JP4258643B2 - カラーチャート判別プログラムおよび色修正プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、カラーチャート判別プログラムおよび色修正プログラムに関する。
従来より、ある印刷装置について印刷結果の色ずれを補償するキャリブレーションを行う場合には、同印刷装置において、所定の画像データに基づき複数のパッチを印刷したカラーチャートを出力していた。そして、同カラーチャート上の各パッチを測色機などによって測色し、得られた各パッチの色彩値と所定の基準値との比較に基づいて、カラー画像データを色変換するためのルックアップテーブル(LUT)を修正する等、所定のキャリブレーション処理を実行していた。
また、公知文献として、テストパターンの出力とともに当該テストパターンを出力した画像出力装置の識別情報を出力させ、前記識別情報に関する入力情報に基づいてキャリブレーションの対象である画像出力装置を特定する画像形成システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001‐180090号公報
従来においては、複数台の印刷装置についてキャリブレーションを行なう際に各印刷装置毎にカラーチャートを印刷した場合、各カラーチャートが何れの印刷装置によって印刷されたものか判別することが出来なかった。特に、複数のカラーチャートを印刷してから測色するまでにある程度時間が経過していたり、印刷解像度別や用紙別といった各設定を異ならせて一つの印刷装置によって複数のカラーチャートを印刷した場合には、各カラーチャートとキャリブレーションの対象となる印刷条件との対応関係を正確に把握することは一層困難であった。
また、上記特許文献1においては、テストパターンとは別にプリンタの識別コードを印刷しているため、キャリブレーションに必要な測色値を取得するためには本来不要な表示の印刷処理を行なっていた。
さらに、テストパターン原稿の読取り時においても、かかる識別コードの読取りという、キャリブレーションに必要な測色値の取得とは異なる、余分な読取り作業が必要であった。
加えて、同文献のように、テストパターンとは別に識別コードを印刷した場合には、単なる測色機能だけでなく上記識別コードを読取る機能をも備えた機器を用いなければならず、測色に使用する機器を限定してしまうという課題もあった。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、無駄な印刷や画像の読取り作業を行うことなく、種々の条件の下印刷された複数のカラーチャートを正確に判別することのできるカラーチャート判別プログラムおよび色修正プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本願にかかるカラーチャート判別プログラムは、次の各機能をコンピュータに実現させてもよい。印刷条件取得機能では、印刷装置によってカラーチャートを出力する際の所定の印刷条件を取得し、カラーチャート出力機能において、上記取得した印刷条件の下、カラーチャートを印刷する。このとき印刷するカラーチャートは、同取得した印刷条件に対応して所定のパッチの配置が特定されたものとする。
次に、印刷条件特定機能においては、上記カラーチャートを測色して各パッチの色彩値を取得した際に、上記所定のパッチの配置位置を取得する。そして、同配置位置に基づいて上記印刷条件を特定する。
つまり、通常印刷する各パッチによって構成されるカラーチャートにおいて、印刷条件の違いによって所定のパッチの配置位置を一義的に決める。その結果、カラーチャートを測色するだけで、そのカラーチャートがどの様な条件で印刷されたものか確実に判断できるようになる。また、通常のカラーチャートを構成する各インク色毎のパッチ以外の表示を印刷する必要がなく、パッチ以外の表示を読取る作業も不要であるため、カラーチャートの印刷および測色を効率よく行なうことが出来る。
また、カラーチャート判別プログラムは、表色系の変換に適用される色変換対応関係の修正のために測色結果が印刷装置による出力結果において生じる色ずれの修正の基準値と比較される複数のパッチのみから構成されるカラーチャートを出力する際の、当該カラーチャートを出力する上記印刷装置における印刷設定を含む所定の印刷条件を取得する印刷条件取得機能と、上記カラーチャートに含まれる所定のパッチの上記カラーチャート内での位置を、上記取得した印刷条件に応じて決定し、当該決定した位置に当該所定のパッチを配置させた上記カラーチャートを、上記取得した印刷条件の下で出力するカラーチャート出力機能と、上記出力されたカラーチャートを測色して各パッチの色彩値を取得した際に、上記所定のパッチの位置を取得し、当該取得した位置に基づいて、上記出力されたカラーチャートの印刷条件を特定する印刷条件特定機能とをコンピュータに実現させる。
本願発明の他の構成として、上記印刷条件取得機能において取得する印刷条件には、少なくとも、カラーチャートを出力する印刷装置を識別する情報が含まれるとしても良い。上記構成においては、印刷されるカラーチャートは、同カラーチャートを出力する印刷装置毎に所定のパッチの配置位置が異なったものとなる。その結果、複数の印刷装置で夫々印刷したカラーチャートを測色する場合にも、各カラーチャートを測色すればどのカラーチャートが何れの印刷装置によって印刷されたものかを確実に判別することが出来る。
なお、上記取得する印刷条件としては、印刷装置毎の識別情報以外にも、印刷解像度や、使用するメディアの種類など種々の設定が考えられる。そして、かかる印刷条件が異なるごとにパッチの配置を異ならせれば、各カラーチャートが印刷された環境をより精密に判別することが出来る。
