JP4257003B2 - ドライブシャフトブーツ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車などのドライブシャフトとホイールのジョイント部との間に跨らせて被着するドライブシャフトブーツに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のドライブシャフトブーツは可撓性の合成樹脂製からなり、ドライブシャフトとホイールのジョイント部との間に被着してドライブシャフトを保護すると共に潤滑用グリースを密封する役目をなしているが、狭い空間で作業性よく被着できるように一側を軸線方向に沿って分割して形成されている。そして、両分割端縁を接着剤で接着したり、ボルトで止めたりして接合していた。ところで、このドライブシャフトブーツは走行時に車体の上下動や、高速走行時の遠心力、タイヤの切れ角による屈曲などによる曲げや捩り、さらにはこれらが複合した外力を受けることがしばしば有る。しかしながら、前記接合した分割端縁は強固な接合力を発揮させることが現状では難しく、しかも伸縮できないために、上記した外力に対応しきれず、ともすると接合した分割端縁が割れてしまうといった課題があった。
【0003】
そこで図9に示すように、一方の分割端縁100aにその長手方向に沿って他端側へ突出しかつ金属製の芯材101をインサートした雁首状の凸条102を突設すると共に、他方の分割端縁100bにその長手方向に沿って前記凸条102が嵌合する凹溝103を設け、さらにこの凹溝103を囲うように同じく金属製の芯材104をインサートした合成樹脂製のドライブシャフトブーツ100が有り、前記凸条102と凹溝103の双方を芯材101及び104で補強し、しかも互いに余分な力を逃がすべく摺動できて弾力性を持った状態でしっかりと接合させ前記曲げまたは捩りなどの外力を受けても接合した分割端縁が割れないようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような合成樹脂製のドライブシャフトブーツ100は、その両分割端縁100a,100bに金属製の芯材101,104をインサートすることから、製作が面倒で手間が掛かるばかりか製作コストも勢い高くなっていた。さらに使用後の廃棄に際しては金属製の芯材101,104がインサートされていることから、この芯材101,104とドライブシャフトブーツ100本体とを容易に分別することができず、その分別処理を困難にしているといった課題があった。
そこで、本発明は上記課題を解決すべくなされたもので、合成樹脂の一体成形により金属製の芯材を使用せずしかも接合した分割端縁を割れることなくしっかりと接合できるようにして製作を簡単にし、かつ、使用後の廃棄処理も容易にできるドライブシャフトブーツを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明に係るドライブシャフトブーツは、合成樹脂により可撓性を有する蛇腹状に形成され、一端側をドライブシャフトに被せる小径部とし、他端側をホイールのジョイント部に被せる大径部とする円錐形筒体からなり、その一側を軸線方向に沿って分割してなるドライブシャフトブーツにおいて、一方の分割端縁に長手方向に沿って他端側に突出する凸条を設けると共に該凸条の表裏両面に係合突条を突設し、他方の分割端縁に長手方向に沿って前記凸条が嵌合する横溝と該横溝と連通し前記両係合突条が嵌合する縦溝とを設け、さらに他方の分割端縁の表裏両面には縦溝を跨ぐ補強リブを縦溝に沿って設けるようにした。そして、凸条を横溝に嵌合すると共に両係合突条を両縦溝に嵌合して両分割端縁を接合する。このように接合された両分割端縁は、横溝と両縦溝に凸条と両係合突条がそれぞれ嵌合し、しかも補強リブにより補強されるので、互いに余分な力を逃がすべく摺動できかつ弾力性が有り、これにより強固な接合状態が保持できる。補強リブは連続して一体に形成するようにしても良く、また弧状のものを複数本設けるようにしても良い。
【0006】
