以下、添付図面に従って本発明に係るデジタルカメラ及びプリントシステムを実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明に係るプリントシステムの一実施形態を示すシステム構成図である。同図に示すように、本発明が適用されたデジタルカメラ10は、プリンタ200と通信ケーブル(ここでは、USBケーブル)300を介して直接接続され、撮影した画像を直接プリンタでプリントできるようにされている。
図2、図3は、それぞれ本発明が適用されたデジタルカメラの一実施形態を示す正面斜視図と背面斜視図である。
図2に示すように、カメラボディ12の正面には、撮影レンズ14、ファインダ窓16、ストロボ18、マイク20等が設けられており、上面には、シャッターボタン22、電源/モードスイッチ24、モードダイヤル26等が設けられている。
また、図3に示すように、カメラボディ12の背面には、ファインダ接眼部28、液晶モニタ30、ズームボタン32、十字ボタン34、MENU/OKボタン36、DISPボタン38、BACKボタン40、スピーカ42等が設けられており、片側の側面には、USB端子44、電源端子46、AV出力端子48が設けられている。
また、図示しないカメラボディ12の底面には、開閉自在なカバーを介してバッテリーを収納するためのバッテリー収納室と、メモリカードを装填するためのメモリカードスロットとが設けられている。
シャッターボタン22は、いわゆる「半押し」と「全押し」とからなる2段ストローク式のスイッチで構成されている。デジタルカメラ10は、このシャッターボタン22を半押しすることにより、AE(Automatic Exposure:自動露出)、AF(Auto Focus:自動合焦)、AWB(Automatic White Balance :自動ホワイトバランス)が機能し、全押しすることにより撮影が行われる。
電源/モードスイッチ24は、デジタルカメラ10の電源をON/OFFする電源スイッチとしての機能と、デジタルカメラ10のモードを設定するモードスイッチとしての機能を有しており、「OFF位置」、「再生位置」、「撮影位置」、「証明写真位置」の間をスライド自在に設けられている。デジタルカメラ10は、この電源/モードスイッチ24を「再生位置」、「撮影位置」又は「照明写真位置」に合わせることにより、電源がONになり、「OFF位置」に合わせることにより、電源がOFFになる。そして、電源/モードスイッチ24を「再生位置」に合わせることにより「再生モード」に設定され、「撮影位置」に合わせることにより「撮影モード」に設定され、「証明写真位置」に合わせることにより「証明写真モード」に設定される。
モードダイヤル26は、デジタルカメラ10の撮影モードを設定する撮影モード設定手段として機能し、このモードダイヤルの設定位置により、デジタルカメラ10の撮影モードが、「オート撮影モード」、「動画撮影モード」、「人物撮影モード」、「スポーツ撮影モード」、「風景撮影モード」、「夜景撮影モード」、「プログラム撮影モード」、「絞り優先撮影モード」、「シャッタースピード優先撮影モード」、「マニュアル撮影モード」に設定される。
液晶モニタ30は、カラー表示が可能な液晶ディスプレイで構成されている。この液晶モニタ30は、再生モード時に撮影済み画像を表示するための画像表示パネルとして利用されるとともに、各種設定時にユーザインターフェース表示パネルとして利用される。また、撮影時には必要に応じてスルー画像が表示されて、画角確認用の電子ファインダとして利用される。
ズームボタン32は、望遠側へのズームを指示するズームテレボタン32Tと、広角側へのズームを指示するズームワイドボタン32Wとで構成され、このズームボタン32が操作されることにより、撮影画角が変化する。
十字ボタン34は、上下左右4方向に押圧操作することができるようにされており、各方向の指示を入力するボタンとして機能する。
MENU/OKボタン36は、各モードの通常画面からメニュー画面への遷移を指示するボタン(MENUボタン)として機能するとともに、選択内容の確定、処理の実行等を指示するボタン(OKボタン)として機能する。
DISPボタン38は、背面表示パネルの表示内容の切り替えを指示するボタンとして機能し、BACKボタン40は、入力操作のキャンセル等を指示するボタンとして機能する。
