JP5082288B2 - プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板等のワークにプラズマ処理を施すプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法に関するものである。
実装品質の向上を目的として基板等のワークの表面改質を行うプラズマ処理は、プラズマ状態に遷移したガス中のイオンや電子、中性粒子等が基板の表面に作用することにより行われる。具体的には、対向電極を配置した密閉空間にプラズマ処理の対象となる基板を配置し、密閉空間を排気して大気圧より低圧に減圧させるとともに密閉空間にプラズマ発生用ガスを供給し、密閉空間がプラズマ処理に好適な圧力まで減圧された時点で対向電極に高周波電圧を印加して対向電極間に放電を発生させ、密閉空間に充満したガス中の原子を電離させてプラズマ状態に遷移させる(特許文献1および2参照)。
特開平4−199816号公報 特開2002−313775号公報
ところで、プラズマ処理は、諸条件により設定される圧力値(異常放電危険圧)より低圧下において放電を発生させて行うが、基板の内部に有機物などの不純物や水分が含まれていると、放電により発生した熱で不純物や水分がガス化して密閉空間に放出され、密閉空間の圧力が一時的に上昇することがある。その結果、予定していない箇所において放電が起きる異常放電が起きやすくなり、基板にダメージを与えて実装品質の低下を招くおそれがある。この場合、高周波出力を低下させると異常放電は起きにくくなるが、十分な表面改質効果を得ることができない。また、密閉空間の圧力が十分低下した後に高周波電圧を印加することによっても異常放電の発生を抑制することができるが、放電が起きにくくなり安定した処理を行うことが困難になるとう問題がある。
そこで本発明は、異常放電の発生を抑制し安定した処理が可能なプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法を提供することを目的とする。
請求項1記載のプラズマ処理装置は、密閉空間を形成するチャンバと、前記密閉空間の圧力を調整する圧力調整手段と、前記密閉空間にプラズマ発生用のガスを供給するガス供給手段と、前記密閉空間の圧力を検出する検圧手段と、前記密閉空間に配置され、接地電極と電圧印加電極からなる対向電極と、前記電圧印加電極に高周波電圧を印加して前記対向電極間に予備放電および本放電を選択的に発生させる高周波電源と、前記密閉空間の圧力に基づいて前記ガス供給手段と前記高周波電源を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段が、前記密閉空間が大気圧より低いガス供給開始圧まで減圧された時点で前記密閉空間にプラズマ発生用のガスの供給を開始させ、前記密閉空間が前記ガス供給開始圧より低い予備放電開始圧まで減圧された時点で前記対向電極間に予備放電を発生させ、前記密閉空間が予備放電開始圧より低い異常放電危険圧まで減圧された時点で前記対向電極間に本放電を発生させて前記ガスをプラズマ状態に遷移させるものであり、前記予備放電を発生させた時点からの経過時間を計測する計時手段をさらに備え、前記制御手段が、前記予備放電を発生させた時点から所定時間を経過した時点で前記密閉空間が予備放電開始圧より低い異常放電危険圧まで減圧されていない場合に、前記予備放電を停止させる
請求項記載のプラズマ処理装置は、請求項1記載のプラズマ処理装置において、前記予備放電を発生させるための前記高周波電源の出力が、前記本放電を発生させるための前記高周波電源の出力の20パーセント以下である。
請求項記載のプラズマ処理装置は、請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置において、前記予備放電を発生させるための前記高周波電源の出力が100W以下である。
