JP4400953B2 - プリント制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子カメラ及びプリント制御装置に係り、特にカラー/白黒撮影及びカラー/白黒プリントが可能な電子カメラ及びプリント制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カラー/白黒プリントが可能な画像処理システムが提案されている(特開平5−122722号公報)。この画像処理システムは、カラー/白黒プリントにかかわらず常にカラービデオカメラによってカラー撮影を行い、シャッタボタンが押されると、カラービデオカメラによって取得したカラー画像信号を静止画として記憶する。そして、カラー/白黒選択ボタンによってカラーが選択されている場合にはその記憶したカラー画像信号をモニタに出力し、白黒が選択されている場合にはカラー画像信号を白黒画像信号に変換し、その変換した白黒画像信号をモニタに出力する。
【0003】
その後、プリントボタンが押されると、カラー/白黒選択ボタンによってカラーが選択されている場合にはカラー画像信号をプリンタに出力し、白黒が選択されている場合には変換した白黒画像信号をプリンタに出力する。
これにより、モニタによりカラープリントされるか白黒プリントされるか、及びそのプリントされる画像をプリント前に確認することができるようになっている。
【0004】
また、この画像処理システムは、シャッタボタンが押される前は、カラービデオカメラによって撮影している動画(カラー画像)をモニタに表示するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の画像処理システムは、カラー/白黒選択ボタンでのカラー/白黒の選択にかかわらず、シャッタレリーズ前は常にカラー画像をモニタにムービー出力しており、シャッタレリーズ前にカラー撮影又は白黒撮影が行われるかをモニタで確認することができないという問題がある。
【0006】
尚、カラー/白黒の選択にかかわらず、シャッタレリーズ時にカラー画像信号を取得し、白黒が選択されると、この取得したカラー画像信号を白黒画像信号に変換して白黒画像信号を得る場合であっても、予めカラー画像を得る目的で撮影する場合と、白黒画像を得る目的で撮影する場合とでは、撮影条件や構図等を異ならせることがあり、シャッタレリーズ前にカラー/白黒のいずれの撮影であるかを確認することは重要である。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、カラー/白黒の両方の撮影機能を有し、ユーザーにいずれの撮影が行われるかを容易に確認させることができ、またカラー/白黒撮影に対応した再生やプリント出力することができる電子カメラを提供することを目的とする。
また、本発明は、カラー/白黒の両方のプリント機能を有し、ユーザーにカラー/白黒のいずれのプリントが行われるかを容易に確認させることができ、更にカラー/白黒に対応した再生やプリント出力することができるとともに、プリント時にカラー/白黒を改めて設定して再生やプリント出力することができるプリント制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本願請求項1に係る電子カメラは、カラー画像信号及び白黒画像信号の取得が可能な撮影手段と、カラー撮影モード又は白黒撮影モードを選択するためのカラー/白黒選択手段と、撮影画像の記録時にカラー/白黒撮影モードにかかわらず前記撮影手段によって取得したカラー画像信号を記録メディアに記録するとともに、該記録時の撮影モードがカラー/白黒撮影モードのいずれかを示す識別情報を記録メディアに記録する記録手段と、カラー撮影モード時に前記カラー画像信号をモニタに出力し、白黒撮影モード時に前記白黒画像信号をモニタに出力するムービー出力手段と、を備えたことを特徴としている。これにより、前記モニタに表示されている画像がカラー画像か白黒画像かにより、カラー撮影モードか白黒撮影モードのいずれが選択されているかを確認することができる。
【0009】
本願請求項2に示すように前記カラー画像信号を処理して白黒画像信号を出力するカラー/白黒変換手段を有することを特徴としている。
本願請求項3に示すように、再生時に前記記録メディアに記録されたカラー画像信号を読み出し、該カラー画像信号とともに記録された前記識別情報がカラー撮影モードを示す場合には該カラー画像信号をモニタに出力し、前記識別情報が白黒撮影モードを示す場合には該カラー画像信号を前記カラー/白黒変換手段によって白黒画像信号に変換してモニタに出力することを特徴としている。