図4は、デジタルカメラ10の電気的構成を示すブロック図である。同図に示すように、デジタルカメラ10は、CPU110、操作部(シャッターボタン22、電源/モードスイッチ24、モードダイヤル26、ズームボタン32、十字ボタン34、MENU/OKボタン36、DISPボタン38、BACKボタン40等)112、ROM116、EEPROM118、メモリ(SDRAM)120、VRAM122、光学ユニット126、フォーカスモータドライバ128、ズームモータドライバ130、アイリスモータドライバ132、撮像素子134、タイミングジェネレータ(TG)136、アナログ処理回路138、A/D変換器140、画像入力コントローラ142、画像信号処理回路144、圧縮・伸張処理回路146、メディアコントローラ148、記憶メディア(メモリカード)150、USBインターフェース152、LCD/ビデオエンコーダ154、OSD回路156、AE/AWB検出回路158、AF検出回路160等で構成されている。
CPU110は、デジタルカメラ10の全体の動作を制御する制御部として機能するとともに、各種の演算処理を行う演算手段として機能し、操作部112からの入力に基づき所定の制御プログラムに従って各回路を制御する。
バス114を介して接続されたROM116には、CPU110が実行する制御プログラム及び制御に必要な各種データ等が格納されており、EEPROM118には、ユーザ設定情報等のデジタルカメラ10の動作に関する各種設定情報等が格納されている。
メモリ(SDRAM)120は、CPU110の演算作業用領域として利用されるとともに、画像データの一時記憶領域として利用され、VRAM122は、表示用の画像データ専用の一時記憶領域として利用される。
光学ユニット126は、撮影レンズ14と絞り50とで構成されている。撮影レンズ14は、図示しないフォーカスモータに駆動されて光軸に沿って前後移動するフォーカスレンズ14Fと、図示しないズームモータに駆動されて光軸に沿って前後移動するズームレンズ14Zとを備えている。CPU110は、フォーカスモータドライバ128を介してフォーカスモータの駆動を制御することにより、撮影レンズ14のフォーカスを制御し、ズームモータドライバ130を介してズームモータの駆動を制御することにより、撮影レンズ14のズームを制御する。絞り50は、図示しないアイリスモータに駆動されることにより、開口量(絞り値)が変化する。CPU110は、アイリスモータドライバ132を介してアイリスモータの駆動を制御することにより、絞り50の絞り値を制御する。
撮像素子134は、カラーCCDで構成されており、その受光面には多数のフォトダイオード(受光素子)が配列されている。光学ユニット126を介して撮像素子134の受光面に入射した光は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。
タイミングジェネレータ(TG)136は、CPU110からの指令に従い、主として撮像素子134を駆動するためのタイミング信号を生成する。撮像素子134は、このタイミングジェネレータ136から加えられるタイミング信号に従って各フォトダイオードに蓄積された信号電荷を電圧信号(画像信号)として出力する。
アナログ処理回路138は、撮像素子134から順次出力される画像信号を相関二重サンプリング処理するとともに増幅する。
A/D変換器140は、アナログ処理回路138から出力されたR、G、Bのアナログの画像信号をそれぞれデジタルの画像信号に変換する。
画像入力コントローラ142は、所定容量のラインバッファを内蔵し、A/D変換器140から出力された1画像分の画像信号を蓄積して、メモリ120に格納する。
画像信号処理回路144は、CPU110からの指令に従って入力されたデジタル画像信号に所要の信号処理を施して画像データを生成する。また、CPU110からの指令に従って画像のトリミング処理を行う。
圧縮・伸張処理回路146は、CPU110からの指令に従い、入力された画像データに圧縮処理を施し、所定フォーマットの圧縮画像データを生成する。また、入力された圧縮画像データに伸張処理を施し、非圧縮のデジタル画像データを生成する。
メディアコントローラ148は、CPU110からの指令に従い、メディアスロットに装填された記憶メディア(メモリカード)150に対してデータの読み出し及び書き込みを制御する。
USBインターフェース152は、CPU110からの指令に従い、USB端子44を介して接続された外部機器(ここでは、プリンタ200)との間でUSB規格に従ったデータ通信を行う。
LCD/ビデオエンコーダ154は、CPU110からの指令に従い、画像データが示す画像を液晶モニタ30に表示するための信号を生成して、液晶モニタ30に出力する。また、画像データが示す画像をテレビに表示するための信号(たとえば、NTSC信号やPAL信号、SCAM信号)を生成して、AV出力端子48に出力する。
