JP4254909B2 - 坑井内で拡管される拡管用油井管及びその製造方法 - Google Patents

坑井内で拡管される拡管用油井管及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4254909B2
JP4254909B2 JP2008538797A JP2008538797A JP4254909B2 JP 4254909 B2 JP4254909 B2 JP 4254909B2 JP 2008538797 A JP2008538797 A JP 2008538797A JP 2008538797 A JP2008538797 A JP 2008538797A JP 4254909 B2 JP4254909 B2 JP 4254909B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
less
oil well
expansion
well pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008538797A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2008123025A1 (ja
Inventor
太郎 大江
圭一 中村
秀樹 高部
俊治 阿部
友希 森
昌克 植田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP4254909B2 publication Critical patent/JP4254909B2/ja
Publication of JPWO2008123025A1 publication Critical patent/JPWO2008123025A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/18Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D8/00Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
    • C21D8/10Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of tubular bodies
    • C21D8/105Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of tubular bodies of ferrous alloys
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/02Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing silicon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/04Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing manganese
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/18Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
    • C22C38/20Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with copper
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S148/00Metal treatment
    • Y10S148/902Metal treatment having portions of differing metallurgical properties or characteristics
    • Y10S148/909Tube

Description

本発明は、油井管及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、坑井内で拡管される油井管及びその製造方法に関する。
石油やガスを生産するための井戸(油井やガス井)を施工するとき、複数の油井管を坑井内に挿入する。従来の井戸の施工方法は以下のとおりである。ドリルパイプで抗井を所定の深さまで掘削した後、油井管を挿入する。次に、抗井をさらに掘削した後、既に挿入されている油井管の内径より小さい外径を有する油井管を挿入する。このように、従来の施工方法では、坑井が深くなるに従い挿入される油井管の外径を順次小さくする。換言すれば、油井が深くなるほど、坑井の上部(地表付近部分)に使用される油井管の内径は大きくなる。その結果、掘削面積が増大し、掘削費が増大する。
掘削面積を低減して掘削費を低減するための新たな施工方法が、特表平7−507610号公報及び国際公開第WO98/00626号パンフレットに開示されている。これらの文献に開示された施工方法は以下のとおりである。まず、坑井内に配設された油井管の内径よりも小さい外径を有する油井管を坑井内に挿入する。油井管を、既に配設された油井管よりも深く挿入した後、挿入された油井管を拡管し、その内径を先に配設された油井管の内径と等しくする。要するに、この施工方法では、油井管が坑井内で拡管される。そのため、油井が深くても、坑井上部に大径の油井管を使用する必要がなく、従来の施工方法よりも掘削面積及び鋼管使用量を低減できる。
上述の新たな施工方法で使用される油井管(以下、拡管用油井管という)は、種々の検討がされている。国際公開第WO2004/001076号パンフレット、国際公開第WO2005/080621号パンフレット及び特開2002−349177号公報では、拡管後の圧潰強度の低下を抑制することを目的とした拡管用油井管が開示されている。また、特開2002−266055号公報では、耐食性の向上を目的とした拡管用油井管が開示されている。
ところで、拡管用油井管は、坑井内で拡管されるため、拡管時に均一に変形する性能(以下、拡管性という)を求められる。優れた拡管性を得るためには、加工時にくびれが生じることなく変形する性能、すなわち、引張試験で評価できる一様伸びが高いことが要求される。ここで、一様伸びとは、引張試験の最大荷重点における試験片の歪み(%)である。特に、坑井内で上下に配列された油井管の重複部分となるベル部では、拡管率が最も高くなる。ベル部での拡管率を考慮すれば、拡管用油井管の一様伸びは16%以上となるのが好ましい。
