JP4258429B2 - 焼結機の原料装入方法および原料装入装置 - Google Patents

焼結機の原料装入方法および原料装入装置 Download PDF

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Description

本発明は、焼結原料をパレット内に装入するための原料流面に沿って複数の水平棒状部材を所定間隔で配列させてスリット群を形成させた「傾斜型スリットシュート」により、焼結原料装入中においても前記水平棒状部材間のスリット間隔を連続的に変化させるとともに、前記原料装入シュートの水平面に対する傾斜角度を変化させることができる焼結機の原料装入方法、およびそのための原料装入装置に関する。
ドワイト−ロイド(以下、「DL」と記す)型焼結機による焼結鉱製造プロセスでは、焼結機のパレット上に装入された焼結原料充填層に対し、点火炉にて原料表面層中のコークスなどに着火して原料充填層の下方から空気を吸引し、原料充填層中を上方から下方に向かって通過する空気により原料層の上方から下方に向かって順次燃焼反応を起こさせ、その燃焼熱により焼結反応を進行させる。したがって、原料層の高さ方向の熱的分布は、上層部では熱量不足となり、下層部では熱量過多となる。
これは、上層部では原料中のコークスの燃焼完了後には上層より吸引される低温の空気により急冷されるのに対し、下層部では上層部の焼成の進行により徐々に昇温して十分に予熱された後にコークスなどが燃焼し、さらに燃焼完了後も上層部の残熱により徐々に冷却されることによるものである。したがって、原料層の下層部ほど高温となり原料の融着などにより通気抵抗が増加するため、上層部には細粒原料を、下層部には粗粒原料を偏析させた原料充填層をパレット上に形成させる装入方法および装置が各種提案されている。
そのための方法として、焼結原料ホッパーの下部に設けたロールフィーダーから切り出された焼結原料を、傾斜を有するシュートおよび/または傾斜を有するスリットなどの粒度偏析機能を有する原料装入装置を介して焼結機パレット上に転動落下させ、シュート面および落下後の原料斜面での分級効果を利用して焼結原料を粒度別に偏析させる方法があり、単なる傾斜シュートのみよりも粗粒と細粒との分離機能のあるスリットなどによる分級効果を付加した粒度偏析装入装置の方がより効果的であることが知られている。
しかし、焼結原料は、その主要な構成物である鉄鉱石の使用銘柄を変更する場合、各銘柄の使用比率を変更する場合、または同じ銘柄や使用比率であっても造粒水分などによって造粒後の擬似粒子径が変化するので、特に鉄鉱石銘柄を変更する場合には、各鉄鉱石の有する粒度特性の相違に基いて、焼結原料の粒度が大幅に変化することになる。
前記したように焼結鉱製造プロセスでは、パレット上の原料充填層内を空気が通過することによって焼結反応が進行するので、焼結鉱の生産性を向上させるためには、通気性の改善が効果的である。また、所定の粒径以下であるために再焼結が必要となる返鉱の割合を低減させて成品化を図る、いわゆる成品歩留りの改善も、生産性の向上につながる。したがって、生産性を向上させるにはパレット上の焼結原料充填層内の通気性の改善および歩留りの改善について対策を講じる必要がある。
まず、通気性に影響をおよぼす要因としては、焼結原料の造粒後の擬似粒子径、充填層内の高さ方向の粒度偏析およびパレット上の原料装入密度がある。焼結原料の擬似粒子径の大きさは、主要な鉄鉱石の銘柄や使用比率、焼結機に備えられた造粒設備の造粒能力および造粒工程での水分量の影響を受け、また、粒度偏析および装入密度の大小は、焼結原料の装入方法や装入装置により影響を受ける。したがって、生産性向上のために通気性を改善する場合に、擬似粒子径を増大しようとすると、設備の造粒能力の向上や生石灰などのバインダーの使用量の増加が必要となってコストの大幅上昇をともなうため、焼結原料の装入方法や装入装置を改善することにより、焼結原料充填層内の高さ方向の粒度偏析および装入密度を調整するのが現実的である。
また、成品歩留りに影響をおよぼす要因としては、原料充填層内の高さ方向の粒度偏析やコークス分布の偏析、層厚や装入密度があるが、これらの要因は通気性に対しても密接な関係を有するため、焼結原料装入装置により通気性の改善を図る場合には、成品歩留りの変化にも配慮を払わなければならない。
特許文献1には、焼結機パレット上に焼結原料を装入して形成される焼結原料充填層の高さ方向の粒度偏析状態を調整する下記の装入方法および装入装置が開示されている。すなわち、2枚以上のシュートを上下方向に間隙を存して対面して設け、フィーダーからの原料を受ける最上部シュートの原料落下衝突位置の直下に開口を設けるとともに、上記最上部および最下部のシュートを除く残りの各シュートには上方のシュートの開口からの原料を受けるシュートの原料落下衝突位置の直下に開口を設けて、各シュートのパレットへの原料供給速度をフィーダーからの原料供給速度よりも小さくして原料を供給装入する焼結機の原料装入方法および装入装置が開示されており、シュート開口の水平面への投影面積(水平投影面積)が調整機構によって変更可能となされた原料装入装置も記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載されたシュート開口の水平投影面積調整機構は、その詳細についての開示がなく、実焼結機においてシュート開口の水平投影面積を調整するのに適した具体的調整機構は何ら示されていない。