請求項記載のプラズマ処理装置は、密閉空間を形成するチャンバと、前記密閉空間の圧力を調整する圧力調整手段と、前記密閉空間にプラズマ発生用のガスを供給するガス供給手段と、前記密閉空間の圧力を検出する検圧手段と、前記密閉空間に配置され、接地電極と電圧印加電極からなる対向電極と、前記電圧印加電極に高周波電圧を印加して前記対向電極間に予備放電および本放電を選択的に発生させる高周波電源と、前記予備放電を発生させた時点からの経過時間を計測する計時手段と、前記密閉空間の圧力と前記経過時間に基づいて前記ガス供給手段と前記高周波電源を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段が、前記密閉空間が大気圧より低いガス供給開始圧まで減圧された時点で前記密閉空間にプラズマ発生用のガスの供給を開始させ、前記密閉空間が前記ガス供給開始圧より低い予備放電開始圧まで減圧された時点で前記対向電極間に予備放電を発生させ、前記予備放電を発生させた時点からの経過時間が第1時間を超えるとともに前記密閉空間が予備放電開始圧より低い異常放電危険圧まで減圧された時点で前記対向電極間に本放電を発生させて前記ガスをプラズマ状態に遷移させる。
請求項記載のプラズマ処理装置は、請求項記載のプラズマ処理装置において、前記制御手段が、前記予備放電を発生させた時点から前記第1時間より長い第2時間を経過した時点で前記密閉空間が予備放電開始圧より低い異常放電危険圧まで減圧されていない場合に、前記予備放電を停止させる。
請求項記載のプラズマ処理装置は、請求項または記載のプラズマ処理装置において、前記予備放電を発生させるための前記高周波電源の出力が、前記本放電を発生させるための前記高周波電源の出力の20パーセント以下である。
請求項記載のプラズマ処理装置は、請求項乃至の何れかに記載のプラズマ処理装置において、前記予備放電を発生させるための前記高周波電源の出力が100W以下である。
請求項記載のプラズマ処理方法は、密閉空間にプラズマ処理の対象となるワークを搬入する工程と、前記ワークが搬入された前記密閉空間を減圧する工程と、前記密閉空間が大気圧より低いガス供給開始圧まで減圧された時点で前記密閉空間にプラズマ発生用のガスを供給する工程と、前記密閉空間が前記ガス供給開始圧より低い予備放電開始圧まで減圧された時点で前記密閉空間に予備放電を発生させる工程と、前記密閉空間が予備放電開始圧より低い異常放電危険圧まで減圧された時点で前記密閉空間に本放電を発生させて前記ガスをプラズマ状態に遷移させることにより前記ワークにプラズマ処理を施す工程と、を含み、前記予備放電を発生させた時点から所定時間を経過した時点で前記密閉空間が予備放電開始圧より低い異常放電危険圧まで減圧されていない場合に、前記予備放電を停止させる
請求項記載のプラズマ処理方法は、密閉空間にプラズマ処理の対象となるワークを搬入する工程と、前記ワークが搬入された前記密閉空間を減圧する工程と、前記密閉空間が大気圧より低いガス供給開始圧まで減圧された時点で前記密閉空間にプラズマ発生用のガスを供給する工程と、前記密閉空間が前記ガス供給開始圧より低い予備放電開始圧まで減圧された時点で前記密閉空間に予備放電を発生させる工程と、前記予備放電を発生させた時点からの経過時間が第1時間を超えるとともに前記密閉空間が予備放電開始圧より低い異常放電危険圧まで減圧された時点で前記密閉空間に放電を発生させて前記ガスをプラズマ状態に遷移させることにより前記ワークにプラズマ処理を施す工程と、を含む。
請求項10記載のプラズマ処理方法は、請求項記載のプラズマ処理方法において、前記予備放電を発生させた時点から前記第1時間より長い第2時間を経過した時点で前記密閉空間が予備放電開始圧より低い異常放電危険圧まで減圧されていない場合に、前記予備放電を停止させる。
本発明によれば、プラズマ処理対象の基板が配置されたチャンバ内に発生させる放電を予備放電および本放電の2段階で構成し、異常放電危険圧より高圧の予備放電開始圧まで減圧された時点で低出力の予備放電を発生させ、異常放電危険圧まで減圧された時点で高出力の本放電に切り替えることでプラズマ処理を行うので、異常放電が起こりにくい環境下において安定したプラズマ処理を実現することができる。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態のプラズマ処理装置の全体構成図、図2は本発明の実施の形態のプラズマ処理装置におけるプラズマ処理フロー図、図3は本発明の実施の形態のプラズマ処理装置におけるチャンバ内圧力とガス供給量および高周波出力の関係を示すグラフである。
