように、付着物検出装置であるレインセンサ700を、
車のバックミラー900の裏面にあるウィンドシールド
部分910に取り付けている。
【0145】このように、バックミラー900の裏面の
ウィンドシールド部分910に取り付けることにより、
運転者の運転視界を不必要に遮ることなく、かつ、検知
面をウィンドシールド上に確保できる。ウィンドウワイ
パー制御手段710とウィンドウワイパー駆動手段72
0は図示していないが、ウィンドウワイパー730付近
の車装品としてキャビン内に格納されているものとす
る。
【0146】以上、本実施形態5に示した付着物検出装
置を用いた制御装置は、一例であり、本発明の付着物検
出装置は、上記の具体的装置構成例に限定されることな
く、本発明の技術的思想に基づいて他の装置構成も可能
であり、ウィンドウワイパー制御装置以外の用途にも用
いることができることは言うまでもない。
【0147】
【発明の効果】本発明の付着物検出装置によれば、外部
光源の検知面に対する照射角度を、検知面上に付着物が
存在した場合に該付着物を介して受光手段において受光
される外部光源光の受光量を、ある一定以上となるよう
に調整しているので、高い検出感度で付着物の存在を検
出することができる。
【0148】また、本発明の付着物検出装置によれば、
他の付着物検出モードや光散乱性付着物検出モードや外
界光検出モードを組み合わせることにより、検知面上に
おける付着物の存在の有無の検出のみならず、検知面上
における付着物の表面形状効果として生じるフラッシン
グ現象を検出できる。
【0149】また、本発明の付着物検出装置によれば、
受光手段を複数の受光素子を配置したアレイ構成とし、
受光素子の配列に対応して検出信号レベルをつなぎ合わ
せて得られた信号パターンを解析して、相対的な信号パ
ターンの変化を基に、付着物の有無、種類、状態を推定
することができる。信号パターンの微小区間同士の相対
的な変化を解析するので、細かい付着物の有無も感度よ
く検出することができ、また、温度特性などによる環境
の変化の影響も受けにくい。
【0150】また、本発明の付着物検出装置を用いた制
御装置によれば、本発明の付着物検出装置により付着物
の存在や種類などの推定に応じて、その制御内容を制御
することができる。例えば、付着物検出装置をレインセ
ンサとし、付着物検出装置を用いた制御装置をワイパー
制御装置とすれば、付着物検出装置の検出結果に基づい
てワイパー駆動状態を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の付着物検出装置において、外部光源を
用いて検知面上に存在する付着物を検出する様子を示す
図。
【図2】本発明の付着物検出装置において、外部光源5
の照射角度と受光素子出力の関係を示す図。
【図3】空気−ガラス間の反射率の関係を示す説明図。
【図4】本発明の付着物検出装置の測定原理を模式的に
説明する図。
【図5】本発明の付着物検出装置において、外部光源5
の照射角度を−80°、−40°、0°、+40°、+
80°としたときの信号パターンを示す図。
【図6】本発明の実施形態1の付着物検出装置の構成例
を簡単に示した図。
【図7】本発明の実掩形態2の付着物検出装置の構成例
を簡単に示した図。
【図8】外部光源5を用いた高感度付着物検出モードに
おける本発明の付着物検出装置の動作を模式的に示した
図。
【図9】全反射用光源を用いた付着物検出モードにおけ
る本発明の付着物検出装置の動作を模式的に示した図。
【図10】散乱用光源を用いた光散乱性付着物検出モー
ドにおける本発明の付着物検出装置の動作を模式的に示
した図。
【図11】外界光検出モードにおける本発明の付着物検
出装置の動作を模式的に示した図。
【図12】 各モードでの光信号検出結果と付着物の有
無や種類などの推定内容の関係を示す図。
【図13】実施形態3における本発明の第2の付着物検
出装置の構成例を簡単に示した図。
【図14】(a)が光源部10aの端面を模式的に示し
た図、(b)が光源部10の開口部14の見える面を正
面とした図。
【図15】結像レンズアレイ40aの一例を模式的に示
した図。
【図16】受光素子部50aの一例を模式的に示した
図。
【図17】本発明の第2の付着物検出装置の高感度付着
物検出モードにおいて、検知面110上に付着物120
が存在する場合に得られる信号パターンと、付着物12
0が存在する場合に得られる信号パターンを示した図。
【図18】実施形態4における本発明の第2の付着物検
出装置の構成例を簡単に示した図。
【図19】(a)は付着物検出モードにおいて検出され
た信号パターンの例を示す図、(b)は光散乱性付着物
検出モードにおいて検出された信号パターンの例を示す
図。
【図20】(a)は外界光検出モードにおいて検出され
た信号パターンの例を示す図、(b)は高感度付着物検
出モードにおいて検出された信号パターンの例を示す
図。
【図21】各モードでの信号検出結果と付着物の有無や