【0010】
これにより、記録メディアにはカラー画像信号のみが記録されているが、前記識別情報に基づいて白黒画像として撮影された画像は白黒画像として再生され、カラー画像として撮影された画像はカラー画像として再生される。
また、本願請求項4に示すように、前記記録メディアに記録されたカラー画像信号のモニタへの出力と、該カラー画像信号を前記カラー/白黒変換手段を介して変換した白黒画像信号のモニタへの出力とを、前記識別情報にかかわらず切り替える切替手段を有することを特徴としている。これにより、白黒画像として撮影された画像であってもカラー画像として再生することができ、逆にカラー画像として撮影された画像であっても白黒画像として再生することができる。
【0011】
本願請求項5に係る電子カメラは、カラー画像信号及び白黒画像信号の取得が可能な撮影手段と、カラープリント又は白黒プリントを選択するカラー/白黒選択手段と、カラープリント選択時に前記カラー画像信号をモニタに出力し、白黒プリント選択時に前記白黒画像信号をモニタに出力するムービー出力手段と、カラープリント選択時に前記カラー画像信号をプリンタに出力し、白黒プリント選択時に前記白黒画像信号をプリンタに出力するプリント出力手段と、を備えたことを特徴としている。これにより、前記モニタに表示されている画像がカラー画像か白黒画像かにより、カラープリントか白黒プリントのいずれが選択されているかを確認することができる。
【0012】
本願請求項6に示すように、前記カラー画像信号を処理して白黒画像信号を出力するカラー/白黒変換手段を有することを特徴としている。
本願請求項7に係るプリント制御装置は、カラー画像信号とともに、該カラー画像信号がカラー撮影モード及び白黒撮影モードのいずれの撮影モードで記録されたかを示す識別情報が記録された記録メディアからカラー画像信号及び前記識別情報を取り込む取込手段と、前記取り込んだカラー画像信号を処理して白黒画像信号に変換するカラー/白黒変換手段と、プリント実行時に前記識別情報に基づいて前記カラー画像信号がカラー撮影モードで記録されたと判別されると、該カラー画像信号をプリンタに出力し、白黒撮影モードで記録されたと判別されると、該カラー画像信号を前記カラー/白黒変換手段を介して変換した白黒画像信号をプリンタに出力するプリント出力手段と、を備えたことを特徴としている。
【0013】
これにより、記録メディアにはカラー画像信号のみが記録されているが、前記識別情報に基づいて白黒画像として撮影された画像は白黒画像としてプリントされ、カラー画像として撮影された画像はカラー画像としてプリントされる。
本願請求項8に示すように、前記識別情報に基づいて前記カラー画像信号がカラー撮影モードで記録されたカラー画像信号であると判別されると、該カラー画像信号をモニタに出力し、白黒撮影モードで記録されたカラー画像信号であると判別されると、該カラー画像信号を前記カラー/白黒変換手段を介して変換した白黒画像信号をモニタに出力する手段を有することを特徴としている。これにより、前記モニタに表示されている画像がカラー画像か白黒画像かにより、カラープリントか白黒プリントのいずれが選択されているかを確認することができる。
【0014】
また、本願請求項9に示すように、前記記録メディアに記録されたカラー画像信号のモニタ及びプリンタへの出力と、該カラー画像信号を前記カラー/白黒変換手段を介して変換した白黒画像信号のモニタ及びプリンタへの出力とを、前記識別情報にかかわらず切り替える切替手段を有することを特徴としている。これにより、プリント時にカラー/白黒を改めて設定することができ、白黒画像として撮影された画像であってもカラー画像として再生及びプリントすることができ、逆にカラー画像として撮影された画像であっても白黒画像として再生及びプリントすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係る電子カメラ及びプリント制御装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は本発明に係る電子カメラの実施の形態を示す外観斜視図である。電子カメラ1の正面中央部には撮影レンズ2の組み込まれた鏡胴3が取付けられ、撮影レンズ2の上方にはストロボ窓4、ファインダ窓5が形成されている。また、ファインダ窓の右側にはAF(オートフォーカス)投光窓6、AF受光窓7が上下に並んで設けられている。尚、符号8はストロボ調光センサーである。
【0016】