最初に、本実施の形態のプラズマ処理装置の全体構成について説明する。図1において、チャンバ1の内部はプラズマ処理対象のワークである基板2にプラズマ処理を施す密閉空間であり、ベースとなる基台3と蓋4により外部と遮断される。蓋4は昇降機構5により昇降し、基板2にプラズマ処理を施す際は蓋4が下降してチャンバ1に密閉空間を形成し、基板2の搬出入の際は蓋4が上昇してチャンバ1を外部に解放する。基台3の蓋4と接する箇所にはシール6が施され、チャンバ1の気密性を確保する。基台3には基板2の搬送を行う搬送機構(図示せず)が配設され、搬送機構に備えられた搬送爪7により基板2を押送することでチャンバ1に処理前の基板2を搬入し、また処理済の基板2の搬出を行う。基台3のチャンバ1の内側となる部分には、絶縁体9により基台3と絶縁された電極8が配設され、チャンバ1の内側に露出している。プラズマ処理対象の基板2は板状の絶縁体10を介して電極8の上方に載置される。なお、絶縁体10を使用せず、基板2を電極8に直接載置してもよい。
チャンバ1により形成される密閉空間のエアは排気手段である真空ポンプ11によって外部に排気される。基台3にはチャンバ1に通じる孔12が形成され、真空ポンプ11と孔12は、真空バルブ13を介して管路14により連通する。真空バルブ13よりチャンバ1側の管路14には、チャンバ1内部の圧力を検出するエアゲージ15と、チャンバ1にエアを導入するベントバルブ16が介装されている。真空ポンプ11を駆動させた状態で真空バルブ13を開くと、エアが排気されてチャンバ1内部の圧力が低下し、ベントバルブ16を開くと、エアが導入されてチャンバ1内部の圧力が大気圧まで上昇する。エアゲージ15は、密閉空間の圧力を検出する検圧手段として機能し、真空ポンプ11、真空バルブ13、ベントバルブ16は、密閉空間の圧力を調整する圧力調整手段として機能す
る。
また、チャンバ1により形成される密閉空間にはガス供給手段であるガスボンベ17によってプラズマ発生用のガスが供給される。基台3にはチャンバ1内に通じる孔18が形成され、ガスボンベ17と孔18は、マスフローコントローラ19、バルブ20、減圧弁21を介して管路22により連通する。ガスボンベ17にはプラズマ発生用のガス、たとえばアルゴンや窒素等の不活性ガスが充満され、減圧されたガスが密閉空間に供給される。マスフローコントローラ19は、密閉空間に供給されるガスの流量を調整するガス流量調整手段として機能するとともにガスの流量を検出するガス流量検出手段として機能する。
電極8は、高周波電源23から整合回路24を介して高周波電圧が印加される電圧印加電極として機能し、接地電極として機能する蓋4とともにチャンバ1内部で対向電極を構成する。チャンバ1を所定圧力まで減圧させ、プラズマ発生用のガスを充満させた状態で電極8に高周波電圧を印加すると、対向電極間で放電が発生し、プラズマ状態に遷移したガス中のイオンや電子が基板2の表面に作用して改質するプラズマ処理が行われる。高周波電源23の出力を調整することで、対向電極間に発生させる放電をプラズマ処理を行うための本放電と本放電の前段階である予備放電とに選択的に切り替える。
制御部30は、プラズマ処理装置におけるプラズマ処理の動作制御を司る。制御部30はCPUやRAM、ROM等を備え、ROMに記憶された制御プログラムに従ってプラズマ処理装置の各部との間で検出信号の受信や制御信号の送信等、電気信号の送受信を行う。RAMには制御プログラムのパラメータとなる圧力や時間等のデータが予め設定され、圧力パラメータとしては、ガス供給開始圧P1、予備放電開始圧P2、異常放電危険圧P3が設定され、時間パラメータとして、第1時間T1、第2時間(所定時間)T2、プラズマ処理時間が設定される。CPUには、任意の時点からの経過時間を計測する計時手段であるタイマ機能や、各部の制御量を算出する演算機能、経過時間やチャンバ1内の圧力をRAMに記憶された各データと比較する比較機能等が備えられる。制御部30は、チャンバ1内部の圧力や経過時間に基づいてガス供給手段と高周波電源の駆動を制御し、チャンバ1にガスの供給を開始させ、また対向電極間に予備放電または本放電を発生させてガスを安定したプラズマ状態に遷移させる制御を行う制御手段として機能する。