特開2002−129283号公報及び特開2005−146414号公報には、拡管性の向上を目的とした拡管用油井管が開示されている。特開2002−129283号公報では、油井鋼管に対して焼入れ焼戻しを実施せず、かつ、鋼の組織は5〜70体積%のフェライト相と、マルテンサイト相やベイナイト相といった低温変態相とで構成される。これにより、油井管が優れた拡管性を有するとしている。
しかしながら、マルテンサイト相やベイナイト相といった低温変態相が組織内に占める割合が大きければ、高い一様伸びが得られないと考えられる。
また、特開2005−146414号公報で開示された油井管は、周知の焼入れと、Ac1温度未満での周知の焼戻しが実施され、かつ、その降伏比を0.85以下とすることにより、優れた拡管性を有するとしている。しかしながら、調査の結果、特開2005−146414号公報で開示された油井管では、16%以上の一様伸びが得られない場合がある。更に、特開2005−146414号公報で開示された油井管は、実施例の記載では、1.45%以上のMnを含有する。このような高Mn組成は、靭性を低下するおそれがある。また、このような高Mn組成の焼戻し温度は高いため、脱炭や炉壁の磨耗といった問題が生じる可能性がある。
また、拡管用油井管は、特開2002−349177号公報等にも開示されるように、外圧に対する圧潰強度、すなわち、コラプス強度が高い方が好ましい。コラプス強度は、油井管の楕円率及び偏肉率の影響を受ける。高いコラプス強度を得るためには、油井管の偏肉を減らして偏肉率を小さくし、かつ横断面を真円に近くして楕円率を小さくするのが好ましい。
本発明の目的は、優れた拡管性を有する拡管用油井管を提供することである。具体的には、16%以上の一様伸びを有する拡管用油井管を提供することである。
本発明者らは、種々の調査を行った結果、拡管用油井管が高い一様伸び、特に、16%以上の一様伸びを有するためには、以下の事項(1)及び(2)が必要であることを見出した。
(1)金属組織中のフェライト率は80%以上とする。フェライト相は軟らかいため、金属組織中のフェライト率を高めることにより、高い一様伸びが得られる。
(2)降伏強度を276〜379MPaの範囲に調整する。これにより、油井管として必要な強度が得られ、かつ、高い一様伸びが得られる。
本発明者らはさらに、拡管用油井管が18%以上の一様伸びを有するためには、上記(1)及び(2)に加えて、以下の事項(3)を満たすことが有効であることを見出した。
(3)焼入れ焼戻しを実施し、かつ、焼戻し温度は、Ac1点以上とする。ここで、焼戻し処理の具体的な工程は以下のとおりである。焼入れ後の拡管用油井管をAc1点以上の焼戻し温度に昇温する。昇温後、所定時間均熱する。均熱後、拡管用油井管を空冷する。以上の処理を行うことにより、18%以上の高い一様伸びが得られる。その理由は定かではないが、焼き戻し温度をAc1点以上とすることにより、均熱中にオーステナイト相が析出し、これにより、鋼中の結晶粒が微細化するためと考えられる。
本発明者らはさらに、焼入れ焼戻し処理の前に、素管を冷間加工すれば、上述の一様伸びを維持したまま、拡管用油井管の楕円率及び偏肉率を減少でき、その結果、拡管用油井管のコラプス強度を向上できることを見出した。
本発明は以上の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は以下のとおりである。
本発明による拡管用油井管は、坑井内で拡管される。拡管用油井管は、質量%で、C:0.05〜0.08%、Si:0.50%以下、Mn:0.80〜1.30%、P:0.030%以下、S:0.020%以下、Cr:0.08〜0.50%、N:0.01%以下、Al:0.005〜0.06%、Ti:0.05%以下、Cu:0.50%以下及びNi:0.50%以下を含有し、残部はFe及び不純物からなる化学組成と、フェライト率が80%以上の組織とを備える。拡管用油井管はさらに、276〜379MPaの降伏強度と、16%以上の一様伸びとを有する。ここでいうフェライト率は、フェライト面積率である。
本発明の拡管用油井管の化学組成は、Feの一部に替えて、Mo:0.10%以下、V:0.10%以下、Nb:0.040%以下、Ca:0.005%以下及び希土類元素(REM):0.01%以下からなる群から選ばれる1種又は2種以上を含有してもよい。
好ましくは、拡管用油井管は18%以上の一様伸びを有する。また、好ましくは、拡管用油井管は、焼入れされた後、Ac1点以上の焼戻し温度(すなわち、いわゆる2相域の温度)で焼戻しされる。
好ましくは、本発明の拡管用油井管の楕円率は、0.7%以下であり、かつ、偏肉率は6.0%以下である。
この場合、拡管用油井管のコラプス強度が向上する。
好ましくは、本発明の拡管用油井管は、冷間加工された後、焼入れ焼戻しされる。ここで、冷間加工は、たとえば、冷間抽伸により行われる。
この場合、16%以上の一様伸びが維持されつつ、拡管用油井管の楕円率が0.7%以下となり、偏肉率が6.0%以下となる。
本発明による拡管用油井管の製造方法は、質量%で、C:0.05〜0.08%、Si:0.50%以下、Mn:0.80〜1.30%、P:0.030%以下、S:0.020%以下、Cr:0.08〜0.50%、N:0.01%以下、Al:0.005〜0.06%、Ti:0.05%以下、Cu:0.50%以下及びNi:0.50%以下を含有し、残部はFe及び不純物からなる化学組成を有する素管を製造する工程と、製造された素管を焼入れ焼戻しして、フェライト率が80%以上の組織と、276〜379MPaの降伏強度と、16%以上の一様伸びとを備えた拡管用油井管とする焼入れ焼戻し工程とを備える。
なお、素管の化学組成は、Feの一部に替えて、上述の選択元素(Mo、V、Nb、Ca、REM)を1種以上含有してもよい。
好ましくは、焼入れ焼戻し工程では、焼入れされた素管を、Ac1点以上の焼戻し温度で焼戻しして、拡管用油井管の一様伸びを18%以上とする。
好ましくは、本発明による拡管用油井管の製造方法はさらに、製造された素管を冷間加工して、拡管用油井管の楕円率を0.7%以下とし、かつ、偏肉率を6.0%以下にする工程を備える。また、焼入れ焼戻し工程では、前記冷間加工された素管を焼入れ焼戻しする。