前記撮影レンズ2はズームレンズで構成され、電子カメラ1背面に設けられたズームレバー20(図2参照)の操作に応じて駆動される図示せぬモータの駆動力によって焦点距離を9.2 mm〜25.8(35mmカメラ換算で35mm〜105 mm相当)に変更できるようになっている。また、ファインダ窓5の内側には、詳しくは図示されていないが、対物系レンズを構成する移動レンズ群が配置され、撮影レンズ2の焦点距離の変更に連動して前記移動レンズが駆動されるズームファインダが構成される。更に、×2モードに設定することにより、2倍の電子ズームを行うことができる。即ち、光学ズームと電子ズームとによって最大6倍ズームまで可能になっている。
【0017】
前記AF投光窓6の内側には赤外線発光ダイオード等の投光手段が設けられ、前記AF受光窓7の内側にはフォトダイオード等の受光素子を含む受光手段が配設される。これら投光手段と受光手段とで被写体までの距離を測定する測距部が構成される。この測距部(AF部)は、例えば三角測量の原理に基づいて被写体までの距離を求め、その結果はオートフォーカス(AF)制御に利用される。
【0018】
電子カメラ1の上面にはシャッタボタン9、モードダイヤル10、アップ/ダウンダイヤル11、アクセサリーシュー12、液晶表示パネル13が設けられ、液晶表示パネル13の左側部には、前から順にストロボボタン14、消去ボタン15、マクロボタン16が並んで設けられている。
モードダイヤル10は、正/逆両方向に回動自在に設けられ、ダイヤルの設定位置によって電子カメラ1の機能を変更できる。例えば、回転操作のクリック停止位置毎に「OFF」−「AUTO」−「SETUP」−「P」−「S」−「A」−「M」−「PC」−「PLAY」と9段階に順にモードが変更され、「PLAY」の次には「OFF」に戻ってダイヤルが1回転する。
【0019】
「OFF」モードは電子カメラ1を使用しない場合に設定する位置であり、このモード下では電子カメラ1の電源がOFFされる。「AUTO」は、自動撮影を行う場合に設定されるモードであり、このモード下ではAF及びAE(自動露出制御)が有効に機能し、撮影者はシャッタボタン9を押すだけで、他に特別な操作をすることなく撮影を行うことができる。「SETUP」は、日付、時刻、感度補正、圧縮モード、カラー/白黒等の各種設定を行うためのモードであり、このモード下で設定すべき項目毎に液晶表示パネルの表示を確認しながらアップ/ダウンダイヤル11及び後述するセットボタン23(図2)を操作して所望の設定入力を行う。
【0020】
「P」はプログラムAE、「S」はシャッタ優先、「A」は絞り優先、「M」はマニュアル露出の撮影モード設定を行う位置である。これらの各撮影モードにおけるプログラム選択、シャッタ速度設定、絞り値設定等は、アップ/ダウンダイヤル11及びセットボタン23を操作して所望の入力を行う。
「PC」は電子カメラ1とパソコンを専用ケーブルで接続して画像データの送受信を行うモードである。「PLAY」は撮影済の画像を再生する時に設定するモードである。
【0021】
ストロボボタン14は撮影モードでストロボの使用の有無を設定する際に用いられるボタンであり、消去ボタン15はメモリカードに記憶された画像データの消去を指令する際に使用されるボタンである。また、液晶表示パネル13には、設定された各種スイッチの状態や、バッテリー残量、メモリーの使用状況等が表示される。
【0022】
図2には、図1に示した電子カメラの背面斜視図が示されている。電子カメラ1の背面にはズームレバー20が設けられており、このズームレバー20を上又は下方向に操作することで撮影レンズ2の焦点距離を長焦点側(テレ)又は短焦点側(ワイド)に変更することができる。カメラ背面左上隅部にはファインダの接眼部22が形成され、該接眼部22から撮影画角と略等しい視野を観察することができるようになっている。
【0023】
ファインダの接眼部22の左横には、セットボタン23及びオート/MF(マニュアルフォーカス)ボタン24が上下に並んで設けられている。セットボタン23は前述のようにアップ/ダウンダイヤル11と組み合わせて各種入力設定時に用いられる。
オート/MFボタン24によって、オートフォーカスが選択されている場合には、シャッタボタン9の押下操作に呼応して前述の測距部によって被写体距離が測定され、被写体距離に応じたピント位置に撮影レンズ2がレンズ駆動手段(図示せず)によって合焦移動される。
【0024】
オート/MFボタン24によって、MFが選択されている場合には、セットボタン23とアップ/ダウンダイヤル11とを操作して入力設定した被写体距離に前記撮影レンズ2がレンズ駆動手段によって合焦移動される。また、このオート/MFボタン24は、再生した画像をプリントする際の実行ボタンとしても共用される。
