JP4254485B2 - 電流検出回路 - Google Patents

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Description

本発明は電流検出回路に係り、特に、検出抵抗に流れる電流に応じてその両端に発生する電圧を増幅し、出力する電流検出回路に関する。
図4は携帯型電子機器のシステム構成図を示す。
携帯型電子機器11には、機器本体21、充電器22、電池23、検出抵抗Rs、電流検出回路24、マイコン25が内蔵されている。携帯型電子機器11には、ACアダプタ12から直流電源が供給可能とされている。
ACアダプタ12は、商用交流電源13から供給される交流電圧を直流電圧に変換して、携帯型電子機器11に供給する。ACアダプタ12から携帯型電子機器11に供給された直流電圧は、充電器22に供給される。充電器22は、機器本体21への電源の供給を制御するとともに、電池23の充電の制御を行う。
電流検出回路24は、検出抵抗Rsの両端の電圧を増幅して、マイコン25に供給する。マイコン25は、電流検出回路24からの電圧に応じて電池23の状態、すなわち、過充電状態か、過放電状態かを判定して充電器22を制御する。
充電器22は、ACアダプタ12が接続されているときには、機器本体21への駆動電圧の供給、及び、電池23への充電制御を行い、ACアダプタ12が接続されていないときには、電池23により機器本体21に駆動電圧を供給する制御を行う。また、充電器22は、マイコン25からの指示に応じて電池23の充電、及び、機器本体21への放電を制御する。
なお、近年、携帯型電子機器11には、使用できる期間を長くするために、低消費電力化が求められている。この低消費電力化により、電流検出回路24の内部抵抗Rsを極力小さくする必要がある。検出抵抗Rsが小さくなると、その両端に発生する電圧も小さくなり、よって、電流検出回路24のオフセット成分の影響が大きくなる。このため、電流検出回路24のオフセットを低減する必要があり、電流検出回路24には、オフセット調整用の動作モードが設定されていた。
図5は従来の電流検出回路の一例のブロック構成図を示す。
電流検出回路24は、第1のスイッチSW1、第2のスイッチSW2、第3のスイッチSW3、第4のスイッチSW4、オフセット調整用スイッチSW5、制御ロジック31、差動増幅回路32、抵抗R5、R6から構成される。
第1のスイッチSW1は、一端が抵抗R6を介して端子T2に接続され、他端が差動増幅回路32の非反転入力端子T+に接続されている。なお、端子T2には、検出抵抗Rsの一端に接続される。第1のスイッチSW1は、制御ロジック31からの制御信号によりスイッチングされ、オン時には端子T2と差動増幅回路32の非反転入力端子T+とを接続状態とし、オフ時には端子T2と差動増幅回路32の非反転入力端子T+とを非接続状態とする。
第2のスイッチSW2は、一端が抵抗R6を介して端子T2に接続され、他端が差動増幅回路32の反転入力端子T−に接続されている。第2のスイッチSW2は、制御ロジック31からの制御信号によりスイッチングされ、オン時には端子T2と差動増幅回路32の反転入力端子T−とを接続状態とし、オフ時には端子T2と差動増幅回路32の反転入力端子T−とを非接続状態とする。
第3のスイッチSW3は、一端が抵抗R5を介して端子T1に接続され、他端が差動増幅回路32の非反転入力端子T+に接続されている。なお、端子T1は、検出抵抗Rsの他端に接続されている。第3のスイッチSW3は、制御ロジック31からの制御信号によりスイッチングされ、オン時には端子T1と差動増幅回路32の非反転入力端子T+とを接続状態とし、オフ時には端子T1と差動増幅回路32の非反転入力端子T+とを非接続状態とする。
第4のスイッチSW4は、一端が抵抗R5を介して端子T1に接続され、他端が差動増幅回路32の反転入力端子T−に接続されている。第4のスイッチSW4は、制御ロジック31からの制御信号によりスイッチングされ、オン時には端子T1と差動増幅回路32の反転入力端子T−とを接続状態とし、オフ時には端子T1と差動増幅回路32の反転入力端子T−とを非接続状態とする。