実施例2で製造された拡管用油井管の楕円率と偏肉率との関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を詳しく説明する。本発明による拡管用油井管は、以下の化学組成と金属組織とを備える。以降、元素に関する%は質量%を意味する。
1.化学組成
C:0.05〜0.08%
炭素(C)は、鋼の強度を向上する。C含有量が0.05%未満であれば、本発明に必要な降伏強度が得られない。一方、C含有量が0.08%を超えると、一様伸びが低下する。したがって、C含有量は0.05〜0.08%である。
Si:0.50%以下
珪素(Si)は鋼を脱酸する。また、焼戻し軟化抵抗を高めて鋼の強度を向上する。しかしながら、Si含有量が0.50%を超えると、鋼の熱間加工性が低下する。したがって、Si含有量は0.50%以下である。上述の効果をより有効に得るために、好ましいSi含有量は0.1%以上である。ただし、Si含有量が0.1%未満であっても上述の効果はある程度得られる。
Mn:0.80〜1.30%
マンガン(Mn)は鋼の焼入れ性を高め、鋼の強度を向上する。Mn含有量が0.80%未満であれば、本発明に必要な強度が得られない。一方、Mn含有量が1.30%を超えると、鋼中の偏析が増加し、鋼の靭性が低下する。したがって、Mn含有量は0.80〜1.30%である。好ましいMn含有量は1.20〜1.30%である。
P:0.030%以下
リン(P)は不純物である。Pは、粒界に偏析することで鋼の靭性を低下する。そのため、P含有量はなるべく少ない方が好ましい。そこで、P含有量は0.030%以下とする。好ましいP含有量は0.015%以下である。
S:0.020%以下
硫黄(S)は不純物である。Sは、Mn又はCaと結合して介在物を形成する。形成された介在物は熱間加工時に延伸され、その結果、鋼の靭性が低下する。そのため、S含有量はなるべく少ない方が好ましい。そこで、S含有量は0.020%以下とする。好ましいS含有量は0.0050%以下である。
Al:0.005〜0.06%
アルミニウム(Al)は、鋼を脱酸する。Al含有量が0.005%未満であれば、脱酸不足により鋼の清浄度が低下し、その結果、鋼の靭性が低下する。一方、Al含有量が0.06%を超えた場合も、鋼の靭性が低下する。したがって、Al含有量は0.005〜0.06%である。好ましいAl含有量は0.02〜0.06%である。なお、本明細書でいうAl含有量は、酸可溶Al(sol.Al)の含有量を意味する。
N:0.01%以下
窒素(N)は不純物である。Nは、AlやTi、Nbと結合して窒化物を形成する。AlNやTiNが多量に析出すれば、鋼の靭性が低下する。そのため、N含有量はなるべく少ない方が好ましい。そこで、N含有量は0.01%以下とする。
Cr:0.08〜0.50%
クロム(Cr)は、鋼の焼入れ性を向上する。Crはさらに、耐炭酸ガス腐食性を向上する。Cr含有量が0.08%未満であれば、耐炭酸ガス腐食性が低下する。一方、Cr含有量が増加すれば、粗大な炭化物が形成されやすくなるため、Cr含有量の上限は0.50%とする。したがって、Cr含有量は0.08〜0.50%である。好ましいCr含有量は0.08〜0.35%であり、さらに好ましくは、0.08〜0.25%である。
Ti:0.05%以下
チタン(Ti)はNと結合してTiNを形成し、高温域における結晶粒粗大化を抑制する。しかし、Ti含有量が0.05%を超えると、Cと結合してTiCを形成し、その結果、鋼の靭性が低下する。したがって、Ti含有量は0.05%以下とする。なお、上述の結晶粒粗大化を抑制する効果は、Ti含有量が0.001%程度の不純物レベルである場合でもある程度認められるが、Ti含有量が0.005%以上の場合に、より顕著に現れる。
Cu:0.50%以下
銅(Cu)は固溶強化により鋼の強度を向上する。しかし、Cu含有量が過剰に多ければ、鋼が脆化し、含有量が0.50%を超えると、鋼が顕著に脆化する。したがって、Cu含有量は0.50%以下とする。なお、Cu含有量が0.01%以上であれば、上述の鋼の強度を向上する効果が顕著に現れる。
Ni:0.50%以下
ニッケル(Ni)は、鋼の靭性を向上するとともに、Cuが共存する場合Cuに起因した鋼の脆化を抑制する。しかし、Ni含有量が0.50%を超えれば、その効果は飽和する。したがって、Ni含有量は0.50%以下とする。Ni含有量が0.01%以上であれば、上述の効果が顕著に現れる。
なお、化学組成の残部は、Fe及び不純物からなる。
本発明の拡管用油井管はさらに、必要に応じて、Feの一部に替えてMoを含有する。
Mo:0.10%以下
モリブデン(Mo)は任意添加元素である。Moは、焼入れ性を高めることにより、鋼の強度を向上する。Moはさらに、P等による脆化を抑制する。しかしながら、Moが過剰に含有されれば、粗大な炭化物が形成される。したがって、Mo含有量は0.10%以下である。上記効果を有効に得るために、好ましいMo含有量は、0.05%以上である。ただし、Mo含有量が0.05%未満であっても、上記効果をある程度得ることができる。
本発明の拡管用油井管はさらに、必要に応じて、Feの一部に替えてNb及びVからなる群から選ばれた1種又は2種を含有する。
Nb:0.040%以下
V:0.10%以下
ニオブ(Nb)及びバナジウム(V)は、いずれも任意添加元素である。これらは、いずれも鋼の強度を向上する。具体的には、Nbは、炭窒化物を形成することにより、鋼の強度を向上する。Vは、炭化物を形成することにより、鋼の強度を向上する。しかしながら、Nbが過剰に含有されれば、偏析や伸延粒が発生する。また、Vが過剰に含有されれば、鋼の靭性が低下する。したがって、Nb含有量は0.040%以下であり、V含有量は0.10%以下である。上述の効果を有効に得るために、好ましいNb含有量は0.001%以上であり、好ましいV含有量は0.02%以上である。ただし、含有量が上述の下限値未満であっても、上記効果をある程度得ることができる。
本発明の拡管用油井管はさらに、必要に応じて、Feの一部に替えてCa及び希土類元素(REM)からなる群から選ばれた1種又は2種以上を含有する。
Ca:0.005%以下
REM:0.01%以下