【0025】
図2中電子カメラ1の右側面部分には、メモリカードカバー25がヒンジ26を介して開閉自在に設けられている。電子カメラ1の内部にはメモリカードの装填室が形成されており、前記メモリカードカバー25を開放して電子カメラ1内にメモリカードを挿入し、又は電子カメラ1からメモリカードを取り出すことができるようになっている。電子カメラ1背面中央部には透明なメモリカード確認窓27が形成されており、該確認窓27を介して電子カメラ1内にメモリカードが装填されているか否かを確認できる。
【0026】
図3は、図1に示した電子カメラの底面を示す斜視図である。
電子カメラ1の底面には後述の拡張ユニット40と電気的な接続を行うための拡張端子30、三脚用ネジ穴32、及びユニット取付け穴34が設けられている。三脚用ネジ穴32は拡張ユニットの固定ネジ穴として兼用され、ユニット取付け穴34は拡張ユニット側に形成されたL字状のフック(図4参照)が係合可能なように内部がL字状に形成されている。
【0027】
また、電子カメラ1の底面には、バッテリーカバー36がヒンジ37を介して開閉自在に設けられており、該バッテリーカバー36上に形成されたバッテリーカバーオープンつまみ38を操作してバッテリーカバー36を開放することによって電池を交換出来るようになっている。
図4は、図1に示した電子カメラの底面に組付けられる拡張ユニットの外観斜視図である。尚、図4には、拡張ユニット40の背面側から見た様子が示されている。
【0028】
拡張ユニット40の上面には、電子カメラ1の拡張端子30と嵌合する端子42と、固定ネジ43と、略L字状のフック44とが設けられている。このフック44を電子カメラ1側のユニット取付け穴34に係合させるとともに、固定ネジ43を三脚用ネジ穴32に螺合させることで電子カメラ1の底部に拡張ユニット40が組付けられ、電子カメラ1と拡張ユニット40は拡張端子30及び端子42によって電気的に接続される。尚、拡張端子30及び端子42には、例えば40ピンのコネクタが用いられる。
【0029】
また、図中拡張ユニット40の左側面には、図示せぬ25ピンのSCSI端子が設けられ、パソコンやデジタルプリンタ54とSCSIケーブルを介して直接接続が可能となっている(図5、図6参照)。
拡張ユニット40の背面には、スライドスイッチ46とディップスイッチ48が設けられている。スライドスイッチ46は、OFF位置、SCSI位置等の切り替えに用いられ、スイッチをOFF位置に設定するとパワーセーブモードとなり、電子カメラ1側に装着される電池の消耗を抑える。即ち、電子カメラ1に拡張ユニット40が組付けられていない状態と略同等になる。また、スライドスイッチ46をSCSI位置に設定するとSCSI端子を介して接続されたパソコンやデジタルプリンタ54とのデータの送受が有効になる。即ち、撮影した画像をパソコンに送ることができ、パソコン側で電子カメラ1の撮影操作を行うことができる。また、撮影した画像データをデジタルプリンタ54に直接転送してプリントすることができる。
【0030】
一方、ディップスイッチ48は、4ポジションアップ/ダウン式のものが用いられ、4つのスイッチの組合せによってSCSIモード下における更に詳細な設定が行われる。即ち、前記スライドスイッチ46によってSCSIモードが選択されている場合に、ディップスイッチ48によって更にパソコン接続を有効とするPC動作モードとするか、或いはプリンタ接続を有効としてプリントを可能にするプリントモードにするかの設定等が行われる。
【0031】
図5には、図1に示したデシタルカメラと図4に示した拡張ユニットとを組み合わせたシステムの構成が示されている。電子カメラ1は撮影した画像をNTSC等の所定の信号形式で送出する映像出力端子を有しており、該映像出力端子をアクセサリーシュー12に取り付けられる液晶ビューファインダや液晶モニタ50、又はテレビモニタ等の画像表示装置に接続することにより、スルー画像(動画)や撮影した画像を確認することができる。
【0032】
また、電子カメラ1内にはメモリカード52が装填され、撮影した画像データは所定の形式でメモリカード52に記録される。記録方式には、例えば、Exifフォーマットに準拠する形式が採用され、撮影されたコマ毎にJPEG形式で圧縮した画像データと80×60画素のサムネイルデータとが一組で記録される。更に、前記画像データと併せて画像データのタグ情報及び本発明に係るカラー/白黒撮影モードの別を示す識別フラグが記録される。
【0033】