オフセット調整用スイッチSW5は、一端が抵抗R6と第1のスイッチSW1及び第2のスイッチSW2との接続点に接続され、他端が抵抗R5と第3のスイッチSW3及び第4のスイッチSW4との接続点に接続されている。オフセット調整用スイッチSW5は、制御ロジック31からの制御信号によりスイッチングされ、オン時には抵抗R6と第1のスイッチSW1及び第2のスイッチSW2との接続点と、抵抗R5と第3のスイッチSW3及び第4のスイッチSW4との接続点とを接続状態とする。また、オフ時には抵抗R6と第1のスイッチSW1及び第2のスイッチSW2との接続点と、抵抗R5と第3のスイッチSW3及び第4のスイッチSW4との接続点とを非接続状態とする。
制御ロジック31には、マイコン2から端子T5、T6を介して2ビットのモード設定用制御信号が供給される。制御ロジック31は、端子T5、T6にマイコン2から供給される2ビットの制御信号により充電電流検出モード、放電電流検出モード、オフセット調整モードとに切り替えられる。例えば、端子T5がハイレベル、端子T6がローレベルのときに、充電電流検出モードとし、端子T5がローレベル、端子T6がハイレベルのときに、放電電流検出モードとし、端子T5、端子T6が共にハイレベルのときに、オフセット調整モードとする。
図6は従来の電流検出回路の一例の動作説明図を示す。
充電電流検出モードは、検出抵抗Rsの他端から一端に流れる電流Isを検出する場合のモードであり、端子T1側の電位V1が端子T2側の電位V2に比べて高くなる状態で電流の検出を行うためのモードである。このとき、制御ロジック31は、第のスイッチSW、第3のスイッチSWをオンさせ、第のスイッチSW、第のスイッチSW、オフセット調整用スイッチSW5をオフさせる。したがって、充電電流検出モード時には、端子T1の電位V1が抵抗R5、第のスイッチSWを介して差動増幅回路32の反転入力端子Tに供給され、端子T2の電位V2が抵抗R6、第のスイッチSWを介して差動増幅回路32の反転入力端子Tに供給される。
差動増幅回路32は、反転入力端子T−と非反転入力端子T+との間に印加される電圧を増幅して端子T4から出力する。端子T4は、マイコン25に接続されている。マイコン25は、入力ポートにA/D変換機能を有し、端子T4からのアナログ信号をディジタルデータに変換して取り込む。マイコン25は、電流検出回路24から取り込んだ信号に応じて電池23が過充電状態か否かを判定し、過充電状態のときには、充電器22を制御して電池23の充電を停止する。
放電電流検出モードは、検出抵抗Rsの一端から他端に流れる電流Isを検出する場合のモードであり、端子T2側の電位V2が端子T1側の電位V1に比べて高くなる状態で電流の検出を行うためのモードである。このとき、制御ロジック31は、第のスイッチSW、第のスイッチSWをオンさせ、第のスイッチSW、第のスイッチSW、オフセット調整用スイッチSW5をオフさせる。したがって、放電電流検出モード時には、端子T2の電位V2が抵抗R6、第のスイッチSWを介して差動増幅回路32の反転入力端子Tに供給され、端子T1の電位V1が抵抗R5、第のスイッチSWを介して差動増幅回路32の反転入力端子Tに供給される。
このとき、差動増幅回路32は、反転入力端子T−と非反転入力端子T+との間に印加される電圧を増幅して端子T4から出力する。マイコン25は、端子T4からの信号を検知し、電池23が過放電状態か否かを判定し、過放電状態のときには、充電器22を制御して電池23から機器本体21への放電を停止する。
オフセット調整モードは、差動増幅回路32のオフセットを調整するためのモードであり、差動増幅回路32の反転入力端子T−と非反転入力端子T+との電位を略等しくすることにより、出力にオフセット成分が出現するようにしている。このとき、制御ロジック31は、第2のスイッチSW2、第3のスイッチSW3及びオフセット調整用スイッチSW5をオンさせ、第1のスイッチSW1、第4のスイッチSW4をオフさせていた。