そこで、例えば合成樹脂により可撓性を有する蛇腹状に形成され、一端側をドライブシャフトに被せる小径部とし、他端側をホイールのジョイント部に被せる大径部とする円錐形筒体からなり、その一側を軸線方向に沿って分割してなるドライブシャフトブーツにおいて、一方の分割端縁に長手方向に沿って他端側に突出する凸条を設けると共に該凸条の表裏両面に先端が矢印形をなす係合突条を断面十文字形に設けると共に、他方の分割端縁に長手方向に沿って前記凸条が嵌合する横溝と該横溝と連通し前記両係合突条が嵌合する縦溝とを設け、さらに他方の分割端縁の表裏両面には前記縦溝を跨ぐ複数個の補強リブを縦溝に沿って設ける構成とすることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る自動車のドライブシャフトブーツ(以下、ブーツという。)の実施の形態を図面と共に説明する。ブーツ1は図1に示すようにエラストマー樹脂からなり全体に可撓性を有する蛇腹状に形成され、一端側を後記するドライブシャフト16に被せる小径部2とし、他端側を後記するホイール14のジョイント部15に被せる大径部3とする円錐形筒体をなしている。そして、その一側を軸線方向に沿って直線状に分割し分割端縁1a,1bで拡開できるようにしている。そこで、図2に示すように一方の分割端縁1aに長手方向に沿って他端側に突出する凸条4を設けると共に、その表裏両面に先端が矢印形をなす係合突条5,5を断面十文字形になるように設けている。また、他方の分割端縁1bに長手方向に沿って前記凸条4が嵌合する横溝6を設けている。この横溝6には該横溝6と連通し前記両係合突条5,5が嵌合する縦溝7,7が同じく十文字形に形成される。さらに、他方の分割端縁1bの表裏両面に縦溝7,7を跨ぐようにして円弧状の補強リブ8を複数個縦溝7,7に沿って所定間隔おきに設けている。前記小径部2と大径部3には後記する締付金具A,Bを巻回させるための浅い凹溝9a,9bが周設されている。
【0008】
次にこのように形成される本発明のブーツ1の使用方法について説明する。図3は自動車10のドライブシャフト周りの一部を示す斜視図である。図3において11はシャーシ、12は該シャーシ11の中央に固着されるギアボックス、13はタイヤであり、ギアボックス12とタイヤ13のホイール14との間にホイール14側のCVジョイント部15を介してドライブシャフト16が横架される。そして、ギアボックス12に伝えられた駆動力によってドライブシャフト16を回転させ、これによりタイヤ13を回転させる。17はホイール14を支持するサスペンションアームである。
そこで、図4に示すようにホイール14側でドライブシャフト16の端とCVジョイント部15の境界にグリースGを適当量填めた上に、そこに分割端縁1a,1bを拡開させてブーツ1を被せ、図5,図6に示すように凸条4を横溝6に嵌着して封止する。この際に、凸条4の表裏両面に設けた係合突起5,5は図6に示すように両縦溝7,7の表裏側で分割端縁1bの表裏両面に係止され、さらに両縦溝7,7を跨ぐ補強リブ8によって凸条4と横溝6との結合がなされる。これにより、互いに余分な力を逃がすべく摺動できて弾力性が有りかつ強固な接合状態が保持される。最後に、ブーツ1の両端に周回させた浅い凹溝9a,9bに締付金具A,Bをそれぞれ嵌合して締め付ける。
【0009】
前記締付金具A,Bは帯鋼からなり、図4に示すように所定長さのバンド状に形成され、該バンド18の一端側18aを所定の長さ表側へ折り返して折返片部19が形成される。また、折返片部19に重なる下側重合部20に長手方向に沿って長いコ形状の切込21が設けられ、該切込21に沿ってその内側を引き起こすことにより係止爪片22が設けられる。折返片部19には係止爪片22に対応位置して該係止爪片22を挿通させる挿通孔23が貫設されると共に、該折返片部19の先端に突起24が形成されている。一方、バンド18の他端側18bには係止爪片22を挿通する通孔25を貫設すると共に、該他端側18bの先端部を内方へほぼ直角に折り曲げてその折曲部26に前記突起24に係合させる係合孔27が貫設されている。
このように形成した締付金具A,Bを前記凹溝9a,9bに嵌めて巻回させ、両端側18a,18bを重ね合わせて挿通孔23から突出する係止爪片22を通孔25に挿通させると共に、係合孔27に折返片部19先端の突起24を係合させる。ついで重ねられた他端側18bと折返片部19を上から押え付けて係止爪片22を突出させ、最後に該係止爪片22を折返片部19の先端側へ折り曲げる。これにより、図7に示すようにブーツ1がドライブシャフト16とCVジョイント部15との間に被着される。
【0010】