例えば、水平方向に複数のスリット状開口を所定間隔で形成するために配列される各水平棒状部材の固定端に、所定厚さのスリット間隔調整板を挟むことによりスリット間隔を調整する方法がある。しかし、これらの調整作業は、操作者が各水平棒状部材に直接接触して作業する必要があり、原料装入中に行うことは安全上の観点から困難であったため、調整作業は、原料装入の停止時に限られていた。このような理由で、上記のスリット間隔調整方法は、連続操業中に実施することが不可能であり、したがって、原料条件の変動に対応するための有効な手段とはなり得なかった。
また、特許文献1に開示された水平投影面積を変更する手段として、開口付シュートにシュート角度調整機構を付加してシュート傾斜角度を可変とし、開口の水平投影面積を変更することにより原料充填層の高さ方向の粒度偏析を調整する方法があるが、この方法によると、粒度偏析と同時に装入密度も変化するため、粒度偏析の十分な調整はできなかった。例えば、鉄鉱石の銘柄変更などにより、焼結原料の平均粒度が細粒化した場合には、通気性を改善するためにシュート傾斜角度を低下させることにより、スリット投影面積を大きくして装入密度の低下を図るが、この操作を行うと、スリットでの粗粒部と細粒部の分級点が粗粒側に移行するため、スリットを通過する原料すなわち原料充填層の上層部を構成する原料が粗粒化される。ところが、前述のとおり、原料充填層の上層部は熱的レベルが低いため、その上層部に粗粒が供給されると、ますます焼成不足となって成品歩留りが低下するという問題があり、シュート傾斜角度だけにより原料充填層の粒度偏析を調整することは困難であった。
また、特許文献1には、他の水平投影面積変更手段として、所定スリット間隔のスリット状開口を所定ピッチで設けたシュートの下面に、同間隔、同ピッチでスリット状開口を設けたスリット間隔調整プレートを摺動自在に設け、このプレートの位置を斜面の方向に沿って摺動調節することによりスリット状開口間隔を機械的に調整する機構が開示されている。しかし、この機構は、原料がシュート上を流下し、スリット状開口を通過して落下するときに、シュートの開口と調整プレートの開口との位置のずれた部分において、シュート構成部材の厚さにより段差が形成され、この段差部分に原料が堆積してシュートへの付着を助長しやすい構造であるため、実焼結機において水平投影面積を変更するための有効な手段とはならなかった。
特開昭57−164940号公報(特許請求の範囲および第3頁右下欄1行〜第4頁右上欄1行)
本発明は、パレット内に焼結原料を装入するための傾斜した流面に沿って複数の水平棒状部材を所定間隔で配列してスリットを形成させた傾斜型スリットシュートにより、焼結機の操業中においても水平棒状部材間のスリット間隔を連続的に変化させるとともに、前記スリットシュートの水平面に対する傾斜角度を変化させて、焼結原料をパレット内に装入し、原料粒度などの条件変化に臨機応変に対応して、パレット上の原料充填層の高さ方向の粒度偏析および装入密度を、最適な装入状態に調整できる原料装入方法、およびそれを達成するための原料装入装置を提供することにある。
本発明者は、前記の課題を解決するために、焼結鉱の成品歩留りおよび生産性の面で焼結原料充填層の高さ方向の粒度偏析および原料装入密度を最適に調整するためのスリット間隔の直接的制御を可能とする焼結機の原料装入方法、および原料装入方法を検討し、下記の(a)〜(e)に示す知見を得て、本発明を完成させた。
(a)装入シュートの傾斜角度を低下させることによりスリット開口の水平面への投影間隔(以下、「水平投影間隔」とも記す)を増加させて粒度偏析を強化すると、スリットでの粗粒部と細粒部の分級点が粗粒側に移行し、上層側での粒度偏析が小さくなる欠点がある。
(b)スリット間隔およびシュート傾斜角度を変更した試験によれば、原料がスリットを通過する割合(以下、「スリット通過率」とも記す)が40%付近の場合に、スリット篩下(焼結原料充填層の上層部)とスリット篩上(焼結原料充填層の下層部)との間で、原料の平均粒度が連続的分布を呈し、上層側および下層側での斜面分級効果が安定して発揮される。
(c)前記(b)のスリット通過率は、シュート傾斜角度を考慮したスリット開口の水平投影間隔により整理することができ、両者は正の相関関係を有する。前記水平投影間隔が15mm程度のときにスリット透過率は40%程度となる。
(d)シュート傾斜角度を増大させると装入密度が増加して成品歩留りは向上し、スリット通過率が40%付近において成品歩留りは最大となる。また、スリット通過率が40%付近において成品歩留りの向上にともなって生産率も向上し、最大となる。
(e)原料粒度などの原料条件は絶えず変動するため、これらが変化した場合にもシュート傾斜角度、スリット間隔を最適条件に調整できるようにするためには、スリット間隔をシュート傾斜角度とは独立に直接的に調整する装入方法、およびそれを可能とする装入装置が必要である。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は、下記の(1))および()に示す焼結機の原料装入方法および焼結鉱の製造方法、ならびに()および()に示す原料装入装置にある。