本願発明の他の構成として、上記カラーチャート出力機能は、所定の記憶領域に予め記憶された、各印刷条件とカラーチャートにおける上記所定のパッチの配置位置を規定するパッチ配置情報との対応関係を参照することにより、上記取得された印刷条件に対応したパッチ配置情報を取得するとしても良い。そして、同取得したパッチ配置情報に基づいて上記所定のパッチの配置位置を決定した上記カラーチャートを出力する。
このように、各印刷条件とそれに一義的に対応するパッチ配置情報との対応関係を参照することとすれば、各印刷条件ごとに所定のパッチの配置が異なるカラーチャートを容易に印刷することが出来る。
本願発明の他の構成として、上記印刷条件特定機能は、上記カラーチャートの測色結果から取得した上記所定のパッチの位置に基づいてパッチ配置情報を生成するとともに、当該生成したパッチ配置情報と上記対応関係を参照して上記印刷条件を特定するとしてもよい。各パッチの色彩値に基づけば、各カラーチャート個別のパッチ配置情報を取得できる。したがって、カラーチャートを印刷する際に参照した上記対応関係を測色の際にも参照することで、各カラーチャートの印刷条件を確実に判別することが出来る。
以上、カラーチャートの印刷条件を判別するための構成について説明を行なったが、かかる構成は、印刷装置における色ずれを修正する際に用いることで有用性が高まる。
ここで、同じ入力画像データに基づく印刷処理であっても、印刷装置が異なったり、あるいは同じ印刷装置を使用する場合でも印刷解像度等の各種設定が異なれば、印刷結果における色ずれの程度が異なる。そのため、同色ずれの修正は印刷装置の機体の違いや各種設定の違いを含む印刷条件毎に行ない得る。そして、ある印刷条件による色ずれを修正すべく、同印刷条件によってカラーチャートを印刷した場合、同カラーチャートから取得した色彩値は、確実に上記修正対象とした印刷条件による色ずれを修正するために用いられなければならない。
そこで、本願においては、上記カラーチャート判別プログラムを用いて印刷装置における色ずれを修正する色修正プログラムの発明として、以下の処理をコンピュータに実行させる。色修正機能においては、カラーパッチの測色に基づいて上記印刷条件が特定された場合に、同測色によって取得された各パッチの色彩値に基づいて、同特定された印刷条件における印刷処理の際に適用する色変換対応関係を修正する。そのため、ある色変換対応関係を修正する際に、同色変換対応関係を適用する前提となる印刷条件とは異なる印刷条件で印刷されたカラーチャートから取得した色彩値を用いてしまうということが防がれる。
上記色修正プログラムの他の構成として、上記色修正機能は、上記測色に基づいて特定された印刷条件と、上記カラーチャートを出力した際の印刷条件であるとして別途取得した確認用印刷条件とを比較し、両条件に相違がある場合に、所定の警告処理をコンピュータに行なわせるとしてもよい。ここで、上記確認用印刷条件とは、ユーザが、同カラーチャートを出力した際の印刷条件であるとして測色の際に入力した行為によって取得した印刷条件である。
上記警告処理を行えば、ユーザが色ずれの修正を意図した印刷条件とは別の印刷条件によって印刷されたカラーチャートを実際に測色してしまった場合、かかる間違いをユーザが認識できる。そして、同間違いに気づいたユーザは、同測色によって取得した色彩値によって、色ずれの修正を意図した印刷条件とは別の印刷条件における色ずれの修正をすることを選択したり、或いは、色ずれの修正を意図した印刷条件によって印刷したカラーチャートを改めて測色したりすることが出来る。
これまでは、カラーチャートの判別の手法および、同判別を利用した色修正の手法をプログラムの発明として説明したが、かかる技術的思想はこれを実現する装置の発明としても成立する
また、本発明にかかる技術的思想はこれを実現するための手順としても発明を捉えることが出来る
下記の順序に従って本願発明の実施形態について説明する。
(1)本実施形態の概略構成
(2)カラーチャートの印刷処理
(3)キャリブレーション処理
(4)他の実施形態
(5)まとめ
(1)本実施形態の概略構成
図1は、本発明を利用したキャリブレーションシステムを概略的に示している。
同図においては、コンピュータ10に複数台のプリンタ40が接続されている。本実施形態では、かかる複数のプリンタ40をキャリブレーションの対象とし、各プリンタ40からキャリブレーション用のカラーチャート60を印刷させる。そして、同印刷された各カラーチャート60を測色機50によって測色し、得られた色彩値をコンピュータ10に取り込むことで、所定のキャリブレーション処理を各プリンタ40に対して行なう。
図2は、本実施形態にかかるハードウェア構成とソフトウェア構成とを概念的に示している。
上記コンピュータ10は演算処理の中枢をなす図示しないCPUや記憶媒体としてのROMやRAM等を備えており、HDD15等の周辺機器を利用しながら所定のプログラムを実行する。コンピュータ10にはシリアル通信用I/O19aを介してキーボード31やマウス32等の操作用入力機器が接続されており、図示しないビデオボードを介して表示用のディスプレイ33も接続されている。また、USB用I/O19bを介してプリンタ40aが接続されている。なお、同図では簡単のため、コンピュータ10に接続する各プリンタ40のうち上記プリンタ40aのみを示している。
プリンタ40aは複数色のインクを充填するインクカートリッジを色毎に着脱可能な機構を備えており、この機構にCMYK(シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック)の各インクのカートリッジを搭載する。プリンタ40aでは、これらのインク色を組み合わせて多数の色を形成可能であり、これにより印刷媒体上にカラー画像を形成する。本実施形態におけるプリンタ40aはインクジェット方式のプリンタであるが、インクジェット方式の他にもレーザー方式等、種々のプリンタに対して本発明を適用可能である。