種類などの推定内容の関係を示す図。
【図22】付着物検出装置をレインセンサとして用いる
ウィンドウワイパー制御装置の制御ブロック図。
【図23】実施形態5のウィンドウワイパー制御装置の
処理の流れの一例を示すフローチャート。
【図24】本発明の付着物検出装置をレインセンサとし
て用いたるウィンドウワイパー制御装置の取り付け構成
例を簡単に示した図。
【図25】従来の反射光検知型レインセンサによる雨滴
検出原理を簡単に説明した図。
【符号の説明】
1 ガラス 5 外部光源 5a 線状の外部光源 10 全反射用光源 10a 線状の全反射用光源 11 LED 12 導光体 13 カバー 14 開口部 15 光線 20 散乱用光源 20a 線状の散乱用光源 30a,d プリズム 40 レンズ 40a 結像レンズ 50 受光素子部 50a 受光素子アレイ部 51 受光素子 60 付着物推定部 100 ウィンドシールド 110 検知面 120 雨滴 130 雨滴が付着した微小領域に対して入射した光の
軌跡 140 雨滴が付着していない微小領域に対して入射し
た光の軌跡 700 レインセンサ 710 ウィンドウワイパー制御手段 720 ウィンドウワイパー駆動手段 730 ウィンドウワイパー 900 バックミラー 910 バックミラー裏面のウィンドシールド部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 21/47 H01L 31/12 G G01V 8/20 G01F 23/28 K H01L 31/12 G01V 9/04 P Fターム(参考) 2F014 AC04 FA02 2F065 AA49 BB01 BB22 CC00 FF01 GG12 HH04 HH12 JJ01 JJ08 LL10 LL46 UU07 2G059 AA05 BB02 CC11 EE02 EE04 GG02 GG03 GG07 GG08 JJ11 JJ12 KK01 KK04 MM05 NN01 3D025 AA02 AD09 AG36 5F089 BA02 BB03 BB04 BC07 BC25 BC30 CA17 GA01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検知面を持つ透明性基板と、 前記検知面に対して一定角度で光を照射する外部光源
    と、 前記外部光源から発射され、前記検知面を透過して前記
    透明性基板内に導入された光を、受光手段に受光させる
    光学系を備えた付着物検出装置であって、 前記検知面上に付着物が存在した場合に、前記外部光源
    からの光が前記付着物を介して、前記受光手段に受光さ
    れるようになっており、 前記外部光源の前記検知面に対する照射角度αが、60
    °≦α<90°であることを特徴とする付着物検出装置
    (ただし照射角度αは、検知面の法線からの傾きとす
    る)。
  2. 【請求項2】 検知面を持つ透明性基板と、 前記検知面に対して一定角度で光を照射する外部光源
    と、 前記外部光源から発射され、前記検知面を透過して前記
    透明性基板内に導入された光を、受光手段に受光させる
    光学系を備えた付着物検出装置であって、 前記光学系からの光を受光する受光手段を備えた付着物
    検出装置であって、 前記透明性基板に対して前記外部光源とは異なる側に全
    反射用光源が設けられ、前記全反射用光源は、当該光源
    から発射され前記透明性基板内に導入された入射光が前
    記検知面で反射され、当該反射光が前記受光手段に受光
    されるように配置されており、 前記受光手段が検知した前記反射光の検出信号におけ
    る、付着物による前記検知面上での反射条件の変化によ
    る信号レベルの低下を検出して前記付着物の存在を検出
    する付着物検出手段を備え、 前記検知面上に付着物が存在した場合に、前記外部光源
    からの光が前記付着物を介して、前記受光手段に受光さ
    れるようになっており、 前記外部光源の前記検知面に対する照射角度αが、60
    °≦α<90°であることを特徴とする付着物検出装置
    (ただし照射角度αは、検知面の法線からの傾きとす
    る)。
  3. 【請求項3】 検知面を持つ透明性基板と、 前記検知面に対して一定角度で光を照射する外部光源
    と、 前記外部光源から発射され、前記検知面を透過して前記
    透明性基板内に導入された光を、受光手段に受光させる
    光学系を備えた付着物検出装置であって、 前記光学系からの光を受光する受光手段を備えた付着物
    検出装置であって、 前記透明性基板に対して前記外部光源とは異なる側に散
    乱用光源が設けられ、前記散乱用光源は、当該光源から
    発射され前記透明性基板内に導入された入射光が前記検
    知面で散乱された場合に、当該散乱光の一部が前記受光
