JP3632822B2 - 温度伝送器の入力回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、物理量を電気信号に変換して電流信号として上位システムに伝送する温度伝送器に係り、詳しくは、熱電対または測温抵抗体をセンサとする温度伝送器の入力回路におけるバーンアウト検出機能の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱電対または測温抵抗体のセンサにより温度を検出して電気信号に変換しこの電気信号を2本の伝送線を介して上位のシステムに4〜20mAの電流信号として伝送する伝送器(ここではこれを温度伝送器と呼ぶ)は良く知られている。
【0003】
このような伝送器に設けられた入力回路には、通常センサの断線(バーンアウト)を検出する機能が備えられている。図2に従来の温度伝送器の入力回路の一例を示す。
【0004】
熱電対TCに発生した電圧は前置増幅器AMPにより増幅され、電荷平衡型のアナログ・デジタル変換器(以後アナログ・デジタルをADと略す)ADでデジタルデータに変換される。
【0005】
前置増幅器AMPは演算増幅器A1を備え、この演算増幅器A1の非反転入力端子(+)には熱電対TCの出力電圧が加えられ、また反転入力端子(−)には帰還抵抗R4と、一端がコモンラインに接続された抵抗R7と、アナログスイッチSW3を介した抵抗R5またはR6がそれぞれ接続されている。なお、抵抗R5とR6は測定レンジの切り換え用に設けたものである。
【0006】
電荷平衡型AD変換器ADは、演算増幅器A2とコンデンサC1からなる積分器INTと、比較器CMP1と、コントローラCONTと、基準電圧切換えスイッチSW2を備える。
積分器INTには前記前置増幅器AMPの出力が抵抗R3を通して加えられる。また積分器はオフセット電圧Voffが加えられてレベルシフトされている。
【0007】
積分器の出力は比較器CMP1により所定の閾値と大小比較され、その比較結果がコントローラCONTに入力される。積分器INTにはまた抵抗R2を介してスイッチSW2で切換えられる基準電圧Vrefまたはコモンライン電位(0V)が加えられる。
【0008】
更に詳しくは、次の通りである。コントローラCONTは積分器INTの出力がAD変換期間の始めと終わりで同じ値になるように比較器CMP1の出力を監視しながら、基準電圧VrefをアナログスイッチSW2でデューティ変調して抵抗R2を通して積分器INTに加える。このような制御によれば、スイッチSW2のデューティ比は積分器の入力電圧(換言すればセンサ出力)に対応する。コントローラCONTはこのデューティ比から入力電圧に対応した信号を得る。
【0009】
他方、熱電対のバーンアウト検出は、前置増幅器AMPの出力を比較器CMP2により所定の比較電圧Vcpと比較することによって行われる。このとき、スイッチSW1を閉じ、抵抗R1を介して電圧Vbnを熱電対TCに加えておく。熱電対TCか断線していれば、前置増幅器AMPの入力には正常時よりも大きな電圧が加わるため前置増幅器AMPの出力は大きくなる。
【0010】
コントローラCONTは比較器CMP2での比較電圧Vcpとの比較結果からバーンアウトを検出することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来の回路では、バーンアウトを検出するための専用の比較器が必要であると共に、センサの種類や測定レンジを変更するために前置増幅器AMPの利得を変えると比較器CMPに加わる電圧が変わってしまい正しいバーンアウト検出ができなくなるという課題があった。
【0012】
本発明の目的は、上記の課題を解決するもので、正確なバーンアウト検出が可能なバーンアウト検出機能付きの温度伝送器の入力回路を実現しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明では、
物理量を電気信号に変換するセンサと、このセンサにバーンアウト検出用の電流を流す手段と、前記センサの出力を適宜増幅する前置増幅器と、この前置増幅器の出力を積分する積分器と、その積分出力を2値化する比較器と、基準電圧またはコモンラインの電圧を選択し前記積分器に加えるスイッチと、前記比較器の出力に応じて前記スイッチを駆動し前記積分器の出力がAD変換期間の始めと終りで同じ値になるように前記基準電圧をデューティ変調して前記積分器に加えると共にこのデューティ変調におけるデューティ比から前記センサの出力に対応した信号を得るコントローラを備え、前記センサの出力に対応した信号を上位システムに伝送することができるように構成してなる温度伝送器の入力回路であって、
バーンアウト検出期間中は、前記センサにバーンアウト検出用の電流を流す手段によりセンサに所定の電流を供給し、かつ前記前置増幅器の利得を一定にすると共に前記積分器には前記前置増幅器の出力のみが印加される状態にしておき、前記コントローラで前記比較器の出力に基づいて前記センサのバーンアウトが検知できるように構成したことを特徴とする。
【0014】
このような構成によれば、従来温度信号変換用にしか使用していなかった電荷平衡型AD変換器をバーンアウト検出にも兼用でき、従来のようなバーンアウト検出専用の比較器が不要になるという利点がある。
【0015】