さらに、CMYKの4色の有色インクを使用する構成が必須ではなく、CMYKLcLm(ライトシアン、ライトマゼンダ)の6色やCMYKLcLmDY(ダークイエロー)の7色を使用する構成など、種々の構成を採用可能である。
また、コンピュータ10は、USB用I/O19bを介して上記測色機50から所定の色彩値を入力する。測色機50は、分光反射率が既知の光源で印刷物を照射し、反射光を検出することにより印刷物の分光反射率を検出し、その色彩値、例えばL***値やXYZ値を出力可能である。本実施形態においては、各プリンタ40で印刷したカラーチャート60における各パッチのL***を取得する。
コンピュータ10では、プリンタドライバ(PRTDRV)21と入力機器ドライバ(DRV)22とディスプレイドライバ(DRV)23とがOS20に組み込まれている。ディスプレイDRV23はディスプレイ33における印刷対象画像やプリンタのプロパティ画面等の表示を制御するドライバであり、入力機器DRV22はシリアル通信用I/O19aを介して入力される上記キーボード31やマウス32からのコード信号を受信して所定の入力操作を受け付けるドライバである。
PRTDRV21は、図示しないアプリケーションプログラムから印刷指示が行われた画像や所定のカラーチャート画像について所定の処理を行って印刷を実行可能である。なお、コンピュータ10においては、接続している各プリンタ40に夫々対応するプリンタドライバをインストールしているが、同図では代表して上記プリンタ40aに対応するPRTDRV21について説明する。
PRTDRV21は、印刷を実行するために画像データ取得モジュール21aと色変換モジュール21bとハーフトーン処理モジュール21cと印刷データ生成モジュール21dとを備えている。上述の印刷指示がなされると上記PRTDRV21が駆動され、PRTDRV21はディスプレイDRV23にデータを送出して、所定の印刷条件を示す情報やキャリブレーションを実行するための指示を入力させる図示しないユーザインターフェース(UI)画面を表示する。
上記キーボード31やマウス32等を操作してユーザが当該UIにて印刷に必要な情報を入力し、印刷処理の実行指示を行うと、上記PRTDRV21の各モジュールが起動され、所定の画像データに対する各処理が実施され、印刷データが作成される。作成された印刷データはUSB用I/O19bを介してプリンタ40aに出力され、プリンタ40aは当該印刷データに基づいて印刷を実行する。
より具体的には、上記画像データ取得モジュール21aが印刷画像に対応する画像データを取得する。これは、HDD15から所定の入力画像データ17を入力したり、後述するように、データベース(DB)16を参照して取得した所定のパッチ配置情報に基づいてパッチ画像データを生成することにより実現される。このとき、必要があれば同取得した画像データに対して所定の解像度変換処理を行う。同画像データはRGBの各要素色を多階調表現して各画素の色を規定したドットマトリクス状のデータであり、sRGB規格に従った表色系を採用している。むろん、YCbCr表色系を採用したJPEG画像データやCMYK表色系を採用した画像データ等、種々のデータも採用可能である。
色変換モジュール21bは各画素の色を示す表色系を変換するモジュールであり、HDD15に記録された色変換LUT18を適宜参照して画像データのsRGB表色系をプリンタ40aが搭載する有色インクを成分とするCMYK表色系に変換する。色変換LUT18はsRGB表色系とCMYK表色系とのそれぞれによって色を表現するとともに両者を対応づけ、複数の色についてこの対応関係を記述したテーブルである。従って、sRGB表色系で表現した任意の色に関し、その周りの色であって色変換LUT18に規定されたsRGBの色を参照すれば補間演算によって当該任意の色に対応したCMYK表色系の色を算出することができ、色変換を実施することができる。
色変換モジュール21bによって色変換がなされてCMYKデータが得られると、ハーフトーン処理モジュール21cは、CMYK表色系で表現された各画素の階調値を各画素におけるインクの吐出/非吐出を特定したハーフトーン画像データに変換する。すなわち、プリンタ40aにおける各画素についてインク滴の吐出/非吐出を決定する。むろん、インク滴の吐出/非吐出のみならず、吐出インクの量を段階的に制御可能に構成し、吐出インク滴の大きさを決定しても良い。
印刷データ生成モジュール21dはハーフトーン画像データを受け取り、プリンタ40aで使用される順番に並べ替え、一回の主走査にて使用されるデータを単位にして印刷データを生成する。印刷データは、パラレル通信用I/O19bを介して逐次プリンタ40aに出力され、プリンタ40aに画像を形成するために必要なすべてのデータが転送されると、プリンタ40aにてメディア上に画像が形成される。
また、PRTDRV21はキャリブレーションモジュール21eを備えている。同キャリブレーションモジュール21eにおいては、後述するように、カラーチャート60から取得した色彩値に基づく色変換LUT18の修正処理が行われる。
(2)カラーチャートの印刷処理
上記色変換モジュール21bによって得られたCMYKデータは、CMYKの各色について所定の階調数(例えば、256階調)で表現した画像データであり、各階調値は各色のインク量に対応している。例えば、単位面積当たりのインク記録率0〜100%が階調値0〜255に対して線形に対応するように階調値を規定するなど、予め階調値が意味するインク量が決められている。しかし、各プリンタ40においては、印刷処理を繰り返すうちに、印刷を実行するための各機構に個別機体毎に様々な経時的変化が生じる。そのため、CMYKの各階調値が意味するインク量が決められているとしても、かかる経時的変化により、各プリンタ40の出色特性が同じ機種の基準となるプリンタ(基準機体)の出色特性とずれてしまい、各階調値に対応したインク量を正確に出力できなくなることがある。
