JP4258234B2 - 自動車のエンジン吸気系消音装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のエンジン吸気系消音装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動車のエンジン吸気系消音装置には、フロントバンパーのバンパーレインフォース内に消音室を設け、上流側吸気用ダクトと下流側吸気用ダクトとをそのバンパーレインフォースに取り付けて上流側吸気用ダクトと下流側吸気用ダクトとを消音室に連通させ、上流側吸気用ダクトから取り入れた空気を消音室でいったん膨張させて音響エネルギー密度を希薄化させた後、吸入空気を下流側吸気用ダクトで絞ることにより消音を図ってエンジンに導く構成の自動車のエンジン吸気系消音装置が知られている(例えば、特許文献1等参照)。
【0003】
このものによれば、従来通りに消音を図りつつエンジンルーム内の部品のレイアウトの簡素化を図ることができるというメリットがある。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−4611号公報(段落0014、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、エンジンの体積効率を向上させ、エンジンの出力性能の向上を図るには吸入空気を冷却することが求められるが、この従来の自動車のエンジン吸気系消音装置では、バンパーレインフォースがエンジンルーム内でバンパーフェイシャーその他のエンジンルームを構成する各種の部品で囲繞されているので、直接走行風を受けることができず、吸入空気の冷却効率が不十分なものであるという不都合がある。
【0006】
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、従来通り消音を図りつつ、かつ、エンジンルーム内のスペースの余裕化を図りつつも吸入空気の冷却効率を高めることのできる自動車のエンジン吸気系消音装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の自動車のエンジン吸気系消音装置は、吸入空気を取り入れるための上流側吸気用ダクトとエンジンに吸入空気を送る下流側吸気用ダクトとに連通する消音室が、バンパーフェイシャーと該バンパーフェイシャーの裏面に設けられた構成壁とからなる閉空間によって形成され、前記閉空間が車幅方向に延在され、上流側吸気用ダクトの下流側が前記閉空間の車幅方向一側に連通され、前記下流側吸気用ダクトの上流側が前記閉空間の車幅方向他側に連通され、前記バンパーフェイシャーの下部に下方に向かって突出しかつ車幅方向に延びる突出壁が形成されていることを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、バンパーフェイシャーの裏面に形成された閉空間は吸気騒音を低減する消音室(レゾネータ室)として機能し、しかも、閉空間を形成する構成壁が軽衝突時の衝撃を吸収できるので、閉空間を形成した部分に衝撃吸収部材を専用に設けなくとも軽衝突時の衝撃吸収を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項1に記載の発明によれば、閉空間の一部をバンパーフェイシャーが構成しているので、前方からの走行風を直接受けるバンパーフェイシャーを介して閉空間を流れる吸入空気の冷却を図ることができることになり、吸入空気の冷却効率の向上を図ることができる。
また、吸入空気がバンパーフェイシャーの裏面に形成された閉空間を車幅方向一側から車幅方向他側に向かって流れるので、バンパーフェイシャーの裏面に吸入空気が接する冷却面積をより一層大きくとることができることになり、走行風による吸入空気の冷却効率をより一層高めることができる。
特に、請求項1に記載の発明によれば、バンパーフェイシャーに走行風が当たる面積を大きくすることができるので、走行風による吸入空気の冷却効率をより一層高めることができる。
また、自動車の下部側を流れる空気の流速を早くして渦の成長を抑制すると共に、自動車の下部側に負圧が生じることにより自動車を下方に向けて押さえる力(ダウンフォース)を発生させ、自動車に加わる空気抵抗の低減を図ることができる。
【0014】