カルシウム(Ca)及びREMは、いずれも任意添加元素である。Ca及びREMは、硫化物の形態制御に寄与し、その結果、鋼の靭性を向上する。しかしながら、Ca含有量が0.005%を超える場合、又はREM含有量が0.01%を超える場合、介在物が多量に発生する。したがって、Ca含有量は0.005%以下であり、REM含有量は0.01%以下である。上述の効果を有効に得るために、好ましいCa含有量は0.001%以上であり、好ましいREM含有量は0.001%以上である。ただし、Ca含有量及びREM含有量が上述の下限値未満であっても、上記効果をある程度得ることができる。
2.金属組織
金属組織内のフェライト率は、80%以上である。ここで、フェライト率とは、フェライト面積率であり、以下の方法で測定される。拡管用油井管の任意の箇所から試料を採取する。採取された試料を機械研磨した後、研磨された試料を4%ピクリン酸アルコール溶液中でエッチングする。光学顕微鏡を用いてエッチングされた試料表面を観察し、フェライト率をASTM E562に準じたポイントカウント法により測定する。
なお、金属組織内のうち、フェライト相を除く他の部分は、低温変態相からなる。低温変態相は、ベイナイト、マルテンサイト及びパーライトのうちの1種又は2種以上を含む。
本発明による拡管用油井管は、軟らかいフェライト相が金属組織に占める割合が大きいため、16%以上の一様伸びが得られると考えられる。フェライト率が80%未満であれば、フェライト相よりも硬い低温変態相の割合が増加するため、一様伸びが16%未満となる。
3.降伏強度
鋼の降伏強度は、276MPa〜379MPaの範囲内とする。ここで、降伏強度とは、ASTM規格に基づく0.2%オフセット耐力である。降伏強度が379MPaを超えると、一様伸びが16%未満となる。一方、降伏強度が276MPa未満であれば、油井管として必要な強度が得られない。したがって、降伏強度は276MPa〜379MPaとする。
4.楕円率及び偏肉率
本発明の拡管油井管では、好ましくは、楕円率が0.7%以下であり、かつ、偏肉率が6.0%以下である。
楕円率は、以下の式(1)で定められる。
楕円率(%)=(最大外径Dmax−最小外径Dmin)/平均外径Dave×100 (1)
ここで、最大外径Dmax、最小外径Dmin及び平均外径Daveは、たとえば、以下の方法で測定される。拡管用油井管の任意の横断面において、同一円の外径を22.5°おきに測定する。これにより、16(=360°/22.5°)個の外径が測定される。測定された16個の外径のうち、最大の外径をDmaxとし、最小の外径をDminとする。また、測定された16個の外径の平均をDaveとする。
偏肉率は、以下の式(2)で定められる。
偏肉率(%)=(最大肉厚Tmax−最小肉厚Tmin)/平均肉厚Tave×100 (2)
ここで、最大肉厚Tmax、最小肉厚Tmin及び平均肉厚Taveは、たとえば、以下の方法で測定される。拡管用油井管の任意の横断面において、肉厚を11.25°おきに測定する。これにより、32(=360°/11.25°)個の肉厚が測定される。測定された32個の肉厚のうち、最大の肉厚をTmaxとし、最小の肉厚をTminとする。また、測定された32個の肉厚の平均をTaveとする。
後述するとおり、熱間加工された素管を、焼入れ焼戻しする前に冷間加工すれば、0.7%以下の楕円率と6.0%以下の偏肉率とを有する拡管用油井管が得られる。このような拡管用油井管は、幾何学的に均一性が高い。そのため、コラプス強度が高く、耐圧潰性に優れる。より好ましくは、楕円率は0.5%以下であり、偏肉率は5.0%以下である。
なお、上述では、16個の外径と32個の肉厚とを測定したが、同一円周上を8以上に等分し、各等分点で外径及び肉厚を測定すれば、測定数は特に制限されない。
5.製造方法
本発明の拡管用油井管の製造方法の一例を説明する。上記化学組成の鋼を溶製し、ビレットを製造する。製造されたビレットを加工して素管を製造する(素管製造工程)。素管製造工程では、たとえば、熱間加工により素管を製造する。具体的には、ビレットを穿孔圧延して素管とする。又はビレットを熱間押出して素管としてもよい。
製造された素管に対して、焼入れ焼戻しを実施して、本発明の拡管用油井管とする(焼入れ焼戻し工程)。焼入れ温度は、周知の温度(Ac3点以上)とする。一方、焼戻し温度は、好ましくは、Ac1点以上とする。焼戻しの好ましい具体的工程は以下の通りである。焼入れ後の素管をAc1点以上の焼戻し温度に昇温する。昇温後、焼戻し温度で所定時間(たとえば12.5mmの肉厚を有する素管の場合、約30分)均熱する。均熱後、素管を空冷する。
焼戻し温度をAc1点以上とすれば、一様伸びが18%以上となる。その理由は定かではないが、焼き戻し温度をAc1点以上とすることにより、均熱中にオーステナイト相が析出し、これにより、鋼中の結晶粒が微細化するため、一様伸びが18%以上になると考えられる。
好ましい焼戻し温度の上限はAc3点である。焼戻し温度がAc3点を超えれば、拡管用油井管の強度が低下する。したがって、好ましい焼戻し温度は、Ac1点以上Ac3点未満である。
なお、焼戻し温度がAc1点未満であっても、フェライト率を80%以上とし、降伏強度を276〜379MPaとすれば、16%以上の一様伸びが得られる。
Ac1点及びAc3点は、フォーマスタ試験により求めることができる。フォーマスタ試験では、変態点測定装置(フォーマスタ)を用いて、試験片の熱膨張量を測定し、測定された熱膨張量に基づいて変態点(Ac1点、Ac3点)を求める。
好ましくは、素管製造工程の後であって、焼入れ焼戻し工程の前に、冷間加工工程が実施される。冷間加工工程では、製造された素管を冷間加工する。冷間加工は、たとえば、冷間での縮径加工であり、より具体的には、冷間抽伸やコールドピルガーミル等による冷間圧延により行われる。より好ましくは、冷間加工は冷間抽伸により行われる。冷間加工することにより、拡管用油井管の楕円率を0.7%以下とし、偏肉率を6.0%以下とする。
なお、冷間加工工程前に、前記素管に対して焼入れ焼き戻し等の熱処理が施されてもよい。また、上述の方法で製造される拡管用油井管は、継目無鋼管であるが、本発明の拡管用油井管は、電縫鋼管に代表される溶接管であってもよい。ただし、溶接管では溶接部の耐食性に問題が生じる場合もあり得るので、本発明の拡管用油井管は、好ましくは、継目無鋼管である。
[実施例1]
表1に示した化学組成を有する複数の丸ビレットを製造した。
Figure 0004254909