そこで、本実施形態におけるキャリブレーション処理では、キャリブレーション対象となるプリンタ40によって出力したカラーチャート60の測色結果から取得した色彩値に基づいて、同プリンタ40の色変換LUT18を修正する。具体的には、同プリンタ40と基準機体とで夫々、同一の画像データを入力して印刷を行なった場合に、同プリンタ40と基準機体とで出力色が略同等となるように上記色変換LUT18を修正する。
上記修正対象となる色変換LUT18は、各プリンタ40毎に、夫々複数用意されている。これは、あるプリンタ40において、印刷解像度や使用メディアや印字モードの種類など、種々の設定を変えて印刷を行なう場合には、各設定毎に使用する色変換LUT18も異なるからである。従って、あるプリンタ40に対してキャリブレーション処理を行なう際には、同プリンタ40のために複数用意された色変換LUT18毎にキャリブレーションを行なうことが可能である。そして、かかる色変換LUT18に対して修正を行なうには、カラーチャート60の印刷も、修正対象とした色変換LUT18を使用する印刷条件別に行なう必要がある。
図1に示したように、本実施形態においては、キャリブレーション対象となるプリンタ40が複数あり、かつ、各プリンタ40において各種設定を変えて複数のカラーチャート60を出力可能である。そのため、各カラーチャート60の測色時において、どのカラーチャート60が、何れのプリンタ40によって、さらにはどの様な設定の下で印刷されたものかユーザが正確に判別することは困難である。特に、複数枚のカラーチャート60をまとめて印刷した場合や、カラーチャート60の印刷後、ある程度の期間が開いてから測色を行う場合には、カラーチャート60の正しい判別がより困難となる。そこで、本発明においては、以下に示すように、カラーチャート60を測色するだけで、自動的に同カラーチャート60の印刷条件を判別可能とした。
図3は、カラーチャート60の印刷処理の内容を示したフローチャートである。
PRTDRV21は、UIを介してのユーザからのカラーチャート60の印刷実行指示があった場合には、カラーチャート60を印刷する際の印刷条件を取得する(ステップS100)。なお、同図のステップS100〜S104までの処理は、基本的に上記画像データ取得モジュール21aにおいて行なわれる。
上記印刷条件は、ユーザが上記UIを介して設定したものであり、カラーチャート60を印刷するプリンタ40aの機種名及びシリアルナンバー(以下、固体識別情報)を始め、印刷解像度や、使用メディアや印字モードなどの各種設定を取得する。つまり、ユーザとしては、ある印刷条件において印刷処理を実行した場合に生じる色ずれを修正したいと考えた場合に、同印刷条件を入力し、カラーパッチ60を印刷させる。ただし、固体識別情報については、ユーザに入力させるのではなく、印刷処理を行うプリンタ40aのファームウェア等から、自動的に取得するようにしても良い。
次に、PRTDRV21はDB16にアクセスし、上記取得した印刷条件に対応する所定のパッチ配置情報を取得する(ステップS102)。
図4は、DB16の内容を一例をもって示している。同図に示すように、DB16には、各印刷条件とこれに一義的に対応するパッチ配置情報が対となって記録されている。
同図によれば、{プリンタA(プリンタ40aの機種名)、シリアルナンバーA(プリンタ40aのシリアルナンバー)、メディアA、解像度A}という印刷条件に対しては、パッチ配置情報1が対応し、{プリンタA、シリアルナンバーB、メディアB、解像度A}という印刷条件に対しては、パッチ配置情報2が対応している。パッチ配置情報とは、カラーチャート60を構成する各パッチのうち、所定のパッチについてその配置位置を規定した情報であり、詳しくは後述する。なお、図2においては、DB16をコンピュータ10のHDD15内に格納しているが、他の領域に格納することも当然に考えられ、例えば、同コンピュータ10がクライアント端末として接続するホストコンピュータ等に格納するとしても良い。
上記のように、印刷条件に対応するパッチ配置情報を上記DB16から取得したら、PRTDRV21は、同取得したパッチ配置情報に基づいてパッチ画像データを生成する(ステップS104)。ここで、パッチ配置情報とカラーチャート60との関係について具体例をもって説明する。
図5は、あるパッチ配置情報に基づいて印刷されたカラーチャート60を示している。カラーチャート60は、縦横M×N個のパッチで構成されており、CMYK毎に単位面積あたりのインク記録率(以下、単にインク記録率)を所定の階調値幅で変化させて印刷した単色パッチの集まりである。本実施形態では、各カラーチャート60間において所定のパッチの配置位置は夫々異なるものの、各カラーチャート60を構成するパッチの縦横の数自体は統一されているものとする。
パッチ配置情報によってその配置位置が規制される所定のパッチ(特定情報パッチ)としては、輝度が最大となるインク記録率が0パーセントの空白パッチと、輝度が最低となるKインクのインク記録率が100パーセントのパッチ(Kパッチ)とを用いる。本実施形態では、CMYKの4色を使用するため、カラーチャート60上の空白パッチは4パッチとなり、上記特定情報パッチは計5パッチとなる。なお、特定情報パッチとして採用するパッチは上記に限られる必要はなく、例えば、CMYのインク記録率が100パーセントとなる最大濃度のパッチを特定情報パッチとしてもよい。
