JP4252347B2 - ガスバリア性薄膜コーティングプラスチック容器の製造方法 - Google Patents

ガスバリア性薄膜コーティングプラスチック容器の製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチック容器の内表面にガスバリア性薄膜をコーティングする際、原料ガスをプラズマ化するまでの準備時間を短縮することが可能なガスバリア性薄膜コーティングプラスチック容器の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
容器以外の分野でDLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜をコーティングする技術としては、DLC膜の硬度、耐磨耗に着目して用いられるガイドブッシュ、おさ羽等の保護膜の用途でのDLC膜がある。このコーティング方法は、一旦反応チャンバ内を3.99×10−3Pa(3×10−5Torr)程度まで減圧にして反応チャンバ内の水蒸気や酸素、窒素等の不純物を取り除き、13.3Pa(0.1Torr)程度の圧力で反応させて成膜していた(例えば非特許文献1を参照。)。この方法では生産性が低いのでコストがかかるものの膜中に不純物の混入は防止でき、基本構成元素である炭素原子と水素原子とからなるDLC膜を成膜することができる。
【0003】
容器分野で高周波プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition、化学気相成長)法によるDLC膜の成膜装置(例えば特許文献1を参照。)では、到達真空圧力を10−2〜10−5torr(1.33〜1.33×10−3Pa)として反応チャンバ内の水蒸気や酸素、窒素等の不純物を取り除いてから原料ガスを導入していた。そして成膜圧力を0.5〜0.001torr(66.5〜0.133Pa)として成膜していた。しかし、到達真空圧力まで減圧する操作は時間がかかるので生産性を上げることは出来ず、コストをかけず低価格で提供せざるを得ない容器の分野では実製造は不可能である。
【0004】
そこで、ガスバリア性薄膜、特に炭素膜コーティングプラスチック容器の量産的製造方法が、例えば特許文献2に開示されている。特許文献2には炭素膜コーティングプラスチック容器の量産的製造方法が開示されており、特にプラスチック容器内に供給した原料ガスをプラズマ化するまでの準備時間、すなわち、容器内部を原料で置換し、所定の成膜圧力に到達させるまでに要する時間を短縮する技術が開示されている。特に特許文献2の明細書段落番号(0091)から(0107)及び特許文献2の図9に記載がある。同文献3の図9を本願の図13に示す。図13を参照して当該記載を要約すると次の通りである。プラスチック容器の内部を到達真空圧力(凡そ0.53Pa)まで真空引きし(図13のa,b,c)、その後原料ガスを容器内部に供給する。原料ガスの供給開始直後は容器内圧が急上昇し、排気と原料ガスの供給とのバランスによって所定の成膜圧力(凡そ4.2Pa)に到達する(図13のd)。所定の成膜圧力で安定化したのを確認して(図13のe)、高周波電力を外部電極に印加してプラズマを着火させる。これによりプラスチック容器の内壁面に炭素膜をコーティングしている。特許文献2では、真空装置及びその作動サイクルを工夫することで排気能力の効率化を図り、高周波印加までの成膜準備に要する時間の短縮を図る。
【0005】
【非特許文献1】
NEW DIAMOND,No.48,p19−23(1998)
【特許文献1】
特開平08−053117号公報、段落0029〜0030
【特許文献2】
特開平10−258825号公報、図9
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
容器内部にDLC膜などのガスバリア性薄膜をプラズマCVD法により成膜する場合、原料ガス系プラズマを着火して成膜を行なうまでに、容器内部を原料ガスに置換し、且つ容器内部圧力を成膜圧力に調整する操作が必要となる。本発明は、これらの操作に要する時間を短縮することを目的とする。特許文献2では、複数の真空ポンプを稼動させて、早期に到達真空圧力まで減圧させる方法を提案しているが、本発明は排気手段の構成にかかわりなく、排気手段をいかなる構成とした場合でも適用可能な製造方法を提案するものである。すなわち、容器内部の原料ガスへの置換操作と容器内部圧力を成膜圧力に調整する操作を同時に行ない、短時間で終了させる製造方法を提案するものである。