メモリカード52には、PCカード、又はPCカードアダプタによってPCカードと互換性を有して使用できるスマートメディア(SSFDC)が用いられる。メモリカード52は電子カメラ1から取り出し可能であり、PCカードスロットを有するノートパソコンや、PCカードリーダに挿入することができ、画像データを種々の機器において利用することができる。
【0034】
電子カメラ1の底面に組付けられた拡張ユニット40はSCSIケーブルによってデジタルプリンタ54と直接接続が可能である。デジタルプリンタ54と拡張ユニット40との間では双方向通信が行われ、接続されたデジタルプリンタ54からはプリンタの機種、用紙サイズ等に関する情報が拡張ユニット40側に送られる。
【0035】
図6は、上記電子カメラ等の内部構成の実施の形態を示すブロック図である。この電子カメラ1は、主として撮影レンズ2、CCD56、アナログデコーダ57、A/Dコンバータ58、カードインターフェース(カードI/F)60、SCSI・I/F62、中央処理装置(CPU)64、ワークメモリ68、フレームメモリコントローラ70、圧縮/伸長エンジン72、デジタルエンコーダ76、フレームメモリ78、及び操作部80等から構成されている。尚、SCSI・I/F62は、拡張ユニット40側に設けられている。
【0036】
被写体からの光は、撮影レンズ2によってCCD56の受光面に結像される。CCD56には、例えば、2/3インチ140万画素のものが用いられ、該CCD56の受光面に結像された画像光は、R、G、Bフィルタを有する各センサで所定時間電荷蓄積され、光の強さに応じた量のR、G、B信号に変換される。
このR、G、B信号はアナログデコーダ57に導かれ、ここでR、G、B信号のゲイン等が制御される。アナログデコータ57から出力されるR、G、B信号は、A/Dコンバータ58によってデジタル信号(R、G、Bデータ)に変換された後、このR、G、Bデータは、Y/C変換処理によりY/Cデータ(輝度信号Yとクロマ信号C)に変換され、フレームメモリコントローラ70を介してフレームメモリ78に格納される。
【0037】
圧縮/伸長エンジン72は、CPU64から圧縮コマンドが送られると、フレームメモリ78上のY/Cデータを圧縮し、その圧縮データをカードI/F60を介してメモリカード52に出力する。これにより圧縮データがメモリカード52に記録される。また、メモリカード52に記録された圧縮データを再生する場合には、前記圧縮/伸長エンジン72は、メモリカード52から読み出された圧縮データを伸長処理し、この伸長処理したY/Cデータをフレームメモリ78に展開する。
【0038】
デジタルエンコーダ76は、フレームメモリ78からフレームメモリコントローラ70を介してY/Cデータが加えられており、この入力するY/Cデータに基づいて例えばNTSC方式のカラー複合映像信号を生成し、これを映像出力端子82に出力する。また、CPU64から白黒映像信号をムービー出力するコマンドを受入すると、デジタルエンコーダ76は、Y/Cデータ中のクロマ信号Cのゲインを0に設定して複合映像信号を生成し、これを映像出力端子82に出力する。
【0039】
オンスクリーンデバイス(OSD)コントローラ74は、CPU64からのコマンドに基づいて文字等を示す各種のキャラクタ信号を発生し、これをデジタルエンコーダ76から出力される映像信号に混合させる。
また、後述する撮影プリント又は再生プリントのモード時に、CPU64は、カラープリントする場合にはフレームメモリ78に格納されたY/CデータをR、G、Bデータに変換し、ワークメモリ68に格納する。そして、このR、G、BデータをSCSI・I/F62を介してデジタルプリンタ54に転送する。一方、白黒プリントする場合には、Y/CデータをR、G、Bデータに変換する際に、Y/Cデータのクロマ信号Cを切り捨て、輝度信号YをY=R=G=Bに置き換え、このR、G、BデータをSCSI・I/F62を介してデジタルプリンタ54に転送する。尚、ROM66には、制御プログラム及び各プリンタの機種に応じた色補正用ルックアップテーブル(LUT)が格納されている。
【0040】
次に、上記の如く構成された電子カメラの作用について説明する。
CPU64は、電子カメラ1を統括制御するもので、シャッタボタン9、モードダイヤル10、アップ/ダウンダイヤル11等を含むの操作部80から各種のスイッチ入力に基づいて通常の撮影モード、撮影プリントモード、再生プリントモード等を判別し、各モードに応じて各回路を制御する。
【0041】
ここで、撮影モードは、撮影したカラー画像データをメモリカード52に記録するモードであり、電子カメラ1のモードダイヤル10を「AUTO」、「P」、「S」、「A」、「M」のうちの何れかに合わせ、また拡張ユニット40を電子カメラ1に接続しない場合、又は拡張ユニット40のスライドスイッチ46をSCSI位置に切り替えない場合に設定されるモードである。