OSD(On Screen Display )回路156は、CPU110からの指令に従って、液晶モニタ等の画面上に表示する文字や図形を示す信号をLCD/ビデオエンコーダ154に出力する。
AE/AWB検出回路158は、CPU110からの指令に従って、入力された画像信号からAE制御及びAWB制御に必要な物理量を算出する。たとえば、AE制御に必要な物理量として、1画面を複数のエリア(例えば、16×16)に分割し、分割した各エリアごとにR、G、Bの画像信号の積算値を算出する。CPU110は、このAE/AWB検出回路158から得た積算値に基づいて被写体の明るさ(被写体輝度)を検出して、撮影に適した露出値(撮影EV値)を算出し、算出した撮影EV値と所定のプログラム線図から絞り値とシャッタースピードを決定する。また、AWB制御に必要な物理量として、1画面を複数のエリア(例えば、16×16)に分割し、分割した各エリアごとにR、G、Bの画像信号の色別の平均積算値を算出する。CPU110は、得られたRの積算値、Bの積算値、Gの積算値から各分割エリアごとにR/G及びB/Gの比を求め、求めたR/G、B/Gの値のR/G、B/Gの色空間における分布等に基づいて光源種判別を行う。そして、判別された光源種に適したホワイトバランス調整値に従って、たとえば各比の値がおよそ1(つまり、1画面においてRGBの積算比率がR:G:B≒1:1:1)になるように、ホワイトバランス調整回路のR、G、B信号に対するゲイン値(ホワイトバランス補正値)を決定する。
AF検出回路160は、CPU110からの指令に従って、入力された画像信号からAF制御に必要な物理量を算出する。本実施の形態のデジタルカメラ10では、画像のコントラストによりAF制御を行うものとし、AF検出回路160は、入力された画像信号から画像の鮮鋭度を示す焦点評価値を算出する。CPU110は、このAF検出回路160で算出される焦点評価値が極大となるように、フォーカスモータドライバ128の駆動を制御し、フォーカスレンズ14Fの移動を制御する。
図5は、デジタルカメラ10に接続されるプリンタ200の電気的構成を示すブロック図である。
同図に示すように、プリンタ200は、主として電源スイッチ等を含む操作部202と、デジタルカメラ100との間でUSBケーブル300を介してデータ通信するためのUSB端子204及びUSBインターフェース206と、プリンタ200の各部を統括制御するCPU208と、CPU208を動作させるプログラムや各種定数等が書き込まれているROM210と、CPU208が処理を実行する際の作業領域となるRAM212と、デジタルカメラ10から受信した画像データを一時記憶するストレージ部214と、所定のカラー感熱記録紙に感熱方式で画像を印画するプリントエンジン216と、プリント可能なサイズやレイアウト、各サイズに対応する構図のガイド情報等が記録されているEEPROM220で構成されている。
なお、本実施の形態のプリンタ200は、図6に示すように、証明写真用のプリントサイズとして、「60×50」、「40×30」、「30×24」の3つのサイズのプリントが可能にされているものとし、各プリントサイズについて、構図ガイドの情報が設定されているものとする。構図ガイドの情報としては、図6に示すように、顔を収めるべき範囲として、画像の上辺部からの長さy1 と、下辺部からの長さy2 の情報が設定されているものとする。
また、プリントレイアウトとして、「60×50」のプリントサイズに対しては、図7に示すように、「1×1」、「1×2」、「2×2」の3パターンのレイアウトがプリント可能にされているものとし、「40×30」のプリントサイズに対しては、図8に示すように、「1×1」、「1×2」、「1×3」、「2×3」の4パターンのレイアウトがプリント可能にされているものとする。また、「30×24」のプリントサイズに対しては、図9に示すように、「1×3」、「1×4」、「2×4」、「3×4」の4パターンのレイアウトがプリント可能にされているものとする。
また、カラー感熱記録紙は、帯状に形成され、ロール状に巻かれているものとする。プリントエンジン216は、CPU208の制御の下、この帯状のカラー感熱記録紙を必要分カットして、画像を印画する。
次に、前記のごとく構成された本実施の形態のデジタルカメラを用いたプリントシステムの作用について説明する。