【0007】
本発明は、成膜圧力よりも減圧するような高度な真空引きを行なわずに、成膜圧力まで到達したのちすぐに成膜を行なうことが出来るように調整することで、高度な真空引きに要する所要時間を短縮することを目的とする。このとき、初期に高度な真空引きを行なう理由は容器内部を十分に原料ガスで置換するためであるが、原料ガスの供給のタイミングを制御することで従来行なってきたレベルまでの真空引きを行なうことなく同等のガスバリア膜を得ることができる成膜方法を提供する。
【0008】
本発明は、プラズマCVD法により容器内表面にガスバリア性薄膜を成膜する方法を提供するものであり、プラズマ励起手段に左右されるものではないが、特に適したプラズマ励起エネルギー源として、高周波電力(RF)、マイクロ波(MW)又は誘導結合プラズマ(ICP)の少なくともいずれか一つを用いるガスバリア性薄膜コーティングプラスチック容器の製造方法を提供することを目的とする。ここで、プラズマ励起エネルギーの違いにより所定成膜圧力は少しずつ異なる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るガスバリア性薄膜コーティングプラスチック容器の製造方法は、プラスチック容器の内部を排気開始すると同時に若しくは前記プラスチック容器の内部を排気開始したのち、式1で表される時間tを経過したときの排気途中段階で、プラズマCVD法によりガスバリア性薄膜を形成するための原料ガスを前記プラスチック容器の内部に供給開始し、前記プラスチック容器の内部の排気と前記原料ガスの供給とを同時に行なって前記プラスチック容器の内部を前記原料ガスに置換するとともに前記プラスチック容器の内圧を所定成膜圧力まで到達させたのち、前記原料ガスをプラズマ化して前記プラスチック容器の内表面にガスバリア性薄膜を形成することを特徴とする。ただし、前記原料ガスを供給しないときに前記所定成膜圧力まで到達するのに要する時間Tをする。
【式1】
0≦t≦T×0.7
【0010】
本発明に係るガスバリア性薄膜コーティングプラスチック容器の製造方法では、前記所定成膜圧力は全工程内で最も低い容器内部圧力であり、該所定成膜圧力は1.33〜6.65×10Paとすることが好ましい。
【0013】
また、本発明に係るガスバリア性薄膜コーティングプラスチック容器の製造方法では、前記プラスチック容器の内部を排気開始したのち、前記プラスチック容器の内圧が式2で表される内圧Pとなったときに前記原料ガスの供給を開始することがより好ましい。ただし、前記所定成膜圧力をP(depo)とする。
【式2】
P=P(depo)×2.5
【0014】
さらに本発明に係るガスバリア性薄膜コーティングプラスチック容器の製造方法では、高周波電力(RF)、マイクロ波(MW)又は誘導結合プラズマ(ICP)の少なくともいずれか一つをプラズマ励起エネルギーとして前記原料ガスをプラズマ化することが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について発明の実施形態及び実施例を示して詳細に説明するが本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。
【0016】
本発明は、プラスチック容器の内表面にガスバリア性薄膜を形成することが可能な製造装置を用いて、排気、原料ガスの供給、プラズマ励起エネルギーの供給等の成膜条件及びタイミングを規定するものである。したがって、本発明は製造装置に限定されるものではなく、各種製造装置において適用し、実現可能である。特許文献1及び特許文献2に開示された製造装置のみならず、例えば、下記に列挙した特許文献3〜9に示された製造装置を使用することも可能である。
【特許文献3】
WO00/071780A1号公報
【特許文献4】
WO01/032513A1号公報
【特許文献5】
WO02/049925A1号公報
【特許文献6】
WO02/051707A1号公報
【特許文献7】
WO03/000558A1号公報
【特許文献8】