請求項2に記載の自動車の吸気系消音装置は、前記突出壁に吸入空気が流れる空間が形成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、突出壁に吸入空気が流れる空間を設けたので、閉空間の容積を大きくでき、低周波の吸気騒音の低減をより一層図ることができる。
【0016】
請求項3に記載の自動車のエンジン吸気系消音装置は、前記突出壁がタイヤの前方に位置していることを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、突出壁をタイヤの前方に設けたので、タイヤに強い走行風が直接当たるのを避けることができ、渦の成長を抑制して自動車に加わる空気抵抗を軽減できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(発明の実施の形態1)
図1、図2は本発明に係わる自動車のエンジン吸気系消音装置の発明の実施の形態1を示す斜視図であって、この図1において、1は車両前後方向に延びるサイドフレームメンバー、2はバンパーレインフォース、3はバンパーフェィシャー、4はラジエータコア取り付け部、10はフードである。
【0019】
そのバンパーフェイシャー3の裏面には、その車幅方向一端側に閉空間5を形成するための構成壁6が形成されている。その閉空間5はそのバンパーフェイシャー3と構成壁6とによって形成され、この閉空間5には吸入空気を取り入れるための上流側吸気用ダクト7の下流端が連通されると共に、エンジン(図示を略す)に吸入空気を送る下流側吸気用ダクト8の上流端が連通されている。その上流側吸気用ダクト7の空気取り入れ口7aはフード10の開口(図示を略す)に臨まされている。
【0020】
そのバンパーフェイシャ3ー下部であって、フロントタイヤ9の前方には、車幅方向に延びる突出壁10が図3に示すように形成されている。その上流側吸気用ダクト7の空気取り入れ口7aから流入した空気は、閉空間5に導かれて膨張し、音響密度が希薄化される。その閉空間5に流入した吸入空気は、絞られつつ下流側吸気用ダクト8に流入してエンジンの吸気スロットルバルブ(図示を略す)に導かれる。従って、閉空間5は、吸気騒音を低減する消音室(レゾネータ室)として機能する。また、その閉空間5を形成する構成壁6は軽衝突時の衝撃を吸収する衝撃吸収部材として機能する。
【0021】
このものによれば、上流側吸気用ダクト7に流入した吸入空気がバンパーフェイシャー3の裏面に接しているので、バンパーフェイシャー3に直接当たる走行風(矢印A参照)により、閉空間5を流れる吸入空気の冷却を直接図ることができ、吸入空気の冷却効率の向上を図ることができる。
【0022】
また、突出壁10がバンパーフェイシャー3と協同して走行風の当たる面積を大きくすることができるので、走行風による吸入空気の冷却効率をより一層高めることができる。
【0023】
また、この発明の実施の形態1では、突出壁10に吸入空気の流れる空間11が設けられているので、閉空間5の容積を大きく確保でき、低周波の吸気騒音の低減をより一層図ることができる。
【0024】
更に、突出壁10がタイヤ9の前方に設けられているので、タイヤ9に強い走行風Bが直接当たるのを避けることができ、渦の成長を抑制して自動車に加わる空気抵抗が軽減される。
(発明の実施の形態2)
図4、図5は本発明に係わる自動車のエンジン吸気系消音装置の発明の実施の形態2を示す説明図であって、ここでは、閉空間5を形成する構成壁6がバンパーフェイシャー3の裏面でかつ車幅方向に延在されている。上流側吸気用ダクト7の下流端7bはその閉空間5を形成する構成壁6の車幅方向一側壁6aに取り付けられて、その上流側吸気用ダクト7は車幅方向一端側でその閉空間5の車幅方向一側に連通されている。下流側吸気用ダクト8の上流端8aは閉空間5を形成する構成壁6の車幅方向他側壁6bに取り付けられて、その下流側吸気用ダクト8は閉空間5の車幅方向他側に連通されている。突出壁10は構成壁6の延びる車幅方向に沿って車幅方向一側から他側に向かって長く延びる構成とされている。
【0025】
この発明の実施の形態2によれば、吸入空気がバンパーフェイシャー3の裏面に形成された閉空間5を矢印Cで示すように車幅方向一側から車幅方向他側に向かって流れるので、バンパーフェイシャー3の裏面に吸入空気が接する冷却面積をより一層大きくとることができることになり、走行風による吸入空気の冷却効率がより一層高められる。