ここで、上記パッチ配置情報を、カラーチャート60のパッチ数と同数のビット(N×Mビット)によって表現される情報とすることができる。つまり、カラーチャート60のパッチ数だけ、「000…」と並んだ2進数で表される各ビットのうち、上記特定情報パッチを配置する位置に対応するビットを「1」とし、それ以外のビットは「0」とする。その結果、各印刷条件に対応する各パッチ配置情報は、夫々にN×Mビットのうち特定のビット(上記の場合、5つのビット)を「1」としたユニークな情報となる。
各ビットとカラーチャート60上のパッチ位置との対応関係は、次のようにする。カラーチャートにおける1×1(横方向×縦方向)パッチ目と1番目のビットとを対応させ、横方向に続く2×1パッチ目以降を順番に2ビット目以降に対応させ、1×2パッチ目をN+1番目のビットとし、横方向に続く2×2パッチ目以降を順番にN+2ビット目以降に対応させ、というように順次各ビットを各パッチ位置に対応させ、最後のN×Mパッチ目をN×M番目のビットとする。
かかるパッチ配置情報に基づいて上記パッチ画像データが生成される。すなわち、上記取得したパッチ配置情報において「1」となっているビットに対応するパッチ位置に上記特定情報パッチが配置され、それ以外のCMYK毎の所定の階調値に対応したパッチが残りのパッチ位置にランダムに配置されたカラーチャート画像を出力するためのパッチ画像データが生成される。
PRTDRV21は、上記パッチ画像データに基づいて、ある印刷条件に対応して所定のパッチの配置が特定されたカラーチャート60を印刷する(ステップS106)。むろん、かかるカラーチャート60を印刷する際には、上記印刷条件の際に適用される色変換LUT18によって所定の色変換処理が行われた上で印刷データが生成されている。
また、上記DB16に各印刷条件とともに格納されるパッチ配置情報は、上述したものに限られず、以下のようにしてもよい。
例えば、カラーチャート60上に配置される特定情報パッチの位置を変数とする所定の関数を上記パッチ配置情報とする。ここで、パッチ配置情報をFとした場合に、
F=n1+n2×N+n3×N2+n4×N3+p×N4 …1)
と表される数値を、上記DB16において、各印刷条件に対応させて格納しておく。
ただし、n1〜n4は、夫々カラーチャート60の1段目(最上段)〜4段目における、空白パッチの位置を示す値とし、n1〜n4には、夫々1〜Nの間の数字が入る。
また、pは、カラーチャート60の全パッチにおけるKパッチの配置順位を示す値とし、pには、1〜N×Mの間の数字が入る。この場合の配置順位の付け方は、カラーチャート60における左最上段のパッチ(1×1)を1番目としてその段を横方向に数えていき、最も右まで数え終わったら、次の段以降も同様に数えていき、N×M番目のパッチを最後とする。
このようにして、数値としてのパッチ配置情報Fを予め複数求め、各印刷条件に一対一で対応させて上記DB16に格納しておく。むろん、各パッチ配置情報Fは、夫々別個の数値である。かかる数値をステップS102で取得したら、ステップS104において、同数値から特定情報パッチの配置位置を取得する計算を行なう。
まず、第一のステップとして、同数値をN4で除して商を得る。かかる商は、上記pに対応する。
第二のステップとして、同数値からp×N4を引いた余りを、N3で除して商を得る。かかる商は上記n4に対応する。
第三のステップとして、同数値からn4×N3+p×N4を引いた余りを、N2で除して商を得る。かかる商は上記n3に対応する。
第四のステップとして、同数値からn3×N2+n4×N3+p×N4を引いた余りを、Nで除して商を得る。かかる商は上記n2に対応する。
そして、最後に、同数値からn2×N+n3×N2+n4×N3+p×N4を引いた余りが上記n1となる。
このように、パッチ配置情報Fからn1〜n4,pが導き出せるため、かかる値を用いて上記パッチ画像データを生成する。すなわち、カラーチャート60における一段目の左からn1番目のパッチと、2段目の左からn2番目のパッチと、3段目の左からn3番目のパッチと、4段目の左からn4番目のパッチとに空白パッチが配置され、かつ、全パッチにおけるp番目のパッチにKパッチが配置され、それ以外のCMYK毎の所定の階調値に対応したパッチが残りのパッチ位置にランダムに配置されたカラーチャート画像を出力するためのパッチ画像データを生成する。そして、かかるパッチ画像データによって、ある印刷条件に対応して所定のパッチの配置が一義的に特定されたカラーチャート60を印刷する。
(3)キャリブレーション処理
次に、カラーチャート60の測色結果に基づいて、キャリブレーションを行なう場合について説明する。
図6は、カラーチャート60の測色からキャリブレーション処理までの処理内容を示したフローである。上述したように、PRTDRV21は、キャリブレーションモジュール21eを備えている。PRTDRV21は、ユーザが上記UIからキャリブレーションの実行指示を行なった場合には、当該キャリブレーションモジュール21eを起動し、以下の処理を行なう。
先ず、キャリブレーションモジュール21eは、USB用I/O19bを介して測色機50からカラーチャート60を構成する各パッチの色彩値を取得する(ステップS200)。つまり、ユーザがカラーチャート60の各パッチを所定の順序に従って上記測色機50で測色し、その測色結果としての色彩値を取得する。
次に、キャリブレーションモジュール21eは、各パッチの色彩値L***の計測結果によって、カラーパッチ60における上記4つの空白パッチとKパッチとの配置位置を夫々特定し、同特定した各特定情報パッチの位置に基づいて、パッチ配置情報を生成する(ステップS202)。