表1を参照して、鋼種C及び鋼種Eの化学組成は、本発明の範囲内であった。一方、鋼種Aは、Mn含有量が本発明の上限を超えた。鋼種Bは、C含有量及びMn含有量が本発明の上限を超えた。鋼種Dは、C含有量、Mn含有量及びCr含有量が本発明の範囲外であった。
各丸ビレットから試験片を採取し、採取された試験片を用いてフォーマスタ試験を実施し、各鋼種のAc1点(℃)を求めた。求めたAc1点を表1に示す。
鋼種A〜Eの複数の丸ビレットを加熱炉で加熱した。加熱された複数の丸ビレットを穿孔圧延して複数の継目無鋼管(素管)を製造した。継目無管の公称外径は203.2mmであり、公称肉厚は12.7mmであった。製造された継目無鋼管に対して、表2に示す焼入れ温度(℃)及び焼戻し温度(℃)で、焼入れ焼戻しを実施し、拡管用油井管を製造した。焼戻し処理での均熱時間は30分であった。表2中の試験番号13及び14の丸ビレットについては、穿孔圧延し、公称外径が219.1mm、公称肉厚が14.5mmの継目無鋼管とした。そして、製造された継目無鋼管に対して18.4%の断面減少率で冷間抽伸を実施し、公称外径が203.2mm、公称肉厚が12.7mmの継目無鋼管とした。ここで、断面減少率(%)は、以下の式(3)で定義した。
断面減少率(%)=(冷間抽伸前の継目無鋼管の断面積−冷間抽伸後の継目無管の断面積)/冷間抽伸前の継目無管の断面積×100 (3)
さらに、冷間抽伸された継目無鋼管に対して、焼入れ焼戻しを実施した。
Figure 0004254909
[フェライト率の測定]
表2に示す試験番号1〜14の拡管用油井管のフェライト率を以下の方法で求めた。各拡管用油井管から組織観察用の試験片を採取した。採取された試験片を機械研磨し、研磨された試験片を4%ピクリン酸アルコール溶液中でエッチングした。光学顕微鏡(500倍)を用いてエッチング後の試料表面を観察した。このとき、観察される領域の面積は約36000μmであった。観察された領域内でフェライト率(%)を求めた。フェライト率はASTM E562に準拠したポイントカウント法により求めた。求めたフェライト率(%)を表2に示す。
[引張試験]
試験番号1〜14の拡管用油井管の各々から、引張試験片を採取し、引張試験を実施した。具体的には、各拡管用油井管の長手方向から外径6.35mm、平行部長さ25.4mmの丸棒試験片を採取した。採取された丸棒試験片に対して、常温で引張試験を実施した。引張試験により得られた降伏強度(MPa)を表2中の「YS」欄に、引張強度(MPa)を表2中の「TS」欄に、一様伸び(%)を表1中の「一様伸び」欄にそれぞれ示す。ASTM規格に基づく0.2%オフセット耐力を降伏強度(YS)とした。また、引張試験の最大荷重点における試験片の歪みを一様伸び(%)とした。
[試験結果]
表2を参照して、試験番号8〜10、13及び14の油井管は、化学組成、金属組織(フェライト率)、降伏強度が本発明の範囲内であったため、一様伸びが16%以上となった。さらに、試験番号9、10及び14の油井管は、焼戻し温度がAc1点以上であったため、一様伸びが18%以上となった。
また、試験番号13の楕円率は、0.22%であり、偏肉率は3.66%であった。また、試験番号14の楕円率は、0.21%であり、偏肉率は2.22%であった。
つまり、試験番号13及び14の楕円率は、0.7%以下であり、偏肉率は6.0%以下であった。なお、楕円率及び偏肉率は、上記4.に示した方法で求めた。
一方、試験番号1〜3の油井管は、Mn含有量が本願発明の上限を超えたため、一様伸びが16%未満であった。特に試験番号3の油井管は、金属組織、降伏強度が本願発明の範囲内であったものの、化学組成のMn含有量が外れたため、一様伸びが16%未満となった。
試験番号4〜6、11及び12の油井管は、化学組成が本発明の範囲外であるため、一様伸びが16%未満となった。
試験番号7の油井管は、化学組成は本発明の範囲内であったものの、フェライト率及び降伏強度が本発明の範囲外であったため、一様伸びが16%未満となった。
[実施例2]
複数の拡管用油井管を製造し、製造された拡管用油井管の楕円率及び偏肉率を調査した。具体的には、表1に示す鋼種Eの化学組成を有する8本の丸ビレットを準備した。8本中4本の丸ビレットを熱間で穿孔圧延して、公称外径が203.2mm、公称肉厚が12.7mmの継目無鋼管とした。製造された継目無鋼管を950℃の焼入れ温度で焼入れした。そして、焼入れ後に650℃の焼戻し温度で焼戻しして拡管用油井管とした。以下、これら4本の拡管用油井管を熱間加工材1〜4という。
一方、他の4本の丸ビレットは、以下の方法で拡管用油井管に製造された。まず、熱間で穿孔圧延して、公称外径が219.1mm、公称肉厚が14.5mmの継目無鋼管とした。続いて、製造された継目無鋼管に対して18.4%の断面減少率で冷間抽伸を実施し、継目無鋼管の公称外径を203.2mm、公称肉厚を12.7mmとした。冷間抽伸後、920℃の焼入れ温度で焼入れし、640℃〜740℃の焼戻し温度で焼戻しして拡管用油井管とした。以下、これらの拡管用油井管を冷間加工材1〜4という。
熱間加工材1〜4及び冷間加工材1〜4に対して、実施例1と同様にフェライト率、降伏強度及び一様伸びを測定した。その結果、熱間加工材及び冷間加工材のいずれも、フェライト率が80%以上であり、降伏強度は276〜379MPaであった。また、一様伸びは、いずれも16%以上であった。
さらに、熱間加工材1〜4及び冷間加工材1〜4の楕円率及び偏肉率を調査した。具体的には、上述の4.に記載の方法で、16個の外径を測定し、最大外径Dmax、最小外径Dmin、平均外径Daveを求めた。そして、式(1)を用いて楕円率を求めた。また、4.に記載の方法で、32個の肉厚を測定し、最大肉厚Tmax、最小肉厚Tmin、平均肉厚Taveを求めた。そして、式(2)を用いて偏肉率を求めた。調査結果を表3及び図1に示す。図1中の「○」は熱間加工材を示し、「●」は冷間加工材を示す。
Figure 0004254909
表3及び図1を参照して、冷間加工材1〜4の楕円率は、熱間加工材1〜4よりも小さく、0.7%以下であった。また、冷間加工材1〜4の偏肉率は、熱間加工材1〜4よりも小さく、6.0%以下であった。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
本発明の拡管用油井管は、広く油井管に適用可能であり、特に、坑井内で拡管される油井管に適用可能である。