上記のように、デジタルカメラ10は、電源/モードスイッチ24を「再生位置」に合わせることにより「再生モード」に設定され、「撮影位置」に合わせることにより「撮影モード」に設定され、「証明写真位置」に合わせることにより「証明写真モード」に設定される。
まず、撮影モード下におけるデジタルカメラ10の処理動作について説明する。
電源/モードスイッチ24が「撮影位置」に合わせられ、カメラのモードが撮影モードに設定されると、CPU110は各部を制御して、デジタルカメラ10を撮影スタンバイ状態に設定する。
このとき、液晶モニタ30の表示設定がON設定にされていると、撮像素子134によって連続的に撮像される画像(スルー画像)が液晶モニタ30に表示される。なお、このスルー画像を表示する場合の処理は、次のとおりである。
1回の撮像によって撮像素子134から出力された1画面分の画像信号は、アナログ処理回路136、A/D変換器136を介して画像入力コントローラ142に取り込まれ、メモリ120に格納される。メモリ120に格納された1画面分の画像信号は、画像信号処理回路144に加えられ、輝度データ(Y)と色差データ(Cr、Cb)とからなる画像データ(YCデータ)に変換されたのち、メモリ120に格納される。そして、メモリ120からVRAM122に転送され、VRAM122からLCD/ビデオエンコーダ154を介して液晶モニタ30に出力される。これにより、1画面分の画像が液晶モニタ30に表示される。
スルー画像を液晶モニタ30に出力する場合は、撮像素子134で連続的に画像を撮像し、その画像信号から生成される画像データによってVRAM122内の画像データを書き換えながら、LCD/ビデオエンコーダ154を介して液晶モニタ30に出力する。これにより、撮像素子134によって連続的に撮像された画像(スルー画像)が液晶モニタ30に表示される。撮影者は、この液晶モニタ30に表示されるスルー画像を見ることにより、液晶モニタ30をファインダとして使用しながら撮影することができる。
さて、上記のようにデジタルカメラ10は、シャッターボタン22の半押しでAE、AF、AWBが機能し、全押しで画像記録が行われる。
シャッターボタン22が半押しされると、CPU110にS1ON信号が入力され、このS1ON信号に応動して、CPU110はAE、AF、AWBの処理を実行する。
まず、S1ON信号に応動して撮像素子134から出力された画像信号が、アナログ処理回路138、A/D変換器140を介して画像入力コントローラ142に取り込まれ、メモリ120に格納される。メモリ120に格納された画像信号は、AE/AWB検出回路158並びにAF検出回路160に加えられる。
AE/AWB検出回路158は、入力された画像信号からAE制御及びAWB制御に必要な物理量を算出し、CPU110に出力する。CPU110は、このAE/AWB検出回路158からの出力に基づき、絞り値とシャッタースピードを決定するとともに、ホワイトバランス補正値を決定する。
また、AF検出回路160は、入力された画像信号からAF制御に必要な物理量を算出し、CPU110に出力する。CPU110は、このAF検出回路160からの出力に基づきフォーカスモータドライバ128の駆動を制御し、フォーカスレンズ14Fの移動を制御して、撮影レンズ14のピントを主要被写体に合わせる。
この後、シャッターボタン22が全押しされると、CPU110にS2ON信号が入力され、このS2ON信号に応動して、CPU110は画像の記録処理を実行する。
まず、上記のAE処理で求めた絞り値、シャッタースピードで撮像素子134を露光し、記録用の画像信号の取り込みを行う。
撮像素子134から出力された画像信号は、アナログ処理回路136、A/D変換器138を介して画像入力コントローラ142に取り込まれ、メモリ120に格納される。メモリ120に格納された画像信号は、CPU110の制御の下、画像信号処理回路144に加えられ、輝度データと色差データとからなる画像データ(YCデータ)に変換される。生成された画像データは、一旦、メモリ120に格納され、圧縮・伸張処理回路146に加えられる。圧縮・伸張処理回路146は、画像データを所定の圧縮フォーマット(たとえばJPEG)に従って圧縮し、圧縮された画像データは、再度、メモリ120に格納される。CPU110は、メモリ120に格納された圧縮画像データに対して、撮影日時や絞り値、シャッタースピードなどの付属情報を付加した所定フォーマット(たとえばExif)の画像ファイルを生成し、生成した画像ファイルをメディアコントローラ148を介して記憶メディア(メモリカード)150に記録する。