ここで、カラーチャート60の印刷時において、上記パッチ配置情報としてカラーチャート60のパッチ数と同数のビットで表現した情報を用いた場合は、パッチ数と同数のN×Mビットのうち、上記特定情報パッチの位置に対応するビットを「1」としたビット情報を生成する。そして、キャリブレーションモジュール21eは、上記DB16にアクセスし、上記求めたパッチ配置情報に対応する所定の印刷条件を特定する(ステップS204)。
ステップS202において求めたパッチ配置情報は、測色の対象となったカラーチャート60にかかるパッチ画像データの生成に用いたパッチ配置情報と一致する。そして、DB16には、上述したように、各印刷条件とこれに一義的に対応するパッチ配置情報が対となって記録されている。従って、ステップS204においては、そのとき測色の対象となったカラーチャート60を印刷した際の印刷条件が正確に特定されることになる。
カラーチャート60を印刷する際に、上記式1)で表されるパッチ配置情報Fを用いた場合でも、同様に印刷条件を特定することが出来る。この場合、上記ステップS202においては、以下の手順でパッチ配置情報を取得する。まず、カラーチャート60の各段の測色結果から、各段における空白パッチの位置n1〜n4を取得するとともに、全パッチにおけるKパッチの位置順位pを取得する。そして、同取得したn1〜n4,pを上記式1)に代入して計算された数値をパッチ配置情報とする。
そして、ステップS204では、上記DB16を参照し、上記取得したパッチ配置情報に一義的に対応する印刷条件を特定する。この場合でも、取得したパッチ配置情報は、測色対象のカラーチャート60の印刷において用いたパッチ配置情報と一致するため、キャリブレーションモジュール21eは、そのとき測色対象となったカラーチャート60を印刷した際の印刷条件を正確に特定することができる。
このように、本発明において印刷するのは、各インク色毎の所定の階調値に対応するパッチだけであり、測色対象も各パッチだけであるため、従来のように無駄な印刷処理や測色処理を行うこ必要が無くなり、効率的に各カラーチャート60の判別が可能となる。さらに、パッチ以外の表示を読み込む必要がないため、バーコードやOCR文字の認識機能等を有さない、測色機能のみ有する測色機を用いることができ、発明の実施に必要な機器の幅を不必要に狭めることが無い。
測色対象のカラーチャート60の印刷条件を特定したら、キャリブレーションモジュール21eは、上記カラーチャート60の色彩値を用いたキャリブレーションを行なう(ステップS206)。上述したように、本実施形態では、コンピュータ10には、複数のプリンタ40が接続しており、HDD15には、各プリンタ40毎に、印刷解像度や使用メディアなどの設定を変えて印刷を行なう各場合に用いる色変換LUT18が、夫々格納されている。
従って、ある印刷条件下の印刷結果において生じる色ずれを解消しようとして同印刷条件において出力したカラーチャート60を測色した場合、同測色による色彩値は、同印刷条件において用いる色変換LUT18の修正に用いられなければならない。そこで、キャリブレーションモジュール21eは、HDD15に複数格納された色変換LUT18の中から、上記特定した印刷条件において用いる色変換LUT18を選択し、同選択した色変換LUT18に対して修正処理を行う。
例えば、{プリンタA、シリアルナンバーA、メディアA、解像度A}という印刷条件を特定した場合、キャリブレーションモジュール21eは、複数の色変換LUT18の中から、プリンタ40a用に格納されたもののうち、メディアA,解像度Aという設定の際に使用する色変換LUT18を選択して下記キャリブレーション処理を行う。
キャリブレーションの具体的手法について説明する。
キャリブレーション処理では、カラーパッチ60から取得した色彩値と、予め作成してHDD15に記録した所定の基準値19とを用いて、所定の色修正テーブル18aを作成する。基準値19とは、キャリブレーションの対象となるプリンタと同機種の基準機体において、CMYK各色につき全階調値(256階調)にわたって印刷したカラーパッチを測色して取得した、CMYKの各階調値と色彩値との対応関係を言う。なお、かかる基準値19は、色修正の対象となる印刷条件毎に求められているものとする。これは、同一プリンタにおいても使用メディアなど各種設定が異なれば、同一のCMYKデータに対する印刷結果の色彩値が異なり、そのため、同一プリンタにおいて各種設定の違いに拠らず出色を均一化しようとすれば、基準となるCMYKデータと色彩値との対応関係も各設定によって異ならせる必要があるからである。
図7は、キャリブレーション処理の詳細を示したフローチャートである。
ステップS300において、キャリブレーションモジュール21eは、取得した色彩値を参照して所定の補間演算を行うことにより、全階調値に対応する色彩値を取得する。つまり、各パッチから取得した色彩値は、各CMYKにつきとびとびの階調値に対応する色彩値であるため、他の階調値に対応する色彩値をも補間によって求める。補間方法は線形補間やスプライン補間等、種々の手法を採用可能である。次に、キャリブレーションモジュール21eは、修正対象となる印刷条件に対応する基準値19を取得する(ステップS302)。そして、一の階調値Cxの修正値としての階調値Cx´を取得する(ステップS304)。
図8は、上記補間後の色彩値と上記基準値19とを同一a**平面上に表している。
基準機体とプリンタ40aとの印刷結果に色ずれが生じていない場合には、同一の階調値Cxで印刷を行ったとき、得られる印刷結果(この場合、シアンの単色)を測色すると同一の色彩値が得られるはずである。しかし、基準機体とプリンタ40aとの印刷結果に色ずれが生じている場合には、同図に示すように、上記補間後の色彩値を結んだグラフと基準値(白丸)を結んだ線とがa**平面上でずれることになる。なお、同図においては全ての基準値を白丸で示すことは省略し、一部の基準値のみ白丸で示している。