WO03/000559A1号公報
【0017】
本実施形態においてガスバリア性薄膜としては、SiOx、DLC、Si含有DLC、ポリマーライクカーボン、酸化アルミニウム又はポリマーライク窒化珪素が例示できる。この中でDLCは酸素バリア性及び水蒸気バリア性に優れ、化学的に不活性、炭素及び水素を主成分とする為、プラスチックと同様の処分が可能であること、柔軟であるのでプラスチックの伸縮に追随性があることから特に好ましい。本発明でいうDLC膜とは、iカーボン膜又は水素化アモルファスカーボン膜(a−C:H) と呼ばれる膜のことであり、硬質炭素膜も含まれる。またDLC膜はアモルファス状の炭素膜であり、SP結合も有する。このDLC膜を成膜する原料ガスとしては炭化水素系ガス、例えばアセチレンガスを用い、Si含有DLC膜を成膜する原料ガスとしてはSi含有炭化水素系ガスを用いる。このようなDLC膜をプラスチック容器の内表面に形成することにより、炭酸飲料や発泡飲料等の容器としてワンウェイ、リターナブルに使用可能な容器を得る。
【0018】
本実施形態では、特許文献3に記載された製造装置(特許文献3の図1)を使用する場合を一例として説明する。図1に特許文献3の図1に記載された製造装置を示す。まず、図1を参照してプラスチック容器の内表面へガスバリア性薄膜を成膜するためのCVD成膜装置について簡単に説明する。
【0019】
図1は、本装置の電極構成等を示す図である。図1に示すように、本装置は基台1と、基台1に取り付けられた肩部電極2及び胴部電極3と、胴部電極3に対して着脱可能とされた底部電極4とを備える。さらに図1に示すように、肩部電極2、胴部電極3及び底部電極4は、それぞれプラスチック容器5の外形に即した形状の内壁面を有する。肩部電極2、胴部電極3及び底部電極4は、本装置の外電極を構成する。本実施例では外電極を成膜チャンバとする。
【0020】
底部電極4を胴部電極3に対して取り付けたとき、基台1、肩部電極2、胴部電極3及び底部電極4は、互いに気密的に取り付けられた状態となる。そして、これらはプラスチック容器5を収納する収納部10を備える真空チャンバとして機能する。さらに図1の装置は、真空チャンバ及び容器内部を排気する排気手段(不図示)を備える。
【0021】
収納部10には内電極11が設けられている。内電極11は、収納部10に収容されたプラスチック容器5の内部に挿入される。内電極11は電気的にグランド電位に接続されている。
【0022】
内電極11は、中空形状(筒状)に形成されている。また、内電極11の下端には、内電極11の内外を連通させる1つの吹き出し孔(不図示)が形成されている。内電極11には内電極11の内部と連通される管路12が接続されている。本装置には管路12の上流側には原料ガス供給手段(不図示)が備えてある。そして管路12を介して内電極11内に送り込まれた原料ガスが、この吹き出し孔を介してプラスチック容器5内に放出できるよう構成されている。なお、管路12は金属製であり導電性を有する。そして図1に示すように、管路12を利用して内電極11がグランド電位に接続されている。
【0023】
図1に示すように、底部電極4には整合器8を介して高周波発振器9の出力端が接続されている。高周波発振器9は、グランド電位との間に高周波電圧を発生させ、これにより内電極11と底部電極4との間に高周波電圧が印加される。高周波電源として、13.56MHzの周波数のものを使用する。
【0024】
次に、例示した図1のCVD成膜装置を用いて、プラスチック容器5の内表面にDLC膜を形成する場合の手順について説明する。
【0025】
プラスチック容器5はその底部が底部電極4の内面に接触するようにセットされる。そして底部電極4が上昇することにより、プラスチック容器5は収納部10に収納される。このとき収納部10に設けられた内電極11が、プラスチック容器5の口(上端の開口)を介してプラスチック容器5の内部に挿入される。
【0026】
底部電極4が所定の位置まで上昇して収納部10が密閉されたとき、プラスチック容器5の外周は肩部電極2、胴部電極3及び底部電極4の内面に接触した状態となる。
【0027】
プラスチック容器5を収容した後の成膜条件プロファイルを図2に示した。図2は、時間を横軸、プラスチック容器の内圧、原料ガス供給量及び高周波電力出力を縦軸に表した成膜条件プロファイルの一形態である。