次に、再生モード下におけるデジタルカメラ10の処理動作について説明する。
電源/モードスイッチ24を再生位置に合わせて、カメラのモードを再生モードに設定すると、CPU110は、メディアコントローラ148にコマンドを出力し、記憶メディア150に最後に記録された画像ファイルの圧縮画像データを読み出させる。
読み出された圧縮画像データは、圧縮・伸張処理回路146に加えられ、伸張処理が施されたのち、ビデオエンコーダ154を介してモニタ30に出力される。これにより、記憶メディア150に記録されている画像がモニタ30に再生表示される。
画像のコマ送りは、十字ボタン34の左右のキー操作で行なわれ、右キーが操作されると、次のコマ(再生中の画像が最終コマの場合は先頭コマ)が再生され、左キーが操作されると、前のコマ(再生中の画像が先頭コマの場合は最終コマ)が再生される。
次に、証明写真モード下におけるデジタルカメラ10の処理動作について説明する。
証明写真モードは、所定の規格の沿った証明写真を撮影し、デジタルカメラ10に接続したプリンタ200で直接プリントするモードである。この証明写真モードは、デジタルカメラ10をプリンタ200に接続した状態で使用する。
図10は、デジタルカメラ10をプリンタ200に接続した時の処理の手順を示すフローチャートである。
まず、CPU110は、USBケーブル300を介してデジタルカメラ10がプリンタ200に接続されたか否か判定する(ステップS10)。
デジタルカメラ10がプリンタ200に接続されたと判定すると、プリンタ200に対してプリンタ情報の送信を要求する(ステップS11)。
ここで、プリンタ情報とは、プリンタ200がプリント可能な証明写真用のサイズ、レイアウト、構図ガイドの情報であり、この要求を受けてプリンタ200のCPU208は、ROM210に記憶されているプリンタ情報をデジタルカメラ10に送信する。なお、構図ガイドの情報とは、人物の顔をどの位置に配置すべきかを示す情報であり、各サイズごとに個別に用意されている。
デジタルカメラ10は、プリンタ200から送信されたプリント情報を受信し(ステップS12)、EEPROM118の所定の記憶領域に記録する。
図11は、証明写真モード下におけるデジタルカメラ10の処理動作の手順を示すフローチャートである。
まず、CPU110は、証明写真モードに設定されたか否かを判定する(ステップS20)。証明写真モードに設定されたと判定すると、CPU110は、デジタルカメラ10がプリンタ200に接続されているか否か判定する(ステップS21)。プリンタ200に接続されていないと判定した場合、CPU110は、液晶モニタ30にエラーメッセージを表示させる(ステップS22)。たとえば、「プリンタが接続されていません!」等のメッセージを液晶モニタ30に表示させる。
プリンタ200の接続が確認されると、CPU110は、液晶モニタ30にサイズの選択画面を表示させる(ステップS23)。このプリントサイズの選択画面は、プリンタ200から取得したプリンタ情報に基づいて生成され、たとえば、図12(a)に示すように、プリンタ200でプリント可能なサイズが、液晶モニタ30に一覧表示される。ユーザは、この液晶モニタ30に一覧表示されたプリントサイズの中からプリントを希望するサイズを選択する(ステップS24)。選択は、液晶モニタ30に表示されたカーソルで行われ、カーソルを十字ボタン34の操作で希望するサイズのところへ移動させ、MENU/OKボタン36を押すことにより、プリントを希望するサイズが選択される。
なお、本実施の形態では、プリンタ200のプリント可能なサイズが、「60×50」、「40×30」、「30×24」であるので、図12(a)には、これら3つのサイズを選択可能に表示した場合を例に示している。また、同図はユーザが「60×50」のサイズを選択した場合の例を示している。この場合、選択されたサイズの文字色が背景色と反転して表示される。
プリントサイズが選択されると、次に、CPU110は、液晶モニタ30にレイアウトの選択画面を表示させる(ステップS25)。このレイアウトの選択画面は、プリンタ200から取得したプリンタ情報及び選択されたサイズに基づいて生成され、たとえば、図12(b)に示すように、先に選択されたサイズに対応して選択可能なレイアウトが液晶モニタ30に一覧表示される。ユーザは、この液晶モニタ30に一覧表示されたレイアウトの中からプリントを希望するレイアウトを選択する(ステップS26)。選択は、サイズの時と同様に液晶モニタ30に表示されたカーソルで行われ、カーソルを十字ボタン34の操作で希望するレイアウトのところへ移動させ、MENU/OKボタン36を押すことにより、プリントを希望するレイアウトが選択される。