【0026】
また、突出壁10が車幅方向一側から車幅方向他側に向かって長く延びる構成とされているので、突出壁10がエアダムとして機能し、自動車の下部側を流れる空気の流速を早くして渦の成長を抑制すると共に、自動車の下部側に負圧が生じることにより自動車を下方に向けて押さえる力(ダウンフォース)が発生し、自動車に加わる空気抵抗の低減を図ることができる。
【0027】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、バンパーフェイシャーの裏面に形成された閉空間が吸気騒音を低減する消音室(レゾネータ室)として機能し、しかも、閉空間を構成する隔壁が軽衝突時の衝撃を吸収できるので、従来通り消音を図りつつ、かつ、エンジンルーム内のスペースの余裕化を図りつつも、閉空間を形成した部分に衝撃吸収部材を専用に設けなくとも軽衝突時の衝撃吸収を図ることができるという効果を奏する。
また、閉空間の一部をバンパーフェイシャーが構成しているので、前方からの走行風を直接受けるバンパーフェイシャーを介して閉空間を流れる吸入空気の冷却を図ることができることになり、吸入空気の冷却効率の向上を図ることができる。
更に、吸入空気がバンパーフェイシャーの裏面に形成された閉空間を車幅方向一側から車幅方向他側に向かって流れるので、バンパーフェイシャーの裏面に吸入空気が接する冷却面積をより一層大きくとることができることになり、走行風による吸入空気の冷却効率をより一層高めることができる。
また、バンパーフェイシャーに走行風が当たる面積を大きくすることができるので、走行風による吸入空気の冷却効率をより一層高めることができる。
また、自動車の下部側を流れる空気の流速を早くして渦の成長を抑制すると共に、自動車の下部側に負圧が生じることにより自動車を下方に向けて押さえる力(ダウンフォース)を発生させ、自動車に加わる空気抵抗の低減を図ることができる。
【0032】
請求項2に記載の発明によれば、突出壁に吸入空気が流れる空間を設けたので、閉空間の容積を大きくでき、低周波の吸気騒音の低減をより一層図ることができる。
【0033】
請求項3に記載の発明によれば、突出壁をタイヤの前方に設けたので、タイヤに強い走行風が直接当たるのを避けることができ、渦の成長を抑制して自動車に加わる空気抵抗を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の発明の実施の形態1に係わる自動車のエンジン吸気系消音装置の概要を説明するための斜視図であって、フードを取り除いた状態を示す斜視図である。
【図2】 図1に示すフードを通じて内部を見た状態を示す斜視図である。
【図3】 本発明の発明の実施の形態1に係わる自動車のエンジン吸気系消音装置の要部構成を示す断面図である。
【図4】 本発明の発明の実施の形態2に係わる自動車のエンジン吸気系消音装置の概要を説明するための斜視図であって、フードを取り除いた状態を示す斜視図である。
【図5】 図4に示すフードを通じて内部を見た状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
3…バンパーフェイシャー
5…閉空間
6…構成壁
7…上流側吸気用ダクト
8…下流側吸気用ダクト
Claims (3)
- 吸入空気を取り入れるための上流側吸気用ダクトとエンジンに吸入空気を送る下流側吸気用ダクトとに連通する消音室が、バンパーフェイシャーと該バンパーフェイシャーの裏面に設けられた構成壁とからなる閉空間によって形成され、前記閉空間が車幅方向に延在され、上流側吸気用ダクトの下流側が前記閉空間の車幅方向一側に連通され、前記下流側吸気用ダクトの上流側が前記閉空間の車幅方向他側に連通され、前記バンパーフェイシャーの下部に下方に向かって突出しかつ車幅方向に延びる突出壁が形成されていることを特徴とする自動車のエンジン吸気系消音装置。
- 前記突出壁に吸入空気が流れる空間が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車の吸気系消音装置。
- 前記突出壁がタイヤの前方に位置していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動車のエンジン吸気系消音装置。
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