(1)焼結原料を、傾斜した原料流面に沿って複数の水平な棒状部材を高さを違えて配列することにより形成されるスリット群で構成される傾斜面を有した原料装入シュートにより、焼結パレットに装入する焼結機の原料装入方法であって、前記焼結原料のスリット通過率が35〜45%となるように前記水平棒状部材間のスリット間隔を操業中に連続的に変化させるとともに、前記原料装入シュートの水平面に対する傾斜角度を変化させることを特徴とする焼結機の原料装入方法。
)焼結機の操業中に、水平棒状部材への焼結原料の付着量に応じて、水平棒状部材間のスリット間隔を変化させることを特徴とする前記(1)に記載の焼結機の原料装入方法。
)スリット群で構成される傾斜面を有する原料装入シュートを形成するために水平で高さを違えて配列された複数の棒状スリット部材と、該複数の棒状スリット部材の長手方向軸と略垂直方向の中心軸を有する筒状または棒状部材からなり該筒状または棒状部材の側面には前記複数の棒状スリット部材の端部と係合しそれらを支持するための螺旋状のガイド溝またはガイド突起を有するスリット間隔可変ドラムと、該スリット間隔可変ドラムを前記中心軸の周りに回転させることにより前記棒状スリット部材間の間隔を連続的に変化させるためのドラム回転機構とを備えたことを特徴とする焼結機の原料装入装置。
)前記棒状スリット部材がワイヤー、ロッド、ロープ、パイプまたはこれらの表面にウレタン樹脂もしくは尿素樹脂を被覆した材料により構成されることを特徴とする前記()に記載の焼結機の原料装入装置。
)前記()または()に記載の焼結機の原料装入装置を用い、操業中に水平棒状部材間のスリット間隔および原料装入シュートの水平面に対する傾斜角度を変化させて、焼結原料を焼結パレットに装入することを特徴とする焼結鉱の製造方法。
本発明において、「焼結機の操業中に連続的に変化させる」とは、焼結パレットへの焼結原料の装入中に、その装入を中断することなく、かつ、スリット間隔を無段階的に変化させることを意味する。
「スリット通過率」とは、原料がスリットで構成される斜面を流下する間に、スリットを通過してその下方に落下した原料の質量分率(%)を意味する。
「棒状スリット部材の長手方向軸と略垂直方向の中心軸」とは、棒状スリット部材の長手方向軸と実質的に垂直方向の中心軸を意味し、棒状スリット部材とガイド溝またはガイド突起の係合、スリット部材の支持ならびにスリット部材の円滑な変位調整に支障のない範囲内において垂直方向から偏寄している場合をも含む。
本発明の原料装入方法によれば、操業中の焼結原料条件の変化に対応して臨機応変に、しかも自在に原料充填層高さ方向の粒度偏析および装入密度を最適な装入条件に調整できるため、焼結鉱の成品歩留りおよび生産性を安定して向上することができる。また、本発明の原料装入装置は、操業中においても上記の最適装入条件に調整ができるための好適な装入装置である。
本発明は、焼結原料を、傾斜した原料流面に沿って複数の水平な棒状部材を高さを違えて配列することにより形成されたスリット群で構成される傾斜面を有する原料装入シュートにより、焼結パレットに装入する焼結機の原料装入方法および原料装入装置であって、焼結機の操業中に前記水平棒状部材間のスリットの間隔を連続的に変化させることを特徴とするものである。以下に本発明についてさらに詳しく説明する。
(A)焼結鉱の成品歩留りおよび生産率およぼす装入条件の効果
焼結鉱の製造において、焼結原料をパレット上に装入した原料充填層の高さ方向の粒度偏析および装入密度などの装入状態には、成品歩留りおよび生産性に対して最適な条件が存在する。本発明者は、装入状態を上記の最適な条件に調整するためには、従来の傾斜型シュートにおける傾斜角度の変更のみによるスリット水平投影面積の調整方法では不十分であり、原料粒度などの原料条件の変化に自在に対応するには、スリット間隔を直接に調整する方法を備える必要があることを見出した。さらに、焼結鉱製造中に連続的に変化する原料条件に臨機応変に対応するためには、焼結原料の装入中においても自在にスリット間隔を調整できることが不可欠であると判断し、それを実焼結機に具現化できる焼結原料の装入方法および装入装置を検討した。
前記のとおり、焼結製造プロセスにおける生産性、すなわちパレット上に充填された焼結原料層の焼結反応における通気性に影響を及ぼす因子には、充填層高さ方向の粒度偏析および装入密度がある。これらの2つの因子は、充填層の通気性に対して別々に作用するのではなく、これらが相互に作用しながら充填層の通気性に影響を与える。
図1は、通気性に影響をおよぼす粒度偏析の影響を示す模式図であり、同図(a)は粒度偏析がない状態、同図(b)は粒度偏析がある状態をそれぞれ表す。また、図2は、通気性に影響をおよぼす装入密度の影響を示す模式図であり、同図(a)は装入密度が高い状態、同図(b)は装入密度が低い状態をそれぞれ表す。図1および図2から、焼結原料充填層の通気性を改善を図る場合には、充填層高さ方向の粒度偏析を強化し、かつ、装入密度を低下させる必要があることが明らかである。