なお、このとき、オフセット調整用スイッチSW5のオン抵抗をRs5onとすると、差動増幅回路32の反転入力端子T−と非反転入力端子T+との間には、
{Rs5on/(R5+R6+Rs5on)}×|(V1−V2)| ・・・(1)
が印加される。
図7は差動増幅回路32の回路構成図を示す。
差動増幅回路32は、抵抗R1〜R4及びオペアンプ41から構成され、更に詳細には、トランジスタQ1〜Q21、抵抗R1〜R4、R11〜R33、キャパシタC1から構成され、いわゆる、反転増幅回路を構成している。
トランジスタQ6、Q9、Q10、抵抗R20〜R23は、差動入力部を構成している。トランジスタQ9のベースは抵抗R3を介して非反転入力端子T+に接続されており、トランジスタQ10のベースは抵抗R1を介して反転入力端子T−に接続されている。トランジスタQ9のコレクタは、抵抗R20、R21を介して接地され、トランジスタ10のコレクタは、抵抗R22、R23を介して接地されている。
端子T3には、マイコン25からアナログ制御信号が供給される。アナログ制御信号は、抵抗R18、R19、R24、トランジスタQ5、Q8を介して抵抗R20と抵抗R21との接続点に供給される。一方、トランジスタQ10のコレクタには、抵抗R22と抵抗R23との接続点には、抵抗R13、R14、R15、R17、R25及びトランジスタQ7を介して基準電圧が供給されている。このため、トランジスタQ10のコレクタ電圧は一定に保たれている。
このように、端子T3にマイコン25から供給されるアナログ制御信号により、差動入力部のうち非反転入力端子T+側の入力トランジスタQ9のコレクタ電位が調整され、よって、差動増幅回路32の全体のオフセットが調整される。
このとき、マイコン25は、差動増幅回路32の出力が出力される端子T4からの信号を監視しており、端子T4からの信号が「0」となるような、端子T3に供給するアナログ制御信号を取得し、記憶する。なお、マイコン25は、充電電流検出モード、放電電流検出モード時には、端子T4にオフセット調整モードで取得した、アナログ制御信号を端子T3に供給する。これによって、マイコン25は、充電電流検出モード、放電電流検出モード時に電流検出回路24より差増増幅回路32のオフセットがキャンセルされた出力を得ることができる。
なお、上記のような電流検出回路に関する公知文献は発見できなかった。
従来の電流検出回路では、オフセット調整時にはスイッチSW5をオンさせることにより、差動増幅回路32の反転入力端子T−と非反転入力端子T+とを略同電位として、差動増幅回路32のオフセットを出現させていた。しかるに、オフセット調整用スイッチSW5のオン抵抗Rs5onにより差動増幅回路32の反転入力端子T−と非反転入力端子T+との間に式(1)に示すような電位差が発生するため、オフセットを正確に検出できなかった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、オフセットを正確に検出できる電流検出回路を提供することを目的とする。
本発明は、検出抵抗(Rs)に流れる電流を検出する電流検出回路(111)において、検出抵抗(Rs)の両端の間に発生する電圧を増幅する差動増幅回路(32)と、検出抵抗(Rs)の一端と差動増幅回路(32)の非反転入力端子(T+)との間の接続をオン又はオフする第1のスイッチ(SW1)と、検出抵抗(Rs)の一端と差動増幅回路(32)の反転入力端子(T−)との間の接続をオン又はオフする第2のスイッチ(SW2)と、検出抵抗(Rs)の他端と差動増幅回路の非反転入力端子(T+)との間の接続をオン又はオフする第3のスイッチ(SW3)と、検出抵抗(Rs)の他端と差動増幅回路(32)の反転入力端子(T−)との間の接続をオン又はオフする第4のスイッチ(SW4)と、検出抵抗(Rs)の一端と第