JP2002313775A - プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法

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JP2002313775A
JP2002313775A JP2001113690A JP2001113690A JP2002313775A JP 2002313775 A JP2002313775 A JP 2002313775A JP 2001113690 A JP2001113690 A JP 2001113690A JP 2001113690 A JP2001113690 A JP 2001113690A JP 2002313775 A JP2002313775 A JP 2002313775A
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plasma
pressure
processing chamber
processing
gas
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Ryuji Nagatome
隆二 永留
Kazuhiro Ushijima
一博 牛嶋
Isamu Morisako
勇 森迫
Kazuhiro Urata
和広 浦田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異常放電によるダメージを受けた可能性があ
る処理対象物が後工程に送られる不具合を防止すること
ができるプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法を提
供することを目的とする。 【解決手段】 処理室内でプラズマを発生させて基板の
プラズマ処理を行うプラズマ処理方法において、処理室
内を真空排気して圧力がガス供給開始圧力P1に低下し
たタイミングt1にてプラズマ発生用ガスの供給を開始
し、一旦上昇した処理室内の圧力が放電圧力P2に到達
したタイミングt2にて高周波電圧の印加を開始する。
そしてプラズマ放電中の処理室内の圧力を監視し、圧力
検出結果が予め異常放電発生の可能性がある圧力として
設定される上限圧力P3を超えたならば、プラズマ発生
手段の作動を停止させるとともに圧力異常信号を出力し
その旨報知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板などの処理対象
物をプラズマ処理するプラズマ処理装置およびプラズマ
処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子部品が実装される基板などの処理対
象物の清浄化やエッチングなどの表面処理方法として、
プラズマ処理が知られている。プラズマ処理は、処理対
象の基板を処理室を形成する真空チャンバ内に載置し、
処理室内でプラズマを発生させるものである。そしてこ
の結果発生したイオンや電子を基板の表面に衝突させる
ことにより、所望の表面処理が行われる。
【0003】このプラズマ処理過程では、処理室内の真
空排気を開始した後にプラズマ発生用ガスが供給され、
処理室内をプラズマ処理のための適正圧力に設定した状
態でプラズマ放電が行われる。この適正圧力は、使用す
るプラズマ発生用ガスの種類や、プラズマ放電を発生さ
せる対向電極間の距離、対向電極間に印加される放電電
圧などとの関連で決定される。
【0004】すなわち、プラズマ処理の対象となる部位
にのみ選択的にプラズマ放電が発生し、その他の部位に
は放電が発生しないような条件を求め、この条件に従っ
てプラズマ処理の適正圧力が設定される。そして、プラ
ズマ処理過程においては、真空排気開始後に処理室内に
プラズマ発生用ガスを供給し、処理室内の圧力が設定圧
力に到達したならば、プラズマ放電を開始するための高
周波電圧の印加が開始される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
プラズマ処理装置においては、プラズマ放電開始後に以
下に説明するようなプラズマ処理圧力の変動が生じる場
合があり、不具合発生の原因となっていた。すなわち、
処理対象物である基板などには、内部にガスを発生する
要因となる有機物などの不純物や水分を含んでいる場合
がある。プラズマ処理時には、プラズマ放電で発生した
熱によって処理対象物が加熱されるため、前述のように
不純物や水分が存在する場合には、この不純物や水分が
ガス化して処理室内に放出される。そしてこれらのガス
は、処理室内の圧力を一時的に上昇させる。
【0006】このため、予め設定された適正圧力が一時
的に保たれなくなり、本来プラズマ放電が発生すべきで
ない部位においても異常放電が発生するようになる。例