Claims (10)

  1. 坑井内で拡管される拡管用油井管であって、
    質量%で、C:0.05〜0.08%、Si:0.50%以下、Mn:0.80〜1.30%、P:0.030%以下、S:0.020%以下、Cr:0.08〜0.50%、N:0.01%以下、Al:0.005〜0.06%、Ti:0.05%以下、Cu:0.50%以下及びNi:0.50%以下を含有し、残部はFe及び不純物からなる化学組成と、
    フェライト率が80%以上の組織とを備え、
    276〜379MPaの降伏強度と16%以上の一様伸びとを有することを特徴とする拡管用油井管。
  2. 請求項1に記載の拡管用油井管であって、
    前記化学組成は、
    前記Feの一部に替えて、Mo:0.10%以下、V:0.10%以下、Nb:0.040%以下、Ca:0.005%以下及び希土類元素:0.01%以下からなる群から選択される1種又は2種以上を含有することを特徴とする拡管用油井管。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の拡管用油井管であって、18%以上の一様伸びを有することを特徴とする拡管用油井管。
  4. 請求項3に記載の拡管用油井管であって、
    焼入れされた後、Ac1点以上の焼戻し温度で焼戻しされることを特徴とする拡管用油井管。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の拡管用油井管であってさらに、
    0.7%以下の楕円率と、6.0%以下の偏肉率とを有することを特徴とする拡管用油井管。
  6. 請求項5に記載の拡管用油井管であって、
    冷間加工された後、焼き入れ焼戻しされることを特徴とする拡管用油井管。
  7. 拡管用油井管の製造方法であって、
    質量%で、C:0.05〜0.08%、Si:0.50%以下、Mn:0.80〜1.30%、P:0.030%以下、S:0.020%以下、Cr:0.08〜0.50%、N:0.01%以下、Al:0.005〜0.06%、Ti:0.05%以下、Cu:0.50%以下及びNi:0.50%以下を含有し、残部はFe及び不純物からなる化学組成を有する素管を製造する工程と、
    前記製造された素管を焼入れ焼戻しして、フェライト率が80%以上の組織と、276〜379MPaの強度と、16%以上の一様伸びとを有する拡管用油井管とする焼入れ焼戻し工程とを備えることを特徴とする拡管用油井管の製造方法。
  8. 請求項7に記載の拡管用油井管の製造方法であって、
    前記素管の化学組成は、
    前記Feの一部に替えて、Mo:0.10%以下、V:0.10%以下、Nb:0.040%以下、Ca:0.005%以下及び希土類元素:0.01%以下からなる群から選択される1種又は2種以上を含有することを特徴とする拡管用油井管の製造方法。
  9. 請求項7又は請求項8に記載の拡管用油井管の製造方法であって、
    前記焼入れ焼戻し工程では、焼入れされた前記素管を、Ac1点以上の焼戻し温度で焼戻しして、前記拡管用油井管の一様伸びを18%以上とすることを特徴とする拡管用油井管の製造方法。
  10. 請求項7〜請求項9のいずれか1項に記載の拡管用油井管の製造方法であってさらに、
    前記製造された素管を冷間加工して、前記拡管用油井管の楕円率を0.7%以下とし、かつ、偏肉率を6.0%以下にする工程を備え、
    前記焼入れ焼戻し工程では、前記冷間加工された素管を焼入れ焼戻しすることを特徴とする拡管用油井管の製造方法。
JP2008538797A 2007-03-30 2008-03-14 坑井内で拡管される拡管用油井管及びその製造方法 Active JP4254909B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007090639 2007-03-30
JP2007090639 2007-03-30
JP2007194695 2007-07-26
JP2007194695 2007-07-26
PCT/JP2008/054746 WO2008123025A1 (ja) 2007-03-30 2008-03-14 坑井内で拡管される拡管用油井管及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4254909B2 true JP4254909B2 (ja) 2009-04-15
JPWO2008123025A1 JPWO2008123025A1 (ja) 2010-07-15