1のスイッチ(SW1)及び第2のスイッチ(SW2)との間に設けられ、検出抵抗(Rs)の一端と第1のスイッチ(SW1)及び第2のスイッチ(SW2)との間の接続をオン又はオフする第5のスイッチ(SW11)と、検出抵抗(Rs)の他端と第3のスイッチ(SW3)及び第4のスイッチ(SW4)との間に設けられ、検出抵抗(Rs)の他端と第3のスイッチ(SW3)及び第4のスイッチ(SW4)との間の接続をオン又はオフする第6のスイッチ(SW12)と、差動増幅回路(32)のオフセット検出時に、第1のスイッチ(SW1)、第2のスイッチ(SW2)、第3のスイッチ(SW3)、第4のスイッチ(SW4)、第5のスイッチ(SW11)をオンさせ、第6のスイッチ(SW12)をオフさせる制御手段(131)とを有することを特徴とする。
また、制御手段(131)は、検出抵抗(Rs)の他端から一端に流れる電流を検出するときには第のスイッチ(SW)及び第のスイッチ(SW)及び第5のスイッチ(SW11)並びに第6のスイッチ(SW12)をオンさせ、第のスイッチ(SW)及び第のスイッチ(SW)をオフさせることを特徴とする。
さらに、制御手段(131)は、検出抵抗(Rs)の一端から他端に流れる電流を検出するときには第のスイッチ(SW)及び第のスイッチ(SW)及び第5のスイッチ(SW11)並びに第6のスイッチ(SW12)をオンさせ、第のスイッチ(SW)及び第のスイッチ(SW)をオフさせることを特徴とする。
また、本発明の他の発明は、検出抵抗(Rs)に流れる電流を検出する電流検出回路(211)において、検出抵抗(Rs)の両端の電圧を増幅する差動増幅回路(32)と、検出抵抗(Rs)の一端と差動増幅回路(32)の非反転入力端子(T+)との間の接続をオン又はオフする第1のスイッチ(SW1)と、検出抵抗(Rs)の一端と差動増幅回路(32)の反転入力端子(T−)との間の接続をオン又はオフする第2のスイッチ(SW2)と、検出抵抗(Rs)の他端と差動増幅回路(32)の非反転入力端子(T+)との間の接続をオン又はオフする第3のスイッチ(SW3)と、検出抵抗(Rs)の他端と差動増幅回路(32)の反転入力端子(T−)との間の接続をオン又はオフする第4のスイッチ(SW4)と、差動増幅回路(32)のオフセット検出時に、第1のスイッチ(SW1)及び第2のスイッチ(SW2)オンさせ、第3のスイッチ(SW3)及び第4のスイッチ(SW4)をオフさせる制御手段(231)とを有することを特徴とする。
制御手段(231)は、検出抵抗(Rs)の他端から一端に流れる電流を検出するときには第1のスイッチ(SW1)及び第4のスイッチ(SW4)をオンさせ、第2のスイッチ(SW2)及び第3のスイッチ(SW3)をオフさせることを特徴とする。
制御手段(231)は、検出抵抗(Rs)の一端から他端に流れる電流を検出するときには第2のスイッチ(SW2)及び第3のスイッチ(SW3)をオンさせ、第1のスイッチ(SW1)及び第4のスイッチ(SW4)をオフさせることを特徴とする。
なお、上記参照符号は、あくまでも参考であり、これによって、特許請求の範囲が限定されるものではない。
本発明によれば、制御手段(131)により、差動増幅回路(32)のオフセット検出時に、検出抵抗(Rs)の一端と差動増幅回路(32)の非反転入力端子(T+)との接続をオン又はオフする第1のスイッチ(SW1)、検出抵抗(Rs)の一端と差動増幅回路(32)の反転入力端子(T−)との接続をオン又はオフする第2のスイッチ(SW2)、検出抵抗(Rs)の他端と差動増幅回路の非反転入力端子(T+)との接続をオン又はオフする第3のスイッチ(SW3)、検出抵抗(Rs)の他端と差動増幅回路(32)の反転入力端子(T−)との接続をオン又はオフする第4のスイッチ(SW4)、検出抵抗(Rs)の一端と第1のスイッチ(SW1)及び第2のスイッチ(SW2)との間に設けられ、検出抵抗(Rs)の一端と第1のスイッチ(SW1)及び第2のスイッチ(SW2)との接続をオン又はオフする第5のスイッチ(SW11)をオンさせ、検出抵抗(Rs)の他端と第3のスイッチ(SW3)及び第4のスイッチ(SW4)との間に設けられ、検出抵抗(Rs)の他端と第3のスイッチ(SW3)及び第4のスイッチ(SW4)との接続をオン又はオフする第6のスイッチ(SW12)をオフさせることにより、差動増幅回路(32)のオフセットを検出する際に、差動増幅回路(32)の反転入力端子(T−)と非反転入力端子(T+)とに等しい電位を印加できるので、差動増幅回路(32)のオフセットを正確に検出できる。