えば、薄型の基板が反りを生じた状態で電極上に載置さ
れ、基板と電極との上面に隙間が生じている場合や、キ
ャリアに保持されて電極との間に隙間を有する基板が処
理対象である場合には、このような隙間内で異常放電が
生じる。そして放電が発生した部分が焼損して、基板な
どの製品にダメージを生じる。プラズマ処理条件の設定
においては、所望の部位でのみプラズマ放電を発生させ
る適正圧力の範囲は狭く、条件によってはわずかな圧力
変動によって異常放電を誘発する場合がある。
【0007】そして従来は、このような異常放電は問題
として認識されておらず、したがって発生する不具合に
対する対処方法が確立されていない結果、部分的に焼損
が発生した基板が目視検査によって見逃されてそのまま
後工程に送られ、不良品を発生するという問題点があっ
た。
【0008】そこで本発明は、異常放電によるダメージ
を受けた可能性がある処理対象物が後工程に送られる不
具合を防止することができるプラズマ処理装置およびプ
ラズマ処理方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のプラズマ
処理装置は、処理対象物のプラズマ処理を行うプラズマ
処理装置であって、前記処理対象物を収容しプラズマ処
理を行う処理室と、この処理室内を真空排気する真空排
気手段と、処理室内にプラズマ発生用ガスを供給するガ
ス供給手段と、処理室内でプラズマを発生させるプラズ
マ発生手段と、処理室内の圧力を検出する圧力検出手段
と、プラズマ放電中の前記処理室内の圧力検出結果を予
め設定された上限圧力と比較し処理室内の圧力が前記上
限圧力を超えたならばプラズマ発生手段の作動を停止さ
せるとともに圧力異常信号を出力する圧力監視手段と、
前記圧力異常信号を承けて所定の報知を行う報知手段と
を備えた。
【0010】請求項2記載のプラズマ処理方法は、処理
対象物のプラズマ処理を行うプラズマ処理方法であっ
て、前記処理対象物を収容しプラズマ処理を行う処理室
を真空排気する真空排気工程と、真空排気された処理室
内にガス供給手段によってプラズマ発生用ガスを供給す
るガス供給工程と、ガス供給工程後の処理室内でプラズ
マを発生させるプラズマ発生工程とを含み、このプラズ
マ発生工程において処理室内の圧力を検出し、この圧力
検出結果を予め設定された上限圧力と比較し処理室内の
圧力が前記上限圧力を超えたならば前記プラズマ発生手
段の作動を停止させる。
【0011】本発明によれば、処理室内でプラズマ放電
を発生させるプラズマ発生工程において処理室内の圧力
を検出し、この圧力検出結果を予め設定された上限圧力
と比較し処理室内の圧力が上限圧力を超えたならばプラ
ズマ発生手段の作動を停止させることにより、局部的な
異常放電の発生によるダメージを受けた処理対象物が後
工程に送られて不良品を発生させる不具合を防止するこ
とができる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態のプラ
ズマ処理装置の断面図、図2は本発明の一実施の形態の
プラズマ処理装置のマスフローコントローラの構成図、
図3は本発明の一実施の形態のプラズマ処理装置におけ
るプラズマ放電条件の説明図、図4は本発明の一実施の
形態のプラズマ処理装置の電極部の部分断面図、図5は
本発明の一実施の形態のプラズマ処理方法のフロー図、
図6は本発明の一実施の形態のプラズマ処理における処
理室内の圧力変化を示すグラフである。
【0013】まず図1を参照してプラズマ処理装置の構
造を説明する。図1において、真空チャンバ3は、水平
なベース部1上に、蓋部2を図示しない昇降手段によっ
て昇降自在に配設して構成されている。蓋部2が下降し
てベース部1の上面にシール部材4を介して当接した状
態では真空チャンバ3は閉状態となり、ベース部1と蓋
部2で囲まれる密閉空間は、処理対象物を収容しプラズ
マ処理を行う処理室3aを形成する。ベース部1に設け
られた開口部1aには、電極部5が下方から絶縁部材6
を介して装着されている。電極部5の上面は処理対象物
である基板8を載置する載置部となっており、基板8は
ガイド部材を兼ねた絶縁体7上に載置される。
【0014】ベース部1に設けられた開孔1bには、管
路11を介して真空計12、ベントバルブ13、真空バ
ルブ14が接続されており、真空バルブ14は真空ポン
プ15(真空排気手段)と接続されている。真空ポンプ
15を駆動した状態で真空バルブ14を開にすることに
より、処理室3a内が真空排気される。このときの真空
度は、真空計12によって検出される。ベントバルブ1
3を開にすることにより、真空破壊時に処理室3a内に
大気が導入される。
【0015】またベース部1に設けられた開孔1cは、
プラズマ発生用ガス(以下、単に「ガス」と略称す
る。)を処理室3a内に供給するガス供給孔であり、ガ
スは以下に説明するガス供給手段によって供給される。