本発明は上記のように、凸条4が横溝6に嵌合すると共に該凸条4の表裏両面に設けれる両係合突条5,5を両縦溝7,7に嵌合してなるので、引っ張り力に強く、しかも両縦溝7,7を跨ぐように他方の分割端縁1bの表裏面に補強リブ8を一体に設けたこととも相俟ち、接合された分割端縁1a,1bの曲げや捩りなどの外力に対しても、両分割端縁1a,1bが互いに余分な力を逃がすべく摺動でき、また凸条4、両係合突条5,5に加え補強リブ8が作用して弾力性が発揮されるので、極めて強固に保持されることとなり、このため分割端縁1a,1bが前記外力により割れるようなことがない。特に凸条4と両係合突条5,5を十文字形にすることでその効果が著しく表われる。
なお、前記凸条4を横溝6に嵌合して両分割端縁1a,1bを接合した後は、前記補強リブ8を加熱溶融するようにすれば、更に接合力が増し一層強固になし得る。また、前記補強リブ8は弧状のものを複数個等間隔に設けたが、図8に示すように連続する補強リブ8aとして一体に形成するようにしても良い。
【0011】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係るドライブシャフトブーツは、一方の分割端縁に長手方向に沿って他端側に突出する凸条を設けると共に、該凸条の表裏両面に係合突条を設け、他方の分割端縁に長手方向に沿って前記凸条が嵌合する横溝と該横溝と連通し前記両係合突条が嵌合する縦溝を設け、更に他方の分割端縁の表裏両面に縦溝を跨ぐ補強リブを縦溝に沿って設るようにしたので、接合される両分割端縁の構造は互いに余分な力を逃がすべく摺動でき、しかも弾力性が持たせられかつ強固な接合状態が保持できる。そして、前記構造を採ることによりドライブシャフトブーツ自体が合成樹脂のみの一体成形により成形可能となり、製作が極めて容易になるばかりか製作コストも低廉になし得る。また、使用後の廃棄処理に際しても全体に樹脂のみであることから処分がし易く、再利用も簡単に行なえるという効果が有る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車のドライブシャフトブーツの斜視図。
【図2】同分割端縁の分割した状態を示す拡大断面図。
【図3】同使用状態を示す斜視図。
【図4】同使用状態を説明する分解斜視図。
【図5】同分割端縁の接合した状態を示す一部拡大断面斜視図。
【図6】同分割端縁の接合状態を示す断面図。
【図7】同取り付け状態を示す斜視図。
【図8】他の実施の形態に係るドライブシャフトブーツの分割端縁を接合した状態を示す拡大断面図。
【図9】従来のドライブシャフトブーツの一部拡大断面図。
【符号の説明】
1 ドライブシャフトブーツ
1a,1b 分割端縁
2 小径部
3 大径部
4 凸条
5,5 係止突条
6 横溝
7 縦溝
8 補強リブ
10 自動車
14 ホイール
15 ジョイント部
16 ドライブシャフト
Claims (1)
- 合成樹脂により可撓性を有する蛇腹状に形成され、一端側を小径部とし、他端側を大径部とする円錐形筒体からなり、その一側を軸方向に沿って分割してなるドライブシャフトブーツにおいて、一方の分割端縁に長手方向に沿って他端側に突出する凸条を設けると共に該凸条の表裏両面に先端が矢印形をなす係合突条を断面十文字形に設けると共に、他方の分割端縁に長手方向に沿って前記凸条が嵌合する横溝と該横溝と連通し前記両係合突条が嵌合する縦溝とを設け、さらに他方の分割端縁の表裏両面には前記縦溝を跨ぐ複数個の補強リブを縦溝に沿って設けたことを特徴とするドライブシャフトブーツ。
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JP35733599A Expired - Fee Related JP4257003B2 (ja) | 1999-12-16 | 1999-12-16 | ドライブシャフトブーツ |
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1999
- 1999-12-16 JP JP35733599A patent/JP4257003B2/ja not_active Expired - Fee Related
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