〔第1実施例〕
図1は本発明の第1実施例のブロック構成図を示す。
本実施例の電流検出回路111は、第1のスイッチSW1、第2のスイッチSW2、第3のスイッチSW3、第4のスイッチSW4、第5のスイッチSW11、第6のスイッチSW12、制御ロジック131、差動増幅回路32から構成される。
第1のスイッチSW1は、一端が第5のスイッチSW11を介して端子T2に接続され、他端が差動増幅回路32の非反転入力端子に接続され、制御ロジック131からの制御信号により、その接続をオン又はオフする。第2のスイッチSW2は、一端が第5のスイッチSW11を介して端子T2に接続され、その他端が差動増幅回路32の反転入力端子に接続され、制御ロジック131からの制御信号によりその接続をオン又はオフする。
第3のスイッチSW3は、一端が第6のスイッチSW12を介して端子T1に接続され、他端が差動増幅回路32の非反転入力端子に接続され、制御ロジック131からの制御信号により、その接続をオン又はオフする。第4のスイッチSW4は、一端が第6のスイッチSW12を介して端子T1に接続され、他端が差動増幅回路32の反転入力端子に接続され、制御ロジック131からの制御信号により、その接続をオン又はオフする。
第5のスイッチSW11は、一端が端子T2に接続され、他端が第1のスイッチSW1及び第2のスイッチSW2の一端に接続されており、制御ロジック131からの制御信号により、その接続をオン又はオフする。第6のスイッチSW12は、一端が端子T1に接続され、他端が第3のスイッチSW3及び第4のスイッチSW4の一端に接続されており、制御ロジック131からの制御信号により、その接続をオン又はオフする。
なお、第1のスイッチSW1、第2のスイッチSW2、第3のスイッチSW3、第4のスイッチSW4、第5のスイッチSW11、第6のスイッチSW12は、例えば、トランジスタなどから構成される。
制御ロジック131は、端子T5、T6にマイコン2から供給される2ビットの制御信号により充電電流検出モード、放電電流検出モード、オフセット調整モードとに切り替えられる。例えば、端子T5がハイレベル、端子T6がローレベルのときに、充電電流検出モードとし、端子T5がローレベル、端子T6がハイレベルのときに、放電電流検出モードとし、端子T5、端子T6が共にハイレベルのときに、オフセット調整モードとする。
ここで、各動作モードについて説明を行う。
図2は本発明の第1実施例の動作説明図を示す。
充電電流検出モードは、検出抵抗Rsの他端から一端に流れる電流Isを検出する場合のモードであり、端子T1側の電位V1が端子T2側の電位V2に比べて高くなる状態で電流の検出を行うためのモードである。このとき、制御ロジック131は、第のスイッチSW、第のスイッチSW、第5のスイッチSW11、第6のスイッチSW12をオンさせ、第のスイッチSW、第のスイッチSWをオフさせる。したがって、充電電流検出モード時には、端子T1の電位V1が第6のスイッチSW12、第のスイッチSWを介して差動増幅回路32の反転入力端子Tに供給され、端子T2の電位V2が第5のスイッチSW11、第のスイッチSWを介して差動増幅回路32の反転入力端子Tに供給される。