そしてこの場合、請求項2のように、積分器には所定のオフセット電圧を入力しておき、バーンアウト検出期間中はセンサの断線の有無に応じて積分器の出力が負または正の電圧となるようにすることにより、容易にセンサの断線を検出することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下図面を用いて本発明を詳しく説明する。図1は本発明に係るバーンアウト検出機能付きの温度伝送器の入力回路の一実施例を示す構成図である。図1において、図2と同等部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0017】
図1において図2と異なるところは、前置増幅器AMPの帰還路に開閉可能なスイッチSW4を挿入接続したこと、比較器CMP2と比較電圧Vcpを除去したこと、および比較器CMP1の出力に基づいてバーンアウトを検出する機能をコントローラCONTに設けた点である。
【0018】
このような構成における動作を次に説明する。温度測定のためのAD変換の動作は従来例と同様である。本発明ではこのAD変換に先立ってバーンアウト検出を行う。この期間中はスイッチSW1を閉じて熱電対TCにバーンアウト検出電流を流すと共に、スイッチSW4を閉じて前置増幅器AMPの利得を固定し(前置増幅器はボルテージフォロアとなる)、スイッチSW2をコモンライン側にセットしておく(積分器INTにはデューティ変調された基準電圧は入力されず、前置増幅器の出力のみが印加されるようにする)。
【0019】
熱電対TCが断線していなければ、前置増幅器AMPの出力電圧Vampはあまり高くならず、
Vamp〈 Voff
となって、積分器INTの出力は正の方向に緩やかに上昇する。
【0020】
熱電対TCが断線していれば、前置増幅器AMPの出力電圧Vampは高くなり、
Vamp 〉Voff
となって、積分器INTの出力は負の方向に急激に下降する。
【0021】
したがって、適当な時間後(比較器CMP1の出力が正または負に落ち着いとき)、比較器CMP1の出力を見ればバーンアウトの発生を知ることができる。つまり、比較器CMP1の出力は熱電対が断線していないときはHIGH、熱電対が断線しいるときはLOWとなる。コントローラCONTではこのHIGHかLOWかを調べてバーンアウト発生を検知する。
【0022】
なお、以上の説明は、本発明の説明および例示を目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎない。したがって本発明は、上記実施例に限定されることなく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、変形をも含むものである。
【0023】
例えば、バーンアウト検出期間中、前置増幅器AMPの帰還回路を短絡するようにしたが、必ずしもこれに限るものではない。例えばスイッチSW3の接点を中立にし、抵抗R7とR4で決まる利得としてもよい。通常は、選択できる最も低い利得にする。要するに、バーンアウト検出期間中、前置増幅器の利得が一定に固定されればよい。
【0024】
また、実施例では比較器CMP1の反転入力端子にコモンライン電圧を加えているが、コモンライン電圧以外の適宜の電圧を与えてもよい。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、従来のようなバーンアウト検出専用の比較器が不要となり、またバーンアウト検出時は前置増幅器の利得を固定することによりセンサの種類や測定レンジの変更に影響されないで正確なバーンアウトの検出ができ、実用に供してその効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る温度伝送器の入力回路の一実施例を示す構成図である。
【図2】従来の温度伝送器の入力回路の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
TC 熱電対
AMP 前置増幅器
A1,A2 演算増幅器
SW1,SW2,SW3 スイッチ
AD 電荷平衡型AD変換器
INT 積分器
CMP1 比較器
CONT コントローラ
Voff オフセット電圧
Vref 基準電圧
C1 コンデンサ
R1〜R7 抵抗
Claims (2)
- 物理量を電気信号に変換するセンサと、このセンサにバーンアウト検出用の電流を流す手段と、前記センサの出力を適宜増幅する前置増幅器と、この前置増幅器の出力を積分する積分器と、その積分出力を2値化する比較器と、基準電圧またはコモンラインの電圧を選択し前記積分器に加えるスイッチと、前記比較器の出力に応じて前記スイッチを駆動し前記積分器の出力がAD変換期間の始めと終りで同じ値になるように前記基準電圧をデューティ変調して前記積分器に加えると共にこのデューティ変調におけるデューティ比から前記センサの出力に対応した信号を得るコントローラを備え、前記センサの出力に対応した信号を上位システムに伝送することができるように構成してなる温度伝送器の入力回路であって、
バーンアウト検出期間中は、前記センサにバーンアウト検出用の電流を流す手段によりセンサに所定の電流を供給し、かつ前記前置増幅器の利得を一定にすると共に前記積分器には前記前置増幅器の出力のみが印加される状態にしておき、前記コントローラで前記比較器の出力に基づいて前記センサのバーンアウトが検知できるように構成したことを特徴とする温度伝送器の入力回路。 - 前記積分器には所定のオフセット電圧が入力されており、バーンアウト検出期間中は前記センサのバーンアウトの有無に対応して積分器の出力が負または正の電圧となるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の温度伝送器の入力回路。
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