ガス供給手段は、管路16、マスフローコントローラ1
7、ガス開閉バルブ18、減圧弁19およびガスボンベ
20を備えている。
【0016】開孔1cには、管路16を介してマスフロ
ーコントローラ17が接続されており、さらにマスフロ
ーコントローラ17は、ガス開閉バルブ18、減圧弁1
9を介してガスボンベ20に接続されている。ガスボン
ベ20は、アルゴンガスや酸素などのプラズマ発生用ガ
スを供給する供給源であり、ガスボンベ20から供給さ
れるガスは減圧弁19によって所定圧力に減圧される。
ガス開閉バルブ18はガス供給路を開閉し、これにより
所定圧力に減圧されたガスの下流側への供給がON−O
FFされる。
【0017】ここで図2を参照して、マスフローコント
ローラ17の構成および機能について説明する。マスフ
ローコントローラ17は、流量検出部25、流量制御バ
ルブ26、フィードバック制御部27およびバルブ駆動
部28より構成される。流量検出部25は、上流側から
ガス開閉バルブ18を介してガスを供給するガス供給路
においてガスの流量を検出する。流量制御バルブ26は
このガス供給路に設けられた開度調整が可能な制御バル
ブであり、この開度を調整することにより管路16を介
して処理室3a内に供給されるガス流量を調整すること
ができるようになっている。
【0018】バルブ駆動部28は、流量制御バルブ26
のバルブ開度を調整する。フィードバック制御部27
は、流量設定指令信号と流量検出部25の流量検出結果
とに基づいてバルブ駆動部28を制御することにより、
流量制御バルブ26の開度を制御する。このフィードバ
ック制御により、処理室3aに供給されるガス流量が、
常に流量設定指令信号によって指定されるガス流量に一
致するよう制御される。
【0019】図1において、電極部5にはマッチング部
21を介して高周波電源部22が接続されている。高周
波電源部22を駆動することにより、電極部5と対向電
極を兼ねた蓋部2との間に高周波電圧が印加される。マ
ッチング部21は、処理室3a内でプラズマ放電を行う
プラズマ放電回路と高周波電源部22のインピーダンス
を整合させる。真空排気された後の処理室3a内にガス
を供給した状態で、電極部5と蓋部2との間に高周波電
圧を印加することにより、処理室3a内ではプラズマが
発生する。すなわち蓋部2、電極部5、マッチング部2
1、高周波電源部22は処理室3a内でプラズマを発生
させるプラズマ発生手段となっている。
【0020】制御系について説明する。図1において、
制御部23は、ベントバルブ13、真空バルブ14、真
空ポンプ15、ガス開閉バルブ18、高周波電源部22
を制御する。また制御部23は、マスフローコントロー
ラ17に対して、プラズマ処理条件に応じた流量設定指
令信号を出力し、マスフローコントローラ17から流量
検出信号を受け取る。
【0021】上記制御において制御部23は、圧力検出
手段である真空計12によって検出された処理室3内の
圧力検出結果を受け取り、この圧力検出結果に基づいて
プラズマ処理時の各部の動作を制御する。また制御部2
3は処理室3a内の圧力を監視して所定の処理を行う機
能(圧力監視機能)を備えた圧力監視手段となってお
り、プラズマ放電中の圧力検出結果を予め設定された上
限圧力と比較し、圧力検出結果が上限圧力を超えている
場合には、プラズマ発生手段の高周波電源部22の作動
を停止させるとともに、圧力異常信号を出力する。報知
部24は、制御部23によって出力される圧力異常信号
に基づいて、異常報知などの所定の報知を行う。したが
って報知部24は、圧力異常信号を承けて所定の報知を
行う報知手段となっている。
【0022】ここで、プラズマ処理条件と処理室3a内
の圧力異常との関連について、図3、図4を参照して説
明する。まずプラズマ放電の特性について説明する。プ
ラズマ放電の発生しやすさは、図3(a)に示す電極間
距離D(電極部5と対向電極である蓋部2との間隔)
と、プラズマ放電が発生する処理室3a内に供給される
プラズマ発生用ガスの圧力(放電圧力)Pの積P×Dの
値に依存しており、積P×Dが特定の値である場合にプ
ラズマ放電は最も発生しやすいという特性を有してい
る。
【0023】すなわち、図3(b)のグラフに示すよう
に、プラズマ放電の発生が開始する電圧は、積P×Dの
特定値において極小となる。プラズマ条件の設定に際し
ては、このグラフに示す関係に基づいて、図3(a)に
示す電極間距離Dでプラズマ放電が発生し、この距離範
囲から外れた部分では放電が発生しないような放電圧力
Pと放電電圧Vに設定される。
【0024】処理対象の基板8を処理室内に載置する場
合には、基板8と電極部5との間に隙間が発生する場合
があり、例えば、図4(a)に示すように、反りを生じ
た基板8が直接電極部上に載置された場合には、基板8
下面と電極部5の絶縁体7上面との間には隙間S1が生