上記の改善を従来の傾斜型スリットシュートにより実施する場合には下記の問題が生じる。図3は、従来技術におけるシュート傾斜角度変更による水平面への投影スリット間隔の変化を表わす概略図であり、同図(a)は傾斜角度が大きい状態、同図(b)は傾斜角度が小さい状態をそれぞれ表す。同図に示されるように、シュートの傾斜角度を低下させて水平面への投影スリット間隔を増加させると、粒度偏析が強化され、また、装入密度は低下するが、このような操作を行うと、スリットにおける粗粒部と細粒部との分級点が粗粒側に移行し、スリットを通過する原料割合が増加する結果、充填層の上層側の粒度偏析が少なくなるという欠点がある。したがって、原料充填層の上層部では熱的レベルが低いことに加えて、原料充填層の最上部の粗粒原料割合が増加するため、焼成不足となり焼結成品歩留りが低下するという問題が起こる。
そこで、本発明者は、表1に示す粒度分布を有する焼結原料Aを用いて、原料充填層高さ方向の平均粒度分布(平均粒子径の分布)におよぼすスリット間隔およびシュート傾斜角度の影響を調査した。
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図4は、粒度偏析および装入密度におよぼす影響を調査するために使用した試験装置を示す図であり、同図(a)は従来の焼結原料装入装置、同図(b)はスリット間隔の変更方法をそれぞれ表す。焼結原料給鉱ホッパー1内の焼結原料2を、ロールフィーダー3により定量的に切り出し、スリット型シュート4およびディフレクタープレート5から構成される原料装入シュート6に供給して、焼結パレット上に焼結原料充填層7を形成させた。なお、シュート傾斜角度は、原料装入シュート6の傾斜角度を調整することにより変化させ、また、スリット間隔41は、各スリット部材42の端部間に挿入するスリット間隔調整板43により変化させた。
図5は、原料充填層高さ方向の平均粒度分布におよぼすスリット間隔およびシュート傾斜角度の影響を示す図である。図5の結果から、下記の(A)〜(D)に記載する事項が確認された。すなわち、(A)原料充填層の上層部つまりスリット通過原料(同図中の(1)(2)(3))と、原料充填層の下層部つまりスリット未通過原料(同図中の(4)(5)(6))の平均粒度の差は約1mmである。(B)原料装入シュートの傾斜角度が小さいほど粒度偏析は大きい。(C)スリット間隔が大きいほど原料層の上層部の平均粒度が大きい。(D)原料層の上層部と下層部の層高さ方向の平均粒度の分布の境界が滑らかな連続的分布になる装入条件と、不連続な分布になる装入条件とがある。
上記(A)〜(D)からそれぞれ、さらに下記の事項が判明した。すなわち、(A)からは、スリット群は篩の役割を演じ、篩上すなわち原料層下層部と篩下すなわち原料層上層部との粒度差は、装入条件を変更しても大きくは変化しないことが判明した。また、(B)からは、粒度偏析に対しては、シュート傾斜角度に大きく左右される斜面分級効果の影響が大きいことが判明した。また、(C)からは、原料層上層部の平均粒度は、スリットの水平投影間隔の影響が大きいことが判明した。そして、(D)からは、次に述べるとおり、一定のスリット通過率において原料層上層部と原料層下層部の平均粒度の層高方向の分布が連続的になることが判明した。
図6は、原料のスリット通過率におよぼすスリット間隔およびシュート傾斜角度の影響を示す図である。ここで、スリット通過率は、前記のとおり、原料がスリットで構成される斜面を流下する間に、スリットを通過してその下方に落下した質量分率(%)を意味する。
前記の図5において、原料層上層部と原料層下層部とで平均粒度の層高方向の分布が連続的分布となる条件の組み合わせは、スリット間隔が28mmでシュート傾斜角度が50度の場合、スリット間隔が32mmでシュート傾斜角度が54度の場合、およびスリット間隔が36mmでシュート傾斜角度が58度の場合の3ケースである。以上の3つのケースのスリット通過率を図6から求めると、いずれも40%程度であった。そして、これらの関係は、焼結原料の粒度分布を変更しても大きく変わることはないことを確認した。換言すれば、スリット未通過の原料層下層側原料の比率を60%とし、スリットを通過する原料層上層側原料の比率を40%とする装入条件、すなわち、装入シュートの斜面距離が長くなる下層側原料の比率を多くした場合に、上層側と下層側とでそれぞれの斜面分級効果を安定して発揮できることが判明した。
図7は、スリット通過率におよぼすスリットの水平投影間隔およびシュート傾斜角度の影響を示す図である。このように、シュート傾斜角度とスリット間隔とから投影スリット間隔を求めてスリット通過率を整理すると、スリットの水平投影間隔とスリット通過率との間には正相関が得られ、シュート傾斜角度を変えても、ほぼ同一の直線関係により整理できることが明らかとなった。また、シュート傾斜角度は原料とスリット部材との間の摩擦力に影響し、シュート傾斜角度を小さくした方が原料の流れ速度が低下するため、スリットの水平投影間隔が同一であっても、シュート角度が小さい場合の方がスリット通過率は高くなることが判明した。