【0028】
不図示の真空装置により、収納部10内の空気が基台1の排気口1Aを介して排気される。ここで、排気開始と同時に、管路12を介して原料ガス(例えば、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類等の炭素源ガス)を内電極11の吹き出し孔からプラスチック容器5の内部に導入開始する(図2(a)の工程)。これにより容器内が原料ガスで置換されると同時に所定成膜圧力まで減圧される。容器内部圧力は図2(a)に示すようなプロファイルを描く。
【0029】
原料ガス置換が行なわれ且つ容器内部圧力が所定成膜圧力、例えば6.65〜6.65×10Paとなった後、高周波発振器9を動作させることにより内電極11と外電極との間に高周波電圧を印加し、プラスチック容器5内に原料ガス系プラズマを発生させる(図2(b)の工程)。すなわち、このプラスチック容器5の内表面におけるDLC膜の形成は、プラズマCVD法によって行われる。これによって、プラスチック容器5の内表面にDLC膜が形成される。このとき、成膜圧力は原料ガスの消費にともない多少変動する。印加する高周波電力としては、400〜500W程度が適正な電力であった。高周波電力の供給時間により膜厚が制御でき、5〜150nmである。また成膜速度は原料濃度、高周波電力の供給量、成膜圧力により制御できるが、1秒間で5〜15nmの成膜速度を有していた。
【0030】
本実施形態に係る原料ガスとしては、原料ガスを構成する炭素源ガスとしては、常温で気体又は液体の脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、含酸素炭化水素類、含窒素炭化水素類などが使用される。例えば(1)メタン系として、メタンCH、エタンC2H6、プロパンC3H6、ブタンC4H10、(2)エチレン系としてエチレンC2H4、プロピレンC3H6、ブチレンC4H8(3つの異性体)、(3)アセチレン系としてアセチレンC2H2、メチルアセチレンC3H4、エチルアセチレン(C4H6)、(4)その他としてノルマルヘキサンC6H14、シクロヘキサンC6H12、(5)芳香族としてベンゼンC6H6、トルエンC6H5CH3、キシレンC6H4(CH32が例示できる。特に炭素数が6以上のベンゼン,トルエン,o-キシレン,m-キシレン,p-キシレン,シクロヘキサン等が望ましい。ただし食品等の容器に使用する場合には、衛生上の観点から脂肪族炭化水素類、特にメタン系炭化水素、エチレン系炭化水素、アセチレン系炭化水素が好ましい。これらの炭素源ガスは、原料ガスとして単独で用いても良いが、2種以上の混合ガスとして使用するようにしても良い。さらにこれらのガスをアルゴンやヘリウムの様な希ガスで希釈して用いる様にしても良い。また、ケイ素含有DLC膜を成膜する場合には、Si含有炭化水素系ガスを使用する。
【0031】
SiOxの膜は、液体のヘキサメチルジシロキサン(HMDS)などの有機シリコンや気体のシラン(SiH)を原料として、酸化させるための酸素とキャリアガスのヘリウム(使用しない場合もある。)と共にコートする。また、Al膜はトリメチルアルミニウム(TMA)と酸素を原料とする。さらに窒化珪素膜は:(SiH/NH)と酸素を原料とする。
【0032】
成膜終了後、原料ガスの供給を停止し、容器内に空気を導入して(リークさせて)容器内部圧力を大気圧にする(図2(c)の工程)。
【0033】
図2では、図2(a)で示したごとく、容器内の排気と原料ガスの供給を同時に開始する場合を示したが、図3に示すように、原料ガス供給のタイミングを排気開始後にずらしても良い。すなわち、まずプラスチック容器5の内部の排気開始する(図3(d)の工程)。排気開始からから所定時間経過した排気途中段階で、原料ガスをプラスチック容器5の内部に供給開始する(図3(e)の工程)。このとき、プラスチック容器5の内部の排気と原料ガスの供給とをバランスを取りながら同時に行なって、プラスチック容器5の内部を原料ガスに置換するとともにプラスチック容器5の内圧を所定成膜圧力まで到達させる(図3(e)の工程)。その後、高周波電力を供給して原料ガスをプラズマ化してプラスチック容器の内表面にガスバリア性薄膜を形成する(図3(f)の工程)。成膜終了後、原料ガスの供給を停止し、容器内に空気を導入して(リークさせて)容器内部圧力を大気圧にする(図3(g)の工程)。