じ、また図4(b)に示すように、キャリア30に保持
されて電極部5上の絶縁体7との間に隙間S2を有する
基板8が処理対象である場合などでは、上記プラズマ放
電発生条件における距離Dは図3(a)に示す電極間距
離ではなく、これらの隙間S1,S2となる。前述のプ
ラズマ処理条件設定に際しては、これらを極力勘案しつ
つ、放電圧力Pや電圧Vが多少変動してもこれらの隙間
部分で予期しないプラズマ放電(異常放電)が発生しな
いような条件選定がなされる。
【0025】しかしながら、上述の条件を満たすプラズ
マ条件の設定は必ずしも容易ではなく、通常はわずかな
圧力条件の変動で異常放電が誘発される場合が多い。こ
のため本実施の形態では、処理室3a内の圧力が所定の
放電圧力に対して許容幅を超えて上回った場合には、す
なわち所定の上限圧力を超えた場合には圧力異常と見な
して、高周波出力を停止させるとともに、その旨報知す
るようにしている。
【0026】このプラズマ処理装置は上記のような構成
より成り、次にプラズマ処理動作を図5のフロー図に沿
って説明する。図5において、まず蓋部2が上昇して真
空チャンバ3が開放された開放された状態で、電極部6
上の絶縁体7上に基板8を載置した後、真空チャンバ3
が閉じられる(ST1)。次に真空バルブ14を開にす
る(ST2)。これにより、常に駆動状態にある真空ポ
ンプ15による処理室3a内の真空排気が開始される。
【0027】そしてこの状態で、制御部23からマスフ
ローコントローラ17に対して流量設定指令信号を「零
流量」に相当する信号で出力する(ST3)。これによ
り、マスフローコントローラ17の流量制御バルブ26
の開度が零となるよう制御される。そして制御部23に
よって真空計12の真空圧検出結果を監視して、予め設
定されたガス供給開始圧力に到達したか否かを判断し
(ST4)、設定圧力に到達したと判定されたならば、
ガス開閉バルブ14を開にする(ST5)。これによ
り、ガスボンベ20からマスフローコントローラ17に
対してガスが供給される。
【0028】この後制御部23からマスフローコントロ
ーラ17に対して流量設定指令信号を、プラズマ処理条
件によって決定される「設定流量」に相当する信号で出
力する(ST6)。これにより、流量制御バルブ26の
開度が設定流量に相当した開度に調整され、処理室3a
にはこの設定流量のガスが供給される。そしてこのガス
供給を継続する過程において、所定の放電条件がクリア
されたか否か、すなわちガス流量が安定し、処理室3a
内のガス圧力が所定の処理圧力に到達して安定状態にあ
るか否かが判断される(ST7)。
【0029】そして、放電条件のクリアが確認されたな
らば、高周波電源部22による高周波出力が開始される
とともに、制御部23の圧力監視機能がONされ(ST
8)、電極部5には高周波電圧が印加される。次いでマ
ッチング部21によって、句集は出力が安定したか否
か、すなわちプラズマ放電回路のインピーダンスが整合
したか否かが判断される(ST9)。
【0030】高周波出力が安定したならば、制御部23
に内蔵されたタイマ機能によって放電タイマのカウント
が開始される(ST10)。すなわち、設定された処理
条件によって行われるプラズマ処理の処理時間の計時が
開始される。そして処理継続中には制御部23によって
放電タイマのカウント終了を監視し(ST11)、所定
のカウントが完了したならば、高周波電源部22による
高周波出力をOFFするとともに、制御部23の圧力監
視機能をOFFする(ST12)。これにより処理室3
a内でのプラズマ放電が停止する。
【0031】この後ガス開閉バルブ18が閉じられ(S
T13)、真空バルブ14が閉じられる(ST14)。
そしてベントバルブ13を開にする(ST15)ことに
より、処理室3a内に大気が導入され、チャンバ3の開
動作を行う(ST16)。これによりプラズマ処理の1
サイクルが終了する。
【0032】次に図6を参照して、上記処理フローの真
空排気過程およびガス供給過程における処理室3a内の
圧力変化を監視する圧力監視機能の詳細について説明す
る。図6は、真空排気開始後の処理室3a内の圧力変化
を示しており、曲線Lに示すように処理室3a内の圧力
は真空排気開始後に急速に低下する。そして、ガス供給
開始圧力P1に到達したタイミングt1においてガス供
給が開始され、これにより処理室3a内の圧力は上昇す
る。そしてガス供給開始後においても真空排気は継続し
て行われることから、一旦上昇した処理室3a内の圧力
は再び低下し、放電開始条件に相当する放電圧力P2に
到達したタイミングt2において、高周波出力が開始さ
れる。
【0033】これにより、処理室3a内では電極部5と
電極部5と対向する蓋部2との間でプラズマ放電が発生
し、基板8のプラズマ処理が行われる。このプラズマ処