同図の拡大図Bは、基準機体とプリンタ40aとで同一の階調値Cxで印刷を行ったときの印刷結果の色彩値を白丸と×印とで示している。拡大図BにおいてステップS304の処理内容を説明すると次のようになる。つまり、上記グラフ上の全階調値に対応する色彩値の中から、階調値Cxに対応する基準値(a1*,b1*)からの色差ΔEが最小である色彩値(a2*,b2*)を求め、同色彩値に対応する階調値Cx´を取得する。
かかる処理は、基準機体において階調値Cxで出力される出力色と近似値として同等の出力色をプリンタ40aで出力するための階調値Cx´を算出していることになる。算出された階調値Cx´を修正後の階調値、上記階調値Cxを修正前の階調値とする対応関係を定めれば、上記特定した印刷条件においてそれまで生じていた色ずれを高精度に修正可能な色修正テーブル18aを作成することができる。
ステップS306にて、全ての階調値にかかる基準値について、色差ΔEが最小である上記グラフ上の色彩値に対応する階調値を取得したか否かを判断する。全ての階調値についての処理が終わっていないと判断した場合は、全ての階調値にかかる基準値について、同対応する階調値を取得するまでステップS304の処理を繰り返す。全ての階調値にかかる基準値についてステップS304の処理を行ったと判断した場合は、ステップS308にて、プリンタ40aで使用する全インク色についてステップS304以降の処理が終了したか否かを判断する。
全インク色についてステップS304以降の処理が終了していないと判断したときは、処理対象となるインク色を変更してステップS304以降の処理を繰り返す。全インク色についてステップS304以降の処理が終了したと判断したときは、キャリブレーションモジュール21eは、各インク色について、修正前の階調値と上記算出した修正後の階調値との対応関係を全階調値にわたって決定した色修正テーブル18aを作成する(ステップS310)。
以降、上記特定した印刷条件下で印刷処理を行う場合には、上記作成した色修正テーブル18aによって、上記修正対象となった色変換LUT18による変換結果を修正する。すなわち、同色変換LUT18による変換後の階調値を入力値(CMYK)とし、色修正テーブル18aを参照して得られた変換値を(C´M´Y´K´)とし、同変換値(C´M´Y´K´)をハーフトーン処理モジュール21cに入力することにより、上記特定した印刷条件である基準機体と同等の出力色が得られるようになる。
なお、上記説明では、色変換LUT18による変換結果をさらに色修正テーブル18aによって変換するとしたが、色変換LUT18に対する入力値(RGBデータ)と色修正テーブル18aの出力値とを対応付けた一つのLUTを生成し、同生成したLUTによって上記色変換LUT18を更新してもよい。
(4)他の実施形態
説明したように、本発明によれば、カラーチャート60の各パッチを測色しただけで、そのカラーチャート60の印刷条件を自動的に特定することができるが、かかる特定の結果をユーザに知らせることとすれば、キャリブレーションを行なうに際してより便利となる。
図9は、カラーチャート60の測色からキャリブレーション処理までの処理内容を示したフローであって、図6とは別の例を示している。ここでは、図6とは相違する部分について主に説明する。
同図においては、キャリブレーションモジュール21eは、測色の対象となるカラーチャート60の印刷条件であるとして入力された確認用の印刷条件(確認用印刷条件)を取得する(ステップS400)。確認用印刷条件とは、ユーザが測色対象としたカラーチャート60の印刷条件であるとして認識しているものであり、カラーチャート60を測色するに際して上記UI等から入力した情報である。そして、各パッチの色彩値の取得、パッチ配置情報の取得、印刷条件の特定(ステップS402〜S406)を経て、キャリブレーションモジュール21eは、確認用印刷条件と上記特定した印刷条件とが一致するか否か判断する(ステップS408)。
なお、上記確認用印刷条件の取得は、色彩値の取得処理の前に行う必要は必ずしも無く、ステップS408の処理より先であればよい。また、確認用印刷条件のうち、プリンタ機種名とシリアルナンバーについては、ユーザに入力させるのではなく、キャリブレーション対象となっているプリンタ40aのファームウェア等から取得するようにしても良い。ステップS408の判断において、両条件が一致すると判断した場合には、ユーザが意図するキャリブレーションを行うために必要なカラーチャート60が測色されているとして、上記ステップS206に示したと同様に、測色によって得られた色彩値を用いたキャリブレーション処理を実行する(ステップS410)。
一方、両条件が一致しない場合もある。ユーザが各印刷条件の下、複数のカラーチャート60をまとめて印刷した場合や、カラーチャート60の印刷から測色するまでにある程度の時間が経過している場合等には、各カラーチャート60を測色する際に、その印刷条件を正確に認識しているとは限らないからである。
両条件に相違があると判断した場合は、キャリブレーションモジュール21eは、ステップS412において所定の警告処理を行う。かかる警告処理は、例えば、ディスプレイDRV23を介してディスプレイ33上に、上記両条件が一致しないことを示す表示であったり、相違する項目を表示する等して行なう。上記警告を受けることで、ユーザは、自身が認識していたものとは別のカラーチャート60を測色したことを知るため、このままキャリブレーション処理を続行するか否かを判断することが出来る。