Family

ID=39830527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008538797A Active JP4254909B2 (ja) 2007-03-30 2008-03-14 坑井内で拡管される拡管用油井管及びその製造方法

Country Status (12)

Country Link
US (1) US7799149B2 (ja)
EP (1) EP2000555B1 (ja)
JP (1) JP4254909B2 (ja)
CN (1) CN101541998B (ja)
AR (1) AR067257A1 (ja)
AU (1) AU2008207591B2 (ja)
BR (1) BRPI0802615B1 (ja)
CA (1) CA2638681C (ja)
EA (1) EA013145B1 (ja)
MX (1) MX2008012239A (ja)
MY (1) MY145700A (ja)
WO (1) WO2008123025A1 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101509102B (zh) * 2009-03-27 2011-01-05 攀钢集团研究院有限公司 热轧低碳冲压用钢及其生产方法
JP5728836B2 (ja) * 2009-06-24 2015-06-03 Jfeスチール株式会社 耐硫化物応力割れ性に優れた油井用高強度継目無鋼管の製造方法
KR101322067B1 (ko) 2009-12-28 2013-10-25 주식회사 포스코 용접 후 열처리 저항성이 우수한 고강도 강판 및 그 제조방법
JP2012021181A (ja) * 2010-07-12 2012-02-02 Nippon Steel Corp 鋼管の熱処理方法および熱処理設備
AR101200A1 (es) * 2014-07-25 2016-11-30 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp Tubo de acero de baja aleación para pozo de petróleo
KR101561008B1 (ko) * 2014-12-19 2015-10-16 주식회사 포스코 구멍확장능이 우수한 용융아연도금강판, 합금화 용융아연도금강판 및 그 제조방법
CN107109568B (zh) * 2014-12-25 2018-12-25 杰富意钢铁株式会社 用于深井用导体套管的高强度厚壁电阻焊钢管及其制造方法和深井用高强度厚壁导体套管
KR101967692B1 (ko) * 2014-12-25 2019-04-10 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 심정에 사용되는 컨덕터 케이싱용 고강도 후육 전봉 강관, 그의 제조 방법 및 심정에 사용되는 고강도 후육 컨덕터 케이싱
BR112017015708A2 (ja) * 2015-07-27 2018-03-20 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation A steel pipe for line pipes, and a manufacturing method for the same
RU2635205C2 (ru) * 2016-01-11 2017-11-09 Открытое акционерное общество "Российский научно-исследовательский институт трубной промышленности" (ОАО "РосНИТИ") Способ термической обработки труб нефтяного сортамента из коррозионно-стойкой стали
JPWO2018042522A1 (ja) * 2016-08-30 2019-03-28 新日鐵住金株式会社 エクスパンダブルチューブラー用油井管
RU2647201C1 (ru) * 2017-05-10 2018-03-14 Публичное акционерное общество "Трубная металлургическая компания" (ПАО "ТМК") Труба коррозионно-стойкая из низкоуглеродистой доперитектической стали для нефтегазопроводов и способ её производства
KR102031451B1 (ko) 2017-12-24 2019-10-11 주식회사 포스코 저온인성이 우수한 저항복비 고강도 강관용 강재 및 그 제조방법
CN115505849B (zh) * 2022-09-28 2023-07-18 延安嘉盛石油机械有限责任公司 一种油套管及其制备方法与应用