理過程において、基板8の内部に有機物などの不純物や
水分を含んでいる場合には、プラズマ放電で発生した熱
によって基板8が加熱されるため、この不純物や水分が
ガス化して処理室3a内に放出され、処理室3a内の圧
力は一時的に上昇する。
【0034】そしてこの圧力が、処理室3a内での異常
放電を誘発しない条件を確保することができる上限圧力
として設定される圧力P3を超えた場合には(図6に鎖
線で示すL’参照)、高周波電源部22による高周波出
力が停止されるとともに、報知部24により圧力異常が
報知される。
【0035】この報知により作業者はその時点で処理対
象となっている基板8には異常放電に起因するダメージ
が発生している可能性があると判断し、真空チャンバ3
を開放して基板8の目視検査を行うなど状況に応じた処
置を行う。これにより、ダメージを受けた基板8がその
まま後工程に送られて不良品を発生させる不具合を防止
することができる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、処理室内でプラズマ放
電を発生させるプラズマ発生工程において処理室内の圧
力を検出し、この圧力検出結果を予め設定された上限圧
力と比較し処理室内の圧力が上限圧力を超えたならばプ
ラズマ発生手段の作動を停止させるようにしたので、局
部的な異常放電の発生によるダメージを受けた処理対象
物が後工程に送られて不良品を発生させる不具合を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のプラズマ処理装置の断
面図
【図2】本発明の一実施の形態のプラズマ処理装置のマ
スフローコントローラの構成図
【図3】本発明の一実施の形態のプラズマ処理装置にお
けるプラズマ放電条件の説明図
【図4】本発明の一実施の形態のプラズマ処理装置の電
極部の部分断面図
【図5】本発明の一実施の形態のプラズマ処理方法のフ
ロー図
【図6】本発明の一実施の形態のプラズマ処理における
処理室内の圧力変化を示すグラフ
【符号の説明】
3 真空チャンバ 3a 処理室 5 電極部 8 基板 12 真空計 15 真空ポンプ 16 管路 17 マスフローコントローラ 18 ガス開閉バルブ 20 ガスボンベ 22 高周波電源部 23 制御部 24 報知部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森迫 勇 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 浦田 和広 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5F004 AA06 CA02 CA08 CB01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処理対象物のプラズマ処理を行うプラズマ
    処理装置であって、前記処理対象物を収容しプラズマ処
    理を行う処理室と、この処理室内を真空排気する真空排
    気手段と、処理室内にプラズマ発生用ガスを供給するガ
    ス供給手段と、処理室内でプラズマを発生させるプラズ
    マ発生手段と、処理室内の圧力を検出する圧力検出手段
    と、プラズマ放電中の前記処理室内の圧力検出結果を予
    め設定された上限圧力と比較し処理室内の圧力が前記上
    限圧力を超えたならばプラズマ発生手段の作動を停止さ
    せるとともに圧力異常信号を出力する圧力監視手段と、
    前記圧力異常信号を承けて所定の報知を行う報知手段と
    を備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】処理対象物のプラズマ処理を行うプラズマ
    処理方法であって、前記処理対象物を収容しプラズマ処
    理を行う処理室を真空排気する真空排気工程と、真空排
    気された処理室内にガス供給手段によってプラズマ発生
    用ガスを供給するガス供給工程と、ガス供給工程後の処
    理室内でプラズマを発生させるプラズマ発生工程とを含
    み、このプラズマ発生工程において処理室内の圧力を検
    出し、この圧力検出結果を予め設定された上限圧力と比
    較し処理室内の圧力が前記上限圧力を超えたならば前記
    プラズマ発生手段の作動を停止させることを特徴とする
    プラズマ処理方法。
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JP2007294279A (ja) * 2006-04-26 2007-11-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
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