そこで、キャリブレーションモジュール21eは、上記UI等を介したキャリブレーション処理の続行指示があるか否か判断し(ステップS414)、同続行指示がある場合には、上記のキャリブレーション処理を行なう。この場合、ユーザは、修正対象として意図していたものとは別の色変換LUT18であるが、測色したカラーチャート60の印刷条件において用いる色変換LUT18の修正を行なうことを選択したことになる。一方、同続行指示が無い場合には、取得した色彩値を用いた色変換LUT18の修正は行なわずに処理を終了させる。この場合、ユーザは、新たに別のカラーチャート60を測色することで、目的としていたキャリブレーションを行なうことが出来る。
本発明は、以下に示す状況においても有用な効果を発揮する。
ユーザが所有するプリンタ40についてキャリブレーションを行なう場合であっても、ユーザ自身が測色機50を有していない場合がある。そこで、各ユーザが印刷したカラーチャート60の提供を受け、同カラーチャート60を測色し、得られた色彩値にかかるデータをユーザに送付するサービスを提供するような場合が考えられる。この場合、ユーザが、本願にかかる各印刷条件によって所定のパッチの配置位置が一義的に定まったカラーチャート60を印刷すれば、上記サービスを提供する側においても上記DB16を参照することにより、各ユーザから提供されたカラーチャート60の印刷条件を正確に判別することが出来る。そして、測色によって得られた色彩値とともに同印刷条件をユーザに知らせることとすれば、ユーザ側で、取得した色彩値を用いてのキャリブレーションの対象とすべき印刷条件を間違えることが防がれる。
(5)まとめ
このように、本発明によれば、各印刷条件に一義的に対応したパッチ配置情報をDB16から取得し、同パッチ配置情報に基づいて所定のパッチの配置を特定したカラーチャート60を印刷するとともに、同カラーチャート60の各パッチを測色し、測色結果から得られたパッチ配置情報に対応する印刷条件を上記DB16から取得することで、無駄な印刷処理や測色処理を行うことなく、各カラーチャート60の印刷条件を正確に特定することができる。そして、複数のプリンタ40において種々の設定を変えてキャリブレーションを行う場合にも、修正対象となる色変換LUT18と用いるべき色彩値とのミスマッチを防ぐことができ、測色対象となったカラーチャート60の印刷条件をユーザが間違って認識してた場合には、警告することにより、かかる間違いをユーザに知らせることが出来る。
本実施形態にかかるキャリブレーションシステムの概略構成図である。 本実施形態にかかる色修正装置の概略構成図である。 カラーチャートの印刷処理の内容を示したフローチャートである。 DBの内容を示した説明図である。 カラーチャートを示した説明図である。 測色からキャリブレーションまでの内容を示したフローチャートである。 キャリブレーションの処理内容を詳述したフローチャートである。 色彩値のa**平面における投影図である。 他の実施形態にかかる測色からキャリブレーションまでの内容を示したフローチャートである。
符号の説明
10…コンピュータ、15…HDD、16…DB、17…入力画像データ、18…色変換LUT、19…基準値、20…OS、21…PRTDRV、21a…画像データ取得モジュール、21b…色変換モジュール、21c…ハーフトーン処理モジュール、21d…印刷データ生成モジュール、21e…キャリブレーションモジュール、22…入力機器DRV、23…ディスプレイDRV、31…キーボード、32…マウス、33…ディスプレイ、40,40a…プリンタ、50…測色機、60…カラーチャート

Claims (3)

  1. 表色系の変換に適用される色変換対応関係の修正のために測色結果が印刷装置による出力結果において生じる色ずれの修正の基準値と比較される複数のパッチのみから構成されるカラーチャートを出力する際の、当該カラーチャートを出力する上記印刷装置における印刷設定を含む所定の印刷条件を取得する印刷条件取得機能と、
    上記カラーチャートに含まれる所定のパッチの上記カラーチャート内での位置を、上記取得した印刷条件に応じて決定し、当該決定した位置に当該所定のパッチを配置させた上記カラーチャートを、上記取得した印刷条件の下で出力するカラーチャート出力機能と、
    上記出力されたカラーチャートを測色して各パッチの色彩値を取得した際に、上記所定のパッチの位置を取得し、当該取得した位置に基づいて、上記出力されたカラーチャートの印刷条件を特定する印刷条件特定機能とをコンピュータに実現させることを特徴とするカラーチャート判別プログラム。
  2. 上記カラーチャート出力機能は、所定の記憶領域に予め記憶された、各印刷条件とカラーチャート内における上記所定のパッチの配置位置を規定するパッチ配置情報との対応関係を参照することにより、上記印刷条件取得機能が取得した印刷条件に対応したパッチ配置情報を取得し、同取得したパッチ配置情報に基づいて上記所定のパッチの配置位置を決定した上記カラーチャートを出力し、上記印刷条件特定機能は、上記出力されたカラーチャートの測色結果から取得した上記所定のパッチの位置に基づいてパッチ配置情報を生成するとともに、当該生成したパッチ配置情報と上記対応関係を参照して上記印刷条件を特定することを特徴とする請求項1に記載のカラーチャート判別プログラム。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載のカラーチャート判別プログラムを用いて印刷装置における色ずれを修正するための色修正プログラムであって、
    上記測色に基づいて上記印刷条件が特定された場合に、上記取得された各パッチの色彩値に基づいて、同特定された印刷条件における印刷処理の際に適用する色変換対応関係を修正する色修正機能をコンピュータに実現させることを特徴とする色修正プログラム。
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