【0042】
撮影プリントモードは、撮影した画像をSCSI接続されたデジタルプリンタ54に直ちにプリントするモードであり、電子カメラ1のモードダイヤル10を「AUTO」、「P」、「S」、「A」、「M」のうちの何れかに合わせ、また拡張ユニット40のスライドスイッチ46をSCSI位置に切り替え、更にディップスイッチ48によりSCSIモード下でプリンタ接続を有効とすることを選択した場合に設定されるモードである。
【0043】
また、再生プリントモードは、再生した画像をSCSI接続されたデジタルプリンタ54にプリントするモードであり、電子カメラ1のモードダイヤル10を「PLAY」に合わせ、また拡張ユニット40のスライドスイッチ46をSCSI位置に切り替え、更にディップスイッチ48によりSCSIモード下でプリンタ接続を有効とすることを選択した場合に設定されるモードである。
【0044】
次に、電子カメラ1が撮影モードに設定された場合の処理動作について、図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
この撮影モードでは、まずカラー撮影モードか白黒撮影モードかが判別される(ステップS10)。尚、カラー/白黒撮影モードの設定は、モードダイヤル10を「SETUP」に合わせ、アップ/ダウンダイヤル11を回転操作して液晶表示パネル13にカラー又は白黒の項目を表示させ、セットボタン23を操作することにより行う。
【0045】
カラー撮影モードが設定されると、CPU64からのコマンドによりカラー映像信号又は白黒映像信号の切り替えが可能なデジタルエンコーダ76は、映像出力端子82を介して液晶モニタ50(図5参照)にカラー映像信号をムービー出力する(ステップS12)。これにより、液晶モニタ50には、カラー画像が動画として表示されることになる。また、カラー撮影モードが設定されると、カラー/白黒を識別するための識別フラグFが“0" に設定される(ステップS14)。
【0046】
一方、白黒撮影モードが設定されると、前記デジタルエンコーダ76は、映像出力端子82を介して液晶モニタ50に白黒映像信号をムービー出力する(ステップS16)。これにより、液晶モニタ50には、白黒画像が動画として表示されることになる。また、白黒撮影モードが設定されると、カラー/白黒を識別するための識別フラグFを“1" に設定する(ステップS18)。
【0047】
撮影者は、上記液晶モニタ50に表示されている画像が、カラー画像か白黒画像かによってカラー撮影モードに設定されているか、白黒撮影モードに設定されているかを確認することができる。
続いて、シャッタボタン9がONされたか否かを判別する(ステップS20)。シャッタボタン9がONされない場合にはステップS10に戻り、カラー画像又は白黒画像が液晶モニタ50に引き続き表示される。従って、カラー画像又は白黒画像を見ながら構図等を決めることができ、また、カラー撮影モードから白黒撮影モード又は白黒撮影モードからカラー撮影モードに切り替えることもできる。
【0048】
ここで、シャッタボタン9がONされると、CCD56より記録用のR、G、Bデータの取り込みが行われ(ステップS22)、このR、G、BデータはY/Cデータに変換されてフレームメモリ78に格納される(ステップS24)。フレームメモリ78に格納されたY/Cデータは、圧縮/伸長エンジン72により圧縮され(ステップS26)、この圧縮データはメモリカード52に記録される(ステップS28)。
【0049】
また、上記圧縮データ(画像データ)のタグをメモリカード52に記録し、この際にカラー/白黒撮影モードを示す識別フラグFも併せて記録する(ステップS30)。即ち、メモリカード52には、カラー/白黒撮影モードにかかわらずカラー画像データが記録され、カラー/白黒撮影モードを示す識別フラグFが記録される。
【0050】
次に、電子カメラ1が撮影プリントモードに設定された場合の処理動作について、図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。尚、図7に示した撮影モードと共通する処理には、同一のステップ番号を付し、その詳細な説明は省略する。
前記撮影モードでは画像データをメモリカード52に記録するが、この撮影プリントモードでは画像データをプリント出力する点で相違している。即ち、ステップS24でY/Cデータに変換し、該Y/Cデータをフレームメモリ78に格納した後、カラー/白黒撮影モードを示す識別フラグFが“0" か“1" かを判別する(ステップS40)。