【0034】
容器を排気した後に原料ガスを供給する場合、容器内圧が所定成膜圧力よりも高圧であるときに原料ガスを供給することとなるが、ガスバリア性薄膜の品質を落とさず、且つ生産効率を高くするために次に示すタイミングとすることが好ましい。
【0035】
すなわち、原料ガス供給のタイミングを排気開始後にずらした場合、この原料ガスの供給開始のタイミングは、原料ガスの供給開始直後に生ずるプラスチック容器5の内圧上昇(図3の内圧上昇100に相当する)が26.6Pa以下となるタイミングであることがより好ましい。後に示す実施例からわかるように、供給開始後、原料ガスの供給タイミングが遅くなるほど、原料ガス供給直後の内圧上昇が大きく且つ再度その容器内部圧力に復帰するまでの時間がかかる。したがって、原料ガス供給開始のタイミングは、原料ガスの供給開始直後に生ずるプラスチック容器5の内圧上昇が26.6Paとなるタイミングよりも早めに供給開始することが好ましい。
【0036】
原料ガスの供給開始のタイミングは、別の見方から次のように規定することが好ましい。すなわちプラスチック容器の内部を排気開始したのち、数式1で表される時間t経過後に原料ガスの供給を開始する。ただし、原料ガスを供給しないときに所定成膜圧力まで到達するのに要する時間Tをする。
【式1】
0≦t≦T×0.7
【0037】
原料ガスの供給開始のタイミングは、別の見方からさらに次のように規定することが好ましい。すなわち、プラスチック容器の内部を排気開始したのち、プラスチック容器の内圧が式2で表される内圧Pとなったときに原料ガスの供給を開始する。ただし、前記所定成膜圧力をP(depo)とする。
【式2】
P=P(depo)×2.5
【0038】
特許文献1〜9をはじめとしてプラスチック容器の内表面にDLC膜を形成する場合に従来行なわれてきた成膜条件プロファイルの一形態を図4に示す。まずプラスチック容器5の内部の排気開始する(図4(h)の工程)。プラスチック容器5の内部をガス置換の目的で、例えば10−5〜10−2torr(1.33×10−3〜1.33Pa)まで真空引きを行なう。このときの容器内部圧力を到達真空圧力という。真空引きにより、容器内の水蒸気や酸素、窒素等の不純物が取り除かれる。所定の到達真空圧力に達したのち、原料ガスをプラスチック容器5の内部に供給開始する。この原料ガスの供給により容器内部圧力が急上昇する(図4(i)の工程)。その後、プラスチック容器5の内部の排気と原料ガスの供給とを同時に行なって、排気を原料ガス供給よりも強めに行なうようにバランスさせることにより、容器内部圧力が再度降下し始める。このとき、プラスチック容器5の内部が原料ガスで置換される。そして、プラスチック容器5の内圧を所定成膜圧力まで到達させる(図4(j)の工程)。その後、高周波電力を供給して原料ガスをプラズマ化してプラスチック容器の内表面にガスバリア性薄膜を形成する(図4(k)の工程)。成膜終了後、原料ガスの供給を停止し、容器内に空気を導入して(リークさせて)容器内部圧力を大気圧にする(図4(l)の工程)。
【0039】
図2及び図3で示した成膜条件プロファイルは、成膜圧力と到達真空圧力とは一致している。到達真空圧力とは、容器内のガス置換を行なうことを目的として、成膜の全工程内で最も低い容器内部圧力をいうが、特許文献1に示された従来の到達真空圧力は、10−5〜10−2torr(1.33×10−3〜1.33Pa)であった。しかし本発明では排気と同時若しくは所定時間経過後に原料ガスを供給して排気量と原料ガス供給量とのバランスにより成膜圧力(6.65〜6.65×10Pa)に到達させ且つ原料ガスにガス置換させるため、成膜圧力と到達真空圧力とは一致するとともに、10−5〜10−2torr(1.33×10−3〜1.33Pa)まで容器内部を真空引きする必要がない。しかも、容器内部の排気と原料ガスの供給を同時に行なうことで、図4で示した成膜条件プロファイルを行なう場合と同等のガス置換を行なうことができ、図4の場合と比較して、成膜工程の大幅な時間短縮が可能となる。
【0040】