報知部31は、制御部30から送信されるプラズマ処理装置の各部における異常信号を受信し、オペレータ等に異常発生の報知を行う報知手段として機能する。
次に、プラズマ処理装置におけるプラズマ処理動作について、図1乃至図3を参照して説明する。まずチャンバ1を外部に開放し、チャンバ1に基板2を搬入する(ST1)。基板2が搬入されたチャンバ1を外部と遮断して密閉し(ST2)、チャンバ1内部に密閉空間を形成する。密閉されたチャンバ1を真空排気してチャンバ1内の減圧を開始する(ST3)。制御部30は、エアゲージ15により検出されたチャンバ1内の圧力を監視してRAMに記憶されたガス供給開始圧P1と比較し(ST4)、チャンバ1内がガス供給開始圧P1まで減圧された時点t1でチャンバ1内にガスの供給を開始させる(ST5)。さらに制御部30は、チャンバ1内の圧力とRAMに記憶された予備放電開始圧P2と比較し(ST6)、チャンバ1内が予備放電開始圧P2まで減圧された時点t2で電極8に高周波電圧を印加して対向電極間に予備放電を発生させる(ST7)。予備放電を発生させるための高周波電源23の出力は低出力であるので、予備放電開始圧P2が異常放電危険圧P3より高圧であっても異常放電は発生しにくくなっている。
予備放電開始後、制御部30は、まず予備放電を発生させた時点t2からの経過時間を監視してRAMに記憶された第1時間T1と比較する(ST8)。予備放電を発生させた
時点t2からの経過時間が第1時間T1を経過した場合には、次にチャンバ1内の圧力とRAMに記憶された異常放電危険圧P3を比較し(ST9)、チャンバ1内が異常放電危険圧P3まで減圧された時点で高周波電源23の出力を上げて対向電極間に本放電を発生させる(ST10)。本放電により対向電極間に存在するガスが電離してプラズマ状態に遷移し、対向電極間に配置された基板2にプラズマ処理が施される。一般に異常放電危険圧P3以下の低圧下においては放電が発生しにくいが、既に発生させた予備放電が安定した状態となっているので、高周波電源23の出力を上げると本放電にスムーズに移行する。また、本放電を発生させるための高周波電源23の出力は高出力であるが、チャンバ1内部の圧力は異常放電危険圧P3以下に減圧され、また予備放電が安定した状態にあるので異常放電は発生しにくくなっている。
チャンバ1内の圧力変化が、図3において実線で示した圧力カーブAである場合には、第1時間T1を経過した時点t3で既に異常放電危険圧P3以下まで減圧されているので待ち時間は発生しないが、一点鎖線で示した圧力カーブCである場合には、第1時間T1を経過した時点t3で異常放電危険圧P3まで減圧されていないので、異常放電危険圧P3以下に減圧される時点t5まで待ち時間が発生する。なお、第1時間T1は、予備放電を本放電に移行させるタイミングを予め設定した時間であり、この時間を経過することによりチャンバ1内が異常放電危険圧P3以下の圧力下で安定化すると考えられる確実な時間であるが、ST8の工程を省略し、第1時間T1の経過に関わりなく、チャンバ1内の圧力が異常放電危険圧P3まで減圧された時点t4で本放電に移行するようにしてもよい(図3において一点鎖線で示した圧力カーブB参照)。
制御部30は、本放電を発生させた時点からの経過時間を監視してRAMに記憶されたプラズマ処理時間と比較し(ST11)、プラズマ処理時間を経過した時点で本放電を停止し、さらにガスの供給を停止する(ST12)。その後、チャンバ1内にエアを導入して大気開放し、蓋4を上昇させてチャンバ1を外部に開放し(ST13)、プラズマ処理が施された基板2をチャンバ1から搬出する(ST14)。以上のST1〜ST14の工程によりプラズマ処理動作の1サイクルが終了し、このサイクルを繰り返すことで処理対象となる全ての基板2にプラズマ処理を施す。本放電を発生させるための高周波電源23の出力は、基板2の品種やガスの種類、要求される表面処理品質等に対応して設定し、予備放電を発生させるための高周波電源23の出力は、本放電における出力の20パーセント以下に設定し、好ましくは100W以下に設定して予め記憶部15に記憶される。