【0051】
識別フラグFが“0" の場合(カラー撮影モードの場合)には、フレームメモリ78に格納されたY/CデータをR、G、Bデータに変換し(ステップS42)、このR、G、Bデータをワークメモリ68に格納する(ステップS46)。一方、識別フラグFが“1" の場合(白黒撮影モードの場合)には、フレームメモリ78に格納されたY/Cデータのクロマ信号Cを切り捨て、輝度信号YをY=R=G=Bに置き換え(ステップS44)、このR、G、Bデータをワークメモリ68に格納する(ステップS46)。
【0052】
そして、ワークメモリ68に格納されたR、G、Bデータは、接続されたデジタルプリンタ54に対応したLUTを用いて補正が加えられたのち、デジタルプリンタ54に向けて転送される(ステップS48)。次いで、デジタルプリンタ54にプリント実行を指示する(ステップS50)。これにより、デジタルプリンタ54によりカラープリント又は白黒プリントが行われる。
【0053】
次に、電子カメラ1が再生プリントモードに設定された場合の処理動作について、図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。尚、図8に示した撮影プリントモードと共通する処理には、同一のステップ番号を付し、その詳細な説明は省略する。
前記撮影プリントモードでは撮影時に取得した画像データを直ちにプリント出力するが、この再生プリントモードではメモリカード52から読み出した画像データをプリント出力する点で相違している。
【0054】
即ち、メモリカード52から圧縮データ(画像データ)を取り込み(ステップS60)、取り込んだ圧縮データを圧縮/伸長エンジン72により伸長処理し、この伸長処理したY/Cデータをフレームメモリ78に展開する(ステップS62)。尚、再生開始時には、メモリカード52から最新の圧縮データを取り込む。
【0055】
続いて、前記取り込んだ圧縮データと関連付けて記録されたカラー/白黒撮影モードを示す識別フラグFが“0" か“1" かを判別する(ステップS64)。識別フラグFが“0" の場合には、前記フレームメモリ78に展開されたY/Cデータから映像信号を生成するデジタルエンコーダ76は、カラー映像信号を映像出力端子82を介して液晶モニタ50に出力する(ステップS66)。一方、識別フラグFが“1" の場合には、デジタルエンコーダ76は、白黒映像信号に変換して該白黒映像信号を映像出力端子82を介して液晶モニタ50に出力する(ステップS68)。
【0056】
これにより、カラー撮影モードが選択されて撮影記録されたカラー画像データは、カラー画像として液晶モニタ50に表示され、白黒撮影モードが選択されて撮影記録されたカラー画像データは、白黒画像に変換されて液晶モニタ50に表示される。
その後、ステップS70では、別の画像を選択するか否かが判別される。別の画像を選択するか否かは、アップ/ダウンダイヤル11の操作に基づいて判別され、アップ/ダウンダイヤル11が操作されると、その操作に応じてステップS60で別の圧縮データが取り込まれ、これにより再生画像のコマ送りが行われる。
【0057】
ステップS72では現在再生中の画像のプリント指示があるか否かが判別される。このプリント指示は、再生画像のプリントの実行ボタンとして共用されるオート/MFボタン24の操作によって行われる。
そして、プリント指示入力があると、図8で説明したように識別フラグFが“0" か“1" かを判別し(ステップS40)、その判別結果に基づいてフレームメモリ78に格納されたY/CデータをR、G、Bデータに変換し(ステップS42、又はS44)、このR、G、Bデータをワークメモリ68に格納する(ステップS46)。そして、ワークメモリ68に格納されたR、G、Bデータをデジタルプリンタ54に転送し(ステップS48)、次いでデジタルプリンタ54にプリント実行を指示する(ステップS50)。これにより、デジタルプリンタ54によりカラープリント又は白黒プリントが行われる。
【0058】
尚、この実施の形態では、カラー/白黒撮影モードの別を示す識別フラグに基づいてカラー画像データをカラー画像又は白黒画像としてモニタに再生し、また、カラープリント又は白黒プリントするようにしたが、メモリカード52には、カラー/白黒撮影モードにかかわらずカラー画像データが記録されているため、カラー/白黒プリントの別を改めて設定することにより、識別フラグに優先してカラー画像を白黒画像に又は白黒画像をカラー画像にして再生及びプリントすることができる。
【0059】