上記説明は、プラズマ励起エネルギー源として、高周波電力(RF)を使用する場合を示した。しかし本実施形態は、高周波電力に限定されず、マイクロ波(MW)又は誘導結合プラズマ(ICP)をプラズマ励起エネルギー源としても良く、さらには、高周波電力とマイクロ波、高周波電力と誘導結合プラズマ、マイクロ波と誘導結合プラズマ、或いは高周波電力、マイクロ波及び誘導結合プラズマのように組み合わせて使用しても良い。例えば、高周波電力とマイクロ波を組み合わせて成膜する例として特許文献8に開示があり、この文献で開示された製造方法を行なう際に、原料ガスの供給開始のタイミングを上記実施形態で示したタイミングとすることができる。
【0041】
成膜チャンバが1つのみの製造装置のみならず、成膜チャンバを複数並べて全て同時に成膜チャンバを稼動させるか若しくはタイミングをずらして順次稼動させてガスバリア性薄膜コーティングプラスチック容器を量産する製造装置のいずれについても、本実施形態の製造方法を使用することができる。
【0042】
本実施形態では、例えば図2で示すように原料ガス供給量を一定とする場合を示したが、図5又は図6に示すように、原料ガス供給量を初期は多めに流し、成膜時は所定流量にしても良い。図5又は図6に示すように原料ガス供給量を初期は多めに流すことで、ガス置換効率を向上させることが可能である。
【0043】
【実施例】
図1と同等の装置を用い、上記実施形態のうち図2又は図3の成膜条件プロファイルでプラスチック容器の内表面にDLC膜を成膜した場合の実施例を示す。プラスチック容器は、高さ157mm、胴径68mm、口径28mm、肉厚0.35mm、容量350ml、表面積320cmの耐熱丸型PETボトルを測定用容器とした。高周波電源は13.56MHzの0.6kWに自動整合器及び固定整合器を接続して外電極に接続して用いた。原料ガスは高純度アセチレンガスとした。また、排気系はドライポンプ+NW80(2m)+手動バタフライ弁+チャンバとし、電源系はパール工業6kWRF電源+自動整合器+固定整合器とし、原料ガス系はマスフローコントローラー(不図示)からガスバルブ(不図示)まで最短接続+多穴内部電極(φ0.8×32)とした。
【0044】
本実施例では、次のように定義する。排気開始後、原料ガス供給までのタイムラグを単にタイムラグという。また、排気開始後、原料ガス供給開始までの排気時間を単に排気時間という。原料供給開始後、所定成膜圧力に到達するまでの時間を安定化時間という。
【0045】
(実施例1)
排気とほぼ同時に原料ガスを供給開始した。すなわち、タイムラグは0秒であり、排気時間は0秒である。原料供給開始時の容器内部圧力は大気圧である。そのときの原料ガス流量を75sccmとしたとき、成膜圧力を13.3Paとし、成膜圧力に到達するまでの安定化時間は2.5秒であった。そして所定成膜圧力に到達したのち、高周波電力を500W、1.9秒間印加して、膜厚19nmのDLC薄膜を耐熱丸型PETボトルの内壁面に形成させた。このときの成膜条件を表1にまとめた。また、成膜条件プロファイルを図7に示した。ここで、図7〜図12において、Prは高周波の反射波、光はプラズマ発光の照射強度、Pfは高周波電力の出力、Pcはチャンバ内圧力(容器内圧力)である。高周波の反射波を測定することにより、供給した高周波のうちプラズマ発生への寄与した部分が推測できる。すなわち、高周波の反射波が少ないほど高周波エネルギーがプラズマ化エネルギーとなっている。図7〜図12は、時間経過におけるPr,Pf、光、Pcをそれぞれモニタリングしたものである。
【表1】
Figure 0004252347
【0046】
(実施例2)
タイムラグを1.0秒とした。したがって排気時間も1.0秒である。原料ガス流量を75sccmとする。このとき原料供給開始時の容器内部圧力は、79.8Paであった。原料ガス供給による容器内部圧力の上昇は、4.0Paであった。成膜圧力を13.3Paとし、安定化時間は1.7秒であった。そして所定成膜圧力に到達したのち、高周波電力を500W、1.9秒間印加して、膜厚19nmのDLC薄膜を耐熱丸型PETボトルの内壁面に形成させた。このときの成膜条件を表1にまとめた。また、成膜条件プロファイルを図8に示した。
【0047】
(実施例3)