放電電流検出モードは、検出抵抗Rsの一端から他端に流れる電流Isを検出する場合のモードであり、端子T2側の電位V2が端子T1側の電位V1に比べて高くなる状態で電流の検出を行うためのモードである。このとき、制御ロジック131は、第のスイッチSW、第のスイッチSW、第5のスイッチSW11、第6のスイッチSW12をオンさせ、第のスイッチSW、第のスイッチSWをオフさせる。したがって、放電電流検出モード時には、端子T2の電位V2が第5のスイッチSW11、第のスイッチSWを介して差動増幅回路32の反転入力端子Tに供給され、端子T1の電位V1が第6のスイッチSW12、第のスイッチSWを介して差動増幅回路32の反転入力端子Tに供給される。
オフセット調整モードは、差動増幅回路32のオフセットを調整するためのモードであり、差動増幅回路32の反転入力端子T−と非反転入力端子T+との電位を等しくすることにより、出力にオフセット成分が出現するようにしている。このとき、制御ロジック131は、第1のスイッチSW1、第2のスイッチSW2、第3のスイッチSW3、第4のスイッチSW4、第5のスイッチSW11をオンさせ、第6のスイッチSW12をオフさせる。したがって、オフセット調整モード時には、端子T2の電圧V2が第5のスイッチSW11、第1のスイッチSW1の2つのスイッチを介して差動増幅回路32の非反転入力端子T+に印加されるとともに、第5のスイッチSW11、第2のスイッチSW2の2つのスイッチを通して差動増幅回路32の反転入力端子T−に印加される。
このとき、第1のスイッチSW1、第2のスイッチSW2の内部抵抗は略同一であるので、差動増幅回路32の非反転入力端子T+に印加される電圧と、反転入力端子T−に印加される電圧を略同じにできる。これによって、差動増幅回路32のオフセットを正確に検出できる。
マイコン2は、電圧検出回路111の端子T4から差動増幅回路32の出力を検知しており、この差動増幅回路32からのオフセットを検知して、オフセットが「0」となるようなアナログ制御信号を出力する。このアナログ制御信号は、端子T3に供給される。これによって、電流検出回路111でのオフセットを除去できる。
また、本実施例によれば、第1のスイッチSW1、第2のスイッチSW2、第3のスイッチSW3、第4のスイッチSW4、第5のスイッチSW11、第6のスイッチSW12が図2に示すように単純な切換動作となっており、同じスイッチ状態で切り換わるスイッチは同じ信号でスイッチングさせることができるので、制御ロジック131が従来の電流検出回路24と略同様なロジックで構成でき、その回路規模を大幅に変更することなく対応できる。
〔第2実施例〕
図3は本発明の第2実施例のブロック図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
本実施例の電流検出回路211は、検出抵抗Rsの他端、すなわち、端子T1側を接地した状態でオフセット調整を行う回路構成であり、第5のスイッチSW11及び第6のスイッチSW12が削除されている。制御ロジック231は、オフセット調整モード時には、第1のスイッチSW2、第2のスイッチSW2をオンし、第3のスイッチSW3、第4のスイッチSW4をオフする。
このとき、第1のスイッチSW1、第2のスイッチSW2は、略同じ内部抵抗を有するので、差動増幅回路32の反転入力端子T−及び非反転入力端子T+の電圧を略同じ電圧にすることができる。これによって、差動増幅回路32のオフセットを正確に検出できる。
なお、本実施例では、第1〜第4のスイッチSW1〜SW4のみで構成したが、第1のスイッチSW1及び第4のスイッチSW4と差動増幅回路32との間、及び、第2のスイッチSW2及び第3のスイッチSW3と差動増幅回路32との間の各々に常時オンとされるスイッチを挿入するようにしてもよい。
本発明の第1実施例のブロック構成図である。 本発明の第1実施例の動作説明図である。 本発明の第2実施例のブロック構成図である。 携帯型電子機器のシステム構成図である。 従来の電流検出回路のブロック構成図である。 従来の電流検出回路の動作説明図である。 差動増幅回路32の回路構成図である。
符号の説明
マイコン
41 オペアンプ、R1〜R4 抵抗
111、211 電流検出回路