また、この実施の形態では、電子カメラにモニタが外付けできるように構成されているが、これに限らず、モニタが一体的に設けられた電子カメラでもよく、更にプリンタもカメラに内蔵されたものでもよい。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、カラー撮影モード時にカラー画像信号をモニタにムービー出力し、白黒撮影モード時に白黒画像信号をモニタにムービー出力するようにしたため、モニタに表示されている画像がカラー画像か白黒画像かにより、カラー撮影モードか白黒撮影モードのいずれが選択されているかを容易に確認することができる。また、カラープリント時にはカラー画像がモニタに表示され、白黒プリント時には白黒画像がモニタに表示されるため、プリント開始前にカラープリントされるか白黒プリントされるかも容易に確認することができる。
【0061】
更に、カラー/白黒撮影モードにかかわらず、カラー画像信号を記録するとともに、カラー/白黒撮影モードのいずれかを示す識別情報を記録するようにしたため、この識別情報を用いてカラー画像として撮影された画像をカラー画像として再生及び/又はプリント出力することができ、白黒画像として撮影された画像を白黒画像として再生及び/又はプリント出力することができる。
【0062】
また、前記識別情報にかかわらずカラー/白黒の切り替えにより改めてカラー/白黒の設定ができ、カラー画像として撮影された画像を白黒画像として再生及び/又はプリント出力することができ、白黒画像として撮影された画像をカラー画像として再生及び/又はプリント出力することもできる。従って、証明写真のように同一画像を複数枚同一ペーパー上にプリントする場合に、カラー/白黒の混在プリントも容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子カメラの実施の形態を示す外観斜視図
【図2】図1に示した電子カメラの背面斜視図
【図3】図1に示した電子カメラの底面斜視図
【図4】拡張ユニットの外観斜視図
【図5】図1に示した電子カメラと該電子カメラと接続される機器とを組み合わせたシステムの構成図
【図6】電子カメラ等の内部構成の実施の形態を示すブロック図
【図7】撮影モード時の処理動作を説明するために用いたフローチャート
【図8】撮影プリントモード時の処理動作を説明するために用いたフローチャート
【図9】再生プリントモード時の処理動作を説明するために用いたフローチャート
【符号の説明】
1…電子カメラ、2…撮影レンズ、9…シャッタボタン、40…拡張ユニット、52…メモリカード、54…デジタルプリンタ、56…CCD、60…カードI/F、62…SCSI・I/F、64…CPU、68…ワークメモリ、70…フレームメモリコントローラ、72…圧縮/伸長エンジン、76…デジタルエンコーダ、78…フレームメモリ、80…操作部、82…映像出力端子
Claims (1)
- カラー画像信号とともに、該カラー画像信号がカラー撮影モード及び白黒撮影モードのいずれの撮影モードで記録されたかを示す識別情報が記録された記録メディアからカラー画像信号及び前記識別情報を取り込む取込手段と、
前記取り込んだカラー画像信号を処理して白黒画像信号に変換するカラー/白黒変換手段と、
プリント実行時に前記識別情報に基づいて前記カラー画像信号がカラー撮影モードで記録されたと判別されると、該カラー画像信号をプリンタの機種に応じた色補正用ルックアップテーブルを用いて色補正したのちプリンタに出力し、白黒撮影モードで記録されたと判別されると、該カラー画像信号を前記カラー/白黒変換手段を介して変換した白黒画像信号をプリンタに出力するプリント出力手段と、
前記識別情報に基づいて前記カラー画像信号がカラー撮影モードで記録されたカラー画像信号であると判別されると、該カラー画像信号をモニタに出力し、白黒撮影モードで記録されたカラー画像信号であると判別されると、該カラー画像信号を前記カラー/白黒変換手段を介して変換した白黒画像信号をモニタに出力する手段と、
前記記録メディアに記録されたカラー画像信号のモニタ及びプリンタへの出力と、該カラー画像信号を前記カラー/白黒変換手段を介して変換した白黒画像信号のモニタ及びプリンタへの出力とを、前記識別情報にかかわらず切り替える切替手段と、
を備えたことを特徴とするプリント制御装置。
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Family Applications (1)
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-
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