    手段に受光されるように配置されており、 前記受光手段が検知した前記反射光の検出信号におけ
    る、付着物による前記検知面上での散乱条件の変化によ
    る信号レベルの増加を検出して前記付着物が光散乱性の
    ある付着物であるか否かを検出する光散乱性付着物検出
    手段を備え、 前記検知面上に付着物が存在した場合に、前記外部光源
    からの光が前記付着物を介して、前記受光手段に受光さ
    れるようになっており、 前記外部光源の前記検知面に対する照射角度αが、60
    °≦α<90°であることを特徴とする付着物検出装置
    (ただし照射角度αは、検知面の法線からの傾き)。
  4. 【請求項4】 前記照射角度αが、70°≦α<90°
    である請求項1から3いずれかに記載の付着物検出装
    置。
  5. 【請求項5】 前記受光手段に受光される外界光による
    信号レベルの増加の有無を検出する外界光検出手段を備
    え、前記外界光検出手段が外界光による信号レベルの増
    加の有無を検出すれば、フラッシング現象が起きている
    と判断する判断手段を備えている請求項1から4のいず
    れかに記載の付着物検出装置。
  6. 【請求項6】 前記光学系は前記検知面を前記受光素子
    面に結像させる結像光学系であり、前記受光手段が複数
    の微小受光素子を備え、検出した信号を前記複数の微小
    受光素子の配列に応じた信号パターンとして出力する請
    求項1に記載の付着物検出装置。
  7. 【請求項7】 前記光学系は前記検知面を前記受光素子
    面に結像させる結像光学系であり、前記受光手段が複数
    の微小受光素子を備え、検出した信号を前記複数の微小
    受光素子の配列に応じた信号パターンとして出力してお
    り、 前記透明性基板に対して前記外部光源とは異なる側に全
    反射用光源が設けられ、前記全反射用光源は、当該光源
    から発射され前記透明性基板内に導入された入射光が前
    記検知面で反射され、当該反射光が前記受光手段に受光
    されるように配置されており、 前記全反射用光源による信号パターンにおける、付着物
    による前記検知面上での反射条件の変化による信号パタ
    ーンの低下部分を検出して前記付着物の存在を検出する
    付着物検出手段を備えている請求項2に記載の付着物検
    出装置。
  8. 【請求項8】 前記光学系は前記検知面を前記受光素子
    面に結像させる結像光学系であり、前記受光手段が複数
    の微小受光素子を備え、検出した信号を前記複数の微小
    受光素子の配列に応じた信号パターンとして出力してお
    り、 前記透明性基板に対して前記外部光源とは異なる側に散
    乱用光源が設けられ、前記散乱用光源は、当該光源から
    発射され前記透明性基板内に導入された入射光が前記検
    知面で散乱された場合に、当該散乱光の一部が前記受光
    手段に受光されるように配置されており、 前記散乱用光源による信号パターンにおいて、付着物に
    よる前記検知面上での散乱条件の変化による信号パター
    ンの増加部分を検出して、前記付着物が光散乱性のある
    付着物であるか否かを検出する光散乱性付着物検出手段
    を備えている請求項3に記載の付着物検出装置。
  9. 【請求項9】 前記受光手段は外界光による信号パター
    ンを出力しており、該信号パターンにおけるパターン認
    識を行う外界光検出手段を備えており、該外界光検出手
    段は、前記外界光による信号パターンにおいて、相対的
    に信号レベルが高い信号パターン部分と相対的に信号レ
    ベルの低い信号パターン部分がある場合に、フラッシン
    グ現象が起きていると判断する判断機能を備えている請
    求項6から8のいずれかに記載の付着物検出装置。
  10. 【請求項10】 前記受光手段の受光すべき光が、外部
    光源照射光、全反射用光源の照射光、散乱用光源の照射
    光および外界光による入射光のうち、複数ある場合に、
    前記各光源の光照射を切り替える切替手段を備えている
    請求項2,3,5,7のいずれかに記載の付着物検出装
    置。
  11. 【請求項11】 前記検知面を車両のウィンドシールド
    ガラス上に設け、前記ウィンドシールドに付着した付着
    物の存在を検知する請求項1〜10いずれかに記載の付
    着物検出装置と、 ウィンドウワイパー駆動手段と、 ウィンドウワイパー制御手段とを備え、 前記ウィンドウワイパー制御手段が、前記付着物検出装
    置の検出結果に基づいて、前記ウィンドウワイパー駆動
    手段を制御しているウィンドウワイパー制御装置。
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