図8は、装入密度におよぼすスリット間隔およびシュート傾斜角度の影響を示す図である。同図の結果から、シュート傾斜角度を増加させると、装入密度が上昇することが確認された。これは、焼結原料がパレット上に落下装入される際の垂直方向の速度の増加により容易に説明が可能である。すなわち、シュート傾斜角度を増加させると、原料の垂直方向の落下速度が増加することから、その落下運動のエネルギー増加により装入密度が増加するのである。
そして、これらの装入条件で装入した焼結原料充填層を用いて焼結鉱を製造した結果を下記に示す。
図9は、焼結鉱の成品歩留りにおよぼす装入密度およびシュート傾斜角度の影響を示す図である。同図において、焼結鉱の成品歩留りとは、焼結鉱成品と返鉱との合計量に対して焼結鉱成品量が占める質量比率(%)をいう。ここで、返鉱とは、破砕整粒して焼結鉱とする際に発生する、成品に適さない篩下の細粒焼結鉱を意味し、再び焼結原料として使用されるため、成品生産量および製造エネルギーコストの面からも返鉱量を低減させて成品歩留りを向上させることが望まれる。図9の結果によれば、装入密度が増加するにつれて焼結鉱の成品歩留りは上昇する。
図10は、焼結鉱の成品歩留りにおよぼすスリット通過率およびシュート傾斜角度の影響を示す図である。同図の結果から、スリット通過率が40%付近において成品歩留りは最大となることが分かる。
また、図11は、焼結鉱の生産率におよぼすスリットの水平投影間隔およびシュート傾斜角度の影響を示す図である。同図において、焼結鉱の生産率とは、焼結機の稼働率を100%とした場合の焼結機単位面積当たりの1日当たりの焼結鉱生産量(t/d/m2)を意味する。図11の結果によれば、焼結鉱の成品歩留りの向上により、焼結鉱の生産率も向上し、スリットの水平投影間隔が15mm付近で最大となる。これは、前記の図7で得ら甌穴反応がれたスリット通過率とスリットの水平投影間隔との関係を用いると、焼結鉱の生産率も、スリット通過率が40%付近において最大値を示すことを意味する。
上記の結果より、焼結原料をパレット上に装入して焼結鉱を製造するにあたり、原料充填層高さ方向の粒度偏析および/または装入密度には、生産性および成品歩留りにおよぼす最適条件が存在し、これらの条件はスリット通過率が35%〜45%の範囲内に存在することが判明した。
なお、スリット通過率が40%付近において焼結原料の上層部と下層部の層高方向の平均粒径の分布が滑らかな連続的分布となることについては前述のとおりであるが、これは、スリット通過率が40%付近において、上層から下層に向かって焼結反応の進行する速度が安定することを意味している。粒径分布が上層と下層との間で滑らかな連続的分布となっていない場合には、焼結反応がその位置に達したときに焼成不良が起こり、成品歩留りの悪化につながる。したがって、成品歩留りを向上させるためには、層高方向の粒径分布を滑らかな連続的分布とすることが重要であり、これを達成するための条件がスリット通過率を35〜45%の範囲内とすることなのである。
(B)スリット間隔調整方法および調整装置
上述のように特定の焼結原料に対してシュート傾斜角度および/またはスリット間隔を最適条件に設定しても、原料条件は変動するため、その後、原料粒度などの条件が変化すると、スリット通過率も変化することとなる。これらの事情に鑑み、本発明者は、粒度偏析および装入密度を最適にするためにスリット間隔を独立に調整する必要性を痛感し、スリット間隔を直接的に調整可能な具体的方法および装置の研究を進めた結果、装入シュートの傾斜した原料流面に沿って高さを違えて配列された、スリット群を形成するための各水平棒状部材の両端部の支持間隔を、焼結機の操業中においても連続的に変更可能な原料装入方法および装入装置の発明に至った。
図12は、本発明に係る原料装入装置の例を表す図であり、同図(a)はシュートの傾斜面に垂直に上方から見た図を、同図(b)は傾斜面の上流から傾斜面に沿って下流方向を見た図(同図(a)におけるA−A矢視図)を、そして同図(c)はスリット間隔可変ドラムをそれぞれ示す。
本装入装置は、スリット型シュートおよびディフレクタープレートを備えており、スリット型シュートは上段スリット部材46により構成され、また、下段シュート47がディフレクタープレートに該当する。上部スリット部材46としては、ワイヤー、ロープ、またはこれらにウレタン樹脂もしくは尿素樹脂被覆を施した部材を使用するのが有効である。これらの上部スリット部材46は、その両端部が、筒状体または棒状体のスリット間隔可変ドラム44および45の側面(表面)に設けられたガイド溝48内に嵌り込むことにより、スリット間隔可変ドラム44および45に係合支持されており、スリット間隔可変ドラム44および45のさらに外側の両サイドに設置されたスリット部材張力調整装置8によりその張力を調整されている。
各スリット部材46の傾斜面方向の位置は、スリット間隔可変ドラム44および45の側面に設けられたガイド溝48がスリット部材46と係合し支持する傾斜面方向の位置により決定されるので、スリット部材46間の間隔は、スリット間隔可変ドラム44および45の側面に設けられたガイド溝の間隔(ピッチ)により調整することができる。したがって、図12(c)に示されるように、スリット間隔可変ドラム44および45の側面にガイド溝のピッチを徐々に変化させた螺旋状のガイド溝48を設けておき、スリット部材46をガイド溝48に係合させた状態で、スリット間隔可変ドラム44および45をその中心軸の周りに回転させることにより、スリット部材46の傾斜面方向の間隔および位置を連続的に変化させることができる。