なお、図12(b)に示す例では、プリントサイズとして「60×50」を選択した場合の選択可能なレイアウトを示している。すなわち、プリントサイズが「60×50」の場合、選択可能なレイアウトは、「1×1」、「1×2」、「2×2」の3つなので、これら3つのレイアウトを選択可能に表示した場合を例に示している。ユーザは、この3つのレイアウトの中からプリントを希望するレイアウトを選択する。なお、図12(b)は、ユーザが「2×2」のサイズを選択した場合の例を示している。この場合、選択されたレイアウトの文字色が背景色と反転して表示される。
このように、プリンタ200から取得したプリンタ情報に基づきプリントサイズ及びプリントレイアウトが選択される。
プリントレイアウトの選択が完了すると、CPU110は、図12(c)に示すように、選択されたサイズ及びレイアウトの情報とともに、プリントのイメージを液晶モニタ30に表示させる。ユーザは、この液晶モニタ30の表示を見てサイズとレイアウトの確認を行い、誤りがなければMENU/OKボタン36を押して、選択を確定する。また、選択をやり直す場合は、BACKボタン40を押す。
CPU110は、MENU/OKボタン36又はBACKボタン40の押下を検出して、選択が確定したか否か判定する(ステップS27)。この判定の結果、BACKボタン40の押下が検出され、選択をやり直すと判定した場合は、ステップS23に戻り、再度サイズの選択からやり直す。
一方、MENU/OKボタン36の押下が検出されて、選択が確定されたと判定すると、CPU110は、液晶モニタ30に構図ガイド付きのスルー画像を表示させる。この構図ガイド付きのスルー画像は、たとえば、図13に示すように表示される。すなわち、液晶モニタ30の中央に選択されたプリントサイズと同じアスペクト比の表示枠が形成され、その表示枠内に選択されたプリントサイズと同じアスペクト比のスルー画像が表示される。そして、その表示枠の周囲に選択されたサイズに対応する構図ガイドが表示される。
ここで、表示枠内に表示されるスルー画像は、撮像素子134で撮像された画像を表示枠と同じアスペクト比でトリミングしたものが表示される。このため、上記ステップS27でサイズの選択が確定すると、CPU110は、選択されたサイズと同じアスペクト比の画像がトリミングされるように、画像信号処理回路144にトリミング指令を出力する。画像信号処理回路144は、このCPU110からの指令に従い撮像素子134で撮像された画像をトリミングし(画面の左右を均等にカットしてトリミングする)、選択されたサイズと同じアスペクト比の画像を生成する。このように、トリミング処理された画像が液晶モニタ30の中央に表示された表示枠内に表示される。
また、表示枠の周囲に表示される構図ガイドは、図13に示すように、顔の中心合わせをガイドする「中心ガイド」と、顔の高さ位置と大きさ合わせをガイドする「顔位置ガイド」とからなる。
「中心ガイド」は、表示枠の上辺部中央に1本の垂直な線として表示され、この線の位置に顔の中心が位置するように、撮影者は構図を調整する。
また、「顔位置ガイド」は、表示枠の左右に所定の間隔をもって配置された一対の水平な線として表示され、この一対の水平な線の間に顔が位置するように、撮影者は構図を調整する。
上記のように、構図ガイドは、サイズに応じて個別に設定されており、CPU110は選択されたサイズに対応する構図ガイドの情報をEEPROM118から読み出す。そして、規定の位置に「中心ガイド」と「顔位置ガイド」が表示されるように、OSD回路156を制御する。
なお、液晶モニタ30には、図13に示すように、構図ガイド付きのスルー画像とともに選択したプリントのサイズとレイアウトの情報が表示される。図13に示す例では、画面左端に選択したプリントのサイズとレイアウトの情報が表示されている。
このように、証明写真モードでは、液晶モニタ30に選択したプリントサイズと同じアスペクト比のスルー画像と構図ガイドが表示され、この表示をもとに撮影者は証明写真用の画像を撮影する。
CPU110は、撮影指示、すなわちシャッターボタン22の押下の有無を判定し(ステップS29)、撮影指示ありと判定すると、証明写真用の画像を撮像する(ステップS30)。
ここで、証明写真用の画像は、スルー画像の時と同様に、撮像素子134で撮像された画像を選択されたサイズと同じアスペクト比でトリミングしたものが撮影画像として取得される。