タイムラグを1.0秒、すなわち排気時間を1.0秒とした。原料ガス流量を75sccmとする。このとき原料供給開始時の容器内部圧力は、82.5Paであった。原料ガス供給による容器内部圧力の上昇は、9.3Paであった。成膜圧力を9.3Paとした場合、安定化時間は3.0秒であった。そして所定成膜圧力に到達したのち、高周波電力を500W、1.9秒間印加して、膜厚19nmのDLC薄膜を耐熱丸型PETボトルの内壁面に形成させた。このときの成膜条件を表1にまとめた。また、成膜条件プロファイルを図9に示した。
【0048】
(実施例4)
タイムラグを1.5秒、すなわち排気時間を1.5秒とした。原料ガス流量を75sccmとする。このとき原料供給開始時の容器内部圧力は、34.6Paであった。原料ガス供給による容器内部圧力の上昇は、27.9Paであった。成膜圧力を13.3Paとした場合、安定化時間は1.2秒であった。そして所定成膜圧力に到達したのち、高周波電力を500W、1.9秒間印加して、膜厚19nmのDLC薄膜を耐熱丸型PETボトルの内壁面に形成させた。このときの成膜条件を表1にまとめた。また、成膜条件プロファイルを図10に示した。
【0049】
(比較例1)
容器内部の到達真空圧力が6.65Paとなるまで排気を行なった。排気時間は3.5秒であった。そして、原料ガスを供給開始した。原料ガス流量を75sccmとする。原料ガス供給による容器内部圧力の上昇は、37.2Paであった。成膜圧力を7.98Paとした場合、安定化時間は6.5秒であった。そして所定成膜圧力に到達したのち、高周波電力を500W、1.9秒間印加して、膜厚19nmのDLC薄膜を耐熱丸型PETボトルの内壁面に形成させた。このときの成膜条件を表1にまとめた。また、成膜条件プロファイルを図11に示した。
【0050】
(比較例2)
容器内部の到達真空圧力が6.65Paとなるまで排気を行なった。排気時間は3.5秒であった。そして、原料ガスを供給開始した。原料ガス流量を75sccmとする。原料ガス供給による容器内部圧力の上昇は、37.2Paであった。成膜圧力を13.3Paとした場合、安定化時間は1.2秒であった。そして所定成膜圧力に到達したのち、高周波電力を500W、1.9秒間印加して、膜厚19nmのDLC薄膜を耐熱丸型PETボトルの内壁面に形成させた。このときの成膜条件を表1にまとめた。また、成膜条件プロファイルを図12に示した。
【0051】
実施例1〜4及び比較例1、2についてDLC膜の組成分析並びに酸素ガス透過係数の測定を行なった。組成分析は、島津製作所製ESCA850を用いて炭素原子、窒素原子及び酸素原子の比率を求めた。水素原子は分析を行なわなかった。また、酸素ガス透過係数は、Mocon社製OX−TRAN2/21を用いて、容器を設置して測定開始後48時間の値を求めた。結果を表2に示す。
【表2】
Figure 0004252347
【0052】
実施例1〜4及び比較例1、2について、ガス置換の不十分に起因する窒素混入は同程度であり、実施例のガス置換は従来の方法である比較例1及び比較例2と同等に行なわれたといえる。
【0053】
成膜圧力が同じである実施例1、2及び4と、比較例2とを比較する。排気時間と安定化時間の和は、実施例1が2.5秒、実施例2と実施例4が2.7秒であるのに対して、比較例2は、4.7秒である。なお、比較例2は、成膜圧力よりも低圧の到達真空度にした後、原料ガスを導入して成膜圧力に達した後に成膜を行なう標準的な成膜条件プロファイルの一例である。実施例1は比較例1とを比較すると2.2秒の時間短縮を達成し、実施例2、実施例4は2.0秒の時間短縮を達成している。この時間短縮は成膜全工程の時間短縮につながる。また、この短縮した時間を放電時間に充当することもできる。いずれにしても量産的にガスバリア性薄膜をコーティングする場合に生産効率を大幅に向上させることができる。例えば容器を装置に装着してコーティング後容器を装置に取り出すまでの時間を9秒とすると、比較例2と比較して実施例1において短縮できた時間が2.2秒であることにより、生産効率は9秒/(9秒−2.2秒)=1.32の計算より32%向上する。また、比較例2と比較して実施例2、実施例4において短縮できた時間が2.0秒であることにより、生産効率は同様の計算により28%向上する。
【0054】