スリット部材がワイヤーまたはロープの場合には、原料が落下した場合の荷重や衝撃によってスリット部材間の間隔が変わることのないように装入シュート傾斜面の両横側からスリット部材に張力を掛ける。本原料装入装置のように、スリット間隔可変ドラム44および45を配置してスリット部材であるワイヤーまたはロープをそれらのガイド溝48に係合させ、ワイヤーまたはロープの端部をスリット部材張力調整装置8により装入シュートの斜面の両サイドで非対称に固定することにより、スリット間隔を変更させた場合においても、スリット部材にかかる張力が大きく変化することがないように設計されている。
スリット間隔変更の機構についてさらに詳細に説明を加える。現状のスリット間隔の設定値よりもスリット間隔を拡大する場合には、図12(b)におけるスリット間隔可変ドラム(1)44を図中の矢印Xで示す反時計回りの方向に回転させ、スリット間隔可変ドラム(2)45を図中の矢印Yで示す反時計回りの方向に回転させて調整する。このとき、スリット間隔可変ドラム(1)44の回転によりスリット間隔可変ドラム(1)44の側では、スリット部材にかかる張力は緩和される方向に変化する一方、スリット間隔可変ドラム(2)45の回転によりスリット間隔可変ドラム(2)45の側では、スリット部材にかかる張力は増加する方向に変化するので、一本のスリット部材にかかる張力は、全体としてバランスが保たれるという利点がある。
図13は、原料装入装置の別の本発明例を表す図であり、同図(a)はシュートの傾斜面に垂直に上方から見た図を、同図(b)は傾斜面の上流から傾斜面に沿って下流方向を見た図(同図(a)におけるB−B矢視図)を、そして同図(c)はスリット部材およびスリット部材端部の固定治具をそれぞれ示す。
本装入装置も、スリット型シュートおよびディフレクタープレートを備えたタイプであり、スリット型シュートは上段スリット部材46により構成され、また、ディフレクタープレートには下段シュート47が該当する。上部スリット部材46としては、ワイヤー、ロープ、ロッドまたはこれらにウレタン樹脂もしくは尿素樹脂被覆を施した部材を使用するのが有効である。これらの上部スリット部材46の端部には固定治具445が取り付けられており、固定治具445にはドラム通し穴442が設けられ、ドラム通し穴442の内面には雌ねじ444が刻まれている。固定治具445のドラム通し穴442には、側面にガイド突起(ねじ山)443を有するスリット間隔可変ドラム441が挿通されており、スリット部材46は、その端部に取り付けられた固定治具445のドラム通し穴442の内面に刻まれた雌ねじ444がスリット間隔可変ドラム441の側面に設けられたガイド突起443に嵌り込むことにより、スリット間隔可変ドラム441と係合し支持されている。
各スリット部材46の傾斜面方向の位置は、スリット間隔可変ドラム441側面に設けられたガイド突起443がスリット部材46の端部に取り付けられた固定治具445と係合し支持する傾斜面方向の位置により決定されるので、スリット部材46の位置およびそれらの間隔は、スリット間隔可変ドラム441の側面に設けられたガイド突起の間隔(ピッチ)により調整することができる。したがって、図13(a)に示されるように、スリット間隔可変ドラム441の側面にガイド突起のピッチを徐々に変化させた螺旋状のガイド突起443を設けておき、スリット部材46の端部に取り付けられた固定治具445をガイド突起443に係合させた状態で、スリット間隔可変ドラム441をその中心軸の周りに回転させることにより、スリット部材46の傾斜面方向の間隔を連続的に変化させることができる。
図14は、原料装入装置のさらに別の参考例を表す図であり、同図(a)原料装入装置のスリット部材回転駆動機構を、同図(b)は原料装入装置の傾斜面に垂直に上方から見た図を、同図(c)は同図(b)におけるスリット部材のC−C矢視図を、同図(d)は同図(c)の拡大図を、そして同図(e)〜(f)はスリット部材を回転させてスリット間隔を調整する状況をそれぞれ示す。
同図に示された装入装置は、スリット部材の長手方向軸に垂直な断面の形状が扁平な形状を有する棒状スリット部材42を、その長手方向軸であるスリット部材軸49の周りに回転させることにより、各棒状スリット部材間の間隔を連続的に変化させることができる。ここで、断面の形状が扁平な形状とは、同図(d)に示すとおり、その短径(a)と長径(b)との比、(a/b)の値が1でない長円形、長方形などの形状をいう。
同図(a)および(b)に示されるとおり、各スリット部材軸49の長手方向端部にはスプロケットが取り付けられており、これらの各スプロケットを同期ベルト446により、所定の角度だけ回転させることにより、スリット部材42をその長手方向軸の周りに所定の角度だけ回転させた位置に調整することができる。なお、上記の回転機構としては、同期ベルトに替えてチェーンなどを用いてもよく、また、各スプロケット間を連接棒により連接させてもよいし、さらに、ギア方式などを用いてもよい。