また、取得された画像は記憶メディア150に記録される前に一時的にメモリ120に格納され、このメモリ120に格納された画像が、図14に示すように、液晶モニタ30にプレビュー表示される(ステップS31)。
撮影者は、このプレビュー画像を見て取り直しの要否を判断する。そして、取り直しをする場合には、BACKボタン40を押す。CPU110は、このBACKボタン40の押下の有無を判断して、取り直し要求の有無を判断する(ステップS32)。そして、取り直し要求ありと判断した場合は、ステップS28に戻り、再度、構図付きのスルー画像を液晶モニタ30に表示させて、撮影のやり直しを行う。なお、この際、メモリ120に一時的に記憶された証明写真用の画像は消去される。
一方、取り直しの必要なしと判断した場合、撮影者は必要に応じてプリント枚数の指定を行う。
ここで、図14に示すように、プレビュー画像の表示画面には、プレビュー画像とともにプリント枚数の設定枠が表示され、このプリント枚数設定枠に表示される数字を十字ボタン34の上下のキー操作で増減させて(上キーを1回押すごとに1増加し、下キーを1回押すごと1減少する)、プリント枚数を指定する。なお、プリント枚数はデフォルト設定で1枚とされており、必要に応じてこれを修正する。
CPU110は、十字ボタン34の操作有無を検出して、プリント枚数の修正の有無を判定する(ステップS33)。そして、十字ボタン34の上キー又は下キーが操作され、プリント枚数が修正された場合は、その十字ボタン34の上キー又は下キーの操作量に応じてプリント枚数を修正する(ステップS34)。
このように、必要に応じてプリント枚数の修正をした後、撮影者は、MENU/OKボタン36を押して、プリント実行を指示する。CPU110は、このMENU/OKボタン36の押下を検出して、プリント実行の有無を判定する(ステップS35)。
そして、プリント実行が指示されたと判定すると、CPU110は、USBインターフェース152を介してプリンタ200に選択されたプリントサイズ、レイアウト、プリント枚数の情報を送信し(ステップS36)、その後、撮影された証明写真用の画像データをプリンタ200に送信する(ステップS37)。
また、これと同時にCPU110は、メモリ120に記憶されている画像データを圧縮後、所定の画像ファイルとして記憶メディア150に記録する。
図15は、プリント指示を受けたプリンタの処理動作の手順を示すフローチャートである。
プリンタ200は、USBインターフェース206を介してデジタルカメラ10からプリントサイズ、レイアウト、プリント枚数の情報を受信し、続けてプリント用の画像データを受信する。まず、プリンタ200のCPU208は、プリントサイズ、レイアウト、プリント枚数の受信の有無を判定する(ステップS40)。そして、プリントサイズ、レイアウト、プリント枚数を受信したと判定すると、プリント用の画像データの受信の有無を判定する(ステップS41)。
画像データが受信されたと判定すると、プリンタ200のCPU208は、受信したプリントサイズ、レイアウトに基づき受信した画像データからプリントエンジン216でプリントするためのプリントデータを生成する(ステップS42)。
そして、生成したプリントデータに基づきプリントエンジン216を制御して、受信したプリントサイズ、プリントレイアウトの画像を受信したプリント枚数分だけ記録紙にプリントする(ステップS43)。
プリンタ200のCPU208は、プリント処理が終了したか否か判定し(ステップS44)、プリント処理が終了したと判定すると、デジタルカメラ10にプリント終了を通知する(ステップS45)。
以上でプリンタ200での処理が完了する。一方、デジタルカメラ10もプリンタ200からプリント終了の通知を受けると、一連の証明写真の撮影、プリント指令の処理を終了する。
すなわち、図14に示すように、デジタルカメラ10のCPU110は、プリンタ200に画像データを送信すると、プリンタ200からプリント終了の通知の有無を判定し、プリントが終了したか否か判定する(ステップS38)。そして、プリントが終了したと判定すると、モードの切り替えの有無を判定し(ステップS39)、モードの切り替え操作がされたと判定すると、証明写真モードを終了する。一方、モードの切り替え操作がされていないと判定すると、ステップS21に戻り、上記一連の処理を行って、再度証明写真の撮影、プリントの処理を実行する。
このように、本実施の形態のデジタルカメラ10は、証明写真の撮影に先立ちプリンタ200からプリント可能なサイズ、レイアウトの情報を取得し、プリント可能なサイズ、レイアウトに基づいて撮影を行うので、希望するサイズ、枚数の証明写真を確実に得ることができる。