Family Cites Families (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2428778A1 (fr) * 1978-06-12 1980-01-11 Pont A Mousson Procede de fabrication de tubes d'acier a ductilite elevee a basse temperature
US4354882A (en) * 1981-05-08 1982-10-19 Lone Star Steel Company High performance tubulars for critical oil country applications and process for their preparation
JPS58157948A (ja) * 1982-03-16 1983-09-20 Kawasaki Steel Corp 耐水素誘起割れ性にすぐれた鋼材の製造方法
JPS5925927A (ja) * 1982-08-05 1984-02-10 Kawasaki Steel Corp 鋼管の製造方法
JPS6210241A (ja) * 1985-07-08 1987-01-19 Sumitomo Metal Ind Ltd 耐食性と圧潰強度の優れた継目無油井管用鋼
JPS6210240A (ja) * 1985-07-08 1987-01-19 Sumitomo Metal Ind Ltd 耐食性と圧潰強度の優れた継目無油井管用鋼
JPH05255794A (ja) 1992-01-14 1993-10-05 Ube Ind Ltd 耐熱マグネシウム合金
JP2527511B2 (ja) * 1992-01-16 1996-08-28 新日本製鐵株式会社 耐ssc性の優れた高強度高靭性シ―ムレス鋼管の製造法
MY108743A (en) 1992-06-09 1996-11-30 Shell Int Research Method of greating a wellbore in an underground formation
KR100257900B1 (ko) * 1995-03-23 2000-06-01 에모토 간지 인성이 우수한 저항복비 고강도 열연강판 및 그 제조방법
JPH09287027A (ja) * 1996-04-19 1997-11-04 Sumitomo Metal Ind Ltd 高強度高靱性継目無鋼管の製造方法
MY116920A (en) 1996-07-01 2004-04-30 Shell Int Research Expansion of tubings
JPH10176239A (ja) * 1996-10-17 1998-06-30 Kobe Steel Ltd 高強度低降伏比パイプ用熱延鋼板及びその製造方法
EP0940476B1 (en) * 1997-04-30 2005-06-29 JFE Steel Corporation Process for producing steel pipe having high ductility and strength
US5993570A (en) * 1997-06-20 1999-11-30 American Cast Iron Pipe Company Linepipe and structural steel produced by high speed continuous casting
JP3428447B2 (ja) * 1998-08-20 2003-07-22 日本電気株式会社 フレーム多重プロトコル処理方法及びフレーム多重プロトコル処理方式
EP1193322B1 (en) * 2000-02-29 2006-07-05 JFE Steel Corporation High tensile cold-rolled steel sheet having excellent strain aging hardening properties
JP3562461B2 (ja) * 2000-10-30 2004-09-08 住友金属工業株式会社 埋設拡管用油井管
JP3885615B2 (ja) 2001-03-09 2007-02-21 住友金属工業株式会社 埋設拡管用鋼管および油井用鋼管の埋設方法
JP3849438B2 (ja) 2001-03-09 2006-11-22 住友金属工業株式会社 拡管用油井鋼管
EP1375820B1 (en) 2001-03-09 2005-11-30 Sumitomo Metal Industries, Ltd. Steel pipe for use as embedded expanded pipe, and method of embedding oil-well steel pipe
MXPA02005390A (es) * 2001-05-31 2002-12-09 Kawasaki Steel Co Tubo de acero soldado que tiene excelente hidroformabilidad y metodo para elaborar el mismo.
CA2490700C (en) 2002-06-19 2014-02-25 Nippon Steel Corporation Oil country tubular goods excellent in collapse characteristics after expansion and method of production thereof
JP2004176172A (ja) * 2002-10-01 2004-06-24 Sumitomo Metal Ind Ltd 耐水素誘起割れ性に優れた高強度継目無鋼管およびその製造方法
JP4513496B2 (ja) 2003-10-20 2010-07-28 Jfeスチール株式会社 拡管用継目無油井鋼管およびその製造方法
WO2005038067A1 (ja) 2003-10-20 2005-04-28 Jfe Steel Corporation 拡管用継目無油井鋼管およびその製造方法
EP1717331B1 (en) * 2004-02-19 2012-04-25 Nippon Steel Corporation Steel sheet or steel pipe being reduced in expression of bauschinger effect, and method for production thereof
JP4367259B2 (ja) * 2004-06-25 2009-11-18 Jfeスチール株式会社 拡管性に優れる油井用継目無鋼管

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2008123025A1 (ja) 2010-07-15
US20090032150A1 (en) 2009-02-05
MY145700A (en) 2012-03-30
EA013145B1 (ru) 2010-02-26
CN101541998B (zh) 2012-06-06
CN101541998A (zh) 2009-09-23
EP2000555B1 (en) 2013-10-16
AR067257A1 (es) 2009-10-07
US7799149B2 (en) 2010-09-21
BRPI0802615A2 (pt) 2011-08-30
EP2000555A1 (en) 2008-12-10
CA2638681C (en) 2011-11-22
EA200870306A1 (ru) 2009-02-27
AU2008207591A1 (en) 2008-10-16
CA2638681A1 (en) 2008-09-30
EP2000555A4 (en) 2010-03-03
AU2008207591B2 (en) 2011-09-01
WO2008123025A1 (ja) 2008-10-16
MX2008012239A (es) 2008-11-28
BRPI0802615B1 (pt) 2018-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4254909B2 (ja) 坑井内で拡管される拡管用油井管及びその製造方法
US10287645B2 (en) Method for producing high-strength steel material excellent in sulfide stress cracking resistance
JP4911265B2 (ja) ラインパイプ用継目無鋼管及びその製造方法
JP4833835B2 (ja) バウシンガー効果の発現が小さい鋼管およびその製造方法
JP6256654B2 (ja) 構造管用厚肉鋼板、構造管用厚肉鋼板の製造方法、および構造管
JP6256652B2 (ja) 構造管用厚肉鋼板、構造管用厚肉鋼板の製造方法、および構造管
JPWO2004001076A1 (ja) 拡管後の耐圧潰特性に優れた油井用鋼管とその製造方法
JPWO2008117680A1 (ja) 坑井内で拡管される拡管用油井管及び拡管用油井管に用いられる2相ステンレス鋼
US20190040480A1 (en) Seamless steel pipe and method for producing same
JP6256655B2 (ja) 構造管用鋼板、構造管用鋼板の製造方法、および構造管
EP3330398B1 (en) Steel pipe for line pipe and method for manufacturing same
JP2017122270A (ja) 冷間加工部品用鋼
JP5523288B2 (ja) 高強度中空ばね用シームレス鋼管
JP7417181B1 (ja) 鋼材
JP7417180B1 (ja) 鋼材

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090106

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090119

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4254909

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130206

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130206

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130206

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140206

Year of fee payment: 5

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350