上記のような装置において、スリット部材42をその長手方向軸の周りに所定の角度だけ回転させた位置に調整することにより、例えば、同図(e)、同図(f)および同図(f)に示されるように、順次、スリット間隔(△d)の値を小さくすることができる。
以上の図12〜図14に示されたスリット間隔調整装置およびそれらを用いた方法の利点は、下記のとおりである。すなわち、(1)焼結原料の装入中つまり焼結操業中においても、スリット間隔の変更操作が容易に行える。(2)操作者が直接にスリット部材に接触する必要がないため、安全に操作することが可能である。(3)操作量を連続的に、すなわち無段階的に調整可能なため、最適条件の探索およびその制御が可能である。(4)シュート傾斜角度の変更操作とは独立にスリット間隔の調整操作が可能である。
本発明の原料装入方法および原料装入装置の効果を確認するため、表2に示す焼結原料1および2の2種類の焼結原料を用いて、パレット幅:3.66m、有効面積:260m2のDL焼結機を用いて原料装入から焼成までを含めた試験操業を行った。
Figure 0004258429
なお、上記焼結機において焼結原料の装入装置としては、前記の図12に示した原料装入装置を使用した。
試験操業条件および試験操業結果を表3に示した。
Figure 0004258429
同表において、基準試験である試験番号Bのシュート傾斜角度、スリット間隔、生産率および成品歩留りは、それぞれ操業条件および操業結果の絶対値により表示し、試験番号1〜3についての上記項目は、それぞれ基準試験からの変化量により表示した。
まず、試験番号Bとして、焼結原料1を使用して基準操業(ベース操業)条件にて、焼結原料を装入し、焼成を行った。次に、シュート傾斜角度およびスリット間隔を試験番号Bと同一条件としたままで連続操業において、焼結原料を焼結原料2に切り替えて操業を行い、これを試験番号1とした。
次いで、試験番号2として、従来の操業条件変更方法であるシュート傾斜角度のみの調整変更を行って、焼成操業を実施し、これを試験番号2とした。すなわち、試験番号2は比較例についての試験操業である。さらに、本発明例についての試験番号3として、シュート傾斜角度を試験番号2と同一条件として、スリット間隔を調整変更して操業改善を図る試験を行った。
試験番号1では、前記表2に見られるとおり、焼結原料1に比較して細粒化した焼結原料2を使用したことにより、焼結鉱の生産率および成品歩留りがともに低下した。これに対処して、シュート傾斜角度を低下させる調整を行った試験番号2の比較例では、シュート傾斜角度を低下させたことにより、通気性の改善が図られ、生産率は試験番号1に比較して上昇したが、成品歩留りは逆に試験番号1よりも低下し、試験番号Bの基準試験の結果にまで回復させることはできなかった。
このときの原料充填層の上部表面を詳細に調査したところ、試験番号Bの基準試験に比較して粗粒原料が多く存在していることが見出され、これが焼成時における熱量不足を招き、成品歩留りを悪化させる要因になっていることが判明した。
そこで、試験番号3として、スリット間隔を小さくする調整を行ったところ、成品歩留りは試験番号Bの基準試験の場合よりも改善され、生産率もまた、基準操業の結果とほぼ同程度にまで改善することができた。
以上に述べたとおり、本発明の原料装入方法および原料装入装置を用いれば、パレット上に焼結原料を装入する際に、装入を中断することなく操業中に装入シュートのスリット間隔を連続的に変更調整するか、または、装入シュートの傾斜角度を調整することに加えて、前記の傾斜角度の変更とは独立に操業中に装入シュートのスリット間隔を連続的に変更調整することができる。その結果、パレット上の原料充填層の装入密度および充填層高さ方向の粒度偏析を調整し、原料粒度などの条件変化に左右されることなく、最適な原料装入状態に調整することができ、焼結鉱の生産性および成品歩留りを確実に向上させることができる。これらの結果は、本発明に係る別の装入装置(図13)、または、さらに別の参考例の装入装置(図14)を使用することによっても、同様に得ることができる。
また、本発明の装入装置を用いれば、スリット部材への原料の付着によるスリット間隔の実質的な狭小化に対しても、操業中に原料装入を中断することなく、直接にスリット間隔を調整(すなわち、スリット間隔を拡大)することにより対処することができ、原料の付着による操業要因の変動を抑制する上で著しい効果を有することも確認された。さらに、原料の付着防止効果を有するウレタン樹脂または尿素樹脂を被覆した材料を、スリット部材として使用した場合には、樹脂被覆を施してないスリット部材を使用した場合よりも付着量が少ないため、その分だけ、スリット間隔を狭く調整することにより、樹脂被覆を施してないスリット部材用いた場合と同様の結果が得られた。
本発明の原料装入方法によれば、操業中の焼結原料条件の変化に対応して臨機応変に、しかも自在に原料充填層高さ方向の粒度偏析および装入密度を最適な装入条件に調整できるため、焼結鉱の成品歩留りおよび生産性を安定して向上することができる。また、本発明の原料装入装置は、操業中においても上記の最適装入条件に調整ができるための好適な装入装置である。したがって、本発明の焼結機の原料装入方法および原料装入装置は、高い成品歩留りと生産性を要求される焼結鉱の製造分野において広範に適用することができる。