チャンバ1内の圧力とRAMに記憶された異常放電危険圧P3を比較する工程(ST9)において、予備放電を発生させた時点t2からの経過時間が第1時間T1を経過した時点t3でチャンバ1内が異常放電危険圧P3まで減圧されていない場合には、制御部30は、予備放電を発生させた時点t2からの経過時間を監視してRAMに記憶された第2時間T2比較する(ST15)。経過時間が第2時間T2を経過した時点t6でチャンバ1内が異常放電危険圧P3まで減圧されていない場合には(図3において破線で示した圧力カーブD参照)、高圧下で発生しやすい異常放電を防止するため、高周波電圧の印加を停止して中止して予備放電を停止する(ST16)。その後、オペレータ等に異常発生の報知を行う(ST17)。
このように、本実施の形態のプラズマ処理装置におけるプラズマ処理動作では、プラズマ処理対象の基板2が配置されたチャンバ1内部に発生させる放電を予備放電および本放電の2段階で構成し、まず異常放電危険圧P3より高圧の予備放電開始圧P2まで減圧された時点t2で低出力の予備放電を発生させ、第1時間T1を経過した時点t3または異常放電危険圧P3まで減圧された時点t4、t5で高出力の本放電に切り替えることでプラズマ処理を行う。これにより、異常放電が起こりにくい環境下において安定したプラズマ処理を実現することができる。
本発明によれば、プラズマ処理対象のワークが配置されたチャンバ内に発生させる放電を予備放電および本放電の2段階で構成し、異常放電危険圧より高圧の予備放電開始圧まで減圧された時点で低出力の予備放電を発生させ、異常放電危険圧まで減圧された時点で高出力の本放電に切り替えることで、異常放電が起こりにくい環境下において安定したプラズマ処理を実現することができるので、基板等のワークに表面改質を施す分野において有用である。
本発明の実施の形態のプラズマ処理装置の全体構成図 本発明の実施の形態のプラズマ処理装置におけるプラズマ処理フロー図 本発明の実施の形態のプラズマ処理装置におけるチャンバ内圧力とガス供給量および高周波出力の関係を示すグラフ
符号の説明
1 チャンバ
2 基板
4 蓋
8 電極
11 真空ポンプ
13 真空バルブ
15 エアゲージ
16 ベントバルブ
17 ガスボンベ
19 マスフローコントローラ
23 高周波電源
30 制御部
P1 ガス供給開始圧
P2 予備放電開始圧
P3 異常放電危険圧
T1 第1時間
T2 第2時間

Claims (10)

  1. 密閉空間を形成するチャンバと、
    前記密閉空間の圧力を調整する圧力調整手段と、
    前記密閉空間にプラズマ発生用のガスを供給するガス供給手段と、
    前記密閉空間の圧力を検出する検圧手段と、
    前記密閉空間に配置され、接地電極と電圧印加電極からなる対向電極と、
    前記電圧印加電極に高周波電圧を印加して前記対向電極間に予備放電および本放電を選択的に発生させる高周波電源と、
    前記密閉空間の圧力に基づいて前記ガス供給手段と前記高周波電源を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段が、前記密閉空間が大気圧より低いガス供給開始圧まで減圧された時点で前記密閉空間にプラズマ発生用のガスの供給を開始させ、前記密閉空間が前記ガス供給開始圧より低い予備放電開始圧まで減圧された時点で前記対向電極間に予備放電を発生させ、前記密閉空間が予備放電開始圧より低い異常放電危険圧まで減圧された時点で前記対向電極間に本放電を発生させて前記ガスをプラズマ状態に遷移させるものであり、
    前記予備放電を発生させた時点からの経過時間を計測する計時手段をさらに備え、
    前記制御手段が、前記予備放電を発生させた時点から所定時間を経過した時点で前記密閉空間が予備放電開始圧より低い異常放電危険圧まで減圧されていない場合に、前記予備放電を停止させるプラズマ処理装置。
  2. 前記予備放電を発生させるための前記高周波電源の出力が、前記本放電を発生させるための前記高周波電源の出力の20パーセント以下である請求項1記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記予備放電を発生させるための前記高周波電源の出力が100W以下である請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 密閉空間を形成するチャンバと、