131、231 制御ロジック、32 差動増幅回路
SW1 第1のスイッチ、SW2 第2のスイッチ、SW3 第3のスイッチ
SW4 第4のスイッチ、SW11 第5のスイッチ、SW12 第6のスイッチ

Claims (6)

  1. 検出抵抗に流れる電流を検出する電流検出回路において、
    前記検出抵抗の両端の間に発生する電圧を増幅する差動増幅回路と、
    前記検出抵抗の一端と前記差動増幅回路の非反転入力端子との間の接続をオン又はオフする第1のスイッチと、
    前記検出抵抗の一端と前記差動増幅回路の反転入力端子との間の接続をオン又はオフする第2のスイッチと、
    前記検出抵抗の他端と前記差動増幅回路の非反転入力端子との接続をオン又はオフする第3のスイッチと、
    前記検出抵抗の他端と前記差動増幅回路の反転入力端子との間の接続をオン又はオフする第4のスイッチと、
    前記検出抵抗の一端と前記第1のスイッチ及び第2のスイッチとの間に設けられ、前記検出抵抗の一端と前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチとの間の接続をオン又はオフする第5のスイッチと、
    前記検出抵抗の他端と前記第3のスイッチ及び第4のスイッチとの間に設けられ、前記検出抵抗の他端と前記第3のスイッチ及び前記第4のスイッチとの間の接続をオン又はオフする第6のスイッチと、
    前記差動増幅回路のオフセット検出時に、前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ、前記第3のスイッチ、前記第4のスイッチ、前記第5のスイッチをオンさせ、前記第6のスイッチをオフさせる制御手段とを有することを特徴とする電流検出回路。
  2. 前記制御手段は、前記検出抵抗の他端から一端に流れる電流を検出するときには前記第のスイッチ及び前記第のスイッチ及び前記第5のスイッチ並びに前記第6のスイッチをオンさせ、前記第のスイッチ及び前記第のスイッチをオフさせることを特徴とする請求項1記載の電流検出回路。
  3. 前記制御手段は、前記検出抵抗の一端から他端に流れる電流を検出するときには前記第のスイッチ及び前記第のスイッチ及び前記第5のスイッチ並びに前記第6のスイッチをオンさせ、前記第のスイッチ及び前記第のスイッチをオフさせることを特徴とする請求項1又は2記載の電流検出回路。
  4. 検出抵抗に流れる電流を検出する電流検出回路において、
    前記検出抵抗の両端の電圧を増幅する差動増幅回路と、
    前記検出抵抗の一端と前記差動増幅回路の非反転入力端子との間の接続をオン又はオフする第1のスイッチと、
    前記検出抵抗の一端と前記差動増幅回路の反転入力端子との間の接続をオン又はオフする第2のスイッチと、
    前記検出抵抗の他端と前記差動増幅回路の非反転入力端子との間の接続をオン又はオフする第3のスイッチと、
    前記検出抵抗の他端と前記差動増幅回路の反転入力端子との間の接続をオン又はオフする第4のスイッチと、
    前記差動増幅回路のオフセット検出時に、前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチ、をオンさせ、前記第3のスイッチ及び前記第4のスイッチをオフさせる制御手段とを有することを特徴とする電流検出回路。
  5. 前記制御手段は、前記検出抵抗の他端から一端に流れる電流を検出するときには前記第のスイッチ及び前記第のスイッチをオンさせ、前記第のスイッチ及び前記第のスイッチをオフさせることを特徴とする請求項4記載の電流検出回路。
  6. 前記制御手段は、前記検出抵抗の一端から他端に流れる電流を検出するときには前記第のスイッチ及び前記第のスイッチをオンさせ、前記第のスイッチ及び前記第のスイッチをオフさせることを特徴とする請求項4又は5記載の電流検出回路。
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