実施例は、標準的な成膜条件プロファイルを有する比較例2との比較において顕著な生産効率の向上が見込める。実施例1〜4に代表される本実施例に係る成膜条件プロファイルを行なう場合において、本発明では特に原料ガスの供給開始のタイミングを原料ガスの供給開始直後に生ずるプラスチック容器の内圧上昇が26.6Pa以下なるタイミングとするか或いは式1又は式2によって与えられるタイミングとすることにより、より高い生産効率の向上を実現できる。
【0055】
【発明の効果】
本発明は、ガスバリア性薄膜コーティングプラスチック容器を製造するに当たり、ガスバリア性薄膜の品質を維持しつつ、成膜までに要する時間の短縮を図り、その結果、全成膜工程に要する時間短縮を行なうことを可能とし、生産効率を向上させることが出来た。特に本発明は排気手段の構成にかかわりなく、排気手段をいかなる構成とした場合でも広く適用しうる発明である。ガスバリア性薄膜の品質を維持しうるのは、本発明においても容器内部を十分に原料ガスで置換しえているからである。また、本発明はプラズマCVD法に関する発明であるが、プラズマ励起手段に左右されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】特許文献3の図1に記載された製造装置を示す。
【図2】時間を横軸、プラスチック容器の内圧、原料ガス供給量及び高周波電力出力を縦軸に表した成膜条件プロファイルの一形態である。
【図3】成膜条件プロファイルの第2の形態である。
【図4】成膜条件プロファイルの第3の形態である。
【図5】成膜条件プロファイルの第4の形態である。
【図6】成膜条件プロファイルの第5の形態である。
【図7】実施例1の成膜条件プロファイルを示す図である。
【図8】実施例2の成膜条件プロファイルを示す図である。
【図9】実施例3の成膜条件プロファイルを示す図である。
【図10】実施例4の成膜条件プロファイルを示す図である。
【図11】比較例1の成膜条件プロファイルを示す図である。
【図12】比較例2の成膜条件プロファイルを示す図である。
【図13】特許文献2の図9を示す。
【符号の説明】
1,基台
2,肩部電極
3,胴部電極
4,底部電極
5,プラスチック容器
6,絶縁体
7,O−リング
8,整合器
9,高周波発信機
10,収納部
11,内電極
12,管路

Claims (4)

  1. プラスチック容器の内部を排気開始すると同時に若しくは前記プラスチック容器の内部を排気開始したのち、式1で表される時間tを経過したときの排気途中段階で、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition、化学気相成長)法によりガスバリア性薄膜を形成するための原料ガスを前記プラスチック容器の内部に供給開始し、前記プラスチック容器の内部の排気と前記原料ガスの供給とを同時に行なって前記プラスチック容器の内部を前記原料ガスに置換するとともに前記プラスチック容器の内圧を所定成膜圧力まで到達させたのち、前記原料ガスをプラズマ化して前記プラスチック容器の内表面にガスバリア性薄膜を形成することを特徴とするガスバリア性薄膜コーティングプラスチック容器の製造方法。
    ただし、前記原料ガスを供給しないときに前記所定成膜圧力まで到達するのに要する時間Tをする。
    【式1】
    0≦t≦T×0.7
  2. 前記所定成膜圧力は全工程内で最も低い容器内部圧力であり、該所定成膜圧力は1.33〜6.65×10Pa(0.01〜5.00torr)であることを特徴とする請求項1記載のガスバリア性薄膜コーティングプラスチック容器の製造方法。
  3. 前記プラスチック容器の内部を排気開始したのち、前記プラスチック容器の内圧が式2で表される内圧Pとなったときに前記原料ガスの供給を開始することを特徴とする請求項1又は2記載のガスバリア性薄膜コーティングプラスチック容器の製造方法。
    ただし、前記所定成膜圧力をP(depo)とする。
    【式2】
    P=P(depo)×2.5
  4. 高周波電力(RF)、マイクロ波(MW)又は誘導結合プラズマ(ICP)の少なくともいずれか一つをプラズマ励起エネルギーとして前記原料ガスをプラズマ化することを特徴とする請求項1、2又は3記載のガスバリア性薄膜コーティングプラスチック容器の製造方法。
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