通気性に影響をおよぼす粒度偏析の影響を示す模式図であり、同図(a)は粒度偏析がない状態、同図(b)は粒度偏析がある状態をそれぞれ表す。 通気性に影響をおよぼす装入密度の影響を示す模式図であり、同図(a)は装入密度が高い状態、同図(b)は装入密度が低い状態をそれぞれ表す。 従来技術におけるシュート傾斜角度変更による水平面への投影スリット間隔の変化を表わす概略図であり、同図(a)は傾斜角度が大きい状態、同図(b)は傾斜角度が小さい状態をそれぞれ表す。 粒度偏析および装入密度におよぼす影響を調査するために使用した試験装置を示す図であり、同図(a)は従来の焼結原料装入装置、同図(b)はスリット間隔の変更方法をそれぞれ表す。 原料充填層高さ方向の平均粒度分布におよぼすスリット間隔およびシュート傾斜角度の影響を示す図である。 スリット通過率におよぼすスリット間隔およびシュート傾斜角度の影響を示す図である。 スリット通過率におよぼすスリットの水平投影間隔およびシュート傾斜角度の影響を示す図である。 装入密度におよぼすスリット間隔およびシュート傾斜角度の影響を示す図である。 焼結鉱の成品歩留りにおよぼす装入密度およびシュート傾斜角度の影響を示す図である。 焼結鉱の成品歩留りにおよぼすスリット通過率およびシュート傾斜角度の影響を示す図である。 焼結鉱の生産率におよぼすスリットの水平投影間隔およびシュート傾斜角度の影響を示す図である。 原料装入装置の本発明例を表す図であり、同図(a)はシュートの傾斜面に垂直に上方から見た図を、同図(b)は傾斜面の上流から傾斜面に沿って下流方向を見た図(同図(a)におけるA−A矢視図)を、そして同図(c)はスリット間隔可変ドラムをそれぞれ示す。 原料装入装置の別の本発明例を表す図であり、同図(a)はシュートの傾斜面に垂直に上方から見た図を、同図(b)は傾斜面の上流から傾斜面に沿って下流方向を見た図(同図(a)におけるB−B矢視図)を、そして同図(c)はスリット部材およびスリット部材端部の固定治具をそれぞれ示す。 原料装入装置のさらに別の参考例を表す図であり、同図(a)原料装入装置のスリット部材回転駆動機構を、同図(b)は原料装入装置の傾斜面に垂直に上方から見た図を、同図(c)は同図(b)におけるスリット部材のC−C矢視図を、同図(d)は同図(c)の拡大図を、そして同図(e)〜(f)はスリット部材を回転させてスリット間隔を調整する状況をそれぞれ示す。
符号の説明
1:焼結原料給鉱ホッパー、 2:焼結原料、 3:ロールフィーダー、
4:スリット型シュート、 41:スリット間隔、 42:スリット部材、
43:スリット間隔調整板、44、45:スリット間隔可変ドラム(1)および(2)、
46:上段スリット部材、 47:下段シュート、 48:ガイド溝、
49:スリット部材軸、 441:スリット間隔可変ドラム、442:ドラム通し穴、
443:ガイド突起、 444:雌ねじ、 445:固定治具、 446同期ベルト、
5:ディフレクタープレート、 6:原料装入シュート、 7:焼結原料充填層

Claims (5)

  1. 焼結原料を、傾斜した原料流面に沿って複数の水平な棒状部材を高さを違えて配列することにより形成されるスリット群で構成される傾斜面を有した原料装入シュートにより、焼結パレットに装入する焼結機の原料装入方法であって、前記焼結原料のスリット通過率が35〜45%となるように前記水平棒状部材間のスリット間隔を操業中に連続的に変化させるとともに、前記原料装入シュートの水平面に対する傾斜角度を変化させることを特徴とする焼結機の原料装入方法。
  2. 焼結機の操業中に、水平棒状部材への焼結原料の付着量に応じて、水平棒状部材間のスリット間隔を変化させることを特徴とする請求項1に記載の焼結機の原料装入方法。
  3. スリット群で構成される傾斜面を有する原料装入シュートを形成するために水平で高さを違えて配列された複数の棒状スリット部材と、該複数の棒状スリット部材の長手方向軸と略垂直方向の中心軸を有する筒状または棒状部材からなり該筒状または棒状部材の側面には前記複数の棒状スリット部材の端部と係合しそれらを支持するための螺旋状のガイド溝またはガイド突起を有するスリット間隔可変ドラムと、該スリット間隔可変ドラムを前記中心軸の周りに回転させることにより前記棒状スリット部材間の間隔を連続的に変化させるためのドラム回転機構とを備えたことを特徴とする焼結機の原料装入装置。
  4. 前記棒状スリット部材がワイヤー、ロッド、ロープ、パイプまたはこれらの表面にウレタン樹脂もしくは尿素樹脂を被覆した材料により構成されることを特徴とする請求項に記載の焼結機の原料装入装置。
  5. 請求項またはに記載の焼結機の原料装入装置を用い、操業中に水平棒状部材間のスリット間隔および原料装入シュートの水平面に対する傾斜角度を変化させて、焼結原料を焼結パレットに装入することを特徴とする焼結鉱の製造方法。
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