また、デジタルカメラ側で全てのプリント設定を行うので、所望の証明写真を簡単にプリントすることができる。
なお、本実施の形態では、プリンタ200のプリント方式としてカラー感熱記録紙を用いたカラー感熱方式を採用しているが、プリンタ200のプリント方式は、これに限定されるものではなく、たとえば、この他にインクジェット方式や熱転写方式、レーザープリント方式などを採用してもよい。
また、本実施の形態では、カメラのモードが証明写真モードに設定されると、プリントサイズとレイアウトの設定が行われるようになっているが、デフォルトの設定を用意し、必要に応じてサイズとレイアウトの設定を行うようにしてもよい。また、たとえば、一度設定されると、その設定情報がEEPROMに記録され、設定変更の指示がない限り、前回の設定を引き続き使用するようにしてもよい。
また、本実施の形態で示したプリント可能なサイズとレイアウトは一例であり、本実施の形態で示したものに限定されるものではない。同様に構図ガイドの表示も一例を示したものであり、本実施の形態のものに限定されるものではない。
また、本実施の形態で示したサイズとレイアウトの選択画面も一例であり、他の方式でサイズとレイアウトを選択するようにしてもよい。たとえば、図16に示すように、サイズとともにプリントのイメージを液晶モニタ30に表示させて、サイズとレイアウトを選択するようにしてもよい。
また、サイズに関しては、上記実施の形態のように、縦×横の長さ表示して選択させるのではなく、たとえば、「パスポート用」や「運転免許証用」等の名称を表示して、選択させるようにしてもよい。
なお、図16に示す例は、プリント可能なサイズ、レイアウトが、「サイズ:60×50、レイアウト:1×1」、「サイズ:60×50、レイアウト:1×2」、「サイズ:60×50、レイアウト:2×2」の3パターンの場合を示しており、プリントを希望するサイズ、レイアウトのプリントイメージをカーソルで選択するようにされている。
また、本実施の形態では、撮影した証明写真用の画像データを記憶メディア150に記録することとしているが、記憶メディア150の記録の要否をユーザが選択できるようにしてもよい。
さらに、本実施の形態では、デジタルカメラ10とプリンタ200をUSBケーブル300で接続するようにしているが、デジタルカメラ10とプリンタ200との間の通信方式は、これに限定されるものではない。また、有線に限らず、無線で通信するようにしてもよい。たとえば、USBに代えてIEEE1394、RS232C等の通信インターフェースを用いて通信するようにしてもよいし、無線LAN、赤外線通信、Bluetooth等の無線通信手段を用いて通信するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、プリントサイズの情報とともにレイアウトの情報をプリンタから取得しているが、レイアウトの情報は必ずしも必要なものではなく、プリントサイズの情報のみ取得するようにしてもよい。
10…デジタルカメラ、12…カメラボディ、14…撮影レンズ、16…ファインダ窓、18…ストロボ、20…マイク、22…シャッターボタン、24…電源/モードスイッチ、26…モードダイヤル、28…ファインダ接眼部、30…液晶モニタ、32…ズームボタン、34…十字ボタン、36…MENU/OKボタン、38…DISPボタン、40…BACKボタン、42…スピーカ、44…USB端子、46…電源端子、48…AV出力端子、50…絞り、110…CPU、112…操作部、114…バス、116…ROM、118…EEPROM、120…メモリ(SDRAM)、122…VRAM、124…タイマ、126…光学ユニット、128…フォーカスモータドライバ、130…ズームモータドライバ、132…アイリスモータドライバ、134…撮像素子、136…タイミングジェネレータ(TG)、138…アナログ処理回路、140…A/D変換器、142…画像入力コントローラ、144…画像信号処理回路、146…圧縮・伸張処理回路、148…メディアコントローラ、150…記憶メディア(メモリカード)、152…USBインターフェース、154…LCD/ビデオエンコーダ、156…OSD回路、158…AE/AWB検出回路、160…AF検出回路、200…プリンタ、202…操作部、204…USB端子、206…USBインターフェース、208…CPU、210…ROM、212…RAM、214…ストレージ部、216…プリントエンジン、220…EEPROM、300…USBケーブル