    前記密閉空間の圧力を調整する圧力調整手段と、
    前記密閉空間にプラズマ発生用のガスを供給するガス供給手段と、
    前記密閉空間の圧力を検出する検圧手段と、
    前記密閉空間に配置され、接地電極と電圧印加電極からなる対向電極と、
    前記電圧印加電極に高周波電圧を印加して前記対向電極間に予備放電および本放電を選択的に発生させる高周波電源と、
    前記予備放電を発生させた時点からの経過時間を計測する計時手段と、
    前記密閉空間の圧力と前記経過時間に基づいて前記ガス供給手段と前記高周波電源を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段が、前記密閉空間が大気圧より低いガス供給開始圧まで減圧された時点で前記密閉空間にプラズマ発生用のガスの供給を開始させ、前記密閉空間が前記ガス供給開始圧より低い予備放電開始圧まで減圧された時点で前記対向電極間に予備放電を発生させ、前記予備放電を発生させた時点からの経過時間が第1時間を超えるとともに前記密閉空間が予備放電開始圧より低い異常放電危険圧まで減圧された時点で前記対向電極間に本放電を発生させて前記ガスをプラズマ状態に遷移させるプラズマ処理装置。
  5. 前記制御手段が、前記予備放電を発生させた時点から前記第1時間より長い第2時間を経過した時点で前記密閉空間が予備放電開始圧より低い異常放電危険圧まで減圧されていない場合に、前記予備放電を停止させる請求項記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記予備放電を発生させるための前記高周波電源の出力が、前記本放電を発生させるための前記高周波電源の出力の20パーセント以下である請求項または記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記予備放電を発生させるための前記高周波電源の出力が100W以下である請求項乃至の何れかに記載のプラズマ処理装置。
  8. 密閉空間にプラズマ処理の対象となるワークを搬入する工程と、
    前記ワークが搬入された前記密閉空間を減圧する工程と、
    前記密閉空間が大気圧より低いガス供給開始圧まで減圧された時点で前記密閉空間にプラズマ発生用のガスを供給する工程と、
    前記密閉空間が前記ガス供給開始圧より低い予備放電開始圧まで減圧された時点で前記密閉空間に予備放電を発生させる工程と、
    前記密閉空間が予備放電開始圧より低い異常放電危険圧まで減圧された時点で前記密閉空間に本放電を発生させて前記ガスをプラズマ状態に遷移させることにより前記ワークにプラズマ処理を施す工程と、
    を含み、
    前記予備放電を発生させた時点から所定時間を経過した時点で前記密閉空間が予備放電開始圧より低い異常放電危険圧まで減圧されていない場合に、前記予備放電を停止させるプラズマ処理方法。
  9. 密閉空間にプラズマ処理の対象となるワークを搬入する工程と、
    前記ワークが搬入された前記密閉空間を減圧する工程と、
    前記密閉空間が大気圧より低いガス供給開始圧まで減圧された時点で前記密閉空間にプラズマ発生用のガスを供給する工程と、
    前記密閉空間が前記ガス供給開始圧より低い予備放電開始圧まで減圧された時点で前記密閉空間に予備放電を発生させる工程と、
    前記予備放電を発生させた時点からの経過時間が第1時間を超えるとともに前記密閉空間が予備放電開始圧より低い異常放電危険圧まで減圧された時点で前記密閉空間に放電を発生させて前記ガスをプラズマ状態に遷移させることにより前記ワークにプラズマ処理を施す工程と、
    を含むプラズマ処理方法。
  10. 前記予備放電を発生させた時点から前記第1時間より長い第2時間を経過した時点で前記密閉空間が予備放電開始圧より低い異常放電危険圧まで減圧されていない場合に、前記予備放電を停止させる請求項記載のプラズマ処理方法。
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